JPH0755642B2 - 多目的自動車のリヤシート構造およびヒンジ付シート - Google Patents

多目的自動車のリヤシート構造およびヒンジ付シート

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JPH0755642B2
JPH0755642B2 JP4644790A JP4644790A JPH0755642B2 JP H0755642 B2 JPH0755642 B2 JP H0755642B2 JP 4644790 A JP4644790 A JP 4644790A JP 4644790 A JP4644790 A JP 4644790A JP H0755642 B2 JPH0755642 B2 JP H0755642B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、フロントシートの後方に配設されて、フロ
ントシートの後部空間に荷台、または、対座シートを形
成する多目的自動車のリヤシート構造およびヒンジ付シ
ートに関する。
〔従来の技術〕
たとえば、フロントシートの後方に、セカンドシート、
サードシートと称する2列のリヤシートを備え、リヤシ
ートの位置、向き、形状等を適宜変更することによっ
て、フロントシートの後部空間を種々の用途に利用する
多目的自動車が提供されている。
このような多目的自動車のリヤシートとして、たとえ
ば、セカンドシートのシートバック、サードシートのシ
ートバック、シートクッションをそれぞれ前倒しして、
セカンドシート、サードシートを平坦な荷台とし、後部
空間を荷物室とする構成が知られている。
また、たとえば、セカンドシートを回転させてサードシ
ートと対面させ、後部空間を娯楽室とする構成も知られ
ている。このような構成において、セカンドシートは、
たとえば、180°程度回動可能な左右一対の一人掛けシ
ートとして形成され、それぞれ180°程度後方に回動さ
せることによって、セカンドシートがサードシートと対
面される。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、公知の対座シートにおいて、左右の一人掛け
シートをそれぞれ回転させるためには、干渉することの
ないように、シートの回動を許容するクリアランスが、
左右のシート間に必要となる。そのため、対座シートを
形成する場合においては、セカンドシートの左右のシー
トを離反して配設しなければならない。
つまり、対座シートと荷台化シートとを兼用させる場
合、リヤシートの荷台化時においては、セカンドシート
の左右のシート間に隙間が生じることとなる。このよう
な隙間は、荷台化時の外観品質を低下させるとともに、
走行中の振動や加減速時の加速度等によって、荷台に積
載された荷物等が荷台上を移動して、セカンドシートの
荷台の隙間から車床に落下して荷崩れを生じたり、荷物
等を損傷する虞れがある。
このような場合、別部材等によって、荷台化時の隙間を
閉塞することも考えられるが、構成の複雑化や荷台化時
の操作性の低下を伴なうため、好ましくない。従って、
公知の構成においては、荷台化シート、対座シートの双
方ともに十分な機能を果たすリヤシートが得られず、荷
台化シートと対座シートとの兼用化が十分にはかれな
い。
この発明は、構成の複雑化、操作性の低下を伴なうこと
なく、荷台化シートと対座シートとの兼用化をはかる多
目的自動車のリヤシート構造およびヒンジ付シートの提
供を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するために、この発明の多目的自動車の
リヤシート構造によれば、リクライニング装置の第1の
ヒンジに加えて、リクライニング装置のアームプレート
に対してシートバックをほぼ反転可能に枢支した第2の
ヒンジの設けられたヒンジ付シートをセカンドシートと
して装着している。
〔作用〕
このような構成の多目的自動車のリヤシート構造によれ
ば、セカンドシートのシートバックを着座状態のまま前
倒しし、上方に向けられたシートバック裏面をほぼ水平
に設定するとともに、サードシートのシートクッショ
ン、シートバックをともに前倒しすることによって、フ
ロントシートの後方に、ほぼ平坦な荷台が形成される。
また、セカンドシートのシートバックをほぼ反転させた
状態で前倒しし、フロントシートのシートバックを前倒
させることによって、セカンドシートのシートバック、
フロントシートのシートバックを利用する対座シート
が、サードシートの対面に形成される。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながらこの発明の実施例について詳
細に説明する。
第1図、第2図に示すように、この発明に係るヒンジ付
シート10において、シートバック12は、左右一対のリク
ライニング装置14を介して、シートクッション16に前倒
し可能に連結されている。そして、ヒンジ付シート10
は、たとえば、第3図に示すように、フロントシート18
の後方に配設されるセカンドシート20、サードシート22
と称されるリヤシートのうちのセカンドシートとして装
着される。
第1図、第2図に示すように、リクライニング装置14
は、左右個別に予めユニット化され、アームプレート24
がベースユニット26に対して揺動可能に、枢支ピン(第
1のヒンジ)28によって取付けられている。そして、ベ
ースユニット26がシートクッション16の側面にボルト30
等によって固定されるとともに、後述するように、アー
ムプレート24が、シートバック12の側面に枢着されてい
る。左右のリクライニング装置14は、たとえば、ワイヤ
ー32によって連動可能に連結され、セカンドシート20の
両側部、または、両側部のいずれか一方に設けられた操
作レバー34によって、リクライニング装置の双方の機構
部(図示しない)のロック、ロック解除が同時に行なえ
るように構成されている。なお、リクライニング装置14
の機構部等は、公知の構成とされ、その構成は、この発
明の趣旨でないため、詳細に説明しない。
そして、この発明において、シートバック12は、第1
図、第2図に示すように、たとえば、両サイドのアーム
プレート24間に架設されたシャフト(第2のヒンジ)36
によって、アームプレートに対して回動可能に取付けら
れている。シャフト36は、たとえば、枢支ピン38を持つ
アーム40を一端に有し、プッシュ42を介して、アームプ
レート24の挿通孔43に軸支されている。そして、一端に
枢支ピン44を持つ操作レバー45が、たとえば、回り止め
等のもとでシャフト36と一体的に回動可能に、ナット46
によってシャフトの他端に固着されている。また、アー
ムプレート24との当接によりシートバックの回動範囲を
規制する係止ピン48,50が、シートバック12の側面に設
けられている。
ここで、回動限度位置でシートバック12を保持するロッ
ク手段52が、アームプレート24に設けられている。ロッ
ク手段52は、枢支ピン54によってアームプレート24に枢
着されたロックプレート56を備え、ロックプレートは、
シートバック12の回動限度位置で、シートバック側面の
係止ピン48,50にそれぞれ係止可能なロック爪58,60を有
して形成されている。ロックプレート56は、たとえば、
トーションばね等の偏倚手段(図示しない)によって、
時計方向に偏倚され、第2図、第4図に示すように、偏
倚力のもとで、ロック爪58,60が、係止ピン48,50にそれ
ぞれ係止可能に構成されている。また、ロックプレート
56は、たとえば、枢支ピン61を持ち、リンクアーム62
が、枢支ピン61とアームの枢支ピン38との間、および、
操作レバーの枢支ピン44との間にそれぞれ架設され、そ
れぞれの枢着ピンに枢着されている。ここで、枢支ピン
38,44,61からのリンクアーム62の脱落は、たとえば、リ
ンクアームの外方から各枢支ピンに嵌入されたEリング
63によって防止される。
たとえば、着座時においては、第2図に示すように、シ
ートバック側面の係止ピン48が、ロックプレートのロッ
ク爪58に係止されて、シートバックが着座状態に保持さ
れている。そして、このような状態から、操作レバー45
を時計方向に操作すると、アーム40が操作レバーととも
にシャフト36を中心として回動し、リンクアーム62を介
して、ロックプレート56が枢支ピン54を中心として反時
計方向に回動される。すると、係止ピン48からロックプ
レートのロック爪58が離反し、ロック手段52のロックが
解除されて、シートバック12がフリーとなる。
シートバック12をフリーとした後、シャフト36を中心と
して、係止ピン50がアームプレート24に当接するまで、
シートバックを時計方向に回動させると、第4図に示す
ように、シートバックがアームプレートに対して、ほぼ
反転される。このとき、係止ピン50がロックプレートの
ロック爪60の背面に当接すると、ロックプレート56は偏
倚力に抗して反時計方向に回動しながら係止ピンから逃
げ、係止ピンがロック爪を越えると、偏倚力のもとで時
計方向に回動して、係止ピンがロック爪に係止される。
そして、第4図に示すように、シートバック12が、アー
ムプレート24に対して、ほぼ反転した状態で保持され
る。
また、第4図に示すように、シートバック12がほぼ反転
された状態から、操作レバー45を操作して、ロック手段
52のロックを解除し、シャフト36を中心として、シート
バックを反時計方向に回動させれば、第2図に示す通常
の初期状態に復帰する。
また、第1図、第3図に加えて第5図を見るとわかるよ
うに、ヒンジ付シート10は、シートクッション16と車床
64との間にシートスライド装置66を備え、シートの前後
位置を調整可能に構成されている。そして、ヒンジ付シ
ート10は、フロントリンク68、リヤリンク70を会して、
シートスライド装置66に取付けられている。
第5図に示すように、シートスライド装置66は、シート
クッション16を載置するアッパーレール72と、ブラケッ
ト73を介して車床64に固定されたロアレール74とを備え
ている。そして、ロアレール74が、スチールボール(図
示しない)等を介して、アッパーレール72内に組込まれ
て、アッパーレールがロアレールに対してスライド可能
に構成されている。シートスライド装置66は、公知の構
成とされ、その構成はこの発明の趣旨でないため、詳細
に説明しない。なお、第1図の参照符号76は、ロアレー
ル74に対するアッパーレール72のスライドを規制するロ
ック手段を示し、ロック手段のロック、ロック解除は、
参照符号78で示す操作レバーによって操作される。
フロントリンク68は、シートクッション16の前端下部に
設けられたアッパーブラケット80と、アッパーレール72
の前端上面に固着されたロアブラケット82との間に架設
され、たとえば、枢支ピン83、Eリング84によって、そ
れぞれ前後方向に揺動可能に枢着されている(第1図参
照)。また、リヤリンク70は、シートクッション16の後
端下部に設けられたアッパーブラケット85と、アッパー
レール72の後端上面に固着されたロアブラケット86との
間に架設され、たとえば、枢支ピン87,88によって、前
後方向に揺動可能にそれぞれ枢着されている。
ここで、第5図に示すように、通常の着座状態におい
て、シートクッション16は、後方に傾斜して設定され、
着座状態でフロントリンク68、リヤリンク70の揺動を規
制するロック手段90が、たとえば、リヤリンクに設けら
れている。ロック手段90は、たとえば、時計方向への偏
倚力を有して、アッパーブラケット85に枢着されたラッ
チ92を具備し、ラッチは、通常の着座状態において、ロ
アブラケット86の枢支ピン88に偏倚力のもとで係止可能
に形成されている。第1図、第5図に示すように、左右
のリヤリンク70にそれぞれ配設されたラッチ92は、たと
えば、アッパーブラケット85に軸支された連結ロッド94
によって連結され、連結ロッドの一端に形成された操作
レバー96によって、一体的に可動可能に構成されてい
る。
たとえば、第5図に示すような、シートクッション16の
着座状態において、操作レバー96とともにラッチ92を、
偏倚力に抗して反時計方向に回動させると、枢支ピン88
からラッチのロック爪97が離脱し、ロックが解除され
る。すると、フロントリンク68、リヤリンク70の揺動、
つまり、シートクッション16の前方かつ下方への移動が
可能となる。そして、フロントリンク68、リヤリンク70
が、ブラケット等によって規制されるまで前方(反時計
方向)に揺動されると、第6図に示すように、シートク
ッション16が前方かつ下方に移動され、シートクッショ
ン、つまりは、ヒンジ付シート10が下降位置に設定され
る。
そして、第6図に示すような状態から、シートクッショ
ン16を後方に引上げると、フロントリンク68、リヤリン
ク70が時計方向に揺動される。このとき、リヤリンク70
の揺動に伴なって、シートクッション16とともにリヤリ
ンクのアッパーブラケット85が後方に回動移動し、シー
トクッションが通常の着座状態に戻されると、ラッチ92
が偏倚力のもとで、ロアブラケットの枢支ピン88に係止
される。そして、フロントリンク68、リヤリンク70の揺
動が規制され、シートクッション16が通常の着座状態で
保持される。
ところで、第3図に示すように、フロントシート18とし
て、たとえば、シートスライド装置98、リクライニング
装置99を備えた公知の構成のシートが利用でき、フロン
トシートの構成等は、この発明の趣旨でないため、詳細
に説明しない。
また、セカンドシート20の後方に配設されるサードシー
ト22のシートクッション100、シートバック102は、第3
図、第7図、および、第8図に示すように、ヒンジ104,
106を回動中心として、それぞれ前倒し可能に構成され
ている。
シートクッション100のヒンジ104は、たとえば、車床64
に固定されたフロントブラケット108の上端に設けられ
ている。そして、ヒンジ104を形成する枢支ピンで、支
持ブラケット110をフロントブラケット108に枢着し、支
持ブラケット110をシートクッション100の前端にボルト
112で固定することによって、シートクッションがフロ
ントブラケットに、前倒し可能に連結されている。
ここで、第3図、第7図、第8図を見るとわかるよう
に、前倒し状態のシートクッション100をほぼ水平に保
持するスタンド114が、折りたたみ可能に取付けられて
いる。スタンド114は、たとえば、枢支ピン116によって
シートクッション100の側面に枢着されたベースアーム1
18と、略コ字形状にパイプを折曲成形してなるスタンド
本体120とを具備し、ベースアームとスタンド本体とが
枢支ピン122によって枢着されている。つまり、スタン
ド114は、枢支ピン116を中心としてシートクッション10
0の回りを回動して、折りたたみ可能に形成されてい
る。なお、たとえば、ベースプレート118に、スタンド
本体120に係止可能なストッパ(図示しない)等を設
け、ベースプレートに対するスタンド本体の過剰な回動
が防止されている。
たとえば、第3図に示すような、シートクッション100
の着座状態では、スタンド114が折りたたまれた状態
で、シートクッションの下方に保持される。また、第8
図に示すような、シートクッション100の前倒し時にお
いては、たとえば、シートクッションの前倒しととも
に、スタンド114を伸長させ、枢支ピン116の回りで反時
計方向(前方)に回動させる。そして、シートクッショ
ン100の下方で、スタンド114を車床64の段部124等に係
止させることによって、シートクッションの裏面100aが
ほぼ水平状態となるように保持される。
また、サードシートのシートバック102は、たとえば、
ヒンジ106を持つリクライニング装置126を介して、車床
64に取付けられる。第7図に示すように、リクライニン
グ装置126は、ヒンジ106を形成する枢支ピンによって連
結されたアームプレート128とベースプレート130とを備
え、アームプレートがベースプレートに対して揺動可能
に構成されている。リクライニング装置のアームプレー
ト128は、たとえば、ボルト132によって、シートバック
102の側面に固定されるとともに、ベースプレート130
は、たとえば、リヤブラケット133等の固定部材を介し
て、車床64に取付けられる(第3図参照)。このような
構成において、サードシートのシートバック102は、ヒ
ンジ(枢支ピン)106を回動中心として前倒しされ、シ
ートバックの裏面102aのほぼ水平状態において、保持さ
れる。なお、リクライニング装置126は、セカンドシー
トのリクライニング装置14と同様に、公知の構成とさ
れ、その構成はこの発明の趣旨でないため、詳細に説明
しない。
ここで、第7図に示すように、リクライニング装置のベ
ースプレート130は、たとえば、支持アーム134を内方に
備え、着座状態における、シートクッション100の後端
を支持可能に構成されている。そして、シートクッショ
ン100を着座状態で保持するロック手段136が、リクライ
ニング装置の支持アーム134に対応して、シートクショ
ン100の側面後端に設けられている。ロック手段136は、
たとえば、支持アーム134との係止方向への偏倚力のも
とで、ベースプレート138に枢着されたラッチ140を備え
て構成され、ベースプレートは、たとえば、ボルト142
によって、シートクッション100の側面後端に固着され
ている。そして、ラッチ140は、たとえば、連動可能な
操作レバー(図示しない)を備え、操作レバーの回動操
作によって、ラッチ、支持アーム134間のロック、ロッ
ク解除が行なわれる。
なお、サードシート22の全体的な構成は、公知の構成と
され、シートクッション100、シートバック102が、それ
ぞれの裏面100a,102aをほぼ水平状態とするまで前倒し
でき、水平状態において保持可能であれば足りる。その
ため、サードシート22は、上記の構成に限定されず、他
の構成のシートをサードシートとして装着してもよい。
上記構成のような、この発明に係る多目的自動車のリヤ
シート構造における、セカンドシート20、サードシート
22の荷台化は、以下のように行なわれる。
たとえば、第3図に示すような着座状態から、まず、リ
クライニング装置14を操作して、ロックを解除し、実線
で矢視するように、枢支ピン28を回動中心として、セカ
ンドシートのシートバック12を前倒しする(第8図参
照)。次に、リンクのロック手段90を操作して、ロック
を解除し、フロントリンク68、リヤリンク70を前方に揺
動させて、第3図に実線で矢視するように、シートクッ
ション16、つまりは、セカンドシート20を前方かつ下方
に移動させ、第8図に示すように、シートバックの裏面
12aをほぼ水平状態に設定する。そして、シートバック
の裏面12aをほぼ水平状態としたまま、シートスライド
装置66を操作し、たとえば、フロントシート18に当接す
るまで、セカンドシート20を更に前方に移動させる。
次に、第3図に実線で矢視するように、サードシートの
シートクッション100をフロントブラケットのヒンジ104
を中心として、裏面100aがほぼ水平となるまで前倒し
し、スタンド114を伸長させ、車床の段部124に係止させ
ることによって、シートクッションを保持する(第8図
参照)。そして、リクライニング装置126を操作し、第
3図に実線で矢視するように、ヒンジ106を回動中心と
して、シートバック102を前倒しし、裏面102aのほぼ水
平状態で保持する(第8図参照)。すると、第8図を見
るとわかるように、セカンドシートのシートバック裏面
12a、サードシートのシートクッション裏面100a、およ
び、サードシートのシートバック裏面102aによって、ほ
ぼ平坦な荷台が形成され、フロントシート18の後部空間
が、荷物室として利用できる。
また、リヤシートの対座シート化においては、たとえ
ば、第3図に示すような着座状態から、一点鎖線の矢視
で示すように、まず、フロントシートのシートスライド
装置98を操作して、フロントシート18を後方に僅かに移
動させるとともに、リクライニング装置99を操作して、
フロントシートのシートバック144を前傾させる(第9
図参照)。
次に、操作レバー45を操作して、ロック手段52のロック
を解除し、第4図に示すように、セカンドシートのシー
トバック12を反転させる。そして、シートバック12を反
転させた状態で、リクライニング装置14を操作し、枢支
ピン28を回動中心として、シートバックを前倒しし、第
9図に示すように、シートバックのクッション面12bを
上方に向けて設定する。次に、このような状態から、リ
ンクのロック手段90を操作して、リヤリンク70のロック
を解除し、フロントリンク68、リヤリンクを前方に揺動
させて、第3図に一点鎖線の矢視で示すように、センカ
ンドシート20を前方かつ下方に移動させるとともに、シ
ートスライド装置66を操作して、更に前方に移動させる
(第9図参照)。すると、第9図を見るとわかるよう
に、セカンドシートのシートバック12を着座面、フロン
トシートのシートバックの裏面144aを背もたれとして、
サードシート22との対座シートが形成される。
上記のように、第1のヒンジ(枢支ピン)28に加えて、
リクライニング装置のアームプレート24に対してシート
バック12をほぼ反転可能な第2のヒンジ(シャフト)36
の設けられたヒンジ付シート10を、セカンドシート20と
して装着すれば、リヤシートの荷台化、対座シート化が
いずれも容易に行なえる。
そして、セカンドシート20を回動可能な左右一対の一人
掛けシートとして形成することもないため、リヤシート
の荷台化時において、隙間のないほぼ平坦な荷台が形成
できる。そのため、荷物等の落下、損傷、および、荷崩
れが確実に防止できるとともに、隙間を閉塞するための
部材を必要としないことから、リヤシートの荷台化作業
が容易に行なえる。
また、リヤシートの対座時において、セカンドシートの
シートバック12は、クッション面12bを上方に向けて設
定されるため、対座時のセカンドシート20のクッショク
ン性を損ねることもない。そのため、対座時のセカンド
シート20への着座者は、良好な着座性、安定感のもとで
着座できる。
そして、この発明においては、セカンドシート20は、対
座時に前方に移動して設定される。つまり、対座時のセ
カンドシート20は、サードシート22から離反した位置に
設定されるため、セカンドシート、サードシート間のス
ペース146が広がり、セカンドシート着座者、サードシ
ート着座者が共用するに十分な広さのフットスペースが
設定できる。
従って、この発明の多目的自動車のリヤシート構造によ
れば、荷台化シート、対座シートのいずれにおいても、
十分な機能を果たすリヤシートが得られ、荷台化シー
ト、対座シートの兼用化が十分にはかられる。
また、この発明のヒンジ付シート10によれば、第1のヒ
ンジ28に加えて、リクライニング装置のアームプレート
24に対してシートバック12をほぼ反転可能な第2のヒン
ジ36が設けられるとともに、着座状態、反転状態でシー
トバックを保持するロック手段52が設けられている。そ
して、シートバック12を反転させた状態で、シートバッ
クを前倒しすることによって、シートバック上に着座可
能に構成されている。そのため、上記の多目的自動車の
リヤシート構造における、リヤシートの荷台化、およ
び、対座シート化が適切に遂行できる。
そして、ロック手段52のロック、ロック解除によって、
第2のヒンジ36を中心としたシートバック12の反転、お
よび、着座状態、反転状態での保持が行なえるため、構
成の複雑化、操作の煩雑化を伴なうことなく、シートバ
ックを荷台、および、着座面として利用できる。
ここで、フロントリンク68、リヤリンク70を介して、シ
ートクッション16をシートスライド装置66に取付けると
ともに、各リンクの揺動を規制するロック手段52を少な
くとも一方のリンクに設ける構成とするとよい。このよ
うな構成によれば、荷台化時、対座時、および、着座時
における、シートバック12、シートクッション16の高
さ、傾斜角度等を適切に設定することができる。
実施例において、リクライニング装置14、ロック手段52
等は、シート10の両サイドに設けられているが、これに
限定されず、いずれか一方に設ける構成としてもよい。
しかし、実施例のように、シート10の両サイドに、リク
ライニング装置14、ロック手段52等を設ける構成とすれ
ば、安定した状態でシートバック12が保持されるため、
荷台化時、対座時におけるシートバックの安定性が向上
される。
また、実施例における、リヤシートの荷台化時、対座時
の作業順序は、一例にすぎず、実施例の順序に限定され
ない。
なお、この発明のヒンジ付シートは、多目的自動車のセ
カンドシート20に最適とはいえ、これに限定されず、他
の自動車や電車、飛行機、船舶等のシートとしても応用
できる。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであ
り、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技
術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明
に包含されることはいうまでもない。
〔発明の効果〕
上記のように、この発明に係る多目的自動車のリヤシー
ト構造によれば、セカンドシートを回動可能な左右一対
の一人掛けシートとして形成することもないため、リヤ
シートの荷台化時において、隙間のないほぼ平坦な荷台
が形成できる。そのため、荷物等の落下、損傷、およ
び、荷崩れが確実に防止できるとともに、隙間を閉塞す
るための部材を必要とせず、リヤシートの荷台化作業が
容易に行なえる。
また、リヤシートの対座時において、セカンドシートの
シートバックは、クッション面を上方に向けて設定され
るため、対座時のセカンドシートのクッション性を損ね
ることもない。
従って、この発明の多目的自動車のリヤシート構造によ
れば、荷台化シート、対座シートのいずれにおいても、
十分な機能を果たすリヤシートが得られ、荷台化シー
ト、対座シートの兼用化が十分にはかられる。
また、この発明のヒンジ付シートによれば、上記の多目
的自動車のリヤシート構造における、リヤシートの荷台
化、および、対座シート化が適切に遂行できるととも
に、構成の複雑化、操作の煩雑化を伴なうことなく、シ
ートバックを荷台、および、着座面として利用すること
ができる。
そして、フロントリンク、リヤリンクを介して、シート
クッションをシートスライド装置に取付けるとともに、
各リンクの揺動を規制するロック手段を少なくとも一方
のリンクに設ける構成とすれば、荷台化時、対座時、お
よび、着座時における、シートバック、シートクッショ
ンの高さ、傾斜角度等を適切に設定できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係るヒンジ付シートの概略分解斜
視図、 第2図、第4図は、着座状態、反転状態における、ヒン
ジ付シートのシートバックの各概略側面図、 第3図は、着座状態における、車内の概略端面図、 第5図、第6図は、通常時、および、前方への揺動時に
おける、フロントリンク、リヤリンクの作動図、 第7図は、サードシートの概略分解斜視図、 第8図、第9図は、リヤシートの荷台化時、対座時にお
ける、車内の各概略端面図である。 10:ヒンジ付シート(セカンドシート)、12:シートバッ
ク、12a,12b:シートバックの裏面、クッション面、14:
リクライニング装置、16:シートクッション、18:フロン
トシート、20:セカンドシート(ヒンジ付シート)、22:
サードシート、24:アームプレート、28:枢支ピン(第1
のヒンジ)、36:シャフト(第2のヒンジ)、52:ロック
手段、66,98:シートスライド装置、68:フロントリン
ク、70:リヤリンク、90:ロック手段、100:サードシート
のシートクッション、102:サードシートのシートバッ
ク、144:フロントシートのシートバック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸谷 伸一 東京都昭島市松原町3丁目2番12号 株式 会社タチエス内 (72)発明者 久保 芳明 東京都昭島市松原町3丁目2番12号 株式 会社タチエス内 (72)発明者 磯野 宏之 東京都昭島市松原町3丁目2番12号 株式 会社タチエス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セカンドシート、サードシートを利用し
    て、フロントシートの後方に平坦な荷台を形成可能な多
    目的自動車のリヤシート構造において、 シートバックをシートクッションに対して前倒しさせる
    リクライニング装置の第1のヒンジに加えて、リクライ
    ニング装置のアームプレートに対してシートバックをほ
    ぼ反転可能に枢支した第2のヒンジの設けられたヒンジ
    付シートをセカンドシートとして装着し、 セカンドシートのシートバックを着座状態のまま第1の
    ヒンジにより前倒しし、上方に向けられたシートバック
    裏面をほぼ水平に設定することによって、前倒しされた
    サードシートのシートクッション、シートバック双方の
    裏面とともにほぼ平坦な荷台を形成可能とし、 セカンドシートのシートバックを第2のヒンジによりほ
    ぼ反転させた状態で第1のヒンジにより前倒しし、フロ
    ントシートのシートバックを前傾させることによって、
    サードシートに対面する対座シートが形成可能な多目的
    自動車のリヤシート構造。
  2. 【請求項2】シートバックをシートクッションに対して
    前倒しさせるリクライニング装置の第1のヒンジに加え
    て、リクライニング装置のアームプレートに対してシー
    トバックをほぼ反転可能に枢支した第2のヒンジを設け
    るとともに、 シートバックをアームプレートに対する通常位置、反転
    位置でそれぞれ保持するロック手段をアームプレートに
    設け、 シートバックを反転させた状態でリクライニング装置を
    操作し、シートバックをシートクッションに対して前倒
    しすることによって、シートバックのクッション面を上
    方に設定し、シートバックのクッション面上に着座可能
    としたヒンジ付シート。
  3. 【請求項3】シートクッションを前方かつ下方に移動さ
    せるためのフロントリンク、リヤリンクを介して、シー
    トクッションが、シートスライド装置に取付けられ、フ
    ロントリンク、リヤリンクの揺動を規制するロック手段
    が、フロントリンク、リヤリンクの少なくとも一方に設
    けられた請求項2記載のヒンジ付シート。
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