JPH09255889A - 紫さつまいも色素の製造方法 - Google Patents

紫さつまいも色素の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】色調に優れた紫さつまいも色素を工業的に有利
に製造する。 【解決手段】紫さつまいもの改良品種農林47号を乾燥
粉砕してから、紫さつまいも色素を製造することによ
り、抽出、濾過の効率が上がり、製造に要する時間を大
幅に短縮することが出来る。更に、得られた紫さつまい
も色素は色調の優れた鮮やかな赤色を呈し、食品を熱や
光に安定な明るい赤色着色することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐光性、耐熱性に優れ
た安定な紫さつまいも色素を工業的に有利に製造するこ
とに関する。
【0002】
【従来の技術】赤キャベツ、ブドウ、紫トウモロコシ、
ベリー類、赤ダイコン、赤カブ等から製造される赤色天
然色素は、アントシアニン色素に属している。紫さつま
いもも同様なアントシアニン色素を含有した赤色色素原
料である。最近紫さつまいも色素は、他のアントシアニ
ン色素に比べ、耐熱性・耐光性、色調の鮮やかさに優れ
ていることから、食品への利用が増加してきている。
【0003】紫さつまいも色素の製造方法に関してはい
くつか提案されている。紫さつまいもを生あるいは蒸煮
したものを酸性条件下の水または含水エタノールで抽出
し、抽出物を精製処理を行うことにより、紫さつまいも
色素を製造する方法(特開昭62−297363、特開
昭62−297364)はその1例である。また、原料
である紫さつまいもを10℃以下にしたものから色素を
抽出する方法、同じく凍結粉砕した紫さつまいもから色
素を抽出する方法(特開平4−103669)は何れも
酵素の活性を抑制することを特徴とした紫さつまいも色
素を製造する方法である。しかしながらこれらの提案に
おける製造方法においては、色素の抽出効率の点で必ず
しも満足できるものではない。それは、原料である紫さ
つまいもの種類が、アントシアニン色素の含量の極めて
少ないブラジル原産紫さつまいも(Ipoea batas, Lam..
Convolvlaceae)、山川紫、種子島在来、頴娃紫、知覧
紫、喜入紫、ナカムラサキ、等に限定されているため、
これらを使用して色素を抽出する方法は工業的レベルで
の抽出効率が満足できるものではない。又、紫さつまい
もを低温で酸化酵素の作用を抑制する際、温度管理を厳
重にする必要があり、粉砕などにおける摩擦熱などの管
理が必要となる。
【0004】そこで、紫さつまいもの品種を改良しその
改良品種九州113号(登録名:甘しょ農林47号、通
称「アヤムラサキ」(以下、アヤムラサキと記す))を
色素原料とすることにより、紫さつまいも色素を高収率
で得る方法(特開平7−126544、特開平7−22
7246)を提案した。しかしながら、これら全ての提
案においては原料の紫さつまいもの収穫時に集中して製
造することが前提となっており、色素の製造する時期を
ずらすには、通常野菜の保管に用いる加湿冷蔵や冷凍保
存で保管することが必要となってくる。しかし、原料で
ある紫さつまいもを生のままで保管しようとすると、保
管場所(容積)が広く必要となり、又加湿冷蔵により腐
敗や紫さつまいも色素の分解が進行するため、短期間し
か保管することが出来なかった。
【0005】保管を長期間経済的に行う方法として、原
料の紫さつまいもを乾燥する方法が挙げられる。乾燥の
方法としては、熱風で乾燥する方法、天日に干して自然
乾燥する方法、紫さつまいもを蒸したものをドラム乾燥
する方法などが挙げられる。しかし、加熱することによ
り、紫さつまいも色素成分が分解したり、含有する澱粉
がα化したりするため、これらの方法で乾燥した紫さつ
まいもを原料として色素を製造しても、色調が黄みがか
ったり、また、製造工程の濾過の過程で目詰まりしたり
するなど、工業的に利用できるものではなかった。
【0006】また、凍結して乾燥する方法もあるが、乾
燥工程が複雑で高価な設備が必要となってくるため、経
済的負担という面でも工業的に有利に利用できるもので
はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的に有
利に紫さつまいも色素を製造する方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、紫さつま
いもから工業的に有利に紫さつまいも色素を製造する方
法に際し、鋭意研究を重ねた結果、乾燥粉砕した紫さつ
まいも改良品種「アヤムラサキ」を用いて製造する本発
明に至った。紫さつまいもの乾燥技術を説明する。生の
紫さつまいもをスライサーにより角千切りにする。角千
切りの大きさとしては、厚さ約2〜5mm、幅約3〜6
mm、長さ約10〜100mmの大きさでよい。送風乾
燥を2段階に分け、直交式通風乾燥方式や回転通気式乾
燥方式の設備を用い、前段階は70〜80℃で15〜3
0分し、後段階は55〜65℃で1〜4時間乾燥する。
この乾燥方法によると、含有する水分量は10%以下に
なり、色素の分解を20%前後に押さえることが可能に
なる。
【0009】従来の技術である熱風乾燥や天日乾燥の色
素分解度を調べたところ、前者は50〜60%、後者は
60〜70%色素が分解した。しかも、本発明の直交式
通風乾燥方式や回転通気式乾燥方式で乾燥した乾燥物は
色調が鮮やかな赤色だったのと比較して、熱風乾燥や天
日乾燥を行った乾燥物は、色調が黄色っぽい褐色に変化
する。
【0010】乾燥された紫さつまいもは、そのままでも
良いが、粉砕機により粉末にした方がより好ましい。粉
砕の大きさは自由に調整でき、3.5〜200メッシュ
好ましくは20〜70メッシュに調整する。
【0011】すぐに色素の製造を行わない場合には、乾
燥した紫さつまいも乾燥粉砕物はそのまま、あるいは粉
砕粉末化した粉砕粉末品を酸素の通気性の少ないポリエ
チレン製、ポリ塩化ビニル製やアルミ包装容器等の包装
容器に入れて比較的温度の一定した倉庫などで長期保管
できる。 また、紫さつまいも乾燥粉砕物は生の紫さつ
まいもと比較して容積が非常に小さくなる。乾燥粉砕前
の生の紫さつまいもの容積を1とすると、乾燥粉砕後の
紫さつまいも乾燥粉砕物の容積は、粉砕の大きさにより
1/2〜1/5に減少する。
【0012】さらに、紫さつまいも乾燥粉砕物は、水分
含有量が10%以下となり、細菌やカビなどの増殖を抑
制できるので、生の紫さつまいもに比べて、長期間保管
可能となる。この方法で紫さつまいもを乾燥粉砕するこ
とによって、得られた紫さつまいも乾燥粉砕物を長期間
保管できるようになったので、色素の製造する時期を紫
さつまいもの収穫時に集中して行わなくてもよい。
【0013】次に、上記の紫さつまいも乾燥粉砕物を抽
出する溶媒として、酸性条件下の水または含水エタノー
ルを使用する。その抽出液のpH約5以下の酸性とし前
記乾燥粉砕物が浸漬できる量を用意する。このときのp
H5以下とするのは、アントシアニン色素がこれ以上で
あると不安定で退色するためである。このとき使用する
pH調整剤としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸など
の有機酸、あるいは、塩酸、硫酸等の無機酸のいずれで
もよい。乾燥粉砕物と抽出液の割合は、例えば、乾燥粉
砕物1部に対して抽出液2〜20部好ましくは5〜10
部でよい。
【0014】また、系の温度は、室温でもよく澱粉がα
化(糊化)しない温度(64℃以下)で例えば、50〜
60℃で設定することで時間を短縮できるなど抽出効率
が良くなる。乾燥粉砕物に含まれているアントシアニン
色素は、抽出液に短時間で色素の全量が抽出液に移行す
る。アントシアニン色素の移行が終わった時点で抽出操
作を止め、残渣を取り除いてアントシアニン色素のみを
採取する。残渣の除去は、濾過、遠心分離等の固体と液
体を分離する手段を用いればよい。
【0015】例えば、生のさつまいも100kgを0.
5重量%硫酸水溶液1tで20℃で抽出し、プレス濾過
(1m×1m×10枚)を実施したときの仕込みから抽
出できるまでの時間を測定した。抽出で3時間、プレス
濾過ではさつまいもが目詰まりを起こしたため、1時間
要し、完了するまでに約5時間を要した。一方、紫さつ
まいも乾燥粉砕物を同様の条件で仕込んだ時、抽出の
際、乾燥粉砕物に含まれているアントシアニン色素は、
生のさつまいもを使用したときに比べて抽出液に短時間
で色素の全量が抽出液に移行したので1時間で終了し、
濾過も目詰まりを起こすことなく40分で終わり、抽出
から濾過の工程の完了まで、約2時間かかった。生の紫
さつまいもの使用時に比べて、乾燥粉砕物使用時は抽出
から濾過に要した時間を半分以下の時間に短縮できた。
【0016】濾過された抽出液はバッチ殺菌、またはプ
レート殺菌などの加熱処理を行うことで変色や菌の増殖
を防止することができる。これらの温度は、バッチ殺菌
で約80〜100℃、30〜60分間程度の加熱で充分
であり、プレート殺菌においては、約100〜120
℃、20秒〜30分程度の加熱で充分である。このよう
にして得られた色素液をそのまま使用してもよいし、あ
るいは濃縮して濃縮色素としてもよい。更には、噴霧乾
燥法等で粉末化することもできる。また、濃縮した紫さ
つまいも色素を乳化することもできる。乳化方法は通
常、アラビアガム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル等の乳化剤を添加して乳化することによ
り行うことができる。
【0017】本発明により得られた紫さつまいも色素
は、食品、医薬品、化粧品等の着色に利用することがで
きる。食品としては、飲料、ゼリー、冷菓、アイスクリ
ーム、キャンディ、錠菓、チョコレート菓子、漬物等が
あげられる。医薬品としては、錠剤、湿布薬、液剤、化
粧品としては石鹸、洗剤、シャンプー、口紅などがあげ
られる。
【0018】
【実施例】以下、実施例を示し本発明をより詳しく説明
する。
【0019】実施例1 紫さつまいも「アヤムラサキ」5kgをスライサーによ
り厚さ3mm、幅2mm、長さ20mmに角千切りに
し、回転通風式乾燥機で70〜75℃で20分間、続い
て60℃で1時間乾燥した。得られた乾燥物を粉砕機を
用いて粉砕し、32メッシュの篩を通過させて紫さつま
いも乾燥粉砕物2kgを得た。得られた紫さつまいも乾
燥粉砕物の水分含有率は7.5%であった。この紫さつ
まいも乾燥粉砕物1kgを0.5重量%硫酸水溶液10
lの抽出液に投入し、18℃で60分間抽出し、抽出後
濾過して不溶性固形物を除き抽出液8.3kgを得た。
この液を、ダイアイオンHP−20(三菱化成工業株式
会社製吸着樹脂)500mlに吸着させてから、水洗し
たのち58容量%エチルアルコール500mlを用いて
その吸着されている色素を溶出した。得られた色素液を
真空濃縮機にて150gに濃縮後、95%エチルアルコ
ール15g、クエン酸1g、水34gを添加して、紫さ
つまいも色素液200gを得た。取得した紫さつまいも
色素は、鮮明な赤色を呈し、炭酸飲料に着色したとき、
室温に1カ月置いても何らの色調変化及び不溶解物を生
じなかった。
【0020】比較例1 紫さつまいも「アヤムラサキ」1kgを洗浄し、100
℃の蒸気で30分蒸し上げた後ドラムドライヤーで乾
燥、粉砕機にて粉砕し、32メッシュを通過した蒸し上
げ粉末品150gを得た。蒸し上げ粉末品と生の紫さつ
まいもをスライサーにより厚さ3mm、幅2mm、長さ
20mmに角千切りにしたものとを実施例1と同様の処
理を行い各々の色素を得た。クエン酸0.1重量%10
0g水溶液に実施例1の乾燥粉砕物から得た色素、蒸し
上げ粉末品から得た色素、及び生の紫さつまいもから得
た色素を各々(色価80換算)0.05g添加し、肉眼
により色調観察した。その結果を表1に示す。また、回
収した色素量から各々の原料の色価を計算した。
【0021】
【表1】
【0022】色価:色素の濃度(色力)を意味し、一般
に分光光度計にて測定され、測定値を10%濃度の値に
換算して表される。分光光度計の測定は、一般に、最大
吸収波長における吸光度を0.2〜0.7の範囲になる
ように色素の濃度を調製して行われる。例えば色素濃度
0.1容量/重量%にて、最大吸収波長における吸光度
(λmax O.D.)が0.5の場合10÷0.1=
100 色価=0.5×100=50と表す。
【0023】表1より、本発明に係る製法で作製した色
素は、生の紫さつまいもから作製した色素と同様の明る
い赤色の色調を示し、しかも、高い色素含有量を示し
た。それと比較して、蒸し上げ粉末品は明るい赤色色素
とはならなかった。蒸し上げ粉末品に関して色素含有量
が高い値を示したのは、熱による変化が認められ、色調
が黄色くなり黄色の成分も原料色価に含まれていたから
である。
【0024】比較例2 紫さつまいも「アヤムラサキ」5kgをスライサーによ
り厚さ3mm、幅2mm、長さ20mmに角千切りに
し、天日により5日間乾燥し、紫さつまいも天日乾燥品
2kgを得た。また、上記「アヤムラサキ」角千切り物
5kgを乾燥機を用いて80℃の熱風で3時間乾燥し、
紫さつまいも熱風乾燥品1.8kgを得た。天日乾燥
品、熱風乾燥品を色素原料として、実施例1の方法で色
素を製造し、色調を肉眼により観察した。その結果を表
2に記す。
【0025】
【表2】
【0026】表2より、本発明に係る製法で作製した色
素は明るい赤色となった。しかし、天日乾燥と熱風乾燥
を行った抽出原料から作製した色素は、乾燥によって色
調が変わったために明るい赤色とはならなかった。
【0027】比較例3 実施例1の紫さつまいも「アヤムラサキ」乾燥粉砕物を
32メッシュの篩で通過した粉砕粉末物70gと、粉砕
粉末品70gとほぼ同量の色素量をもつ生の紫さつまい
も「アヤムラサキ」1Kgを3〜5mm角千切りし、
0.5重量%硫酸水溶液10lの抽出液に投入し、20
℃で60分間色素の抽出を行った。時間と抽出された色
素量の関係を図1に示す。
【0028】図1より、本発明に係る製法では、生の紫
さつまいもを用いた製法より約6分の1の時間で抽出が
終了することが判った。
【0029】比較例4 実施例1の紫さつまいも「アヤムラサキ」乾燥粉砕物1
00gを0.5重量%硫酸水溶液1lの抽出液に投入
し、45℃10分間紫さつまいも抽出を行い抽出色素液
800gを得た。同様に比較例2の方法で蒸し上げた後
乾燥粉末にした蒸し上げ粉末品100g、及び生の紫さ
つまいも300gを同様に45℃10分間抽出し色素液
を得た。
【0030】これら抽出液をΦ9cmの吸引濾過器で濾
紙濾過(ADVANTEC FILTER PAPER
5C)を行い抽出液の濾過開始から濾過終了までの時
間を測定し表3に示した。
【0031】
【表3】
【0032】表3より、本発明に係る製法では、蒸し上
げ粉末や生の紫さつまいもを使用した製法と比べて、濾
過に要した時間が短縮された。
【0033】比較例3、4から明らかなように、本発明
に係る製法では、他の製法と比較して製造に要する時間
を大幅に短縮することが出来、工業的有利に製造できる
ことが判った。
【0034】比較例5 実施例1の紫さつまいも「アヤムラサキ」乾燥粉砕物と
紫さつまいも「アヤムラサキ」の蒸し上げた後ドラムド
ライヤーで乾燥した粉砕粉末品を15℃以下の倉庫に保
管、及び生の紫さつまいもを15℃、過飽和状態の加湿
冷蔵庫に保管したときの含有色素の残存率(%)と肉眼
による腐敗の関係を調べ表4に示した。
【0035】
【表4】
【0036】表4より、本発明に係る製法で作製した色
素は、生のさつまいもを用いた製法で作製した色素に比
べての色素の品質の低下がほとんどなく、長期保管が可
能であることが判る。
【0037】実施例2 実施例1の紫さつまいも「アヤムラサキ」の乾燥粉砕物
1kgを0.01重量%硫酸添加50容量%アルコール
水溶液10lの抽出液に投入し、25℃60分間抽出
し、濾過して不溶性固形物を除き抽出液8.5kgを得
た。この液を5lまで濃縮し、ダイアイオンHP−20
(三菱化成工業株式会社製吸着樹脂)500mlに吸着
させてから、水洗したのち58容量%エチルアルコール
500mlを用いてその吸着されている色素を溶出し
た。得られた色素液を真空濃縮機にて80gに濃縮、グ
リセリン脂肪酸エステル3g、ショ糖脂肪酸エステル2
g、食用油16g、アラビアガム40g、95%エチル
アルコール20g、クエン酸10g、グリセリン20
g、水9gを添加してホモディスパーにて攪拌混合し紫
さつまいも2重乳化色素液200gを得た。取得した紫
さつまいも色素は、ゼリーに着色しシロップ漬けにした
とき鮮明な赤色を呈し、室温に1カ月置いても何らの色
調変化及びシロップ部への色流れを生じなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明により、従来の紫さつまいも色素
の製造法に比較して、製造に要する時間が大幅に短縮が
出来、色素の変色退色に関与していた酸化酵素による妨
害もなくなる。しかも、紫さつまいもを乾燥粉砕物にす
ることで長期保管することが出来るので、集中して色素
の製造を行う必要がなくなり、色調に優れた紫さつまい
も色素を効率よく、工業的に有利に製造することが出来
る。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】抽出工程での時間の経過による色素の抽出液へ
の移行量を示すグラフであり、縦軸は色素量、横軸は時
間を示す。
【符号の説明】
(1) 抽出原料:紫さつまいも乾燥粉砕物 (2) 抽出原料:生の紫さつまいも t 時間(分) V 色素量 抽出液の色価×液量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫さつまいも色素の製造に際し、乾燥粉砕
    した甘しょ農林47号を用いることを特徴とする紫さつ
    まいも色素の製造方法。
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