JP2007093916A - 帯電部材用被覆チューブの製造方法、帯電部材、電子写真装置用カートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材用被覆チューブの製造方法、帯電部材、電子写真装置用カートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 形状ムラ及び表面欠陥が抑えられるようにする。
【解決手段】 略重力方向にチューブを押し出す工程と、空冷工程と、水冷サイジング工程と、チューブ引き取り工程と、チューブ切断工程とを有する、芯金外周上の弾性体層に複数層のシームレスなチューブを被覆して帯電部材とする帯電部材用被覆チューブの製造方法において、押し出す工程において、被覆チューブの内面となる側と接する出口部分の金型(ニップル)と外面となる側と接する出口部分の金型(ダイス)との間のギャップdと、チューブ切断工程後の製品チューブの肉厚dとの比(引き落とし率)d/dが1.0以上2.0以下であり、チューブ引き取り工程が、少なくとも1対の同一径(R)の円弧を有し、チューブと少なくとも1対の接点を介して同一周速度でチューブを下方に送り出す搬送手段によって行われる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被帯電体に接触配置され、電圧を印加されることにより該被帯電体を帯電する帯電部材及びその被覆チューブの製造方法に関する。また、該帯電部材を有する電子写真装置用カートリッジ及び電子写真装置に関する。
近年、電子写真装置や静電記録装置等の画像形成装置に用いられる帯電手段として、接触帯電方式の帯電手段の採用が進められている。
接触帯電は、被帯電体に接触配置された帯電部材に電圧を印加することによって被帯電体を所定の極性及び電位に帯電させるものである。
この方法によれば、電源の電圧を低くすることができる、オゾン等のコロナ生成物の発生を少なくすることができる及び構造が簡単で低コスト化を図ることができる等の利点がある。
帯電部材に印加する電圧は直流のみを印加する方式(DC印加方式)がある。これ以外には、直流電圧を接触帯電部材に印加したときの被帯電体の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する振動電界を接触帯電部材と被帯電体との間に形成して被帯電体面を帯電処理する手法(AC印加方式)がある。振動電界とは、時間とともに電圧値が周期的に変化する電界のことをいう。
DC印加方式よりもAC印加方式のほうがより均一な帯電をすることが可能である。
帯電ローラは回転自由に軸受支持されて被帯電体に所定の圧力で圧接され、被帯電体の移動に伴い回転する。
上記帯電ローラは通常、基体として中心に設けた芯金と、芯金の外周にローラ状に設けた導電性の弾性層と、さらにその外周に設けた表面層等を有する多層構造体である。
上記各層のうち、芯金(金属層)はローラの形状を維持するための剛体であるとともに、給電電極としての役割を有している。
また、上記弾性層は通常、10〜10Ω・cmの体積固有抵抗を有すること及び弾性変形することにより被帯電体との均一な接触を確保する機能が要求される。そのため、通常導電性が付与されたゴム硬度(JIS A)70度以下の柔軟性を有する加硫ゴムが使用される。
そして、従来の帯電ローラには、弾性層としてゴム発泡体(又はスポンジ状ゴム)を使用した発泡タイプとゴム発泡体を使用しないソリッドタイプがあった。
また、上記表面層は被帯電体の帯電均一性を向上させ、被帯電体表面のピンホール等に起因するリークの発生を防止するとともに、トナー粒子や紙粉等の固着を防止する機能を有している。
また、弾性層の硬度を低下させるために用いられるオイルや可塑剤等の軟化剤のブリードを防止する機能等も有している。
表面層の体積固有抵抗は通常、10〜1013Ω・cmであり、従来、導電性塗料を塗布すること又はシームレスチューブを被覆すること等により形成されていた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、シームレスチューブは、その成形時に異物を含んでいるとフィッシュアイ(FE)として顕在化し、このチューブを芯金外周上の弾性体層に被覆して帯電ローラとした時、画像に現れてしまうという問題があった。
そこで、材料面での異物混入を防止するとともに、装置上、製造上の制御向上も所望されていた。
そこで、金型出口部分のニップルとダイスとの間のギャップd1と、チューブを押し出す工程後の金型出口直後のチューブ肉厚d0について説明する。スプリングバック率(d0−d1)/d1を0.23〜0.30の範囲にし、金型出口直後のチューブ肉厚d0と、切断工程後の製品チューブの肉厚d2との比d0/d2を1.36〜1.44にする。このようにすることにより、製造上、異物が顕在化すること軽減させ、FEの少ないチューブを得ていた(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−125952号公報 特開2004−42544号公報
しかし、金型出口直後のチューブは材料の溶融温度近い高温で且つ押し出し方向に連続して動いているため肉厚d0は振れやすく、且つ、d0及びd1、d2を上記の狭い範囲の条件で成形することは容易ではなかった。
また、このチューブを芯金外周上の弾性体層に被覆して、帯電ローラとしてLBPの一次帯電器に用いて画像形成を行う際、従来のモノクロ低速タイプのLBPでは問題のなかった画像が、カラー高速化するにつれチューブの長手方向の微妙な外径ムラが被覆後の帯電ローラの微妙な形状ムラとして現れ、画像に若干の濃度ムラとして現れてしまうという新たな画像上の問題が浮上してきた。
そこで、本発明は、外径ムラ及びFEの発現の低減化を容易にし、それにより、形状ムラ及び表面欠陥が抑えられた帯電部材用被覆チューブの製造方法を提供することを目的とする。
また、チューブを弾性体層に被覆することにより、形状ムラや表面欠陥に起因した画像不良が生じない帯電部材及び帯電部材を搭載した電子写真装置用カートリッジ及び電子写真装置を提供することもある。
本発明は、略重力方向にチューブを押し出す工程と、空冷工程と、水冷サイジング工程と、チューブ引き取り工程と、チューブ切断工程とを有する、芯金外周上の弾性体層に複数層のシームレスなチューブを被覆して帯電部材とする帯電部材用被覆チューブの製造方法において、前記押し出す工程において、前記被覆チューブの内面となる側と接する出口部分の金型(ニップル)と外面となる側と接する出口部分の金型(ダイス)との間のギャップdと、前記チューブ切断工程後の製品チューブの肉厚dとの比(引き落とし率)d/dが1.0以上2.0以下であり、前記チューブ引き取り工程が、少なくとも1対の同一径(R)の円弧を有し、前記チューブと少なくとも1対の接点を介して同一周速度で前記チューブを下方に送り出す搬送手段によって行われることを特徴とする。
本発明によれば、外径ムラ及びFEの発現の低減化を容易にし、このようにすることによって形状ムラ及び表面欠陥が抑えられた帯電部材用被覆チューブの製造方法を提供することが可能となる。
また、チューブを弾性体層に被覆することにより、形状ムラや表面欠陥に起因した画像不良が生じない帯電部材、帯電部材を搭載した電子写真装置用カートリッジ及び電子写真装置を提供することもできるようになった。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の実施の形態を説明する。
(帯電ローラの構成)
図1は、本発明にかかる帯電部材1’である帯電ローラの一例を示すもので、電子写真装置の帯電器として使用するものである。
この帯電ローラは、良導電性材料からなる芯金1の外周に導電性の弾性材料からなる発泡弾性体層2を設け、この発泡弾性体層2の外周にチューブ状の機能性複層膜(機能性複数層チューブ)3を被覆したものである。
芯金1の材料としての良導電性材料には、ステンレススチール、めっき処理した鉄、黄銅及び導電性プラスチック等がある。
図1の場合、機能性複数層チューブは内部層3(i)と外部層3(o)からなる。
(芯金)
本実施形態における芯金(金属層)としては、例えば、アルミニウム、銅、鉄又はこれらを含む合金等の良導体が好適に用いられる。本実施形態に用いられる芯金は、0.1〜1.5mm程度の厚さを有する金属管であっても、また棒状であってもよい。
(発泡弾性体層)
上記発泡弾性体層2を構成する導電性を有する弾性材料としては、導電材を配合した発泡導電性ゴム組成物又は導電性ポリウレタンフォームを用いることができる。
この場合、発泡導電性ゴム組成物を構成するゴム成分としては、特に制限されるものではないが、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)又はクロロプレンを好適に使用することができる。
また、クロロスルホン化ポリエチレン等に導電材を配合したものの発泡体又はエピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合ゴムの発泡体を好適に使用することができる。さらに、エピクロルヒドリンとエチレンオキサイドとの共重合ゴムに導電材を配合したものの発泡体も好適に使用することができる。
(発泡弾性体層の導電材)
これらゴム組成物に配合する導電材としては、カーボンブラック、黒鉛、金属及び導電性の各種金属酸化物(酸化錫及び酸化チタン等)等の導電性粉体や、カーボンファイバー及び金属酸化物の短繊維等の各種導電性繊維を用いることができる。
その配合量は、全ゴム成分100質量部に対して好ましくは3〜100質量部、特に好ましくは5〜50質量部であり、これにより発泡弾性体層2の体積抵抗を101〜109Ω・cm程度に調整することが好ましい。
なお、この発泡弾性体層2の形成は、公知の加硫成形法により行うことができ、その厚さは帯電ローラの用途等に応じて適宜設定されるが、通常1〜20mmが好ましい。
(機能性複層膜)
本発明においては、この発泡弾性体層2上に機能性複層膜(機能性複数層チューブ)3をチューブの形態で被覆する。
この場合、この機能性複数層チューブ3を構成する熱可塑性樹脂、エラストマーとしては、押し出し成形可能な熱可塑性樹脂、エラストマーであればいずれのものでもよい。具体的には、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、エチレン酢酸ビニル、エチレンエチルアクリレート、エチレンアクリル酸メチル、スチレンブタジエンゴム、ポリエステル、ポリウレタン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12及びその他の共重合ナイロン等のポリアミド、スチレンエチレンブチル、エチレンブチル、ニトリルブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、多硫化ゴム、塩素化ポリエチレン、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、イソプレンゴム及びポリノルボルネンゴム等の通常のゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)及びスチレン−ブタジエン−スチレンの水添加物(SEBS)等の熱可塑性ゴムを使用することができ、特に制限されるものではない。
あるいは、上記の各樹脂や共重合体よりなるエラストマー及び変性体等のエラストマーと、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリフェニレンオキサイド、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン;ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)等の飽和ポリエステル;ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリル−エチレン/プロピレンゴム−スチレン樹脂(AES)及びアクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(AAS)等のスチレン系樹脂及びアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂等の各樹脂及び共重合体からなる材料の組み合わせが好ましい。
さらに、上記ゴム、熱可塑性エラストマー及び熱可塑性樹脂から選ばれた2種以上の重合体からなるポリマーアロイ又はポリマーブレンドも使用できる。
機能性複数層チューブに使用される樹脂、エラストマー及び共重合体等は前記したものであり、導電材等を適宜配合することにより、所望の特性を有するチューブ構成が得られる。
(機能性複数層の導電材)
上記導電材としては、公知の素材が使用できる。
例えば以下にあげるものがある。
カーボンブラック及びグラファイト等の炭素微粒子;
ニッケル、銀、アルミニウム及び銅等の金属微粒子;
酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム及びシリカ等を主成分とし、これに原子価の異なる不純物イオンをドーピングした導電性金属酸化物微粒子;炭素繊維等の導電性繊維;
ステンレス繊維等の金属繊維;炭素ウィスカやチタン酸カリウムウィスカの表面を金属酸化物や炭素等により導電化処理した導電性チタン酸カリウムウィスカ等の導電性ウィスカ;
ポリアニリンやポリピロール等の導電性重合体微粒子;
などである。
(機能性複数層チューブの成形方法)
本実施形態に用いられる機能性複数層チューブは、上記各種重合体と、上記導電材及び必要ならばその他の添加剤からなる導電性重合体組成物を押し出し成形法で形成する。
さらに、形成するチューブの各薄膜層の膜厚均一性、また導電材等の分散性がより均一であるものを得るために、本発明では図2に示されるような縦型のチューブ押し出し機を使用する。
本実施形態に用いられる機能性複数層チューブは単に成形するならば、押し出し成形法、射出成形法又はブロー成形法等によりチューブ状に成膜することにより得ることができる。
また、例えばより優れた耐久性や耐環境性等を得ることを目的として、上記各種成形法により得られたシームレスチューブをさらに架橋させて導電性架橋重合体とすることもできる。
チューブ状に成膜された導電性重合体を架橋させる方法としては、重合体の種類に応じて架橋剤を予め添加しておき、化学的架橋法や放射線架橋法等が有効である。
架橋剤としては、硫黄、有機過酸化物及びアミン類等がある。
化学的架橋法とは、高温下に架橋結合を生成させることであり、放射線架橋法とは電子線やγ線等の放射線を照射することにより架橋させることである。
上記各種架橋法のうちでは電子線架橋法が架橋剤又はその分解生成物の移行による被帯電体の汚染の恐れがなく、さらに、高温処理の必要がない点及び安全性の点で好ましい。
本実施形態に用いられる機能性複数層チューブの体積抵抗値は、10〜1010Ω・cmであることが好ましく、特には10〜10Ω・cmであることが好ましい。
また、本実施形態においては、適切に機能分離した極薄層のチューブが一体的に同時に形成されている。そのため、各層を必要以上に厚い膜とすることもなく、全体構成の中で発泡弾性体層の柔軟性を効果的に引き出すことが可能となっている。
本実施形態に用いられる機能性複数層チューブは種々の方法で成膜することができるが、前記のように押し出し法が好適である。
すなわち、予め重合体と導電材及び必要に応じて、架橋剤、安定剤及びその他の添加剤を混合したコンパウンドを製造する。コンパウンドを押し出し機によりリング状スリットを形成するニップルとダイスより押し出し、冷却することによって連続的にシームレスチューブを製造することができる(図2)。
冷却の途中で又は冷却後再加熱して空気加圧等の手段を用いてチューブ径を拡大すれば熱収縮チューブが得られ、拡大処理をしなければ非熱収縮チューブが得られる。
本実施形態に用いられる機能性複数層チューブは、非熱収縮性と熱収縮性のいずれであってもよいが、実施例では非熱収縮性のものを採用している。
非熱収縮チューブである場合、発泡弾性体層と機能性複数層チューブの密着性を確保するためにはチューブ内径は、発泡弾性体層外径以下であることが必要である。圧縮空気を吹き込むことによりチューブ径を拡大させた状態で芯金を有する発泡弾性体層を挿入し、空気圧を解除すれば外嵌処理が完了する。
(縦型押し出し装置)
次に、本発明に用いられる縦型押し出し装置を図2により説明する。成形に用いるダイス4には、空気導入用の中央通孔5の周囲に内外二重の環状の押し出し流路6、7が設けられている。
成形に際しては内側流路6に第1押し出し機8から機能性複数層チューブを構成する内部層用エラストマーを加圧注入する。同時に、外側流路7に第2押し出し機9から機能性複数層チューブを構成する外部層用エラストマーを加圧注入する。そして、内部層3(i)と外部層3(o)を重ね合わせ一体化して押し出す。
その後、空冷して得られた機能性複数層チューブ3の外周に設けた水冷リング10により冷却し、これをチューブ引き取り装置21により送り、切断装置23により所定長さに順次切断する。次工程にて、帯電ローラ用の機能性複数層チューブとして、芯金1を有する発泡弾性体層に被覆する。
24は金型、22はニップルである。
ここで、技術の要点について、詳細に説明を行う。
図3は本発明に用いたニップル22とダイス4との間のギャップd1と、チューブ切断工程後の製品チューブの肉厚d2を示す。図4は引き落としが小さい時と大きい時それぞれの、d1及びd2と、チューブ表面に顕在化したFE25(FEの核26及びヒゲ27)の模式図を示す。
引き落とし率が小さい方が、押し出し樹脂中に混入していた異物はより小さいd2を通過しづらいためFEの数は少なく、製品チューブ表面により顕在化し難い。
異物には、材料起因の不溶解物又は混錬時の分散不良物や、熱劣化物、途中混入したゴミ・ケバ等がある。
一方、引き落とし率が大きいと、樹脂中の異物はより大きいd2を多くの異物が通過するためFEの数も多く、また、チューブがより細くかつ薄く引き伸ばされる過程で表面に現れヒゲもより長くなってしまう。
引き落とし率d1/d2は1.0以上2.0以下の範囲が好ましく、より好ましくは1.0以上1.5以下の範囲である。
低引き落とし率であると、金型出口部分でのチューブがあまり引き伸ばされずそのまま製品チューブとなることとなり引き取り速度もより低速となる。
そのため、チューブ引き取り工程での引き取り精度が重要となり、従来のベルトタイプの引き取り手段では、引き取りベルトとの間でチューブは接触離間を繰り返すためチューブに外径変動が生じる。そのため、被覆後の帯電ローラの微妙な形状ムラとして現れてしまう。
そこで、ロールタイプにすることで常にチューブと一点で接し、接触離間を繰り返すことがなくなるため、チューブの長手方向の外径ムラは良化される(図5)。
1.0未満の引き落とし率については、樹脂の押出し速度に対し、引き取り速度を遅くしチューブの送りにブレーキをかけることにより、ニップルとダイスのギャップ以上の製品チューブ膜厚にすることになる。そのため、水冷サイジング工程のところでチューブは詰まり、成形は不可能であった。
一方、高引き落とし率であると、上述したようにチューブ表面に現れたFEの数はより多くなり、ヒゲも長くなる。
そのため、被覆後、その部分に局所的な抵抗ムラが存在したり、また、凹凸のためにトナーや外添剤が詰まりやすかったりして、結果として、画像不良になってしまう。2.0より大きい引き落とし率は、画像としてNGレベルであった。
さらに、従来のベルトタイプでは引き取り速度ムラが大きいために、成形樹脂圧が低く押し出しムラもより出やすいような時はより外径ムラの激しいチューブができてしまう。
そのため、ある程度の高い成形圧が必要となり、金型出口直後のチューブ肉厚d0が関係するスプリングバック率についても規定があった。
しかし、ロールタイプにすることで低圧成形でも良好な外径ムラのチューブが得られることができるようになり、金型出口直後のチューブ肉厚d0について規定する必要がなくなり、より広範囲の引き落とし率が可能となった。
(プロセスカートリッジを有する電子写真装置について)
図6に本発明の帯電ローラを有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
図6において、12は電子写真感光体である。
矢印方向に所定の周速度で回転駆動され回転過程において、帯電部材1’によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)からの露光光13を受ける。11は帯電部材1’の電源である。こうして感光体12の周面に静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は次いで現像手段14によりトナー現像される。現像されたトナー像は、不図示の給紙部から感光体12と転写手段15との間に感光体12の回転と同期取りされて給紙された転写材16に、転写手段15により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材16は、感光体面から分離されて定着手段17へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体12の表面は、クリーニング手段18によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返し像形成に使用される。
上述の電子写真感光体12、帯電部材1’、現像手段14及びクリーニング手段18等の構成要素のうち複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成する。このプロセスカートリッジは複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成可能である。
例えば、現像手段14及びクリーニング手段18を感光体12及び帯電部材1’とともに一体に支持してカートリッジ化して、レール19等の案内手段を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ20とすることができる。
また、露光光13は、原稿からの反射光や透過光又はセンサーで原稿を読取り信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
より具体的に、実施例、比較例をもって以下に説明する。
「機能性複数層チューブの構成を抵抗調整層/導電性制御層とした場合」
抵抗調整層は材料そのものが適切な抵抗値を有する樹脂を用いてもよく、又はカーボンを混合して抵抗値を調整した樹脂でもよい。この例の各層材料を同時押し出しにより一体となった複数層の機能性チューブを形成することができる。本発明においては、縦型押し出し装置を用いてチューブの形成を行う。
<芯金>
芯金は、鉄材を押し出し成形により、直径約6mmの棒材に押し出し、長さ253mmに切断後、これに化学メッキを厚さ約3μm施したものを用意した。
<発泡弾性体層の形成>
エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)に、加硫剤と発泡剤を配合し、混合したものを押し出し成形機により内径5.5mm、外径11.5mmのホース状に成形した。その後、加硫缶内で発泡させた発泡弾性体層を長さ232mmに切り、その中心孔に、上記の直径6mm、長さ253mmの芯金を挿入した。
<機能性複数層チューブの形成>
機能性複数層チューブの外部層の材料として、スチレン系の樹脂(スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合樹脂、商品名:ダイナロン、JSR社製、融点100℃)100質量部(61.3質量%)、ポリエチレン20質量部(12.3質量%)、カーボンブラックとして商品名:ケッチェンブラックEC(ライオンアクゾ社製)12質量部(7.4質量%)及び商品名:Special Black 250(デグザ社製)20質量部(12.3質量%)、酸化マグネシウム10質量部(6.1質量%)、ステアリン酸カルシウム1質量部(0.6質量%)をV型ブレンダーで数分間混合した。これをさらに加圧式ニーダーを用いて190℃で10分間溶融混練した。さらに、冷却後、粉砕機で粉砕し、単軸押し出し機でペレット化した。
内部層の材料として、ポリウレタンエラストマー(融点120℃)100質量部(76.3質量%)、カーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC)20質量部(15.3質量%)、酸化マグネシウム10質量部(7.6質量%)及びステアリン酸カルシウム1質量部(0.8質量%)を、外部層の材料と同様の工程でペレット化した。
(実施例1)
縦型押し出し機(プラ技研社製の特注品、図2参照)を用いて、これら内部層・外部層の材料を1つのクロスヘッド(温度150℃)で2重層となるように合流させた。
そして、ニップル22の径φ22.0mm、ダイス4の径φ24.0mmを用いて適温の冷水10中に押し出した。さらに冷却した後、ロールタイプ(図5(b))のチューブ引き取り装置にて引き取り、切断機でチューブ長300mmに切断した。このようにして、外径約12.0mm、膜厚500μm、チューブ長300mmの機能性複数層チューブを得た。
(実施例2)
ニップル22の径φ11.5mm、ダイス4の径φ12.5mmを用いた以外は実施例1と同様にして、外径約12.0mm、膜厚500μm、チューブ長300mmの機能性複数層チューブを得た。
(比較例1)
ニップル22の径φ14.7mm、ダイス4の径φ16.0mm、ベルトタイプ(図5(a))のチューブ引き取り装置を用いて行った。それ以外は実施例1と同様にして、外径約12.0mm、膜厚500μm、チューブ長300mmの機能性複数層チューブを得た。
(比較例2)
ニップル22の径φ9.9mm、ダイス4の径φ10.8mmを用いた以外は実施例1と同様にして、外径約12.0mm、膜厚500μm、チューブ長300mmの機能性複数層チューブを得た。
(比較例3)
ニップル22の径φ26.4mm、ダイス4の径φ28.6mmを用いた以外は実施例1と同様にして、外径約12.0mm、膜厚500μm、チューブ長300mmの機能性複数層チューブを得た。
得られた機能性複数層チューブの外径むらを測定した。
測定方法は、チューブ径より若干小さめの径を持つSUS棒にチューブを通しチューブ長手方向の5箇所の外径測定位置で回転しながら周方向3箇所の外径平均値の最大値と最小値の差異Δの、全外径測定値の平均値Daとの100分率値(Δ/Da×100)を求めた(図7)。
また、得られた機能性複数層チューブ10本のFEの核径がφ0.3mm以上の個数と、最大ヒゲ長さを比較した。
<帯電ローラの作製>
上記方法により得られた機能性複数層チューブに、チューブ被覆装置(不図示)により発泡弾性体層外周を嵌め込み、圧密着させた。
この帯電ローラをカラー用の高速機であるLBP(レーザービームプリンター;ヒューレットパッカード社製カラーレーザージェット4600)の一次帯電器に用いて画像形成を行った。
その結果、機能性複数層チューブ3と発泡弾性体層2の間に隙間が発生することなく、機能性複数層チューブ3に皺が寄ることもなく、画像ムラ等のない良好な画像が得られた。
このように、実施例1、2及び比較例1、2、3の帯電部材が組み込まれたプロセスカートリッジを用いた電子写真装置による画像評価も行っている。
ただし、比較例3はFEも多くヒゲも長いため画像NGとして×、比較例1は画像NGとまではいかないが画像の濃度ムラがあるため△とし、それより良いとして○、格段に良いとして◎としている。(比較例2は、水冷サイジング工程のところでチューブは詰まり、成形不可能であった。)
本発明は、電子写真装置用カートリッジや電子写真装置の帯電部材に利用可能である。
本発明の一実施形態としての帯電部材の一例の縦断面図である。 本発明の一実施形態に用いる帯電部材用被覆チューブの縦型押し出し機の一例の縦断面図である。 本発明の一実施形態に用いるニップルとダイスとの間のギャップdと、製品チューブの肉厚dの模式図である。 本発明の一実施形態に用いる引き落としが小さい時と大きい時それぞれの、d、dと、チューブ表面のFEの模式図である。 本発明の一実施形態に用いる従来のベルトタイプの引き取り手段とロールタイプの引き取り手段の装置図である。 本発明の一実施形態としての帯電ローラを有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に用いる外径ムラの測定方法の解説図である。
符号の説明
1 芯金(金属層)
1’ 帯電部材
2 発泡弾性体層
3 機能性複層膜(機能性複数層)
3(i) 内部層
3(o) 外部層
4 ダイス
5 中央通孔
6 押し出し流路
7 押し出し流路
8 第1押し出機
9 第2押し出機
10 水冷リング
11 電源
12 感光体
13 露光光
14 現像手段
15 転写手段
16 転写材
17 定着手段
18 クリーニング手段
19 レール
20 プロセスカートリッジ
21 タイミングプーリー(引き取り工程)
22 ニップル
23 切断工程
24 金型
25 FE
26 FEの核
27 FEのヒゲ
28 引き取りベルト(引き取り工程)

Claims (5)

  1. 略重力方向にチューブを押し出す工程と、空冷工程と、水冷サイジング工程と、チューブ引き取り工程と、チューブ切断工程とを有する、芯金外周上の弾性体層に複数層のシームレスなチューブを被覆して帯電部材とする帯電部材用被覆チューブの製造方法において、
    前記押し出す工程において、前記被覆チューブの内面となる側と接する出口部分の金型(ニップル)と外面となる側と接する出口部分の金型(ダイス)との間のギャップdと、前記チューブ切断工程後の製品チューブの肉厚dとの比(引き落とし率)d/dが1.0以上2.0以下であり、
    前記チューブ引き取り工程が、少なくとも1対の同一径(R)の円弧を有し、前記チューブと少なくとも1対の接点を介して同一周速度で前記チューブを下方に送り出す搬送手段によって行われることを特徴とする帯電部材用被覆チューブの製造方法。
  2. 前記引き落とし率(d/d)は1.0以上1.5以下であることを特徴とする請求項1記載の帯電部材用被覆チューブの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の帯電部材用被覆チューブの製造方法によって形成された帯電部材用被覆チューブを、芯金外周上の弾性体層に被覆して作製されたことを特徴とする電子写真装置の帯電手段に用いる帯電部材。
  4. 電子写真装置の着脱自在な電子写真装置用カートリッジが、請求項3記載の帯電部材を有することを特徴とする電子写真装置用カートリッジ。
  5. 請求項4記載の電子写真装置用カートリッジを有することを特徴とする電子写真装置。
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JP2018072529A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 コニカミノルタ株式会社 樹脂ベルト、定着装置、画像形成装置、および樹脂ベルトの製造方法

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