JP4758154B2 - シート - Google Patents

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Description

本発明は、下部がフロア側に回転可能に取り付けられ、上部がシートクッションの前部に回転可能に取り付けられたフロントリンク、下部がフロア側に回転可能に取り付けられ、上部が前記シートクッションの後部に回転可能に取り付けられたリアリンクを有し、前記シートクッションが前記フロアに対して昇降するシートに関する。
車両に設けられるシートのなかでシートクッションがフロア近傍まで降下するシートの一例として、4つのリンクからなる機構を用いたものがある(例えば特許文献1参照)。
このようなシートにおいては、固定リンク以外のリンクの回転を許可/禁止する昇降ロック機構を有し、この昇降ロック機構をロック解除すると、シートは昇降可能となる。
特開2004−224094号公報(図2、図4)
このようなリンク機構を有したシートは、機構が簡単であるという利点を有する。
しかし、シートクッションを上昇させる場合、シートクッションが目的の高さになるまで、手で昇降ロック機構のロック解除状態を保持し続けなければならず、操作が煩雑である問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、シートクッションを上昇させる場合、操作が簡単となるシートを提供することにある。
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、下部がシートのフロア側部材に回転可能に取り付けられ、上部がシートクッションの前部のシートクッション側部材に回転可能に取り付けられたフロントリンク、下部がシートのフロア側部材に回転可能に取り付けられ、上部が前記シートクッションの後部のシートクッション側部材に回転可能に取り付けられたリアリンクを有し、前記シートクッションが前記フロアに対して昇降するシートであって、前記フロントリンク、前記リアリンクのうちの一方のリンクと、前記シートのフロア側部材、前記シートクッション側部材のうちの一方の側の部材との間にあって、高さが異なる第1の位置及び第2の位置で、前記フロントリンク、前記リアリンクのうちの一方のリンクの回転を禁止する昇降ロック機構と、前記第1の位置より低い前記第2の位置で前記昇降ロック機構がアンロック状態になると、前記昇降ロック機構が前記第1の位置でロック可能となるまで、前記昇降ロック機構のアンロック状態を保持するアンロック保持機構と、を設けたことを特徴とするシートである。
フロントリンクと、リアリンクと、シートクッションと、フロアとで4節回転連鎖が構成されている。
昇降ロック機構がアンロック状態となると、シートクッションがフロアに対して昇降可能となり、シートクッションが第1の位置と第2位置との間で昇降可能となる。
そして、第2の位置から第1の位置へ上昇させる場合、昇降ロック機構が第1の位置でロック可能となるまで、アンロック保持機構が作動して、昇降ロック機構のアンロック状態が保持される。
請求項2に係る発明は、前記昇降ロック機構は、シートクッションに設けられた係合突部と、回転を禁止しようとするリンクの回転中心以外の箇所に回転可能に取り付けられ、前記突部が移動可能に係合し、前記係合突部が一方の端部に当接するときは前記第1の位置、前記係合突部が他方の端部に当接するときは前記第2の位置となるようなガイドが形成されたロングリンクと、該ロングリンクに回転可能に設けられ、前記ガイドの一方の端部に当接する前記係合突部に係合して、前記ロングリンクの移動を禁止する係合溝および前記ガイドの他方の端部に当接する前記係合突起を前記ガイドの他方の端部に押圧して、前記ロングリンクの移動を禁止する押圧部を有するフックと、前記係合溝,前記押圧部を前記係合突起方向に前記フックを付勢する第1の付勢手段と、からなることを特徴とする請求項1記載のシートである。
シートクッションが第1の位置にある時には、係合突部は、ロングリンクのガイドの一方の端部に位置している。フックは、第1の付勢手段により付勢され、係合溝が係合突部に係合して、ロングリンクの移動を禁止し、シートクッションの昇降が禁止される。
シートクッションが第2の位置にある時には、係合突部は、ロングリンクのガイドの他方の端部に位置している。フックは、第1の付勢手段により付勢され、押圧部が係合突部を前記ガイドの他方の端部に押圧し、ロングリンクの移動を禁止し、シートクッションの昇降が禁止される。
請求項3に係る発明は、前記アンロック保持機構は、前記昇降ロック機構のフックの周面に、前記フックの回転半径方向に突出するように形成され、前記フックの回転平面と直交する壁面のうち、前記付勢手段の付勢方向での先端面となる壁面は保持部、他の壁面はガイド部となるフック突部と、基端部側が前記フロア側に回転可能に取り付けられ、先端部側が前記係合突起を押圧している前記フックのフック突部のガイド部、および前記係合突起より離れた位置にある前記フックのフック突部の保持部がそれぞれ当接可能なキャンセルリンクと、前記フックのフック突部の保持部と当接可能な位置でそれ以上の前記キャンセルリンクの回転を禁止するストッパと、前記キャンセルリンクを前記ストッパ方向に付勢する第2の付勢手段と、を有し、前記シートクッションが前記第2の位置の状態で、前記係合突起を押圧している前記フックに操作力を加えて昇降ロック機構のロック解除を行うと、前記フックが前記第1の付勢手段の付勢力に抗して移動し、前記フックのフック突部のガイド部により前記キャンセルリンクがストッパから離れる方向に移動し、前記フックのフック突部のガイド部が前記キャンセルリンクの先端部側より離れると、前記キャンセルリンクは前記第2の付勢手段の付勢力により前記ストッパと当接するまで回転し、前記フックへの操作力を解除しても、前記キャンセルリンクの先端部に前記フックのフック突部の保持部が当接することにより、それ以上の前記フックの係合突起方向への移動を禁止し、前記シートクッションが前記第1の位置近傍まで上昇すると、前記キャンセルリンクの先端部と前記フックのフック突部の保持部との当接が解除され、前記フックは、第1の付勢手段の付勢力により係合溝が係合突起と係合するようにしたことを特徴とする請求項2記載のシートである。
前記シートクッションが前記第2の位置の状態で、前記係合突起を押圧している前記フックに操作力を加えて昇降ロック機構のロック解除を行うと、前記フックが前記第1の付勢手段の付勢力に抗して移動し、前記フックのフック突部のガイド部により前記キャンセルリンクがストッパから離れる方向に移動し、前記フックのフック突部のガイド部が前記キャンセルリンクの先端部側より離れる。すると、前記キャンセルリンクは前記第2の付勢手段の付勢力により前記ストッパと当接するまで回転し、前記フックへの操作力を解除しても、前記キャンセルリンクの先端部に前記フックのフック突部の保持部が当接することにより、それ以上の前記フックの係合突起方向への移動を禁止する。即ち、昇降ロック機構のアンロック状態が保持される。
前記シートクッションが前記第1の位置近傍まで上昇すると、前記キャンセルリンクの先端部と前記フックのフック突部の保持部との当接が解除され、前記フックは、第1の付勢手段の付勢力により係合溝が係合突起と係合する。
請求項1−請求項3に係る発明によれば、高さが異なる第1の位置及び第2の位置で、前記フロントリンク、前記リアリンクのうちの少なくとも一方のリンクの回転を禁止する昇降ロック機構を有することにより、シートクッションが第1の位置にある場合、昇降ロック機構をロック解除するだけで、即ち、ワンアクションで、シートクッションを第1の位置より低い第2の位置まで下降させることができる。
次に、前記第1の位置より低い前記第2の位置で前記昇降ロック機構がアンロック状態になると、前記昇降ロック機構が前記第1の位置でロック可能となるまで、前記昇降ロック機構のアンロック状態を保持するアンロック保持機構を有することにより、操作が簡単となる。
請求項2に係る発明によれば、1つのフックで、シートクッションの第1の位置でのロック状態、第2の位置でのロック状態を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、キャンセルリンクと、フックのフック突部と、ストッパ部とだけで、アンロック保持機構を構成することができ、構成が簡単である。
<第1の形態例>
本実施の第1の形態例のシートの全体構成を図1−図4及び図9を用いて説明する。図1はシートが最高位置にある状態を示す構成図、図2はシートが最低位置にある状態を示す構成図、図3は図1の背面図、図4は図2の背面図、図9は図1の切断線N−Nでの断面図である。図1−図4において、シートトラック機構51は、フロア側に設けられたロアレール53と、ロアレール53に移動可能に係合したアッパレール55とからなっている。
図1、図2に示すように、シートクッションのフレーム61の前部には、フロントリンク71の上部がピン73を用いて回転可能に取り付けられている。フレーム61の後部には、シートクッションの両サイドのフレーム61を橋渡しするようにロッド83が配置されている。図9に示すように、ロッド83の端面には、ピン10が圧入され、両者は一体化されている。ピン10はフレーム61の後部にバーリング加工法によって形成された貫通穴61aに回転可能に嵌合し、ロッド83は、シートクッションの両サイドのフレーム61にピン10を介して回転可能に支持にされている。そして、リアリンク81の上部がロッド83に固着されている。
図1、図2に戻って、フロントリンク71の下部はピン75を用いてアッパレール55の前部に回転可能に取り付けられている。また、アッパレール55の後部には、ブラケット80が取り付けられ、リアリンク81の下部はピン85を用いてブラケット80(アッパレール55の後部)に回転可能に取り付けられている。
従って、アッパレール55と、フロントリンク71と、フレーム61と、リアリンク81とで、アッパレール55が固定された4節回転連鎖が構成され、フロントリンク71、リアリンク81がアッパレール55に対して回転することにより、フレーム61(シート)はシートトラック機構51のアッパレール55(フロア)に対して昇降可能となっている。
尚、本形態例では、ピン85の近傍には、リアリンク81の回転に抵抗力を付与するダンパ86が設けられ、更に、図示しない付勢手段により、リアリンクはフレーム61が上昇する方向に付勢されている。
そして、フレーム61の後部には、リアリンク81の回転を禁止して、シートクッション(フレーム61)の昇降を禁止する昇降ロック機構100が設けられ、シートクッション(フレーム61)の前部には、アッパレール55がロアレール53に対して最後位置に移動させないと昇降ロック機構100が作動しないようにするキャンセル機構200が設けられている。
また、アッパレール55とロアレール53とには、アッパレール55の移動を禁止するシートスライドロック機構300と、最低位置で、昇降ロック機構100がアンロック状態になると、昇降ロック機構100が最高位置でロック可能となるまで、昇降ロック機構100のアンロック状態を保持するアンロック保持機構600が設けられている。
アッパレール55には、昇降ロック機構100をロック解除してシートクッション(フレーム61)を最低位置まで降下させると、アッパレール55の前方への移動を禁止するストッパ機構400が設けられている。
ここで、図5、6を用いてシートスライドロック機構300を説明する。図5は図1のシートスライドロック機構300を説明する斜視図、図6は図5の切断線M−Mでの断面図である。ロアレール53の側部には、アッパレール55の移動方向に沿って設けられた複数の被係合部としてのロック穴303が形成されている。アッパレール55の側部には、ブラケット305が設けられている。このブラケット305は、略L字形の操作レバー307を回転可能に支持している。更に、操作レバー307には、ロアレール53のロック穴303に係脱可能なロック歯311が形成された係合部としてのロックレバー313が固着されている。そして、一端部が操作レバー307に係止され、他端部がブラケット305に係止された付勢手段としてのスプリング315により、ロックレバー313のロック歯311がロアレール53のロック穴303に係合する方向に操作レバー307は付勢されている。
更に、本形態例では、ロックレバー313の背面には、リアリンク81方向に延出するストッパブラケット317が取り付けられている。
また、シートトラック機構51は、図6に示すように、アッパレール55と、ロアレール53と、ロアレール53の内部に設けられた2つのボール56と1つのローラ58とからなっている。
次に、図1、図2、図9を用いて昇降ロック機構100の説明を行う。
図9に示すように、ロッド83には、リアリンク81のフレーム61側の回転中心であるロッド83より更に上にある部分に沿って配置される連結リンク90の下部分が固着されている。そして、リアリンク81のフレーム61側の回転中心であるロッド83より更に上の部分と、連結リンク90の上部分との間には、ピン103が取り付けられている。このピン103は、リアリンク81のフレーム61側の回転中心であるロッド83より更に上の部分に対しては溶接等の手法により固着され、連結リンク90の上部分にはかしめ等の手法により固着されている。そして、このピン103に昇降ロック機構100のロングリンク105が回転可能に取り付けられている。
図1、図2に示すように、フレーム61には、係合突部としてのロックピン101が設けられている。ロングリンク105には、ロックピン101が嵌合するガイドとしての長穴107を有している。従って、ロングリンク105はロックピン101が長穴107の端部に当接する範囲で移動し、ロックピン101が長穴107の一方の端部に当接する状態(図1に示す状態)にロングリンク105が移動すると、シートが最高位置(第1の位置)にあり、ロックピン101が長穴107の他方の端部に当接する状態(図2に示す状態)にロングリンク105が移動すると、シートが最低位置(第2の位置)にあるようになっている。
ロングリンク105には、ピン111を用いてフック113が回転可能に取り付けられている。このフック113には、長穴107の一方の端部に当接するロックピン101(図1に示す状態)に係合して、ロングリンク105の移動を禁止する係合溝113bと、長穴107の他方の端部に当接するロックピン101(図2に示す状態)を長穴107の他方の端部に押圧して、ロングリンク105の移動を禁止する押圧部113cとが形成されている。ロングリンク105の移動が禁止された状態は、リアリンク81の回転が禁止されたロック状態である。
更に、このフック113は図示しないフック付勢手段により、ロックピン101に係合する方向(図1、図2において、矢印A方向)に付勢されている。
ここで、昇降ロック機構100の作動を説明する。シートが最高位置にあり、昇降ロック機構100がロック状態にある図1に示す状態で、フック付勢手段の付勢力に抗して、フック113を反矢印A方向に回転させると、ロングリンク105の移動およびリアリンク81が回転が可能となるアンロック状態となり、シートは最低位置へ移動可能となる。シートが最低位置まで降下し、フック113を回転させている力を解除すると、図2に示す状態となり、再び、ロングリンク105の移動およびリアリンク81の回転が禁止されたロック状態となる。
また、シートが最低位置にあり、昇降ロック機構100がロック状態にある図2に示す状態で、フック付勢手段の付勢力に抗して、フック113を反矢印A方向に回転させると、リアリンク81の回転が可能となるアンロック状態となり、シートは最高位置へ移動可能となる。シートが最高位置まで上昇し、フック113を回転させている力を解除すると、図1に示す状態となり、再びロングリンク105の移動が禁止されたロック状態となる。
次に、シートクッション(フレーム61)を最低位置まで降下させると、アッパレール55の前方への移動を禁止するストッパ機構400の説明を行う。
リアリンク81の下部には、鉤状の係合部81aが形成されている。
アッパレール55の後部に取り付けられたブラケット80には、ピン401を用いて、ストッパ403が回転可能に取り付けられている。このストッパ403の回転端部側には、リアリンク81の係合部81aに係脱可能な鉤状の係合部403aが形成されている。更に、このストッパ403は、シートスライドロック機構300方向に回転すると、回転端部側はストッパブラケット317とロアレール53との間の空間に進入するようになっている。そして、ストッパ403の回転端部側には、ピン405が設けられている。このピン405は、ロック状態(ロックレバー313のロック歯311とロアレール53のロック穴303とが係合した状態)にあるシートスライドロック機構300のロックレバー313に取り付けられたストッパブラケット317の上端面317a(図6参照)が当接可能で、当接することによりロックレバー313のアンロック方向(ロックレバー313のロック歯311がロアレール53のロック穴303から離脱する方向)の移動を禁止するようになっている(ストッパ機構400のロック状態)。
そして、図示しない付勢手段により、ストッパ403は、リアリンク81方向に付勢され、シートが最高位置にある場合には、ストッパ403の係合部403aがリアリンク81の係合部81aに係合するようになっている。この係合により、シート(フレーム61)へ前方向の衝撃力が作用した場合、リアリンク81が図1において時計方向へ回転するのを禁止するようになっている。
次に、図7、図8を用いてキャンセル機構200の説明を行う。図7はキャンセル機構の拡大図で、(a)図は図1の状態の拡大図、(b)図は図2の状態の拡大図、図8は図3のキャンセル機構の各部品を示す平面図で、(a)図は第1キャンセルレバー、(b)図は操作レバー、(c)図はフック駆動レバー、(d)図はベースをそれぞれ示している。
キャンセル200機構は、フレーム61と、シートトラック機構51とに設けられる。フレーム61に設けられる機構は、ベース201上に設けられる。ベース201上には、ピン203を用いて、フック駆動レバー205が回転可能に設けられている。図1、図2に示すように、フック駆動レバー205と昇降ロック機構100のフック113との間には、筒状で、端部がキャンセル機構200のベース201と昇降ロック機構100のロングリンク105とに係止されたアウターケーシング207、アウターケーシング207内を移動可能に挿通し、端部がフック駆動レバー205とフック113とに係止されたインナワイヤ209からなるワイヤ211が設けられ、フック駆動レバー205がインナワイヤ209を引く方向(一方の方向)に回転すると、フック113も回転するようになっている。更に、フック駆動レバー205とストッパ機構400のストッパ403との間には、筒状で、端部がキャンセル機構200のベース201とストッパ機構400近傍のアッパレール55に設けられたブラケット411とに係止されたアウターケーシング413、アウターケーシング413内を移動可能に挿通し、端部がフック駆動レバー205とストッパ403とに係止されたインナワイヤ415からなるワイヤ417が設けられ、フック駆動レバー205がインナワイヤ415を引く方向(一方の方向)に回転すると、ストッパ403は、シートスライドロック機構300方向に回転するようになっている。
また、フック駆動レバー205には、半径方向に延びるアーム部213が形成されている。
更に、図示しないフック駆動レバー付勢手段により、フック駆動レバー205はインナワイヤ209を引く方向と反対方向(他方の方向:図7の矢印B方向)に回転する方向に付勢されている。ベース201には、フック駆動レバー付勢手段で付勢されたフック駆動レバー205の折曲部205aが当接し、フック駆動レバー205の移動を禁止するフック駆動レバーストッパとしてのストッパ215が形成されている。
次に、フック駆動レバー205の回転中心軸であるピン203には、操作レバー217が回転可能に設けられている。操作レバー217には、半径方向にフック駆動レバー205のアーム部213の先端より更に延びた長穴219が形成されている。この長穴219には、フック駆動レバー205のアーム部213の側面に当接可能なキャンセルピン221が移動可能に係合している。そして、図示しない操作レバー付勢手段により、操作レバー217は、キャンセルピン221がフック駆動レバー205のアーム部213から離れる方向(図7において矢印C方向)に付勢されている。フック駆動レバー205には、操作レバー付勢手段で付勢された操作レバー217の側面が当接し、操作レバー217の移動を禁止する操作レバーストッパとしてのストッパ205bが形成されている。
フック駆動レバー205の近傍には、ピン231を用いて第1キャンセルレバー233が回転可能に設けられている。第1キャンセルレバー233には、キャンセルピン221に係合し、回転することにより、キャンセルピン221をフック駆動レバー205のアーム部213の側面に当接可能な位置と、フック駆動レバー205のアーム部213の側面に当接しない位置との間で操作レバー217の長穴219に沿って移動させるガイド穴235が形成されている。また、図示しない第1キャンセルレバー付勢手段により、第1キャンセルレバー233は、キャンセルピン221がフック駆動レバー205のアーム部213の側面に当接しない位置となるように、図7の矢印D方向に付勢されている。
次に、シートトラック機構51に設けられる機構を説明する。図3、図4に示すように、アッパレール55の側面には、ブラケット240が設けられ、このブラケット240上には、ピン241を用いて第2キャンセルレバー243が回転可能に設けられている。また、ロアレール53の側面には、アッパレール55が最後位置近傍まで後退すると、第2キャンセルレバー243が当接するキャンセル部材245が設けられている。更に、ブラケット240には、第2キャンセルレバー243がキャンセル部材245に当接可能な位置以上に回転するのを禁止する第2キャンセルレバーストッパ247が形成されている。そして、図示しない第2キャンセルレバー付勢手段により、第2キャンセルレバー243が第2キャンセルレバーストッパ247に当接する方向(図3、図4の矢印E方向)に付勢されている。
第1キャンセルレバー233と第2キャンセルレバー243との間には、筒状で、端部がベース201とアッパレール55に設けられたブラケット240とに係止されたアウターケーシング287と、アウターケーシング287内を移動可能に挿通し、端部が第1キャンセルレバー233と第2キャンセルレバー243とに係止されたインナワイヤ289とからなるワイヤ291が設けられ、第2キャンセルレバー243がインナワイヤ289を引く方向に回転すると、第1キャンセルレバー233も回転するようになっている。
ここで、キャンセル機構200の作動を説明する。
アッパレール55がロアレール53に対して最後位置以外の位置にあるときには、図3に示すようにアッパレール55の第2キャンセルレバー243は、ロアレール53側のキャンセル部材245に当接していないので、第2キャンセルレバー付勢手段の付勢力により第2キャンセルレバーストッパ247に当接している。一方、第1キャンセルレバー233は第1キャンセルレバー付勢手段の付勢力により、キャンセルピン221がフック駆動レバー205のアーム部213の側面に当接しない位置となるようにキャンセルピン221を移動させている。よって、この状態で操作レバー217を操作レバー付勢手段の付勢力に抗して回転させても、キャンセルピン221はフック駆動レバー205に当接しない位置にあるので、昇降ロック機構100のフック113、ストッパ機構400のストッパ403を駆動するフック駆動レバー205は回転せず、昇降ロック機構100、ストッパ機構400は駆動されない。
アッパレール55がロアレール53に対して最後位置まで移動すると、アッパレール55の第2キャンセルレバー243が、ロアレール側のキャンセル部材245に当接して押され、第2キャンセルレバー付勢手段の付勢力に抗して回転する。この第2キャンセルレバー243の回転により、第1キャンセルレバー233は第1キャンセルレバー付勢手段の付勢力に抗して回転し、キャンセルピン221がフック駆動レバー205のアーム部213の側面に当接する位置となるようにキャンセルピン221を移動させる。
この状態で操作レバー217を操作レバー付勢手段の付勢力に抗して回転させると、キャンセルピン221はフック駆動レバー205に当接する位置にあるので、昇降ロック機構100のフック113、ストッパ機構400のストッパ403を駆動するフック駆動レバー205が回転し、昇降ロック機構100はアンロック状態、ストッパ機構400はロック状態となる。
次に、アンロック保持機構600を図10、図11を用いて説明する。図10はアンロック保持機構を説明する図で(a)図は平面図、(b)図は切断線M−Mでの断面図、図11はアンロック保持機構の作動を説明する図である。
図10(a)において、昇降ロック機構100のフック113の周面には、回転半径方向に突出したフック突部113dが形成されている。フック突部113dのフック113の回転平面と直交する3つの壁面S、T、Qのうち、図示しない第1の付勢手段による付勢方向(フック113がロックピン101に係合する方向(図1、図2において、矢印A方向))での先端面となる壁面Sは保持部113eとなり、他の壁面T、Qはガイド部113f、113f’となっている。
また、フロア側、本形態例では、アッパレール55には、キャンセルリンク601の基端部側がピン603を用いて回転可能に取り付けられている。キャンセルリンク601の先端部側は、図10(b)に示すように、フック113の厚さ方向に折り曲げられ、フック113のフック突部113dの保持部113e、ガイド部113fに当接可能となっている。更に、本形態例では、ロックピン101のロングリンク105の長穴107から突出した部分には、フック113の係合溝113b、押圧部113cが当接可能なローラ101aが設けられている。そして、ロックピン101の先端には、ローラ101aの抜け止め用のナット101bが螺合している。
図10(a)に戻って、アッパレール55には、ストッパ605が形成されている。このストッパ605にキャンセルリンク601の側部が当接することにより、キャンセルリンク601の先端部側が、フック113のフック突部113dの保持部113eと当接可能な位置(図10(c)での二点鎖線で示すフック113の状態)で、それ以上のキャンセルリンク601の回転を禁止するようになっている。キャンセルリンク601は図示しない付勢手段により、ストッパ605方向(図10(a)において矢印P方向)に付勢されている。
次に、図10、図11を用いてアンロック保持機構600の作動を説明する。
(1)アッパレール55がロアレール53に対して最後位置にあり、シートクッション(フレーム61)が最低位置(第2の位置)の状態では、図10(a)に示すように、昇降ロック機構100の実線位置にあるフック113の押圧部113cが、長穴107の他方の端部に当接するロックピン101を長穴107の他方の端部に押圧して、ロングリンク105の移動を禁止し、昇降ロック機構100はロック状態にある。また、キャンセルリンク601はストッパ605に当接している。
ここで、キャンセル機構200の操作レバー217を操作すると、フック113が第1の付勢手段の付勢力に抗して移動し、フック113の押圧部113cが、ロックピン101より離れ、ロングリンク105の移動およびリアリンク81が回転可能となる昇降ロック機構100のアンロック状態となる。また、フック113の回転により、フック113のフック突部113dのガイド部113f、113f’に案内されて、キャンセルリンク601は、ストッパ605から離れる方向に移動する。そして、フック113が回転して、フック113のガイド部113fがキャンセルリンク601の先端部側より離れると、キャンセルリンク601は第2の付勢手段の付勢力により、二点差線位置からストッパ605に当接する実線位置まで戻る。この状態では、フック113への操作力を解除しても、キャンセルリンク601の先端部にフック113のフック突部113dの保持部113eが当接することにより、それ以上のフック113のロックピン101方向への移動を禁止される。即ち、昇降ロック機構100のアンロック状態が保持される。
昇降ロック機構100のアンロック状態により、シートクッション(フレーム61)は、図示しない付勢手段により上昇を開始する。
(2)図11(a)、図11(b)に示すように、シートクッション(フレーム61)の上昇に伴い、シートクッション側のフック113のフック突部113dの保持部113eからガイド部113f’が、キャンセルリンク601の先端部側に当接し、フック113のロックピン101方向への回転が禁止される。
(3)シートクッション(フレーム61)が最高位置(第1の位置)近傍まで上昇すると、図11(c)に示すように、キャンセルリンク601の先端部と、フック113のフック突部113dの保持部との当接が解除され、フック113は、第1の付勢手段の付勢力によりロックピン101に当接し、昇降ロック機構100がロック可能となる。そして、ロック、シートクッション(フレーム61)が最高位置(第1の位置)に至ると、フック113の係合溝113bがロックピン101に係合し、ロック状態となる。
このような構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)最低位置(第2の位置)で昇降ロック機構100がアンロック状態になると、昇降ロック機構100が第1の位置でロック可能となるまで、昇降ロック機構100のアンロック状態を保持するアンロック保持機構600を有することにより、操作が簡単となる。
(2)最高位置(第1の位置)及び最低位置(第2の位置)で、リアリンクの回転を禁止する昇降ロック機構100を有することにより、シートクッションが最高位置にある場合、昇降ロック機構100をロック解除するだけで、即ち、ワンアクションで、シートクッションを最低位置まで下降させることができる。
(3)1つのフック113で、ロックピン101が長穴107の一方の端部に当接する状態および他方の端部に当接する状態でロックピン101に係合して、ロングリンク105の移動を禁止する、すなわち、1つのフック113で、シートが最高位置にある状態と、最低位置にある状態との2つの状態でシートの昇降を禁止することができ、機構が簡単となる。
(4)キャンセルリンク601と、フック113のフック突部113dと、ストッパ605とだけで、アンロック保持機構を構成することができ、構成が簡単である。
(5)アッパレール55がロアレール53に対して最後位置に移動させないと昇降ロック機構100が作動しないようにするキャンセル機構200を有することで、シートがシートトラック機構51の最後位置の時にのみ、昇降が可能となる。
(6)昇降ロック機構100をロック解除してシートクッション(フレーム61)を最低位置まで降下させると、アッパレール55の前方への移動を禁止するストッパ機構400を有することで、シートが最低位置まで降下したら、シートトラック機構51のアッパレール55の前方への移動を禁止することができる。
よって、アッパレール55を最後位置まで移動して、シートクッション(フレーム61)を最低位置まで降下させた際に、衝突等で、車両へ大きな衝撃力が作用しても、シートトラック機構51のアッパレール55が前方へ移動しない。
(7)本形態例の場合、リアリンク81とロングリンク105とは、車幅方向にオフセットしていている。そして、図9に示すように、リアリンク81にもピン103を接続している。もし、リアリンク81がピン103に接続されていない場合、車両の衝突等で、フレーム61に前または後方向の荷重が作用すると、ロッド83にはねじり力が発生するが、本形態例の場合、リアリンク81にもピン103を接続しているので、ロッド83にはねじり力が発生せず、ロッド83の強度を落とすことができ、低コストとなる。
<第2の形態例>
アンロック保持機構は、図12−図14に示すような構成でもよい。図12は第2の形態例のアンロック保持機構を説明する図で、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のロックピンの斜視図、図13、図14は図12のアンロック保持機構の作動を説明する図である。
図13(a)において、昇降ロック機構100’のフック113’には、回転半径方向に突出した三角形状のフック突部113d’が形成されている。フック突部113d’のフック113’の回転平面と直交する2つの壁面S’、T’のうち、図示しない第1の付勢手段による付勢方向(フック113’がロックピン101’に係合する方向(図1、図2において、矢印A方向))での先端面となる壁面S’は保持部113e’となり、他の壁面T’はガイド部113f’’となっている。
また、フロア側、本形態例では、アッパレール55には、キャンセルリンク601’の基端部側がピン603’を用いて回転可能に取り付けられている。キャンセルリンク601’の先端部側には、ピン611が設けられ、フック113’のフック突部113d’の保持部113e’、ガイド部113f’’に当接可能となっている。更に、本形態例では、図12(b)に示すように、ロックピン101’のロングリンク105の長穴107から突出した部分には、大径部101c’が形成され、大径部101c’上には、フック113’の係合溝113b’、押圧部113c’が当接可能なローラ101a’が設けられている。そして、ロックピン101’の先端には、ローラ101a’の抜け止め用のナット101b’が螺合している。なお、ナット101b’の外径は、大径部101c’の外径より小さくなるように設定されている。
図13(a)に戻って、ロングリンク105には、ワイヤ211のアウタケーブルを係止するための切り起こし部105aが形成されている。この切り起こし部105aの下部にキャンセルリンク601’の側部が当接することにより、または、ロックピン101’の大径部101c’にキャンセルリンク601’の側部が当接することにより、キャンセルリンク601’の先端部側のピン611が、フック113’のフック突部113d’の保持部113e’と当接可能な位置で、それ以上のキャンセルリンク601’の回転を禁止するようになっている。即ち、切り起こし部105aの下部、ロックピン101’の大径部101c’は第1の実施の形態例のストッパ605として機能する。キャンセルリンク601’は図示しない付勢手段により、これら2つのストッパ方向(図12(a)において矢印Q方向)に付勢されている。
次に、図12−図14を用いてアンロック保持機構600の作動を説明する。
(1)アッパレール55がロアレール53に対して最後位置にあり、シートクッション(フレーム61)が最低位置(第2の位置)の状態では、図12(a)に示すように、昇降ロック機構100’のフック113’の押圧部113c’が、長穴107の他方の端部に当接するロックピン101’を長穴107の他方の端部に押圧して、ロングリンク105の移動を禁止し、昇降ロック機構100’はロック状態にある。また、キャンセルリンク601’はストッパである切り起こし部105aの下部に当接している。
ここで、キャンセル機構200の操作レバー217を操作すると、フック113’が第1の付勢手段の付勢力に抗して移動し、フック113’の押圧部113c’が、ロックピン101’より離れ、ロングリンク105の移動およびリアリンク81が回転可能となる昇降ロック機構100’のアンロック状態となる。また、フック113’の回転により、フック113’のフック突部113d’のガイド部113f’’に案内されて、キャンセルリンク601’は、ストッパである切り起こし部105aの下部から離れる方向に移動する。
そして、フック113’が回転して、フック113’のガイド部113f’’がキャンセルリンク601’のピン611より離れると、図13(a)に示すように、キャンセルリンク601’は第2の付勢手段の付勢力により、今度は、別のストッパであるロックピン101’の大径部101e’に当接するまで戻る。この状態では、フック113’への操作力を解除しても、キャンセルリンク601’のピン611にフック113’のフック突部113d’の保持部113e’が当接することにより、それ以上のフック113’のロックピン113方向への移動を禁止される。即ち、昇降ロック機構100’のアンロック状態が保持される。
昇降ロック機構100’のアンロック状態により、シートクッション(フレーム61)は、図示しない付勢手段により上昇を開始する。
(2)図13(a)に示すように、シートクッション(フレーム61)の上昇に伴い、ロックピン101’も上昇する。ロックピン101’の上昇に伴って、第2の付勢手段によって付勢されているキャンセルリンク601’もロックピン101’を追従するように回転し、図13(b)に示すように、切り起こし部105aの下部に当接して、それ以上の回転が禁止される。
また、キャンセルリンク601’の回転に伴って、フック113’も回転する。図13(b)に示すように、キャンセルリンク601’の回転およびフック113’の回転により、キャンセルリンク601’のピン611に対するフック113’の保持部113e’の当接位置は、徐々にフック113’のガイド部113f’’方向に移動する。キャンセルリンク601’のピン611に対してフック113’の保持部113e’が当接している限りは、それ以上のフック113’のロックピン101’方向への移動が禁止される。即ち、昇降ロック機構100’のアンロック状態が保持される。
(3)シートクッション(フレーム61)が最高位置(第1の位置)近傍まで上昇すると、図14に示すように、キャンセルリンク601’のピン611と、フック113’のフック突部113d’の保持部との当接が解除され、フック113’は、第1の付勢手段の付勢力によりロックピン101’に当接し、昇降ロック機構100’がロック可能となる。尚、このとき、キャンセルリンク601’は、アッパレール55に形成されたストッパ621に当接し、それ以上の回転が禁止されている。
そして、ロック、シートクッション(フレーム61)が最高位置(第1の位置)に至ると、フック113’の係合溝113b’がロックピン101に係合し、ロック状態となる。
このような構成においても、第1の実施の形態例と同様な効果を得ることができる。
第1の形態例のシートが最高位置にある状態を示す構成図である。 第1の形態例のシートが最低位置にある状態を示す構成図である。 図1の背面図である。 図2の背面図である。 図1のシートスライドロック機構300を説明する斜視図である。 図5の切断線M−Mでの断面図である。 キャンセル機構の拡大図で(a)図は図1の状態の拡大図、(b)図は図2の状態の拡大図である。 図3のキャンセル機構の各部品を示す平面図で、(a)図は第1キャンセルレバー、(b)図は操作レバー、(c)図はフック駆動レバー、(d)図はベースをそれぞれ示している。 図1の切断線N−Nでの断面図である。 アンロック保持機構を説明する図で(a)図は平面図、(b)図は(a)図の切断線M−Mでの断面図である。 図10のアンロック保持機構の作動を説明する図である。 第2の形態例のアンロック保持機構を説明する図で、(a)図は平面図、(b)図は(a)図のロックピンの斜視図である。 図12のアンロック保持機構の作動を説明する図である。 図12のアンロック保持機構の作動を説明する図である。
符号の説明
71 フロントリンク
81 リアリンク
100 昇降ロック機構
600 アンロック保持機構

Claims (3)

  1. 下部がシートのフロア側部材に回転可能に取り付けられ、上部がシートクッションの前部のシートクッション側部材に回転可能に取り付けられたフロントリンク、下部がシートのフロア側部材に回転可能に取り付けられ、上部が前記シートクッションの後部のシートクッション側部材に回転可能に取り付けられたリアリンクを有し、前記シートクッションが前記フロアに対して昇降するシートであって、
    前記フロントリンク、前記リアリンクのうちの一方のリンクと、前記シートのフロア側部材、前記シートクッション側部材のうちの一方の側の部材との間にあって、高さが異なる第1の位置及び第2の位置で、前記フロントリンク、前記リアリンクのうちの一方のリンクの回転を禁止する昇降ロック機構と、
    前記第1の位置より低い前記第2の位置で前記昇降ロック機構がアンロック状態になると、前記昇降ロック機構が前記第1の位置でロック可能となるまで、前記昇降ロック機構のアンロック状態を保持するアンロック保持機構と、
    を設けたことを特徴とするシート。
  2. 前記昇降ロック機構は、
    シートクッションに設けられた係合突部と、
    回転を禁止しようとするリンクの回転中心以外の箇所に回転可能に取り付けられ、前記突部が移動可能に係合し、前記係合突部が一方の端部に当接するときは前記第1の位置、前記係合突部が他方の端部に当接するときは前記第2の位置となるようなガイドが形成されたロングリンクと、
    該ロングリンクに回転可能に設けられ、前記ガイドの一方の端部に当接する前記係合突部に係合して、前記ロングリンクの移動を禁止する係合溝および前記ガイドの他方の端部に当接する前記係合突起を前記ガイドの他方の端部に押圧して、前記ロングリンクの移動を禁止する押圧部を有するフックと、
    前記係合溝,前記押圧部を前記係合突起方向に前記フックを付勢する第1の付勢手段と、
    からなることを特徴とする請求項1記載のシート。
  3. 前記アンロック保持機構は、
    前記昇降ロック機構のフックの周面に、前記フックの回転半径方向に突出するように形成され、前記フックの回転平面と直交する壁面のうち、前記付勢手段の付勢方向での先端面となる壁面は保持部、他の壁面はガイド部となるフック突部と、
    基端部側が前記フロア側に回転可能に取り付けられ、先端部側が前記係合突起を押圧している前記フックのフック突部のガイド部、および前記係合突起より離れた位置にある前記フックのフック突部の保持部がそれぞれ当接可能なキャンセルリンクと、
    前記フックのフック突部の保持部と当接可能な位置でそれ以上の前記キャンセルリンクの回転を禁止するストッパと、
    前記キャンセルリンクを前記ストッパ方向に付勢する第2の付勢手段と、
    を有し、
    前記シートクッションが前記第2の位置の状態で、前記係合突起を押圧している前記フックに操作力を加えて昇降ロック機構のロック解除を行うと、前記フックが前記第1の付勢手段の付勢力に抗して移動し、前記フックのフック突部のガイド部により前記キャンセルリンクがストッパから離れる方向に移動し、前記フックのフック突部のガイド部が前記キャンセルリンクの先端部側より離れると、前記キャンセルリンクは前記第2の付勢手段の付勢力により前記ストッパと当接するまで回転し、
    前記フックへの操作力を解除しても、前記キャンセルリンクの先端部に前記フックのフック突部の保持部が当接することにより、それ以上の前記フックの係合突起方向への移動を禁止し、
    前記シートクッションが前記第1の位置近傍まで上昇すると、前記キャンセルリンクの先端部と前記フックのフック突部の保持部との当接が解除され、前記フックは、第1の付勢手段の付勢力により係合溝が係合突起と係合するようにしたことを特徴とする請求項2記載のシート。
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