JP3804476B2 - 帯電部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真装置における、帯電ロールや帯電ブレード等に用いられる帯電部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機は、感光ドラム表面に原稿像を静電潜像として形成し、これにトナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を複写紙に転写することにより複写を行うものである。この場合、感光ドラム表面に対して静電潜像を形成するには、予め感光ドラム表面を帯電させ、その帯電部分に対して原稿像を光学系を介して投射し、光の通った部分の帯電を消すことにより静電潜像をつくるということが行われている。このような機構による複写の一例を図4に基づいて説明する。すなわち、軸1aを中心に矢印方向に回転する感光ドラム1の外周面に帯電ロール2を上記感光ドラム1とつれ回りさせ、帯電ロール2に電圧を印加することにより感光ドラム1の外周面が帯電される。3は露光機構部でここを介して原稿光像のスリット露光8が感光ドラム1表面に到達し、原稿像に対応した静電潜像が感光ドラム1表面に形成される。4は現像装置であり、上記静電潜像に対してトナーを付着させトナー像を形成する。6は給紙機構ロールであり、複写紙11を感光ドラム1表面に対して供給し、転写ロール5を介してトナー像を複写紙11上に転写する。7はトナー像が形成された複写紙11を通過させて定着する定着ロールである。このようにして、複写体(コピー)が得られる。なお、感光ドラム1表面はクリーナー9により転写残像や残存トナーを除去され、さらにイレーサーランプ10によって全面照射をうけ零電位化されつぎの帯電に備える。図4において、12は上記帯電ロール2に対して1〜3kV程度の電圧を印加する電源である。
【0003】
従来より、上記帯電ロール2等の帯電部材の形成材料としては、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムおよびウレタンゴム等のポリマー成分に、例えば、下記の一般式(A)で表される第四級アンモニウム塩であるイオン導電剤を、通常、0.001〜10重量部(以下「部」と略す)程度添加した導電性材料が用いられている。このような導電性材料においては、上記第四級アンモニウム塩を添加することにより、105 〜109 Ω・cmの範囲での体積抵抗率を安定して均一に精度良く発揮させることが可能となり、環境温度変化による体積抵抗率と表面抵抗率の変化が小さいものが得られる。
【0004】
【化3】
Figure 0003804476
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のイオン導電剤では、その添加量を増加しても低抵抗化には限界があり、例えば、低抵抗化を図ったイオン導電剤の多量の添加配合においては、高温高湿下で上記イオン導電剤がブリードアウト(滲出)してくるという問題がある。また、通電時での電気抵抗の上昇が大きく、経時的に帯電の不具合が発生して、結果、画像の不具合となるという問題が生じる。
【0006】
さらに、上記イオン導電剤は、その導電付与特性に乏しく、イオン導電化材料の電気耐久特性が悪く、製品性能にそのまま影響を及ぼしている。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、低添加量での低抵抗化が図られ、通電時での電気抵抗の上昇を抑制することが可能で、かつ画像の不具合が発生しない帯電部材の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の帯電部材は、イオン導電剤として、下記の一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩(但し、オクチルトリメチルアンモニウム塩を除く)を含有する材料を用いてなるという構成をとる。
【0009】
【化4】
Figure 0003804476
【0010】
【化5】
Figure 0003804476
【0011】
すなわち、本発明者らは、低添加量で従来よりも低い範囲に電気抵抗を調整することができる帯電部材の形成材料を得るべく、イオン導電剤である第四級アンモニウム塩を中心に鋭意研究を重ねた。そして、第四級アンモニウム塩の正イオン側のNに結合する4つの置換基に着目し、4つの置換基の全てがアルキル基である場合に好結果が得られるのではないかと想起したが、必ずしも全てのアルキル基において好結果が得られるのではないことを突き止めた。そこで、好ましいアルキル基についてさらに研究開発を重ねた結果、Nに結合する4つのアルキル基のうち、いずれか1つが炭素数4,6,8のアルキル基であり、残りの3つがメチル基またはエチル基である(但し、オクチルトリメチルアンモニウム塩を除く)か、もしくはいずれか3つが炭素数4,6,8のアルキル基であり、残りの1つがメチル基またはエチル基である場合に、正イオンの中心であるNのチャージ量が大きくなることを見出し、本発明に到達した。
【0012】
そして、上記一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩の配合量を特定範囲に設定すると、所望の電気抵抗まで下げることが容易となり、ブリードアウトの発生をより一層効果的に抑制することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
本発明の帯電部材は、イオン導電剤として、下記の一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩(但し、オクチルトリメチルアンモニウム塩を除く)を含有する材料を用いることにより得ることができる。
【0015】
【化6】
Figure 0003804476
【0016】
【化7】
Figure 0003804476
【0017】
本発明は、上記一般式(1a)または一般式(1b)において、R1 〜R4 のいずれか1つが炭素数4,6,8のアルキル基、あるいはR1 〜R4 のうち3つが炭素数4,6,8のアルキル基である。
【0018】
上記炭素数4,6,8のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよいが、分子内の立体障害の点で、直鎖状が好ましい。上記炭素数4,6,8のアルキル基としては、具体的には、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基が好ましい。
【0019】
上記一般式(1a)または一般式(1b)において、R1 〜R4 で表される残余のアルキル基(炭素数4,6,8以外のアルキル基)としては、メチル基,エチル基である。
【0020】
このようなアルキル基の具体例としては、上記R1 〜R4 のうちのいずれか1つが炭素数4のアルキル基である場合、残りの基は、メチル基、エチル基である。また、上記R1 〜R4 のうちのいずれか1つが炭素数8のアルキル基である場合、残りの基は、エチル基である。
【0021】
または、上記R1 〜R4 のうちの3つが炭素数4のアルキル基である場合、残り1つの基は、メチル基、エチル基である。また、上記R1 〜R4 のうち3つが炭素数8のアルキル基である場合、残り1つの基は、メチル基、エチル基である。
【0022】
上記一般式(1a)または一般式(1b)において、X n- で表されるn価の陰イオンとしては、特に限定はなく、例えば、F- 、Cl- 、Br- 、I- 等のハロゲンイオンや、ClO4 - 、BF4 - 、SO4 2-、HSO4 - 、CH3 SO4 - 、C2 5 SO4 - 、CH3 SO3 - 、C2 5 SO3 - 、COOH- 等があげられる。これらのなかでも、低抵抗化が可能である点で、Br- 、I- 、ClO4 - 、HSO4 - 、C2 5 SO4 - が好ましい。
【0023】
上記一般式(1a)または一般式(1b)において、nで表される1〜6の整数のなかでも、1〜4の整数が好ましく、特に好ましくは1〜2の整数である。
【0024】
そして、上記一般式(1a)で表される第四級アンモニウム塩としては、下記の一般式(2A)で表されるものが用いられる。あるいは、式(2A)中のメチル基部分がエチル基となるものである。
【0025】
【化8】
Figure 0003804476
【0026】
上記一般式(2A)のように、Nに結合する4つのアルキル基のうち1個が炭素数4,6のアルキル基で、残りの3つがメチル基あるいはNに結合する4つのアルキル基のうち1個が炭素数4,6,8のアルキル基で、残りの3つがエチル基であると、Nのチャージ量が大きくなる。
【0027】
また、上記以外に、下記の一般式(2B)で表されるものが用いられる。あるいは、式(2B)中のメチル基部分がエチル基となるものである。
【0028】
【化9】
Figure 0003804476
【0029】
上記一般式(2B)のように、Nに結合する4つのアルキル基のうち3個が炭素数4,6,8のアルキル基で、残りの1つがメチル基あるいはエチル基であると、上記式(2A)と同様、Nのチャージ量が大きくなる。
【0030】
本発明の帯電部材の形成材料に用いられる極性ポリマーとしては、極性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、エピクロロヒドリンゴム(CO)、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム(ECO)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、極性ポリマー自身の電気抵抗が低い点で、ECO、NBR、ウレタンゴムが好適に用いられる。
【0031】
上記極性ポリマーに対する上記特定の第四級アンモニウム塩の配合量は、極性ポリマー100部に対して、特定の第四級アンモニウム塩を0.05〜5部の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは0.5〜3部である。すなわち、特定の第四級アンモニウム塩の配合量が0.05部未満であると、電気抵抗を所望の値まで下げることが困難となり、逆に5部を超えると、極性ポリマーとの相溶性が悪くブルームしやすくなる傾向がみられるからである。
【0032】
なお、本発明の帯電部材の形成材料には、上記特定の第四級アンモニウム塩および極性ポリマーに加えて、架橋剤、架橋促進剤、加工助剤、老化防止剤、軟化剤、補強剤等を必要に応じて添加しても差し支えない。
【0033】
また、本発明の帯電部材の形成材料では、上記特定の第四級アンモニウム塩とともに、電子導電材を併用しても差し支えない。上記電子導電材としては、例えば、アルミニウム粉末、ステンレス粉末等の金属粉末;c−ZnO、c−TiO2 、c−Fe3 4 、c−SnO2 等の導電性金属酸化物;グラファイト、カーボンブラック等の導電性粉末等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なお、上記「c−」とは、導電性を有するという意味である。
【0034】
上記形成材料を用いてなる帯電部材として、帯電ロールを例に説明する。
【0035】
上記帯電ロールの一例としては、軸体と、その外周に形成される導電性弾性体層と、さらにその外周に形成される抵抗調整層とから構成されたものがあげられる。
【0036】
上記軸体としては、特に限定するものではなく、例えば金属製の円柱体からなる芯金や内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体が用いられる。
【0037】
上記軸体の外周に円周に沿って形成される導電性弾性体層は、弾性体または発泡体で形成される。この導電性弾性体層の形成材料としては、ポリノルボーネンゴム,エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM),スチレン−ブタジエンゴム等の合成ゴムがあげられ、単独でもしくは併せて用いられる。このような導電性弾性体層は、通常、その導電性が101 〜105 Ω・cm程度に設定される。そして、その厚みは、通常、1〜10mm、好適には2〜4mm程度に設定される。
【0038】
特に、上記導電性弾性体層の硬度(JIS A)を25(Hs)以下に設定すると、図4に示すような装置に帯電ロールとして組み込んで使用する場合において、まれに発生する感光体と帯電ロール間の微振動による画質不具合(横むら)やかぶり現象の発生が防止されるようになる。そして、このように、導電性弾性体層自体の硬度を所望の値に設定するには、オイル等の軟化剤が添加される。上記軟化剤としては、ナフテン系オイル等が好適に用いられる。さらに、必要に応じて導電剤としてケッチェンブラック等のカーボンブラックが用いられる。
【0039】
上記導電性弾性体層の外周に形成される抵抗調整層は、先に述べた本発明の帯電部材の形成材料、すなわち、前記特定の第四級アンモニウム塩を含有する材料を用いて形成されるものである。そして、その厚みは、通常、10〜1000μmに設定されるものであり、好適な範囲は80〜700μmである。
【0040】
そして、このような帯電ロールにおいて、上記抵抗調整層の外周に保護層が形成された構成をとることが特に好ましい。また、上記導電性弾性体層と抵抗調整層との間に必要に応じて軟化剤移行防止層が形成される。
【0041】
上記抵抗調整層の外周に最外層として形成される保護層は、N−メトキシメチル化ナイロンをはじめとして、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等従来公知のものをそのまま使用することができる。そして、この保護層にカーボンブラックのような導電剤を混合分散させると、低温低湿時の導電性が良好となり低温低湿環境下でも良好な性能が発揮されるようになる。このような保護層は、通常、1〜25μmの厚みに設定されるのが好ましく、特に好適な範囲は3〜20μmである。また、この保護層の電気抵抗値は107 〜1011Ω・cmに設定される。なお、上記導電剤としては、カーボンブラックに限定されるものではなく、従来公知の導電剤を上記カーボンブラックに代えて使用することができる。
【0042】
上記導電性弾性体層と抵抗調整層との間に必要に応じて形成される軟化剤移行防止層は、上記導電性弾性体層中に含有されるオイル等のような軟化剤のしみ出し遮断防止のために形成される。この軟化剤移行防止層は、N−メトキシメチル化ナイロン等従来公知の材料を使用することができる。上記軟化剤移行防止層の厚みは、一般に、1〜20μmに設定され、好適には3〜10μmに設定される。そして、この軟化剤移行防止層の電気抵抗は105 Ω・cm以下に設定される。導電剤としては、カーボンブラックをはじめとする従来公知の導電剤が使用される。
【0043】
このような帯電ロールは、例えば、つぎのようにして製造することができる。芯金の外周面に、接着剤を塗布し、先に述べたゴム組成物を用い金型加硫を利用して導電性弾性体層を形成した後、上記導電性弾性体層の表面を必要に応じて研磨してスプレー・ディッピング等で軟化剤移行防止層−抵抗調整層−保護層を塗布・乾燥、必要に応じて熱入れを施し順に形成する方法と、芯金の外周面に接着剤を塗布した物、未加硫・未発泡状態の導電性弾性体層チューブ状成形物、抵抗調整層チューブ状成形物を用意し、金型の中に、上記3種を金型内中心から芯金・導電性弾性体層・抵抗調整層の順に配置し、加硫・発泡させ、芯金−導電性弾性体層−抵抗調整層の構成をもったロールを形成し、上記方法で保護層を形成する方法等により製造される。
【0044】
この抵抗調整層の形成は、上記エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム(ECO)等の極性ポリマーに、イオン導電剤として上記特定の第四級アンモニウム塩を添加するとともに、必要に応じてその他の添加剤を添加する。ついで、これらをニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練することにより、未加硫ゴム組成物化し、溶剤に溶解しコーティングする方法とそのまま押出機等の成形機を使用する方法があり、例えばコーティング法ではこの未加硫ゴム組成物を適当な溶剤(例えばメチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン等)に溶解し、前記導電性弾性体層の外周面に塗工したのち乾燥し、ついで加熱加硫することによって形成することができる。上記塗工に際してはディップ方式によることが好適である。より詳しく述べると、上記未加硫ゴム組成物が含まれる溶液を、ディップ液として図1に示すような槽24に収容する。つぎに、導電性弾性体層が形成されたロール25を垂直に立てて、上記溶液中に繰り返し浸漬することにより、導電性弾性体層の外周面に上記未加硫ゴム組成物からなるゴム膜を形成させる。このときのディップ溶液粘度,昇降速度,昇降回数,乾燥時間等の条件は、上記溶液の液膜が10〜200μmの範囲になるような条件に設定することが好ましい。このような液膜が形成されたものについて25〜80℃の温度で0.5〜4時間乾燥を施して溶剤を除去し、続いて150〜200℃の温度で10分〜2時間加熱することにより上記ゴム膜を加硫し抵抗調整層化させる。つぎに、上記のように抵抗調整層を形成したのち、その上にN−メトキシメチル化ナイロンからなる樹脂液、場合によってはそれに導電剤等を混合した樹脂液をスプレー,ディッピング等でコーティングして乾燥し、必要な場合には熱処理して架橋させ保護層化させる。このようにして、図2および図3に示すような層構造を有する帯電ロールが得られる。図2および図3において、26は芯金、27は導電性弾性体層、28は軟化剤移行防止層、29は抵抗調整層、30は保護層である。なお、図2および図3において、導電性弾性体層27は発泡体で形成することができる。この場合には、軟化剤移行防止層28は設けなくてもよい。
【0045】
本発明の帯電部材の具体例としては、上記帯電ロール以外に、帯電ブレード等があげられる。
【0046】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0047】
【実施例1〜、比較例1〜5】
【0048】
〔導電性弾性体層形成材料の調製〕
導電性弾性体層形成材料として、下記に示す各成分を用いてゴム組成物を準備した。
【0049】
ポリノルボーネンゴム 100部
ケッチェンブラック 50部
ナフテン系オイル 400部
【0050】
〔軟化剤移行防止層形成材料の調製〕
軟化剤移行防止層形成材料として、下記に示す各成分を用いてカーボンブラック分散樹脂液を調製した。
【0051】
N−メトキシメチル化ナイロン 100部
カーボンブラック 15部
【0052】
〔抵抗調整層形成材料の調製〕
抵抗調整層形成材料として、下記の表1〜表2に示す各成分、すなわち、極性ポリマーとしてECO(エピクロロヒドリンとエチレンオキサイドの等モル共重合体)と、受酸剤として鉛丹と、チオウレア系架橋促進剤(三新化学社製、サンセラー22C)と、イオン導電剤として下記の式(3)〜()で表される第四級アンモニウム塩を用い、これらを同表に示す割合で配合し、バンバリーミキサーを用いて混練することにより未加硫ゴム組成物を調製した。
【0053】
【化10】
Figure 0003804476
【0054】
【表1】
Figure 0003804476
【0055】
【表2】
Figure 0003804476
【0056】
〔保護層形成材料の調製〕
保護層形成材料として、下記に示す各成分を用いて樹脂液を調製した。
【0057】
N−メトキシメチル化ナイロン 100部
カーボンブラック 8部
【0058】
つぎに、直径8mmの金属製シャフトからなる芯金の外周に接着剤を塗布した後、その外周に、上記導電性弾性体層形成材料のゴム組成物を用い、金型加硫を利用し全体の外径が15mmになるように導電性弾性体層を形成した。ついで、その導電性弾性体層の外周に、上記軟化剤移行防止層形成材料用のカーボンブラック分散樹脂液をスプレーコーティングした後、乾燥し厚み6〜10μmの軟化剤移行防止層を形成した。一方、上記抵抗調整層形成用のゴム組成物をロール混練した後、メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン=3/1(重量比)の溶剤に溶解し、粘度を500センチポイズに調製してディップ液を作製した。この液中に、上記のようにして軟化剤移行防止層が形成された芯金を浸漬してコーティングした後、引き上げて乾燥させ、ついで加熱処理して架橋させた。ついで、その表面に保護層形成用の樹脂液をスプレーコーティングした後、乾燥して保護層を形成した。その結果、目的とする帯電ロールを作製した。
【0059】
このようにして得られた各帯電ロールの電気抵抗を、図5に示すような金属ロール電極法により測定した。すなわち、帯電ロール31の両端を荷重4.9Nで直径30mmの金属ロール32に押圧した状態で、上記金属ロール32を回転数60rpmで矢印方向に回転させるとともに、上記帯電ロール31を上記金属ロール32の連れ回りにより矢印方向に回転させた。そして、上記帯電ロール31の一端に100Vの電圧を印加して電流値を測定し、電気抵抗値(初期抵抗)を求めた。つぎに、上記図5の状態で通電したまま10時間後の電流値を測定して電気抵抗値(耐久抵抗)を求めた。そして、これらの測定から電気抵抗の上昇度合いを算出した。これらの結果を後記の表3〜表4に示す。
【0060】
一方、得られた帯電ロールを高温高湿条件(40℃×95%RH)にて1週間放置した後、室温(25℃×50%RH)で一日放置し、帯電ロールの表面を目視により観察した。評価は、ブルーム・ブリードが確認されなかったものを○、ブルーム・ブリードが確認され、画像に影響があるものを×とした。その結果を下記の表3〜表4に示す。
【0061】
【表3】
Figure 0003804476
【0062】
【表4】
Figure 0003804476
【0063】
上記表3〜表4の結果から、実施例品は、初期抵抗値はもちろん耐久抵抗値も低く抵抗の上昇度合いも小さい優れたものであった。しかも、ブルーム・ブリードも確認されず、帯電ロールとして優れていることがわかる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、本発明の帯電部材は、イオン導電剤として、前記一般式(1a)または一般式(1b)で表される特定の第四級アンモニウム塩(但し、オクチルトリメチルアンモニウム塩を除く)を含有する材料を用いて形成されてなるものである。そして、上記特定の第四級アンモニウム塩の正イオン側のNに結合するアルキル基のうち、いずれか1つが炭素数4,6,8のアルキル基であり、残りの3つがメチル基またはエチル基である(但し、オクチルトリメチルアンモニウム塩を除く)か、もしくはいずれか3つが炭素数4,6,8のアルキル基であり、残りの1つがメチル基またはエチル基であるため、正イオンの中心であるNのチャージ量が大きくなり、従来よりも低い範囲に電気抵抗を調整することができる。しかも、低添加量での低抵抗化が図られるため、ブリードアウト等の不具合が生じない。
【0065】
そして、上記一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩の配合量を特定範囲に設定すると、所望の電気抵抗まで下げることが容易となり、ブルームアウトの発生をより一層効果的に抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 帯電ロールの製法の一例を示す説明図である。
【図2】 本発明の帯電部材の一例である帯電ロールの構成を示す断面斜視図である。
【図3】 本発明の帯電部材の一例である帯電ロールの構成を示す断面図である。
【図4】 電子写真複写機の構成を模式的に示す説明図である。
【図5】 帯電ロールの電気抵抗の測定方法を示す説明図である。
【符号の説明】
26 芯金
27 導電性弾性体層
28 軟化剤移行防止層
29 抵抗調整層
30 保護層

Claims (4)

  1. イオン導電剤として、下記の一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩(但し、オクチルトリメチルアンモニウム塩を除く)を含有する材料を用いてなる帯電部材。
    Figure 0003804476
    Figure 0003804476
  2. 上記イオン導電剤とともに電子導電材を含有する請求項1記載の帯電部材。
  3. エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムおよびウレタンゴムからなる群から選ばれた少なくとも一つである極性ポリマーに、上記一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩を添加してなる請求項1または2記載の帯電部材。
  4. 上記第四級アンモニウム塩の配合量が、上記極性ポリマー100重量部に対して、0.05〜5重量部の範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電部材。
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