JP5181511B2 - 導電性ロール及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、導電性ロールとしては、導電性弾性体層と金属軸との接着強度の他に、均一な電気特性を有することが要求されている。
すなわち、本発明は、導電性の芯体及び導電性弾性体層が均一な接着性と均一な電気特性とを有し、経時的にもこれらの特性を維持可能であり、長期にわたって画質欠陥を発生させることのない導電性ロール及びその製造方法を提供することを目的とする。
<1> 導電性の芯体と、該芯体の外周に導電性粉体を含む接着層を介して接着された導電性弾性体層と、を有し、
前記導電性弾性体層が有極性ゴムを含む弾性体からなり、
前記接着層が、前記芯体の外周面に設けられたポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及び塩化ゴムの中から選択される少なくとも1種を含む第一接着剤並びに該第一接着剤の固形分に対して0.5〜15.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第一の接着層と、前記導電性弾性体層の芯体側の面に設けられたポリオレフィン樹脂を含む第二接着剤並びに該第二接着剤の固形分に対して4.0〜20.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第二の接着層と、を有して構成される導電性ロールである。
導電性の芯体表面に接着層を形成する接着層形成工程と、該接着層の外周に導電性弾性体層を形成する導電性弾性体層形成工程とを有し、
前記接着層形成工程が、前記芯体表面にポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及び塩化ゴムの中から選択される少なくとも1種を含む第一接着剤並びに該第一接着剤の固形分に対して0.5〜15.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第一の接着層を形成する工程と、ポリオレフィン樹脂を含む第二接着剤並びに該第二接着剤の固形分に対して4.0〜20.0重量%の範囲の導電性粉体を含有し前記接着層の最表面層となる第二の接着層を形成する工程と、を有する導電性ロールの製造方法である。
本発明の導電性ロールは、導電性の芯体と、該芯体の外周に導電性粉体を含む接着層を介して接着された導電性弾性体層と、を有し、前記導電性弾性体層が有極性ゴムを含む弾性体からなり、前記接着層が、前記芯体の外周面に設けられたポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及び塩化ゴムの中から選択される少なくとも1種を含む第一接着剤並びに該第一接着剤の固形分に対して0.5〜15.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第一の接着層と、前記導電性弾性体層の芯体側の面に設けられたポリオレフィン樹脂を含む第二接着剤並びに該第二接着剤の固形分に対して4.0〜20.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第二の接着層と、を有して構成されることを特徴とする。
特に導電性ロールを導電性部材として機能させるには、前記接着層に導電性粉体を混入して一定以上の導電性を付与する必要があるが、樹脂等の接着剤に前記導電性粉体を導電性確保のため混ぜると、接着性が低下し、導電性ロールの製造工程、使用時での特性変化を含めて問題となることがある。
上記ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及び塩化ゴムは、いずれも金属と有機材料からなる部材との接着性に優れるが、これらに後述する導電性粉体を一定量(導電性を十分に確保することができる量)以上混入すると金属への接着性が十分でなくなる。一方、ポリオレフィン樹脂は有極性ゴムとの接着性にも優れるが、やはり単独で接着剤用の樹脂として用いた場合には、前記導電性粉体の混入により金属との接着性が低下してしまう。
また、本発明における接着層は、金属シャフト(導電性の芯体)側に第一の接着層、弾性体層側に第二の接着層を有していれば、両層の間にさらに別の接着層を設けてもよい。勿論、該別の接着層に対しても導電性を付与する必要がある。
図1は本実施形態の導電性ロールの一例を示す概略構成図であり、(a)は軸方向の断面図、(b)は軸と垂直方向の断面図である。図1(a)に示すように、本実施形態における導電性ロール100は、金属軸(導電性の芯体)10の外周に接着層20を介して導電性弾性層30が設けられ、さらにその外周には表面層40が形成されている。そして、図1(b)に示すように、接着層20は、前述のように金属軸10側の第一の接着層20A及び導電性弾性体層30側の第二の接着層20Bから構成されている。
本実施形態において、金属軸10としては、鉄、ニッケルメッキ処理鉄、銅、ステンレス等、従来公知の金属を用いることができる。金属軸10の形状としては、従来から帯電部材等の芯材に用いられているシャフト状であることが一般的である。
また、図示されないが、金属軸10には外部電源が接続され、所望のバイアスが印加されるため、外部電源と共に導電性ロール100への電圧印加手段としても機能する。
本実施形態では、接着層20は、第一の接着層20Aの表面に第二の接着層20Bが積層されて構成される。
第一の接着層20Aには接着剤成分として、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及び塩化ゴムの中から選択される少なくとも1種が含まれる。
例えば、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、o−エチルフェノール、p−クロロフェノール、p−アルコキシフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クロロフェノール、m−ブロモフェノール、2−エチルフェノール、p−t−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、ノニルフェノール、カシューナッツシエル液体、レソルシノール、フロログルシノール、カテコール、ピロカテコール、ピロガロール、ナフトール、キシレノール、ジフエニルロールプロパン、サリチル酸、ビスフェノールS、p,p’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、及びそれらの混合体、等を用いることができる。これらの中ではフェノールを好適に用いる。
また、第二の接着層20Bにおいても、接着剤成分としてポリオレフィン樹脂が主成分として含まれていればよく、その他の樹脂等が含まれていてもよい。
導電性粉体としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの微粉末を挙げることができる。これらの中では、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性を発現させるカーボンブラックを好適に用いることができる。ここで、上記「導電性を発現させる」とは、当該カーボンブラックが添加された材料が、少なくとも前記導電性を有することとなることをいう。
また、前記BET比表面積については、ASTM D3037−78に準じて測定したものである。
こうして得られた分散液を、接着層形成用塗布液として用いることができるが、塗布性や膜厚調整のために、前記溶剤により希釈して使用してもよい。
第一の接着層20Aにおける導電性粉体の含有量は接着剤の固形分に対して3.0〜13.0重量%の範囲とすることがより望ましく、前記第二の接着層20Bにおける導電性粉体の含有量は接着剤の固形分に対して6.0〜14.0重量%の範囲とすることがより望ましい。
また、導電性粉体の含有量を上記好適な範囲とするため、前記接着層形成用塗布液の作製において、接着剤成分と導電性粉体との比率を調整することが望ましい。
膜厚が4μm未満であると、必要な接着強度が得られない場合があり、また15μmを超える膜厚を得る場合には、厚膜化に伴い接着層自体のヒビ割れ等の不具合が発生する可能性がある。
総膜厚が10μm未満であると、必要な接着強度が得られない場合があり、また30μmを超える膜厚を得る場合は、厚膜化に伴い接着層自体のヒビ割れ等の不具合が発生する可能性がある。
接着層20の膜厚は、形成された接着層と軸表面との段差を触針式の表面粗さ測定装置(東京精密社製、サーフコム575A)を用いて測定することにより求めた。なお、前記膜厚ばらつきは、金属軸10における中央と、導電性弾性体層30形成領域の両端部から10mmの位置との3点について測定し、その最大値と最小値との差として求められるものである。また、前記各層の膜厚は、上記3点の測定値の平均値である。
本実施形態において、導電性弾性体層30は導電性を有する弾性体からなり、該弾性体が有極性ゴムを含む。このようなものであれば、特に材料や組成は限定されないが、通常、ベースとなる基材に導電性物質を分散、配合してなる。導電性物質としては、有機イオン導電性物質、カーボンブラック、金属酸化物等が挙げられる。
第2のゴム成分としては、基材の材料として挙げた既述のゴム材料だけでなく非極性ゴムも用いることができるが、特に、アクリルゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、及びウレタンゴムから選ばれる少なくとも1種を用いることが、主体成分の電気的特性に影響を与えない点で好ましい。
導電性弾性体層30の厚みとしては、特に限定されないが、1〜10mm程度とすることが好ましく、2〜5mm程度とすることがより好ましい。
本実施形態においては、導電性弾性層上に表面層40が設けられている。表面層40は、抵抗調整のほか、導電性弾性体層30からのブリード物のブロッキング、汚染物からの保護等の働きを担う層であり、必要に応じて設けられる。表面層40は、ベースとなる基材に導電性物質を分散してなるものである。導電性物質としては、有機イオン導電性物質、カーボンブラック、金属酸化物等が挙げられる。
表面層40の好ましい厚みは、0.001〜0.03mmの範囲であることが好ましく、0.003〜0.015mmの範囲であることがより好ましい。
本発明の導電性ロールの製造方法は、導電性の芯体表面に接着層を形成する接着層形成工程と、該接着層の外周に導電性弾性体層を形成する導電性弾性体層形成工程とを有し、前記接着層形成工程が、前記芯体表面に第一の接着層を形成する工程と、前記接着層の最表面層となる第二の接着層を形成する工程と、を有する。そして、この製造方法により前記本発明の導電性ロールを好適に得ることができる。以下、実施形態を示す。
前記接着層形成工程は、少なくとも第一の接着層及び第二の接着層を含む接着層を、各層ごとに前述の好適な構成となるように形成する工程であり、前記のように接着層形成用塗布液を用いた塗布により行うことが望ましい。
具体的には、前記接着層形成用塗布液を金属軸に塗布する際は、該金属軸の両端を固定しこれを軸方向に回転させ、接着層形成用塗布液を含ませた刷毛を金属軸の長手方向に移動させ、該金属軸の外周に均一に塗布できる塗布装置を用いることが望ましい。この場合、複数本の刷毛を用いて塗布することにより、短時間で塗布することもでき、また一定量の接着層形成用塗布液を刷毛に供給する装置を取り付けることもできる。
塗布装置1では、被塗布物である金属軸2が回転可能に挟持されている。図示しないが、金属軸2は、金属軸2が水平に回転可能(矢印A)に支持するアームを有する台座に保持部材を介して配設されている。また、図示しないが、金属軸2は、金属軸2を軸回転させるための駆動手段(回転手段)と保持部材を介して連結されている。
また、金属軸2の周辺には、金属軸2に付着した塗布液を平滑化する平滑化手段であるへら15が備えられている。へら15は、塗布液に侵されない材料、例えば、ポリエチレンやフッ素樹脂等のプラスチック、又は、真鍮やステンレス、アルミニウム等の金属の薄い板から構成することができる。へら15は、不図示の圧接手段により、一定の圧力で金属軸2に圧接される。金属軸2とへら15との圧接部が平滑化部を構成する。
また、前記平滑化手段としては、図2(b)に示した塗布装置1aのように、一定圧力でエアーを吐出するノズル17としてもよい。
そして、最終的に金属軸2の表面設けられた第一の接着層と、接着層の最表面に設けられ導電性弾性体層と接する第二の接着剤層とを有する接着層が形成される。
導電性弾性体層は、まず、例えば前記基材成分及び導電性物質等をタンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ローラ、押出機等の如き混合機により混練して、コンパウンドを作製する。この場合、各成分の混合方法、混合の順序は特に限定されることはない。一般的な方法としては、全成分をあらかじめタンブラー、Vブレンダー等で混合し、押出機によって均一に溶融混合する方法であるが、成分の形状に応じてこれらの成分中の2種以上の溶融混合物に残りの成分を溶融混合する方法を用いることもできる。
表面層の形成に際しては、導電性弾性体層表面に表面層を構成する材料を含む塗布液を浸漬塗布等の公知の塗布法を利用して塗膜を形成し、この塗膜を加熱乾燥させて表面層を形成してもよい。また、予めチューブ状に形成した表面層を導電性弾性体層表面にかぶせて、形成してもよい。なお、チューブ状の表面層を用いる場合には、接着剤を用いて導電性弾性体層表面と接着固定してもよい。あるいは、金属軸および導電性弾性体層からなるロールの外径よりも、内径が若干小さいチューブ状の表面層を用いる場合は、チューブ状の表面層の内周側に空気等の流体を注入した状態とし、この状態で表面層内周側にロールを挿入し、その後、流体の注入を停止させることで導電性弾性体層表面に表面層を固定してもよい。
(導電性ロールの作製)
−プライマー(接着層形成用塗布液)の調製−
塩素ゴム系接着剤(ケムロック204、ロードファーイースト社製)に、カーボンブラックとしてライオン社製ケッチェンブラックEC(DBP吸油量:360cm3/100g、BET比表面積:800m2/g)を、接着剤の固形分に対して2.2%となるように添加し、自転公転方式のミキサー(あわとり練太郎、シンキー社製)で5分間分散することで分散液を作製した。その後、前記の接着剤の総量に対し10%となるようにキシレンを添加し攪拌することで、プライマーAを調製した。
SUM材(JIS G4804)からなり、表面にメッキを施した直径8mmの円柱状の金属軸を、アセトンで洗浄・脱脂した後、該金属軸を回転可能に固定でき塗布部材としての刷毛が軸方向に移動する塗布装置にセットし、プライマーAを金属軸の外周に均一に塗布した。
次いで、室温で1時間乾燥後、オーブンに入れ170℃で10分間焼き付け、接着層A(第一の接着層)を形成した。該接着層Aの一部を剥がし、接着層Aの膜厚を触針式の表面粗さ測定装置(東京精密社製、サーフコム575A)を用いて測定した結果、7μmであった。
前記接着層Aと接着層Bとを有する金属軸を、内径約15mm、長さ約330mmの円筒状の金型に金属軸が中心となるようにセットし、エピクロルヒドリンゴムを主成分とした有極性ゴムに導電性物質を練りこんだコンパウンドを、加熱した前記金型内に射出し、厚さ約3.5mmの弾性層を有するゴムロールを得た。
上記ゴムロールを回転型砥石研磨機にセットし、外形形状が所定のクラウン形状になるよう研磨した。次いでロール表面を洗浄した後、浸漬法にて導電性塗料(ポリエステル樹脂及び導電剤としてのカーボンブラックを含む)を塗布し、乾燥・焼付けを行って厚さ7μmの表面層を形成して、外径が14mmの導電性ロール(1)を得た。
−プライマーの塗布性−
前記プライマーAの金属軸に対する塗布性を、目視により以下の基準により評価した。
◎:金属軸表面にむらなく塗布でき、塗布後の塗膜表面が平滑である。
○:塗膜表面は平滑でないが、むらなく塗布できる。
△:金属軸の露出はないが、一見して塗膜の膜厚むらが確認できる。
×:金属軸表面が露出する塗布ムラが発生。
接着性は、プライマーA形成後、プライマーB形成後、導電性弾性体層形成後において確認を行い、以下の基準により評価した。
◎:導電性弾性体層形成後、手で弾性体を剥ごうとすると弾性体が破壊する。
○:導電性弾性体層形成後、手で弾性体を剥ごうとすると接着剤付近で剥がれる。
△:接着層B形成後、爪で接着層Bが容易に剥がれてしまう。
×:接着層A形成後、爪で接着層Aが容易に剥がれてしまう。
前記導電性ロール(1)の作製と同様にして、研磨前までのゴムロールを用意した。このゴムロールについて、前記と同様に回転型砥石研磨機にて研磨を行い、表面のビビリ模様や凹み等の外観不良発生の有無、形状(外径、振れ等)不良発生の有無を確認し、以下の基準により評価した。
○:外観、形状不良の発生なく、良好である。
△:外観または形状のどちらか一方に不良が発生している。
×:外観及び形状不良が発生している。
前記プライマーの塗布性、接着性、研磨性評価において得に問題はない水準について、前記研磨後のゴムロール表面に導電性塗料を塗布した導電性ロール(1)を作製した。この導電性ロールについて部品特性評価として、帯電性能、画出し等の確認を行い、以下の基準により評価した。
○:特に問題なく、良好である。
×:満足できない評価項目がある。
以上の結果をまとめて表1に示す。
実施例1の導電性ロールの作製において、接着層A、Bの形成に用いるプライマーの配合(接着剤種、カーボンブラック量)を各々表1に示すように変更し、粘度調整目的でキシレンの添加量を変化させた以外は、実施例1と同様の評価を行った。
結果をまとめて表1に示す。
実施例1の導電性ロールの作製において、プライマーの調製にカーボンブラックとして、コロンビアン・カーボン社製Conductex975U(DBP吸油量:170cm3/100g、BET比表面積:242m2/g)を用い、プライマーAにおけるカーボンブラック含有量を4.3%、プライマーBにおける含有量を12.3%とし、粘度調整目的でキシレンの添加量を変化させた以外は、実施例1と同様の評価を行った。
結果をまとめて表1に示す。
実施例6の導電性ロールの作製において、塗布装置として、図2(a)に示すフローコート法によるものを用い、粘度調整目的でキシレンの添加量を変化させた以外は、同様にして導電性ロールの作製を行った。なお、塗布時の金属軸2の回転数は600rpm、吐出ニードル14及びへら15の移動速度は950mm/minとした。また、接着層A、Bの膜厚調整は、塗布液の塗出量及びへら15の押圧の調整等により行った。このときの接着層の膜厚は15μm、膜厚ばらつきは1.5μmであった。
得られた導電性ロールを用いて、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1にまとめて示す。
塩素ゴム系接着剤(ケムロック204、ロードファーイースト社製)に、カーボンブラックとしてライオン社製ケッチェンブラックEC(DBP吸油量:360cm3/100g、BET比表面積:800m2/g)を、接着剤の固形分に対して4.3%となるように添加し、自転公転方式のミキサー(あわとり練太郎、シンキー社製)で5分間分散することで分散液を作製した。その後、前記の接着剤の総量に対し10%となるようにキシレンを添加し攪拌することで、プライマーを調製した。
結果をまとめて表1に示す。
ポリオレフィン系接着剤(ケムロック258、ロードファーイースト社製)に、カーボンブラックとしてライオン社製ケッチェンブラックECを、接着剤の固形分に対して12.3%となるように添加し、前記比較例2と同様に自転公転方式のミキサーで分散することで分散液を作製した。その後、接着剤の総量に対し50%となるようにキシレンを添加し攪拌することで、プライマーを調製した。
結果をまとめて表1に示す。
2、10 金属軸
5 ディスペンサー
11 シリンジ
12 プライマー
13 液送チューブ
14 吐出ニードル
15 へら
17 ノズル
20 接着層
30 導電性弾性体層
40 表面層
100 導電性ロール
Claims (6)
- 導電性の芯体と、該芯体の外周に導電性粉体を含む接着層を介して接着された導電性弾性体層と、を有し、
前記導電性弾性体層が有極性ゴムを含む弾性体からなり、
前記接着層が、前記芯体の外周面に設けられたポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及び塩化ゴムの中から選択される少なくとも1種を含む第一接着剤並びに該第一接着剤の固形分に対して0.5〜15.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第一の接着層と、前記導電性弾性体層の芯体側の面に設けられたポリオレフィン樹脂を含む第二接着剤並びに該第二接着剤の固形分に対して4.0〜20.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第二の接着層と、を有して構成されることを特徴とする導電性ロール。 - 前記導電性粉体が、導電性を発現させるカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ロール。
- 前記カーボンブラックにおけるDBP吸油量が300〜1000cm3/100gの範囲、または、BET比表面積が300〜1500m2/gの範囲であることを特徴とする請求項2に記載の導電性ロール。
- 前記接着層の芯体軸方向の膜厚ばらつきが5μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ロール。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ロールの製造方法であって、
導電性の芯体表面に接着層を形成する接着層形成工程と、該接着層の外周に導電性弾性体層を形成する導電性弾性体層形成工程とを有し、
前記接着層形成工程が、前記芯体表面にポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂及び塩化ゴムの中から選択される少なくとも1種を含む第一接着剤並びに該第一接着剤の固形分に対して0.5〜15.0重量%の範囲の導電性粉体を含有する第一の接着層を形成する工程と、ポリオレフィン樹脂を含む第二接着剤並びに該第二接着剤の固形分に対して4.0〜20.0重量%の範囲の導電性粉体を含有し前記接着層の最表面層となる第二の接着層を形成する工程と、を有することを特徴とする導電性ロールの製造方法。 - 前記接着層形成工程における第一の接着層及び第二の接着層の形成を、フローコート法を用いた塗布により行うことを特徴とする請求項5に記載の導電性ロールの製造方法。
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