JP4758154B2 - シート - Google Patents
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Description
このようなシートにおいては、固定リンク以外のリンクの回転を許可/禁止する昇降ロック機構を有し、この昇降ロック機構をロック解除すると、シートは昇降可能となる。
しかし、シートクッションを上昇させる場合、シートクッションが目的の高さになるまで、手で昇降ロック機構のロック解除状態を保持し続けなければならず、操作が煩雑である問題点がある。
昇降ロック機構がアンロック状態となると、シートクッションがフロアに対して昇降可能となり、シートクッションが第1の位置と第2位置との間で昇降可能となる。
請求項3に係る発明によれば、キャンセルリンクと、フックのフック突部と、ストッパ部とだけで、アンロック保持機構を構成することができ、構成が簡単である。
本実施の第1の形態例のシートの全体構成を図1−図4及び図9を用いて説明する。図1はシートが最高位置にある状態を示す構成図、図2はシートが最低位置にある状態を示す構成図、図3は図1の背面図、図4は図2の背面図、図9は図1の切断線N−Nでの断面図である。図1−図4において、シートトラック機構51は、フロア側に設けられたロアレール53と、ロアレール53に移動可能に係合したアッパレール55とからなっている。
また、シートトラック機構51は、図6に示すように、アッパレール55と、ロアレール53と、ロアレール53の内部に設けられた2つのボール56と1つのローラ58とからなっている。
図9に示すように、ロッド83には、リアリンク81のフレーム61側の回転中心であるロッド83より更に上にある部分に沿って配置される連結リンク90の下部分が固着されている。そして、リアリンク81のフレーム61側の回転中心であるロッド83より更に上の部分と、連結リンク90の上部分との間には、ピン103が取り付けられている。このピン103は、リアリンク81のフレーム61側の回転中心であるロッド83より更に上の部分に対しては溶接等の手法により固着され、連結リンク90の上部分にはかしめ等の手法により固着されている。そして、このピン103に昇降ロック機構100のロングリンク105が回転可能に取り付けられている。
ここで、昇降ロック機構100の作動を説明する。シートが最高位置にあり、昇降ロック機構100がロック状態にある図1に示す状態で、フック付勢手段の付勢力に抗して、フック113を反矢印A方向に回転させると、ロングリンク105の移動およびリアリンク81が回転が可能となるアンロック状態となり、シートは最低位置へ移動可能となる。シートが最低位置まで降下し、フック113を回転させている力を解除すると、図2に示す状態となり、再び、ロングリンク105の移動およびリアリンク81の回転が禁止されたロック状態となる。
リアリンク81の下部には、鉤状の係合部81aが形成されている。
更に、図示しないフック駆動レバー付勢手段により、フック駆動レバー205はインナワイヤ209を引く方向と反対方向(他方の方向:図7の矢印B方向)に回転する方向に付勢されている。ベース201には、フック駆動レバー付勢手段で付勢されたフック駆動レバー205の折曲部205aが当接し、フック駆動レバー205の移動を禁止するフック駆動レバーストッパとしてのストッパ215が形成されている。
アッパレール55がロアレール53に対して最後位置以外の位置にあるときには、図3に示すようにアッパレール55の第2キャンセルレバー243は、ロアレール53側のキャンセル部材245に当接していないので、第2キャンセルレバー付勢手段の付勢力により第2キャンセルレバーストッパ247に当接している。一方、第1キャンセルレバー233は第1キャンセルレバー付勢手段の付勢力により、キャンセルピン221がフック駆動レバー205のアーム部213の側面に当接しない位置となるようにキャンセルピン221を移動させている。よって、この状態で操作レバー217を操作レバー付勢手段の付勢力に抗して回転させても、キャンセルピン221はフック駆動レバー205に当接しない位置にあるので、昇降ロック機構100のフック113、ストッパ機構400のストッパ403を駆動するフック駆動レバー205は回転せず、昇降ロック機構100、ストッパ機構400は駆動されない。
(1)アッパレール55がロアレール53に対して最後位置にあり、シートクッション(フレーム61)が最低位置(第2の位置)の状態では、図10(a)に示すように、昇降ロック機構100の実線位置にあるフック113の押圧部113cが、長穴107の他方の端部に当接するロックピン101を長穴107の他方の端部に押圧して、ロングリンク105の移動を禁止し、昇降ロック機構100はロック状態にある。また、キャンセルリンク601はストッパ605に当接している。
(2)図11(a)、図11(b)に示すように、シートクッション(フレーム61)の上昇に伴い、シートクッション側のフック113のフック突部113dの保持部113eからガイド部113f’が、キャンセルリンク601の先端部側に当接し、フック113のロックピン101方向への回転が禁止される。
(3)シートクッション(フレーム61)が最高位置(第1の位置)近傍まで上昇すると、図11(c)に示すように、キャンセルリンク601の先端部と、フック113のフック突部113dの保持部との当接が解除され、フック113は、第1の付勢手段の付勢力によりロックピン101に当接し、昇降ロック機構100がロック可能となる。そして、ロック、シートクッション(フレーム61)が最高位置(第1の位置)に至ると、フック113の係合溝113bがロックピン101に係合し、ロック状態となる。
(1)最低位置(第2の位置)で昇降ロック機構100がアンロック状態になると、昇降ロック機構100が第1の位置でロック可能となるまで、昇降ロック機構100のアンロック状態を保持するアンロック保持機構600を有することにより、操作が簡単となる。
(2)最高位置(第1の位置)及び最低位置(第2の位置)で、リアリンクの回転を禁止する昇降ロック機構100を有することにより、シートクッションが最高位置にある場合、昇降ロック機構100をロック解除するだけで、即ち、ワンアクションで、シートクッションを最低位置まで下降させることができる。
(3)1つのフック113で、ロックピン101が長穴107の一方の端部に当接する状態および他方の端部に当接する状態でロックピン101に係合して、ロングリンク105の移動を禁止する、すなわち、1つのフック113で、シートが最高位置にある状態と、最低位置にある状態との2つの状態でシートの昇降を禁止することができ、機構が簡単となる。
(4)キャンセルリンク601と、フック113のフック突部113dと、ストッパ605とだけで、アンロック保持機構を構成することができ、構成が簡単である。
(5)アッパレール55がロアレール53に対して最後位置に移動させないと昇降ロック機構100が作動しないようにするキャンセル機構200を有することで、シートがシートトラック機構51の最後位置の時にのみ、昇降が可能となる。
(6)昇降ロック機構100をロック解除してシートクッション(フレーム61)を最低位置まで降下させると、アッパレール55の前方への移動を禁止するストッパ機構400を有することで、シートが最低位置まで降下したら、シートトラック機構51のアッパレール55の前方への移動を禁止することができる。
(7)本形態例の場合、リアリンク81とロングリンク105とは、車幅方向にオフセットしていている。そして、図9に示すように、リアリンク81にもピン103を接続している。もし、リアリンク81がピン103に接続されていない場合、車両の衝突等で、フレーム61に前または後方向の荷重が作用すると、ロッド83にはねじり力が発生するが、本形態例の場合、リアリンク81にもピン103を接続しているので、ロッド83にはねじり力が発生せず、ロッド83の強度を落とすことができ、低コストとなる。
<第2の形態例>
アンロック保持機構は、図12−図14に示すような構成でもよい。図12は第2の形態例のアンロック保持機構を説明する図で、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のロックピンの斜視図、図13、図14は図12のアンロック保持機構の作動を説明する図である。
(1)アッパレール55がロアレール53に対して最後位置にあり、シートクッション(フレーム61)が最低位置(第2の位置)の状態では、図12(a)に示すように、昇降ロック機構100’のフック113’の押圧部113c’が、長穴107の他方の端部に当接するロックピン101’を長穴107の他方の端部に押圧して、ロングリンク105の移動を禁止し、昇降ロック機構100’はロック状態にある。また、キャンセルリンク601’はストッパである切り起こし部105aの下部に当接している。
(2)図13(a)に示すように、シートクッション(フレーム61)の上昇に伴い、ロックピン101’も上昇する。ロックピン101’の上昇に伴って、第2の付勢手段によって付勢されているキャンセルリンク601’もロックピン101’を追従するように回転し、図13(b)に示すように、切り起こし部105aの下部に当接して、それ以上の回転が禁止される。
(3)シートクッション(フレーム61)が最高位置(第1の位置)近傍まで上昇すると、図14に示すように、キャンセルリンク601’のピン611と、フック113’のフック突部113d’の保持部との当接が解除され、フック113’は、第1の付勢手段の付勢力によりロックピン101’に当接し、昇降ロック機構100’がロック可能となる。尚、このとき、キャンセルリンク601’は、アッパレール55に形成されたストッパ621に当接し、それ以上の回転が禁止されている。
81 リアリンク
100 昇降ロック機構
600 アンロック保持機構
Claims (3)
- 下部がシートのフロア側部材に回転可能に取り付けられ、上部がシートクッションの前部のシートクッション側部材に回転可能に取り付けられたフロントリンク、下部がシートのフロア側部材に回転可能に取り付けられ、上部が前記シートクッションの後部のシートクッション側部材に回転可能に取り付けられたリアリンクを有し、前記シートクッションが前記フロアに対して昇降するシートであって、
前記フロントリンク、前記リアリンクのうちの一方のリンクと、前記シートのフロア側部材、前記シートクッション側部材のうちの一方の側の部材との間にあって、高さが異なる第1の位置及び第2の位置で、前記フロントリンク、前記リアリンクのうちの一方のリンクの回転を禁止する昇降ロック機構と、
前記第1の位置より低い前記第2の位置で前記昇降ロック機構がアンロック状態になると、前記昇降ロック機構が前記第1の位置でロック可能となるまで、前記昇降ロック機構のアンロック状態を保持するアンロック保持機構と、
を設けたことを特徴とするシート。 - 前記昇降ロック機構は、
シートクッションに設けられた係合突部と、
回転を禁止しようとするリンクの回転中心以外の箇所に回転可能に取り付けられ、前記突部が移動可能に係合し、前記係合突部が一方の端部に当接するときは前記第1の位置、前記係合突部が他方の端部に当接するときは前記第2の位置となるようなガイドが形成されたロングリンクと、
該ロングリンクに回転可能に設けられ、前記ガイドの一方の端部に当接する前記係合突部に係合して、前記ロングリンクの移動を禁止する係合溝および前記ガイドの他方の端部に当接する前記係合突起を前記ガイドの他方の端部に押圧して、前記ロングリンクの移動を禁止する押圧部を有するフックと、
前記係合溝,前記押圧部を前記係合突起方向に前記フックを付勢する第1の付勢手段と、
からなることを特徴とする請求項1記載のシート。 - 前記アンロック保持機構は、
前記昇降ロック機構のフックの周面に、前記フックの回転半径方向に突出するように形成され、前記フックの回転平面と直交する壁面のうち、前記付勢手段の付勢方向での先端面となる壁面は保持部、他の壁面はガイド部となるフック突部と、
基端部側が前記フロア側に回転可能に取り付けられ、先端部側が前記係合突起を押圧している前記フックのフック突部のガイド部、および前記係合突起より離れた位置にある前記フックのフック突部の保持部がそれぞれ当接可能なキャンセルリンクと、
前記フックのフック突部の保持部と当接可能な位置でそれ以上の前記キャンセルリンクの回転を禁止するストッパと、
前記キャンセルリンクを前記ストッパ方向に付勢する第2の付勢手段と、
を有し、
前記シートクッションが前記第2の位置の状態で、前記係合突起を押圧している前記フックに操作力を加えて昇降ロック機構のロック解除を行うと、前記フックが前記第1の付勢手段の付勢力に抗して移動し、前記フックのフック突部のガイド部により前記キャンセルリンクがストッパから離れる方向に移動し、前記フックのフック突部のガイド部が前記キャンセルリンクの先端部側より離れると、前記キャンセルリンクは前記第2の付勢手段の付勢力により前記ストッパと当接するまで回転し、
前記フックへの操作力を解除しても、前記キャンセルリンクの先端部に前記フックのフック突部の保持部が当接することにより、それ以上の前記フックの係合突起方向への移動を禁止し、
前記シートクッションが前記第1の位置近傍まで上昇すると、前記キャンセルリンクの先端部と前記フックのフック突部の保持部との当接が解除され、前記フックは、第1の付勢手段の付勢力により係合溝が係合突起と係合するようにしたことを特徴とする請求項2記載のシート。
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