JP3401984B2 - 帯電用ロール - Google Patents

帯電用ロール

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JP3401984B2
JP3401984B2 JP10039195A JP10039195A JP3401984B2 JP 3401984 B2 JP3401984 B2 JP 3401984B2 JP 10039195 A JP10039195 A JP 10039195A JP 10039195 A JP10039195 A JP 10039195A JP 3401984 B2 JP3401984 B2 JP 3401984B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真記録方式、静
電記録方式等の画像形成装置における感光体等の被帯電
部材の表面に接触させてその部材表面を帯電させる帯電
用ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真記録方式、静電記録方式等の画
像形成装置における感光体等の被帯電部材の帯電手段と
して、従来コロナ帯電方式が最も広く実用化されてい
る。このコロナ帯電方式は、コロナ放電を利用するする
ものであるため、オゾンやNOx等の放電生成物が多量
に発生し、これらが、静電潜像保持体を劣化させたり、
人体に有害な影響を及ぼしたりする等の問題があった。
またコロナ電圧として5kV程度の高電圧が必要である
ため、電源装置の大型化や高電流容量化は避けられない
問題となっていた。
【0003】他方、静電潜像保持体に帯電用部材を接触
させ、帯電用部材に外部より電圧を印加して、静電潜像
保持体に帯電を行う従来接触帯電方式は、放電生成物が
殆ど発生せず、また電源電圧として400V程度の比較
的低い印加電圧を用いることが出来るという利点を有し
ている。
【0004】この接触帯電方式における帯電用部材に
は、金属製の芯材の外周に導電性弾性体層を形成した構
造からなる帯電用ロールが用いられ、この帯電用ロール
が1層構造の場合、導電性物質の添加により弾性が低下
してしまう弾性部材を構成するエチレン・プロピレン・
ジエンゴム(EPDM)、ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム等のゴム硬度を下げるため、その弾性体部材に添加し
ているパラフィンオイル等の軟化剤や可塑剤がしみだし
たり(ブリード)、硫黄系の架橋剤がしみだす(ブルー
ム)という現象が発生し、帯電すべき静電潜像保持体表
面を汚染して、画像形成に支障をきたすという問題があ
る。
【0005】このため、従来の第1の帯電用ロール(特
開昭64−66674)は、ブリードやブルームを防止
する目的で導電性弾性体層の表面にメトキシ変成ポリア
ミド等を主成分とする導電性樹脂組成物からなる導電性
表面層を形成したものであった。
【0006】また従来の第2の帯電用ロール(特開平1
−20518、特開平3−233473)は、メトキシ
変成ナイロン、ウレタン等からなる導電性(体積抵抗率
104 ないし10 12 Ω・cm)の表面層を設けるもの
であった。
【0007】さらに従来の第3の帯電用ロール(特開平
1−211779)は、導電体層を弾性層と導電層とに
分けて形成し、その導電層の上に抵抗層(体積抵抗率1
6ないし10 12 Ω・cm)を設けた多層構造のもの
であった。
【0008】また本願出願人が先に出願した従来の第4
の帯電用ロール(特願平05−166917)は、表面
層が、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂
等にイソシアネート硬化剤またはメラミン樹脂を硬化剤
として混合したものが主に使用される熱硬化性バインダ
ー樹脂にカーボンブラックを分散させた層によって構成
して、表面層が静電塗装により形成された静電塗膜で構
成したものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の第1の帯電
用ロールは、前記導電性表面層の主成分であるメトキシ
変成ポリアミドは、湿度の影響を受けやすいため、高湿
環境下における感光体上のピンホールに起因するリーク
や、低湿環境下における帯電不良が発生するという問題
があった。
【0010】上記従来の第2の帯電用ロールは、抵抗値
がとくに大気中の湿度の変化によって大きく影響され、
低湿度下ではその体積抵抗値が3桁以上も高くなってし
まうため、安定した均一な帯電が得られないという問題
があった。
【0011】上記従来の第3の帯電用ロールは、ナイロ
ン等を用いる抵抗層においては、湿度による大幅な抵抗
変動により安定した均一な帯電が得られず、また印加電
圧が高電圧になると感光体のピンホール部へのリークの
発生を充分に防止することができないという問題があっ
た。
【0012】また上述の2層構造の帯電用ロールおよび
多層構造の帯電用ロールは、通常その弾性体上の各層を
スプレー塗装や浸漬塗装により形成しているため、塗膜
の膜厚ムラが発生して均一な帯電や安定な抵抗値の確保
が困難となったり塗装工程が多くなるため製造が煩雑と
なり低コスト化が難しいという問題がある。
【0013】また機能別に膜を形成する多層構造の帯電
用ロールの場合には、その各層の所定の厚さを確保する
ため数回に分けて塗装工程を繰り返したり、各層間の密
着性を確保するため接着層を層間に形成することもある
ため、これによっても膜厚ムラによる不具合や、製造工
程の増加によるコスト高を招くという問題があった。
【0014】上記従来の第4の帯電用ロールは、熱硬化
性バインダー樹脂としては、アルキド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アルキド樹脂等にイソシアネート硬化剤を混合
した熱硬化性バインダー樹脂は、イソシアネート硬化剤
の反応性が強いため、ポットライフが数時間と短く、塗
装が非常に困難であるという問題があった。
【0015】またアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ア
ルキド樹脂等にメラミン樹脂を硬化剤として混合した熱
硬化性バインダー樹脂は、これにより形成される塗膜が
非常に硬く、可撓性がないため、この熱硬化性バインダ
ー樹脂を用い、帯電用ロールの表面層のわれが発生し、
静電潜像保持体を傷つけたり、静電潜像への帯電ムラが
生じてしまうという問題があった。
【0016】そこで本発明者らは、前記表面層をオイル
フリーアルキッド樹脂によって構成するとともに、硬化
剤としてブロックイソシアネートを混合した熱硬化性バ
インダー樹脂によって構成するという本発明の技術的思
想に着眼し、さらに研究開発を重ねた結果、ブリードや
ブルームのしみだし現象やリーク発生を防止して、均一
で安定した帯電を可能にするとともに、コストダウンを
可能にするという目的を達成する本発明に到達した。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)の帯電用ロールは、円筒軸体の芯材の外周
に導電性弾性体層と導電性物質を分散させた表面層とを
積層した帯電用ロールにおいて、前記表面層が、オイル
フリーアルキッド樹脂によって構成されているものであ
る。
【0018】本発明(請求項2に記載の第2発明)の帯
電用ロールは、第1発明において、前記表面層が、前記
オイルフリーアルキッド樹脂と硬化材とを混合した熱硬
化性バインダー樹脂によって構成されているものであ
る。
【0019】本発明(請求項3に記載の第3発明)の帯
電用ロールは、前記第2発明において、前記表面層の硬
化剤が、ブロックイソシアネートによって構成されてい
るものである。
【0020】本発明(請求項4に記載の第4発明)の帯
電用ロールは、前記第3発明において、前記表面層に
は、前記導電性物質としてカーボンブラックが分散され
ているものである。
【0021】
【作用】上記構成より成る第1発明の帯電用ロールは、
前記円筒軸体の芯材の外周に前記導電性弾性体層とオイ
ルフリーアルキッド樹脂によって構成されているととも
に導電性物質を分散させた前記表面層とを積層した帯電
用ロールの前記表面層によって、電子写真記録方式、静
電記録方式等の画像形成装置における感光体等の被帯電
部材の表面に接触させて、その部材表面を帯電させるも
のである。
【0022】上記構成より成る第2発明の帯電用ロール
は、前記円筒軸体の芯材の外周に導電性弾性体層とオイ
ルフリーアルキッド樹脂と硬化材とを混合した熱硬化性
バインダー樹脂によって構成されているとともに導電性
物質を分散させた前記表面層とを積層した前記帯電用ロ
ールの前記表面層によって、前記感光体等の被帯電部材
の表面に接触させて、その部材表面を帯電させるもので
ある。
【0023】上記構成より成る第3発明の帯電用ロール
は、前記円筒軸体の芯材の外周に導電性弾性体層とオイ
ルフリーアルキッド樹脂と硬化材としての前記ブロック
イソシアネートとを混合した熱硬化性バインダー樹脂に
よって構成されているとともに導電性物質を分散させた
前記表面層とを積層した前記帯電用ロールの前記表面層
によって、前記感光体等の被帯電部材の表面に接触させ
て、その部材表面を帯電させるものである。
【0024】上記構成より成る第4発明の帯電用ロール
は、前記円筒軸体の芯材の外周に導電性弾性体層とオイ
ルフリーアルキッド樹脂と硬化材としての前記ブロック
イソシアネートとを混合した熱硬化性バインダー樹脂に
よって構成されているとともに導電性物質としてカーボ
ンブラックが分散された前記表面層とを積層した前記帯
電用ロールの前記表面層によって、前記感光体等の被帯
電部材の表面に接触させて、その部材表面を帯電させる
ものである。
【0025】
【発明の効果】上記作用を奏する第1発明の帯電用ロー
ルは、前記オイルフリーアルキッド樹脂によって構成さ
れている前記表面層によって、前記感光体等の被帯電部
材の表面に接触させて、その部材表面を帯電させるの
で、ブリードやブルームのしみだし現象やリーク発生を
防止して、均一で安定した帯電を可能にするとともに、
コストダウンを可能にするという効果を奏する。
【0026】上記作用を奏する第2発明の帯電用ロール
は、前記オイルフリーアルキッド樹脂と硬化材とを混合
した熱硬化性バインダー樹脂によって構成されている前
記表面層によって、前記感光体等の被帯電部材の表面に
接触させて、その部材表面を帯電させるので、ブリード
やブルームのしみだし現象やリーク発生を防止して、均
一で安定した帯電を可能にするとともに、コストダウン
を可能にするという効果を奏する。
【0027】上記作用を奏する第3発明の帯電用ロール
は、前記オイルフリーアルキッド樹脂と前記ブロックイ
ソシアネートとを混合した熱硬化性バインダー樹脂によ
って構成されているので、ブリードやブルームのしみだ
し現象やリーク発生を防止して、均一で安定した帯電を
実現するとともに、コストダウンを実現するという効果
を奏する。
【0028】上記作用を奏する第4発明の帯電用ロール
は、前記オイルフリーアルキッド樹脂と前記ブロックイ
ソシアネートとを混合した熱硬化性バインダー樹脂によ
って構成されているとともに前記カーボンブラックが分
散されているので、ブリードやブルームのしみだし現象
やリーク発生を防止して、均一で安定した帯電を実現す
るとともに、コストダウンを実現するという効果を奏す
る。
【0029】
【実施例】以下本発明の実施例につき、図面を用いて説
明する。
【0030】(第1実施例)本第1実施例の耐熱ロール
は、図1に示すように円筒軸体の芯材2と、該芯材2の
外周に配設された導電性弾性体層3と、該導電性弾性体
層3の外周にオイルフリーアルキッド樹脂に硬化剤とし
てのブロックイソシアネートを混合した熱硬化性バイン
ダー樹脂に導電性物質を分散させた表面層4とから成
る、3層構造の帯電用ロール1である。
【0031】前記表面層4の抵抗値は、102 から10
9 Ω・cmの範囲が好ましく、該表面層4の膜厚は、2
00μm以下で特に20から80μmの範囲が好ましい
ので、上記範囲内の値に設定される。
【0032】前記表面層4を構成するオイルフリーアル
キッド樹脂は、多塩基酸と多価アルコールからなる飽和
ポリエステル樹脂で、脂肪酸を含まないエステル結合で
結ばれた直鎖の構造をもつといった特徴を持ち、材料と
する多塩基酸と多価アルコール、さらに変性剤により、
数多くの種類がある。
【0033】前記表面層4を構成するオイルフリーアル
キッド樹脂の好適な具体例としては、アミノ共縮合した
オイルフリーアルキッド樹脂(商品名ベッコライトM6
402−50、大日本インキ化学製)、高分子量オイル
フリーアルキッド樹脂(商品名ベッコライト55−53
0、大日本インキ化学製、商品名ベッコライトM−68
01−30、大日本インキ化学製)等がある。
【0034】前記表面層4に用いられるブロックイソシ
アートの好適な具体例としては、商品名バーノックD−
550(大日本インキ化学製)、商品名バーノックB7
−887−60(大日本インキ化学製)、商品名コロネ
ート2507(日本ポリウレタン工業製)、商品名コロ
ネート2527(日本ポリウレタン工業製)等である。
【0035】前記表面層4に用いられる導電性物質とし
てのカーボンブラックの好適な具体例としては、ファー
ネスブラックとしてSAF、HAF、GPF、SRTな
どのハードカーボンやソフトカーボン、およびアセチレ
ンブラック、ケッチンブラック、チャンネルブラックな
どがある。
【0036】該導電性物質の含有量は、バインダー樹脂
100重量部に対して1から100重量部が好ましい。
この含有量が1重量部未満では抵抗値にバラツキが生じ
たり、また製造安定性が悪くなったりする。一方含有量
が、100重量部を越えると分散不良が発生したり、高
硬度化して好ましくない。
【0037】この表面層4は、上記オイルフリーアルキ
ッド樹脂に硬化剤としてブロックイソシアネートを混合
した熱可塑性バインダー樹脂に導電性物質を分散させた
溶液を静電塗装法により形成することができる。この場
合、液抵抗を0.01MΩ以上に設定して塗装する必要
がある。この液抵抗が0.01MΩ未満では、塗液に電
荷がかからず塗液の吐出不良や膜厚ムラが発生する等の
問題が発生し、好ましくない。
【0038】また前記導電性弾性体層3は、弾性材料に
導電性付与のためのカーボンブラックを添加し、その体
積抵抗が100 ないし1010Ω・cm、硬度が40°な
いし55°(JISA硬度)となるように設定されたも
のである。
【0039】前記導電性弾性体層3を構成する前記弾性
材料としては、ポリプタジエン、天然ゴム、ポリイソプ
レン、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、クロロブレン(CR)、ニトリルブタジエンゴム
(NBR)、シリコンゴム、エピクロルヒドリンゴム等
のゴムや、ブタジエンゴム(RB)、スチレン・ブタジ
エン・スチレネラストマー)等のポリスチレン系、ポリ
オレフィン系、ボリエステル系、ポリウレタン系、ポリ
塩化ビニル(PVC)、ニトリルゴム等の熱可塑性エラ
ストマーや、ポリウレタン、ポエスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル系樹脂、スチレン・酢酸
ビニル共重合体の高分子材料などを用いることができ
る。耐オゾン性が良好であるゴムとしては、ウレタンゴ
ム、EPDMなどが使用される。
【0040】前記弾性材料は、ブリードやブルームなど
の発生原因となる軟化剤、可塑剤、硫黄系加硫剤、絶縁
性オイル(鉱物オイル、シリコンオイルなど)、加工助
剤(フタル酸系可塑剤、炭酸カルシウム)、シリカ系充
填剤(頑水珪酸、無水珪酸)、加硫促進剤(スルファナ
ミド、チウラム、ジチオカルバミン酸類)等の添加剤を
添加しないで使用することが望ましい。
【0041】さらに弾性材料としては、このような無添
加タイプのブタジエンゴム、ポリイソプレン等からなる
ジエン系ゴムまたはウレタンゴムに、EPDMを混合し
たものが好ましい。なお、上記の添加剤を添加する場合
には、その添加量はごく微量に抑えることが重要であ
る。
【0042】また、ブタジエンゴム等のジエン系ゴムと
しては、ジクシルパーオキサイド等を用いたパーオキサ
イド加硫や、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーと
酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物との金属塩
モノマー等を用いた金属酸化物架橋や、ジスルフィド架
橋が形成されるチウラム加硫やキノイド加硫させたもの
が使用される。
【0043】カーボンブラックとしては、前記表面層4
で使用するものを同様に使用できる。カーボンブラック
の含有量は弾性材料100重量部に対して1〜100重
量部が好ましく、この含有量が特に100重量部を越え
るとゴムの場合にはゴムが硬くなるすぎてしまう。
【0044】また前記導電性弾性体層3は、上記弾性材
料にカーボンブラック等を混合したものを用い、押出形
成法、注型法、射出成形法等の常法手段により形成され
る。また、該弾性体層3は、その両側面を芯材に対して
垂直面とする場合、その側面が湾曲面となるように成形
加工することが好ましい。このような側面とすることに
より、表面層を芯材近傍まで塗布形成することができ、
その結果、帯電用ロールの側面部分も表面層により被覆
されるためロール側面部におけるリーク発生を防止する
ことを可能にする。
【0045】この帯電用ロールにより帯電を行うに当た
っては、100〜5000Vの電圧を印加することが好
ましい。また、本第1実施例においては、画像露光、現
像およびクリーニング等のプロセスは静電写真の分野に
公知の任意の方法を採用することができる。
【0046】上記構成より成る第1実施例の帯電用ロー
ルは、前記表面層4を静電塗装により簡便にかつ一定の
厚さで形成するので、下層の導電性弾性体層3における
形成ムラや継目ライン等の吸収隠蔽して、表面平滑性に
きわめて優れた帯電用ロール表面を得ることが可能とな
り、その形成ムラや継目ライン等による帯電不良、ひい
ては画像劣化を防止することができるという効果を奏す
る。
【0047】また、第1実施例の帯電用ロールは、この
表面層4を、オイルフリーアルキッド樹脂に硬化材とし
てブロックイソシアネートを混合した熱硬化性バインダ
ー樹脂で形成することにより、導電性弾性体層3に対し
て密着性よく積層形成することができ、接着層などを不
要にするという効果を奏する。
【0048】さらに第1実施例の帯電用ロールは、硬化
材としてブロックイソシアネートを使用しているため、
ポットライフが長く、かつ塗料の1液化が可能になるた
め、塗装工程を容易にするという効果を奏する。
【0049】また第1実施例の帯電用ロールは、この表
面層4により、多層構成にしなくても、ブリードやブリ
ーム等の発生を防止して、良好な帯電を実現するという
効果を奏する。
【0050】さらに第1実施例の帯電用ロールは、2層
という簡易な層構造であるうえに、その表面層4を1〜
2回の塗装工程で容易に形成することができるため、製
造工程が少なく、短時間でかつ低コストの製造を可能に
するという効果を奏する。
【0051】(第2実施例)以下、本発明の第2および
第3実施例および比較例について、さらに詳細に説明す
る。文中の「部」は「重量部」を示す。
【0052】第2実施例の帯電用ロールは、EPDM原
料ゴム(ムーニー粘度20)100部に、加硫剤(ジク
ミルパーオキサイド)1部、メタクリル酸エステル3
部、塩化亜鉛1部、およびケッチンブラック10部とフ
ァーネスブラックSAF20部を添加して2本のロール
上にて30分間混練、混合してゴム原料を準備する。
【0053】これを外径6mmの芯材(ステンレス棒、鉄
棒にニッケルメッキしたものなど)を取り付けた金型中
に測り取り、プレス成形してから160℃温度にて30
分間加熱して一次加硫を行った後、金型より取り出して
160℃の温度にて2時間加熱して二次加硫を行い、導
電性弾性体層3としての導電性ゴム層をSUS芯材の周
囲に形成した。この導電性ゴム層は、ゴム硬度が55
°、その層厚方向の抵抗値が1.0×104 Ω(22
℃、55%RH)である。
【0054】次に、オイルフリーアルキッド樹脂(商品
名:ベッコライトM6402−50、大日本インキ化学
製)58部、およびブロックイソシアネート硬化剤(商
品名:バーノックD、550、大日本インキ化学製)4
2部に、導電性カーボン(商品名:FW−200、デグ
サ社製)13部を添加したものをキシレン50部、MI
BK(メチル・イソ・ブチル・ケトン)50部からなる
混合用材100部によりサンドミルを用いて、混合分散
させ、液抵抗0.10MΩの表面層形成用塗料を準備す
る。
【0055】ベル型静電塗装機(ランズバーグ・インダ
ストリー社製)を用い、上記の表面層形成用塗料を導電
性ゴムロールに乾燥時膜厚が40μmとなるように静電
塗装により表面層を形成し、図1に示すような帯電用ロ
ール1を作成した。図中、2は芯材、3は導電性弾性体
(ゴム)層、4は静電塗膜からなる表面層である。この
帯電用ロールの体積抵抗を測定したところ、3.0×1
4 Ω・cmであった。
【0056】上記構成より成る第2実施例の帯電用ロー
ルを、図1に示すようにレーザープリンター(PC−P
R1000/4R、NEC製)における感光体6に対し
て接触回転するように設置し、その芯材2に電源7から
350VのDC電圧と350μAの電流を重畳したもの
を印加しつつ、28℃×85%RHの高温高湿および1
0℃×15%RHの低温低湿という環境下で帯電試験を
行ったところ、いずれの環境下でも均一に帯電が行われ
た。
【0057】またこのとき感光体6の表面の汚染状態を
調べたところ、しみだし成分による汚れはなかった。ま
た、表面層4には、割れは確認されなかった。
【0058】さらに、リーク防止効果を調べるため、印
加電圧を2kVのAC電圧に代えて、同様の帯電試験を
行ったところ、感光体のピンホール部により誘発される
リーク現象は発生せず、安定な帯電電位が得られた。
【0059】本第2実施例の帯電用ロールは、オイルフ
リーアルキッド樹脂に硬化材としてブロックイソシアネ
ートを混合した熱硬化性バインダー樹脂に導電性物質を
分散させた表面層を設けたものであり、このような表面
層4は、静電塗装により、導電性弾性体層上に密着性よ
く簡便に一定の厚さで形成することができるため、高電
圧を印加してもリークの発生がない安定した帯電を行う
ことができるという効果を奏する。
【0060】また第2実施例の帯電用ロールは、硬化材
としてブロックイソシアネートを使用しているため、ポ
ットライフが長く、かつ塗料の1液化が可能になるた
め、塗装工程を容易にすることができるという効果を奏
する。
【0061】さらに第2実施例の帯電用ロールは、この
表面層4を多層構成にしなくても、ブリードやブルーム
等の問題のない良好な帯電を実現するという効果を奏す
る。特に、導電性弾性体層3として、EPDMを使用す
ることにより、しみだし現象をより確実に解消すること
ができる。そのため、感光体6を汚染することなく、長
期にわたっての使用が可能になるとともに、長期の保管
も可能になる。
【0062】また第2実施例の帯電用ロールは、2層と
いう簡易な層構造であるうえに、その表面層を1〜2回
の塗装工程で容易に形成することができるため、製造工
程が少なく、短時間でかつ低コストで製造することがで
きる。
【0063】(第3実施例)第3実施例の帯電用ロール
は、ポリエステルポリオール(商品名:DDX−10
6、大日本インキ化学製)100部に、硬化剤としての
イソシアネート(商品名:ECF、三菱油化製)10部
を攪拌重合したウレタンゴム原液を、芯材が内設された
金型に注入し、100℃の温度で3時間硬化させて成形
した。この導電性ウレタンゴム層の層厚方向の抵抗値
は、5.0×104 Ω(22℃、55%RH)に設定し
た。
【0064】次に、オイルフリーアルキッド樹脂(商品
名:ベッコライト55−530、大日本インキ化学製)
60部、およびブロックイソシアネート硬化剤(商品
名:バーノックB7−887−60、大日本インキ化学
製)42部に、導電性カーボン(商品名:FW−20
0、デグサ社製)13部を添加したものをキシレン50
部、MIBK(メチル・イソ・ブチル・ケトン)50部
の混合溶剤によりサンドミルを用いて、混合分散させ、
液抵抗0.18MΩの表面層形成用塗料を準備した。
【0065】この表面層形成用塗料を第2実施例と同じ
静電塗装機により上記ウレタンロールに乾燥時膜厚が3
5μmとなるように静電塗装して表面層4を形成して、
帯電用ロールとした。この帯電用ロールの体積抵抗を測
定したところ、9.0×104 Ω・cmであった。
【0066】また、この帯電用ロールを用いて第2実施
例と同じ帯電試験を行ったところ、いずれの環境下でも
均一で良好な帯電が行われていることが確認された。こ
のとき感光体表面にはしみだし成分による汚れは認めら
れず、また、割れ等も認められなかった。
【0067】(比較例)アクリル樹脂(商品名:アクリ
ディック54−172−60、大日本インキ化学製)6
8部、メラミン樹脂(商品名:スーパーッカミンG−
821−60、大日本インキ化学製)26部、エポキシ
樹脂(商品名:エピクロン1050、大日本インキ化学
製)6部に導電性カーボン10部を添加したものをキシ
レン30部、MIBK(メチル・イソ・ブチル・ケト
ン)37.5部、N−ブタノール10部、ブチルセロソ
ルブ−10部、スワゾール1800−12.5部からな
る混合溶剤を準備した。
【0068】そして、表面層4をこの表面層形成用塗料
を用いた以外は、前記第2実施例と同様にして帯電用ロ
ールを作成した。この帯電用ロールの体積抵抗を測定し
たところ、5.0×105Ω・cmであった。
【0069】上記比較例の帯電用ロールについて、前記
第2実施例と同じ帯電試験を行ったところ、帯電用ロー
ル1と感光体6とのニップ部で、表面層4に割れが発生
し、そのわれの部分にて帯電不良が発生し、得られる画
像において、黒点や黒筋が認められた。
【0070】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0071】また、本発明においては、画像露光、現像
およびクリーニング等のプロセスは静電写真の分野に公
知の任意の方法を採用することができるが、現像剤の種
類など特定のものに限定されるものではない。
【0072】本発明の帯電用ロールは、上述した複写機
だけでなく、レーザープリンターやCRTプリンター、
ファックス、電子写真式製版システムおよびリモート端
末からの画像情報を受信する受信手段を有するファクシ
ミリなどの電子写真応用分野に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の帯電用ロール耐熱ロールを示
す横断面図である。
【符号の説明】
1 帯電用ロール 2 芯材 3 導電性弾性体層 4 表面層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−67067(JP,A) 特開 平7−20684(JP,A) 特開 平6−35220(JP,A) 特開 平6−130703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/08 501 G03G 15/16 103 F16C 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒軸体の芯材の外周に導電性弾性体層
    と導電性物質を分散させた表面層とを積層した帯電用ロ
    ールにおいて、 前記表面層が、オイルフリーアルキッド樹脂によって構
    成されていることを特徴とする帯電用ロール。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記表面層が、前記オイルフリーアルキッド樹脂と硬化
    材とを混合した熱硬化性バインダー樹脂によって構成さ
    れていることを特徴とする帯電用ロール。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記表面層の硬化剤が、ブロックイソシアネートによっ
    て構成されていることを特徴とする帯電用ロール。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記表面層には、前記導電性物質としてカーボンブラッ
    クが分散されていることを特徴とする帯電用ロール。
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