JP3354200B2 - 帯電用部材および帯電装置 - Google Patents

帯電用部材および帯電装置

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JP3354200B2
JP3354200B2 JP09336793A JP9336793A JP3354200B2 JP 3354200 B2 JP3354200 B2 JP 3354200B2 JP 09336793 A JP09336793 A JP 09336793A JP 9336793 A JP9336793 A JP 9336793A JP 3354200 B2 JP3354200 B2 JP 3354200B2
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセスまた
は静電記録プロセスなどの画像形成プロセスにおいて用
いられる帯電用部材および帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子写真プロセスにおける帯
電プロセスでは、シールド板と、それに部分的に囲まれ
る金属ワイヤとの間に高電圧(DC5〜8kV)を印加
し、発生するコロナにより感光体を帯電させている。し
かしながらこの構成では、コロナ発生時にオゾンやNO
x等のコロナ生成物により、感光体表面を変質させ、画
像ボケや劣化を進行させたり、ワイヤの汚れが画像品質
に影響し、画像白抜けや黒スジを生じる等の問題があ
る。一方、電力的にも感光体に向かう電流はその5〜3
0%に過ぎず、殆どが、ワイヤを囲むシールド板に流
れ、帯電装置としては効率の悪いものである。
【0003】こうした欠点を補うために特開昭57−1
78267号公報、特開昭56−104351号公報の
ように感光体などの被帯電体に帯電用部材を接触させ
て、直接帯電する構成が検討されている。従来、直接帯
電に使われる帯電用部材としては、(a)カーボンブラ
ック等の低抵抗粒子を分散させ、抵抗調整したNBR、
アクリルゴム、クロロプレンゴム等のゴム材料を、芯金
に被覆した導電ゴムローラや、(b)特公昭50−13
661号公報に記載されているようなナイロンもしくは
ポリウレタンを被覆したローラが知られている。
【0004】しかしながら、前者(a)のような低抵抗
粒子を分散した導電ゴムローラは、その低抵抗性を保持
するために分散させる低抵抗粒子の量を多くする必要が
あるので、ゴム硬度が上昇し、さらに表面に散在してい
る低抵抗粒子の硬度によって、感光体等の被帯電体の表
面に傷がついてしまうという問題がある。このような傷
がつくとスジなどの画像欠陥が起こってしまう。そこ
で、この問題を解消するために、オイルなどを添加し、
低硬度にすると、今度はオイルがゴムローラ表面にオイ
ルがしみだし、感光体表面を汚染するといった問題点が
ある。
【0005】また、後者(b)のようなナイロンもしく
はポリウレタンを被覆したローラの場合には、使用環境
の変化、特に大気中の湿度の変化によって、感光体など
の被帯電体への帯電能力が大きく変化し、たとえば低温
低湿下にあっては、帯電能力が極端に低下する等の問題
がある。このように帯電能力が低下すると、被帯電体の
均一な帯電が行われず、画像形成を行った場合、画像濃
度が低下したり、反転現像方式では帯電むらに対応した
斑点状の黒点画像(黒ポチ)となり、正現像方式では白
黒画像(白ポチ)となり、いずれにおいても高品位の画
像を得ることができず、環境安全性が劣る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被帯
電体の表面に傷などの悪影響を与えることなく、しかも
温度および湿度の環境安定性の優れた帯電用部材および
帯電装置を提供することである。
【0007】
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面層を有
し、この表面層は、低抵抗粒子を分散したウレタンと、
ウレタン100重量部に対し、10〜30重量部であっ
て、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、および炭酸バ
リウムから成るグループから選ばれた1または複数とを
含むことを特徴とする帯電用部材である。 本発明は、(a)金属製支持部材と、 (b)支持部材の外周面に設けられ、弾力性を有し、低
抵抗粒子をゴム材料に分散し、オイルを添加しまたは発
泡体にした導電性介在層と、 (c)表面層を有し、この表面層は、低抵抗粒子を分散
したウレタンと、ウレタン100重量部に対し、10〜
30重量部であって、リン酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、および炭酸バリウムから成るグループから選ばれた
1または複数とを含み、106〜1012Ω・cmであ
り、膜厚20〜150μmであることを特徴とする帯電
用部材である。
【0010】
【0011】
【0012】本発明は、(a)被帯電体と、 (b)帯電用部材であって、 (b1)金属製支持部材と、 (b2)支持部材の外周面に設けられ、弾力性を有し、
低抵抗粒子をゴム材料に分散し、オイルを添加しまたは
発泡体にした導電性介在層と、 (b3)表面層であって、低抵抗粒子を分散したウレタ
ンと、ウレタン100重量部に対し、10〜30重量部
であって、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、および
炭酸バリウムから成るグループから選ばれた1または複
数とを含み、106〜1012Ω・cmであり、膜厚20
〜150μmであり、被帯電体に接触する表面層とを有
し、ロール状に形成される帯電用部材と、 (c)被帯電体と支持部材との間に600〜2000V
の電圧を印加する電源とを含むことを特徴とする帯電装
置である。
【0013】本発明は、(a)被帯電体と、 (b)帯電用部材であって、 (b1)金属製支持部材と、 (b2)支持部材に基端部が固定され、弾力性を有し、
低抵抗粒子をゴム材料に分散し、オイルを添加しまたは
発泡体にした導電性介在層と、 (b3)表面層であって、 低抵抗粒子を分散したウレタンと、ウレタン100重量
部に対し、10〜30重量部であって、リン酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、および炭酸バリウムから成るグル
ープから選ばれた1または複数とを含み、106〜10
12Ω・cmであり、膜厚20〜150μmであり、介在
層の遊端部付近で被帯電体に接触する表面層とを有し、
ブレード状に形成される帯電用部材と、 (c)被帯電体と支持部材との間に600〜2000V
の電圧を印加する電源とを含むことを特徴とする帯電装
置である。
【0014】
【作用】本発明に従えば、帯電用部材は、ウレタンと、
そのウレタン100重量部に対し難水溶性無機塩10〜
30重量部とを含む。前記難水溶性無機塩としては、リ
ン酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウムがあ
る。
【0015】ウレタンと難水溶性無機塩との混練によっ
てウレタンに難水溶性無機塩が分散する。難水溶性無機
塩は、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、および炭酸
バリウムから成るグループから選ばれた1または複数で
ある。このような難水溶性無機塩を、ウレタンに混合す
ることによって、ウレタンだけの表面層を有する帯電部
材に比べて、本発明の帯電用部材は、温度および湿度の
環境の変化に対する帯電能力の変化を非常に小さくして
安定化することが可能となる。この理由は、前記難水溶
性無機塩が、環境の変化に対しても常に吸湿度を一定に
保持する能力を有しており、すなわち表面層に水分を適
度に保ち、したがって環境安定性に優れた帯電用部材が
実現されると考えられる。ウレタンだけから成る表面層
を有する従来からの帯電用部材では、一般的に低温低湿
になると、良好な放電を行うことが困難になるけれど
も、本発明では、上述のように前記難水溶性無機塩を含
むことによって、低温低湿になっても、常に良好な放電
を生じることが可能となる。その結果、帯電能力の安定
した、帯電むらのない均一な放電を行うことが可能とな
る。導電性介在層は、低抵抗粒子をゴム材料に分散して
構成され、これによって適切な抵抗を得ることができる
ようになり、しかもその低抵抗粒子を分散することによ
って硬度が上昇するのを抑制するために、導電性介在層
は、オイルを添加し、または発泡体とされ、こうして導
電性介在層は、低硬度にコントロールされることにな
る。この導電性介在層の外周面には、表面層が被覆され
るので、導電性介在層に前述のようにオイルが添加され
ても、表面層からそのオイルがしみだすことはない。表
面層は、106〜1012Ω・cmの低抵抗であるので、
被帯電体の絶縁破壊を防ぐことが確実になる。
【0016】このような帯電用部材を、金属製支持部材
に、導電性ゴムである弾力性を有する介在層を介して、
前記表面層を形成して帯電用ロールを形成してもよく、
あるいはまたこの帯電用部材は、被帯電体に接触するブ
レード状に形成してもよい。前記表面層と被帯電体との
間に600〜2000Vの電圧を電源から印加し、上述
の放電が行われ、被帯電体を帯電することができる。ま
た被帯電体を、低電圧である600〜2000Vの印加
で均一帯電を行うことができる。しかもこのような低電
圧を用いることによって、帯電の際に、オゾンやNOx
などが生成することを防ぐことができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のロール状帯電用
部材の断面図である。この帯電用部材1は、図2に示さ
れる複写機または記録装置などの画像形成を行う電子写
真プロセスまたは静電記録プロセスにおいて好適に用い
られる。直円柱状の電子写真感光体11の外周面上に接
触して本発明に従う帯電用部材1が設けられ、こうして
帯電された感光体11上には露光手段5によってスリッ
ト露光されて静電潜像が形成され、その後、現像手段6
によって静電潜像がトナー像に顕像化され、搬送経路1
2を搬送される記録紙7に、転写用帯電用部材8によっ
て、トナー像が記録紙7に転写される。感光体11上に
残留したトナーは、クリーニング手段9によって除去さ
れる。帯電用部材1で感光体11を帯電するに際して、
感光体11に残留電位が存在するときには、前露光手段
10によって感光体11に光をあてて、残留電位を除去
したほうがよい。
【0018】図1に示される帯電用部材1において、軸
直角断面が軸線方向に一様な円形である直円柱状または
直円筒状である回転自在に設けられた導電性のある金属
製支持部材2の外周面には、弾力性を有する導電性介在
層3が固定され、その介在層3の外周面には本発明に従
う表面層4が形成される。支持部材2は、鉄、銅、ステ
ンレス鋼などの金属製である。
【0019】介在層3としては、カーボンブラック、金
属粉末等の低抵抗粒子を分散させ導電性に調整したゴム
材料を形成する。ゴム材としては、天然ゴム、クロロプ
レンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロ
ピレンゴム、ブチルゴム、アクリル・ニトリル・ブタジ
エンゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、
ハロゲン化ブチルゴム、クロロスルフォンポリエチレン
ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロロヒドリン等の架
橋ゴムおよびこれらの共重合物、ブレンド物、およびポ
リオレフィン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポ
リアミド系、ポリウレタン系等の熱可塑性エラストマー
等から適宜選択することができる。また必要に応じてこ
れらにアロマ系、ナフテン系、パラフィン系オイル等の
鉱物油およびジ−(2−エチルヘキシル)フタレート
(DOP)、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート
(DOA)、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート
(DOS)等の可塑剤、なたね油、ヤシ油等の植物油な
どの軟化剤が使用し得る。その他ゴム薬品、ゴム添加剤
として硫黄、パーオキサイド等の加硫剤、ステアリン酸
亜鉛等の加硫促進助剤、スルフェンアミド系、チウラム
系、チアゾール系、グアニジン系等の加硫促進剤、アミ
ン系、フェノール系、硫黄系、リン系等の老化防止剤、
補強剤、シリカ、タルク、クレイ等の無機充填剤も任意
に選択し得る。介在層3を構成する導電ゴムは、オイル
などで低硬度(たとえば30〜45度)にされ、弾力性
を有する。
【0020】表面層4を製造するにあたってはまず、溶
剤にポリウレタンを溶解し、これにカーボンブラック等
の低抵抗粒子を分散させ、106〜1012 Ω・cmの抵
抗になるように調整する。さらに、これに難水溶性無機
塩をウレタン100重量部に対し2〜50重量部、好ま
しくは10〜30重量部、最も好ましくは30重量部、
添加し、ボールミルなどで分散させ、介在層3上に塗工
する。難水溶性無機塩が2重量部より少ない場合は、環
境変化に対する効果が少なく、50重量部より多い場合
は、表面層4の強度が弱くなり、無駄である。塗工は、
浸漬コーティング法、スプレーコーティング法などのコ
ーティング法を用いて行うことができる。表面層の膜厚
は5〜200μm、特に20〜150μmが好ましい。
【0021】表面層4を106 〜1012Ω・cmの低抵
抗に調整する理由は、感光体11等の被帯電体の絶縁破
壊に対して有効であるからである。すなわち、接触帯電
を行う場合、感光体に接触配置された帯電用部材に高電
圧を印加すると感光体内部の欠陥部分が放電破壊を起こ
してしまう。したがって感光体11の帯電が不均一にな
り、さらにその破壊点へ帯電用部材から過剰な電流が流
れ、帯電用部材に印加された電圧が降下してしまう。こ
の結果、感光体接触領域全域にわたって帯電不良を生
じ、正規現像方式では白帯、反転現像方式では黒帯とな
ってあらわれる。これらを防止するためには帯電用部材
に印加する電圧を低電圧にすることが望ましく、この低
電圧を印加して均一帯電を行うためには、帯電用部材1
の表面層を低抵抗に保つ必要があるのである。
【0022】また、直流電源13によって高電圧を印加
すると帯電の際にオゾンやNOx等の生成物が多く生成
してしまい、感光体11等の被帯電体に対して画像ボ
ケ、画像流れなどの悪影響を及ぼしてしまう。
【0023】以上のことを考えると、本発明は、ウレタ
ンに難水溶性無機塩を分散させた表面層4を有する帯電
用部材1であるので、この表面層4中にカーボンブラッ
ク等の低抵抗物質を必要量添加するだけで、容易に抵抗
をコントロールすることができ、それによる硬度アップ
は、内層の導電ゴム層にオイル添加するまたは発泡体に
する等の手段で容易に低硬度にコントロールすることが
できるので、特に問題はない。以上のことから、本発明
の帯電用部材1に印加する電圧は、±600V〜±20
00Vの低電圧で感光体11などの被帯電体を充分均一
に帯電させることができる。
【0024】直流電源13の一方の電極は支持部材2に
接続され、他方の電極は接地される。感光体11は、金
属製直円筒の表面に電気絶縁性の感光層が形成された構
成を有し、その筒は、接地され、電源13の他方の電極
に接続される。
【0025】図3は、図1および図2に示される実施例
の本件発明者による実験結果を示すグラフである。電源
13による帯電用部材1の印加電圧と、その帯電用部材
1によって帯電された感光体11の表面電位を示す。ラ
インL1は、常温常湿、および高温高湿の環境化におけ
る特性を示し、ラインL2は、低温低湿(たとえば10
℃、30%RH相対湿度)および高温低湿のときの特性
を示す。印加電圧がたとえばV1=1400Vであると
き、ラインL1,L2の差の電圧ΔVは、たとえば10
0Vとなり、小さくすることができることが確認され
た。これに対して前述の先行技術として述べた帯電用部
材では、ΔVは、たとえば300Vであった。
【0026】こうして帯電用部材1を用いることによっ
て、感光体11である被帯電体の表面に傷などの影響を
与えず、しかも従来のウレタンのみの表面層を有する帯
電用部材と比べ、環境の変化に対する帯電能力の変化が
非常に小さく安定していることを見いだした。この理由
としては明確ではないが、本発明の表面層4に用いてい
る難水溶性無機塩が、環境の変化に対しても、常に吸湿
度を一定に保持する能力を有しているために環境安定性
に優れ、特に低温低湿(たとえば10℃、30%RH)
になっても、常に良好な放電が起こるためではないかと
考えられる。その結果、帯電能力の安定した、帯電むら
のない均一な帯電が行えたのではないかと考える。
【0027】図4は本発明の他の実施例のブレード状帯
電用部材1aを示す断面図であり、図5は図4に示され
るブレード状帯電用部材1aを用いて感光体11を帯電
するときの状態を示している。帯電用部材1aは、金属
製板状の支持部材2aに介在層3aの基端部が固定さ
れ、この介在層3aの外周面に表面層4aが形成され
る。表面層4aは、介在層3aの遊端部付近で感光体1
1に接触する。介在層3aは、前述の実施例における介
在層3と同様な材料から成り、また表面層4aは、前述
の表面層4と同様な材料から成る。その他の構成は前述
の実施例と同様である。
【0028】本発明における感光体に接触させる帯電用
部材の設置については特定の方法に限らず、帯電用部材
は固定方式、感光体と同方向または逆方向で回転等の移
動方式いずれの方式を用いることができる。さらに帯電
用部材に感光体上の現像剤のクリーニング装置として機
能させることも、特に図4および図5の実施例では、可
能である。本発明の直接帯電における帯電用部材への印
加電圧、印加方法に関しては、各々の電子写真装置の使
用にもよるが、瞬時に所望する電圧を印加する方式の他
にも、感光体の保護の目的で段階的に印加する方法、直
流電圧を印加する方法、直流と交流を重畳させた形で印
加する方法をとることができる。
【0029】本発明の帯電用部材1,1aは、図2に示
される転写用帯電手段8として用いることもまた可能で
ある。
【0030】本件発明者の実験結果を述べる。
【0031】実施例1 クロロプレンゴム100重量部に導電性カーボンブラッ
ク10重量部、ナフテン系鉱物油30重量部、酸化亜鉛
5重量部、酸化マグネシウム4重量部、加硫促進剤2重
量部、ステアリン酸1重量部をオープンロールで混練
し、金型にて成形し、図1のローラ状帯電用部材1の介
在層3を設けた。この介在層3の体積抵抗を、温度22
℃、湿度60%の環境で抵抗を測定すると4×107 Ω
cm、JIS(日本工業規格)A硬度40度であった。
【0032】次に大日精化(株)製ポリエステル系ウレ
タン樹脂溶液レザミンME−3139LP(改)(溶剤
組成MEK/DMF=重量比40/60、不揮発分30
%)100重量部に硫酸バリウム6重量部(樹脂100
重量部に対して計算すると、約20重量部)、カーボン
ブラック10重量部を添加しさらにMEK50重量部、
DMF50重量部を添加し、これをボールミルで混合し
樹脂溶液中に硫酸バリウム、カーボンブラックを充分に
分散させた。MEKは、メチルエチルケトンであり、D
MFは、ジメチルホルムアミドである。
【0033】このようにして得た樹脂溶液に図1のロー
ラ状帯電用部材1の支持部材2とともに介在層3を浸漬
して膜厚50μmの表面層4を設けた。表面層4の体積
抵抗を測定したところ7×107 Ωcmであった。この
帯電用部材1を図2の反転現像方式のプリンタの1次帯
電器として取付け、電源13によって直流電圧1400
Vを印加し、常温常湿状態(N/Nと略称する)で感光
体11表面に乗った電位を測定した。その結果を表1に
示す。
【0034】さらに、温度10℃、湿度30%の低温低
湿状態(L/Lと略称する)において同様の評価を行っ
た結果を表1に示す。
【0035】実施例2 実施例1と同様の部材を図4および図5のごとくブレー
ド形状で取付けた以外は、実施例1と同じ。
【0036】実施例3 実施例1の硫酸バリウムの代りに第3リン酸カルシウム
を用いた。
【0037】比較例1 実施例1から硫酸バリウムを除いた他は実施例1と同
様。
【0038】比較例2 実施例1においてナフテン系鉱物油を添加せずに、また
表面層4を被覆せず、介在層3のみ。その介在層3は、
JIS A硬度70度。
【0039】
【表1】
【0040】表1の画像欠陥の欄の中でOKは、画像欠
陥が生じていないことを示す。耐久試験の欄の中でOK
は、表面層4,4aに傷が発生しないことを示す。
【0041】表1の実験結果から、本発明による帯電用
部材1,1aは、画像欠陥が生じず、また耐久性が優れ
ていることが確認された。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ウレタン
と、そのウレタン100重量部に対し難水溶性無機塩1
0〜30重量部とを含む表面層を有する帯電用部材が実
現され、この難水溶性無機塩は、リン酸カルシウム、硫
酸カルシウム、および炭酸バリウムから成るグループか
ら選ばれた1または複数であり、この帯電用部材を被帯
電体に接触し、帯電用部材と被帯電体との間に電圧を印
加して被帯電体を帯電することができるようにしたの
で、被帯電体の表面に傷などの悪影響を与えず、したが
って画像欠陥が生じることなく、しかも環境安定性の優
れた帯電用部材および帯電装置が実現される。導電性介
在層は、低抵抗粒子をゴム材料に分散して構成され、こ
れによって適切な抵抗を得ることができるようになり、
しかもその低抵抗粒子を分散することによって硬度が上
昇するのを抑制するために、導電性介在層は、オイルを
添加し、または発泡体とされ、こうして導電性介在層
は、低硬度にコントロールされることになる。この導電
性介在層の外周面には、表面層が被覆されるので、導電
性介在層に前述のようにオイルが添加されても、表面層
からそのオイルがしみだすことはない。表面層は、10
6〜1012Ω・cmの低抵抗であるので、被帯電体の絶
縁破壊を防ぐことが確実になる。
【0043】また本発明によれば、上述のように被帯電
体の表面に傷などを生じることがなく、また温度および
湿度が変化しても、安定して帯電むらを生じることなし
に、均一な帯電を行うことができるようになり、これに
よって良好な画像を得ることができる。
【0044】また本発明によれば、帯電のために電源か
ら供給される電圧は、ワイヤをシールド板によって囲ん
でコロナ放電を行う先行技術に比べて、600〜200
0Vの比較的低電圧で帯電することが可能になる。しか
もこのような低電圧を用いることによって、帯電の際
に、オゾンやNOxなどが生成することを防ぐことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のローラ状帯電用部材1の断
面図である。
【図2】この帯電用部材1を用いる複写機または記録装
置などの画像形成装置の簡略化した側面図である。
【図3】本件発明者の実験結果を示す帯電用部材1の特
性を示すグラフである。
【図4】本発明の他の実施例のブレード状帯電用部材1
aの断面図である。
【図5】図4に示される帯電用部材1aを用いる画像形
成装置の一部の側面図である。
【符号の説明】
1,1a 帯電用部材 2,2a 支持部材 3,3a 介在層 4,4a 表面層 5 露光手段 6 現像手段 8 転写用帯電手段 9 クリーニング手段 10 残留電位除去用前露光手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−40683(JP,A) 特開 平3−38664(JP,A) 特開 平5−27550(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16 103 C08K 3/24 C08L 101/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面層を有し、この表面層は、 低抵抗粒子を分散したウレタンと、 ウレタン100重量部に対し、10〜30重量部であっ
    て、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、および炭酸バ
    リウムから成るグループから選ばれた1または複数とを
    含むことを特徴とする帯電用部材。
  2. 【請求項2】 (a)金属製支持部材と、 (b)支持部材の外周面に設けられ、弾力性を有し、低
    抵抗粒子をゴム材料に分散し、オイルを添加しまたは発
    泡体にした導電性介在層と、 (c)表面層であって、この表面層は、 低抵抗粒子を分散したウレタンと、 ウレタン100重量部に対し、10〜30重量部であっ
    て、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、および炭酸バ
    リウムから成るグループから選ばれた1または複数とを
    含み、 106〜1012Ω・cmであり、膜厚20〜150μm
    である表面層を有することを特徴とする帯電用部材。
  3. 【請求項3】 (a)被帯電体と、 (b)帯電用部材であって、 (b1)金属製支持部材と、 (b2)支持部材の外周面に設けられ、弾力性を有し、
    低抵抗粒子をゴム材料に分散し、オイルを添加しまたは
    発泡体にした導電性介在層と、 (b3)表面層であって、 低抵抗粒子を分散したウレタンと、 ウレタン100重量部に対し、10〜30重量部であっ
    て、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、および炭酸バ
    リウムから成るグループから選ばれた1または複数とを
    含み、 106〜1012Ω・cmであり、膜厚20〜150μm
    であり、被帯電体に接触する表面層とを有し、 ロール状に形成される帯電用部材と、 (c)被帯電体と支持部材との間に600〜2000V
    の電圧を印加する電源とを含むことを特徴とする帯電装
    置。
  4. 【請求項4】 (a)被帯電体と、 (b)帯電用部材であって、 (b1)金属製支持部材と、 (b2)支持部材に基端部が固定され、弾力性を有し、
    低抵抗粒子をゴム材料に分散し、オイルを添加しまたは
    発泡体にした導電性介在層と、 (b3)表面層であって、 低抵抗粒子を分散したウレタンと、 ウレタン100重量部に対し、10〜30重量部であっ
    て、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、および炭酸バ
    リウムから成るグループから選ばれた1または複数とを
    含み、 106〜1012Ω・cmであり、膜厚20〜150μm
    であり、介在層の遊端部付近で被帯電体に接触する表面
    層とを有し、 ブレード状に形成される帯電用部材と、 (c)被帯電体と支持部材との間に600〜2000V
    の電圧を印加する電源とを含むことを特徴とする帯電装
    置。
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