JP6056705B2 - 帯電ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および帯電ロールの製造方法 - Google Patents
帯電ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および帯電ロールの製造方法 Download PDFInfo
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Description
尚、像保持体の表面を帯電する前記帯電装置として、帯電ロールが好適に用いられている。
請求項1に係る発明は、
表面に金属を有する円筒状の基材と、
該基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層と、
該導電性接着層の外周表面に接するよう配置され、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層と、
を有する帯電ロールである。
前記導電性接着層が、前記ハロゲン原子を含有する樹脂としてハロゲン化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項1に記載の帯電ロールである。
前記ハロゲン化ポリプロピレンポリマーとして塩素化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項2に記載の帯電ロールである。
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置である。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
前記像保持体と前記帯電ロールとの接触面の法線方向に、前記帯電ロールを前記像保持体側へ押付ける押付部材と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置である。
表面に金属を有する円筒状の基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層を形成する接着層形成工程と、
該導電性接着層の外周表面に接するよう、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層を、押出成形にて形成する弾性層形成工程と、
を有する帯電ロールの製造方法である。
本実施形態に係る帯電ロールは、表面に金属を有する円筒状の基材と、該基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み且つ外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下である導電性接着層(以下単に「接着層」とも称す)と、該導電性接着層の外周表面に接するよう配置され、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層(以下単に「弾性層」とも称す)と、を有する。
但し、本実施形態では、上記導電性接着層の外周表面側の摩擦係数は、0.4以上0.7以下である。
但し、単純に接着性の高い接着剤を用いただけでは、寸法安定性が低下することがある。具体的には、予め接着層が設けられた基材上に弾性層を形成する方法として、基材上の前記接着層表面に押出成形法にて弾性層を形成する方法が行われている。しかし、この押出成形の際に接着層表面に傷が生じることがあり、接着層に生じた傷はそのまま帯電ロールとしての寸法精度の低下に繋がる。尚、この寸法精度の低下は、押出成形法による場合に限られず、例えば射出成型法によって接着層表面に弾性層を形成する方法等の場合にも生じるものである。
つまり、二律背反の関係にある、弾性層および接着層の優れた接着性と、寸法安定性とを両立した帯電ロールが望まれている。
この効果が達成されるメカニズムは必ずしも明確ではないが、以下のごとく推察される。即ち、接着層の外周表面側の表面粗さRzが前記範囲に制御されることにより、接着層表面に弾性層を形成する際の耐傷性が改善され、その結果寸法精度に優れた帯電ロールが提供されるものと考えられる。
但し、接着層の表面粗さを調整するためには、接着層に用いる接着剤の材料や、その他添加剤の量、添加剤の粒子径等の調整が求められ、材料選択の自由度が制限されるために高い接着性を得ることが容易でない。これに対し本実施形態では、接着層がハロゲン原子を含有する樹脂を含み、一方で弾性層がハロゲン原子を含有するゴムを含むことにより、接着層と弾性層との極性が近くなることで接着性が向上し、且つその良好な接着性が維持されるものと考えられる。その結果、二律背反の関係にある、弾性層および接着層の優れた接着性と、寸法安定性と、が両立されるものと推察される。
本実施形態では、接着層の外周表面側の表面粗さRzは0.5μm以上8μm以下である。Rzが上記上限値を超えると、接着層表面に弾性層を形成する際に傷が発生し、その結果寸法精度に優れた帯電ロールが得られない。一方、Rzが上記下限値未満であると、形成後に表面凹凸形状が発生し、その結果寸法精度に優れた帯電ロールが得られない。
表面粗さ計surfcom1400A(東京精密社製)を用い、JIS B0601−1994に従って測定を行う。尚、この測定は22℃、55%RHの環境下で行う。
本実施形態では、接着層の外周表面側の摩擦係数が0.2以上0.9以下であることが好ましい。摩擦係数が上記下限値以上であることで、接着層表面に弾性層を形成する際の耐傷性が改善され、その結果寸法精度に優れた帯電ロールとなる。一方、摩擦係数が上記上限値以下であることで、形成後の表面凹凸形状の発生が抑制され、その結果寸法精度に優れた帯電ロールとなる。
静止摩擦係数は、ASTM−D−1894に準じる方法により測定される。
本実施形態では、接着層に含有されるハロゲン原子を含有する樹脂と、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとのSP値の差が、5以下であることが好ましく、更には3以下であることがより好ましく、2以下であることが更に好ましい。
両者のSP値の差が上記範囲であることにより、接着層と弾性層との極性がより近くなり、接着性が向上し且つその良好な接着性が維持されるものと考えられる。
基材30について説明する。
本実施形態における基材30は、表面に金属を有する円筒状の部材である。
基材30としては、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。
接着層33は、導電性弾性層31と基材30とを接着する層であり、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、且つ外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下である。
接着層33には、弾性層と接着層との接着性、接着維持性を向上させる観点で、接着剤としてハロゲン原子を含有する樹脂が用いられる。
尚、本実施形態では、接着層に含有されるハロゲン原子を含有する樹脂と、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとのSP値の差が2以下であることが好ましい。
塩素化率が上記下限値以上であることにより、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとの極性を近づけることが容易となり、優れた接着性、接着維持性が発揮される。一方、塩素化率が上記上限値以下であることにより、帯電ロールの製造の際に行われる加硫において脱塩素の量が低減され、脱塩素に起因する基材の錆びの発生が効果的に抑制される。
また、その形態には溶剤形、ラテックス形、ホットメルト形、フィルム形等があるが、加工工程の簡素化、容易さ等の理由から、溶剤形またはホットメルト形が好ましい。
ハロゲン化ポリエチレンポリマーとしては、塩素化ポリエチレンポリマー、フッ素化ポリエチレンポリマー、臭素化ポリエチレンポリマー等が挙げられる。
また、接着層33においては、ハロゲン原子を含有する樹脂以外にも他の接着剤を併用してもよい。併用する接着剤は、例えば樹脂やゴム材で構成すればよい。樹脂としては、ポリウレタン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂等が挙げられる。また、ゴム材としては、例えばEPDM、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴムや、RB(ブタジエン樹脂)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンエラストマー)等のポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、アクリル系樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸(EMAA)共重合体、およびこれらの樹脂を変性したもの等の樹脂材料が用いられる。
但し、接着剤としてハロゲン原子を含有する樹脂と他の接着剤とを併用する場合には、全接着剤に対するハロゲン原子を含有する樹脂の割合が20質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
接着層33には、該接着層を導電性にするため導電剤を含有させてもよい。
導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ酸化アンチモン固溶体、酸化スズ酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの導電性粉体が挙げられる。
接着層には、上記の接着剤や導電剤の他に、さらに触媒、硬化促進剤、無機充填剤、有機もしくは高分子充填剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、滑剤、摺動性付与剤、界面活性剤、着色剤等を含有してもよい。これらの中の2種類以上を含有してもよい。
接着層33の外周表面側の表面粗さRzは0.5μm以上8μm以下である。
接着層の表面粗さRzの調整は、接着層に用いる上述の接着剤の材料の選択、導電剤等の添加剤の種類の選択、該添加剤の粒子径や量の調整等によって達成される。
接着層の摩擦係数の調整は、接着層に用いる接着剤の材料の選択、接着剤を希釈する溶剤、接着剤の塗布条件および乾燥条件の制御等によって達成される。
尚、接着層は、溶剤等の溶媒に溶解された接着剤等の組成物を前記基材30上に塗布することで形成し得る。尚、接着剤塗布後に加熱処理を施してもよい。
該溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。これらは、1種を単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
導電性弾性層31について説明する。
導電性弾性層31は、例えば、弾性材料と、導電剤と、必要に応じて、その他添加剤と、を含んで構成される。そして、導電性弾性層31は、接着層を介して基材30の外周面上に形成される層である。
導電性弾性層31には、弾性層と接着層との接着性、接着維持性を向上させる観点で、弾性材料としてハロゲン原子を含有するゴムが用いられる。
尚、本実施形態では、接着層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムと、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとのSP値の差が2以下であることが好ましい。
また、導電性弾性層においては、ハロゲン原子を含有するゴム以外にも他の弾性材料を併用してもよい。併用し得る弾性材料としては、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム、およびこれらのブレンドゴムなどが挙げられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
但し、弾性材料としてハロゲン原子を含有するゴムと他の弾性材料とを併用する場合には、全弾性材料に対するハロゲン原子を含有するゴムの割合が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、平均粒子径は、導電性弾性層31を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により観察し、導電剤の100個の直径(最大径)を測定し、その平均することにより算出する。
導電性弾性層31に配合されるその他添加剤としては、例えば、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)等の通常弾性層に添加され得る材料が挙げられる。
導電性弾性層31は、特に限定されるものではないが、例えばクロスヘッド等が備えられた押出成形機にて、導電性弾性層形成用の材料を前記接着層33が形成された基材30と共に押出すことで、該接着層の外周表面に形成される。
そして、導電性弾性層31の体積抵抗率は103Ωcm以上1014Ωcm以下が望ましい。
導電性最外層32を構成する高分子材料としては、特に制限されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
上記高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合または共重合して用いてもよい。また、当該高分子材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下の範囲であることが好ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより好ましい。
導電性最外層32の形成方法としては、導電性弾性層上にディップ法、スプレー法、真空蒸着法、プラズマ塗布法等で形成するが、これらの方法に於て製造工程の点では浸漬法が有利である。
以下、本実施形態に係る帯電装置について説明する。
図4は、本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。
具体的には、本実施形態に係る帯電装置12は、図4に示すように、例えば、帯電ロール121と、クリーニング部材122と、が特定の食い込み量で接触している配置されている。そして、帯電ロール121の基材30およびクリーニング部材122の基材122Aの軸方向両端は、各部材が回転自在となるように導電性軸受け123(導電性ベアリング)で保持されている。導電性軸受け123の一方には電源124が接続されている。
なお、本実施形態に係る帯電装置は、上記構成に限られず、例えば、クリーニング部材122を備えない形態であってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える。そして、帯電手段(帯電装置)として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
SUM23Lから成る基材に5μmの厚さの無電解ニッケルメッキ後、6価クロム酸を施し直径8mmの導電性基材を得た。
次いで、下記接着層用混合物をボールミルで1時間混合後、刷毛塗りにより前記基材表面に膜厚20μmの導電性接着層を形成した。
下記組成物を混合した混合物を得た。尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 2.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
下記組成の弾性層用混合物をオープンロールで混練りし、前記接着層表面に押出成形機を用いて弾性層を形成し、加硫した。このときの基材(シャフト)搬送経路の外形寸法は8mmφであり、外径が7.98mmφ、長さ350mmの基材を使用し、クロスヘッド押出装置として、三葉製作所製の40mm押出機と、ダイノズル内径が13mmφであるクロスヘッドダイとを用いた。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。
また、上記の通り弾性層を形成し且つ後述の表面層を形成した後に該弾性層および表面層を剥離した上で、接着層の摩擦係数を測定したところ、同じく0.67だった。
・ゴム材 100部
(エピクロルヒドリンエチレンオキシドアリルグリシジルエーテル共重合ゴム:Gechron3106、日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック:アサヒサーマル、旭カーボン社製) 15部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) 5部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) 1部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ、鶴見化学工業社製) 1部
・加硫促進剤(ノクセラーDM、大内新興化学工業社製) 2.0部
・加硫促進剤(ノクセラーTT、大内新興化学工業社製) 0.5部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種、正同化学工業社製) 3部
・ステアリン酸 1.5部
下記組成物を混合した混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、メタノールで希釈し、前記弾性層の表面に浸漬塗布した後、145℃で30分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成し、導電性弾性ロール1を得た。
・N−メトキシメチル化ナイロン1(F30K、ナガセケムテックス社製) 90部
・ポリビニルアセタール樹脂(エスレックBL−1、積水化学工業社製) 10部
・導電剤 17部
(カーボンブラック MONAHRCH1000、キャボット社製)
・触媒(Nacure4167 キングインダストリー社製) 4.4部
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン803MW、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 2.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.69だった。
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 4部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.3だった。
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 5.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.3だった。
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 0.1部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.88だった。
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 1部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.88だった。
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・ポリオレフィン樹脂組成物 100部
(製品名:XJ150、ロードファーイースト社製)
・導電剤 2.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 0部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 6.0部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.57だった。
・基材の表面状態
帯電ロールを高温高湿(45℃、95%RH)環境下で10日間保管後、表面状態の観察と表面層を含む弾性層を剥がし、基材表面の観察をした。結果は表1に示した。
A:弾性層形成前の表面状態と変化なし。
B:接着層および導電性支持体の少なくとも一方にピンホールが見られた
C:導電性支持体が腐食し盛り上がり、接着層および導電性支持体の少なくとも一方に剥がれがみられた
接着層の接着強さを見るために、帯電ロールの弾性層部分にカッターで切れ込みをいれ、手によって弾性層の剥離を試みた。
A:強固な接着により剥離困難であるか、または弾性層の破壊が見られた。
B:導電性支持体と接着層の界面または接着層と弾性層との界面で抵抗はあるものの剥離された
C:導電性支持体と接着層の界面または接着層と弾性層との界面で容易に剥離された
帯電ロールをカラー複写機DocuCentre C4475:富士ゼロックス社製のドラムカートリッジに帯電ロールとして装着し、DocuCentre C4475で10℃、15%RH環境下と28℃、85%RH環境下で50%ハーフトーン画像を印刷した。得られたハーフトーン画像について以下の点で評価を行った。
A:濃度ムラ、白点、色点が未発生
B:軽微な濃度ムラ、白点、色点が部分的に発生
C:濃度ムラ、白点、色点が発生
帯電ロールをDocuCentreColor400CP(富士ゼロックス社製)のドラムカートリッジに装着し、A4用紙50,000枚印字テスト(10℃、15%RH環境下で50,000枚)を行った後に、DocuCentreColor400CPで50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像ディフェクトより、以下の基準で判定した。
A:画像乱れが全く無い
B:部分的に画像乱れが発生
C:全体に画像乱れが発生
Claims (7)
- 表面に金属を有する円筒状の基材と、
該基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層と、
該導電性接着層の外周表面に接するよう配置され、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層と、
を有する帯電ロール。 - 前記導電性接着層が、前記ハロゲン原子を含有する樹脂としてハロゲン化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項1に記載の帯電ロール。
- 前記ハロゲン化ポリプロピレンポリマーとして塩素化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項2に記載の帯電ロール。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置。
- 像保持体と、
前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
前記像保持体と前記帯電ロールとの接触面の法線方向に、前記帯電ロールを前記像保持体側へ押付ける押付部材と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。 - 表面に金属を有する円筒状の基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層を形成する接着層形成工程と、
該導電性接着層の外周表面に接するよう、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層を、押出成形にて形成する弾性層形成工程と、
を有する帯電ロールの製造方法。
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