JP5114083B2 - 帯電ローラ、画像形成装置用カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

帯電ローラ、画像形成装置用カートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、プリンタ・複写機等の電子写真装置において使用する電子写真用帯電ローラに関する。また、該帯電ローラを具備する画像形成装置用カートリッジ及び画像形成装置に関する。
プリンタ・複写機等の電子写真装置においては、表面に電荷が保持されるドラム等の画像形成体が設けられ、保持された電荷のうち一部が除電されることで該画像形成体表面に静電潜像が形成される。現像は、該静電潜像の上に帯電したトナーが供給されることで行われる。こうして得られた画像形成体上のトナー像が紙に転写され、定着されることで電子写真装置における画像の出力が完了する。
画像形成体表面の帯電には以前はコロナ放電方式が用いられ、均一に帯電することで出力画像の濃度均一性を得てきた。しかしながら、コロナ放電方式は、例えば6〜10kVといった高電圧を要し、エネルギー効率が悪い上、保守・安全の点からも望ましくない。また、オゾンやNOx等の有害物質を発生することも環境衛生上問題となっている。このため、近年では、消費電力を節減し、有害物質の発生を極力抑制することができ、低い印加電圧で済む帯電方式への切り替えが進んでいる。接触式の帯電ローラを用いる方式はその1つである。このような帯電ローラでは画像形成体に接触する部分の近傍でのみコロナ放電が発生し、極僅かなオゾンの発生で画像形成体を帯電させることができる。
接触式の帯電ローラを用いる方式では発生させるコロナの量がコロナ放電方式に比べれば極僅かであるというメリットを有する反面、帯電ローラには物性上非常に高い均一性が求められる。この均一性を直接帯電ローラに求める手法も存在するが、帯電ローラを製造する側からすれば製造上の難易度は少しでも緩和されるのが望ましい。このため、電源部に工夫を凝らし、交流電圧と直流電圧の重畳電圧によって帯電させる方式が考えられている(特許文献1)。
この帯電方式は、帯電の均一性を確保するために、直流電圧の他、直流電圧印加時における帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を持つ交流電圧を付加したものである。こうすることで帯電ローラに要求される均一性をだいぶ緩和することができるが、半面、直流電圧だけを印加するDC帯電方式に比べて電子写真装置に交流電源を設ける分のコストが余分にかかってしまう。一方、この方式は画像の安定度が高く、ローラに要求される物理特性の許容範囲が広いが故に技術的に比較的容易である。そのため、帯電ローラの歩留まりは高く、コストが低く抑えられる。これらの優れた点が直流電圧・交流電圧の重畳方式が現在に至るまで広く用いられてきている所以である。
しかしながら、近年の電子写真プリンタにおいては高速化が著しく進んでおり、ただ単に直流電圧・交流電圧の重畳方式を採用するだけでは良好な帯電特性が得られなくなってきている。また、直流電圧・交流電圧の重畳方式では直流電圧のみの方式に比べてより大きな電圧が掛かるので、直流電圧方式よりもより大きなリーク耐性を帯電ローラは持っていなければならない。
さらに、画像形成体は長期間使用していると表面が磨耗し、当初被覆されて奥に隠れていたコート不良箇所が表面に現れてくる。これをピンホールと言うが、その部分は非常に抵抗が低いので、そのピンホール部分と帯電ローラが接触すると、瞬間的に帯電ローラに過大な電流が流れ、電圧降下を引き起こしかねない。すなわち、リーク耐性がないとその部分が適切に帯電できずに出力画像において横方向に直線状に濃度が高くなる、いわゆるリーク不良が発生してしまうことになる。程度が酷ければ帯電ローラが絶縁破壊を起こし、二度と使用できなくなる。
このように、現在の帯電ローラには、低コストに加えて、良好な帯電性及び優れたリーク耐性を併せ持っていることが求められている。
一方、一般的に帯電ローラは、導電性軸芯体の周りに導電性ゴム組成物等からなる導電性弾性体層と、その外周に電気抵抗を調整する役目等を果たす被覆層が形成せしめられて、構成されている。
また、帯電ローラは種々の製造方式により製造されるが、充分な量産性と低価格化の容易さという観点から考えると、チューブ被覆式の帯電ローラが有利である。この方式の帯電ローラは、導電性軸芯体の周りに形成した導電性弾性体層の外側に、上記被覆層として導電性のチューブを被覆することで容易に製造される。また、チューブ被覆式は、塗工式の場合のように導電性弾性体層の外側に被覆層として塗料をコーティングした後に二次架橋させる必要がなく、塗料ほど安定性に配慮する必要もない。さらに、被覆用のチューブは一度条件が決まると同一特性のチューブを安定的に多量に生産可能であることから、コストメリットも非常に高い。
しかしながら、チューブ被覆式ではチューブ単独で成形できるだけの厚みを持たせる必要があり、薄膜は製造できず、被覆層を薄くできない等の制約がある。したがって、以下でも後述するが、チューブ被覆式では、帯電ローラの表層部(最外層にある被覆層)の体積固有抵抗や表面性等を自由に設定できるわけではなく、帯電ローラに付与できる帯電性能には限界があった。
帯電性能が不足すると、帯電横スジと言われる左右に長く伸びる細い黒スジが画像全面に多量に現れるようになる。その対策として帯電能力を稼ぐために単純に導電材の配合量を増やすと、今度はリーク耐性が低下することになる。
また、チューブ被覆式の他の問題として、押出し成形によって製造されたチューブには、混練不良による樹脂玉や樹脂の熱劣化物等が、フィッシュアイと呼ばれる表面性異常となってチューブの表面に現れるという問題がある。この表面性異常は、直流電圧・交流電圧の重畳方式を採用した場合では出力画像に現れ難いものの、直流のみを印加する方式の電子写真装置においては非常に画に現れ易くなることが解っている。
上述のように、量産性と低価格化の容易さの観点からはチューブ被覆式による帯電ローラの製造方法の方が有利である一方、帯電ローラの表層部の物性設計に重点を置くならば、塗工式による帯電ローラの製造方法の方が適している。塗工式では、塗料により被覆層を形成するため、被覆層を非常に薄くすることができるからである。さらには、塗料中に任意の粒子等を混入させることで帯電ローラの表面の粗さをコントロールすることができるため、画像品質の確保に必要な各種物性を比較的自由に設定できるからである(特許文献2)。
ところが、その一方で、塗料は使用するまでの安定性を確保するのが難しく、同じ塗料で帯電ローラの表層部を形成しても、出来上がる帯電ローラの電気特性がいつも同じになるとは限らないという欠点を持つ。
特開平1−204081号公報 特開平9−258523号公報
以上の状況を鑑み、本発明の目的は、低価格で量産が可能なチューブ被覆式を用い、チューブ(被覆層)の物性を改良して、帯電性能及びリーク耐性に優れた電子写真用帯電ローラを提供することにある。
上述のように、低価格化を考慮に入れると、チューブ被覆式による電子写真用帯電ローラの製造方法が非常に有利である。ただし、この方式の帯電ローラにおいては作製できるチューブの最小の膜厚に限度があることから、チューブ(被覆層)の体積固有抵抗を大きく取ることはできない。仮に、体積固有抵抗を大きく取ると、帯電ローラの表層部全体の抵抗が高くなり過ぎ、帯電ローラに流れる電流そのものが小さくなってしまう。さらに、チューブ(被覆層)が非常に高抵抗となるため、供給された電荷が被覆層全体にムラなく均一に拡がり難くなり、チューブの成形時における僅かな混合不良が抵抗ムラの原因となり、そのまま画像上の濃度ムラ等の帯電不良となって表れ易くなる。
上記の場合、帯電ローラに流れる電流を大きくするために、帯電ローラの全体抵抗を低めに抑えることも考えられる。しかし、この場合でも、チューブ(被覆層)の体積固有抵抗が大きく取れないと、結局帯電ローラの表層部へかかる電圧が不足して、帯電ローラの表面への給電が充分に行われず、帯電不良となり易くなる。
これらの問題を補うためには、帯電ローラの表面を粗くすることで画像形成体−帯電ローラ表面間の距離を調節し、パッシェンの法則に基づいた放電に寄与する領域の電界密度を増やすという方法が知られている。帯電ローラの表面を粗くするには、チューブ被覆式の帯電ローラにおいては、チューブ(被覆層)中に球状粒子を含ませて成形する等の方法がある。こうすることで、安定的かつ効果的に放電量を増やすことが可能である。また、帯電ローラの表面が粗いと、フィッシュアイ不良による表面の凹凸が目立たなくなり、画に現れ難くなる効果も確認されている。さらに、チューブ被覆式の帯電ローラは安定的生産により低価格化を容易に達成することができる。
ただし、粒子の添加量については充分な注意が必要である。帯電ローラの表面を粗くする行為によって、本来なら放電しない画像形成体と帯電ローラとの当接部で微小な空隙を無数に発生させ、当接部で放電を引き起こしかねない。また、粒子を添加しない状態では均一に分散していた導電材も、チューブに球状粒子を添加すると不均一分散となり易い。さらに、局所的に導電材が集中している所は抵抗が著しく低いので、大電流が流れ易くなる。したがって、供給された大電流が当接部の空隙で局所的に大きな放電を引き起こし、そこに画像形成体のピンホール不良が重なると、そこを通して電流が一気に流れて電圧降下を引き起こすので、リーク不良となる。
以上のことから、チューブへ粒子を添加して帯電ローラの表面を粗くする際には、画像形成体と帯電ローラとの当接部近傍で電界の密度を増やす一方で、当接部では放電を引き起こさないことと、分散不良を引き起こさないという2点を同時に満たす必要がある。これらの要件を満たすため、チューブへの粒子添加には格段の配慮が必要であると考え、検討を行った。
鋭意検討した結果、平均粒子径が3μm以上10μm以下の大きさの球状粒子をチューブに添加するのが良いことがわかった。この位の径の大きさの球状粒子を添加すると、帯電ローラの表面が粗くなり、電界密度を向上させて、充分な帯電をさせることができる。さらに、当接部放電寄与面積率(後述)を10%以下とすることで、導電材の分散不良を最小限に抑え、リーク不良を生ずるような過剰な放電を抑えることができることを見出した。このとき、当接部での放電は殆ど考慮しなくて良いくらいにまで抑えられ、たとえ、画像形成体表面にピンホール不良が存在しても、画像不良となるようなリークは発生しない。
したがって、本発明に係る帯電ローラは、導電性軸芯体の周りに導電性弾性体層を形成し、その外側に少なくとも1以上の被覆層を有する帯電ローラにおいて、最外層の被覆層の中に平均粒子径が3μm以上10μm未満である球状粒子を含み、かつ表面形状データから算出される当接部放電寄与面積率が10%以下であることを特徴とする。
上記球状粒子としてはウレタン粒子が望ましい。ウレタン粒子はチューブに使用する他の材料とのなじみが良く、分散不良を起こしにくいからである。また、ウレタン粒子は適度な弾力を有しているので、画像形成体を傷つけるおそれもない。
なお、被覆層を複数の層とする場合には、最外層の被覆層となるチューブにのみ上記球状粒子を添加すればよい。
また、最外層の被覆層(チューブ)の体積固有抵抗が106Ω・cm以上1011Ω・cm以下であるのが良い。充分な帯電に必要なだけの電荷が供給される上、リークに不利な導電材の分散不良が起き難くなるからである。
平均粒子径が3μm〜10μmの大きさの球状粒子をチューブに添加して被覆層とすることにより、帯電ローラの表面が粗くなり、電界密度を向上させて、充分な帯電をさせることができるようになる。さらに、導電材の分散不良を最小限に抑え、リーク不良を生ずるような過剰な放電を抑えることができる。
したがって、電子写真装置において、量産性に優れて低価格であり、かつ優れた帯電性能及びリーク耐性を有する帯電ローラの製造が可能となる。
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための好ましい帯電ローラの作製の例について述べる。
本発明の帯電ローラは図1に示したような断面をしており、導電性軸芯体1の外周に導電性弾性体層2を設けた構造をしている。さらに、機能上の必要性から、該導電性弾性体層の外周上に一層以上の被覆層3を設けている。この場合、被覆層には、導電性弾性体層からのドラム汚染防止、セット跡の防止、帯電特性の確保又は紙粉・トナー構成成分の付着防止等の機能が期待されている。
(導電性軸芯体)
上記帯電ローラの導電性軸芯体には、炭素鋼合金表面に厚さ3μmの工業ニッケルメッキを施した円柱を用いる。導電性軸芯体を構成する材料としては、他にも、例えば鉄、アルミニウム、チタン、銅若しくはニッケル等の金属、又はこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮若しくは青銅等の合金等を使用することもできる。また、該導電性軸芯体は単なる円柱ではなく、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
(導電性弾性体層の作製)
本発明における帯電ローラの製造にあたっては、まず、上記導電性軸芯体1の外周に導電性弾性体層2を形成する。
該導電性弾性体層には、画像形成体との接触面を均一に保つために、適度な低硬度及び低圧縮永久歪を得ることができる材質を使用するのが望ましく、この目的を達成できるものであれば種類を問わない。一般に、導電性弾性体層は、ゴム組成物、導電性フィラー、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、耐熱剤、充填剤等を含んでなる。
導電性弾性体層に使用されるゴム組成物としては、従来から用いられるものと同様なもの、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、(メタ)アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリレートゴム、エピクロルヒドリンゴム等が挙げられる。
導電性弾性体層に用いられるゴムの分子量には特に制限が無く、低分子量(オリゴマー)から高分子量まで含有される。このようなゴムは、市販品が入手可能である。
導電性フィラーとしては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅又は銀等の金属系の粉体等を用いることができる。また、酸化チタン、酸化スズ若しくは酸化亜鉛等の金属酸化物、又は硫化銅若しくは硫化亜鉛等の金属硫化物粉等を用いても良い。さらには、適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金又はロジウム等で電解処理、スプレー塗工又は混合振とう等により付着させた粉体も使用可能である。また、アセチレンブラック、「ケッチェンブラック」(登録商標)、PAN系カーボンブラック又はピッチ系カーボンブラック等のカーボン粉も使用可能な候補として挙げられる。さらに、LiClO4、NaClO4等の過塩素酸塩、4級アンモニウム塩等のイオン導電物質等も挙げられ、これらを単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。導電性フィラーとして特に好ましいのは、カーボンブラックである。カーボンブラックの少量の添加で導電性弾性体層の電気抵抗率を低下させることができ、ゴム組成物の硬度を大きくすることなく導電性を付与することができる。カーボンブラックの銘柄としては、例えば、「ケッチェンブラックEC」(登録商標)、「ケッチェンブラックEC600JD」(登録商標)(ともに「ケッチェンブラックインターナショナル」製)等を挙げることができる。
導電性フィラーの配合量は適度に調整する必要があるが、導電性弾性体層の体積固有抵抗が104〜107Ω・cm程度の中抵抗領域に収めるように決めるのが良い。体積固有抵抗がこれよりも小さいと、導電性弾性体層より外側の層が抵抗的に問題なく高抵抗であったとしても、画像形成体表面にピンホール不良が生じたときに印加電圧のほとんどが帯電ローラの外層に集中して掛かることになる。このため、大電流が帯電ローラ内を流れてピンホールに集中し、穴をより大きくしてしまうことがあるからである。その時は同時に穴以外の場所に電流が流れなくなり、帯電電位が不足して高精細なハーフトーン画像上に黒い帯となって現れてしまうといった不具合が発生するおそれがある。また、極端な場合は帯電ローラ自体の通電破壊に至る。逆に、導電性弾性体層の体積固有抵抗が大きすぎると、導電性弾性体層中での電圧降下が大きすぎ、画像形成体を均一に帯電するために必要な放電電流が得られない。さらには、電気抵抗調整が難しくなり、均一分散も困難になる等、導電性の制御が難しくなる。
導電性弾性体層に添加される可塑剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサンオイル、ジフェニルシランジオール、トリメチルシラノール、フタル酸誘導体又はアジピン酸誘導体等を用いることができる。
導電性弾性体層に添加される軟化剤としては、例えば、潤滑油、プロセスオイル、コールタール又はヒマシ油等が使用可能である。
導電性弾性体層に添加される老化防止剤としては、例えば、フェニレンジアミン類、フォスフェート類、キノリン類、クレゾール類、フェノール類又はジチオカルバメート金属塩類等を用いることができる。
導電性弾性体層に添加される耐熱剤としては、例えば、酸化鉄、酸化セリウム、水酸化カリウム、ナフテン酸鉄又はナフテン酸カリウム等が使用できる。
また、導電性弾性体層に使用されるゴム組成物には、低硬度及び低圧縮永久歪の特徴を阻害しない範囲内であれば、従来公知の加硫剤、加硫促進剤、補強充填剤、加工助剤、発泡助剤、加硫助剤等の各種配合剤や添加物を必要に応じて、さらに添加することができる。これらの配合物は、必要に応じて弾性体層材料を製造する過程において添加してもよい。
その他、導電性弾性体層に添加される補強充填剤としては、例えば、KSCN、LiClO4、NaClO4若しくは4級アンモニウム塩等のイオン伝導物質、ヒュームドシリカ、湿式シリカ、石英微粉末、ケイソウ土、カーボンブラック、酸化亜鉛、塩基性炭酸マグネシウム、活性炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、二酸化チタン、タルク、雲母粉末、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、有機補強剤又は有機充填剤等を挙げることができる。これらの補強充填剤の表面は有機珪素化合物、例えば、ポリジオルガノシロキサン等で処理して疎水化してもよい。
導電性弾性体層の形成方法は押し出し成形、射出成形又は圧縮成形等の公知の方法を挙げることができる。導電性弾性体層は導電性軸芯体の上にクロスヘッド押し出し機を用いて直接成形しても良いし、チューブ状に成形した導電性弾性体を導電性軸芯体に被覆しても良い。また、必要であれば、成形後に導電性弾性体の表面を研磨して形状を整えても良い。
(被覆層の形成)
以上のようにして形成された導電性弾性体層の外周上には、少なくとも1層以上の被覆層が設けられる。被覆層としては、単層又は複数層のシームレスチューブを成形し、これを順次該導電性弾性体層に外嵌することで形成する。
被覆層の厚みとしては、全体で50〜800μmが良く、特に100〜600μmが好ましい。厚みが少なすぎると基層中の低分子量成分の染み出しにより画像形成体を汚染するおそれがあるし、厚すぎると帯電ローラの表層部が硬くなり、融着やセット跡の回復性悪化の原因となり、好ましくない。
求める表面物性が得られるならば、上記被覆層は1層でも良いし、2層以上であっても良い。ドラムアタック防止、長期の画像形成体への密着によるセット変形の防止といった複数機能を特に好適に達成させる場合に、2層以上の方が設計し易いこともありうる。
また、被覆層となるチューブに使用される樹脂、エラストマー又は共重合体等は、押出し成形可能な熱可塑性樹脂であればいずれのものでも良い。例えば、エチレン酢酸ビニル、エチレンエチルアクリレート、エチレンアクリル酸メチル、ポリエステル、塩素化ポリエチレン、ポリウレタン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、スチレンエチレンブチル、エチレンブチル、1,2−ポリブタジエン、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム(EPM)、ニトリルブタジエンゴム、多硫化ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリノルボルネンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)又はスチレン−ブタジエン−スチレンの水添加物(SEBS)等を使用することができ、特に制限されるものではない。
また、上記の各樹脂や共重合体よりなるエラストマー又は変性体などのエラストマーと、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の飽和ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリフェニレンオキサイド、ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリル−エチレン/プロピレンゴム−スチレン樹脂(AES)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(AAS)等のスチレン系樹脂又はアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル等の塩化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン等の塩化ビニリデン樹脂、又はそれら樹脂の共重合体からなる材料の組合せが好ましい。
さらに、上記ゴム、熱可塑性エラストマー又は熱可塑性樹脂から選ばれた少なくとも2種以上の重合体からなるポリマーアロイ又はポリマーブレンドも使用できる。
チューブは上記各種重合体と、下記の導電性フィラー及び球状粒子、さらに必要ならばその他の添加剤からなる導電性重合体組成物を使用して、押出成形法、射出成形法又はブロー成形法などにより成膜することにより得ることができる。上記各種成形法のうちでは押出成形法が特に好適である。
特に、形成するチューブの各層の膜厚均一性、また導電材などの分散性がより均一であるものを得るためには、縦型のチューブ押出し機を使用する。
チューブが複数層からなる場合、個々の単層チューブを作製して外嵌を複数回繰り返すことにより帯電ローラを完成させても良い。また、工程の簡略化と外嵌後の特性の安定性といった観点からは、複数層からなるチューブを一度に成形し、外嵌も一度で済ませた方が良い。この際のチューブ成形には特に図2のようなクロスヘッド押出し機を用いる押し出し法が好適である。
図2において、成形に用いるダイス4には、空気導入用の中央通孔5の周囲に内外二重の環状の押し出し流路6、7が設けられている。成形に際しては中央通孔5から空気を吹き込みながら、押し出し流路6に第1押し出し機8から被覆チューブの内部層を構成する原料組成物を、また押し出し流路7に第2押し出し機9から被覆チューブの外部層を構成する原料組成物をそれぞれ加圧注入する。内部層3(i)と外部層3(o)を重ね合わせ一体化して押し出して得られたチューブ3は内部を空気で膨らませながら、その外周に設けた水冷リング10にて冷却され、チューブ引き取り装置(タイミングプーリー)21により送られる。次いで、所定長さに切断機23にて順次切断され、帯電ローラ用の被覆チューブとして、次工程にて、導電性弾性体層に被覆される。
なお、図2において、22はチューブの内側となる側と接する出口部品の金型(ニップル)であり、24は外面となる側と接する出口部品の金型(ダイス)である。
被覆層(複数の層からなる場合には最外層の被覆層)に添加する球状粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリスチレン微粒子、アミノ樹脂微粒子又はフェノール樹脂微粒子等のプラスチックピグメントが挙げられる。特にポリメチルメタクリル酸メチル微粒子、ポリウレタン微粒子又はシリコーンゴム微粒子が好ましい。
球状粒子の平均粒子径は3μm以上10μm以下である。この程度の平均粒子径を有する球状粒子を添加することにより、図3に示したように、帯電ローラの表面(最外層の被覆層)に適度な粗さを付与することができ、ドラム削れ粉やトナー外添剤等を付着し難くすることができる。また、パッシェンの法則に従うコロナ放電領域の電界密度を積極的に増やして画像形成体を均一帯電させ、さらには、フィッシュアイによる画像不良を現れ難くすることができる。
上記球状粒子を被覆層に添加する場合、被覆層の表面形状データから算出される当接部放電寄与面積率が10%以下となる必要がある。ここで、当接部放電寄与面積率の算出方法について説明する。まず、表面粗度測定機等により、作製した帯電ローラの表面の形状データを取得する。得られたデータは図3に示すように空間連続的な断面形状データとなっている。次に、このデータの最高部を0とし、低くなるに従ってプラスの値をとるよう座標変換を施す(図4)。図4のデータを元にして、このデータ中に含まれる同じ高さ毎のデータ数を頻度で表し、いわゆるヒストグラムを作成する(図5)。こうして得られたグラフから、パッシェンの法則によって放電に寄与すると考えられる4.8μm以上48μm以下のデータ数の割合を算出する。この高さの領域では画像形成体に当接している領域においても概ね放電していることが期待されるので、これを当接部放電寄与面積率と称することとした。
上記球状粒子を充分均一に拡散させれば、その当接部放電寄与面接率は主に球状粒子の粒子径及び添加量によることになる。したがって、平均粒子径が3μm以上10μm以下の上記球状粒子を添加する際には、当接部放電寄与面積率が10%以下となるように、その添加量を調整すればよい。
被覆層に添加する導電性フィラーとしては公知の素材が使用でき、例えば、カーボンブラック若しくはグラファイト等の炭素微粒子;ニッケル、銀、アルミニウム若しくは銅等の金属微粒子;酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム若しくはシリカ等を主成分とし、これに原子価の異なる不純物イオンをドーピングした導電性金属酸化物微粒子;炭素繊維等の導電性繊維;ステンレス繊維等の金属繊維;炭素ウイスカ若しくはチタン酸カリウムウイスカ等の表面を金属酸化物や炭素などにより導電化処理した導電性チタン酸カリウムウイスカ等の導電性ウイスカ;又はポリアニリン若しくはポリピロール等の導電性重合体微粒子等が挙げられる。
単層又は複数層のチューブは単に上記各種成形法により形成しただけでも使用できるが、例えば、より優れた耐久性や耐環境性などを得ることを目的として、上記各種成形法により得られたチューブをさらに架橋させて導電性架橋重合体とすることもできる。架橋方法としては、重合体の種類に応じて硫黄、有機過酸化物又はアミン類等の架橋剤を予め添加しておき、高温下に架橋結合を生成させる化学的架橋法、又は電子線若しくはγ線等の放射線を照射することにより架橋させる放射線架橋法等が有効である。上記各種架橋法のうちでは、電子線架橋法が、架橋剤又はその分解生成物の移行による被帯電体の汚染のおそれがなく、好ましい。また、電子線架橋法は高温処理が不要であり、安全性の観点からも好ましい。
使用するチューブは非熱収縮性と熱収縮性のいずれであっても良いが、実施例では非熱収縮性のものを採用している。
非熱収縮チューブの場合、弾性体層との密着性を確保するためには、チューブ内径は弾性体層の外径以下であることが必要である。圧縮空気を吹き込むことによりチューブ径を拡大させた状態で導電性軸芯体を有する弾性体層に挿入し、空気圧を解除すれば外嵌処理が完了し、帯電ローラが完成する。
図6に、このようにして形成された帯電ローラ1’を組み込んだ電子写真装置の一例になる概略構成を示す。
図6において、符号31は画像形成体であり、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。画像形成体31は、回転過程において、帯電ローラ1’により、その周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露光光33を受ける。こうして画像形成体31の周面に静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段34によりトナー現像され、現像されたトナー像は、不図示の給紙部から、画像形成体31と転写手段36との間に画像形成体31の回転と同期取りされて給紙された転写材37に、転写手段36により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材37は、画像形成体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の画像形成体31の表面は、クリーニング手段35によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返し像形成に使用される。
上述の画像形成体31、帯電ローラ1’、現像手段34およびクリーニング手段35などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。たとえば、図7に示すように、現像手段34およびクリーニング手段35を画像形成体31および帯電ローラ1’と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール42などの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ41とすることができる。
また、画像露光光33は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
以下、実施例・比較例を示して発明の効果をより明らかにするが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
〔実施例・比較例〕
(導電性軸芯体)
鉄押出成形による直径6mmの鉄棒を長さ258mmで切断した後、厚さ約3μmの化学ニッケルメッキを施したものを用意した。
(導電性弾性体層の形成)
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)100質量部、酸化亜鉛5質量部、ステアリン酸1質量部、導電性カーボンブラック11質量部、パラフィンオイル50質量部、加硫促進剤2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)2質量部、加硫促進剤ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)1質量部、加硫促進剤ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛 (ZDBC)1質量部、イオウ1質量部、発泡剤ADCA8質量部、尿素系発泡助剤3質量部を混錬りし未加硫のゴム組成物を作製した。次に、クロスヘッド押出し機を用いて上記導電性弾性体層用の混合物をホース状に押し出し、同時にその押出し中心に導電性軸芯体を挿入し、ロール状に一体化した。続いて、このロール両端の余分なゴムを取り除いた後、連続炉にて加熱、加硫・発泡反応を行った後、冷却して硬化し、外径14.0mmの原料ローラを得た。この原料ローラのホース端部を切断して長さを233mmにすることで、導電性弾性体層が形成された導電性軸芯体を得た。さらに、該導電性弾性体層の表面を研磨機によって研磨した。ローラの形状をローラの軸芯体を通る断面で見れば、研磨によって表面が円弧を描くような形状に仕上げられている。同じ断面で見て、ローラの両端となる端面の外径を端部径、一番太い中央部の外径を中央径と呼ぶことにすると、このときの中央径は12.00mm、端部径は11.35mmになるようにしてある。この形状については、図8に示す。。ここで、導電性弾性体層を直径30mmの金属ドラムに当接させ、導電性軸心体両端で支持しながら回転させて抵抗測定を行うと、50V印加時の体積固有抵抗が約104Ω・cmであった。
(被覆層の形成)
被覆層としては、内層及び外層の二層からなる被覆層とし、外層に球状ウレタン粒子を添加した(平均粒子径1.5μmのもののみPMMA粒子)。
被覆層の外層の材料としては、スチレン含有20質量%であるスチレン系の熱可塑性エラストマーSEBCを80質量部、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂を20質量部、酸性カーボンブラックを50質量部、所定の平均粒子径の球状ウレタン粒子を指定量(後述)、酸化マグネシウムを10質量部及びステアリン酸カルシウムを1質量部を、加圧式ニーダーにて180℃で30分間混練し、冷却した後粉砕機で粉砕し、単軸押し出し機でペレット化したものを準備した。
被覆層の内層の材料としては、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)を100質量部にカーボンブラック2種類をそれぞれ50質量部と5質量部、導電性酸化チタンを20質量部、酸化マグネシウムを10質量部及びステアリン酸カルシウムを1質量部添加し、加圧式ニーダーを用いて180℃で15分間混練し、被覆層の外層と同様の工程でペレット化したものを用意した。
縦型押出し機にクロスヘッドを装着し、図2に示す構成とした。この押出し機を用い、上記内層用のペレット及び外層用のペレットを1つのクロスヘッド(温度160℃)で2重層となるように合流させ、適温の水冷リング10中に押し出した。さらに冷却した後、ロールタイプのチューブ引き取り装置21にて引き取り、切断機23で切断した。このようにして、外径約12.1mm、膜厚500μm、チューブ長300mmの2層からなる被覆層用のチューブを得た。被覆層用のチューブにおける外層の膜厚は100μm、内層の膜厚は400μmとしてある。
(帯電ローラの作製)
上記被覆用のチューブを上記導電性弾性体層が形成された導電性軸芯体よりも長い所定の長さに合わせて切断した後、チューブ被覆装置(不図示)により原料ローラの導電性弾性体層外周に嵌め込み、圧密着させた。その後、導電性弾性体層から外側にはみ出るチューブ端部を2mmの余裕を持たせて切除して帯電ローラを得た。ここで、直径30mmの金属ドラムに当接させ、導電性軸心体両端で支持しながら回転させて抵抗測定を行うと、200V印加時の抵抗が約106Ω・cmであった。
(当接部放電寄与面積率の算出)
粒子径及び添加量を変えて作製した各々の帯電ローラについて評価する前に、表面粗度測定機等により帯電ローラの表面の形状データを取得した。得られたデータは図3に示すように空間連続的な断面形状データとなっているが、このデータの最高部を0とし、低くなるに従ってプラスの値をとるよう座標変換を施した(図4)。
図4のデータを元にして、このデータ中に含まれる同じ高さ毎のデータ数を頻度で表し、いわゆるヒストグラムを作成した(図5)。こうして得られたグラフから、パッシェンの法則によって放電に寄与すると考えられる4.8μm以上48μm以下のデータ数の割合を計算し、当接部放電寄与面積率を算出した。
(画像評価)
評価は、電子写真装置「HP Color LaserJet 3700」(商品名、ヒューレット・パッカード社製)を用いて行った。帯電能力の評価は、カートリッジに帯電ローラを組み込んで連続1500枚の通紙パターンの画出しを行った後、次いで評価用のハーフトーン画像を出力し、得られたハーフトーン画像に帯電横スジが現れていないかを目視により確認することで行った。また、リーク耐性についての評価は、カートリッジに装着する画像形成体として直径0.3mmのピンホールがあるものを用い、帯電ローラを組み込んで画出しを行うことでなされた。得られた画像に上のピンホールに由来する直径0.5mm以上の滲みや横黒帯の発生がないかを目視により確認して評価した。
これらの評価の判断は下記基準で行った。
<帯電横スジ>
◎:認められない。
〇:認められるが、極軽微で許容範囲内である。
△:認められる。
×:明らかに認められ、不可。
<リーク不良>
◎:滲み及び横黒帯共に認められない。
〇:滲み又は横黒帯が認められるが、滲みならば直径0.5mm以内、横黒帯ならば極細く薄い。許容範囲内である。
△:滲みが直径0.5mm〜0.7mmの範囲内であるか、または横黒帯が認められる。
×:滲み若しくは横黒帯のいずれか、又は両方ともが明瞭に認められる。
結果を表1に示す。また、上記外層用の被覆層に含有させる球状ウレタン粒子の内容については表1の通りである。なお、帯電ローラの表面の粗さを表すデータとして、Rz(JIS)を示した。
Figure 0005114083
実施例・比較例から解るように、最外層の被覆層の中に平均粒子径が3μm以上10μm以下である球状粒子を添加し、かつ表面形状データから算出される当接部放電寄与面積率を10%以下にした場合に、帯電性能及びリーク耐性に優れた帯電ローラを製造することができる。
帯電ローラの一例の断面図。 被覆用のチューブの製造に用いる縦型押出し機の一例(模式断面図)。 帯電ローラの表面部分における断面形状データ。 座標変換後の断面形状データ。 ヒストグラムの作成。 本発明の帯電ローラを有する電子写真装置の一例を示す概略図である。 本発明の帯電ローラが搭載されたプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 導電性弾性体層の形状を示す概略図。
符号の説明
1 :導電性軸芯体
1’ :帯電ローラ
2 :導電性弾性体層
3 :被覆層(チューブ)
3(i):内層
3(o):外層
4 :ダイス
5 :中央通孔
6 :押し出し流路
7 :押し出し流路
8 :第1押し出機
9 :第2押し出機
10 :水冷リング
21 :タイミングプーリー(引き取り機)
22 :ニップル
23 :切断機
24 :金型
31 :画像形成体
32 :電源
33 :画像露光光
34 :現像手段
35 :クリーニング手段
36 :転写手段
37 :転写材
41 :プロセスカートリッジ
42 :レール
51 :端部径
52 :中央径

Claims (6)

  1. 導電性軸芯体の周りに導電性弾性体層を形成し、その外側に少なくとも1層の被覆層を有する帯電ローラであって、
    前記被覆層が押出し成形によって形成されたチューブであり、該被覆層の最外層がスチレン系の熱可塑性エラストマーからなり、該最外層中に平均粒子径が3μm以上10μm以下である球状ウレタン粒子を含み、かつ下記算出方法で表される当接部放電寄与面積率が10%以下であることを特徴とする帯電ローラ
    (当接部放電寄与面積率の算出方法:前記被覆層の表面の断面形状データを取得し、該データの最高部を0とし、低くなるに従ってプラスの値をとるよう座標変換を施す。該座標変換を施したデータを元にして、同じ高さ毎のデータ数を頻度で表し、ヒストグラムを作成する。該ヒストグラムから、4.8μm以上48μm以下のデータ数の割合を計算し、当接部放電寄与面積率を算出する。)
  2. 前記被覆層の体積固有抵抗が106Ω・cm以上1011Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電ローラ。
  3. 画像形成体に接触して帯電させる請求項1又は2に記載の帯電ローラ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の帯電ローラを内部に組込んでいることを特徴とする画像形成装置用カートリッジ。
  5. 請求項4に記載のカートリッジを内部に組込むことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の帯電ローラを本体内部に組込んでいることを特徴とする画像形成装置。
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