JP2012008341A - 環状部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芯体と、前記芯体上に設けられた、下記(A)に示すポリサルファイドポリマーと下記(B)に示す弾性材料とを含有するゴム組成物の加硫物で構成される弾性層と、を有する環状部材。(A)「−(C2H4OCH2OC2H4−Sx)−」及び「−(CH2CH(OH)CH2−Sx)−」(但し、xは1以上5以下の整数)から選択される少なくとも1つの構造単位を有し、且つ末端に「−C2H4OCH2OC2H4−SH」及び「−CH2CH(OH)CH2−SH」で表されるチオール基の少なくとも一方を有するポリサルファイドポリマー。(B)少なくとも化学構造中に二重結合を有する、上記ポリサルファイドポリマー以外の弾性材料。
【選択図】なし
Description
芯体と、
前記芯体上に設けられた、下記(A)に示すポリサルファイドポリマーと下記(B)に示す弾性材料とを含有するゴム組成物の加硫物で構成される弾性層と、
を有する環状部材である。
(A)「−(C2H4OCH2OC2H4−Sx)−」及び「−(CH2CH(OH)CH2−Sx)−」(但し、xは1以上5以下の整数)から選択される少なくとも1つの構造単位を有し、且つ末端に「−C2H4OCH2OC2H4−SH」及び「−CH2CH(OH)CH2−SH」で表されるチオール基の少なくとも一方を有するポリサルファイドポリマー。
(B)少なくとも化学構造中に二重結合を有する、上記ポリサルファイドポリマー以外の弾性材料。
前記ゴム組成物は、前記(B)に示す弾性材料100質量部に対して、前記(A)に示すポリサルファイドポリマーを5質量部以上40質量部以下で含有する請求項1に記載の環状部材である。
前記(A)に示すポリサルファイドポリマーが、更に−(R1O)n−〔但し、R1は炭素数2以上4以下のアルキレン基を表し、nは6以上200以下の整数を表す〕で表されるポリエーテル部位を有する請求項1又は請求項2に記載の環状部材である。
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の環状部材を備えた帯電装置である。
像保持体を帯電する請求項4に記載の帯電装置と、
前記像保持体、前記像保持体上の静電潜像をトナーによってトナー像に現像する現像装置、及び前記トナー像を被転写体に転写した後に前記像保持体表面に残留した残留トナーを除去する清掃装置、から選択される少なくとも1種と、を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する請求項4に記載の帯電装置と、
前記帯電装置によって帯電された前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体上の静電潜像をトナーによってトナー像に現像する現像装置と、
前記現像装置によって前記像保持体上に形成されたトナー像を被転写体へ転写する転写装置と、
を有する画像形成装置である。
本実施の形態の環状部材は、芯体と、芯体上に設けられた弾性層と、を備えている。弾性層は、下記(A)に示すポリサルファイドポリマーと、下記(B)に示す弾性材料とを含有するゴム組成物の加硫物で構成される。
芯体は、環状部材の電極及び支持部材として機能する円柱状の部材であり、例えば、その材質としては鉄(快削鋼等),銅,真鍮,ステンレス,アルミニウム,ニッケル等の金属が挙げられる。また、芯体としては、外側の面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤の分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。芯体は、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
弾性層は、下記(A)に示すポリサルファイドポリマーと、下記(B)に示す弾性材料とを含有するゴム組成物の加硫物で構成される。
本実施形態におけるポリサルファイドポリマーは、「−(C2H4OCH2OC2H4−Sx)−」及び「−(CH2CH(OH)CH2−Sx)−」(但し、xは1以上5以下の整数)から選択される少なくとも1つの構造単位を有し、且つ末端に「−C2H4OCH2OC2H4−SH」及び「−CH2CH(OH)CH2−SH」で表されるチオール基の少なくとも一方を有する。
前記ポリエーテル部位におけるnは、6以上200以下の整数を表し、50以上150以下の整数であることが望ましく、80以上120以下の整数であることがより望ましい。
本実施形態における弾性材料は、前記少なくとも化学構造中に二重結合を有し、上記ポリサルファイドポリマー以外の弾性材料をいう。
この弾性材料としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
なかでも、ポリウレタン、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR、及びこれらを混合したゴムが望ましく用いられる。
これらの弾性材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい
前記(A)に示すポリサルファイドポリマーと前記(B)に示す弾性材料を少なくとも含み、更に必要に応じて後述の添加剤を添加したゴム組成物を調製し、このゴム組成物を加熱することで加硫物が得られる。
加熱温度や加熱時間はポリサルファイドポリマーや弾性材料の種類などに応じて調節することが望ましく、一般には、120℃以上190℃以下で、2分以上90分以下で行う。
前記ゴム組成物は、前記ポリサルファイドポリマー及び前記弾性材料以外に、必要に応じて、例えば下記添加剤を含有してもよい。特に、環状部材を電子写真方式の画像形成装置における帯電装置や転写装置等の電界を形成するための部材として用いる場合には、弾性層には、導電剤が添加される。
なお、本実施形態では、ポリサルファイドポリマーを用いるために加工性、成形性に優れるため、軟化剤や可塑剤を添加せずに弾性層を形成することが可能であり、ブリードの抑制の観点からは、軟化剤及び可塑剤を添加しないことが望ましい。
上記弾性材料に対する加硫剤の添加量は、特に制限はないが、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが望ましく、0.3質量部以上5質量部以下であることがより望ましい。
上記弾性材料に対する加硫促進剤の添加量は、特に制限はないが、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが望ましく、0.3質量部以上5質量部以下であることがより望ましい。
上記弾性材料に対する受酸剤の添加量は、特に制限はないが、弾性材料100質量部に対して、0.5質量部以上20.0質量部以下であることが望ましく、3.0質量部以上10.0質量部以下であることがより望ましい。
上記弾性材料に対する充填剤の添加量は、特に制限はないが、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上80質量部以下であることが望ましく、10質量部以上50質量部以下であることがより望ましい。
前記ポリサルファイドポリマー及び前記弾性材料を含み、更に必要に応じて上記添加剤を含有するゴム組成物は、ニーダー等の混練機により混練する。混練したゴム組成物を、押し出し成型などにより芯体の外周面に付与する。混練したゴム組成物の付与方法としては、押し出し成型に限られず、公知の各種方法を用いてもよい。そしてこの状態で加熱し加硫させて弾性層を形成する。加熱の際に、加熱可能な円筒状の金型を用いてもよい。
弾性層の厚みは、環状部材を適用する装置によって異なるが、例えば、1mm以上10mm以下とすることが望ましく、2mm以上5mm以下とすることがより望ましい。
また、この弾性層の体積抵抗率は、環状部材を適用する装置によって異なるが、環状部材を後述する電子写真方式の画像形成装置の帯電装置に用いる場合には、例えば、104Ωcm以上1010Ωcm以下であることが望ましく、105Ωcm以上109Ωcm以下であることがより望ましい。
なお、アスカーC硬度の測定は、3mm厚の測定シート表面にアスカーC型硬度計(高分子計器社製)の測定針を押圧し、1000g荷重の条件で行ったものである。
本実施形態の環状部材では、弾性層上に表面層を形成してもよい。
表面層は、樹脂と、必要に応じて、導電剤と、表面層の表面に凹凸(特定の表面粗さ)を付与するための粒子と、その他添加剤と、を含んで構成される。
表面層の厚みは、7μm以上25μm以下が望ましい。そして、表面層の体積抵抗率は103Ωcm以上1014Ωcm以下が望ましい。
上記構成の環状部材は、例えば、電子写真方式の画像形成装置における帯電装置や、転写装置等における環状の部材として用いられる。
以下、本実施の形態の環状部材を画像形成装置及びプロセスカートリッジの帯電装置に搭載した場合を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
<環状部材の作製>
(ゴム組成物の調製)
環状部材を作製するにあたり下記組成の混合物を、接線式加圧ニーダー((株)モリヤマ製:実容量75L)を用いて混練してゴム組成物を調製した。
詳細には、加圧ニーダーのジャケット、加圧蓋、ローターを循環水により20℃にし、加圧蓋の圧力を0.6MPaで下記弾性材料を素練りし、酸化亜鉛を混練後、ステアリン酸及びカーボンブラックを投入混練し、イオン導電剤、炭酸カルシウムを投入して混練した。さらに、22インチオープンロールでシート状に切り出し冷却後、再び加圧ニーダーで、ポリサルファイドポリマー、加硫剤及び加硫促進剤を加えて混練し、22インチオープンロールでシート状に切り出し、ゴム組成物を得た。
・弾性材料 ・・・・・・・100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、商品名「Gechron3106」、日本ゼオン社製)
・ポリサルファイドポリマー ・・・・・・・15質量部
(商品名「チオコールLP−282」:東レ・ファインケミカル社製)
・酸化亜鉛 ・・・・・・・5質量部
(商品名「酸化亜鉛2種」:正同化学工業社製)
・ステアリン酸 ・・・・・・・1質量部
(商品名「ステアリン酸S」:花王社製)
・カーボンブラック ・・・・・・・15質量部
(商品名「ケッチェンブラックEC」、ライオン社製)
・炭酸カルシウム ・・・・・・・20質量部
(商品名「白艶華CCR、白石工業社製」)
・イオン導電剤 ・・・・・・・1質量部
(アルキルトリメチルアンモニウムパークロレート、商品名「LXN-30」ダイソー社製)
・加硫剤 ・・・・・・・1質量部
(商品名「硫黄200メッシュ」、鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・・・・・・2質量部
(商品名「ノクセラーDM」、大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・・・・・・0.5質量部
(商品名「ノクセラーTT」、大内新興化学工業社製)
芯体として、SUS303製の直径8mm、長さ330mmの円柱状芯体を用意した。この円柱状芯体上に、厚さ3mmとなるように円筒状金型を用いて、前記ゴム組成物を注型し、未加硫のゴム組成物層を形成した。そして、円筒状金型の温度を170℃とし、30分間加熱し、未加硫のゴム組成物層を加硫して、弾性層を形成した。
下記組成の混合物をビーズミルにて分散し、分散液を調製した。得られた分散液をメタノールで希釈して、表面層塗布液を得た。この塗布液について粘度が45mPa・sとなるように メタノール及びブタノールで調整した後、浸漬塗布槽へ注入した。
その後、前記作製した弾性層付きの芯体を浸漬塗布槽の塗布液に浸漬し、芯体を引き上げた。これを150℃で10分間乾燥して、溶剤を除去し、表面層を形成した。これにより、芯体上に弾性層及び表面層をこの順に有する環状部材を得た。
・高分子材料 ・・・・・・100質量部
(アミド樹脂、商品名「アラミンCM8000」、東レ社製)
・導電剤 ・・・・・・・14質量部
(カーボンブラック、商品名「Monarch1000」、キャボット社製)
・溶剤 ・・・・・・・500質量部
(メタノール、関東化学社製)
・溶剤 ・・・・・・・240質量部
(ブタノール、関東化学社製)
別途、弾性層の電気抵抗を測定するための試料として、シート状の弾性層を作製した。詳細には、上記組成の混練したゴム組成物を2mm×150mm×230mmの金型に注入し、この金型を170℃で30分間加熱してゴム組成物を加硫し、シート状の弾性層を作製した。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマー(チオコールLP−282、東レ・ファインケミカル社製)を5質量部配合するように変更した以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマー(チオコールLP−282、東レ・ファインケミカル社製)を40質量部配合し、イオン導電剤(LXN−30、ダイソー社製)を1.5質量部配合するように変更した以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマー(チオコールLP−282、東レ・ファインケミカル社製)をポリサルファイドポリマー(商品名「チオコールLP−2」、東レ・ファインケミカル社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマー(商品名「チオコールLP−2」、東レ・ファインケミカル社製)を5質量部配合するように変更した以外は、実施例4と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマー(商品名「チオコールLP−2」、東レ・ファインケミカル社製)を40質量部配合し、イオン導電剤(LXN−30、ダイソー社製)を1.5質量部配合するように変更した以外は、実施例4と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、加硫剤(硫黄200メッシュ、鶴見化学工業社製)を加硫剤(2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、商品名「ジスネットF」三協化成社製)に変更し、加硫促進剤(ノクセラーDM、ノクセラーTT、大内新興化学工業社製)を除き、受酸剤(ハイドロタルサイト、商品名「DHT−4A」、協和化学工業社製)2質量部を追加したこと以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、加硫剤(硫黄200メッシュ、鶴見化学工業社製)を加硫剤(6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカルバメート、商品名「ダイソネットXL−21S」ダイソー社製)1.5質量部に変更し、加硫促進剤(ノクセラーDM、ノクセラーTT、大内新興化学工業社製)を加硫促進剤(DBU塩、商品名「P152」ダイソー社製)1質量部に変更し、受酸剤(ハイドロタルサイト、商品名「DHT−4A」、協和化学工業社製)を2質量部追加したこと以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、弾性材料をNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム、商品名「DN3355」日本ゼオン社製)に変えた以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、弾性材料をEPDM(エチレンプロピレンターポリマー、商品名「EPT4021」三井化学社製)に変え、イオン導電剤(LXN−30、ダイソー社製)を2.0質量部にした以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマーを可塑剤(アジピン酸エーテルエステル系可塑剤、商品名「RS107」、旭電化工業社製)に置き換えたこと以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマーを軟化剤(パラフィン系プロセスオイル、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」、出光興産社製)に置き換えたこと以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
実施例1のゴム組成物において、ポリサルファイドポリマー(LP282、東レ・ファインケミカル社製)を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして導電性弾性層を形成し、環状部材を得た。
〔画像濃度ムラの評価〕
上記実施例及び比較例で作製した環状部材について、カラー複写機DocuCentre Color400CP:富士ゼロックス社製用の感光体に接触させた状態で28℃、85%RH環境下に14日間保管した。
◎:濃度ムラ等の欠陥無し。
○:極軽微な濃度ムラ発生。
△:軽微な濃度ムラ発生。
×:実使用不可の濃度ムラ発生。
上記実施例及び比較例で作製した環状部材の表面硬度を評価した。この表面硬度の評価は、JISK―6253(2006年度版)に準じて、アスカーC型硬度計(高分子計器社製)の押針を被測定物表面に接触させ、1000g加重の条件で10点について測定し、平均値を求めることによって得た。結果を表1に示した。
◎:アスカーCゴム硬度が40度以上50度未満
○:アスカーCゴム硬度が50度以上60度未満
△:アスカーCゴム硬度が60度以上70度未満
×:アスカーCゴム硬度が70度以上
上記実施例及び比較例について、電気抵抗の測定用に作製したシート状の弾性層の試料において、体積抵抗率を測定した。
この体積抵抗率の測定は、前記シート状の測定試料に対し、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)、及び高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)を用いた。10℃、15%RHの環境下において、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加し、そのときの電流値を測定した。この電流値と、測定試料のシート厚を下記式(2)に代入して算出した。結果を表1に示した。
ブラベンダー社製押出機でガーベダイ(ASTM D2230準拠)押出試験を行い、(1)スウェルと気泡の発生状態、(2)30°のエッジの連続性と鋭さ、(3)表面肌の連続性、(4)30°エッジ以外の角の鋭さと連続性について4点法で評価した。結果を表1に示す。なお、押出機の条件は、以下の通りである。
温度条件:シリンダー=70℃、ダイ=90℃、
ブラベンダー回転数:60rpm
◎:14〜16点
○:11〜13点
△:8〜10点
×:4〜7点
室温45℃湿度90%の環境試験室にて、上記加硫シートを宙吊りにし、7日間放置したのち、室温23℃湿度50%の環境試験室にて、加硫シート表面にけい砂(6号)をふりかけ、刷毛で軽く払いのけた後、加硫シート表面に付着したけい砂の面積で、表面へのブリード性を評価した。結果を表1に示した。
けい砂の付着面積率
◎:0以上15%未満
○:15以上30%未満
△:30以上45%未満
×:45%以上
他方、比較例1及び2において、ポリサルファイドポリマーに代えて可塑剤または軟化剤を配合して成形した環状部材では、画像ムラを引き起こした。この画像ムラは、ブリードの発生によって感光体が汚染されたことに起因するものと思われる。また、比較例3においてポリサルファイドポリマーを配合しない環状部材は、ゴム硬度が著しく高くなり、帯電不良を起こし、画像ムラを引き起こした。
以上の結果より、ポリサルファイドポリマーを用いて弾性層を形成した環状部材では、画像濃度のムラが抑えられることが分かる。
13 像保持体
16 現像装置
17 潜像形成装置
18 転写装置
19 帯電装置
20 清掃装置
22 定着装置
24C 取り付けレール
24A 開口部
24B 開口部
24 筐体
100 画像形成装置
102 プロセスカートリッジ
P 記録媒体
Claims (6)
- 芯体と、
前記芯体上に設けられた、下記(A)に示すポリサルファイドポリマーと下記(B)に示す弾性材料とを含有するゴム組成物の加硫物で構成される弾性層と、
を有する環状部材。
(A)「−(C2H4OCH2OC2H4−Sx)−」及び「−(CH2CH(OH)CH2−Sx)−」(但し、xは1以上5以下の整数)から選択される少なくとも1つの構造単位を有し、且つ末端に「−C2H4OCH2OC2H4−SH」及び「−CH2CH(OH)CH2−SH」で表されるチオール基の少なくとも一方を有するポリサルファイドポリマー。
(B)少なくとも化学構造中に二重結合を有する、上記ポリサルファイドポリマー以外の弾性材料。 - 前記ゴム組成物は、前記(B)に示す弾性材料100質量部に対して、前記(A)に示すポリサルファイドポリマーを5質量部以上40質量部以下で含有する請求項1に記載の環状部材。
- 前記(A)に示すポリサルファイドポリマーが、更に−(R1O)n−〔但し、R1は炭素数2以上4以下のアルキレン基を表し、nは6以上200以下の整数を表す〕で表されるポリエーテル部位を有する請求項1又は請求項2に記載の環状部材。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の環状部材を備えた帯電装置。
- 像保持体を帯電する請求項4に記載の帯電装置と、
前記像保持体、前記像保持体上の静電潜像をトナーによってトナー像に現像する現像装置、及び前記トナー像を被転写体に転写した後に前記像保持体表面に残留した残留トナーを除去する清掃装置、から選択される少なくとも1種と、を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体を帯電する請求項4に記載の帯電装置と、
前記帯電装置によって帯電された前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体上の静電潜像をトナーによってトナー像に現像する現像装置と、
前記現像装置によって前記像保持体上に形成された前記トナー像を被転写体へ転写する転写装置と、
を有する画像形成装置。
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