JP3352170B2 - 帯電部材及び帯電装置 - Google Patents
帯電部材及び帯電装置Info
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Description
録装置に用いられる感光体や誘電体のような被帯電体を
帯電(除電も含む)する帯電部材および帯電装置に関す
る。
電圧を外部より印加した帯電部材を被帯電体に当接させ
て帯電を行う手法(以下DC帯電)と、直流電圧と交流
電圧との重畳電圧を印加して帯電を行う手法(以下AC
帯電)とが知られている。
光体との間に形成される微小なエアーギャップにおける
放電機構を用いて帯電を行っており、DC帯電において
は、放電開始しきい値と所望の感光体表面電位とを加え
た電圧を接触帯電部材に印加することによって、またA
C帯電においては、所望の感光体表面電位に相当するD
C電圧と、放電開始しきい値電圧の2倍以上のピーク間
電圧を持つAC電圧を重畳して印加することによって適
正な帯電が行われる。
リットはあるものの、帯電ムラが生じやすい、環境変動
の要因を受けやすい等の弊害があり、画像安定性の面か
らAC帯電が用いられることが多い。
ば芯金上にカーボンブラックや金属酸化物などの導電性
微粉体を充填したNR、シリコーンゴムやEPDM、S
BR、IR等の合成ゴム等の中抵抗弾性材料を被覆して
ローラ形状とし、この上に抵抗体層を被覆したソリッド
タイプの帯電ローラが多く用いられる。ここでの抵抗層
は、感光体上にピンホール等の欠陥が生じた場合に、こ
こに帯電電流が集中して、帯電部材、感光体が破損する
ことを防止するためのものであり、一般的にはアクリル
やウレタン、またはナイロン等の高分子化合物に、カー
ボンブラックや金属酸化物(TiO2,SnO2など)な
どの導電性微粉体を分散した塗料を塗工する。この時、
導電性微粉体の分散が不均一だと微小領域の帯電不良等
を引き起こす場合があるため、塗料、分散方法の選択を
慎重に行わなければならない。
めには、接触帯電部材の表面は平滑である必要がある。
接触帯電部材の表面に微小な凹凸等が生じている場合に
は、微小な帯電ムラが発生し、反転現像方式の電子写真
装置によって出力された画像上では砂地と呼ばれる多数
の黒ポチ(正規現像方式では白ポチ)となって画像不良
を起こす。
部材にAC電圧を印加するため感光体との間に振動電界
が生じ、お互いに引き合うことによって帯電音と呼ばれ
る異音が発生する。この帯電音は接触帯電部材に印加す
る周波数の二倍の周波数を主に持っており、通常用いら
れる数百ヘルツの帯電周波数では帯電音の周波数が数百
〜数キロヘルツとなり、非常に耳障りに感じられる。
体を発泡体として、帯電部材と感光体との間に発生する
振動を緩和させることが考えられてきた。
ラを用いる場合には、芯金上に低抵抗のスポンジローラ
を形成し、この上に抵抗層を複数設ける、もしくはスポ
ンジローラの上に低抵抗のチューブ等を形成してこの上
に抵抗層をコーティングする、また、スキン層を持つス
ポンジローラを形成して、この上に抵抗層を設ける等の
手段が考案されている。
を研磨した面)に直接抵抗層をコーティングすることが
コスト面、製造面、構成面の全てから簡易であり好まし
いわけであるが、一般的に用いられている有機溶媒にコ
ーティング用のバインダーを溶解させ、これに導電フィ
ラー等を分散させてディッピング塗工法、ビーム塗工
法、ロールコート法等の手法でスポンジ面に塗工を行っ
た場合には、塗工後のローラ表面が平滑にならないとい
う問題点を生じていた。
に富む有機溶媒に溶解させて塗工した場合、コート表面
は迅速に乾燥するのに比べてスポンジの目の中に入り込
んだコート剤は乾燥しにくいため、この乾燥度合いの違
いがひずみとなって表面形状を乱してしまうためであ
る。また、コート表面がある程度乾燥した後にスポンジ
の目の中の有機溶媒が揮発した場合には、揮発したガス
が風船のように膨張し、表面膜を破って抜けてしまい。
ディンプル状、クレーター状のあばた表面となってしま
うことがあった。
前述したような黒ポチ又は白ポチの画像不良が生じる。
型する場合には、一般的に成型時に金型内で発泡させる
ため型内の温度分布、圧力分布等によって発泡ムラが出
やすく、成型後のローラの硬度ムラとなることがある。
このような硬度ムラは感光体と帯電部材の接触の不均一
さにつながり、帯電音が帯電ローラの回転にともなって
うなるという問題点を発生させることがあった。
及びこれを備えた帯電装置を提供することである。
電する帯電部材及び帯電装置を提供することである。
電部材及び帯電装置を提供することである。
被帯電体を帯電する帯電部材において、発泡層と、この
発泡層の外側に設けられ水系の高分子化合物を含む機能
層を有し、上記機能層はあらかじめ水もしくは水と混合
できる分散媒中に導電フィラーを分散させた液体と、上
記高分子化合物と、が混合されていることを特徴とす
る。
る。
の画像形成装置に装着した実施例を示す斜視図である。
軸2を介して1対の軸受部材3、3によって回転自由に
支持されている。その軸2は感光ドラム1の感光層を保
持するアルミニウム等よりなる導電性基体に導通され、
かつ接地(E)されている。
電部材としての帯電ローラ4が当接されている。帯電ロ
ーラ4は、金属等の導電性の回転軸5を介して1対の軸
受部材6、6に回転可能に保持されるとともに、固定部
材8に取り付けられたコイルばね7により、感光ドラム
1に常時所定の圧力で圧接させている。9は導電性の回
転軸5を介して帯電ローラ4に帯電電圧を印加するため
の電源である。
た例を以下に示す。図2は、本発明に係る帯電ローラ4
を装着したプリンタの概略図である。
電剤を直径30mmのアルミドラム上に塗工したもので
ある。
4mm/secで画像形成を行う。
部電位Vdに相当する直流電圧に、例えば帯電の均一化
のためにピーク間電圧2000Vの交流電圧を重畳した
振動電圧を用いる。交流帯電を行うことによって、帯電
ローラ4の汚れ、環境変動等に関わらず安定して感光ド
ラム1の表面電位を均一にVdに帯電することが可能と
なる。
後、感光ドラム1は、画像信号に応じて強度変調を受け
たレーザ光17によってイメージ露光を受けた部分が除
電される。現像部では現像器が21、一成分磁性トナー
によって反転現像を行い、露光した部分をトナーによっ
て可視化する。ここではジャンピング現像方式を用い
た。
において転写材Pに転写される。本実施例のプリンタで
は転写帯電装置として3KVの電圧を印加した転写ロー
ラ22を用いた。
タンゴム製のカウンタブレードを備えるクリーナ23に
よって除去される。
25によって定着され、装置本体の外部に排出される。
不図示の駆動手段により図1矢印a方向に回転駆動する
と、帯電ローラ4が感光ドラム1に所定の圧力で接触し
た状態で矢印b方向に従動回転し、帯電ローラ4に電源
9により電圧を印加することによって感光ドラム1表面
が一様均一に帯電される。上記の印加電圧としては例え
ば−700Vの直流電圧に1500〜2500V(ピー
ク間電圧)、周波数500Hzの交流電圧を重畳した振
動電圧を印加することにより感光ドラム1表面が、−7
00V程度に帯電される。なお、この振動電圧とは、周
期的にその電圧が変化するものであり、振動電圧の波形
は、正弦波、三角波、矩形波等使用可能である。さら
に、振動電圧は、直流電源のON、OFFを繰り返すこ
とにより形成される矩形波でも良い。
電開始電圧値(帯電部材に直流電圧を印加して被帯電体
の帯電が開始する印加直流電圧値)の2倍以上であるこ
とが、被帯電体の電位のならし効果が得られるので望ま
しい。本実施例のOPC感光ドラムの帯電開始電圧は約
−600Vであった。
なプロセスカートリッジ12は、感光ドラム1、帯電ロ
ーラ4、現像器21、クリーナ23を備えているが、少
なくとも感光ドラム1と帯電ローラ4とを備えていれば
良い。
ローラ上に抵抗層を一層コートした二層構成の帯電ロー
ラとし、抵抗層のコート剤として水系のウレタン樹脂に
アンチモンをドープして導電化処理を施したSnO2を
均一分散したものを材料に用いることを特徴とする。
の帯電ブレード、帯電ブラシ、帯電布等、スポンジ、も
しくはスポンジのように不均一な表面性を持つ帯電部が
存在し、このような材料の表面にコーティングを行なう
際に、上記のような手法で作成したコート材料を用いる
ことも可能であり、以後の発明は帯電ローラに適用した
場合のみに限定されるものではない。
を示す。
ンジローラ4bを構成する。感光体上にピンホール等の
欠陥が生じた場合に、スポンジ層の抵抗値が低いと過大
な電流が流れてしまい、スポンジが発熱して焦げてしま
うことを防ぐため、又帯電に必要な帯電電流を流す必要
があるためスポンジローラの抵抗値は、104〜108Ω
cmの範囲であることが必要となる。
電性を付与するためにケッチェンブラックを5〜15重
量部、更に加硫時に発泡させるために発泡剤としてAD
CAを5〜10重量部添加したものである。このゴムを
押し出し成型によってチューブ状に成型し、水蒸気加硫
方式によって一次加硫を行い発泡体とし、更に二次加硫
を行う。
均一であり、表面付近の発泡が不安定で発泡ムラ、硬度
ムラが多いため表面の研磨を行ない、直径12mmのス
ポンジローラとする。
の物性値は発泡径100μm、ASKERC硬度で35
°となった。
放電ムラを防止し、更に感光体上のピンホールへのリー
クを防ぐために抵抗層4cをコートする。抵抗層4cの
体積抵抗率は105〜109Ωcmであるのが望ましい。
コーティング層との接着を確保するためにシランカップ
リング剤でプライマー処理を行なった。
ラを作成する場合には、コーティング剤の材料として
は、有機溶媒に溶解させたナイロン、ポリエステル、ウ
レタン等の各種高分子化合物をバインダーとして用いて
いたが、これをスポンジ状の表面を持つ基体に塗工して
熱風乾燥させると、スポンジの表層と発泡の目の中に入
り込んだ塗料の乾燥速度の違いによるひずみや、目の中
に入り込んだ塗料の溶媒が気化した時の気泡の発生によ
って、塗工面が平滑にならないという問題点を生じる。
施例では抵抗層のコーティング剤として比較的乾燥の遅
い水系のバインダーを用いることを特徴とする。具体的
には旭電化工業製の水系ウレタン塗料アデカボンタイタ
ーHUX−232を用いた。
抗値に調整するためにバインダー中に導電性の微粒子を
分散する。本実施例では導電性の微粒子としてアンチモ
ンドープして導電化処理を施した酸化スズ微粒子を用い
た。これは、導電性微粒子としてカーボンブラックのよ
うに100〜101Ωcm程度の体積抵抗値の低いものを
用いると、添加量に対する塗料の体積抵抗値の変動が大
きく抵抗制御の安定性にかけるため、101Ωcm程度
と比較的高い体積抵抗値を持つ粉体を用いることが好ま
しいためである。
には帯電部材の表面に絶縁性の微小領域ができてしま
い、これに対応する位置の感光体帯電不良を引き起こす
ことがあるため、本実施例では分散機としてペイントシ
ェーカーを用いて12時間分散を行なった。コート液に
対する酸化スズの分散量は重量比で60%である。
PSとなっている。
ーラ表面に塗工する。本実施例では塗工方法としてディ
ッピング塗工法を用いたが、このほかにもロール塗工
法、ビーム塗工法等適宜用いることが可能である。
べた溶液中でスポンジローラを30mm/secの速さ
で引き上げ、塗工膜厚を80ミクロン程度とするために
ローラの上下を逆にしてもう一度塗工を行った。このよ
うに反転させて塗工を行うことでローラの上下の塗工膜
厚差を小さくすることが可能である。
1時間乾燥を行なった。
面性を持っており、砂地画像を引き起こすような表面欠
陥は存在しなかった。
ラでAC帯電方式(印加電圧DC分−700V、AC分
500Hz、2000Vppの正弦波)で画像形成を行
なったところ、高温高湿、低温低湿環境等を含む全ての
環境下において感光体を均一−700Vに帯電すること
ができ、ソリッドタイプの帯電ローラと全く同等の帯電
性能を得ることが出来ることが確認された。
成したスポンジローラに溶剤系の塗料でコートを行なっ
た例を簡単に示す。
ン、IPAを用いる商品名サンプレンIB−104を用
い、これに上記と同様の分散方法で酸化スズを分散させ
てコートを行ない、120℃にて1時間熱風乾燥させて
スポンジ帯電ローラを作成したが、コート時点では良好
な表面性が得られていたものが乾燥工程を経ることによ
って表面状態が悪化し、Rzで20μm以上の荒れた表
面となり、更に乾燥時に発生したクレーター状のディン
プルが著しい表面欠陥となってしまった。
って画像形成を行なったが、AC帯電のバイアス条件を
最適化しても通常環境下で砂地画像をなくすことはでき
なかった。
を用いる場合ではコート剤の材料として水系のバインダ
ーを用いることで始めて乾燥による表面欠陥の発生を防
止することが出来るようになった。
つ接触帯電部材の表面をコートすると、有機溶媒を用い
た場合に比べて分散媒である水の乾燥はゆるやかである
ため乾燥時に塗膜を乱すことなく、均一な接触帯電部材
の表面性を得ることができるためである。
度のコート液で塗工することが可能であり、更に重ね塗
りが容易であるため、コート膜厚の厚膜化が可能であ
る、膜厚のコントロールが容易である等の利点も有して
いる。
均一に分散させることには困難が生じるが、本発明では
バインダーとして水系のものを用い、これにpH値を調
整した水分散媒に導電酸化スズ等の金属酸化物を均一分
散した分散液を混合してコーティングすることによっ
て、従来より容易に導電微粒子を均一に分散させた塗料
を作ることが可能になる。この手法では導電性微粒子が
塗料中に均一に分散されていることにより、従来の手法
では分散が不均一のために発生しがちであった微小領域
の帯電不良をなくすことができるようになった。
ト剤以外は同じ帯電ローラとし、これのコート剤とし
て、水系のバインダーと、導電フィラーとして水にあら
かじめ分散させた酸化スズスラリーを混合して使用する
ことを特徴とする。
バインダーに酸化スズを分散させる方法としてペイント
シェーカー、ボールミル等の機械的分散方法を用いた
が、このような方法を用いた場合には分散に時間がかか
り、更に分散の安定性を確保することが難しく酸化スズ
粉体の保管、運送、製造各条件、分散時の溶媒の温度等
によって分散状態が変化することが避けられない。
化剤等で水中にエマルジョン状態で安定化させているた
め、高剪断力で分散を行なった場合には分散を行なって
いる最中に溶液がゲル化してしまうという可能性も生じ
ていた。
では導電フィラーとしてpH値をあらかじめ調節した水
の中に、酸化スズを安定分散させた液を用い、これと水
系のバインダーを混合することによってコート剤を作成
することを特徴とする。
学(株)製酸化スズゾル、酸化チタンゾル等が知られて
いるがこの他にも同様の手法で水と混合できる分散媒中
に導電フィラーを安定分散させたものを用いることが可
能である。
例で用いた水系ウレタン塗料の旭電化工業製ウレタン塗
料HUX−232である。これに、アンモニア、水酸化
ナトリウム等のアルカリでpHを4〜6に調整した水中
に、アンチモンでドーピング処理して導電化を行なった
酸化スズを安定分散させたスラリーを導電フィラーとし
て混合する。
ウレタン塗料の固形分に対して導電フィラーの重量比が
60%になるようにお互いを混ぜ合わせる。混合方法は
スターラー等で簡単に混ぜ合わせるだけでウレタン樹脂
中に導電フィラーを均一分散させることが可能である
が、適宜適当な分散機を用いることも可能である。
200cpsになった。
実施例同様の手法によって中抵抗のスポンジローラにコ
ートし、帯電ローラを作成する。第1の実施例とは混合
液の濃度が異なるため、同じ約80μmのコート厚で抵
抗層を塗工するためにディッピングコート法で引き上げ
速度20mm/secとし、ローラの上下を反転させて
二回コーティングを行なった。
る材料を混合してコート液を作成する方法は、剪断力を
用いずに導電フィラーの均一分散を可能にできるため、
異なる物理的、化学的特性を持つ複数のバインダーを混
合して用いることも可能になる。
汚染性が少ない、膜強度が強いという特性を有するが、
逆に膜の硬度が高く、ローラとして成形した場合にロー
ラの硬度が高くなってしまい、帯電音が大きくなるとい
う問題点も有していた。これに対して同じ水系のウレタ
ン塗料HUX−290Hは感光体に対する汚染性が若干
あるものの膜が軟らかく、柔軟なコート皮膜を作れると
いう特性を持っている。
32とHUX−290Hを重量比で3:7の割合で混合
したものは膜の柔軟性と感光体への汚染性を両立するこ
とができ、帯電音の発生を抑え、かつ弊害のない帯電ロ
ーラを作成することができることを発見した。
触媒(株)製商品名アクリセット、TOYOBO製商品
名バイロン等があり、それぞれを単体で、またはそれぞ
れの特性を有効利用するために適宜混合して用いること
が可能である。
インダー高分子化合物と、あらかじめ水中に安定分散さ
せた導電フィラーを混合して接触帯電部材の抵抗層のコ
ート液を作成することによって、導電フィラーをコート
液中に簡単に均一分散できるようになる。また、剪断力
を用いずに導電フィラーを分散できるためバインダー溶
液のエマルジョン状態を変化させることなく安定してコ
ート液を作成できるようになった。
能層をコートする際に、コートの材料として水系でイオ
ン導電性の材料を用いることを特徴とする。
ト材料として水系の絶縁性バインダーに、抵抗値調整の
ために導電性のフィラーを分散したものを用いていた。
が絶縁性のものでかまわないため材料選択の余地が広い
こと、導電フィラーで抵抗値調整をした後には抵抗値の
環境変動が少ない等の利点がある。
散するため、製造条件等で抵抗値のふれが存在する、フ
ィラーの補強効果によって膜の硬度が高くなる、分散に
時間がかかる等の問題点も同時に有していた。
いてはコート材料として物質の固有抵抗が抵抗層として
適当であるイオン導電性の高分子化合物を用いる。具体
的にはコート材の特性としてはスポンジの基体に均一に
コートを行なうため水系であり、体積固有抵抗値が10
6〜109Ωcmであり膜が軟らかいことが必要となる。
スポンジ層の体積抵抗率は104〜108Ωcmである。
には高分子化合物中に陰極性の強い官能基を導入した、
もしくはポリエーテル結合を持つウレタン、アクリル樹
脂等が用いられ、この他にはNal、LiClO4、K
SCN、NaSCN等のアルカリ金属塩が導電性を付与
するために添加される。
工業製薬製商品名レオレックスASE−720を用いて
接触帯電部材を構成したが、この材料は本発明の主旨を
限定するものではなく他の同様の高分子化合物を用いる
ことも可能である。
8Ωcm程度であり、スポンジ基体のローラ上にコート
を行なうことによって接触帯電部材として適当な抵抗値
とすることができるようになる。具体的には、第一の参
考例で用いた中抵抗のスポンジローラにロールコート法
でコーティングを行ない、厚さ100μmの抵抗層を形
成した。これを熱風乾燥にて120℃で1時間乾燥を行
なったもので試験を行なった。
のローラ抵抗値が106Ωcmであり、表面粗さはRz
値で5μm程度であり、ローラ表面の凹凸、ディンプル
の無い平滑な表面性であった。これは、水系の材料でコ
ーティングを行なった効果によるものであり、比較例と
して溶剤系のウレタン樹脂、エピクロルヒドリンゴム等
でコーティングを行なった場合には乾燥時に表面の欠陥
が発生して良好な帯電部材表面性を確保することは難し
かった。
帯電を行なった。厚さ25μmの感光層を持つ感光ドラ
ムに対して帯電ローラを総加重500gで加圧当接さ
せ、−1300VのDC電圧を印加したところ、感光体
表面は均一に−700Vに帯電され、反転現像を行なっ
たところ黒ポチ、砂地等の帯電不良、異常帯電による画
像不良は発生しなかった。
部材表面に用いると、高温高湿環境下でイオン、高分子
化合物等が表面に析出、染みだして感光体の汚染が発生
することがあるが、本実施例のような構成では、あらか
じめスポンジ基体上の水系のコートを行なって均一な表
面を形成しているため、この上に保護層として他のコー
ティングを施すことも可能である。
SE−720コートの上にメトキシメチル化ナイロン
(帝国化学製商品名トレジン)の10μm程度のコーテ
ィングを行なうことによって、全環境下で安定した特性
を得ることが可能な接触帯電部材を構成することができ
るようになった。
キシメチル化ナイロンをコートして帯電ローラを形成し
ようとしても、メトキシメチル化ナイロンは溶媒をメチ
ルアルコールとする溶剤系のコート材料なため均一なコ
ーティング表面性を得ることができず、スポンジ基体上
に一旦水系のバインダーをコートすることで均一な表面
製を確保しておくことが必要となることはいうまでもな
い。
グ層に水系のバインダーを持つ材料をコーティングを行
ない、平滑な表面性を得た上で更に他の機能層をコーテ
ィングする手法は、本実施例に述べたようなイオン導電
系の材料に限定されず第1の参考例、第1の実施例に述
べたような導電フィラーを分散したような分散系の材料
を用いても可能である。
イオン導電性である材料を用いることによって、製造時
の抵抗値がバラつきを抑え、導電フィラーを分散しない
単一の材料で接触帯電部材を構成することができるよう
になった。
スポンジ状の転写ローラに水系の材料でコーティングを
行なうことを特徴とする。
間転写体、転写ドラム等の像担持体上のトナー像を転写
紙上に転写するための部材であり、電圧を印加して静電
的に転写を行なう。
部的な集中を制限するための抵抗値(中抵抗であり、1
05〜109Ω)、転写加圧が高い場合に発生する画像中
抜けを防止するための低硬度、転写ローラ表面に付着し
てしまった余分なトナー等を簡単に清掃できるための高
離型性等が要求される。
めには中抵抗のスポンジローラを用いることが一般的で
あり、EPDM,CR,ウレタン等にカーボン、酸化亜
鉛等を分散させて発泡させたスポンジローラが用いられ
る。
的にトナーに対する離型性は良好とは言えず、電界によ
るクリーニング等を行なっても一旦ローラ上に付着した
トナーを完全に除去することが難しく、転写材の裏汚れ
等を発生させることがあった。
は、複写原稿と転写材のサイズが異なった場合等はトナ
ーが転写材を介さずに直接転写ローラ上に転写されるこ
とがあり、次の画像形成時に転写材の裏汚れを防止する
ために転写ローラのクリーニング性を高めることが必要
とされていた。
ーラを使用しながら、トナークリーニング性を向上され
るために転写ローラ表面に水系の材料を用いたコーティ
ングを行なう。
るためにはスポンジ表面を平滑化する、離型性の良い材
料でコーティングを行なう等の手段があるが、前者を実
現するためにはこれまでの実施例で述べてきたように水
系の材料でコーティングを行なうことが必要条件とな
る。このため本実施例ではコーティング材料として第一
の参考例で述べた水系のウレタン塗料HUX−232を
用い、これに抵抗値調整のために酸化スズ、更に離型性
を向上させるためテフロン粒子を分散させる。
造方法について述べる。
高いため、基層のスポンジローラの抵抗値を108Ωと
する。これは、EPDMに抵抗値調整のためカーボンで
あるケッチェンブラックと酸化亜鉛を分散させ、発泡さ
せることによって作成する。
フロン粒子をそれぞれ固形分の重量比で100:60:
10の割合で混合させ、ペイントシェーカーで12時間
分散させたものである。
ーコード塗工法でシート状に塗工し、体積抵抗値を測定
したところ108Ωcm程度であった。
ローラ上に塗工し、乾燥させて転写ローラとした。完成
した転写ローラは表面粗さがRz値で10μm以下と平
滑な表面性をしており、更にテフロン粒子を混合してい
るため高い離型性を確保することができた。
ト材を作成しスポンジローラに塗工したもの、スポンジ
ローラ単体を用いて転写性、クリーニング性を比較した
例を以下の表1に示す。
には均一なコーティングを行なう程クリーニング性が向
上することがわかる。また、溶剤系のバインダーを材料
にしてコーティングを行なった場合には、乾燥の際に生
じるクレーター、ディンプル状の大きな表面欠陥が転写
抜けを生じさせ、画像不良となってしまった。
を均一にコートすることによって転写ローラのクリーニ
ング性を向上させ、更に水系の材料でこれを行なうこと
で均一なローラ表面を簡単に実現できるようになり、転
写抜け等の弊害無しにクリーニング性能の高い転写ロー
ラを構成することが可能となった。
おいて水系の高分子化合物を含む機能層を用いることに
よって、均一なコートを行なうことができるようになっ
た。
子化合物と、あらかじめ水等の分散媒に酸化スズ等の導
電フィラーを安定分散させたスラリーを混合させたもの
を用いることによって、導電フィラーを均一に分散させ
たコート液を作成することもできるようになった。
散されて抵抗値ムラのなく、表面性の均一な、更に軟ら
かい接触帯電部材を容易に作成することができるように
なった。
図。
Claims (10)
- 【請求項1】 被帯電体に接触可能であり、被帯電体を
帯電する帯電部材において、 発泡層と、この発泡層の外側に設けられ水系の高分子化
合物を含む機能層を有し、上記機能層はあらかじめ水も
しくは水と混合できる分散媒中に導電フィラーを分散さ
せた液体と、上記高分子化合物と、が混合されているこ
とを特徴とする帯電部材。 - 【請求項2】 上記発泡層は、弾性体であることを特徴
とする請求項1の帯電部材。 - 【請求項3】 上記導電フィラーは金属酸化物であるこ
とを特徴とする請求項1又は2の帯電部材。 - 【請求項4】 上記導電フィラーは酸化スズであること
を特徴とする請求項3の帯電部材。 - 【請求項5】 上記帯電部材はローラ形状であることを
特徴とする請求項1乃至4のいずれかの帯電部材。 - 【請求項6】 上記被帯電体を帯電するために電圧が印
加される請求項1乃至5のいずれかの帯電部材を有する
ことを特徴とする帯電装置。 - 【請求項7】 上記電圧は振動電圧であることを特徴と
する請求項6の帯電装置。 - 【請求項8】 上記被帯電体は像担持体であることを特
徴とする請求項6又は7の帯電装置。 - 【請求項9】 上記被帯電体は、転写材であり、上記帯
電部材は像担持体の像を転写材に転写することを特徴と
する請求項6の帯電装置。 - 【請求項10】 上記帯電部材と上記像担持体とを画像
形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジに設けたこ
とを特徴とする請求項6乃至8のいずれかの帯電装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22125693A JP3352170B2 (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | 帯電部材及び帯電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22125693A JP3352170B2 (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | 帯電部材及び帯電装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0772710A JPH0772710A (ja) | 1995-03-17 |
JP3352170B2 true JP3352170B2 (ja) | 2002-12-03 |
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ID=16763923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22125693A Expired - Lifetime JP3352170B2 (ja) | 1993-09-06 | 1993-09-06 | 帯電部材及び帯電装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3352170B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000230895A (ja) | 1999-02-08 | 2000-08-22 | Nichigo Shoji Co Ltd | 硬化特性測定装置および測定方法 |
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US9535354B2 (en) * | 2009-12-15 | 2017-01-03 | Bridgestone Corporation | Conductive roller and manufacturing method thereof |
-
1993
- 1993-09-06 JP JP22125693A patent/JP3352170B2/ja not_active Expired - Lifetime
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