JP2002089543A - 半導電性部材、電子写真用機能部材及びプロセスカートリッジ - Google Patents

半導電性部材、電子写真用機能部材及びプロセスカートリッジ

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JP2002089543A
JP2002089543A JP2000254437A JP2000254437A JP2002089543A JP 2002089543 A JP2002089543 A JP 2002089543A JP 2000254437 A JP2000254437 A JP 2000254437A JP 2000254437 A JP2000254437 A JP 2000254437A JP 2002089543 A JP2002089543 A JP 2002089543A
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Tatsuro Yoshida
達朗 吉田
Kyoko Suzuki
恭子 鈴木
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Canon Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】所定の電気抵抗値にコントロールし易く、位置
による電気抵抗値のバラツキが少なく、低温低湿時から
高温高湿時までの電気抵抗値の変動幅が少なく、かつ連
続して使用した際の電気抵抗値の変動幅が少ない半導電
性部材、それを用いた電子写真用機能部材及びプロセス
カートリッジを提供する。 【解決手段】酸性基を有する水溶性ポリアニリン及び水
系高分子化合物を含有し、かつ、104 〜1012Ω・c
mの体積固有抵抗を有することを特徴とする半導電性部
材、それを用いた電子写真用機能部材及びプロセスカー
トリッジ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導電性部材、電子
写真用機能部材及びプロセスカートリッジに関し、特に
水溶性ポリアニリンを含有する半導電性部材、前記半導
電性部材を用いた電子写真用機能部材及びプロセスカー
トリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真技術の進歩に伴い、電子
写真プロセスで利用する半導電性部材に対する要求が高
まっており、とりわけ帯電、現像又は転写等のプロセス
に利用される弾性ロールが注目されている。このような
用途に用いられる半導電性部材としては、所定の電気抵
抗値を有するのみならず、電気抵抗値の位置によるバラ
ツキが少なく、電気抵抗値の印加電圧依存性が少なく、
低温低湿時から高温高湿時までの電気抵抗値の変動幅が
少なく、かつ長時間連続して使用した際の電気抵抗値の
変動幅が少ないものが求められる。
【0003】このような用途に用いられる半導電性部材
は、高分子エラストマーや高分子フォーム等の高分子物
質に導電性材料を混入したものである。前記導電性材料
は大きく粉末状物質と可溶(水溶)性物質に分類され
る。
【0004】これらの導電性材料のうち、カーボンブラ
ック粉末や金属粉末等の粉末状物質を用いた場合は、そ
の導電性出現のメカニズムが導電性材料同士の接触によ
るものであることから、特に無機系導電性材料の熱可塑
性樹脂中への分散状態が重要で、僅かの加工条件の違い
や、配合量の違いにより電気抵抗値が大きく変化する傾
向があった。更に、同一成型品中でも位置による電気抵
抗値のバラツキが大きいなど、安定した半導電性を示す
成型品を再現性よく得ることが困難である。一般に、粉
末状物質の添加系においては、1×104 〜1×1012
Ω・cmの範囲の半導電性の領域では上記の様な現象が
特に起こりやすく、電気抵抗値のコントロールが難し
い。また、より低い電気抵抗値の達成のため粉末状物質
の配合割合を多くすると、製品の機械的強度の低下や表
面の粗面化という問題も生じる。また、経時に伴い一度
分散したこれらの粉末状物質が熱可塑性樹脂中で再凝集
し、電気抵抗値が変化するという問題がある。このよう
に粉末状の導電性材料には分散均一性、安定性に起因す
る問題点があった。
【0005】一方、可溶性物質として、過塩素酸リチウ
ム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムの如き無
機イオン物質、ラウリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、
オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシル
トリメチルアンモニウムクロライド、変性脂肪族ジメチ
ルエチルアンモニウムエトサルフェートの如き陽イオン
性界面活性剤、ラウリルベタイン、ステアリルベタイ
ン、ジメチルアルキルラウリルベタインの如き両性イオ
ン界面活性剤、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過
塩素酸テトラブチルアンモニウム、ホウフッ化テトラブ
チルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩の如き有機
イオン物質よりなる導電剤、親水性のポリエーテルやポ
リエステルの如き帯電防止剤の1種又は2種以上を高分
子エラストマーや高分子フォーム等の高分子物質に混入
して、所定の抵抗値に調整した高分子部材も知られてい
るが、この種の高分子部材は低温低湿時から高温高湿時
までの電気抵抗値の変動幅が大きい(環境安定性が悪
い)という問題点があった。
【0006】このように既知の導電性物質では、分散均
一性、分散安定性と環境安定性の何れをも満足させる半
導電性部材を得るのは困難であった。
【0007】本発明者らはこれらの課題を解決しうる導
電性物質について鋭意検討を行った結果、水溶性ポリア
ニリンが分散均一性、分散安定性と環境安定性のいずれ
をも満足させる半導電性部材を提供する導電性物質であ
ることを見出した。
【0008】導電性物質としてのポリアニリンは既に知
られており、その導電性はプロトン化ドーピング又は酸
化ドーピングを通して与えられる。ポリアニリンは比較
的安価なモノマーから高い収率で合成でき、その導電性
の形態は、優れた化学的安定性と、比較的に高い電気伝
導性、また環境安定性を有しているという事実はよく知
られていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリアニリン
は、その主鎖が堅い構造を有しており、高分子鎖間の相
互作用が大きいので、一般に不溶、不融であり、成形、
加工がしにくいという難点があった。
【0010】最近10年余りの間に、可溶化に対する数
多い研究のため、相当な進展があり、有機溶媒及び水に
溶解するポリアニリン及びこれの加工法が開発されてき
た。
【0011】この水溶性ポリアニリンを含んだ水系高分
子化合物を含有する導電性組成物は帯電防止剤等に利用
された例はあるが、高度の導電性の均一性や環境安定性
が求められる電子写真用機能部材として利用された例は
なかった。
【0012】本発明の目的は、所定の電気抵抗値にコン
トロールし易く、位置による電気抵抗値のバラツキが少
なく、低温低湿時から高温高湿時までの電気抵抗値の変
動幅が少なく、かつ連続して使用した際の電気抵抗値の
変動幅が少ない半導電性部材、それを有する電子写真用
機能部材及びプロセスカートリッジを提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、酸性
基を有する水溶性ポリアニリン及び水系高分子化合物を
含有する半導電性部材であり、該半導電性部材は104
〜1012Ω・cmの体積固有抵抗を有する。
【0014】また、本発明は、支持体及び機能層を有す
る電子写真用機能部材であり、該機能層は酸性基を有す
る水溶性ポリアニリン及び水系高分子化合物を含有する
半導電性部材を含有し、該半導電性部材は104 〜10
12Ω・cmの体積固有抵抗を有する。
【0015】また、本発明は、電子写真感光体及び機能
部材を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であ
るプロセスカートリッジであり、該機能部材は支持体及
び機能層を有し、該機能層は酸性基を有する水溶性ポリ
アニリン及び水系高分子化合物を含有する半導電性部材
を含有し、該半導電性部材は104 〜1012Ω・cmの
体積固有抵抗を有する。
【0016】本発明の半導電性部材は、酸性基を含む水
溶性ポリアニリンと水系高分子化合物を含有し、かつ1
4 〜1012Ω・cmの体積固有抵抗を有する。
【0017】本発明においては、特に、水溶性ポリアニ
リンと水系高分子化合物との組み合わせが、水溶性ポリ
アニリンが相溶するか、もしくは非常に均一で微細な粒
子として存在するため、電子写真用機能部材として用い
た際に高品質の画像が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳しく説明
する。
【0019】本発明に用いられる水溶性ポリアニリンは
水溶性を出すために酸性基を含む。酸性基としてはスル
ホニル基、カルボキシル基などが挙げられるが、特にス
ルホニル基が好ましい。
【0020】ポリアニリンの基本骨格は、「導電性ポリ
マー」p17−18(著者:吉村進、高分子学会編集)
に例示されるものである。本発明に用いられる水溶性ポ
リアニリンは水溶性を出すための酸性基がこのポリアニ
リン骨格中のいずれかの原子に直接結合していればよ
く、また、酸性基以外の官能基が結合していてもよい。
具体的には、例えば、特開平10−110030号公
報、特開平10−060108号公報等に示されたもの
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0021】ポリアニリンのドープ状態は、自己ドープ
型、外部ドープ型のどちらでもよく、特に限定されな
い。外部ドープ型の場合のドーパントとしては、プロト
ン酸の陰イオンであればいずれでもよい。
【0022】プロトン酸の陰イオンとしては、塩素イオ
ン、臭素イオン、沃素イオン、硝酸イオン、硫酸イオ
ン、リン酸イオン、ほうフッ化イオン、過塩素酸イオ
ン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イ
オン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢
酸イオン及びトリフルオロメタンスルホン酸イオン等の
1〜3価の陰イオンがあり、好ましくは1〜2価の陰イ
オンである。
【0023】本発明の酸性基を含む水溶性ポリアニリン
と水系高分子化合物を含む組成物を形成するための組成
物(以下組成物と略す)を構成するためには、水溶性ポ
リアニリンと高分子化合物を直接混合してもよいし、相
溶性を出すために溶媒を加えて水溶性ポリアニリン溶液
と高分子化合物を直接混合して溶かして用いてもよい。
そのために使われる溶媒としては、水又は水と相溶性の
ある有機溶媒の混合系が用いられ、混合系においては特
に水分含量の多い状態が水溶性ポリアニリンの溶解のた
めに好ましい。
【0024】有機溶媒の具体例としては、メタノール、
エタノール、プロパノール及びイソプロパノール等のア
ルコール類、アセトンやメチルイソブチルケトン等のケ
トン類、メチルセロソルブやエチルセロソルブ等のセロ
ソルブ類、メチルプロピレングリコールやエチルプロピ
レングリコール等のプロピレングリコール類、ジメチル
ホルムアミドやジメチルアセトアミド等のアミド類、N
−メチルピロリドンやN−エチルピロリドン等のピロリ
ドン類、乳酸エチル、乳酸メチル、β−メトキシイソ酪
酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロ
キシイソ酪酸エチル及びα−メトキシイソ酪酸メチル等
のヒドロキシエステル類等を挙げることができ、アルコ
ール類、プロピレングリコール類、アミド類及びピロリ
ドン類が好ましく用いられ、アルコール類が更に好まし
く用いられる。上記有機溶媒又は有機溶媒を含有する溶
媒を用いることにより、塗布する基材に対する組成物の
塗布性を向上することができる。
【0025】本発明で用いられる水系高分子化合物とし
ては、高分子が完全に水に可溶である水溶性高分子化合
物、乳化重合で得られる水系エマルジョン形成高分子化
合物等を挙げることができる。
【0026】水溶性高分子化合物の具体例としては、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルホルマール及びポリビ
ニルブチラール等のポリビニルアルコール類;ポリアク
リルアミド、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)及
びポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等のポ
リアクリルアミド類;ポリビニルピロリドン類;水溶性
アルキド樹脂、水溶性アミド系樹脂、水溶性メラミン系
樹脂、水溶性尿素系樹脂、水溶性フェノール系樹脂、水
溶性エポキシ系樹脂、水溶性ポリブタジエン系樹脂、水
溶性アクリル系樹脂、水溶性ウレタン系樹脂、水溶性ア
クリル/スチレン系共重合樹脂、水溶性酢酸ビニル/ア
クリル系共重合樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、水溶
性スチレン/マレイン酸系共重合樹脂、水溶性フッ素系
樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられ、その中でも特
に水溶性アミド系樹脂が好ましい。
【0027】水系エマルジョン形成高分子化合物の具体
例としては、水系アルキド系樹脂、水系アミド系樹脂、
水系メラミン系樹脂、水系尿素系樹脂、水系フェノール
系樹脂、水系エポキシ系樹脂、水系ポリブタジエン系樹
脂、水系アクリル系樹脂、水系ウレタン系樹脂、水系ス
チレン−アクリル系共重合樹脂、水系酢酸ビニル系樹
脂、水系酢酸ビニル−アクリル系共重合樹脂、水系ポリ
エステル系樹脂、水系スチレン−マレイン酸系共重合樹
脂、水系アクリル−シリカ系樹脂、水系フッ素系樹脂及
びこれらの共重合体等が挙げられる。これら高分子化合
物は、それぞれ単独でも用いられるが、二種以上を任意
の割合で混合して用いることもできる。その中でも、特
に水系ウレタン系樹脂、水系スチレン−アクリル系樹脂
及び水系アクリル系樹脂が好ましい。
【0028】本発明に用いられる水溶性ポリアニリン
(以下、(a)と称する。)と高分子化合物(以下、
(b)と称する。)と溶媒(以下、(c)と称する。)
の使用割合は特に限定しないが、水溶性ポリアニリン、
高分子化合物及び溶媒の混合物全質量に対し、(b)は
0.5〜50質量%であることが好ましく、(c)は9
5質量%以下であることが好ましい。(b)が少なすぎ
ると成膜性、形成性、強度、耐摩耗性などが低下した
り、基板との接着性が悪化し易くなる。また、(b)が
多すぎると導電性が悪化し易くなる。また、(c)が多
すぎると固形分の割合が低下することになり、塗液とし
て用いる場合に膜厚の制御が困難となり、塗工性が悪化
し易くなる。
【0029】本発明の水溶性ポリアニリン及び水系高分
子化合物を含有する半導電性部材の体積抵抗値は、10
4 〜1012Ω・cmの範囲内に入るようにコントロール
される。
【0030】本発明においては、水溶性ポリアニリンの
染み出しをより抑えるために架橋剤を用いることが好ま
しい。
【0031】本発明に用いられる架橋剤は、塗膜が形成
される際に架橋剤間、あるいは架橋剤と水系高分子化合
物間を架橋し、塗膜からの水溶性ポリアニリンの染み出
し防止効果を向上させるものである。この架橋剤として
は、塗膜形成時に架橋反応が進行するものであればよ
く、特に限定されないが、比較的低温度の加熱で架橋反
応が進行し、形成される塗膜の耐水性が良好なものが好
ましく、また、親水性のものが疎水性のものに比べ配合
時の混和性において良好であるためより好ましい。本発
明に用いられる架橋剤の例としては、メラミン系化合
物、フェノール系化合物、尿素系化合物、2個以上の残
基を有する、エポキシ系化合物、有機ヒドラジン系化合
物、イソシアネート系化合物、オキサゾリン系化合物等
が挙げられるがこれらに限定されないが、メラミン系化
合物又はエポキシ系化合物であることが好ましい。これ
ら架橋剤は、それぞれ単独でも用いられるが、二種以上
を任意の割合で混合して用いることもできる。
【0032】本発明に用いられる水溶性ポリアニリンは
酸性基を有しているため、導電剤としてだけでなく、架
橋剤の触媒としても作用する。このため、新たに別の架
橋触媒を添加しなくて架橋反応は進行するので好ましい
が、別の架橋触媒との併用も可能である。
【0033】また、本発明に用いられる水系高分子化合
物は、架橋性官能基を有することが好ましい。上記架橋
性官能基は、塗膜が形成される際に本発明に用いられる
親水性架橋剤との架橋反応が起こり易くなり、高分子化
合物中に架橋性官能基がない場合に比べてより架橋密度
が増すことにより、塗膜からの水溶性ポリアニリンのブ
リード防止効果を向上させるものである。この架橋性官
能基としては、塗膜形成時に架橋反応が進行するもので
あればよく、特に限定されないが、比較的低温度の加熱
で架橋反応が進行し、形成される塗膜の耐水性が良好な
下記の一般式(1) −NH−CH2 −OR1 (1) (式中、R1 は水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示
す。)で示される基、又は、エポキシ基、ビニル基等が
好ましい。その他、ウレタン基、イソシアネート基、ア
ミン基及びアルキレンオキシ基等が挙げられる。上記架
橋性官能基の高分子化合物中における割合は特に限定さ
れないが、多すぎると組成物の配合時及び保存時の安定
性が低下し、また得られる組成物の導電性が低下する傾
向にあるため好ましくない。
【0034】なお、本発明に用いられる組成物における
水溶性ポリアニリン(以下、(a)と称する)と高分子
化合物(以下、(b)と称する)と架橋剤(以下、
(c)と称する)と溶媒(以下、(d)と称する)の使
用割合は特に限定しないが、水溶性ポリアニリン、高分
子化合物、架橋剤及び溶媒の混合物全質量に対し、
(b)は0.5〜50質量%であることが好ましく、
(c)は0.05〜40質量%、特には1〜40質量%
であることが好ましく、(d)は95質量%以下である
ことが好ましい。(b)が少なすぎると成膜性、成形
性、強度、耐摩耗性等が低下したり、基板との接着性が
悪化し易くなる。また、(b)が多すぎると導電性が悪
化し易くなる。また、(c)が少なすぎるとブリード防
止効果が発揮されにくく、多すぎると導電性が悪化し易
くなる。このように(c)の存在量のバランスが重要で
ある。また、(d)が多すぎると固形分の割合が低下す
ることになり、塗液として用いる場合に膜厚の制御が困
難となり、塗工性が悪化し易くなる。
【0035】また、本発明においては、半導電性部材の
体積固有抵抗の環境安定性を更に向上させるため、半導
電性部材が親水性粉末を含有することが好ましい。
【0036】本発明に用いられる親水性粉末としては、
特に限定されるものではないが、カーボンブラック粉末
や酸化金属粉末等が挙げられるが、カーボンブラック粉
末であることが好ましい。特に、親水性粉末として表面
酸化処理を施されたカーボンブラックを用いることが好
ましい。表面酸化処理の方法は、特に限定されるもので
はなく、例えば特開昭48−18186号公報に記載の
次亜ハロゲン酸塩を用いる方法、特開昭57−1598
56号公報に記載の低温酸化プラズマ処理する方法等が
挙げられる。このような表面処理を行うことで、活性水
素を有する水酸基やカルボキシル基を表面に多く生成
し、カーボンブラック自体の親水性が向上している。ま
た、それと同時に表面積も大きくなり、水分散性が良好
になると考えられる。
【0037】また、表面酸化処理を施されたカーボンブ
ラックの活性水素量、及びその測定方法についても特に
限定されるものではない。例えば、特開平8−3498
号公報にはツアイゼル法で測定した活性水素含有量が
1.5mmol/g以上であるカーボンブラックが、特
開平11−92703号公報にはカーボンブラックのX
線光電子分光法で測定した表面酸素濃度が、炭素原子を
基準として原子数比で0.07以上であり、X線光電子
分光法で測定した表面カルボキシル基炭素濃度と表面水
酸基炭素濃度との和が0.5%以上であるカーボンブラ
ックが、特開平11−148027号公報にはカルボキ
シル基を中和滴定試験で、ヒドロキシル基を紫外線吸光
光度計でそれぞれ測定し、その総和量が単位表面積当た
り3μeq/m2 以上であるカーボンブラックがそれぞ
れ開示されている。
【0038】親水性粉末を添加することにより半導電性
部材の電気抵抗値の環境安定性が向上する理由は定かで
はない。しかしながら、半導電性部材の吸水率が低下す
ることは確認されており、親水性粉末を添加することに
より吸水率の変動が抑制され電気抵抗値の環境安定性が
向上すると思われる。
【0039】本発明に用いられる組成物における水溶性
ポリアニリン(以下、(a)と称する)と高分子化合物
(以下、(b)と称する)と親水性粉末(以下、(c)
と称する)と架橋剤(以下、(d)と称する)と溶媒
(以下、(e)と称する)の使用割合は特に限定しない
が、水溶性ポリアニリン、高分子化合物、親水性粉末、
架橋剤及び溶媒の混合物全質量に対し、(b)は0.5
〜50質量%であることが好ましく、(c)は0.05
〜40質量%、特には1〜40質量%であることが好ま
しく、(d)は0.05〜40質量%、特には1〜40
質量%であることが好ましく、(e)は95質量%以下
であることが好ましい。(c)は1〜40質量%、
(d)は1〜40質量%であることが好ましい。(b)
が少なすぎると成膜性、成形性、強度、耐摩耗性等が低
下したり、基板との接着性が悪化し易くなる。また、
(b)が多すぎると導電性が悪化し易くなる。また、
(c)が少なすぎると抵抗の環境安定性の向上効果が発
揮されにくく、多すぎると他の物性が悪化し易くなる。
また、(d)が少なすぎると染み出し防止効果が発揮さ
れにくく、多すぎると導電性が悪化し易くなる。また、
(e)が多すぎると固形分の割合が低下することにな
り、塗液として用いる場合に膜厚の制御が困難となり、
塗工性が悪化し易くなる。
【0040】本発明に用いられる酸性基を含む水溶性ポ
リアニリンは、アンモニアでpHを4〜12の範囲の適
当な値に調製した水溶液の状態で用いることが好まし
い。この操作は、上記水溶性ポリアニリンと水系高分子
化合物とがpHショックにより凝集が起こるのを避け、
混和性を良くするために行われる。また、同時に、上記
親水性粉末が上記水溶性ポリアニリンの酸性基により塗
液の状態で架橋反応が起こり凝集するのを防ぎ、塗工安
定性を向上させるために行われる。
【0041】本発明の導電性部材を形成するのに用いら
れる組成物は、一般の塗料に用いられる方法によって基
材の表面に加工される。例えば、グラビアコーター、ロ
ールコーター、カーテンフローコーター、スピンコータ
ー、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、
ファンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコ
ーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャスト
コーティング及びスクリーンコーティング等の塗布法、
スプレーコーティング等の噴霧法、ディップ等の浸漬法
等が用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0042】また、基材に導電性高分子膜を形成した
後、加熱処理を行ってもよい。加熱温度は、250℃以
下が好ましく、40〜200℃の範囲の加熱がより好ま
しい。特に、架橋反応をより完全に進行させるために、
120℃〜170℃の範囲が特に好ましい。250℃よ
り高いと、成分(a)の劣化により導電性が低下するこ
とがある。加熱処理を行わない場合は、架橋反応の進行
速度が著しく遅くなることがある。
【0043】本発明の電子写真用機能部材とは、支持体
上に前記半導電性部材を含有する機能層を有し、電子写
真プロセスに利用される。具体的には、帯電、現像及び
転写等のプロセスに利用される弾性ロール等に用いられ
る。前記半導電性部材を電子写真用部材に加工する方法
としては、特に限定されないが、例えば、前記水溶性ポ
リアニリンを含んだ水系高分子化合物からなる組成物を
他の部材に直接塗工し、乾燥する方法、あるいは前記組
成物を他の基板上で製膜し、その後に他の部材と組み合
わせる方法等を挙げることができる。
【0044】従来の様々な文献から知られるように、弾
性ロールは通常支持体上に弾性層を有し、更に必要に応
じて弾性層上に抵抗層や被覆層を有する。本発明の半導
電性部材はこれらのいずれの層にも用いることができる
が、抵抗層や被覆層に用いることが好ましい。
【0045】図1に本発明の電子写真用機能部材を帯電
ローラとして具備するプロセスカートリッジを有する電
子写真装置の概略構成を示す。
【0046】図1において、1はドラム状の電子写真感
光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回
転駆動される。該感光体1は、回転過程において、本発
明の機能部材を用いた一次帯電手段3によりその周面に
正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリ
ット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不
図示)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周
面に静電潜像が順次形成されていく。
【0047】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー像は、不図示
の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の
回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写手段
6により順次転写されていく。
【0048】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。
【0049】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用され
る。尚、本例においては、一次帯電手段3が帯電ローラ
を用いた接触帯電手段であるので、前露光は必ずしも必
要ではない。
【0050】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカート
リッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカー
トリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電
子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例
えば、一次帯電手段3を該感光体1と共に一体に支持し
てカートリッジ化し、装置本体のレール12などの案内
手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッ
ジ11とすることができる。
【0051】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号に従って行われるレーザービームの走査、LED
アレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動などによ
り照射される光である。
【0052】本発明による半導電性部材によれば、導電
性部材は電気抵抗の均一性が優れているため、これを用
いた電子写真装置はベタ及びハーフトーン画像の極めて
優れた濃度ムラのない画像を提供する。本発明による半
導電性部材は、導電剤添加による環境変動の影響が少な
く、導電剤がブリードしないため取り扱い易い。
【0053】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定され
るものではない。
【0054】[実施例1]ポリアニリンスルホン酸(三
菱レーヨン(株))とポリビニルアルコール[PVA−
117](クラレ(株))を図2に示した固形分組成比
で、水1000質量部と共に室温で撹拌溶解して組成物
を調製した。このようにして得られた組成物を用いて、
アルミ容器にてキャストコーティングし、80℃で乾燥
させた。それぞれ膜厚約100μmの平滑なフィルムが
得られた。23℃、60RH環境下、印加電圧100V
で体積固有抵抗をハイレスタ[ダイヤインスツルメンツ
(株)]により測定した。結果を図2に示す。
【0055】[実施例2]ポリアニリンスルホン酸(三
菱レーヨン(株))と水系でエマルジョンを形成するア
クリル樹脂[ニカゾールRX−1018](日本カーバ
イド工業(株))を図3に示した固形分組成比で、水2
00質量部と共に室温で撹拌溶解して組成物を調製し
た。このようにして得られた組成物から実施例1と同様
にして製膜した。それぞれ膜厚100μmの平滑なフィ
ルムが得られた。実施例1と同様に体積固有抵抗を測定
した。結果を図3に示す。
【0056】[比較例1]実施例1において導電材とし
てポリアニリンスルホン酸(三菱レーヨン(株))の代
わりにカーボンブラック[FW1](デグサジャパン
(株))を用い、図2に示した固形分組成比で、水10
00質量部と共に、これらの総体積と同体積のガラスビ
ーズを用いて室温にて撹拌溶解し、組成物を調製した。
このようにして得られた組成物から実施例1と同様にし
て製膜した。それぞれ、膜厚約100μmの平滑なフィ
ルムが得られた。実施例1と同様に体積固有抵抗を測定
した。結果を図2に示す。
【0057】[比較例2]実施例2において導電材をポ
リアニリンスルホン酸(三菱レーヨン(株))の代わり
にカーボンブラック[FW1](デグサジャパン
(株))を用い、図3に示した固形分組成比でさらに水
200質量部を加え、比較例1と同様にガラスビーズを
用いて室温にて撹拌溶解し、組成物を調製した。それぞ
れ、膜厚約100μmの平滑なフィルムが得られた。実
施例1と同様に体積固有抵抗を測定した。結果を図3に
示す。
【0058】図2、図3より、水溶性ポリアニリンの場
合は、カーボンブラックに比べ、添加量を変えて電気抵
抗値をコントロールするのが容易である。
【0059】[実施例3]実施例1で用いたポリビニル
アルコール(PVA)100質量部に対し、実施例1で
用いたポリアニリンスルホン酸を10質量部含有したも
の(膜厚100μmの平滑なフィルム)について、走査
型プローブ顕微鏡(SPI3800N:セイコーインス
ツルメンツ(株))を用いて電流同時測定を行った。得
られた電流像を図4に示す。
【0060】図中、縦軸、横軸は走査エリアであり、画
像の濃度が明るい部分ほど電流が多く流れている。ま
た、濃淡のムラが大きいほど局部的な電気抵抗値のムラ
が大きい。PVAにポリアニリンスルホン酸を混合させ
たフィルムでは、走査エリア100μm四方で電流値に
ムラがない。水溶性ポリアニリンは分散が良いため、画
像が均一である。
【0061】[比較例3]PVA100質量部に対し、
比較例2で用いたカーボンブラックを10質量部含有し
たもの(膜厚100μmの平滑なフィルム)について、
実施例3と同様に走査型プローブ顕微鏡を用いて電流同
時測定を行った。得られた電流像を図5に示す。
【0062】図5からPVAにカーボンブラックを分散
させたフィルムでは、走査エリア100μm四方で粒状
の局部的に電流値が高い部分が観測され、導電性にムラ
がある。カーボンブラックの分散は必ずしも均一ではな
いことが分かる。
【0063】以上のように水溶性ポリアニリンは、カー
ボンブラックに比べ、半導電性部材の電気特性値の位置
によるバラツキが少ない。
【0064】[実施例4]導電剤としてカーボンブラッ
クを約30質量%配合したミラブル型シリコーンゴムコ
ンパウンド(SE4637:トーレ・ダウコーニング社
製)100質量部及び過酸化物含有の加硫剤ペースト
(RC−450PFD:トーレ・ダウコーニング社製)
1.5質量部をオープンロールで10分間混練して、カ
ーボンブラックが均一に分散したシリコーンゴム混練物
を調製した。次いで、予めプライマ処理された外径6m
mのSUM22B、KNメッキ3〜6μmを内径12m
mの円筒状金型に同心状に挿入支持した。この金型のキ
ャビティ内に上記ゴム混練物を射出成形法により充填
し、170℃で3分間加熱して加硫成型した。
【0065】このようにして、外径が11.8mm(厚
さ2.9mm)のカーボンブラック含有のシリコーンゴ
ム成形体を導電性ゴム層とするロールを形成した。以上
のようにして得られたロールを基層として、この上に下
記表面層を形成して帯電ロールを製造した。
【0066】実施例1で得られたPVAの塗布液のう
ち、ポリアニリンスルホン酸が10部のものを浸漬塗布
法により先に作製した導電性ゴム層の外周面に引き上げ
速度300mm/分で塗布した。風乾後、130℃のオ
ーブン中で30分間加熱して硬化させ、ゴム層上に膜厚
10μmの表面層を形成した。
【0067】得られた帯電ロールを、図6の装置を用い
て、L/L(15℃/10%)、N/N(23℃/60
%)、H/H(32.5℃/80%)の3環境下で電流
値を測定した。印加電圧は交流電圧がピーク間電位(V
pp)500V、周波数300MHz、直流電圧が20
0Vとした。
【0068】また、これらの帯電ロールを、レーザービ
ームプリンター(レーザージェット4000 ヒューレ
ットパッカード社製)に用いられるプロセスカートリッ
ジの一次帯電器位置に取り付け、直流電圧;−620
V、定電流;550μA、周波数;600Hzで重畳印
加し、L/L、N/N、H/Hの3環境下でベタ黒、ベ
タ白及びハーフトーン(2×3列の計6ドットのうち、
交差する2ドットを印字するパターン)の画出しを行
い、濃度、カブリ、ハーフトーンの均一性、リークによ
る異常画像などについてマクベス濃度計及び目視によっ
て評価した。また、N/N環境においては画出し耐久試
験(A4、3000枚)を行い、耐久後の電流値と画像
を初期のものと比較した。得られた結果を各帯電ロール
の層構造、電流値と併せて下記の表1に示す。
【0069】[実施例5]実施例4と同様に導電性ロー
ルを用い、表面層を実施例2で得られたアクリル樹脂の
塗布液のうちポリアニリンスルホン酸が10質量部のも
のに代え、帯電ロールを製造した。表面層の膜厚は10
μmであった。実施例4と同様に、L/L、N/N、H
/Hの3環境下、及びN/N環境における耐久試験後で
電流値を測定し、ベタ及びハーフトーンの画出しを行っ
て画質を評価した。結果を表1に示す。
【0070】[比較例4]比較例1で用いたPVAの塗
布液においてカーボンブラックが8質量部のものを調製
し、これを表面層として、実施例4と同様に導電性ロー
ルを用い、帯電ロールを製造した。表面層の膜厚は10
μmであった。実施例4と同様に、L/L、N/N、H
/Hの3環境下、及びN/N環境における耐久試験後で
電流値を測定し、ベタ及びハーフトーンの画出しを行っ
て画質を評価した。結果を表1に示す。
【0071】[比較例5]比較例2で用いたアクリル樹
脂の塗布液においてカーボンブラックが8質量部のもの
を調製し、これを表面層として、実施例4と同様に導電
性ロールを用い、帯電ロールを製造した。表面層の膜厚
は10μmであった。実施例4と同様に、L/L、N/
N、H/Hの3環境下、及びN/N環境における耐久試
験後で電流値を測定し、ベタ及びハーフトーンの画出し
を行って画質を評価した。結果を表1に示す。
【0072】[比較例6]実施例2において導電剤をポ
リアニリンスルホン酸のかわりに過塩素酸リチウム(キ
シダ化学(株))に代え、アクリル樹脂のバインダー1
00質量部に対し、導電剤が10質量部の組成物を調製
した。この溶液を実施例4と同様にして帯電ロールを製
造した。表面層の膜厚は10μmであった。実施例4と
同様に、L/L、N/N、H/Hの3環境下、及びN/
N環境における耐久試験後で電流値を測定し、ベタ及び
ハーフトーンの画出しを行って画質を評価した。結果を
表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】[実施例6]ポリアニリンスルホン酸(三
菱レーヨン(株))の10%水溶液と自己架橋型(架橋
性官能基:メトキジメチル基)の水系アミド系樹脂[ト
レジンFS−500](帝国化学産業(株))と親水性
のメラミン系架橋剤[スミテックスレジンM−3](住
友化学工業(株))とを、固形分組成比がそれぞれ、1
0:100:10(質量部)となるように配合し、室温
撹拌にて均一な組成物を調製した。
【0075】このようにして得られた組成物を用いて、
アルミニウム容器にてキャストコーティングし、80℃
で予備乾燥して溶媒を揮散させた後、更に架橋反応を進
行させるため、130℃で15分間加熱処理し、膜厚約
100μmの平滑な塗膜を得た。
【0076】得られた塗膜の導電性とその環境安定性、
耐水性(ポリアニリンスルホン酸のブリード試験)を以
下の方法で評価した。結果を表2に示す。 ・評価(I)…導電性:上記導電性塗膜(膜厚100μ
m)の体積固有抵抗をハイレスタ[ダイヤインスツルメ
ンツ(株)]を用いてN/N環境(23℃/60%R
H)にて測定した。印加電圧:100V。 ・評価(II)…導電性の環境安定性:上記導電性塗膜の
体積固有抵抗をハイレスタ[ダイヤインスツルメンツ
(株)]を用いてL/L環境(15℃/10%RH)環
境及びH/H環境(32.5℃/80%RH)にて測定
し、L/L環境での測定値をH/H環境での測定値で割
った。印加電圧:100V。 ・評価(III)…導電性:樹脂バインダー自体の体積固
有抵抗をN/N環境下にて測定した。印加電圧:100
V。 ・評価(IV)及び(V)…耐水性(ブリード試験):上
記導電性塗膜を25℃の水に12時間浸漬した後(IV)
と、80℃の水に2時間浸漬した後(V)とを、目視評
価した。表2における記号については以下の意味を表
す。 ◎ 水の色に変化はなく、水溶性ポリアニリンの水中へ
の溶出が全くない。 ○ 水がかすかに色付き、ごく微量の水溶性ポリアニリ
ンが水中へ溶出した。 △ 浸水後しばらくは水の色に変化はなかったが、長時
間経過後に黄色く色付き、多少の水溶性ポリアニリンが
水中へ溶出した。 × 浸水後すぐに水溶性ポリアニリンが著しく溶出し
た。水は濃い茶色に染色した。
【0077】[実施例7]ポリアニリンスルホン酸(三
菱レーヨン(株))の10%水溶液と水系高分子化合物
であるウレタン系樹脂[タケラックW−635](武田
薬品工業(株))とメラミン系架橋剤[スミテックスレ
ジンM−3](住友化学工業(株))とを、固形分組成
比がそれぞれ、20:100:10(質量部)となるよ
うに配合し、室温撹拌にて均一な組成物を調製した。こ
のようにして得られた組成物から実施例6と同様にして
製膜し、膜厚約100μmの平滑な塗膜を得た。
【0078】得られた塗膜について、実施例6と同様に
導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を表
2に示す。
【0079】[実施例8]ポリアニリンスルホン酸(三
菱レーヨン(株))の10%水溶液と水系高分子化合物
であるスチレン−アクリル系樹脂[プライマルMC−7
6](ローム・アンド・ハース(株))とエポキシ系架
橋剤[カタリスト#501](帝国化学産業(株))と
を、固形分組成比がそれぞれ、10:100:10(質
量部)となるように配合し、室温撹拌にて均一な組成物
を調製した。このようにして得られた組成物から実施例
6と同様にして製膜し、膜厚約100μmの平滑な塗膜
を得た。
【0080】得られた塗膜について、実施例6と同様に
導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を表
2に示す。
【0081】[実施例9]実施例6の要領で溶媒を水と
し、ポリアニリンスルホン酸(三菱レーヨン(株))と
架橋性官能基を有する水系高分子化合物であるアクリル
系樹脂[プライマルE−358](ローム・アンド・ハ
ース(株))とメラミン系架橋剤[スミテックスレジン
M−3](住友化学工業(株))との固形分組成比がそ
れぞれ、10:100:10(質量部)の均一な組成物
を調製した。このようにして得られた組成物から実施例
6と同様にして製膜し、膜厚約100μmの平滑な塗膜
を得た。
【0082】得られた塗膜について、実施例6と同様に
導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を表
2に示す。
【0083】[実施例10]実施例6の要領で溶媒を水
とし、ポリアニリンスルホン酸(三菱レーヨン(株))
と架橋性官能基を有する水系高分子化合物であるアクリ
ル系樹脂[ニカソールFX−561A](日本カーバイ
ド工業(株))とエポキシ系架橋剤[カタリスト#5
0](帝国化学産業(株))との固形分組成比がそれぞ
れ、10:100:10(質量部)の均一な組成物を調
製した。なお、このとき使用したポリアニリンスルホン
酸は、エマルジョンに添加する際にpHショックが起こ
り凝集することを避けるために、ポリアニリンスルホン
酸の10%水溶液を28%アンモニア水によりアクリル
樹脂と同じpH=6.5〜7.5付近に調製したものを
用いた。このようにして得られた組成物から実施例6と
同様にして製膜し、膜厚約100μmの平滑な塗膜を得
た。
【0084】得られた塗膜について、実施例6と同様に
導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を表
2に示す。
【0085】[実施例11及び12]実施例7及び8に
おいて、ポリアニリンスルホン酸の部数を30質量部に
変えた以外は、同様にして配合し、それぞれ均一な組成
物を調製した。このようにして得られた組成物から実施
例6と同様にして製膜し、膜厚約100μmの平滑な塗
膜を得た。
【0086】得られた塗膜について、実施例6と同様に
導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を表
2に示す。
【0087】[実施例13〜17]実施例6〜10にお
いて、架橋剤を加えないこと以外は同様にして配合を行
い、それぞれ得られた組成物から実施例6と同様にして
製膜し、膜厚100μmの平滑な塗膜を得た。
【0088】得られた塗膜について、実施例6と同様に
導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を表
2に示す。
【0089】
【表2】 以上のように、本発明においては、架橋剤が添加されて
いることにより、架橋剤が添加されていない場合に比
べ、ブリードアウト防止効果がより向上し、かつ、導電
性の環境安定性がより向上した導電性の良好な塗膜を提
供することが可能となった。また、本発明の半導電性部
材においては、実施例11及び12にあるように、樹脂
バインダーとして高分子化合物中に架橋性官能基を有す
る水系高分子化合物を用いた場合の方が、架橋性官能基
を有しないものを用いた場合に比べ、高分子化合物と架
橋剤間により緻密な架橋が行われ、水溶性ポリアニリン
が塗膜中に大量に存在するような過酷な条件下において
もブリード防止効果の優れた塗膜が得られるため、より
好ましい。
【0090】[実施例18]Nipol1042(日本
ゼオン(株)社製)100質量部に対して、酸化亜鉛5
質量部、ステアリン酸1質量部、カーボンブラック30
質量部、加硫促進剤3質量部及び硫黄1質量部をオープ
ンロールで10分間混練してNBRゴム組成物を得た。
このゴム組成物を押出し機を用いてチューブ状に押出
し、加硫缶にて160℃で30分間加硫を行い加硫ゴム
チューブを得た。この加硫ゴムチューブに外径6mmの
導電性軸体(芯金)を挿入し、外径が11.8mmにな
るように研磨してロールを形成した。以上のようにして
得られたカーボンブラック含有のNBRゴム成形体を導
電性ゴム層とするロールを基層として、この上に下記表
面層を形成して帯電ロールを製造した。
【0091】実施例6で得られた水系アミド系樹脂の塗
布液を、浸漬塗布法により先に作製した導電性ゴム層の
外周面に引き上げ速度300mm/分で塗布した。風乾
後、130℃のオーブン中で30分間加熱して硬化さ
せ、ゴム層上に膜厚10μmの表面層を形成した。
【0092】得られた帯電ロールを、図6の装置を用い
て、L/L(15℃/10%RH)、N/N(23℃/
60%RH)及びH/H(32.5℃/80%RH)の
3環境下で電流値を測定した。印加電圧は交流電圧がV
pp500V、周波数300MHz、直流電圧が200
Vとした。
【0093】また、これらの帯電ロールを、レーザービ
ームプリンター(レーザージェット4000、ヒューレ
ットパッカード社製)に用いられるプロセスカートリッ
ジの一次帯電器位置に取り付け、直流電圧;−620
V、定電流;550μA、周波数;600Hzで重畳印
加し、L/L、N/N、H/Hの3環境下、及びN/N
環境における耐久試験(A4、3000枚)後で、ベタ
黒、ベタ白及びハーフトーン(2×3列の計6ドットの
うち、交差する2ドットを印字するパターン)の画出し
を行い、濃度、カブリ、ハーフトーンの均一性、リーク
による異常画像等について評価した。また、耐久試験後
の帯電ロールの電流値を再び図6の装置を用いて測定し
た。
【0094】また、この帯電ロールを設置したカートリ
ッジをH/H環境にて30日間放置し、ドラム汚染の有
無を目視にて評価(ドラム汚染試験)した後、N/N環
境下でのローラー電流値と画像を初期のものと比較し
た。
【0095】得られた結果を各帯電ロールの層構造、表
面層の体積固有抵抗、ローラー電流値と併せて下記の表
3及び表4に示す。
【0096】[実施例19〜21]実施例18と同様に
導電性ロールを用い、表面層の塗布液を実施例7、13
及び14で得られた組成物に変更し、それぞれ帯電ロー
ルを製造した。ただし、水系ウレタン系樹脂をバインダ
ーとする実施例19及び21については、実施例7及び
14の組成物の導電性を更に向上させるために、導電剤
の部数を20質量部に増やし、体積固有抵抗をそれぞれ
3×109 、1×109 (Ω・cm)にコントロールし
たものを用いた。作製した帯電ロールについて実施例1
8と同様に、L/L、N/N、H/Hの3環境下及びN
/N環境における耐久試験後で電流値を測定し、ベタ及
びハーフトーンの画出しを行って画質を評価し、また、
H/H環境におけるドラム汚染試験を行った後、N/N
環境下でのローラー電流値と画像を初期のものと比較し
た。結果を表3及び表4に示す。
【0097】
【表3】
【0098】
【表4】 ・画像評価(ベタ及びハーフトーン)における記号につ
いては、[○:良好、△:やや悪い、×:悪い]の意味
を表す。 ・製品電流値…測定法は図6参照。 (1):ハーフトーンの均一性 ×*…濃度薄い (2):ベタ黒の濃度…マクベス反射濃度計による測定
値 (3):ベタ白でのカブリ (4):リークによる異常画像 (5):ドラム汚染試験…帯電ロールを設置したプロセ
スカートリッジをH/H環境にて30日間放置し、ドラ
ム表面への汚染の有無を目視にて評価した。
【0099】○:汚染なし、×:汚染有り [実施例22〜27]実施例18と同様に導電性ロール
を用い、表面層の塗布液を実施例8〜10及び15〜1
7で得られた組成物に変更した以外は同様にして、それ
ぞれ帯電ロールを製造した。これら全てについて上記実
施例と同様の評価を行った結果、実施例22〜24にお
いては、表4に記載の実施例18及び19の結果と同様
にドラム汚染がなく、どの環境においても高度で安定し
た画像が得られた。これに対し、実施例25〜27にお
いては、表4に記載の実施例20及び21の結果と同様
にドラム汚染が起こるため、帯電不良による異常画像が
発生した。
【0100】以上のように、本発明においては、架橋剤
を用いることにより、本半導電性部材内部から水溶性ポ
リアニリンが殆どブリードしない、耐水性の優れた導電
性の良好な塗膜を提供することができる。更に、本発明
においては、架橋剤を用いない場合に比べ、導電性の環
境安定性がより優れた半導電性部材を提供することがで
きる。
【0101】また、本発明の半導電性部材を用いた電子
写真用機能部材により、架橋剤を用いない場合に比べ、
高温高湿の環境下においてもブリード現象による感光ド
ラムへの汚染がなく、導電性の環境安定性がより優れて
いるため、どの環境においても高度で安定した画像を提
供することができる。また、本半導電性部材を用いた電
子写真用機能部材により、耐久時においても、ベタ及び
ハーフトーン画像の極めて優れた濃度ムラのない画像を
提供することができる。
【0102】これに対し、架橋剤を含有しない半導電性
部材を用いた電子写真用機能部材は、ブリード防止効果
が必ずしも充分ではないため、ブリード成分によるドラ
ム汚染のため画像不良が発生した。
【0103】[実施例28]ポリアニリンスルホン酸
(三菱レーヨン(株))の10%水溶液、自己架橋型
(架橋性官能基:メトキシメチル基)の水系高分子化合
物であるアミド系樹脂[トレジンFS−500](帝国
化学産業(株))、親水性のメラミン系架橋剤[スミテ
ックスレジンM−3](住友化学工業(株))、親水性
粉末として表面酸化処理を施したカーボンブラック[C
W−1](オリエント化学工業(株))固形分組成比が
それぞれ、10:100:10:10(質量部)となる
ように配合し、室温撹拌にて均一な組成物を調製した。
【0104】このようにして得られた組成物を用いて、
アルミニウム容器にてキャストコーティングし、80℃
で予備乾燥して溶媒を揮散させた後、更に架橋反応を進
行させるため、130℃で15分間加熱処理し、膜厚約
100μmの平滑な塗膜を得た。
【0105】得られた塗膜の導電性とその環境安定性、
耐水性(ポリアニリンスルホン酸のブリード試験)を以
下の方法で評価した。結果を表5に示す。 ・評価(I)…導電性:上記導電性塗膜(膜厚100μ
m)の体積固有抵抗をハイレスタ[ダイヤインスツルメ
ンツ(株)]を用いてN/N環境(23℃/60%R
H)にて測定した。印加電圧:100V。 ・評価(II)…導電性の環境安定性:上記導電性塗膜の
体積固有抵抗をハイレスタ[ダイヤインスツルメンツ
(株)]を用いてL/L環境(15℃/10%RH)環
境及びH/H環境(32.5℃/80%RH)にて測定
し、L/L環境での測定値をH/H環境での測定値で割
った。印加電圧:100V。 ・評価(III)…導電性:樹脂バインダー自体の体積固
有抵抗をN/N環境下にて測定した。印加電圧:100
V。 ・評価(IV)及び(V)…耐水性(ブリード試験):上
記導電性塗膜を25℃の水に12時間浸漬した後(IV)
と、80℃の水に2時間浸漬した後(V)とを、目視評
価した。表5における記号については以下の意味を表
す。 ◎ 水の色に変化はなく、水溶性ポリアニリンの水中へ
の溶出が全くない。 ○ 水がかすかに色付き、ごく微量の水溶性ポリアニリ
ンが水中へ溶出した。 △ 浸水後しばらくは水の色に変化はなかったが、長時
間経過後に黄色く色付き、多少の水溶性ポリアニリンが
水中へ溶出した。 × 浸水後すぐに水溶性ポリアニリンが著しく溶出し
た。水は濃い茶色に染色した。
【0106】[実施例29]ポリアニリンスルホン酸
(三菱レーヨン(株))の10%水溶液と水系高分子化
合物であるウレタン系樹脂[タケラックW−635]
(武田薬品工業(株))と親水性粉末として表面酸化処
理を施したカーボンブラック[CW−1](オリエント
化学工業(株))とを、固形分組成比がそれぞれ、1
0:100:10(質量部)となるように配合し、室温
撹拌にて均一な組成物を調製した。このようにして得ら
れた組成物から実施例28と同様にして製膜し、膜厚約
100μmの平滑な塗膜を得た。
【0107】得られた塗膜について、実施例28と同様
に導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を
表5に示す。
【0108】[実施例30]実施例28の要領で溶媒を
水とし、ポリアニリンスルホン酸(三菱レーヨン
(株))、架橋性官能基を有する水系高分子化合物であ
るアクリル系樹脂[プライマルE−358](ローム・
アンド・ハース(株))、メラミン系架橋剤[スミテッ
クスレジンM−3](住友化学工業(株))、親水性粉
末状物質としてカーボンブラック[FW1](デグサジ
ャパン(株))の固形分組成比がそれぞれ、10:10
0:10:30(質量部)の均一な組成物を調製した。
このようにして得られた組成物から実施例28と同様に
して製膜し、膜厚約100μmの平滑な塗膜を得た。
【0109】得られた塗膜について、実施例28と同様
に導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を
表5に示す。
【0110】[実施例31]実施例28の要領で溶媒を
水とし、ポリアニリンスルホン酸(三菱レーヨン
(株))と水系高分子化合物であるスチレン−アクリル
系樹脂[プライマルMC−76](ローム・アンド・ハ
ース(株))と親水性粉末としてカーボンブラック[F
W1](デグサジャパン(株))とを、固形分組成比が
それぞれ、10:100:30(質量部)となるように
配合し、室温撹拌にて均一な組成物を調製した。このよ
うにして得られた組成物から実施例28と同様にして製
膜し、膜厚100μmの平滑な塗膜を得た。
【0111】得られた塗膜について、実施例28と同様
に導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を
表5に示す。
【0112】[実施例32〜35]実施例28〜31に
おいて、親水性粉末フィラー状物質を加えないこと以外
は同様に配合を行い、それぞれ得られた組成物から実施
例28と同様にして製膜し、膜厚100μmの平滑な塗
膜を得た。
【0113】得られた塗膜について、実施例28と同様
に導電性とその環境安定性、耐水性を評価した。結果を
表5に示す。
【0114】
【表5】
【0115】表5中、画像評価(ベタ及びハーフトー
ン)における記号については、[◎:優良、○:良、
△:やや悪い、×:悪い]の意味を表す。
【0116】表5に示されるように、帯電ロールの表面
層として用いた水溶性ポリアニリンは、カーボンブラッ
クに比べ、それを用いた電子写真用機能部材によりベタ
及びハーフトーン画像の極めて優れた濃度ムラのない画
像を提供し、耐久時においても高度で安定した画像を提
供する。また、水溶性ポリアニリンを樹脂バインダーに
添加して得られた被膜は、過塩素酸リチウムのようなイ
オン導電剤に比べ、導電剤添加による半導電性部材の環
境変動の影響が少ないというメリットを有しており、ど
の環境においても優れた電子写真画像を提供することが
できる。
【0117】以上のように、本発明においては、親水性
粉末が添加されていることにより、親水性粉末が添加さ
れていない場合に比べ、導電性の環境安定性がより向上
した導電性の良好な塗膜を提供することが可能となっ
た。また、架橋剤が添加されていることにより、ブリー
ドアウト防止効果がより向上した導電性の良好な塗膜を
提供することも可能となった。
【0118】[実施例36]Nipol1042(日本
ゼオン(株)社製)100質量部に対して、酸化亜鉛5
質量部、ステアリン酸1質量部、カーボンブラック30
質量部、加硫促進剤3質量部及び硫黄1質量部をオープ
ンロールで10分間混練してNBRゴム組成物を得た。
このゴム組成物を押出し機を用いてチューブ状に押出
し、加硫缶にて160℃で30分間加硫を行い加硫ゴム
チューブを得た。この加硫ゴムチューブに外径6mmの
導電性軸体(芯金)を挿入し、外径が11.8mmにな
るように研磨してロールを形成した。以上のようにして
得られたカーボンブラック含有のNBRゴム成形体を導
電性ゴム層とするロールを基層として、この上に下記表
面層を形成して帯電ロールを製造した。
【0119】実施例28で得られた水系アミド系樹脂の
塗布液を、浸漬塗布法により先に作製した導電性ゴム層
の外周面に引き上げ速度300mm/分で塗布した。風
乾後、130℃のオーブン中で30分間加熱して硬化さ
せ、ゴム層上に膜厚10μmの表面層を形成した。
【0120】得られた帯電ロールを、図6の装置を用い
て、L/L(15℃/10%)、N/N(23℃/60
%)及びH/H(32.5℃/80%)の3環境下で電
流値を測定した。印加電圧は交流電圧がVpp500
V、周波数300MHz、直流電圧が200Vとした。
【0121】また、これらの帯電ロールを、レーザービ
ームプリンター(レーザージェット4000、ヒューレ
ットパッカード社製)に用いられるプロセスカートリッ
ジの一次帯電器位置に取り付け、直流電圧;−620
V、定電流;550μA、周波数;600Hzで重畳印
加し、L/L、N/N、H/Hの3環境下、及びN/N
環境における耐久試験(A4、3000枚)後で、ベタ
黒、ベタ白及びハーフトーン(2×3列の計6ドットの
うち、交差する2ドットを印字するパターン)の画出し
を行い、濃度、カブリ、ハーフトーンの均一性、リーク
による異常画像等について評価した。また、耐久試験後
の帯電ロールの電流値を再び図6の装置を用いて測定し
た。
【0122】また、この帯電ロールを設置したカートリ
ッジをH/H環境にて30日間放置し、ドラム汚染の有
無を目視にて評価(ドラム汚染試験)した後、N/N環
境下でのローラー電流値と画像を初期のものと比較し
た。
【0123】得られた結果を各帯電ロールの層構造、表
面層の体積固有抵抗、ローラー電流値と併せて下記の表
6に示す。
【0124】[実施例37〜39]実施例36と同様に
導電性ロールを用い、表面層の塗布液を実施例29,3
2及び33で得られた組成物に変更し、それぞれ帯電ロ
ールを製造した。ただし、水系ウレタン系樹脂をバイン
ダーとする実施例37及び39については、実施例28
及び33の組成物の導電性を更に向上させるために、導
電剤の部数を20質量部に増やし、体積固有抵抗をそれ
ぞれ2.9×109 、1.1×109 (Ω・cm)にコ
ントロールしたものを用いた。作製した帯電ロールにつ
いて実施例36と同様に、L/L、N/N、H/Hの3
環境下及びN/N環境における耐久試験後の電流値を測
定し、ベタ及びハーフトーンの画出しを行って画質を評
価し、また、H/H環境におけるドラム汚染試験を行っ
た後、N/N環境下でのローラー電流値と画像を初期の
ものと比較した。結果を表6に示す。
【0125】
【表6】 ・体積固有抵抗…ハイレスタ[ダイヤインスツルメンツ
(株)]、N/N環境にて測定した。 ・製品電流値…測定法は図6参照。 ・画像評価(ベタ及びハーフトーン)における記号につ
いては、[○:良好、△:やや悪い、×:悪い]の意味
を表す。 (1):ハーフトーンの均一性 ×*…濃度薄い (2):ベタ黒の濃度…マクベス反射濃度計による測定
値 (3):ベタ白でのカブリ (4):リークによる異常画像 (5):ドラム汚染試験…帯電ロールを設置したカート
リッジをH/H環境にて30日間放置し、ドラム表面へ
の汚染の有無を目視にて評価した。
【0126】○:汚染なし、×:汚染有り [実施例40〜43]実施例36と同様の導電性ロール
を用い、表面層の塗布液を実施例30、31、34及び
35で得られた組成物に変更した以外は同様にして、そ
れぞれ帯電ロールを製造した。これら全てについて上記
実施例と同様の評価を行った結果、実施例40及び41
においては、表6に記載の実施例36及び37の結果と
同様にドラム汚染がなく、どの環境においても高度で安
定した画像が得られた。これに対し、実施例42及び4
3においては、表6に記載の実施例39の結果と同様に
ドラム汚染が起こるため、帯電不良による異常画像が発
生した。 [実施例44及び45]エピクロマーCG102(ダイ
ソー(株)社製)100質量部に対して、酸化亜鉛5質
量部、ステアリン酸1質量部、炭酸カルシウム30質量
部、加硫促進剤3質量部及び硫黄1質量部をオープンロ
ールで10分間混練してエピクロルヒドリンゴム組成物
を得た。このゴム組成物を押出し機を用いてチューブ状
に押出し、加硫缶にて160℃で30分間加硫を行い加
硫ゴムチューブを得た。この加硫ゴムチューブに外径6
mmの導電性軸体(芯金)を挿入し、外径が11.8m
mになるように研磨してエピクロルヒドリンゴム成形体
を導電性ゴム層とするロールを基層として、この上に下
記表面層を形成して帯電ロールを製造した。
【0127】表面層の塗布液としてそれぞれ実施例28
及び32で得られた組成物を用い帯電ロールを製造し
た。作製した帯電ロールについて実施例36と同様に、
L/L、N/N、H/Hの3環境下及びN/N環境にお
ける耐久試験後の電流値を測定し、ベタ及びハーフトー
ンの画出しを行って画質を評価し、また、H/H環境に
おけるドラム汚染試験を行った後、N/N環境下でのロ
ーラー電流値と画像を初期のものと比較した。結果を表
7に示す。
【0128】[実施例46及び47]導電剤としてカー
ボンブラックを約30質量%配合したミラブル型シリコ
ーンゴムコンパウンド(SE4637:トーレ・ダウコ
ーニング社製)100質量部および過酸化物含有の加硫
剤ペースト(RC−450PFD:トーレ・ダウコーニ
ング社製)1.5質量部をオープンロールで10分間混
練して、カーボンブラックが均一に分散したシリコーン
ゴム混練物を調製した。次いで、予めプライマ処理され
た外径6mmのSUM22B、KNメッキ3〜6μmを
内径12mmの円筒状金型の中心に同心状に挿入支持し
た。この金型のキャビティ内に上記ゴム混練物を射出成
形法により充填し、170℃で3分間加熱して加硫成形
した。
【0129】このようにして、外径が11.8mm(厚
さ2.9mm)のカーボンブラック含有のシリコーンゴ
ム成形体を導電性ゴム層とするロールを形成した。以上
のようにして得られたロールを基層として、この上に下
記表面層を形成して帯電ロールを製造した。
【0130】表面層の塗布液としてそれぞれ実施例28
及び32で得られた組成物を用い帯電ロールを製造し
た。作製した帯電ロールについて実施例36と同様に、
L/L、N/N、H/Hの3環境下及びN/N環境にお
ける耐久試験後の電流値を測定し、ベタ及びハーフトー
ンの画出しを行って画質を評価し、また、H/H環境に
おけるドラム汚染試験を行った後、N/N環境下でのロ
ーラー電流値と画像を初期のものと比較した。結果を表
7に示す。
【0131】
【表7】 ・体積固有抵抗…ハイレスタ[ダイヤインスツルメンツ
(株)]、N/N環境にて測定した。 ・製品電流値…測定法は図6参照。 ・画像評価(ベタ及びハーフトーン)における記号につ
いては、[○:良好、△:やや悪い、×:悪い]の意味
を表す。 (1):ハーフトーンの均一性 ×*…濃度薄い (2):ベタ黒の濃度…マクベス反射濃度計による測定
値 (3):ベタ白でのカブリ (4):リークによる異常画像 (5):ドラム汚染試験…帯電ロールを設置したカート
リッジをH/H環境にて30日間放置し、ドラム表面へ
の汚染の有無を目視にて評価した。
【0132】○:汚染なし、×:汚染有り
【0133】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、親水
性粉末を用いない場合に比べ、導電性の環境安定性がよ
り優れた半導電性部材を提供することが可能となった。
更に、架橋剤を用いることにより、本半導電性部材内部
から水溶性ポリアニリンがブリードしない、耐水性の優
れた導電性の良好な塗膜を提供することが可能となっ
た。
【0134】また、本発明の半導電性部材を用いた電子
写真用機能部材により、親水性粉末を用いない場合に比
べ、各環境における製品電流値の変動が小さい。その結
果、どの環境においてもベタ黒濃度が高度で安定した画
像を提供することができた。また、架橋剤を用いること
で、高温高湿の環境下においてもブリード現象による感
光ドラムへの汚染がなく、より環境安定性が優れた画像
を提供することができた。また、弾性層にそれぞれNB
Rゴム又はヒドリンゴムを使用しているため、良好な画
像を得ることができた。また、本半導電性部材を用いた
電子写真用機能部材により、耐久時においても、ベタ及
びハーフトーン画像の極めて優れた濃度ムラのない画像
を提供することができた。
【0135】これに対し、親水性粉末を含有しない半導
電性部材を用いた電子写真用機能部材は、導電性の環境
安定性が必ずしも十分ではないため、高度で安定した画
像を提供することができない。
【0136】本発明の半導電性部材は、実施例に掲げた
帯電ロールのみならず、他の電子写真用機能部材である
現像ロール、転写ロール等にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスカートリッジを具備する電子
写真装置の概略構成を示す図である。
【図2】実施例1及び比較例1で作製したフィルムの2
3℃/60%RHでの体積固有抵抗を導電剤の添加量に
対してプロットした図である。
【図3】実施例2及び比較例2で作製したフィルムの2
3℃/60%RHでの体積固有抵抗を導電剤の添加量に
対してプロットした図である。
【図4】実施例3において走査型プローブ顕微鏡にて電
流同時測定した際に得られた電流像の写真を表わす図で
ある。
【図5】比較例3において走査型プローブ顕微鏡にて電
流同時測定した際に得られた電流像の写真を表わす図で
ある。
【図6】帯電ロールの電流値の測定装置の概要図であ
る。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 像定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ 12 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 75/04 C08L 75/04 77/00 77/00 79/02 79/02 101/14 101/14 G03G 15/02 101 G03G 15/02 101 15/08 501 15/08 501D 15/16 103 15/16 103 Fターム(参考) 2H003 AA11 BB11 CC05 2H032 AA05 BA19 BA23 BA26 2H077 AD06 FA22 FA25 GA02 3J103 AA02 AA21 AA51 BA41 FA06 FA07 FA14 FA18 GA02 GA52 GA57 GA58 GA74 HA03 HA04 HA12 HA20 HA41 HA46 HA48 HA52 4J002 BC02X BD12X BE02X BE06X BG00X BG13X BH01X BJ00X BL01X CC03X CC18X CD00X CF00X CF01X CK01X CK02X CL00X CM01W DA036 FA086 FD016 GP03 GQ05 HA07

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸性基を有する水溶性ポリアニリン及び水
    系高分子化合物を含有し、かつ、104 〜1012Ω・c
    mの体積固有抵抗を有することを特徴とする半導電性部
    材。
  2. 【請求項2】前記酸性基がスルホニル基である請求項1
    に記載の半導電性部材。
  3. 【請求項3】前記水系高分子化合物が水溶性高分子化合
    物又は水系エマルジョン形成高分子化合物である請求項
    1又は2に記載の半導電性部材。
  4. 【請求項4】前記水系高分子化合物が水溶性高分子化合
    物である請求項3に記載の半導電性部材。
  5. 【請求項5】前記水溶性高分子化合物が水溶性アミド系
    樹脂である請求項4に記載の半導電性部材。
  6. 【請求項6】前記水系高分子化合物が水系エマルジョン
    形成高分子化合物である請求項3に記載の半導電性部
    材。
  7. 【請求項7】前記水系エマルジョン形成高分子化合物が
    水系ウレタン樹脂、水系スチレン−アクリル系樹脂又は
    水系アクリル系樹脂である請求項6に記載の半導電性部
    材。
  8. 【請求項8】前記半導電性部材が架橋剤により架橋され
    ている請求項1乃至7のいずれかに記載の半導電性部
    材。
  9. 【請求項9】前記架橋剤が親水性である請求項8に記載
    の半導電性部材。
  10. 【請求項10】前記架橋剤がメラミン系化合物又はエポ
    キシ系化合物である請求項8又は9に記載の半導電性部
    材。
  11. 【請求項11】前記水系高分子化合物が架橋性反応基を
    有している請求項1乃至10のいずれかに記載の半導電
    性部材。
  12. 【請求項12】前記半導電性部材が親水性粉末を含有す
    る請求項1乃至11のいずれかに記載の半導電性部材。
  13. 【請求項13】前記親水性粉末がカーボンブラックであ
    る請求項12に記載の半導電性部材。
  14. 【請求項14】前記カーボンブラックが表面酸化処理を
    施されたカーボンブラックである請求項13に記載の半
    導電性部材。
  15. 【請求項15】前記水溶性ポリアニリンがpH4〜12
    の水溶液の状態で用いられる請求項1乃至14のいずれ
    かに記載の半導電性部材。
  16. 【請求項16】支持体及び機能層を有する電子写真用機
    能部材において、該機能層は酸性基を有する水溶性ポリ
    アニリン及び水系高分子化合物を含有する半導電性部材
    を含有し、該半導電性部材は104 〜1012Ω・cmの
    体積固有抵抗を有することを特徴とする電子写真用機能
    部材。
  17. 【請求項17】前記酸性基がスルホニル基である請求項
    16に記載の電子写真用機能部材。
  18. 【請求項18】前記水系高分子化合物が水溶性高分子化
    合物又は水系エマルジョン形成高分子化合物である請求
    項16又は17に記載の電子写真用機能部材。
  19. 【請求項19】前記水系高分子化合物が水溶性高分子化
    合物である請求項18に記載の電子写真用機能部材。
  20. 【請求項20】前記水溶性高分子化合物が水溶性アミド
    系樹脂である請求項19に記載の電子写真用機能部材。
  21. 【請求項21】前記水系高分子化合物が水系エマルジョ
    ン形成高分子化合物である請求項18に記載の電子写真
    用機能部材。
  22. 【請求項22】前記水系エマルジョン形成高分子化合物
    が水系ウレタン樹脂、水系スチレン−アクリル系樹脂又
    は水系アクリル系樹脂である請求項21に記載の電子写
    真用機能部材。
  23. 【請求項23】前記半導電性部材が架橋剤により架橋さ
    れている請求項16乃至22のいずれかに記載の電子写
    真用機能部材。
  24. 【請求項24】前記架橋剤が親水性である請求項23に
    記載の電子写真用機能部材。
  25. 【請求項25】前記架橋剤がメラミン系化合物又はエポ
    キシ系化合物である請求項23又は24に記載の電子写
    真用機能部材。
  26. 【請求項26】前記水系高分子化合物が架橋性反応基を
    有している請求項16乃至25のいずれかに記載の電子
    写真用機能部材。
  27. 【請求項27】前記半導電性部材が親水性粉末を含有す
    る請求項16乃至26のいずれかに記載の電子写真用機
    能部材。
  28. 【請求項28】前記親水性粉末がカーボンブラックであ
    る請求項27に記載の電子写真用機能部材。
  29. 【請求項29】前記カーボンブラックが表面酸化処理を
    施されたカーボンブラックである請求項28に記載の電
    子写真用機能部材。
  30. 【請求項30】前記水溶性ポリアニリンがpH4〜12
    の水溶液の状態で用いられる請求項16乃至29のいず
    れかに記載の電子写真用機能部材。
  31. 【請求項31】機能部材が帯電ローラーである請求項1
    6乃至30のいずれかに記載の電子写真用機能部材。
  32. 【請求項32】電子写真感光体及び請求項16乃至31
    のいずれかに記載の電子写真用機能部材を一体に支持
    し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とす
    るプロセスカートリッジ。
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