JP5975124B2 - ロール部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
該導電性弾性体層を、ゴム材料に対して、架橋可能な二重結合を有し且つ融点が40〜100℃である熱可塑性樹脂を、該ゴム材料と該熱可塑性樹脂を合わせた合計量の5〜50重量%となるように配合すると共に、所定の導電剤を配合せしめてなる、導電性ゴム組成物にて形成したことを特徴とする導電性ロール」が提案されている。
芯体と、
前記芯体上に設けられた弾性層であって、ハロゲン基を持つゴム材料とポリアルファオレフィンとDBP吸油量42ml/100g以上175ml/100g以下のカーボンブラックとを含んで構成され、前記ポリアルファオレフィンの含有量が、前記ゴム材料100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である弾性層と、
を有するロール部材。
前記ハロゲン基を持つゴム材料が、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、及びエピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴムから選択される少なくとも1種である請求項1に記載のロール部材。
前記ポリアルファオレフィンが、プロピレンの重合体、プロピレンとエチレンとの共重合体、及びブテンの重合体から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載のロール部材。
請求項1〜3のいずれか1項に記載のロール部材を備えた帯電装置。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電装置であって、請求項4に記載の帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電装置であって、請求項4に記載の帯電装置と、
前記帯電装置によって帯電された前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体上に形成された前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、
前記像保持体上に形成された前記トナー像を記録媒体へ転写する転写装置と、
を有する画像形成装置。
請求項3に係る発明によれば、弾性層がプロピレンの重合体、プロピレンとエチレンとの共重合体、及びブテンの重合体以外のポリアルファオレフィンを含む場合に比べ、弾性層の形状変化が抑制されたロール部材を提供できる。
請求項1に係る発明によれば、弾性層が上記範囲のDBP吸油量のカーボンブラックを含まない場合に比べ、電気抵抗の電場依存性が抑制されたロール部材が提供できる。
本実施形態に係るロール部材は、芯体と、芯体上に設けられた弾性層と、を備えている。
そして、弾性層は、ゴム材料とポリアルファオレフィンとを含んで構成される。
具体的には、弾性層は、例えば、未加硫ゴム材料と、ポリアルファオレフィンと、必要に応じて、その他添加剤と、を含む未加硫ゴム組成物の加硫物で構成されている。
但し、本実施形態では、ゴム材料として、ハロゲン基を持つゴム材料が適用される。また、弾性層は、ポリアルファオレフィンの含有量が、ゴム材料100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である弾性層が適用される。また、弾性層は、DBP吸油量42ml/100g以上175ml/100g以下のカーボンブラックを含む弾性層が適用される。
この理由は定かではないが、ゴム材料で構成される弾性層に熱可塑性樹脂であるポリアルファオレフィンを配合することで、ゴム材料に均一に分散したポリアルファオレフィンが成形後温度低下により流動性が無くなり安定になるが、ゴムの収縮する強さよりポリアルファオレフィンの安定性が強く作用を及ぼすことから、ゴム材料の収縮を抑制させると考えられるためである。
特に、押出成形により弾性層を形成して、後処理の不要な精度の高い形状を持つロール部材を得るためには、ゴム材料で構成される弾性層のゴム材料の収縮による形状変化を小さくする必要があることから、この点でも、本実施形態に係るロール部材は有用である。
また、本願実施形態に係るロール部材では、弾性層に、ブリード現象の原因となる軟化剤や可塑剤を配合しなくてもよい。
弾性層にカーボンブラックを配合すると、これが充填剤として機能し、ゴム材料の収縮が抑制され易くなる。
しかし、カーボンブラックは、電子伝導性が強く、その結果として、電気抵抗の電場依存性が発現するため、印加電圧により電気抵抗が変化することがある。
これは、DBP吸油量の大きさとカーボンブラックのストラクチャーの発達度合いが、ある程度の比例の関係があり、ストラクチャーが大きいとカーボンブラック間の距離が小さくなり電子導電性の挙動を示すためと考えられる。
ポリアルファオレフィンは、熱可塑性樹脂であり、熱により軟化することから、これが弾性層に配合されていると、弾性層の圧縮永久歪特性が悪化することがある。これは、弾性層を形成する際、つまり、未加硫のゴム組成物を加硫させる際に、配合したポリアルファオレフィンがひずみを回復させるだけの架橋構造が形成されないためと考えられる。
これは、加硫剤として、キノキサリン化合物及びトリアジン化合物から選択される少なくとも1種を配合した場合、未加硫のゴム組成物(本加硫剤を適用する場合、ゴム材料(未加硫のゴム材料)としてハロゲン基を持つゴム材料である)を加硫した際、受酸剤によってハロゲン基が引き抜かれ、引き抜かれた後にキノキサリン化合物又はトリアジン合物が架橋として反応するが、ハロゲン基が比較的多く存在することで、架橋密度が高くなり圧縮永久歪が改善されると考えられるためである。
上述のように、カーボンブラックは、電子伝導性が強く、その結果として、電気抵抗の電場依存性が発現するため、印加電圧により電気抵抗が変化することがある。
これは、成形性を良くするためには、DBP吸油量が大きいカーボンブラックを多く配合すればよいが、電場依存性の影響から制限があり、前記炭酸カルシウムは、BET比表面積により、ゴム材料への補強効果があり、さらには、電場依存性への影響はほとんどないことから、成形性は、カーボンブラックと同様の効果が見込めるためと考えられる。
芯体は、ロール部材の電極及び支持部材として機能する円柱状の部材であり、例えば、その材質としては鉄(快削鋼等),銅,真鍮,ステンレス,アルミニウム,ニッケル等の金属が挙げられる。また、芯体としては、外側の面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤の分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。芯体は、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
弾性層は、ゴム材料と、ポリアルファオレフィンと、必要に応じて、その他添加剤と、を含んで構成される。具体的には、弾性層は、例えば、未加硫ゴム材料と、ポリアルファオレフィンと、必要に応じて、その他添加剤と、を含む未加硫ゴム組成物の加硫物で構成されている。
ゴム材料としては、例えば、少なくとも化学構造中に二重結合を有する、所謂、弾性材料が挙げられる。
ゴム材料として具体的には、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
これらのゴム材料の中でも、ポリウレタン、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR、及びこれらを混合したゴムが好適に挙げられる。
ゴム材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
ポリアルファオレフィンとしては、例えば、炭素数2以上8以下(望ましくは3以上6以下、より望ましくは3以上4以下)のオレフィン系炭化水素から選択される1種の単独重合体、又は2種以上の共重合体が挙げられる。
このオレフィン系炭化水素として具体的には、例えば、プロピレン、エチレン、1−ブテンの他、2−メチルプロピレン、2−メチル−1−ブテン、2−エチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等が好適に挙げられる。
本重量平均分子量を上記範囲とすることで、弾性層の形状変化が抑制され易くなる。
本含有量を上記範囲とすることで、弾性層の形状変化が抑制され易くなる。
その他添加剤としては、例えば、「上記範囲のDBP吸油量を持つカーボンブラック(以下、特定カーボンブラックと称する)」、「上記範囲のBET比表面積を持つ炭酸カルシウム(以下、特定炭化カルシウムと称する)」、「キノキサリン化合物及びトリアジン化合物」が挙げられる。
特定カーボンブラックは、DBP吸油量42ml/100g以上175ml/100g以下(望ましくは60ml/100g以上150ml/100g以下であり、より望ましくは85ml/100g以上130ml/100g以下)のカーボンブラックである。
カーボンブラックを弾性層に配合する場合、カーボンブラックとして特定カーボンブラックを弾性層に配合することで、ロール部材(弾性層)の電気抵抗の電場依存性が抑制され易くなる。
なお、特定カーボンブラックは、弾性層に導電剤として配合してもよいし、充填剤として配合してもよい。
本含有量を上記範囲とすることで、ロール部材(弾性層)の電気抵抗の電場依存性が抑制され易くなる。
特定炭酸カルシウムは、BET比表面積11m2/g以上70m2/g以下(望ましくはBET比表面積13m2/g以上70m2/g以下、より望ましくはBET比表面積18m2/g以上70m2/g以下)の炭酸カルシウムである。
カーボンブラックを弾性層に配合する場合、当該カーボンブラックと共に特定炭酸カルシウムを弾性層に配合することで、ロール部材(弾性層)の電気抵抗の電場依存性を変えることがないので好適である。
ここで、弾性層に特定炭酸カルシウムと共に配合するカーボンブラックは、特定カーボンブラック以外のカーボンブラックであるが、より効果的に、ロール部材(弾性層)の電気抵抗の電場依存性を抑制する観点からは、特定カーボンブラックであってもよい。
本表面処理としては、脂肪酸(例えばカプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸等)、金属塩(例えば脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等)、エステル化物(例えばステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ラウリル、パルミチン酸ステアリル、パルミチン酸ラウリル等)等による表面処理が挙げられる。
本含有量を上記範囲とすることで、ロール部材(弾性層)の電気抵抗の電場依存性が抑制され易くなる。
なお、特定炭酸カルシウムは、それ以外の炭酸カルシウムと併用してもよい。
キノキサリン化合物及びトリアジン化合物は、ゴム材料としてハロゲン基を持つゴム材料を適用した場合において、加硫剤として機能する材料である。
これらの中でも、弾性層の圧縮永久歪の悪化を抑制する観点から、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートが望ましい。
これらの中でも、弾性層の圧縮永久歪の悪化を抑制する観点から、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジンが望ましい。
本含有量を上記範囲とすることで、弾性層の圧縮永久歪の悪化が抑制され易くなる。
導電剤の含有量は、上記有機イオン導電性物質の場合、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.5質量部以上15質量部以下であることが望ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下であることがより望ましい。
加硫剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが望ましく、0.3質量部以上5質量部以下であることがより望ましい。
硫黄の加硫促進剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが望ましく、0.3質量部以上5質量部以下であることがより望ましい。
トリアジン及びキノキサリン系加硫剤の促進剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが望ましく、0.3質量部以上5質量部以下であることがより望ましい。
金属化合物としては、例えば、周期律表第2族元素(アルカリ土類金属)の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期律表第4族元素の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、三塩基性硫酸塩等が挙げられ、具体的には、酸化マグネシム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、ステアリン酸錫、塩基性亜りん酸錫等が挙げられる。
受酸剤の含有量は、特に制限はないが、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.5質量部以上20.0質量部以下であることが望ましく、3.0質量部以上10.0質量部以下であることがより望ましい。
充填剤の含有量は、特に制限はないが、ゴム材料100質量部に対して、1質量部以上80質量部以下であることが望ましく、10質量部以上50質量部以下であることがより望ましい。
弾性層の形成方法について説明する。
まず、弾性層は、例えば、未加硫ゴム材料と、ポリアルファオレフィンと、必要に応じて、その他添加剤と、を含む未加硫ゴム組成物を、ニーダー等の混練機により混練する。混練した未加硫のゴム組成物を、押し出し成型などにより芯体の外周面に層状に被覆させる。混練したゴム組成物の付与方法としては、押し出し成型に限られず、公知の各種方法を用いてもよい。そして、この状態で加熱し、層状に形成された未加硫のゴム組成物を加硫させて弾性層を形成する。加熱の際に、加熱可能な円筒状の金型を用いてもよい。
弾性層の厚みは、ロール部材の用途によって異なるが、例えば、1mm以上10mm以下であることが望ましく、2mm以上5mm以下であることがより望ましい。
なお、体積抵抗率の測定は、シート状の測定サンプルに対し、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加後の電流値より、下記式を用いて算出する。
・式:体積抵抗率(Ω・cm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定サンプルシート厚(cm))
なお、アスカーC硬度の測定は、3mm厚の測定シート表面にアスカーC型硬度計(高分子計器社製)の測定針を押圧し、1000g荷重の条件で行ったものである。
本実施形態に係るロール部材は、弾性層上に設けられる表面層を有してもよい。
表面層は、例えば、樹脂と、必要に応じて、導電剤と、表面層の表面に凹凸(特定の表面粗さ)を付与するための粒子と、その他添加剤と、を含んで構成される。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。
樹脂としては、上記弾性層に配合されるゴム材料を適用してもよい。
ここで、導電性とは、体積抵抗率が1013Ωcm未満を意味し、非導電性とは、体積抵抗率が1013Ωcm以上を意味する。なお、他も同様である。
塗布液の付与方法としては、例えば、ブレード塗布法,マイヤーバー塗布法,スプレー塗布法,浸漬塗布法,ビード塗布法,エアーナイフ塗布法,カーテン塗布法等が挙げられる。
塗布液に用いる溶剤としては、特に限定されず一般的なものが使用され、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの溶媒を使用してもよい。また、これらの他、種々の溶媒を使用してもよいが、電子写真感光体の生産に一般的に使用される浸漬塗布法を適用するためには、アルコール系またはケトン系溶剤、あるいはそれらの混合系溶剤が挙げられる。
上記構成のロール部材は、例えば、電子写真方式の画像形成装置における、帯電装置(帯電ロール)、転写装置(転写ロール)、ベルト部材を内周面から支持する支持ロール、記録媒体等を搬送するための搬送ロール等として用いられる。
以下、本実施形態に係るロール部材を画像形成装置及びプロセスカートリッジの帯電装置に搭載した場合を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本実施例では、表1で示す市販のポリアルファオレフィンを用いた。表1に、市販のポリアルファオレフィンの商品名と共に、その組成(単量体(オレフィン系炭化水素)の重合比、重量平均分子量Mw)を示す。
<実施例A1>
[芯体]
ロール部材の芯体は、引き抜き加工にて直径8mmの円筒状棒を長さ330mmに切断後に、厚み8μmの無電解ニッケルメッキを施したものを用いた。
・ゴム材料 ・・・・・・・100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、商品名「CG102」、ダイソー社製)
・ポリアルファオレフィン ・・・・・・15質量部
(商品名「RT2585」:REXtac社製)
・酸化亜鉛 ・・・・・5質量部
(商品名「酸化亜鉛2種」:正同化学工業社製)
・ステアリン酸 ・・・・・1質量部
(商品名「ステアリン酸S」:花王社製)
・カーボンブラック ・・・・5質量部
(商品名「Printex35」、デグサ社製、DBP吸油量42ml/100g)
・シリカ ・・・・40質量部
(商品名「NipsilRS−150」、東ソー・シリカ社製)
・イオン導電剤 ・・・・1質量部
(アルキルトリメチルアンモニウムパークロレート、商品名「LXN−30」ダイソー社製)
・加硫剤 ・・・・1質量部
(商品名「金華印微粉硫黄200メッシュ」、鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・2質量部
(商品名「ノクセラーDM」、大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・0.5質量部
(商品名「ノクセラーTET」、大内新興化学工業社製)
上記ゴム組成の混合物を、接線式加圧ニーダー((株)モリヤマ製:実容量75L)を用いて混練して、未加硫のゴム組成物を調製した。
詳細には、加圧ニーダーのジャケット、加圧蓋、ローターを循環水により20℃にし、加圧蓋の圧力を0.6MPaでゴム材料を素練りし、酸化亜鉛を混練後、ステアリン酸及びカーボンブラックを投入混練し、イオン導電剤及びシリカを投入して混練した。さらに、22インチオープンロールでシート状に切り出し冷却後、再び加圧ニーダーで、加硫剤及び加硫促進剤を加えて混練し、22インチオープンロールでシート状に切り出し、未加硫のゴム組成物を得た。
シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで未加硫のゴム組成物を押出すとともに、同時に芯体を連続的にクロスヘッドを通過させることにより、芯体上に未加硫のゴム組成物を被覆した。押出し機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも90℃とした。
押出成形後、未加硫状態で、層状に被覆したゴム組成物を芯体端部から15mmをカットし、オーブンにて160℃で90分間加硫し、弾性層を形成し、ロール部材を得た。
別途、シート状の試料を作製した。詳細には、未加硫のゴム組成物を2mm×150mm×230mmの金型に注入し、この金型を160℃で40分間加熱してゴム組成物を加硫し、シート状の試料を作製した。これを、ブリード性評価用試料とした。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を1質量部配合する以外は、実施例A1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を40質量部配合する以外は、実施例A1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2115」)に変更する以外は、実施例A2と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2115」)に変更する以外は、実施例A3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(商品名「RT2780」)に変更する以外は、実施例A2と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2780」)に変更する以外は、実施例A3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
ゴム材料をNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム、商品名「DN3355」日本ゼオン社製)に変え、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部にした以外は、実施例A1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
ゴム材料をEPDM(エチレンプロピレンターポリマー、商品名「EPT4021」三井化学社製)に変え、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部にした以外は、実施例A1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
<比較例A1>
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を配合しないこと以外は、実施例A1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
<比較例A2>
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を軟化剤(パラフィン系プロセスオイル、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」、出光興産社製)に置き換えたこと以外は、実施例A1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
<比較例A3>
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を可塑剤(アジピン酸エーテルエステル系可塑剤、商品名「RS107」、旭電化工業社製)に置き換えたこと以外は、実施例A1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料も得た。
各例について、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
ゴム押出機を用いて、芯体を通さず、スラブゴムを押出し、ダイの口径に対する膨張する割合を測定した。
・ダイスウェルの測定方法
スラブゴムを約1m切り取り、試験室環境下で1日静置後、スラブゴムの長さ及び質量を測定し、下式より断面積の変化率を測定した。
式:DS(%)=(W/(lρS0)−1)×100
(式中、DSはダイスウェル、Wはスラブゴムの質量(単位g)、lはスラブゴムの長さ(単位cm)、ρはスラブの比重、S0はダイの断面積(単位cm2)
−評価基準−
◎:30%以下
○:30%超え40%以下
△:40%超え50%未満
×:50%以上
レーザー外径測定器により、ロール部材の軸方向に外径を測定し、弾性層の端部(ロール部材軸方向端部)が収縮により反り上がる大きさを、ロール部材の軸方向端部外径と軸方向中央部の外径との差とにより評価した。
−評価基準−
◎:500μm以下
○:500μmを超え700μm以下
△:700μmを超え900μm未満
×:900μm以上
室温45℃湿度90%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料を宙吊りにし、7日間放置したのち、室温23℃湿度50%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料表面にけい砂(6号)をふりかけ、刷毛で軽く払いのけた後、ブリード性評価用試料表面に付着したけい砂の面積(けい砂の付着率)で、表面へのブリード性を評価した。
−評価基準−
◎:0%以上15%未満
○:15%以上30%未満
△:30%以上45%未満
×:45%以上
ロール部材表面(弾性層表面)について、粗さ測定装置(SURFCOM1500DX−12:東京精密計測社)を用いて表面粗さRzを周方向測定しその平均値とした。
なお、表面の粗さRzは、上記測定装置を用い、JISB0601−1994に従って、ロール部材の軸方向について、測定長4.0mm、カットオフ値0.8、測定速度0.30mm/secの条件で、ロール部材の軸方向両端部から5mmの位置、および、軸方向両端部5mmの位置を基準に3等分した軸方向中央部分の3箇所について測定し、その平均値とした。
−評価基準−
◎:粗さRzが10μm未満、
○:粗さRzが10μm以上15μm未満、
△:粗さRzが15μm以上20μm未満、
×:粗さRzが20μm以上。
<実施例B1>
[芯体]
ロール部材の芯体は、引き抜き加工にて直径8mmの円筒状棒を長さ330mmに切断後に、厚み8μmの無電解ニッケルメッキを施したものを用いた。
[弾性層ゴム組成]
・ゴム材料 ・・・・・・・100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、商品名「CG102」、ダイソー社製)
・ポリアルファオレフィン ・・・・・・15質量部
(商品名「RT2585」:REXtac社製)
・酸化亜鉛 ・・・・・5質量部
(商品名「酸化亜鉛2種」:正同化学工業社製)
・ステアリン酸 ・・・・・1質量部
(商品名「ステアリン酸S」:花王社製)
・カーボンブラック ・・・・5質量部
(商品名「Printex35」、デグサ社製、DBP吸油量42ml/100g)
・シリカ ・・・・40質量部
(商品名「NipsilRS−150」、東ソー・シリカ社製)
・イオン導電剤 ・・・・1質量部
(アルキルトリメチルアンモニウムパークロレート、商品名「LXN−30」ダイソー社製)
・加硫剤 ・・・・1質量部
(商品名「金華印微粉硫黄200メッシュ」、鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・2質量部
(商品名「ノクセラーDM」、大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・0.5質量部
(商品名「ノクセラーTET」、大内新興化学工業社製)
上記ゴム組成の混合物を、接線式加圧ニーダー((株)モリヤマ製:実容量75L)を用いて混練して、未加硫のゴム組成物を調製した。
詳細には、加圧ニーダーのジャケット、加圧蓋、ローターを循環水により20℃にし、加圧蓋の圧力を0.6MPaでゴム材料を素練りし、酸化亜鉛を混練後、ステアリン酸及びカーボンブラックを投入混練し、イオン導電剤及びシリカを投入して混練した。さらに、22インチオープンロールでシート状に切り出し冷却後、再び加圧ニーダーで、加硫剤及び加硫促進剤を加えて混練し、22インチオープンロールでシート状に切り出し、未加硫のゴム組成物を得た。
シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで未加硫のゴム組成物を押出すとともに、同時に芯体を連続的にクロスヘッドを通過させることにより、芯体上に未加硫のゴム組成物を被覆した。押出し機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも90℃とした。
押出成形後、未加硫状態で、層状に被覆したゴム組成物を芯体端部から15mmをカットし、オーブンにて160℃で90分間加硫し、弾性層を形成し、ロール部材を得た。
別途、シート状の試料を作製した。詳細には、上記組成の混練したゴム組成物を2mm×150mm×230mmの金型に注入し、この金型を160℃で40分間加熱してゴム組成物を加硫し、シート状の試料を作製した。これを、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料とした。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を1質量部配合する以外は、実施例B1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を40質量部配合する以外は、実施例B1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2115」)に変更する以外は、実施例B2と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2115」)に変更する以外は、実施例B3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2780」)に変更する以外は、実施例B2と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2780」)に変更する以外は、実施例B3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ゴム材料をNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム、商品名「DN3355」日本ゼオン社製)に変え、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部にした以外は、実施例B1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ゴム材料をEPDM(エチレンプロピレンターポリマー、商品名「EPT4021」三井化学社製)に変え、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部にした以外は、実施例B1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックのDBP吸油量を175ml/100g(商品名「#3050B」、三菱化学社製)に変更した以外は実施例B1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックのDBP吸油量を130ml/100g(商品名「#3030B」、三菱化学社製)に変更した以外は実施例B1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックのDBP吸油量を87ml/100g(商品名「旭#55」、旭カーボン社製に変更した以外は実施例B1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックのDBP吸油量を45ml/100g(商品名「旭#35」、旭カーボン社製に変更した以外は実施例B1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
<実施例B14>
カーボンブラックの配合量を50質量部にした以外は実施例B12と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックの配合量を40質量部にした以外は実施例B12と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックの配合量を30質量部にした以外は実施例B12と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックの配合量を15質量部にした以外は実施例B12と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックの配合量を10質量部にした以外は実施例B12と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
実施例B11で用いたDBP吸油量130ml/gのカーボンブラックを15質量部、実施例B12で用いたDBP吸油量を87ml/100gのカーボンブラックを10質量部の2種類のカーボンブラックを配合した以外は実施例B1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
実施例B11で用いたDBP吸油量130ml/100gのカーボンブラックを10質量部、実施例B12で用いたDBP吸油量を87ml/100gのカーボンブラックを10質量部、実施例B13で用いたDBP吸油量45ml/100gのカーボンブラックを10質量部の3種類のカーボンブラックを配合した以外は実施例B1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を配合しないこと以外は、実施例B1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を軟化剤(パラフィン系プロセスオイル、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」、出光興産社製)に置き換えたこと以外は、実施例B1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を可塑剤(アジピン酸エーテルエステル系可塑剤、商品名「RS107」、旭電化工業社製)に置き換えたこと以外は、実施例B1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックのDBP吸油量を180ml/100g(商品名「旭#15」、旭カーボン社製に変更した以外は実施例B14と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックのDBP吸油量を41ml/100g(商品名「旭F−200」、旭カーボン社製に変更した以外は実施例B1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
カーボンブラックの配合量を55質量部にした以外は実施例B12と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
各例について、以下の評価を行った。結果を表3に示す。
ゴム押出機を用いて、芯体を通さず、スラブゴムを押出し、ダイの口径に対する膨張する割合を測定した。
・ダイスウェルの測定方法
スラブゴムを約1m切り取り、試験室環境下で1日静置後、スラブゴムの長さ及び質量を測定し、下式より断面積の変化率を測定した。
式:DS(%)=(W/(lρS0)−1)×100
(式中、DSはダイスウェル、Wはスラブゴムの質量(単位g)、lはスラブゴムの長さ(cm単位)、ρはスラブの比重、S0はダイの断面積(cm2単位)
−評価基準−
◎:20%以下
○:20%超え30%以下
△:30%超え40%以下
×:40%超え50%未満
××:50%以上
レーザー外径測定器により、ロール部材の軸方向に外径を測定し、弾性層の端部(ロール部材軸方向端部)が収縮により反り上がる大きさを、ロール部材の軸方向端部外径と軸方向中央部の外径との差とにより評価した。
−評価基準−
◎:200μm以下
○:200μmを超え300μm以下
△:300μmを超え500μm以下
×:500μmを超える
室温45℃湿度90%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料を宙吊りにし、7日間放置したのち、室温23℃湿度50%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料表面にけい砂(6号)をふりかけ、刷毛で軽く払いのけた後、ブリード性評価用試料表面に付着したけい砂の面積(けい砂の付着率)で、表面へのブリード性を評価した。
−評価基準−
◎:0%以上15%未満
○:15%以上30%未満
△:30%以上45%未満
×:45%以上
ロール部材表面(弾性層表面)について、粗さ測定装置(SURFCOM1500DX−12:東京精密計測社)を用いて表面粗さRzを周方向測定しその平均値とした。
なお、表面の粗さRzは、上記測定装置を用い、JISB0601−1994に従って、ロール部材の軸方向について、測定長4.0mm、カットオフ値0.8、測定速度0.30mm/secの条件で、ロール部材の軸方向両端部から5mmの位置、および、軸方向両端部5mmの位置を基準に3等分した軸方向中央部分の3箇所について測定し、その平均値とした。
−評価基準−
◎:粗さRzが10μm未満、
○:粗さRzが10μm以上15μm未満、
△:粗さRzが15μm以上20μm未満、
×:粗さRzが20μmを超える。
電気抵抗電場依存性評価用試料を、22℃、55%の条件下で24時間以上シーズニングした後、R8340Aデジタル超高抵抗/微小電流系(エーディーシー社製)、接続部をR8340A用に改造した二重リング電極構造のURプローブMCP−HTP12、及びレジテーブルUFL MCP−ST03(いずれもダイアインスツルメンツ社製)を用い、JIS K6911に準拠して行った。
測定条件はチャージタイムを2sec、ディスチャージタイムを1secの条件で電圧10V印可R10と500V印可R500を測定し、常用対数換算した後、R10−R500を計算し、次の基準で判定した。
◎:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.3以下
○:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.3を超え0.4以下
△:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.4を超え0.5以下
×:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.5を超える
また、本実施例のうち、実施例B1〜B20は、他の実施例に比べ、電気抵抗電界依存性に優れることもわかる。
<実施例C1>
[芯体]
ロール部材の芯体は、引き抜き加工にて直径8mmの円筒状棒を長さ330mmに切断後に、厚み8μmの無電解ニッケルメッキを施したものを用いた。
[弾性層ゴム組成]
・ゴム材料 ・・・・・・・100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、商品名「CG102」、ダイソー社製)
・ポリアルファオレフィン ・・・・・・15質量部
(商品名「RT2585」:REXtac社製)
・酸化亜鉛 ・・・・・5質量部
(商品名「酸化亜鉛2種」:正同化学工業社製)
・ステアリン酸 ・・・・・1質量部
(商品名「ステアリン酸S」:花王社製)
・カーボンブラック ・・・・5質量部
(商品名「Printex35」、デグサ社製、DBP吸油量42ml/100g)
・シリカ ・・・・40質量部
(商品名「NipsilRS−150」、東ソー・シリカ社製)
・酸化マグネシウム ・・・・3質量部
(商品名「キョーワマグ150」、協和化学工業社製)
・ハイドロタルサイト ・・・・5質量部
(商品名「DHT−4A」、協和化学工業社製)
・イオン導電剤 ・・・・1質量部
(アルキルトリメチルアンモニウムパークロレート、商品名「LXN−30」ダイソー社製)
・加硫剤(キノキサリン化合物) ・・・・ 1.5 質量部
(6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート:商品名「ダイソネットXL−21S」ダイソー社製)
・促進剤 ・・・・1質量部
(フェノールDBU塩:商品名「P−152」、ダイソー社製)
上記ゴム組成の混合物を、接線式加圧ニーダー((株)モリヤマ製:実容量75L)を用いて混練して、未加硫のゴム組成物を調製した。
詳細には、加圧ニーダーのジャケット、加圧蓋、ローターを循環水により20℃にし、加圧蓋の圧力を0.6MPaでゴム材料を素練りし、酸化亜鉛を混練後、ステアリン酸及びカーボンブラックを投入混練し、イオン導電剤及びシリカを投入して混練した。さらに、22インチオープンロールでシート状に切り出し冷却後、再び加圧ニーダーで、加硫剤及び加硫促進剤を加えて混練し、22インチオープンロールでシート状に切り出し、未加硫のゴム組成物を得た。
シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで未加硫のゴム組成物を押出すとともに、同時に芯体を連続的にクロスヘッドを通過させることにより、芯体上に未加硫のゴム組成物を被覆した。押出し機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも90℃とした。
押出成形後、未加硫状態で、層状に被覆したゴム組成物を芯体端部から15mmをカットし、オーブンにて160℃で90分間加硫し、弾性層を形成し、ロール部材を得た。
別途、シート状の試料を作製した。詳細には、未加硫のゴム組成物を2mm×150mm×230mmの金型に注入し、この金型を160℃で40分間加熱してゴム組成物を加硫し、シート状の試料を作製した。
未加硫のゴム組成物をJIS K−6262の大型試験片(直径29mm、厚さ12.5mm)の金型に仕込み、160℃に加熱した熱プレスにて20分間加硫してゴム組成物を加硫し、円柱状の試料を作製した。これを、圧縮永久歪評価用セット玉とした。
キノキサリン化合物をトリアジン化合物(2,4,6−トリメルカプト‐1,5,7‐トリアジン商品名「OF−100」ダイソー社製)に変更する以外は、実施例C1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を1質量部配合する以外は、実施例C1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を40質量部配合する以外は、実施例C1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2115」)に変更する以外は、実施例C3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2115」)に変更する以外は、実施例C4と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2780」)に変更する以外は、実施例C3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2780」)に変更する以外は、実施例C4と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ゴム材料をNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム、商品名「DN3355」日本ゼオン社製)に変更し、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部に変更し、酸化マグネシウム及びハイドロタルサイトを除いた以外は、実施例C3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ゴム材料をEPDM(エチレンプロピレンターポリマー、商品名「EPT4021」三井化学社製)に変更し、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部に変更し、酸化マグネシウム及びハイドロタルサイトを除いた以外は、実施例C3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
キノキサリン化合物を加硫剤(商品名「金華印微粉硫黄200メッシュ」、鶴見化学工業社製)を1質量部、加硫促進剤(商品名「ノクセラーDM」、大内新興化学工業社製)を2質量部及び加硫促進剤(商品名「ノクセラーTET」、大内新興化学工業社製)を0.5質量部に変更する以外は、実施例C1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を配合しないこと以外は、実施例C1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を軟化剤(パラフィン系プロセスオイル、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」、出光興産社製)に置き換えたこと以外は、実施例C1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を可塑剤(アジピン酸エーテルエステル系可塑剤、商品名「RS107」、旭電化工業社製)に置き換えたこと以外は、実施例C1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用試料、及び圧縮永久歪評価用セット玉も得た。
各例について、以下の評価を行った。結果を表4に示す。
ゴム押出機を用いて、芯体を通さず、スラブゴムを押出し、ダイの口径に対する膨張する割合を測定した。
・ダイスウェルの測定方法
スラブゴムを約1m切り取り、試験室環境下で1日静置後、スラブゴムの長さ及び質量を測定し、下式より断面積の変化率を測定した。
式:DS(%)=(W/(lρS0)−1)×100
(式中、DSはダイスウェル、Wはスラブゴムの質量(単位g)、lはスラブゴムの長さ(単位cm)、ρはスラブの比重、S0はダイの断面積(単位cm)
−評価基準−
◎:30%以下
○:30%超え40%以下
△:40%超え50%未満
×:50%以上
レーザー外径測定器により、ロール部材の軸方向に外径を測定し、弾性層の端部(ロール部材軸方向端部)が収縮により反り上がる大きさを、ロール部材の軸方向端部外径と軸方向中央部の外径との差とにより評価した。
−評価基準−
◎:500μm以下
○:500μmを超え700μm以下
△:700μmを超え900μm未満
×:900μm以上
室温45℃湿度90%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料を宙吊りにし、7日間放置したのち、室温23℃湿度50%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料表面にけい砂(6号)をふりかけ、刷毛で軽く払いのけた後、ブリード性評価用試料表面に付着したけい砂の面積(けい砂の付着率)で、表面へのブリード性を評価した。
−評価基準−
◎:0%以上15%未満
○:15%以上30%未満
△:30%以上45%未満
×:45%以上
ロール部材表面(弾性層表面)について、粗さ測定装置(SURFCOM1500DX−12:東京精密計測社)を用いて表面粗さRzを周方向測定しその平均値とした。
なお、表面の粗さRzは、上記測定装置を用い、JISB0601−1994に従って、ロール部材の軸方向について、測定長4.0mm、カットオフ値0.8、測定速度0.30mm/secの条件で、ロール部材の軸方向両端部から5mmの位置、および、軸方向両端部5mmの位置を基準に3等分した軸方向中央部分の3箇所について測定し、その平均値とした。
−評価基準−
◎:粗さRzが10μm未満、
○:粗さRzが10μm以上15μm未満、
△:粗さRzが15μm以上20μm未満、
×:粗さRzが20μmを超える。
2枚の圧縮板の間に、圧縮永久歪評価用セット玉を挟み込み、25%圧縮し、100℃の恒温槽で24時間放置後、圧縮永久歪み率を測定した。これにより、圧縮永久歪について評価した。
圧縮永久歪率(%)=(t0−t2)/(t0−t1)*100
t0:試験片(圧縮永久歪評価用セット玉)の元の厚さ(mm)
t1:スペーサの厚さ(mm)
t2:圧縮装置から取り外し、30分後の試験片(圧縮永久歪評価用セット玉)の厚さ(mm)
−評価基準−
◎:0%以上20%未満
○:20%以上50%未満
△:50%以上80%未満
×:80%以上
また、本実施例のうち、実施例C1〜C11では、比較例に比べ、圧縮永久歪に優れていることがわかる。
<実施例D1>
[芯体]
ロール部材の芯体は、引き抜き加工にて直径8mmの円筒状棒を長さ330mmに切断後に、厚み8μmの無電解ニッケルメッキを施したものを用いた。
[弾性層ゴム組成]
・ゴム材料 ・・・・・・・100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、商品名「CG102」、ダイソー社製)
・ポリアルファオレフィン ・・・・・・15質量部
(商品名「RT2585」:REXtac社製)
・酸化亜鉛 ・・・・・5質量部
(商品名「酸化亜鉛2種」:正同化学工業社製)
・ステアリン酸 ・・・・・1質量部
(商品名「ステアリン酸S」:花王社製)
・カーボンブラック ・・・・5質量部
(商品名「Printex35」、デグサ社製、DBP吸油量42ml/100g)
・シリカ ・・・・40質量部
(商品名「NipsilRS−150」、東ソー・シリカ社製)
・イオン導電剤 ・・・・1質量部
(アルキルトリメチルアンモニウムパークロレート、商品名「LXN−30」ダイソー社製)
・加硫剤 ・・・・1質量部
(商品名「金華印微粉硫黄200メッシュ」、鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・2質量部
(商品名「ノクセラーDM」、大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤 ・・0.5質量部
(商品名「ノクセラーTET」、大内新興化学工業社製)
上記ゴム組成の混合物を、接線式加圧ニーダー((株)モリヤマ製:実容量75L)を用いて混練して、未加硫のゴム組成物を調製した。
詳細には、加圧ニーダーのジャケット、加圧蓋、ローターを循環水により20℃にし、加圧蓋の圧力を0.6MPaでゴム材料を素練りし、酸化亜鉛を混練後、ステアリン酸及びカーボンブラックを投入混練し、イオン導電剤及びシリカを投入して混練した。さらに、22インチオープンロールでシート状に切り出し冷却後、再び加圧ニーダーで、加硫剤及び加硫促進剤を加えて混練し、22インチオープンロールでシート状に切り出し、未加硫のゴム組成物を得た。
シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで未加硫のゴム組成物を押出すとともに、同時に芯体を連続的にクロスヘッドを通過させることにより、芯体上に未加硫のゴム組成物を被覆した。押出し機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも90℃とした。
押出成形後、未加硫状態で、層状に被覆したゴム組成物を芯体端部から15mmをカットし、オーブンにて160℃で90分間加硫し、弾性層を形成し、ロール部材を得た。
別途、シート状の試料を作製した。詳細には、上記組成の混練したゴム組成物を2mm×150mm×230mmの金型に注入し、この金型を160℃で40分間加熱してゴム組成物を加硫し、シート状の試料を作製した。これを、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料とした。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を1質量部配合する以外は、実施例D1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を40質量部配合する以外は、実施例D1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2115」)に変更する以外は、実施例D2と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(RT2115)に変更する以外は、実施例D3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(「RT2780」)に変更する以外は、実施例D2と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)をポリアルファオレフィン(RT2780)に変更する以外は、実施例D3と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ゴム材料をNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム、商品名「DN3355」日本ゼオン社製)に変え、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部にした以外は、実施例D1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ゴム材料をEPDM(エチレンプロピレンターポリマー、商品名「EPT4021」三井化学社製)に変え、イオン導電剤(LXN−30)を2.0質量部にした以外は、実施例D1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
シリカを脂肪酸で表面処理したBET比表面積11m2/gの炭酸カルシウム(商品名「Vigot−15」白石工業製)に変更した以外は実施例D1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
BET比表面積13m2/gの炭酸カルシウム(商品名「Vigot−10」白石工業製)に変更した以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
BET比表面積18m2/gの炭酸カルシウム(商品名「白艶華CCR」白石工業製)に変更した以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
BET比表面積26m2/gの炭酸カルシウム(商品名「白艶華CC」白石工業製)に変更した以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
BET比表面積30m2/gの炭酸カルシウム(商品名「Viscoexcel−30」白石工業製)に変更した以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
BET比表面積34m2/gのロジン酸で処理された炭酸カルシウム(商品名「白艶華AA」白石工業製)に変更した以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
BET比表面積70m2/gのアミノシランで表面処理された炭酸カルシウム(商品名「ACTIFORT 700」白石工業製)に変更した以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
炭酸カルシウムを20質量部にした以外は実施例D14と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
炭酸カルシウムを30質量部にした以外は実施例D14と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
炭酸カルシウムを60質量部にした以外は実施例D14と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
炭酸カルシウムを80質量部にした以外は実施例D14と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
炭酸カルシウムを100質量部にした以外は実施例D14と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
表面処理されていないBET比表面積12m2/gの炭酸カルシウム(商品名「Brilliant−15」白石工業製)に変更した以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
BET比表面積2m2/gの炭酸カルシウム(商品名「ホワイトンP−50」東洋ファインケミカル製)20質量部を実施例D17に加え、炭酸カルシウムを2種類で40質量部とした以外は実施例D17と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を配合しないこと以外は、実施例D1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を軟化剤(パラフィン系プロセスオイル、商品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」、出光興産社製)に置き換えたこと以外は、実施例D1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
ポリアルファオレフィン(「RT2585」)を可塑剤(アジピン酸エーテルエステル系可塑剤、商品名「RS107」、旭電化工業社製)に置き換えたこと以外は、実施例D1と同様にして未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
シリカをBET比表面積6m2/gの炭酸カルシウム(商品名「「ホワイトンP−10」東洋ファインケミカル製)に変更した以外は実施例D1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
シリカをBET比表面積90m2/gの炭酸カルシウム(商品名「ポロネックス」丸尾カルシウム製)に変更した以外は実施例D1と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
炭酸カルシウムを15質量部にした以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
炭酸カルシウムを120質量部にした以外は実施例D10と同様に未加硫のゴム組成物を調製し、これを用いてロール部材を得た。また、ブリード性評価用及び電気抵抗電場依存性評価用試料も得た。
各例について、以下の評価を行った。結果を表5に示す。
ゴム押出機を用いて、芯体を通さず、スラブゴムを押出し、ダイの口径に対する膨張する割合を測定した。
・ダイスウェルの測定方法
スラブゴムを約1m切り取り、試験室環境下で1日静置後、スラブゴムの長さ及び質量を測定し、下式より断面積の変化率を測定した。
式:DS(%)=(W/(lρS0)−1)×100
(式中、DSはダイスウェル、Wはスラブゴムの質量(単位g)、lはスラブゴムの長さ(単位cm)、ρはスラブの比重、S0はダイの断面積(単位cm2)
−評価基準−
◎:20%以下
○:20%超え30%以下
△:30%超え40%以下
×:40%超え50%以下
××:50%を超える
レーザー外径測定器により、ロール部材の軸方向に外径を測定し、弾性層の端部(ロール部材軸方向端部)が収縮により反り上がる大きさを、ロール部材の軸方向端部外径と軸方向中央部の外径との差とにより評価した。
−評価基準−
◎:200μm以下
○:200μmを超え300μm以下
△:300μmを超え500μm以下
×:500μmを超える
室温45℃湿度90%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料を宙吊りにし、7日間放置したのち、室温23℃湿度50%の環境試験室にて、ブリード性評価用試料表面にけい砂(6号)をふりかけ、刷毛で軽く払いのけた後、ブリード性評価用試料表面に付着したけい砂の面積(けい砂の付着率)で、表面へのブリード性を評価した。
−評価基準−
◎:0%以上15%未満
○:15%以上30%未満
△:30%以上45%未満
×:45%以上
ロール部材表面(弾性層表面)について、粗さ測定装置(SURFCOM1500DX−12:東京精密計測社)を用いて表面粗さRzを周方向測定しその平均値とした。
なお、表面の粗さRzは、上記測定装置を用い、JISB0601−1994に従って、ロール部材の軸方向について、測定長4.0mm、カットオフ値0.8、測定速度0.30mm/secの条件で、ロール部材の軸方向両端部から5mmの位置、および、軸方向両端部5mmの位置を基準に3等分した軸方向中央部分の3箇所について測定し、その平均値とした。
−評価基準−
◎:粗さRzが10μm未満、
○:粗さRzが10μm以上15μm未満、
△:粗さRzが15μm以上20μm未満、
×:粗さRzが20μm以上。
電気抵抗電場依存性評価用試料を、22℃、55%の条件下で24時間以上シーズニングした後、R8340Aデジタル超高抵抗/微小電流系(エーディーシー社製)、接続部をR8340A用に改造した二重リング電極構造のURプローブMCP−HTP12、及びレジテーブルUFL MCP−ST03(いずれもダイアインスツルメンツ社製)を用い、JIS K6911に準拠して行った。
測定条件はチャージタイムを2sec、ディスチャージタイムを1secの条件で電圧10V印可R10と500V印可R500を測定し、常用対数換算した後、R10−R500を計算し、次の基準で判定した。
◎:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.3以下
○:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.3を超え0.4以下
△:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.4を超え0.5以下
×:常用対数換算(logΩcm)で、R10−R500が0.5を超える
13 像保持体
16 現像装置
17 潜像形成装置
18 転写装置
19 帯電装置
20 清掃装置
22 定着装置
24C 取り付けレール
24A 開口部
24B 開口部
24 筐体
100 画像形成装置
102 プロセスカートリッジ
P 記録媒体
Claims (6)
- 芯体と、
前記芯体上に設けられた弾性層であって、ハロゲン基を持つゴム材料とポリアルファオレフィンとDBP吸油量42ml/100g以上175ml/100g以下のカーボンブラックとを含んで構成され、前記ポリアルファオレフィンの含有量が、前記ゴム材料100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である弾性層と、
を有するロール部材。 - 前記ハロゲン基を持つゴム材料が、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、及びエピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴムから選択される少なくとも1種である請求項1に記載のロール部材。
- 前記ポリアルファオレフィンが、プロピレンの重合体、プロピレンとエチレンとの共重合体、及びブテンの重合体から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載のロール部材。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のロール部材を備えた帯電装置。
- 像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電装置であって、請求項4に記載の帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電装置であって、請求項4に記載の帯電装置と、
前記帯電装置によって帯電された前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体上に形成された前記静電潜像をトナー像に現像する現像装置と、
前記像保持体上に形成された前記トナー像を記録媒体へ転写する転写装置と、
を有する画像形成装置。
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