JP6056705B2 - 帯電ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および帯電ロールの製造方法 - Google Patents

帯電ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および帯電ロールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、帯電ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および帯電ロールの製造方法に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、先ず、無機または有機材料を含む光導電性感光体等の像保持体表面に帯電装置を用いて電荷を形成し、画像信号を変調したレーザ光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像が形成される。そして、該トナー像を、中間転写体を介するかまたは直接、記録紙等の記録媒体に静電的に転写し、記録媒体に定着することにより再生画像が得られる。
尚、像保持体の表面を帯電する前記帯電装置として、帯電ロールが好適に用いられている。
ここで特許文献1には、導電性支持軸の外周に導電性弾性層を設ける導電性ローラであって、該導電性弾性層がハロゲン原子を含有するゴムを有し、かつ該導電性支持軸と該導電性弾性層間にフェノール樹脂、エポキシ樹脂および導電剤を有する導電性接着剤層を有する導電性ローラ、およびその製造方法が開示されている。
また特許文献2には、芯金の周囲に導電性弾性層を具備している導電性ローラの製造方法であって、定められた長さの芯金を、該導電性弾性層の原料組成物の押出し機に接続されたクロスヘッドに連続的に供給して、該クロスヘッドを通過させると共に該芯金の周囲に該原料組成物の被膜を形成し、次いで該クロスヘッドを通過した該心金の周囲を被覆している該被膜を定められた長さに切断する工程を有し、前記工程において、該芯金の進行方向を鉛直下方とする導電性ローラの製造方法が開示されている。
また特許文献3には、芯金にゴムを被覆してなるゴムロールを製造する装置であり、両端面中心に位置決め穴を有する芯金を一本ずつ供給する芯金供給部と、供給された芯金を直列に隙間なく送り進める芯金送り部と、送られてきた芯金にゴムを被覆するゴム被覆部と、ゴム被覆部から押し出されてきたロールをそのロールの直進を保持しつつ支持し、定められた位置で先行ロールと後続ロールとの境界部分での被覆ゴムを切断し先行ロールのみを切り離すロール切り離し部と、切り離された先行ロールを受け取り支持して搬送するとともに、先行ロール両端から定められた幅の被覆ゴムを除去してゴムロールとする両端ゴム除去部と、を備えた製造装置が開示されている。
特開2006−208447号公報 特許4731914号公報 特許3118639号公報
本発明の課題は、導電性弾性層および導電性接着層の優れた接着性と寸法安定性とを両立した帯電ロールを提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
表面に金属を有する円筒状の基材と、
該基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層と、
該導電性接着層の外周表面に接するよう配置され、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層と、
を有する帯電ロールである。
請求項に係る発明は、
前記導電性接着層が、前記ハロゲン原子を含有する樹脂としてハロゲン化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項1に記載の帯電ロールである。
請求項に係る発明は、
前記ハロゲン化ポリプロピレンポリマーとして塩素化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項2に記載の帯電ロールである。
請求項に係る発明は、
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置である。
請求項に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
請求項に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
前記像保持体と前記帯電ロールとの接触面の法線方向に、前記帯電ロールを前記像保持体側へ押付ける押付部材と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置である。
請求項に係る発明は、
表面に金属を有する円筒状の基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層を形成する接着層形成工程と、
該導電性接着層の外周表面に接するよう、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層を、押出成形にて形成する弾性層形成工程と、
を有する帯電ロールの製造方法である。
請求項1に記載の発明によれば、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み且つ外周表面側の表面粗さRzが前記範囲である導電性接着層とハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層とを有するとの要件を満たさない場合に比べ、導電性弾性層および導電性接着層の優れた接着性と寸法安定性とを両立した帯電ロールが提供される。
請求項に記載の発明によれば、導電性接着層がハロゲン化ポリプロピレンポリマーを含有しない場合に比べ、導電性弾性層および導電性接着層の接着性に優れた帯電ロールが提供される。
請求項に記載の発明によれば、導電性接着層が塩素化ポリプロピレンポリマーを含有しない場合に比べ、導電性弾性層および導電性接着層の接着性に優れた帯電ロールが提供される。
請求項に記載の発明によれば、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み且つ外周表面側の表面粗さRzが前記範囲である導電性接着層とハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層とを有する帯電ロールを備えない場合に比べ、帯電ロールにおける導電性弾性層および導電性接着層の優れた接着性と寸法安定性とを両立した帯電装置が提供される。
請求項およびに記載の発明によれば、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み且つ外周表面側の表面粗さRzが前記範囲である導電性接着層とハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層とを有する帯電ロールを備えない場合に比べ、画像欠陥の発生が抑制されたプロセスカートリッジおよび画像形成装置が提供される。
請求項に記載の発明によれば、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み且つ外周表面側の表面粗さRzが前記範囲である導電性接着層を形成する工程、およびハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層を形成する工程を有するとの要件を満たさない場合に比べ、導電性弾性層および導電性接着層の優れた接着性と寸法安定性とを両立した帯電ロールを製造し得る。
本実施形態に係る帯電ロールを示す概略斜視図である。 本実施形態に係る帯電ロールの概略断面図である。 クロスヘッドを備えた押出成形機を示す概略図である。 本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[帯電ロール]
本実施形態に係る帯電ロールは、表面に金属を有する円筒状の基材と、該基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み且つ外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下である導電性接着層(以下単に「接着層」とも称す)と、該導電性接着層の外周表面に接するよう配置され、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層(以下単に「弾性層」とも称す)と、を有する。
但し、本実施形態では、上記導電性接着層の外周表面側の摩擦係数は、0.4以上0.7以下である。
従来から被帯電体の表面に接触して該被帯電体を帯電するための帯電ロールとして、円筒状の基材上に導電性の接着層と導電性の弾性層とが積層されたロールが用いられている。しかし、弾性層が接着層から剥離することがあり、弾性層と接着層との優れた接着維持性が求められている。
但し、単純に接着性の高い接着剤を用いただけでは、寸法安定性が低下することがある。具体的には、予め接着層が設けられた基材上に弾性層を形成する方法として、基材上の前記接着層表面に押出成形法にて弾性層を形成する方法が行われている。しかし、この押出成形の際に接着層表面に傷が生じることがあり、接着層に生じた傷はそのまま帯電ロールとしての寸法精度の低下に繋がる。尚、この寸法精度の低下は、押出成形法による場合に限られず、例えば射出成型法によって接着層表面に弾性層を形成する方法等の場合にも生じるものである。
つまり、二律背反の関係にある、弾性層および接着層の優れた接着性と、寸法安定性とを両立した帯電ロールが望まれている。
これに対し、本実施形態に係る帯電ロールは、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み且つ外周表面側の表面粗さRzが前記範囲である接着層とハロゲン原子を含有するゴムを含む弾性層とを有することで、弾性層と接着層との接着性および接着維持性に優れ、且つ寸法精度に優れる。
この効果が達成されるメカニズムは必ずしも明確ではないが、以下のごとく推察される。即ち、接着層の外周表面側の表面粗さRzが前記範囲に制御されることにより、接着層表面に弾性層を形成する際の耐傷性が改善され、その結果寸法精度に優れた帯電ロールが提供されるものと考えられる。
但し、接着層の表面粗さを調整するためには、接着層に用いる接着剤の材料や、その他添加剤の量、添加剤の粒子径等の調整が求められ、材料選択の自由度が制限されるために高い接着性を得ることが容易でない。これに対し本実施形態では、接着層がハロゲン原子を含有する樹脂を含み、一方で弾性層がハロゲン原子を含有するゴムを含むことにより、接着層と弾性層との極性が近くなることで接着性が向上し、且つその良好な接着性が維持されるものと考えられる。その結果、二律背反の関係にある、弾性層および接着層の優れた接着性と、寸法安定性と、が両立されるものと推察される。
・表面粗さRz
本実施形態では、接着層の外周表面側の表面粗さRzは0.5μm以上8μm以下である。Rzが上記上限値を超えると、接着層表面に弾性層を形成する際に傷が発生し、その結果寸法精度に優れた帯電ロールが得られない。一方、Rzが上記下限値未満であると、形成後に表面凹凸形状が発生し、その結果寸法精度に優れた帯電ロールが得られない。
上記接着層の外周表面側の表面粗さRzは、更に1μm以上8μm以下であることが好ましく、1μm以上5μm以下であることがより好ましい。
接着層の外周表面側の表面粗さRzは、帯電ロールにおいて接着層より外周側の層(弾性層等)を強制的に剥がして接着層の外周表面を露出させた上で、以下の方法により測定される。
表面粗さ計surfcom1400A(東京精密社製)を用い、JIS B0601−1994に従って測定を行う。尚、この測定は22℃、55%RHの環境下で行う。
尚、接着層の表面粗さRzの調整は、接着層に用いる接着剤の材料の選択、導電剤等の添加剤の種類の選択、該添加剤の粒子径や量の調整等によって達成される。
・接着層の摩擦係数(静止摩擦係数)
本実施形態では、接着層の外周表面側の摩擦係数が0.2以上0.9以下であることが好ましい。摩擦係数が上記下限値以上であることで、接着層表面に弾性層を形成する際の耐傷性が改善され、その結果寸法精度に優れた帯電ロールとなる。一方、摩擦係数が上記上限値以下であることで、形成後の表面凹凸形状の発生が抑制され、その結果寸法精度に優れた帯電ロールとなる。
上記接着層の外周表面側の摩擦係数は、更に0.3以上0.8以下であることが好ましく、0.4以上0.7以下であることがより好ましい。
接着層の外周表面側の摩擦係数(静止摩擦係数)は、帯電ロールにおいて接着層より外周側の層(弾性層等)を強制的に剥がして接着層の外周表面を露出させた上で、以下の方法により測定される。
静止摩擦係数は、ASTM−D−1894に準じる方法により測定される。
尚、接着層の摩擦係数の調整は、接着層に用いる接着剤の材料の選択、接着剤を希釈する溶剤、接着剤の塗布条件および乾燥条件の制御等によって達成される。
・SP値の差
本実施形態では、接着層に含有されるハロゲン原子を含有する樹脂と、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとのSP値の差が、5以下であることが好ましく、更には3以下であることがより好ましく、2以下であることが更に好ましい。
両者のSP値の差が上記範囲であることにより、接着層と弾性層との極性がより近くなり、接着性が向上し且つその良好な接着性が維持されるものと考えられる。
尚、特に限定されるものではないが、上記SP値の差の下限値は0.01以上であることが好ましい。
接着層に含有されるハロゲン原子を含有する樹脂および弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムのSP値は、Fedors法に準じて推定値を得る方法により算出される。
ハロゲン原子を含有する樹脂およびハロゲン原子を含有するゴムにおけるSP値の調整は、それぞれの樹脂およびゴムにおけるハロゲン原子の種類の選択、ハロゲン化率の調整等の方法により行われる。
以下、帯電ロールの構成について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る帯電ロールの一例を示す概略斜視図である。図2は、上記図1に示す帯電ロールの概略断面図であり、図2は図1のA−A断面図である。
本実施形態に係る帯電ロール121は、図1および図2に示すごとく、例えば、円筒状の基材30(シャフト)と、基材30の外周面に配設された接着層33と、接着層33の外周面に接するよう排泄された導電性弾性層31と、を有するロール部材である。また、導電性弾性層31の外周面に配設された導電性最外層32を有していてもよい。
また、本実施形態に係る帯電ロール121は、上記構成に限られず、例えば、導電性弾性層31と導電性最外層32との間に配設される抵抗調整層や移行防止層、導電性最外層32の外側(最表面)に配設される被覆層(保護層)を設けた構成であってもよい。
尚、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×1013Ωcm未満であることを意味する。
(基材)
基材30について説明する。
本実施形態における基材30は、表面に金属を有する円筒状の部材である。
基材30としては、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。
基材30は、帯電ロールの電極および支持部材として機能するものであり、例えば、その材質としては鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられる。本実施形態においては、基材30は、導電性の棒状部材であり、基材30としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。基材30は、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
(接着層)
接着層33は、導電性弾性層31と基材30とを接着する層であり、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、且つ外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下である。
・接着剤:ハロゲン原子を含有する樹脂
接着層33には、弾性層と接着層との接着性、接着維持性を向上させる観点で、接着剤としてハロゲン原子を含有する樹脂が用いられる。
尚、本実施形態では、接着層に含有されるハロゲン原子を含有する樹脂と、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとのSP値の差が2以下であることが好ましい。
ハロゲン原子としては、F、Cl、Br、I、Atが挙げられ、これらの中でもCl、F、Brの原子を含有する樹脂を用いることが好ましく、塩素原子を含有する樹脂を用いることがより好ましい。
尚、塩素原子を含有する樹脂において、塩素化率が18%以上23%以下であることが好ましく、18%以上22%以下であることがより好ましく、20%以上22%以下であることが更に好ましい。
塩素化率が上記下限値以上であることにより、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとの極性を近づけることが容易となり、優れた接着性、接着維持性が発揮される。一方、塩素化率が上記上限値以下であることにより、帯電ロールの製造の際に行われる加硫において脱塩素の量が低減され、脱塩素に起因する基材の錆びの発生が効果的に抑制される。
また、弾性層と接着層との接着性、接着維持性を向上させる観点で、弾性層に含まれるハロゲン原子を含有するゴムが有するハロゲン原子と同じハロゲン原子を有する樹脂を用いることが好ましい。
ハロゲン原子を含有する樹脂としては、例えばハロゲン化ポリプロピレンポリマー、ハロゲン化ポリエチレンポリマー、ポリクロロプレン、塩素化ポリブタジエン、塩素化エチレン・プロピレン共重合体、塩素化ブタジエン・スチレン共重合体、塩素化ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィンやこれらをアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、または無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物によりグラフト変性させたポリオレフィン系樹脂が使用される。これらは単体若しくは複数の混合物として適宜使用される。
また、その形態には溶剤形、ラテックス形、ホットメルト形、フィルム形等があるが、加工工程の簡素化、容易さ等の理由から、溶剤形またはホットメルト形が好ましい。
ハロゲン化ポリプロピレンポリマーとしては、塩素化ポリプロピレンポリマー、フッ素化ポリプロピレンポリマー、臭素化ポリプロピレンポリマー等が挙げられる。
ハロゲン化ポリエチレンポリマーとしては、塩素化ポリエチレンポリマー、フッ素化ポリエチレンポリマー、臭素化ポリエチレンポリマー等が挙げられる。
これらの中でも、金属シャフト等の面に金属を有する基材との接着性の観点から、無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレンポリマーが更に好ましい。
尚、上記ハロゲン原子を含有する樹脂は、1種類のみを用いても2種類以上を併用してもよい。
接着層に含有されるハロゲン原子を含有する樹脂の量は、接着層と弾性層との接着性、接着維持性を向上させる観点で、接着層の全質量100質量部に対して、10質量部以上100質量部以下が好ましく、50質量部以上100質量部以下がより好ましい。
・他の接着剤
また、接着層33においては、ハロゲン原子を含有する樹脂以外にも他の接着剤を併用してもよい。併用する接着剤は、例えば樹脂やゴム材で構成すればよい。樹脂としては、ポリウレタン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂等が挙げられる。また、ゴム材としては、例えばEPDM、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴムや、RB(ブタジエン樹脂)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンエラストマー)等のポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、アクリル系樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸(EMAA)共重合体、およびこれらの樹脂を変性したもの等の樹脂材料が用いられる。
但し、接着剤としてハロゲン原子を含有する樹脂と他の接着剤とを併用する場合には、全接着剤に対するハロゲン原子を含有する樹脂の割合が20質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
・導電剤
接着層33には、該接着層を導電性にするため導電剤を含有させてもよい。
導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ酸化アンチモン固溶体、酸化スズ酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの導電性粉体が挙げられる。
上記導電剤の平均粒子径は、接着層33の表面粗さRzや摩擦係数を前述の範囲に制御する観点で、0.01μm以上5μm以下が好ましく、0.01μm以上3μm以下がより好ましく、0.01μm以上2μm以下が更に好ましい。
尚、平均粒子径は、接着層を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により観察し、導電剤の100個の直径(最大径)を測定し、それを平均することにより算出する。
接着層に添加される導電剤の量は、接着層33の表面粗さRzや摩擦係数を前述の範囲に制御する観点で、接着層の全質量100質量部に対して、0.1質量部以上6質量部以下が好ましく、0.5質量部以上6質量部以下がより好ましく、1質量部以上3質量部以下が更に好ましい。
・その他の成分
接着層には、上記の接着剤や導電剤の他に、さらに触媒、硬化促進剤、無機充填剤、有機もしくは高分子充填剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、滑剤、摺動性付与剤、界面活性剤、着色剤等を含有してもよい。これらの中の2種類以上を含有してもよい。
・表面粗さRzおよび摩擦係数(静止摩擦係数)
接着層33の外周表面側の表面粗さRzは0.5μm以上8μm以下である。
接着層の表面粗さRzの調整は、接着層に用いる上述の接着剤の材料の選択、導電剤等の添加剤の種類の選択、該添加剤の粒子径や量の調整等によって達成される。
また、接着層33の外周表面側の摩擦係数は0.4以上0.7以下であることが好ましい。
接着層の摩擦係数の調整は、接着層に用いる接着剤の材料の選択、接着剤を希釈する溶剤、接着剤の塗布条件および乾燥条件の制御等によって達成される。
・接着層の形成
尚、接着層は、溶剤等の溶媒に溶解された接着剤等の組成物を前記基材30上に塗布することで形成し得る。尚、接着剤塗布後に加熱処理を施してもよい。
該溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。これらは、1種を単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
接着層の厚みは、特に限定はしないが、1μm以上100μm以下が好ましく、5μm以上50μm以下がより好ましい。
(導電性弾性層)
導電性弾性層31について説明する。
導電性弾性層31は、例えば、弾性材料と、導電剤と、必要に応じて、その他添加剤と、を含んで構成される。そして、導電性弾性層31は、接着層を介して基材30の外周面上に形成される層である。
・弾性材料:ハロゲン原子を含有するゴム
導電性弾性層31には、弾性層と接着層との接着性、接着維持性を向上させる観点で、弾性材料としてハロゲン原子を含有するゴムが用いられる。
尚、本実施形態では、接着層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムと、弾性層に含有されるハロゲン原子を含有するゴムとのSP値の差が2以下であることが好ましい。
ハロゲン原子としては、F、Cl、Br、I、Atが挙げられ、これらの中でもCl、F、Brの原子を含有するゴムを用いることが好ましく、塩素原子を含有するゴムを用いることがより好ましい。
また、弾性層と接着層との接着性、接着維持性を向上させる観点で、接着層に含まれるハロゲン原子を含有する樹脂が有するハロゲン原子と同じハロゲン原子を有するゴムを用いることが好ましい。
ハロゲン原子を含有するゴムとしては、例えばエピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム等が挙げられる。
これらの中でも、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴムが更に好ましい。
尚、上記ハロゲン原子を含有するゴムは、1種類のみを用いても2種類以上を併用してもよい。
・他の弾性材料
また、導電性弾性層においては、ハロゲン原子を含有するゴム以外にも他の弾性材料を併用してもよい。併用し得る弾性材料としては、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム、およびこれらのブレンドゴムなどが挙げられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
但し、弾性材料としてハロゲン原子を含有するゴムと他の弾性材料とを併用する場合には、全弾性材料に対するハロゲン原子を含有するゴムの割合が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
・導電剤
導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、カーボンブラックとして具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
これら導電剤の平均粒子径としては、1nm以上200nm以下であることが望ましい。
なお、平均粒子径は、導電性弾性層31を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により観察し、導電剤の100個の直径(最大径)を測定し、その平均することにより算出する。
導電剤の添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが望ましく、15質量部以上25質量部以下の範囲であることがより望ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが望ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより望ましい。
・その他の添加剤
導電性弾性層31に配合されるその他添加剤としては、例えば、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)等の通常弾性層に添加され得る材料が挙げられる。
・導電性弾性層の形成
導電性弾性層31は、特に限定されるものではないが、例えばクロスヘッド等が備えられた押出成形機にて、導電性弾性層形成用の材料を前記接着層33が形成された基材30と共に押出すことで、該接着層の外周表面に形成される。
ここで、クロスヘッドを備えた押出成形機による導電性弾性層の形成方法について、図面を用いて説明する。
図3は、本実施形態において弾性層の形成に用いられるゴムロール製造装置(クロスヘッドを備えた押出成形機)210の構成を示している。
本実施形態に係るゴムロール製造装置210は、いわゆるクロスヘッドダイから構成される排出機212と、排出機212の下方に配置される加圧機214と、加圧機214の下方に配置される引出機216と、を備えている。
排出機212は、未加硫のゴム材(前述の導電性弾性層31形成用の材料)を供給するゴム材供給部218と、ゴム材供給部218から供給されたゴム材を円筒状に押し出す押出部220と、押出部220から円筒状に押し出されるゴム材の中心部に芯金222(前述の接着層が形成された基材30)を供給する芯金供給部224と、を備えている。
ゴム材供給部218は、円筒状の本体部226の内部にスクリュー228を有している。スクリュー228は駆動モータ230によって回転駆動される。本体部226の駆動モータ230側にはゴム材を投入する投入口232が設けられている。投入口232から投入されたゴム材は、本体部226の内部においてスクリュー228によって練られながら押出部220に向けて送り出される。スクリュー228の回転速度を調整することで、ゴム材を送り出す速度が調整される。
押出部220は、ゴム材供給部218に接続される円筒状のケース234と、ケース234の内部中心に配置される円柱状のマンドレル236と、マンドレル236の下方に配置される排出ヘッド238と、を備えている。マンドレル236は保持部材240によってケース234に保持されている。排出ヘッド238は保持部材242によってケース234に保持されている。マンドレル236の外周面(一部において保持部材240の外周面)と保持部材242の内周面(一部において排出ヘッド238の内周面)との間には、ゴム材が環状に流れる環状流路244が形成されている。
マンドレル236の中心部には芯金222が挿通される挿通孔246が形成されている。マンドレル236の下部は端に向けて先細った形状を呈している。そして、マンドレル236の先端の下方の領域は、挿通孔246から供給される芯金222と環状流路244から供給されるゴム材とが合流する合流域248とされている。即ち、この合流域248に向けてゴム材が円筒状に押し出され、円筒状に押し出されるゴム材の中心部に芯金222が送り込まれる態様となっている。
芯金供給部224は、マンドレル236の上方に配置されるローラ対250を備えている。ローラ対250は複数対(3対)設けられ、各ローラ対250の片側のローラはベルト252を介して駆動ローラ254に接続されている。駆動ローラ254が駆動されると、各ローラ対250によって挟み込まれる芯金222はマンドレル236の挿通孔246に向けて送られる。芯金222は予め定められた長さとされており、ローラ対250によって送られる後方の芯金222がマンドレル236の挿通孔246に存在する先方の芯金222を押すことにより、複数の芯金222が順次に挿通孔246を通過する態様となっている。また、駆動ローラ254の駆動は、先方の芯金222の前片端がマンドレル236の先端に位置したときに一旦停止され、マンドレル236の下方の合流域248において、芯金222が間隔をおいて送り込まれる。
こうして、排出機212においては、合流域248においてゴム材を円筒状に押し出し、ゴム材の中心部に間隔をおいて芯金222が順次送り込まれる。それにより、ゴム材で芯金222の外周面が被覆され、ゴムロール部256(つまり前述の導電性弾性層)が、芯金222(前述の接着層が形成された基材30)の外周面に形成される。
導電性弾性層31の厚みは、1mm以上10mm以下とすることが望ましく、2mm以上5mm以下とすることがより望ましい。
そして、導電性弾性層31の体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下が望ましい。
(導電性最外層)
導電性最外層32を構成する高分子材料としては、特に制限されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
上記高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合または共重合して用いてもよい。また、当該高分子材料の数平均分子量は、1,000以上100,000以下の範囲であることが好ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより好ましい。
導電性最外層32は、上記高分子材料に導電剤として前記導電性弾性層31に用いた導電剤や下記に示す各種粒子を混合して組成物とし形成してもよい。その添加量は特に制限はないが、高分子材料100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下の範囲であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下の範囲であることがより好ましい。
上記粒子としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の金属酸化物および複合金属酸化物、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等の高分子粉体を単独または混合して用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
導電性最外層32の膜厚は、帯電部材としての摩耗による耐久性を考慮すると厚い方が良いが、0.01μm以上1000μm以下が好ましく、更には0.1μm以上500μm以下がより好ましく、0.5μm以上100μm以下が更に好ましい。
導電性最外層32の形成方法としては、導電性弾性層上にディップ法、スプレー法、真空蒸着法、プラズマ塗布法等で形成するが、これらの方法に於て製造工程の点では浸漬法が有利である。
[帯電装置]
以下、本実施形態に係る帯電装置について説明する。
図4は、本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。
本実施形態に係る帯電装置は、帯電ロールとして、上記本実施形態に係る帯電ロールを適用した形態である。
具体的には、本実施形態に係る帯電装置12は、図4に示すように、例えば、帯電ロール121と、クリーニング部材122と、が特定の食い込み量で接触している配置されている。そして、帯電ロール121の基材30およびクリーニング部材122の基材122Aの軸方向両端は、各部材が回転自在となるように導電性軸受け123(導電性ベアリング)で保持されている。導電性軸受け123の一方には電源124が接続されている。
なお、本実施形態に係る帯電装置は、上記構成に限られず、例えば、クリーニング部材122を備えない形態であってもよい。
クリーニング部材122は、帯電ロール121の表面を清掃するための清掃部材であり、例えば、ロール状で構成されている。クリーニング部材122は、例えば、円筒状または円筒状の基材122Aと、基材122Aの外周面に弾性層122Bと、で構成される。
基材122Aは、導電性の棒状部材であり、その材質は例えば、鉄(快削鋼等),銅,真鍮,ステンレス,アルミニウム,ニッケル等の金属が挙げられる。また、基材122Aとしては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。基材122Aは、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
弾性層122Bは、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、セルという。)が存在し、弾性を有していることがよい。弾性層122Bは、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、オレフィン、メラミンまたはポリプロピレン、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレン、シリコーン、ニトリル、等の発泡性の樹脂材料またはゴム材料を含んで構成される。
これらの発泡性の樹脂材料またはゴム材料のなかもで、帯電ロール121との従動摺擦によりトナーや外添剤などの異物を効率的にクリーニングすると同時に、帯電ロール121の表面にクリーニング部材122の擦れによるキズをつけ難くするために、また、長期にわたり千切れや破損が生じ難くするために、引き裂き、引っ張り強さなどに強いポリウレタンが特に好適に適用される。
ポリウレタンとしては、特に限定するものではなく、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステル、アクリルポリールなど)と、イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど)の反応物が挙げられ、これらの鎖延長剤(例えば1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど)による反応物であってもよい。なお、ポリウレタンは、発泡剤(水やアゾ化合物(アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)を用いて発泡させるのが一般的である。
弾性層122Bのセル数としては、20/25mm以上80/25mm以下であることが望ましく、30/25mm以上80/25mm以下であることがさらに望ましく、30/25mm以上50/25mm以下であることが特に望ましい。
弾性層122Bの硬さとしては、100N以上500N以下が望ましく100N以上400N以下がさらに望ましく、150N以上400N以下が特に望ましい。
導電性軸受け123は、帯電ロール121とクリーニング部材122とを一体で回転自在に保持すると共に、当該部材同士の軸間距離を保持する部材である。導電性軸受け123は、導電性を有する材料で製造されていればいかなる材料および形態でもよく、例えば、導電性のベアリングや導電性の滑り軸受けなどが適用される。
電源124は、導電性軸受け123へ電圧を印加することにより帯電ロール121とクリーニング部材122とを同極性に帯電させる装置であり、公知の高圧電源装置が用いられる。
本実施形態に係る帯電装置12では、例えば、電源124から導電性軸受け123に電圧が印加されることで、帯電ロール121とクリーニング部材122とが同極性に帯電する。
[画像形成装置、プロセスカートリッジ]
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える。そして、帯電手段(帯電装置)として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、例えば上記構成の画像形成装置に脱着され、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、を備える。そして、帯電手段として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。本実施形態に係るプロセスカートリッジは、必要に応じて、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段および転写後の像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置、およびプロセスカートリッジについて図面を参照しつつ説明する。図5は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図6は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図5に示すように、像保持体10を備え、その周囲に、像保持体を帯電する帯電装置12と、帯電装置12により帯電された像保持体10を露光して潜像を形成する露光装置14と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、現像装置16により形成したトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置18と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を備える。また、転写装置18により記録媒体Pに転写されたトナー像を定着する定着装置22を備える。
そして、本実施形態に係る画像形成装置101は、帯電装置12として、例えば、帯電ロール121と、帯電ロール121に接触配置されたクリーニング部材122と、帯電ロール121およびクリーニング部材122の軸方向両端を各部材が回転自在となるように保持する導電性軸受け123(導電性ベアリング)と、導電性軸受け123の一方に接続された電源124と、が配設された、上記本実施形態に係る帯電装置が適用されている。
一方、本実施形態の画像形成装置101は、帯電装置12(帯電ロール121)以外の構成については、従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成が適用される。以下、各構成の一例につき説明する。
像保持体10は、特に制限なく、公知の感光体が適用されるが、電荷発生層と電荷輸送層を分離した、いわゆる機能分離型と呼ばれる構造の有機感光体が好適に適用される。また、像保持体10は、その表面層が電荷輸送性を有し架橋構造を有する保護層で被覆されているものも好適に適用される。この保護層の架橋成分としてシロキサン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂で構成された感光体も好適に適用される。
露光装置14としては、例えば、レーザー光学系やLEDアレイ等が適用される。
現像装置16は、例えば、現像剤層を表面に形成させた現像剤保持体を像保持体10に接触若しくは近接させて、像保持体10の表面の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置である。現像装置16の現像方式は、既知の方式として二成分現像剤による現像方式が好適に適用される。この二成分現像剤による現像方式には、例えば、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。
転写装置18としては、例えば、コロトロン等の非接触転写方式、記録媒体Pを介して導電性の転写ロールを像保持体10に接触させ記録媒体Pにトナー像を転写する接触転写方式のいずれを適応してもよい。
クリーニング装置20は、例えば、クリーニングブレードを像保持体10の表面に直接接触させて表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する部材である。クリーニング装置20としては、クリーニングブレード以外にクリーニングブラシ、クリーニングロール等を適用してもよい。
定着装置22としては、加熱ロールを用いる加熱定着装置が好適に適用される。加熱定着装置は、例えば、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層または耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し特定の接触圧で接触して配置され、円筒状芯金の外周面またはベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラまたは加圧ベルトと、で構成される。未定着のトナー像の定着プロセスは、例えば、定着ローラと加圧ローラまたは加圧ベルトとの間に未定着のトナー像が転写された記録媒体Pを挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、中間転写体を利用した中間転写方式の画像形成装置、各色のトナー像を形成する画像形成ユニットを並列配置させた所謂タンデム方式の画像形成装置であってもよい。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、図6に示すように、上記図5に示す画像形成装置において、露光のための開口部24A、除電露光のための開口部24Bおよび取り付けレール24Cが備えられた筐体24により、像保持体10と、像保持体を帯電する帯電装置12と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を一体的に組み合わせて保持して構成したプロセスカートリッジ102である。そして、プロセスカートリッジ102は、上記図5に示す画像形成装置101に脱着自在に装着されている。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。なお、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。なお、以下に示す実施例3及び実施例6は、本発明に対する参考例として示すものである。
〔実施例1〕
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
SUM23Lから成る基材に5μmの厚さの無電解ニッケルメッキ後、6価クロム酸を施し直径8mmの導電性基材を得た。
・接着層の形成
次いで、下記接着層用混合物をボールミルで1時間混合後、刷毛塗りにより前記基材表面に膜厚20μmの導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
下記組成物を混合した混合物を得た。尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 2.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
・弾性層の形成
下記組成の弾性層用混合物をオープンロールで混練りし、前記接着層表面に押出成形機を用いて弾性層を形成し、加硫した。このときの基材(シャフト)搬送経路の外形寸法は8mmφであり、外径が7.98mmφ、長さ350mmの基材を使用し、クロスヘッド押出装置として、三葉製作所製の40mm押出機と、ダイノズル内径が13mmφであるクロスヘッドダイとを用いた。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。
このときの接着層の摩擦係数を測定したところ0.67だった。
また、上記の通り弾性層を形成し且つ後述の表面層を形成した後に該弾性層および表面層を剥離した上で、接着層の摩擦係数を測定したところ、同じく0.67だった。
(弾性層用混合物の組成)
・ゴム材 100部
(エピクロルヒドリンエチレンオキシドアリルグリシジルエーテル共重合ゴム:Gechron3106、日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック:アサヒサーマル、旭カーボン社製) 15部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) 5部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム) 1部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ、鶴見化学工業社製) 1部
・加硫促進剤(ノクセラーDM、大内新興化学工業社製) 2.0部
・加硫促進剤(ノクセラーTT、大内新興化学工業社製) 0.5部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種、正同化学工業社製) 3部
・ステアリン酸 1.5部
・表面層の形成
下記組成物を混合した混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、メタノールで希釈し、前記弾性層の表面に浸漬塗布した後、145℃で30分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成し、導電性弾性ロール1を得た。
・N−メトキシメチル化ナイロン1(F30K、ナガセケムテックス社製) 90部
・ポリビニルアセタール樹脂(エスレックBL−1、積水化学工業社製) 10部
・導電剤 17部
(カーボンブラック MONAHRCH1000、キャボット社製)
・触媒(Nacure4167 キングインダストリー社製) 4.4部
〔実施例2〕
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
・接着層の形成
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン803MW、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 2.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・弾性層の形成
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.69だった。
〔実施例3〕
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
・接着層の形成
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 4部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・弾性層の形成
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.3だった。
〔実施例4〕
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
・接着層の形成
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 5.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・弾性層の形成
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.3だった。
〔実施例5〕
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
・接着層の形成
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 0.1部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・弾性層の形成
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.88だった。
〔実施例6〕
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
・接着層の形成
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 1部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・弾性層の形成
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.88だった。
〔比較例1〕
<帯電ロールの作製>
・基材の準備
実施例1に記載の方法により導電性基材を準備した。
・接着層の形成
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
(接着層用混合物の調製)
・ポリオレフィン樹脂組成物 100部
(製品名:XJ150、ロードファーイースト社製)
・導電剤 2.5部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
〔比較例2〕
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 0部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
〔比較例3〕
実施例1において、接着層用混合物の組成を下記の配合に変更した以外は、実施例1に記載の方法により導電性接着層を形成した。
・塩素化ポリプロピレン樹脂 100部
(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂:スーパークロン930、日本製紙ケミカル社製)
・導電剤 6.0部
(カーボンブラック:ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)
尚、粘度調整にはトルエンまたはキシレンを用いた。
・弾性層の形成
実施例1に記載の方法により弾性層を形成した。
押出成形時に基材詰まりは発生しなかった。このときの接着層の摩擦係数は0.57だった。
[評価]
・基材の表面状態
帯電ロールを高温高湿(45℃、95%RH)環境下で10日間保管後、表面状態の観察と表面層を含む弾性層を剥がし、基材表面の観察をした。結果は表1に示した。
A:弾性層形成前の表面状態と変化なし。
B:接着層および導電性支持体の少なくとも一方にピンホールが見られた
C:導電性支持体が腐食し盛り上がり、接着層および導電性支持体の少なくとも一方に剥がれがみられた
・接着性
接着層の接着強さを見るために、帯電ロールの弾性層部分にカッターで切れ込みをいれ、手によって弾性層の剥離を試みた。
A:強固な接着により剥離困難であるか、または弾性層の破壊が見られた。
B:導電性支持体と接着層の界面または接着層と弾性層との界面で抵抗はあるものの剥離された
C:導電性支持体と接着層の界面または接着層と弾性層との界面で容易に剥離された
・画質(押出成形による成形性)
帯電ロールをカラー複写機DocuCentre C4475:富士ゼロックス社製のドラムカートリッジに帯電ロールとして装着し、DocuCentre C4475で10℃、15%RH環境下と28℃、85%RH環境下で50%ハーフトーン画像を印刷した。得られたハーフトーン画像について以下の点で評価を行った。
A:濃度ムラ、白点、色点が未発生
B:軽微な濃度ムラ、白点、色点が部分的に発生
C:濃度ムラ、白点、色点が発生
・帯電維持性
帯電ロールをDocuCentreColor400CP(富士ゼロックス社製)のドラムカートリッジに装着し、A4用紙50,000枚印字テスト(10℃、15%RH環境下で50,000枚)を行った後に、DocuCentreColor400CPで50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像ディフェクトより、以下の基準で判定した。
A:画像乱れが全く無い
B:部分的に画像乱れが発生
C:全体に画像乱れが発生
10 像保持体、12 帯電装置、14 露光装置、16 現像装置、18 転写装置、20 クリーニング装置、22 定着装置、24 筐体、24A 開口部、24B 開口部、24C 取り付けレール、30基材、31 導電性弾性層、32 導電性最外層、33 接着層、101 画像形成装置、102 プロセスカートリッジ、121 帯電ロール、122 クリーニング部材、123 導電性軸受け、122A基材、122B 弾性層、124 電源、210 ゴムロール製造装置、212 排出機、214 加圧機、216 引出機、218 ゴム材供給部、220 押出部、222 芯金、224 芯金供給部、226 本体部、228 スクリュー、230 駆動モータ、232 投入口、234 ケース、236 マンドレル、238 排出ヘッド、240 保持部材、242 保持部材、244 環状流路、246 挿通孔、248 合流域、250 ローラ対、252 ベルト、254 駆動ローラ、256 ゴムロール部

Claims (7)

  1. 表面に金属を有する円筒状の基材と、
    該基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層と、
    該導電性接着層の外周表面に接するよう配置され、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層と、
    を有する帯電ロール。
  2. 前記導電性接着層が、前記ハロゲン原子を含有する樹脂としてハロゲン化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項1に記載の帯電ロール。
  3. 前記ハロゲン化ポリプロピレンポリマーとして塩素化ポリプロピレンポリマーを含有する請求項2に記載の帯電ロール。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
    を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  6. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電ロールを備える帯電装置と、
    前記像保持体と前記帯電ロールとの接触面の法線方向に、前記帯電ロールを前記像保持体側へ押付ける押付部材と、
    帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
    前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
  7. 表面に金属を有する円筒状の基材上に、ハロゲン原子を含有する樹脂を含み、外周表面側の表面粗さRzが0.5μm以上8μm以下であり、外周表面側の摩擦係数が0.4以上0.7以下である導電性接着層を形成する接着層形成工程と、
    該導電性接着層の外周表面に接するよう、ハロゲン原子を含有するゴムを含む導電性弾性層を、押出成形にて形成する弾性層形成工程と、
    を有する帯電ロールの製造方法。
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