JP2018060021A - 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スリップの発生を抑制する帯電部材を提供すること。
【解決手段】導電性基材と、導電性基材上に設けられ、中空率35体積%以上60体積%以下の中空粒子を含む導電性表面層と、を有する帯電部材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、先ず、無機又は有機材料からなる光導電性感光体からなる像保持体の表面に帯電装置を用いて帯電し、濳像を形成した後、帯電したトナーで濳像を現像して可視化したトナー像を形成する。そして、該トナー像を、中間転写体を介して、又は直接、記録紙等の記録媒体に転写し、記録媒体に定着することにより目的とする画像を形成する。
帯電装置に備えられる帯電ロール等の帯電部材として、トナー付着等の汚染を防止するため、粒子(フィラー)を含有させて表面を粗面化した帯電部材が提案されてきている。
例えば、特許文献1には、「導電性基体上に抵抗層を被覆又は支持した構造を有する帯電部材において、該抵抗層が、該非導電性粒子を導電性基体に近い内面側近傍に比べて表面側近傍に多く含有することを特徴とし、前記抵抗層内において、非導電性粒子が、下面側の厚み10%の範囲に比べ、表面側の面から厚み10%の範囲以内に、1.1倍以上5倍以下の割合で分布している帯電部材。」が提案されている。
また、特許文献2には、「コート層に、10〜150μmの平均粒径を有し、且つ該コート層の厚さよりも小さい粒径の中空球状弾性粒子を分散・含有する帯電部材(帯電ロール)。」が提案されている。
また、特許文献3には、「弾性層と、前記弾性層上に配設され、表面に凹凸を付与するための粒子を含んで構成される表面層と、を有し、前記粒子の平均粒径が、前記表面層における粒子が存在しない領域の平均膜厚よりも大きく、且つ前記表面層における粒子が存在する領域の前記粒子を除いた実膜厚が、前記表面層における粒子が存在しない領域の平均膜厚の1/2以上である帯電部材。」が提案されている。
特開2005−300667号公報 特開2004−240357号公報 特開2010−181819号公報
ところで、粒子(フィラー)を含有させて表面を粗面化した帯電部材を被帯電体に接触させて、帯電部材と被帯電体とを回転させながら帯電(以下「接触帯電」とも称する)させると、帯電部材と被帯電体との間で滑り(以下、この滑る現象を「スリップ」とも称する)が生じることがある。
そこで、本発明の課題は、中空率35体積%未満の中空粒子のみを導電性表面層に含む場合に比べ、スリップの発生を抑制する帯電部材を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
導電性基材と、
導電性基材上に設けられ、中空率35体積%以上60体積%以下の中空粒子を含む導電性表面層と、
を有する帯電部材。
請求項2に係る発明は、
前記中空粒子は、単孔中空粒子である請求項1に記載の帯電部材。
請求項3に係る発明は、
前記中空粒子の中空率が45体積%以上60体積%以下である請求項1又は請求項2に記載の帯電部材。
請求項4に係る発明は、
前記中空粒子の個数平均粒径が5μm以上15μm以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の帯電部材。
請求項5に係る発明は、
前記中空粒子の個数平均粒径が8μm以上15μm以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の帯電部材。
請求項6に係る発明は、
帯電部材の表面における、十点平均表面粗さRzが2μm以上20μm以下であり、凹凸の平均間隔Smが50μm以上200μm以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の帯電部材。
請求項7に係る発明は、
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の帯電部材を備える帯電装置。
請求項8に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電し、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の帯電部材を有する帯電装置であって、前記帯電部材が前記像保持体の表面に接触して配置されている帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項9に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電し、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の帯電部材を有する帯電装置であって、前記帯電部材が前記像保持体の表面に接触して配置されている帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、中空率35体積%未満の中空粒子のみを導電性表面層に含む場合に比べ、スリップの発生を抑制する帯電部材が提供される。
請求項2に係る発明によれば、中空粒子が多孔中空粒子である場合に比べ、スリップの発生を抑制する帯電部材が提供される。
請求項3に係る発明によれば、中空粒子の中空率が45体積%未満である場合に比べ、スリップの発生を抑制する帯電部材が提供される。
請求項4に係る発明によれば、中空粒子の個数平均粒径が5μm未満である場合に比べ、スリップの発生を抑制する帯電部材が提供される。
請求項5に係る発明によれば、中空粒子の個数平均粒径が8μm未満である場合に比べ、スリップの発生を抑制する帯電部材が提供される。
請求項6に係る発明によれば、中空率35体積%未満の中空粒子のみを導電性表面層に含む場合に比べ、帯電部材の表面における、十点平均表面粗さRzが2μm以上20μm以下であり、凹凸の平均間隔Smが50μm以上200μm以下であっても、スリップの発生を抑制する帯電部材が提供される。
請求項7、8、又は9に係る発明によれば、中空率35体積%未満の中空粒子のみを導電性表面層に含む帯電部材を備える場合に比べ、帯電部材のスリップの発生を抑制する帯電装置、プロセスカートリッジ、又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る帯電部材を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る帯電部材の概略断面図である。 本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
[帯電部材]
本実施形態に係る帯電部材は、導電性基材と、導電性基材上に設けられ、中空率35体積%以上60体積%以下の中空粒子を含む導電性表面層と、を有する。
本実施形態に係る帯電部材は、例えば、被帯電体(例えば像保持体)に接触して配置され、電圧が印加されることで、被帯電体を接触帯電する帯電部材である。
なお、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×1014Ωcm以下であることを意味する。
ここで、粒子(フィラー)を含有させて表面を粗面化した帯電部材を被帯電体に接触させて、帯電部材と被帯電体とを回転させながら接触帯電させると、帯電部材と被帯電体との間でスリップ(滑り)が生じることがある。特に、表面の潤滑性を高めた被帯電体(例えば、潤滑剤等を表面に付与した感光体等の像保持体等)に対して、帯電部材により接触帯電すると、スリップが生じ易くなる。
スリップが生じる原因は、帯電部材の表面を粗面化することで、帯電部材と被帯電体との接触面積が低くなるためと考えられる。そして、スリップが生じると帯電部材の表面の摩耗等が進行し、寿命が低減する。
そこで、本実施形態に係る帯電部材では、中空率35体積%以上60体積%以下の中空粒子を導電性表面層に含ませる。上記範囲の中空率の中空粒子を導電性表面層に含むと、帯電部材を被帯電体と接触させたとき、その接触圧力により中空粒子が弾性変形し易くなる。それに伴い導電性表面層も弾性変形し、帯電部材を被帯電体と接触面積が増えて、帯電部材を被帯電体との摩擦力が増大する。
そのため、本実施形態に係る帯電部材では、スリップの発生が抑制される。
そして、例えば、本実施形態に係る帯電部材を電子写真方式の画像形成装置に適用すると、帯電部材と像保持体とのスリップの発生が抑制されるため、1)帯電部材の寿命の低下が抑制される、2)スリップによる像保持体の帯電ムラの発生を抑え、それに起因する画像の横スジ(バンディング画像)の発生が抑制される。
ここで、特に、フッ素樹脂粒子を含む層で表面を構成された像保持体を備える画像形成装置、像保持体の表面に潤滑剤を付与する手段(例えば、脂肪酸金属塩粒子が外添されたトナーを収容した現像手段、転写手段(像保持体のトナー像を、中間転写体、記録媒体等の被転写体に転写する転写手段)よりも像保持体回転方向下流側でクリーニング手段よりも像保持体回転方向上流側で、脂肪酸金属塩を像保持体の表面に付与する手段)を備える画像形成装置は、像保持体の表面の潤滑性が高められているため、スリップが生じやすい。しかし、本実施形態に係る帯電部材は、このような画像形成装置に適用しても、スリップの発生が抑制される。
以下、本実施形態に係る帯電部材ついて、図面を参照しつつ、説明する。
図1は、本実施形態に係る帯電部材を示す概略斜視図である。図2は、本実施形態に係る帯電部材の概略断面図である。なお、図2は、図1のA−A断面図である。
本実施形態に係る帯電部材121は、図1及び図2に示すように、例えば、円筒状または円柱状の導電性基材30(シャフト)と、導電性基材30の外周面に配置された導電性弾性層31と、導電性弾性層31の外周面に配設された導電性表面層32と、を有するロール部材である。
なお、ここでは、ロール部材の形態を例に挙げるが、帯電部材の形状としては、特に限定されるものではなく、ロール状、ベルト(チューブ)状等の形状を挙げられる。これらのなかでも、本実施形態に係る帯電部材は、ロール状部材が好ましい。即ち、帯電ロールであることが好ましい。
本実施形態に係る帯電部材121は、上記構成に限られず、例えば、導電性弾性層31を有しない態様、導電性弾性層31と導電性基材30との間に配置される中間層(例えば接着層)、導電性弾性層31と導電性表面層32との間に配置される抵抗調整層又は移行防止層を設けた構成であってもよい。また、本実施形態に係る帯電部材121は、導電性基材30と導電性表面層32とで構成される形態であってもよい。
以下、本実施形態に係る帯電部材121の各層の詳細について説明する。
(導電性基材)
導電性基材30について説明する。
導電性基材30としては、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。
導電性基材30は、帯電ロールの電極および支持部材として機能するものであり、例えば、その材質としては鉄(快削鋼等),銅,真鍮,ステンレス,アルミニウム,ニッケル等の金属が挙げられる。導電性基材30としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。導電性基材30は、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
(導電性弾性層)
導電性弾性層31について説明する。
導電性弾性層31は、例えば、弾性材料と、導電剤と、を含む。導電性弾性層31は、必要に応じて、その他添加剤を含んでもよい。
弾性材料としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム、これらの混合ゴム等が挙げられる。中でも、弾性材料としては、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR、これらの混合ゴム等が好ましい。これらの弾性材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい
導電剤としては、電子導電剤、イオン導電剤等が挙げられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、カーボンブラックとして具体的には、オリオンエンジニアドカーボンズ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、同「MONARCH1300」、同「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
これら導電剤の平均粒径としては、1nm以上200nm以下であることが望ましい。
なお、平均粒子径は、導電性弾性層31を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により観察し、導電剤の100個の直径(最大径)を測定し、それを平均することにより算出する。また、平均粒径は、例えば、シスメックス社製ゼータサイザーナノZSを用いて測定してもよい。
導電剤の含有量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが望ましく、15質量部以上25質量部以下の範囲であることがより望ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが望ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより望ましい。
導電性弾性層31に配合されるその他添加剤としては、例えば、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)等の通常弾性層に添加され得る材料が挙げられる。
導電性弾性層31は、例えば、クロスヘッド等が備えられた押出成形機にて、導電性弾性層形成用の材料を導電性基材30と共に押出すことで、該接着層の外周面に形成する。
導電性弾性層31の厚みは、1mm以上10mm以下とすることが好ましく、2mm以上5mm以下とすることがより好ましい。
そして、導電性弾性層31の体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下が好ましい。
なお、導電性弾性層31の体積抵抗率は、次に示す方法により測定された値である。
導電性弾性層31からシート状の測定試料を採取し、その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料厚(cm))
(導電性表面層)
導電性表面層32は、例えば、樹脂と、中空粒子と、を含む。導電性表面層32は、必要に応じて、導電剤、その他添加剤等を含んでもよい。
−樹脂−
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、共重合ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンテトラフルオロエチレン樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリチオフェン樹脂。ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン樹脂、4フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等)が挙げられる。また、樹脂は、硬化性樹脂を硬化剤若しくは触媒により硬化又は架橋したものも挙げられる。また、樹脂は、弾性材料であってもよい。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含む共重合体である。なお、共重合ナイロンには、6ナイロン、66ナイロン等の他の重合単位を含んでいてもよい。
これらの中でも、導電性表面層32の汚染を抑える点から、樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン樹脂、4フッ化エチレン樹脂、ポリアミド樹脂が好ましく、ポリアミド樹脂がより好ましい。ポリアミド樹脂は、被帯電体(例えば像保持体)との接触による摩擦帯電を起こし難く、トナー、外添剤の付着が抑制され易い。
ポリアミド樹脂としては、ポリアミド樹脂ハンドブック,福本修(日刊工業新聞社)に記述のポリアミド樹脂が挙げられる。これらの中でも、特に、ポリアミド樹脂としては、導電性表面層32の汚染を抑える点から、アルコール可溶性ポリアミドが好ましく、アルコキシメチル化ポリアミド(アルコキシメチル化ナイロン)がより好ましく、メトキシメチル化ポリアミド(メトキシメチル化ナイロン)が更に好ましい。
−中空粒子−
中空粒子は、単孔中空粒子、多孔中空粒子のいずれでもあってもよいが、スリップの発生抑制の点から、単孔中空粒子が好ましい。
なお、単孔中空粒子とは、粒子内部に一つの空孔を有する粒子である。多孔中空粒子とは、粒子内部に複数の空孔を有する粒子である。多孔中空粒子中の複数の空孔は、独立して存在していてもよいし、繋がっていてもよい。
中空粒子は、中空率35体積%以上60体積%以下の中空粒子である。
中空粒子の中空率は、スリップの発生抑制の点から、45体積%以上60体積%以下が好ましく、50体積%以上55体積%以下がより好ましい。
中空粒子の中空率は、次の方法により測定される値である。
例えば、中空粒子(例えばシリカ中空粒子)の密度の測定値(B)に対して、その中空粒子を構成する材料(例えばシリカ)の理論密度を(A)とし場合、中空率(C)はC=(A−B)/A×100から求める。密度は、セイシン企業社製ピクノメーター法自動粉粒体真比重測定器(商品名「オートトゥルーデンサーMAT−7000」)を用いて測定する。
中空粒子の個数平均粒径は、スリップの発生抑制の点から、5μm以上15μm以下が好ましく、7μm以上15μm以下がより好ましく、8μm以上15μm以下が更に好ましい。
中空粒子の個数平均粒径は、次の方法により測定される値である。
まず、帯電部材の導電性表面層32から、測定試料を切り出す。そして、測定試料の断面をSEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡画像)により観察し、画像解析を行う。画像解析によって得られる中空粒子の一次粒子の最長径及び最短径を測定し、この中間値から球相当径を測定する。この球相当径の測定を中空粒子の一次粒子100個について行う。得られた中空粒子の一次粒子の球相当径の個数基準での累積頻度における50%径(D50p)を中空粒子の個数平均粒径として求める。
なお、中空粒子を採取し、直接、粒子観察をして、中空粒子の個数平均粒径を求めてもよい。
中空粒子としては、スリップの発生抑制の点から、樹脂(特に熱可塑性樹脂)を殻とする有機中空粒子(樹脂中空粒子)が好適に挙げられる。
具体的には、中空粒子としては、スチレン骨格を有する単量体(スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリロイル基を有する単量体(アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)等)、ビニルエーテル(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル樹脂を殻とする有機中空粒子が挙げられる。
中空粒子としては、非ビニル系樹脂(エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等)、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等を殻とする有機中空粒子も挙げられる。
中空粒子は、上記樹脂(共重合体)を2種以上混合した混合樹脂を殻とする有機中空粒子であってもよい。
これらの中でも、スリップの発生抑制の点から、中空粒子としては、スチレン骨格を有する単量体、(メタ)アクリロイル基を有する単量体又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体が好ましい。
中空粒子は、非膨張性の中空粒子であることがよい。なお、非膨張性の中空粒子とは、熱等の外部からの刺激により、粒子(又は内部の空孔)の体積が増加する粒子を示す。
−導電剤、その他添加剤−
導電剤としては、導電性弾性層31に配合する導電剤と同様なものが挙げられる。導電剤の個数平均粒径は、中空粒子の個数平均粒径よりも小さいことがよい。
その他添加剤としては、例えば、導電剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤等の周知の添加剤が挙げられる。
−各成分の含有量−
導電性表面層32において、樹脂の含有量は、40質量%以上70質量%以下(好ましくは50質量%以上60%以下)であり、中空粒子の含有量は0.4質量%以上0.7質量%以下(好ましくは0.5質量%以上0.6質量%以下)であることがよい。
なお、各含有量は、導電性表面層に対する割合である。
−導電性表面層の特性−
導電性表面層32の十点平均表面粗さRzは、導電性表面層32の汚染を抑える点から、2μm以上20μm以下が好ましく、3μm以上12μm以下がより好ましく、4μm以上10μm以下が更に好ましい。
なお、十点平均表面粗さRzとは、JIS B0601(1994)に規定された表面粗さである。十点平均表面粗さRzは、23℃55%RHの環境下において、接触式表面粗さ測定装置(サーフコム570A、東京精密社製)を用いて測定された値である。ただし、測定距離を2.5mmとし、接触針としてはその先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)のものを用い、場所を変えて3回繰り返し測定した際の平均値を十点平均表面粗さRzとする。
導電性表面層32の凹凸の平均間隔Smは、導電性表面層32の汚染を抑える点から、50μm以上200μm以下が好ましく、100μm以上200μm以下がより好ましく、120μm以上200μm以下であることがさらに望ましい。
なお、凹凸の平均間隔Smとは、JIS B0601(1994)に規定された凹凸の平均間隔である。凹凸の平均間隔Smは、23℃55%RHの環境下において、接触式表面粗さ測定装置(サーフコム570A、東京精密社製)を用いて測定された値である。ただし、測定距離を2.5mmとし、接触針としてはその先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)のものを用い、場所を変えて3回繰り返し測定した際の平均値を凹凸の平均間隔Smとする。
導電性表面層32の厚さは、例えば、0.01μm以上1000μm以下が好ましく、2μm以上25μm以下がより好ましい。
導電性表面層32の厚さは、次の方法により測定される値である。導電性表面層32を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により表面層断面を10点測定し、平均することにより算出する。
導電性表面層32の厚さは、スリップの発生抑制の点から、中空粒子の個数平均粒径の0.1倍以上10倍以下が好ましく、0.4倍以上2倍以下がより好ましい。
導電性表面層32の体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下の範囲であることが望ましい。
なお、導電性表面層32の体積抵抗率は、導電性弾性層31の体積抵抗率と同じ方法により測定される値である。
−導電性表面層の形成方法−
導電性表面層32は、例えば、溶媒に上記各成分を溶解又は分散させた塗布液を、導電性基材30(導電性弾性層31の外周面)上に、浸漬法、スプレー法、真空蒸着法、プラズマコーティング法等で塗布し、形成した塗膜を乾燥して形成する。
乾燥条件は、樹脂又は触媒の種類、量に応じて決定されるが、乾燥温度としては40℃以上200℃以下であることが好ましく、50℃以上180℃以下であることがより好ましい。
乾燥時間は、5分以上5時間以下であることが好ましく、10分以上3時間以下であることがより好ましい。
乾燥手段としては、熱風乾燥などが挙げられる。
なお、導電性表面層32の厚み、中空粒子の分散状態のばらつきを抑制する観点から、導電性表面層32を形成するための塗布液中の固形分濃度は5質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
ここで、導電性表面層32(それを形成するための塗布液)には、樹脂の硬化を促進するために、触媒を使用してもよい。硬化触媒として酸系の触媒が挙げられる。
酸系の触媒としては、例えば、酢酸、クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、乳酸などの脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の芳香族カルボン酸;メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の脂肪族又は芳香族スルホン酸類等が挙げられる。
[帯電装置]
以下、本実施形態に係る帯電装置について説明する。
図3は、本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。
本実施形態に係る帯電装置は、像保持体の表面を帯電する帯電部材を有する帯電装置であって、前記帯電部材が前記像保持体の表面に接触して配置されている帯電装置である。そして、帯電部材として、上記本実施形態に係る帯電部材が適用される。
具体的には、本実施形態に係る帯電装置12は、図3に示すように、例えば、帯電部材121と、クリーニング部材122と、が特定の食い込み量で接触して配置されている。そして、帯電部材121の導電性基材30およびクリーニング部材122の基材122Aの軸方向両端は、各部材が回転自在となるように導電性軸受け123(導電性ベアリング)で保持されている。導電性軸受け123の一方には電源124が接続されている。
なお、本実施形態に係る帯電装置12は、上記構成に限られず、例えば、クリーニング部材122を備えない形態であってもよい。
ここで、本実施形態に係る帯電装置12は、帯電部材121に、直流電圧を印加して、被帯電体(例えば像保持体)の表面を帯電する接触又は近接帯電方式の帯電装置であることがよい。印加する電圧は、要求される被帯電体(例えば像保持体)の帯電電位に応じて、例えば、正又は負の50V以上2000V以下がよい。
なお、本実施形態に係る帯電装置12は、帯電部材121に、交流電圧、又は交流電圧に直流電圧を重畳した電圧を印加して、被帯電体(例えば像保持体)の表面を帯電する接触又は近接帯電方式の帯電装置であってもよい。
クリーニング部材122は、帯電部材121の表面を清掃するための清掃部材であり、例えば、ロール状で構成されている。クリーニング部材122は、例えば、円筒状または円柱状の基材122Aと、基材122Aの外周面に弾性層122Bと、で構成される。
基材122Aは、導電性の棒状部材であり、その材質は例えば、鉄(快削鋼等),銅,真鍮,ステンレス,アルミニウム,ニッケル等の金属が挙げられる。また、基材122Aとしては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。基材122Aは、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
弾性層122Bは、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、セルという。)が存在し、弾性を有していることがよい。弾性層122Bは、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、オレフィン、メラミンまたはポリプロピレン、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレン、シリコーン、ニトリル、等の発泡性の樹脂材料またはゴム材料を含んで構成される。
これらの発泡性の樹脂材料またはゴム材料のなかでも、帯電部材121との従動摺擦によりトナーや外添剤などの異物を効率的にクリーニングすると同時に、帯電部材121の表面にクリーニング部材122の擦れによるキズをつけ難くするために、また、長期にわたり千切れや破損が生じ難くするために、引き裂き、引っ張り強さなどに強いポリウレタンが特に好適に適用される。
ポリウレタンとしては、特に限定するものではなく、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールなど)と、イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど)の反応物が挙げられ、これらの鎖延長剤(例えば1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど)による反応物であってもよい。なお、ポリウレタンは、発泡剤(水やアゾ化合物(アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)を用いて発泡させるのが一般的である。
弾性層122Bのセル数としては、20/25mm以上80/25mm以下であることが望ましく、30/25mm以上80/25mm以下であることがさらに望ましく、30/25mm以上50/25mm以下であることが特に望ましい。
弾性層122Bの硬さとしては、100N以上500N以下が望ましく100N以上400N以下がさらに望ましく、150N以上400N以下が特に望ましい。
導電性軸受け123は、帯電部材121とクリーニング部材122とを一体で回転自在に保持すると共に、当該部材同士の軸間距離を保持する部材である。導電性軸受け123は、導電性を有する材料で製造されていればいかなる材料および形態でもよく、例えば、導電性のベアリングや導電性の滑り軸受けなどが適用される。
電源124は、導電性軸受け123へ電圧を印加することにより帯電部材121とクリーニング部材122とを同極性に帯電させる装置であり、公知の高圧電源装置が用いられる。
本実施形態に係る帯電装置12では、例えば、電源124から導電性軸受け123に電圧が印加されることで、帯電部材121とクリーニング部材122とが同極性に帯電する。
[画像形成装置、プロセスカートリッジ]
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電装置と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備える。そして、帯電装置として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、例えば、上記構成の画像形成装置に脱着され、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電装置と、を備える。そして、帯電装置として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。本実施形態に係るプロセスカートリッジは、必要に応じて、例えば、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置、および像保持体表面をクリーニングするクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
ここで、帯電装置の帯電部材は、接触又は近接して配置されている。つまり、帯電装置は、接触型帯電装置として、画像形成装置およびプロセスカートリッジに備えられている。
なお、帯電部材を近接して配置するとは(近接帯電方式とは)、例えば、帯電部材を像保持体の表面から1μm以上200μm以下の範囲で離間して配置することを示す。
次に、本実施形態に係る画像形成装置、およびプロセスカートリッジについて図面を参照しつつ説明する。図4は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図5は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図4に示すように、像保持体10を備え、その周囲に、像保持体の表面を帯電する帯電装置12と、帯電装置12により帯電された像保持体10を露光して潜像を形成する露光装置14と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、現像装置16により形成したトナー像を記録媒体Pに転写する転写装置18と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を備える。また、転写装置18により記録媒体Pに転写されたトナー像を定着する定着装置22を備える。
そして、本実施形態に係る画像形成装置101は、帯電装置12として、例えば、帯電部材121と、帯電部材121に接触配置されたクリーニング部材122と、帯電部材121およびクリーニング部材122の軸方向両端を各部材が回転自在となるように保持する導電性軸受け123(導電性ベアリング)と、導電性軸受け123の一方に接続された電源124と、が配置された、上記本実施形態に係る帯電装置が適用されている。
一方、本実施形態の画像形成装置101は、帯電装置12(帯電部材121)以外の構成については、従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成が適用される。以下、各構成の一例につき説明する。
像保持体10は、特に制限なく、公知の感光体が適用されるが、電荷発生層と電荷輸送層を分離した、いわゆる機能分離型と呼ばれる構造の有機感光体が好適に適用される。また、像保持体10は、その表面層が電荷輸送性を有し架橋構造を有する保護層で被覆されているものも好適に適用される。この保護層の架橋成分としてシロキサン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂で構成された感光体も好適に適用される。
露光装置14としては、例えば、レーザ光学系やLEDアレイ等が適用される。
現像装置16は、例えば、現像剤層を表面に形成させた現像剤保持体を像保持体10に接触若しくは近接させて、像保持体10の表面の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置である。現像装置16の現像方式は、既知の方式として二成分現像剤による現像方式が好適に適用される。この二成分現像剤による現像方式には、例えば、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。
転写装置18としては、例えば、コロトロン等の非接触転写方式、記録媒体Pを介して導電性の転写ロールを像保持体10に接触させ記録媒体Pにトナー像を転写する接触転写方式のいずれを適応してもよい。
クリーニング装置20は、例えば、クリーニングブレードを像保持体10の表面に直接接触させて表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する部材である。クリーニング装置20としては、クリーニングブレード以外にクリーニングブラシ、クリーニングロール等を適用してもよい。
定着装置22としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好適に適用される。加熱定着装置は、例えば、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層または耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し特定の接触圧で接触して配置され、円筒状芯金の外周面またはベルト状基材表面に耐熱弾性層を形成した加圧ローラまたは加圧ベルトと、で構成される。未定着のトナー像の定着プロセスは、例えば、定着ローラと加圧ローラまたは加圧ベルトとの間に未定着のトナー像が転写された記録媒体Pを挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、中間転写体を利用した中間転写方式の画像形成装置、各色のトナー像を形成する画像形成ユニットを並列配置させた所謂タンデム方式の画像形成装置であってもよい。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、図5に示すように、上記図4に示す画像形成装置において、露光のための開口部24A、除電露光のための開口部24Bおよび取り付けレール24Cが備えられた筐体24により、像保持体10と、像保持体を帯電する帯電装置12と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を一体的に組み合わせて保持して構成したプロセスカートリッジ102である。そして、プロセスカートリッジ102は、上記図4に示す画像形成装置101に脱着自在に装着されている。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は、「質量部」を意味する。
<実施例1>
−ゴム組成物の作製−
下記組成の混合物を2.5Lのニーダーで混練りしてゴム組成物1を得た。
・ゴム材 100質量部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Hydrin T3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック #3030B:三菱化学社製) 5質量部
・イオン導電剤 1質量部
(ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、商品名「BTEAC」ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・加硫剤 1.5質量部
(有機硫黄 4,4’−ジチオジモルホリン バルノックR:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤A 1.5質量部
(チアゾール系 ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド ノクセラーDM−P:大内新興化学工業社製)
・加硫促進剤B 1.8質量部
(チウラム系 テトラエチルチウラムジスルフィド ノクセラーTET−G:大内新興化学工業社製)
・加硫促進助剤 3質量部
(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製)
・ステアリン酸 1.0質量部
・重質炭酸カルシウム 40質量部
−弾性ロールの作製−
5μmの厚さの無電解ニッケルメッキ後、6価クロム酸処理を施した直径8mmのSUM23Lからなる導電性基材を用意した。
次に、ゴム組成物1の作製時のゴム材を、シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機によりスクリュー回転25rpmで押出すとともに、同時に導電性基材を連続的にクロスヘッドに通過させることにより、導電性基材上に層状のゴム組成物1を被覆した。押出機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも80℃とした。導電性基材に層状のゴム組成物が被覆された未加硫ゴムロールを、は、空気加熱炉により165℃、70分間の条件で加硫し、直径12mmの弾性ロール(導電性基材上に導電性弾性層が形成された弾性ロール)を得た。
−導電性表面層の形成−
下記組成の混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液1を、メタノールで希釈し、前記性弾性ロールの表面に浸漬塗布した後、160℃で30分間加熱乾燥し、厚さ10μmの導電性表面層を形成し、帯電ロールを得た。
・N−メトキシメチル化ナイロン(F30K:ナガセケムテックス社製)100質量部
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBL−1:積水化学工業社製) 10質量部
・導電剤(酸化亜鉛 パゼットAB:ハクスイテック社製) 20質量部
・中空粒子 1質量部
(アクリル系樹脂中空粒子:アドバンセル HB 単孔タイプ 中空率=35体積% 個数平均粒径D50p=10μm:積水化学工業社製)
・触媒(Nacure4167:楠本化成社製) 4質量部
・溶剤(メタノール) 700質量部
・溶剤(ブタノール) 200質量部
<実施例2〜9>
実施例1の導電性表面層の中空粒子種を表1の通りに変更した以外、実施例1同様にして、帯電ロールを作製した。
<比較例1〜3>
実施例1の導電性表面層の中空粒子種を表1の通りに変更した以外、実施例1同様にして、帯電ロールを作製した。
<測定>
各例で得られた帯電ロールの十点平均表面粗さRz及び凹凸の平均間隔Smについて、既述の方法に従って測定した。その結果を表1に示す。
<評価>
(画質評価)
各例で得られた帯電ロールを、カラー複写機DocuCentre−IV C2260:富士ゼロックス社製のドラムカートリッジに装着し、低温低湿環境下(10℃15%RH環境下)で、画像濃度30%のハーフトーン画像をA4紙に10,000枚出力した。そして、出力初期(100枚目)、及び10,000枚出力後(10,000枚目)の画像を観察し、下記基準に従って画質評価を行った。その結果を表1に示す。
−画質評価の基準−
A(◎):横スジ、濃度ムラ等の画像欠陥が未発生。
B(○):横スジ、濃度ムラ等の画像欠陥が部分的に軽微に発生。
C(△):横スジ、濃度ムラ等の画像欠陥が部分的に明確に発生。
D(×):横スジ、濃度ムラ等の画像欠陥が全体に発生。
(スリップ評価)
帯電ロールと感光体とのスリップについて、次の評価を行った。
オフラインにてドラムカートリッジを模したユニットを作製し、帯電ロールを感光体に接合させた状態にて、感光体を一定速度で1000回転させた場合の、帯電ロールの平均回転速度を測定して、下記評価に従ってスリップ評価を行った。その結果を表1に示す。
−スリップ評価の基準−
A(◎):帯電ロールと感光体の回転速度が同等。
B(○):帯電ロールの回転速度が、感光体の回転速度の95%以上、100%未満。
C(△):帯電ロールの回転速度が、感光体の回転速度の90%以上、95%未満。
D(×):帯電ロールの回転速度が、感光体の回転速度の90%未満。
上記結果から、本実施例の帯電ロールは、比較例の帯電ロールに比べ、スリップの発生が抑制されていることがわかる。
また、本実施例の帯電ロールは、比較例の帯電ロールに比べ、横スジ、濃度ムラ等の画像欠陥の発生が抑制されていることがわかる。
なお、表1中の表記の詳細は、次の通りである。
・アドバンセルHB(単孔タイプ): アクリル系樹脂中空粒子「アドバンセルHB(積水化学工業社製」、単孔タイプ、中空率=表1表記、個数平均粒径D50p=表1表記
・アドバンセルHB(多孔タイプ):アクリル系樹脂中空粒子「アドバンセルHB(積水化学工業社製」、多孔タイプ、中空率=表1表記、個数平均粒径D50p=表1表記
・Orgasol2001DNat1:ポリアミド樹脂非中空粒子「Orgasol2001DNat1(アルケマ社製)」、個数平均粒径D50p=表1表記
10 像保持体、12 帯電装置、14 露光装置、16 現像装置、18 転写装置、20 クリーニング装置、22 定着装置、24 筐体、24A 開口部、24B 開口部、24C 取り付けレール、30基材、31 導電性弾性層、32 導電性最外層、33 接着層、101 画像形成装置、102 プロセスカートリッジ、121 帯電部材、122 クリーニング部材、123 導電性軸受け、122A 基材、122B 弾性層、124 電源

Claims (9)

  1. 導電性基材と、
    導電性基材上に設けられ、中空率35体積%以上60体積%以下の中空粒子を含む導電性表面層と、
    を有する帯電部材。
  2. 前記中空粒子は、単孔中空粒子である請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記中空粒子の中空率が45体積%以上60体積%以下である請求項1又は請求項2に記載の帯電部材。
  4. 前記中空粒子の個数平均粒径が5μm以上15μm以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の帯電部材。
  5. 前記中空粒子の個数平均粒径が8μm以上15μm以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の帯電部材。
  6. 帯電部材の表面における、十点平均表面粗さRzが2μm以上20μm以下であり、凹凸の平均間隔Smが50μm以上200μm以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の帯電部材。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の帯電部材を備える帯電装置。
  8. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電し、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の帯電部材を有する帯電装置であって、前記帯電部材が前記像保持体の表面に接触して配置されている帯電装置と、
    を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  9. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電し、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の帯電部材を有する帯電装置であって、前記帯電部材が前記像保持体の表面に接触して配置されている帯電装置と、
    帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
    前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
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