JPH09254683A - 転向シートにおけるスライドレールのロック解除構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】転向シートにおいてスライドレールのロックを
解除する操作レバーの操作を、着座者のみが行い得るよ
うにすることである。 【構成】回転することにより左右のスライドレール
（３）（３）のロック状態を解除する連結ロッド（２）
に、シート側に設けて連結ロッド（２）を回転させるロ
ック解除用操作レバー（１）を接合したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はシートの向きを前、
後方向に転換できる車両用シートにおけるスライドレー
ルのロック解除構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の転向シートには左右一対のスライ
ドレールにおけるアッパーレールにシートを前後方向に
方向転換可能に取付け、左右のスライドレールに、アッ
パーレールをロアレール側にロックするロック装置を備
えたものがある。

【０００３】この転向シートは固定側であるスライドレ
ール側にロック解除用操作レバーを、シートの前方及び
後方に向けて配設して、シートを前方及び後方に方向転
換した際に、操作できるようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、シートの後方
よりスライドレールのロックを解除してシートの前後位
置を調整できる利点があるが、そのシートの着座する乗
員の意志に反してスライドレールのロックを解除される
虞れがある。そこで、本発明は転向シートにおいて、そ
の転向シートに着座する乗員のみがシートの前後位置を
調整できるようにすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明に係る転向シートにおけるスライドレールの
ロック解除構造は、左右のスライドレール間に、回転す
ることにより左右のスライドレールのロック状態を同時
に解除する連結ロッドを配設し、該連結ロッドに、前記
シート側に設けて連結ロッドを回転させるスライドレー
ルのロック解除用操作レバーを接合してなることを特徴
とするものである。

【０００６】シート側に設けたロック解除用操作レバー
を回転操作すると、その操作レバーの回転力により、連
結ロッドが回転し、左右のスライドレールのロック状態
を同時に解除する。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図面に基づいて説明する。図中（１）はロック解除用操
作レバー、（２）は中央にクランク部（２０）を有し回
転することにより左右のスライドレールのロック状態を
同時に解除する連結ロッドを夫々示す。

【０００８】ロック解除用操作レバー（１）は図２、図
３に示すように、折曲した一端に設けた操作部（１１）
と、Ｌ字状に折曲した中央部（１０）と、他端部（１
２）とから構成され、軸受（１５）によってシートクッ
ション（ＳＣ）と一体の回転盤（４）に回転可能に支持
されている。

【０００９】そして、このロック解除用操作レバー
（１）は、他端部（１２）に一体にプレート状の可動片
（１３）が溶接され、中央部（１０）にはばね（１６）
が掛止され、このばね（１６）の弾力により、操作部
（１１）が下向き、可動片（３）が上向きに夫々付勢さ
れている。また、操作レバー（１）は軸受（１５）に設
けた長孔内より突出するストッパ（１４）によって回転
範囲が一定に規制されている。

【００１０】前記回転盤（４）は、中央に透孔（４Ａ）
を有しシートクッション（ＳＣ）の底面に図１に示すよ
うに締結され、ホルダー（６）によって固定盤（５）に
回転自在に挟持されている。図中（４０）（４０）…は
シートクッション（ＳＣ）に回転盤（４）を締結するた
めの取付孔、（４１）はホルダー（６）嵌合用の凹窪
部、（６０）（６０）…はホルダー（６）を固定盤
（５）のナット（５０）…にボルト（７１）…によって
締結するためのボルト通孔を夫々示す。

【００１１】なお、ホルダー（６）は同一の略半月状プ
レート（６Ａ）（６Ｂ）から構成されている。従って、
一枚のドーナツ状に形成した従来のホルダーに対して、
小型化がなされるため、平坦度が出し易く、荷重入力に
よる変形を同一箇所に安定化できるし、また、固定盤
（５）のナット（５０）穴とホルダー（６）のボルト通
孔（６０）との合わせが容易化するなどの利点がある。

【００１２】固定盤（５）は左右のスライドレール
（３）（３）のアッパーレール（３１）（３１）間に渉
って固設し、中央には透孔（５Ａ）が設けてあり、この
透孔（５Ａ）内に連結ロッド（２）のクランク部（２
０）が位置するように配設されている。図中（５１）は
固定盤（５）の段部を示す。

【００１３】連結ロッド（２）は図２に示すように、操
作レバー（１）に対して直交状に配設し、操作レバー
（１）の可動片（１３）がクランク部（２０）上に接合
するように配設され、両端部側は固定盤（５）の底面に
取付ブラケット（２４）（２４）によって回転自在に支
持されている。また、この連結ロッド（２）の両端（２
１）（２１）にはレバー（２２）（２２）が一体に固定
され、このレバー（２２）（２２）は連結ロッド（２）
に巻着したコイルバネ（２３）の弾力により下方に付勢
されている。

【００１４】スライドレール（３）（３）は固定盤
（５）に固定されるアッパーレール（３１）（３１）
と、このアッパーレール（３１）（３１）が摺動自在に
嵌合し車床に固定されるロアレール（３０）（３０）と
から構成されている。

【００１５】各スライドレール（３）のロック装置はア
ッパーレール（３１）側に沿って設けた回転軸（３２）
に一体に溶接して前記レバー（２２）上に位置する回転
片（３３Ａ）と、回転軸（３２）と一体でロアレール
（３０）に設けた切欠部に係合するロック片（３３Ｂ）
とから構成されている。従って、回転片（３３Ａ）をレ
バー（２２）によって上方に回動することによりロック
片（３３Ｂ）が切欠部から脱出してロックが解除される
ようになっている。また、ロック片（３３Ｂ）はばね
（不図示）の弾力により、常にロック方向に付勢されて
いる。

【００１６】斯して、シートクッション（ＳＣ）側にロ
ック解除用操作レバー（１）が取付けられているため、
操作レバー（１）はシートクッション（ＳＣ）と共に
前、後方向に回転して、常にシートクッション（ＳＣ）
の前部側に位置する。

【００１７】そして、操作レバー（２）の操作部（１
１）をばね（１６）の弾力に抗して図２の矢印方向に回
転操作すると、可動片（１３）が下動して連結ロッド
（２）のクランク部（２０）を押圧する。そのため、連
結ロッド（２）はコイルバネ（２３）（２３）の弾力に
抗して回転し、連結ロッド（２）の両端（２１）（２
１）に一体に設けたレバー（２２）が上方である矢印方
向に回動して、ロック装置の回転片（３３Ａ）（３３
Ａ）を図１鎖線に示すように上方に回動する。それに伴
い、ロック片（３３Ｂ）（３３Ｂ）がロアレール（３
０）（３０）の切欠部から脱出し、両側のスライドレー
ル（３）（３）のロック状態が同時に解除され、シート
の前後位置を調節できる状態になる。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、左右のスライドレール
のロック状態を同時に解除する連結ロッドに、シート側
に設けたロック解除用操作レバーを接合することによ
り、左右のスライドレールのロック状態を解除すること
ができる。

【００１９】従って、構造簡単にして、シートの向きを
前後に方向転換しても、着座した乗員のみがシートの前
後位置を調節でき、前記従来品による不具合を除去でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の断面図である。

【図２】要部の斜視図である。

【図３】分解斜視図である。

【符号の説明】

１ ロック解除用操作レバー ２ 連結ロッド ３ スライドレール ３ スライドレール ＳＣ シートクッション

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右一対のスライドレールにおけるアッ
   パーレールに、シートを転向可能に搭載してなる転向シ
   ートにおいて、 前記左右のスライドレール間に、回転することにより左
   右のスライドレールのロック状態を同時に解除する連結
   ロッドを配設し、 該連結ロッドに、前記シート側に設けて連結ロッドを回
   転させるスライドレールのロック解除用操作レバーを接
   合してなることを特徴とする転向シートにおけるスライ
   ドレールのロック解除構造。
2. 【請求項２】 前記連結ロッドはその軸方向中央にクラ
   ンク部を設け、前記操作レバーはシート側に回転自在に
   支持し、前記連結ロッドの中央に接合する可動片を一体
   に設けてなる請求項１記載の転向シートにおけるスライ
   ドレールのロック解除構造。
3. 【請求項３】 前記操作レバーに対して連結ロッドは直
   交方向に配設してなる請求項１記載の転向シートにおけ
   るスライドレールのロック解除構造。