JP3466811B2 - 接触帯電部材及びそれを用いた電子写真装置 - Google Patents

接触帯電部材及びそれを用いた電子写真装置

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JP3466811B2
JP3466811B2 JP07251096A JP7251096A JP3466811B2 JP 3466811 B2 JP3466811 B2 JP 3466811B2 JP 07251096 A JP07251096 A JP 07251096A JP 7251096 A JP7251096 A JP 7251096A JP 3466811 B2 JP3466811 B2 JP 3466811B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電圧を印加した帯電
部材を被帯電体面に接触させて帯電を行なう帯電部材及
びその製造方法、及びその帯電部材を用いた電子写真装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真装置(複写機、プリン
ターなど)、静電記録装置などの画像形成装置におい
て、被帯電体としての電子写真感光体、静電記録誘電体
など像担持体の帯電処理手段としては従来より非接触帯
電方法であるコロナ放電器が主として用いられてきた。
【0003】コロナ放電器は均一帯電性に優れるなどの
利点があるが、高価な高圧電源を必要とする。それ自体
や高圧電源のシールド空間などのスペースを必要とす
る。オゾンなどのコロナ生成物の発生が比較的多くその
対処のための付加手段、機構を必要とし、それなどが装
置を大型化、高コスト化したりする要因となっているな
どの問題点を有している。
【0004】そこで、近時はコロナ放電器の代わりに、
接触帯電方式の帯電手段の採用が進められている。接触
帯電は電圧を印加した帯電部材を被帯電体に接触させる
ことで被帯電体面を所定の極性、電位に帯電させるもの
で、電源の低圧化ができる。オゾンなどのコロナ生成物
の発生が少ない、構造が簡単で低コスト化が図れるなど
の利点がある。
【0005】接触帯電部材は一般的に下記の如き方法に
より製造される。
【0006】A)金属製の導電性基体(芯金)外周に沿
って導電性弾性層を形成し、更にその外周に沿って抵抗
層及び表面層をディッピング法やロールコート法により
薄くコーティングする方法。
【0007】B)フッ素樹脂の非粘着性や非汚染性を生
かし、予め抵抗を調整した同樹脂をシームレスチューブ
とし、その内径を前記導電性弾性層より小さめに成形
し、そこへ前記導電性弾性層を圧入する方法や、同樹脂
によるシームレスチューブをシュリンクチューブ(熱収
縮性)とし、加熱処理により密着させ表面層を形成する
方法。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、A)の
方法には以下の様な問題が存在する。
【0009】1)各層の材料を有機溶剤に溶かし塗料と
しなくてはならないため、材料に制限を受ける(各層の
溶解度係数を変えなければそれぞれの層を互いに溶かし
てしまい、各層の働きを損なう)。
【0010】2)下層(抵抗層)を乾燥しその後表層を
塗布し乾燥するため、生産性が悪い。
【0011】3)溶解度係数が異なるため、各層の密着
性が悪く、浮きやシワの発生を招くこともある。又、密
着性を上げるためプライマーを用いることもありコスト
アップの要因となりかねない。
【0012】4)各層に厚みムラを生じ易いと共に、そ
の表面を平滑に仕上げるのは困難である。
【0013】5)特に支持部材に発泡体を用いた場合、
その表面の凹凸に影響され易く、画像不良を発生するこ
ともある。
【0014】又、B)の方法にも以下の如く問題があ
る。
【0015】1)フッ素樹脂に導電性顔料を均一に分散
するのが難しい。
【0016】2)フッ素樹脂はそれ自体コストが高い。
【0017】3)フッ素樹脂は接着性が悪いためチュー
ブの内面をエッチング処理する必要があり、コストアッ
プになり易い。
【0018】4)フッ素樹脂は硬いので帯電ローラの表
面硬度が高くなり、感光体表面に現像剤の融着を発生さ
せる恐れがある。
【0019】5)フッ素樹脂は弾性変形しにくいので、
接合の際に発生する大きな力によりチューブが破れたり
偏肉する恐れがある。
【0020】本発明の目的は、製造が容易で、表面平滑
性に優れ、しかも高品位な画像を形成することができる
接触帯電部材を提供することにある。
【0021】又本発明の他の目的は、このような接触帯
電部材を用いた電子写真装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】 即ち本発明は、電圧を印
加した帯電部材を像担持体に接触させて帯電させる帯電
装置に使用される接触帯電部材において、該帯電部材が
少なくとも支持部材と被覆部材を有し、該被覆部材が下
記(A)の柔軟性を持つ樹脂と下記(B)の耐熱性を持
つ樹脂を溶融混練し成形して作られたシームレスチュー
ブであることを特徴とする接触帯電部材である。 (A):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
を有し、JIS−A硬度が80度以下の樹脂 (B):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
が80℃以上の樹脂 又本発明は、上記帯電部材を用いた電子写真装置であ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】像担持体に接して該像担持体表面
を帯電させる接触接触帯電部材に要求される特性として
弾力性がある。これは、常に像担持体表面と一定のニッ
プ幅を維持し密着させるためと像担持体表面に現像剤の
融着を起こさせないためである。ゆえに、支持部材には
弾性体が用いられ、その外周を形成する表面部材におい
ては支持部材の弾力性を損なわないこと、更に像担持体
への現像剤の融着を起こさないためにも柔軟性が必要で
ある。
【0024】これとは別に要求される特性として一定の
押圧力により像担持体表面に密着させた状態において、
使用される高温雰囲気中(機内昇温)でも変形による画
像不良を生じないための耐熱性がある。つまり、一方で
は柔軟性、他方では耐熱性と言った相反する特性を兼ね
備えていなくてはならない。
【0025】本発明において、接触帯電部材の被覆部材
であるシームレスチューブは、柔軟性を持つ樹脂と耐熱
性を持つ樹脂の2種類を有することから、柔軟性と耐熱
性を兼ね備えた接触帯電部材を提供することができる。
この結果、接触帯電部材と像担持体表面とのニップ幅が
安定して形成可能となり、安定した帯電特性を得ること
ができる。更に、像担持体への現像剤融着も防止でき、
長期に渡り、安定した画像を形成することができる。
又、このシームレスチューブは表面平滑性に優れ、高品
位な画像を形成することができる。
【0026】本発明による接触帯電部材は少なくとも支
持部材と被覆部材とからなるものであり、前述の通り支
持部材は弾性体より形成される必要があり、具体的には
その弾性回復力の優位性によりゴム材料を用いることが
望ましい。
【0027】ゴムはその弾力性を発揮させるためオイ
ル、可塑剤、加硫剤などの数種の添加剤を加えなくては
ならない。又、像担持体は有機感光体の場合、その表面
は光透過性を確保するためアクリル樹脂やポリカーボネ
ート樹脂などの非晶性樹脂で形成されている。従って、
ゴムに配合された各種添加剤の漏洩により像担持体表面
が汚染又は変質され、画像不良を発生する場合が多い。
【0028】そこで、被覆部材はこれら添加剤の漏洩を
防止する機能も要求され同時に被覆部材を形成する材料
自体には像担持体表面を汚染する恐れのある成分を含ま
ないことが好ましい。且つ前述の如くある程度の柔軟性
と耐熱性を備えた材料を用いることにより本発明の目的
が達成される。
【0029】被覆部材としてのシームレスチューブを形
成するベースポリマーとして柔軟性を備えた樹脂と耐熱
性を備えた樹脂の組み合わせによる樹脂ブレンドを用い
ることで要求特性を満足できることを見いだした。
【0030】ここで言う柔軟性を備えた樹脂とは、例え
ばエチレンプロピレン、エチレン酢酸ビニル、エチレン
エチルアクリレート、エチレンアクリル酸メチル、スチ
レンブタジエン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリア
ミドなどの各樹脂や共重合体よりなるエラストマー及び
変性体から選ばれるものであり、JIS(K6301)
−A硬度において80以下のものであり、70以下
好ましい。
【0031】中でも芳香族ビニルとジエンの共重合体は
その共重合比をコントロールすることにより低硬度なポ
リマーを得られるため、本発明の接触帯電部材のシーム
レスチューブに好ましく用いられる。芳香族ビニルの例
としては、スチレン、p−クロルスチレン、ビニルトル
エン、ビニルナフタリンなどが挙げられる。特に、芳香
族ビニルとしては、スチレン系モノマーが好ましく用い
られ、更に好ましくはスチレンが用いられる。この場合
のスチレンの含有量は好ましくは50重量パーセント以
下、より好ましくは30重量パーセント以下である。
【0032】又、ジエンは芳香族ビニルとの共重合が可
能であればいかなるものを用いてもさしつかえないが、
低硬度なポリマーを得るためには、ブタジエン及びイソ
プレンが好ましく用いられる。
【0033】更に、芳香族ビニルとジエンの共重合体に
水素を付加させたポリマーを用いることは、ジエンに基
づく共重合体中の不飽和結合が水素の付加により解消さ
れるので、吸水やオゾンによる劣化などの弊害を極力低
減できるので特に望ましい。
【0034】一方耐熱性を備えた樹脂とはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリ
ロニトリルブタジエンスチレン、ポリスチレン、ポリウ
レタン、ポリフェニレンオキサイド、ポリ酢酸ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエチレンなど
の各樹脂及び共重合体から選ばれ熱変形温度がAST
M−D 648において80℃以上のものである。
【0035】中でもポリオレフィン系樹脂は芳香族ビニ
ルとジエンの共重合体、特にスチレン系モノマーとジエ
ンの共重合体との相溶性に優れており、特に吸水率の少
ないポリプロピレン又はポリエチレン及び両者の共重合
体、更にはポリプロピレン又はポリエチレンを含む共重
合体から選ばれる樹脂は最適である。
【0036】得られるシームレスチューブはその硬度が
JIS−A硬度において80度以下好ましくは70度以
下で、熱変形温度がASTM−D 648において70
℃以上である
【0037】2種類以上のポリマーの混合はその相溶性
により決定されるが、両者(又は数種)の相溶性が悪い
場合も考慮して、ポリマー型の相溶化剤を用いることが
好ましい場合がある。
【0038】ここで用いる相溶化剤とは一般的に用いら
れる界面活性剤やカップリング剤では先に述べた如く像
担持体表面を汚染又は変質することがあり使用できない
場合がある。この点好ましく用いられる相溶化剤として
はポリマー型の相溶化剤であり例えばポリオレフィンと
ビニルポリマーとのグラフトコポリマーやビニルポリマ
ー同士の組み合わせからなるブロックコポリマーなどで
ある。
【0039】以上により選ばれた2種以上の樹脂、更に
はポリマー型相溶化剤を適宣混合し、樹脂ブレンドとす
ることができる。
【0040】更に、本発明の接触帯電部材に用いるシー
ムレスチューブには絶縁性フィラーを含有させることが
できる。ここで言う絶縁性フィラーとは炭酸カルシウ
ム、タルク、クレー、カオリン、雲母、酸化マグネシウ
ムなどであり、一般には表面粘着性の改良のため配合さ
せるものであるが、これら絶縁性フィラーの配合にはポ
リマーの絶縁破壊電圧を向上させる作用もあり好まし
い。
【0041】本発明による接触帯電部材は像担持体に接
触させ電圧を印加し像担持体表面を帯電するためのもの
である。
【0042】従って、その電気抵抗範囲は像担持体表面
に欠陥部(ピンホール)が存在した場合でも帯電(放
電)時に発生する電流の集中を防止し得る抵抗の下限
値、好ましくは、105 Ωcm以上、接触帯電部材内の
電圧降下に起因する帯電不良の発生を防止し得る抵抗の
上限値、好ましくは1012Ωcmより低い範囲に調整さ
れなくてはならない。
【0043】本発明による接触帯電部材は少なくとも支
持部材と被覆部材とからなり、支持部材は1×105 Ω
cm未満の抵抗となっても問題ないが、被覆部材は電気
抵抗が前記範囲に収まらなくてはその性能を発揮するこ
とができない。従って、表層部材として用いるシームレ
スチューブに各種導電性願料(導電性カーボン、導電性
酸化錫、導電性酸化チタン、銅、銀、アルミニウム、ニ
ッケル、コバルト、鉄粉など)を適宣用い電気抵抗を調
整することが望ましい。又この場合、所望の電気抵抗を
得るためには前記各導電性顏料を2種以上併用すること
ができる。
【0044】このようにして電気抵抗を調整された樹脂
ブレンドをシームレスチューブ状に成形し支持部材外周
上に嵌合し目的とする接触帯電部材を得る。シームレス
チューブの成形には表面平滑性の向上に有効である押し
出し機を用いたりインフレーション成形を用いることが
望ましい。
【0045】該シームレスチューブは非熱収縮性薄肉チ
ューブ及び既存の方法にて熱収縮性薄肉チューブとして
用いることができる。
【0046】又、その厚みは好ましくは1mm以下、よ
り好ましくは500μm 以下、更に好ましくは300
μm以下として用いられる。シームレスチューブが極端
に厚い場合は硬度が高くなり、像担持体表面との密着が
困難になると共に現像剤の融着を起こす場合がある。
【0047】本発明による接触帯電部材は少なくとも支
持部材と被覆部材とからなり、支持部材とは芯金外周上
に固層体又は発泡体を形成してなる。支持部材が発泡体
により形成されていれば、振動電界(直流電圧に交流電
圧を重畳印加)を印加した場合であっても、交流電圧の
周波数に依存した振動が発泡体により吸収され像担持体
への振動の伝達を防ぎ、帯電操作時に発生する高周波音
(所謂帯電音)を低減することができる。支持部材が発
泡体により形成されている場合、被覆層をディッピング
で形成しようとすると、溶剤の揮発又は、支持部材の表
面形状の影響を受け易く一様な被覆層を形成することが
難しいのに対し、シームレスチューブを用いることは表
面性を改善し、特に良好な結果が得られる。
【0048】支持部材とシームレスチューブの嵌合方法
は、まずシームレスチューブが非熱収縮性の場合、チュ
ーブの内径を支持部材の外径より小さく設計しエアーを
吹き込みチューブの内径を拡大した後、支持部材を挿入
しチューブの収縮力により両者を嵌合する。
【0049】又、熱収縮性薄肉チューブの場合、チュー
ブの内径を支持部材の外径より大きく設計しチューブ内
に支持部材を挿入後、加熱収縮によりチューブを収縮さ
せ両者を嵌合する。尚、いずれの場合も支持部材外周上
又は各シームレスチューブ内面に導電性接着剤を塗工し
両者の密着性を図ることもできる。
【0050】更に、接触帯電部材に印加される電源は、
振動電界(直流電圧に交流電圧を重畳印加)又は直流電
圧のみのいずれでもよく、該接触帯電部材により前記像
担持体表面を均一に帯電するものである。
【0051】又、熱収縮性薄肉チューブの場合、チュー
ブの内径を支持部材の外径より大きく設計しチューブ内
に支持部材を挿入後、加熱収縮によりチューブを収縮さ
せ両者を嵌合する。尚、いずれの場合も支持部材外周上
又は各シームレスチューブ内面に導電性接着剤を塗工し
両者の密着性を図ることもできる。
【0052】更に、接触帯電部材に印加される電源は、
振動電界(直流電圧に交流電圧を重畳印加)又は直流電
圧のみのいずれでもよく、該接触帯電部材により前記像
担持体表面を均一に帯電するものである。
【0053】又、支持部材の表面性及び支持部材の抵抗
ムラの影響を解消し被覆部材への均一な通電を確保する
ために、支持部材と被覆部材との導電層を設けても構わ
ない。
【0054】ここでいう導電層は塗料化した導電性材料
を塗布したり、導電性のシームレスチューブを作成し嵌
合する方法を用い支持部材外周上に形成される。
【0055】この場合、導電層の抵抗値は1×105 Ω
cm以下とすることが好ましい。
【0056】導電層の材質は特に制限を受けないが、塗
料化した導電材料を塗布する場合には支持部材を溶解す
る恐れのある溶剤を避ける必要がある。
【0057】一方、導電性のシームレスチューブを用い
る場合はエチレンプロピレン、エチレン酢酸ビニル、エ
チレンエチルアクリレート、エチレンアクリル酸メチ
ル、スチレンブタジエン、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリアミドなどの各樹脂や共重合体よりなるエラス
トマー及び変性体から選ばれるものであり特に制限は受
けないがある程度の弾性が必要であるため、用いる樹脂
の硬度はJIS−Aに於て90度以下が好ましい。
【0058】更に導電性のシームレスチューブは非熱収
縮性薄肉チューブ又は熱収縮性薄肉チューブのいずれの
形態であっても構わないが、その厚みは1mm以下、好
ましくは500μm以下、更に好ましくは300μm以
下として用いられる。
【0059】図1に本発明の接触帯電部材を採用するの
に適した電子写真装置の一例である。
【0060】図において、1は被帯電体としての感光体
であり、本例のものはアルミニウムなどの導電性支持体
1bと、その外周面に形成した感光層1aを基本構成層
とするドラム型の電子写真感光体である。支軸1dを中
心に図面上時計方向に所定の周速度をもって回転駆動さ
れる。
【0061】2はこの感光体1面に接して感光体面を所
定の極性、電位に一様に1次帯電処理するローラタイプ
の帯電部材である。帯電部材2は芯金2cと、その外周
に形成した弾性層2bからなる支持部材と、更にその外
周に形成した被覆部材2aからなり、芯金2cの両端部
を不図示の軸受部材に回転自由に軸受させてドラム型の
感光体1に並行に配置してバネなどの不図示の押圧手段
の感光体1面に対して所定の押圧力をもって圧接され、
感光体1の回転駆動に伴い従動回転する。
【0062】而して電源3で芯金2cに所定の直流(D
C)バイアス、或は直流+交流(DC+AC)バイアス
が印加されることで回転感光体1の周面が所定の極性、
電位に接触帯電される。
【0063】帯電部材2で均一に帯電処理を受けた感光
体1面は次いで露光手段10により目的画像情報の露光
(レーザービーム走査露光、原稿画像のスリート露光な
ど)を受けることで、その周面に目的の画像情報に対応
した静電潜像が形成される。
【0064】この潜像は次いで現像手段11によりトナ
ー画像として順次に可視像化されていく。
【0065】このトナー画像は、次いで、転写手段12
により不図示の給紙手段部から感光体1の回転と同期ど
りされて適正なタイミングをもって感光体1と転写手段
12との間の転写部へ搬送された転写材14の面に順次
に転写されていく。本例の転写手段12は転写ローラで
あり、転写材14の裏からトナーと逆極性の帯電を行な
うことで感光体1面側のトナー画像が転写材14の表面
側に転写されていく。
【0066】トナー画像の転写を受けた転写材14は感
光体1面から分離されて不図示の像定着手段へ先送され
て像定着を受け、画像形成物として出力される。
【0067】像転写後の感光体1面はクリーニング手段
13で転写残りトナーなどの付着汚染物の除去を受けて
清浄面化されて繰り返して作像に供される。
【0068】本発明においては、図1に示されるよう
に、感光体、帯電部材、現像手段及びクリーニング手段
のような電子写真装置の複数の要素がプロセスカートリ
ッジに一体的に組み込まれることもできる。そうするこ
とで、プロセスカートリッジは装置本体に対して着脱可
能とすることができる。例えば、帯電部材として使用さ
れる本発明の弾性部材及び必要に応じて現像手段及びク
リーニング手段の少なくとも1つを感光体とともにプロ
セスカートリッジに一体的に組み込み、装置本体のレー
ルなどの案内手段を用いて着脱自在に構成できる。
【0069】本発明の帯電部材は、転写用、1次帯電
用、除電用の他、給紙用ローラなどの搬送用として用い
ることができる。
【0070】本発明の帯電部材を使用しうる電子写真装
置としては、複写機、レーザービームプリンター、LE
Dプリンター、或は、電子写真製版システムなどの電子
写真応用装置などが挙げられる。
【0071】
【実施例】
[実施例1]水素を付加したスチレンブタジエンエラス
トマー(JIS−A硬度;40、熱変形温度ASTM−
D648;60℃)50wt%にポリプロピレン(熱変
形温度ASTM−D648;110℃)を40wt%
と、更に導電性カーボンを10wt%配合し加圧式ニー
ダーを用い180℃で10分間溶融混練し、半導電性ポ
リマーアロイを作製した。得られた半導電性ポリマーア
ロイはその体積抵抗率が2×108 Ωcmであり、JI
S−A硬度は60°、熱変形温度ASTM−D648は
80℃であった。
【0072】得られた半導電性ポリマーアロイを押し出
し機により、内径10mmで肉厚が200μmで且つ長
さが250mmのシームレスチューブに成形した。
【0073】これとは別に、金属芯金(SUS、φ6)
外周上に導電性カーボン15wt%と発泡剤及び発泡助
剤を適量配合しその体積抵抗率が5×104 Ωcmであ
るEPDMの発泡体を、厚さ3mmとなる様に成形及び
加硫し支持部材を作製した。
【0074】次いで、先に作製したシームレスチューブ
にエアーを吹き込みその外径を広げつつ支持部材を挿入
し、図2に示す帯電部材を得た。
【0075】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0076】抵抗 ;2×108 Ωcm 表面硬度 ;60°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.08μm(JIS−B0601によ
る中心線平均粗さRa) 圧縮永久歪 ;7%(JIS−K6301、70℃×2
2hr、25%)
【0077】上記抵抗は図4に示すようにして測定され
た。
【0078】図4は帯電ローラの抵抗測定方法の説明図
である。帯電ローラ2の外周にアルミ電極16をとりつ
け帯電ローラの芯金2aとの間の抵抗を抵抗率計15に
て測定する。印加電圧は250Vである。
【0079】帯電部材を図3に示す電子写真式プリンタ
ー用カートリッジの1次帯電器の位置に像担持体(感光
体)との当接圧力が10g(感光体と帯電ローラ間に幅
1cmのアルミシートを挟み引き抜く時の力を測定)と
なる様に設置し、直流電圧−670vに交流電圧2kv
を周波数470Hzで重畳印加し標準環境(温度;23
℃、湿度;55%)、高温高湿環境(温度;32.5
℃、湿度;80%)、低温低湿環境(温度;15℃、湿
度;10%)の各環境下で6000枚の耐久評価を行な
った。
【0080】その結果、全ての環境下で初期と耐久後で
殆ど画像変化は無く、像担持体表面への現像剤の融着も
認められなかった。
【0081】更に、該帯電部材を新たなカートリッジに
つけ替え同じ試験を各環境下で3回繰り返したが、全て
の環境下で初期と耐久後で殆ど画像変化は無く、像担持
体表面への現像剤の融着も認められなかった。
【0082】[実施例2]水素を付加したスチレンブタ
ジエンエラストマー(JIS−A硬度;40、熱変形温
度ASTM D−648;60℃)50wt%にエチレ
ン酢酸ビニルアセテート;EVA(熱変形温度ASTM
D−648;100℃)を40wt%と、更に、導電
性カーボンを10wt%配合し加圧式ニーダーを用い1
80℃で10分間溶融混練し、半導電性ポリマーアロイ
を作製した。得られた半導電性ポリマーアロイはその体
積抵抗率が2×108 Ωcmであり、JIS−A硬度は
60°、熱変形温度ASTM D−648は80℃であ
った。
【0083】得られた半導電性ポリマーアロイを押し出
し機により、内径10mmで肉厚が200μmで且つ長
さが250mmのシームレスチューブに成形した。
【0084】これとは別に、金属芯金(SUS、φ6)
外周上に導電性カーボン15wt%と発泡剤及び発泡助
剤を適量配合しその体積抵抗率が5×104 Ωcmであ
るEPDMの発泡体を、厚さ3mmとなる様に成形及び
加硫し支持部材を作製した。
【0085】次いで、先に作製したシームレスチューブ
にエアーを吹き込みその外径を広げつつ支持部材を挿入
し、目的とする帯電部材を得た(図2)。
【0086】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0087】抵抗 ;5×108 Ωcm 表面硬度 ;55°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.09μm 圧縮永久歪 ;8%(JIS−K6301、70℃×2
2hr、25%)
【0088】帯電部材を図3に示す電子写真式プリンタ
ー用カートリッジの1次帯電器の位置に像担持体(感光
体)との当接圧力が10gとなる様に設置し、直流電
圧;−670vに交流電圧2kvを周波数470Hzで
重畳印加し標準環境、高温高湿環境、低温低湿環境の環
境下で6000枚の耐久評価を行なった。
【0089】その結果、全ての環境下で初期と耐久後で
殆ど画像変化は無く、像担持体表面への現像剤の融着も
認められなかった。
【0090】[実施例3]水素を付加したスチレンイソ
プレンエンエラストマー(JIS−A硬度;40、熱変
形温度ASTM D−648;60℃)40wt%にポ
リプロピレンとポリエチレンのブロック共重合体(熱変
形温度ASTM D−648;110℃)を20wt%
と、ポリウレタン(熱変形温度ASTM D−648;
100℃)を20wt%、エチレン酢酸ビニルとポリス
チレンのブロックコポリマーよりなる相溶化剤を10w
t%、更に、導電性カーボンを10wt%配合し加圧式
ニーダーを用い200℃で10分間溶融混練し、半導電
性ポリマーアロイを作製した。得られた半導電性ポリマ
ーアロイはその体積抵抗率が5×107 Ωcmであり、
JIS−A硬度は65°、熱変形温度ASTM D−6
48は95℃であった。
【0091】得られた半導電性ポリマーアロイを押し出
し機により、内径10mmで肉厚が200μmで且つ長
さが250mmのシームレスチューブに成形した。
【0092】これとは別に、金属芯金(SUS、φ6)
外周上に導電性カーボン15wt%と発泡剤及び発泡助
剤を適量配合しその体積抵抗率が5×104 Ωcmであ
るEPDMの発泡体を、厚さ3mmとなる様に成形及び
加硫し支持部材を作製した。次いで、先に作製したシー
ムレスチューブにエアーを吹き込みその外径を広げつつ
支持部材を挿入し、目的とする帯電部材を得た(図
2)。
【0093】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0094】抵抗 ;5×107 Ωcm 表面硬度 ;65°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.10μm 圧縮永久歪 ;5%(JIS−K6301、70℃×2
2hr、25%)
【0095】帯電部材を図3に示す電子写真式プリンタ
ー用カートリッジの1次帯電器の位置に像担持体(感光
体)との当接圧力が10gとなる様に設置し、直流電
圧;−670vに交流電圧2kvを周波数470Hzで
重畳印加し標準環境、高温高湿環境、低温低湿環境の各
環境下で6000枚の耐久評価を行なった。
【0096】その結果、全ての環境下で初期と耐久後で
殆ど画像変化は無く、像担持体表面への現像剤の融着も
認められなかった。尚、本実施例において、EPDMの
発泡体の代わりにシリコンゴムの発泡体を用いた場合に
も同様な結果が得られた。
【0097】[実施例4]水素を付加したスチレンブタ
ジエンエラストマー(JIS−A硬度;40、熱変形温
度ASTM D−648;60℃)60wt%にポリプ
ロピレン(熱変形温度ASTM D−648;110
℃)を20wt%と、導電性カーボンを10wt%配合
し、更に、酸化マグネシウムの粉末(平均粒径;1.5
μm)を10wt%配合し加圧式ニーダーを用い180
℃で10分間溶融混練し、半導電性ポリマーアロイを作
製した。得られた半導電性ポリマーアロイはその体積抵
抗率が5×107 Ωcmであり、JIS−A硬度は65
°、熱変形温度ASTM D−648は85℃であっ
た。
【0098】得られた半導電性ポリマーアロイを押し出
し機により、内径10mmで肉厚が200μmで且つ長
さが250mmのシームレスチューブに成形した。
【0099】これとは別に、金属芯金(SUS、φ6)
外周上に導電性カーボン15wt%と発泡剤及び発泡助
剤を適量配合しその体積抵抗率が5×104 Ωcmであ
るEPDMの発泡体を、厚さ3mmとなる様に成形及び
加硫し支持部材を作製した。次いで、先に作製したシー
ムレスチューブにエアーを吹き込みその外径を広げつつ
支持部材を挿入し、目的とする帯電部材を得た(図
2)。
【0100】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0101】抵抗 ;8×108 Ωcm 表面硬度 ;45°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.20μm 圧縮永久歪 ;10%(JIS−K6301、70℃×
22hr、25%)
【0102】得られた帯電部材は低硬度であるにも関わ
らず酸化マグネシウムの効果により表面の粘着性は殆ど
認められなかった。
【0103】又、像担持体(感光体)に金属針で金属基
材に達するφ0.5mmの穴を10点あけ該帯電部材を
実施例1と同じ当接圧力で接触させ、高温高湿環境下で
直流電圧−2000vを印加したが、電流の集中(所謂
ピンホールリーク)は全く発生しなかった。
【0104】更に、実施例1と同様に各環境下で600
0枚の耐久評価を行なった。
【0105】その結果、全ての環境下で初期と耐久後で
殆ど画像変化は無く、像担持体表面への現像剤の融着も
認められなかった。尚、本実施例において、EPDMの
発泡体の代わりにウレタンゴムの発泡体を用いた場合に
も同様な結果が得られた。
【0106】[実施例5]実施例1で作製した半導電性
ポリマーアロイを押し出し機により、内径8mmで肉厚
が300μmで且つ長さが250mmのシームレスチュ
ーブに成形した。十分に冷却したのちシームレスチュー
ブを70℃に加熱しながらその内径を14mmとなる様
にエアーを吹き込みつつ延伸し、熱収縮性シームレスチ
ューブを作製した。
【0107】これとは別に、金属芯金(SUS、φ6)
外周上に導電性カーボン15wt%を配合しその体積抵
抗率が5×104 ΩcmであるEPDMを厚さ3mmと
なる様に成形及び加硫し支持部材を作製した。得られた
支持部材の外周に導電性接着材を1μmコーティングし
た。
【0108】次いで、先に作製した熱収縮性シームレス
チューブ内に支持部材を挿入し130℃で10分間加熱
し、熱収縮性シームレスチューブの収縮により両者を完
全に密着させ目的とする帯電部材を得た。
【0109】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0110】抵抗 ;5×107 Ωcm 表面硬度 ;65°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.06μm 圧縮永久歪 ;7%(JIS−K6301、70℃×2
2hr、25%)
【0111】帯電部材を図3に示す電子写真式プリンタ
ー用カートリッジの1次帯電器の位置に像担持体(感光
体)との当接圧力が10gとなる様に設置し、直流電圧
−670に交流電圧2kvを周波数470Hzで重畳印
加し標準環境、高温高湿環境、低温低湿環境の各環境下
で6000枚の耐久評価を行なった。
【0112】その結果、全ての環境下で初期と耐久後で
殆ど画像変化は無く、像担持体表面への現像剤の融着も
認められなかった。
【0113】[実施例6]ウレタンエラストマー(JI
S−A硬度;80)90wt%に導電性カーボンを10
wt%配合し、加圧式ニーダーを用い180℃で10分
間溶融混練し導電性ポリマーを作製した。得られた導電
性ポリマーはその体積抵抗率が5×103Ωcmであっ
た。
【0114】得られた導電性ポリマーを押し出し機によ
り、内径10mmで肉厚が150μmで且つ長さが25
0mmのシームレスチューブに成形した。
【0115】得られた導電性チューブにエアーを吹き込
みその外径を広げつつ実施例1で作成したEPDMの発
泡体からなる支持部材を挿入し導電層を形成した。更に
実施例1で作成した半導電性チューブにエアーを吹き込
みその外径を広げつつ前記導電性チューブを被覆した支
持部材を挿入し図5に示す帯電部材を得た。
【0116】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0117】抵抗 ;2×108 Ωcm 表面硬度 ;58°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.08μm 圧縮永久歪 ;6%(JIS−K6301、70℃×2
2hr、25%)
【0118】帯電部材を図3に示す電子写真式プリンタ
ー用カートリッジの1次帯電器の位置に像担持体との当
接圧力が10g(感光体と帯電ローラ間に幅1cmのア
ルミシートをはさみ引き抜く時の力を測定)となる様に
設置し、直流電圧;−670vと周波数470Hzに固
定した交流電圧を1kv〜2kvの範囲で変化させなが
ら重畳印加し低温低湿環境(温度;15℃、湿度;10
%)下で初期画像評価を行なった。
【0119】その結果、実施例1で作成した帯電部材は
局所的な帯電不良の無い均一な画像を得るのに1.6k
vの交流電圧を必要としたのに対し、本実施例で作成し
た導電層を介在させた帯電部材は1.4kvで均一な画
像が得られた。
【0120】[実施例7]実施例1〜6で作製した帯電
部材それぞれを図3に示す電子写真式プリンター用カー
トリッジの1次帯電器の位置に像担持体(感光体)との
当接圧力が10gとなる様に設置し、直流電圧−670
vに交流電圧2kvを周波数1000Hzで重畳印加
し、無響室(音圧レベルが35dB以下)において騒音
計を用い帯電音を測定した。
【0121】その結果、全ての帯電部材が50dB以下
の数値を示した。
【0122】[実施例8]実施例1〜6で作製した帯電
部材それぞれを図3に示す電子写真式プリンター用カー
トリッジの1次帯電器の位置に像担持体(感光体)との
当接圧力が10gとなる様に設置し、直流電圧−140
0vのみを印加し標準環境下で6000枚の耐久評価を
行なった。
【0123】その結果、初期と耐久後で殆ど画像変化は
無く、像担持体表面への現像剤の融着も認められなかっ
た。
【0124】[比較例1]エチレンとプロピレンからな
るエラストマー(JIS−A硬度;90、熱変形温度A
STM D−648;60℃)90wt%に導電性カー
ボンを10wt%配合し加圧式ニーダーを用い180℃
で10分間溶融混練し、半導電性ポリマーを作製した。
得られた半導電性ポリマーはその体積抵抗率が2×10
8 Ωcmであり、JIS−A硬度は95°、熱変形温度
ASTM D−648は90℃であった。
【0125】得られた半導電性ポリマーを押し出し機に
より、内径10mmで肉厚が200μmで且つ長さが2
50mmのシームレスチューブに成形した。
【0126】これとは別に、金属芯金(SUS、φ6)
外周上に導電性カーボン15wt%と発泡剤及び発泡助
剤を適量配合しその体積抵抗率が5×104 Ωcmであ
るEPDMの発泡体を、厚さ3mmとなる様に成形及び
加硫し支持部材を作製した。次いで、先に作製したシー
ムレスチューブにエアーを吹き込みその外径を広げつつ
支持部材を挿入し、目的とする帯電部材を得た(図
2)。
【0127】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0128】抵抗 ;2×108 Ωcm 表面硬度 ;85°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.10μm 圧縮永久歪 ;15%(JIS−K6301、70℃×
22hr、25%)
【0129】帯電部材を図3に示す電子写真式プリンタ
ー用カートリッジの1次帯電器の位置に像担持体(感光
体)との当接圧力が10gとなる様に設置し、直流電圧
−670vに交流電圧2kvを周波数470Hzで重畳
印加し標準環境、高温高湿環境、低温低湿環境の各環境
下で6000枚の耐久評価を行なった。
【0130】その結果、全ての環境下で、像担持体表面
への現像剤の融着が発生した。
【0131】[比較例2]パーフルオロアルコキシ樹脂
(JIS−A硬度;99以上、熱変形温度ASTM D
−648;180℃)に導電性カーボンを12wt%配
合し押し出し機により、外径12mmで肉厚が200μ
mで且つ長さが250mmのシームレスチューブに成形
した。
【0132】これとは別に、金属芯金(SUS、φ6)
外周上に導電性カーボン15wt%を配合しその体積抵
抗率が5×104 ΩcmであるEPDMを、厚さ3mm
となる様に成形及び加硫し支持部材を作製した。得られ
た支持部材の外周に導電性接着材を1μmコーティング
した。
【0133】次いで、先に作製したシームレスチューブ
にエアーを吹き込みその外径を広げつつ支持部材を挿入
し、100℃で10分間乾燥し両者を完全に密着させ目
的とする帯電部材を得た。
【0134】得られた帯電部材の各特性は以下の通りで
ある。
【0135】抵抗 ;8×107 Ωcm 表面硬度 ;90°(JIS−A) 表面平均粗さ;0.05μm 圧縮永久歪 ;2%(JIS−K6301、70℃×2
2hr、25%)
【0136】得られた帯電部材を実施例と同様に電子写
真式複写機の1次帯電器の位置に像担持体(感光体)と
の当接圧力が10gとなる様に設置し、直流電圧−67
0vに交流電圧2kvを周波数470Hzで重畳印加
し、標準環境、高温高湿環境、低温低湿環境の各環境下
で6000枚の耐久評価を行なった。
【0137】その結果、両者の当接圧力が大きいため全
ての環境下で像担持体表面に現像剤の融着が発生し良好
な画像を得ることはできなかった。
【0138】[比較例3]実施例1〜4と同じ発泡体か
らなる支持部材の外周上にアルコール可溶性ナイロン樹
脂をその固形分が10wt%となる様にメタノールに溶
解し該固形分に対し30wt%の同電性酸化チタンを分
散し、その粘度が150cpsである塗料をディッピン
グ装置を用い塗工した。
【0139】得られた帯電部材の表面平均粗さは5μm
もあり平滑な表面は得られなかった。
【0140】次いで、実施例8と同様に直流電圧のみを
印加し耐久試験に供したが砂地状の画像不良が発生して
しまった。
【0141】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明による帯電部材
は柔軟性を持つ樹脂と耐熱性を持つ樹脂の樹脂ブレンド
を有するシームレスチューブを被覆部材として用いてい
るため、像担持体表面に現像剤の融着が発生することも
ない。
【0142】又、支持部材の表面形状によらず表面平滑
性に優れ高品位な画像形成を行なうことを可能とした帯
電部材を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接触帯電部材を用いた一般的な転写式
電子写真装置の概略構成図である。
【図2】本発明の接触帯電部材の概略構成図である。
【図3】本発明の接触帯電部材を用いた電子写真式プリ
ンターの概略構成図である。
【図4】本発明の接触帯電部材の概略断面図である。
【図5】接触帯電部材の抵抗測定の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16 103

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧を印加した帯電部材を像担持体に接
    触させて帯電させる帯電装置に使用される接触帯電部材
    において、該帯電部材が少なくとも支持部材と被覆部材
    を有し、該被覆部材が下記(A)の柔軟性を持つ樹脂と
    下記(B)の耐熱性を持つ樹脂を溶融混練し成形して作
    られたシームレスチューブであることを特徴とする接触
    帯電部材。 (A):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
    を有し、JIS−A硬度が80度以下の樹脂 (B):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
    が80℃以上の樹脂
  2. 【請求項2】 柔軟性を持つ樹脂が硬度70度以下の樹
    脂である請求項1記載の接触帯電部材。
  3. 【請求項3】 シームレスチューブが、JIS−A硬度
    80度以下、ASTM−D 648に規定される熱変形
    温度70℃以上である請求項1記載の接触帯電部材。
  4. 【請求項4】 柔軟性を持つ樹脂が芳香族ビニルとジエ
    ンの共重合体である請求項1記載の接触帯電部材。
  5. 【請求項5】 芳香族ビニルがスチレン系モノマーであ
    り、ジエンがブタジエン及びイソプレンから選ばれたモ
    ノマーである請求項4記載の接触帯電部材。
  6. 【請求項6】 柔軟性を持つ樹脂が芳香族ビニルとジエ
    ンの共重合体であって水素が付加されたものである請求
    項1記載の接触帯電部材。
  7. 【請求項7】 耐熱性を持つ樹脂がポリオレフィンであ
    る請求項1記載の接触帯電部材。
  8. 【請求項8】 ポリオレフィンがポリプロピレン及びポ
    リエチレンから選ばれたものである請求項7記載の接触
    帯電部材。
  9. 【請求項9】 支持部材と被覆部材の間に導電層を有す
    る請求項1記載の接触帯電部材。
  10. 【請求項10】 支持部材が金属製軸体外周上に形成さ
    れた発泡弾性体である請求項1記載の接触帯電部材。
  11. 【請求項11】 接触帯電部材及び電子写真感光体を有
    する電子写真装置において、該帯電部材が少なくとも支
    持部材と被覆部材を有し、該被覆部材が下記(A)の柔
    軟性を持つ樹脂と下記(B)の耐熱性を持つ樹脂を溶融
    混練し成形して作られたシームレスチューブであること
    を特徴とする電子写真装置。 (A):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
    を有し、JIS−A硬度が80度以下の樹脂 (B):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
    が80℃以上の樹脂
  12. 【請求項12】 電子写真感光体及び帯電部材を一体的
    にカートリッジ化し、画像形成装置本体に対して着脱可
    能としたプロセスカートリッジにおいて、該帯電部材が
    少なくとも支持部材と被覆部材を有し、該被覆部材が下
    記(A)の柔軟性を持つ樹脂と下記(B)の耐熱性を持
    つ樹脂を溶融混練し成形して作られたシームレスチュー
    ブであることを特徴とするプロセスカートリッジ。 (A):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
    を有し、JIS−A硬度が80度以下の樹脂 (B):ASTM−D 648に規定される熱変形温度
    が80℃以上の樹脂
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