JPH09251928A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Publication number
JPH09251928A
JPH09251928A JP8733096A JP8733096A JPH09251928A JP H09251928 A JPH09251928 A JP H09251928A JP 8733096 A JP8733096 A JP 8733096A JP 8733096 A JP8733096 A JP 8733096A JP H09251928 A JPH09251928 A JP H09251928A
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JP
Japan
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complex
capacitor
case
solid electrolytic
electrolytic capacitor
Prior art date
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Pending
Application number
JP8733096A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Higuchi
和浩 樋口
Satoshi Yuzawa
聡 湯澤
Kazuyoshi Endo
和芳 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marcon Electronics Co Ltd
Original Assignee
Marcon Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TCNQ錯体を溶融させるときの熱劣化を防
止し、静電容量変化が小さく、漏れ電流、tanδ、E
SR等の特性の劣化のない固体電解コンデンサを提供す
る。 【解決手段】 一対の陽極箔と陰極箔との間にセパレー
タ紙を巻回してコンデンサ素子を構成し、別にケース内
に充填したTCNQ錯体を加熱溶融させた後に、該コン
デンサ素子を該ケース内に収容含浸して成る固体電解コ
ンデンサの製造方法において、前記のTCNQ錯体の加
熱方法としてはんだ浴を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質として
テトラシアノキノジメタン錯体(以下、TCNQ錯体と
いう)を用いた固体電解コンデンサの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子情報機器等の高度化に伴っ
て、電子部品には小型化や高性能化が求められている。
電解コンデンサの分野でも、駆動用電解液を含浸した電
解コンデンサよりも、一層の小型化を進めるために、固
体電解質としてTCNQ錯体を用いた固体電解コンデン
サが実用化されている。
【0003】このような固体電解コンデンサは、一般に
次のようにして製造されている。すなわち、アルミニウ
ムなどの一対の陽極箔と陰極箔の間にセパレータ紙を挟
んで巻回してコンデンサ素子を構成し、このコンデンサ
素子を短時間だけ予備加熱する。一方、コンデンサケー
スにTCNQ錯体を入れ、熱板上にて加熱して溶融液化
させ、この中に前記の予備加熱したコンデンサ素子を挿
入して溶融しているTCNQ錯体を含浸し、直ちにケー
スごと冷却する。このコンデンサケース開口部を樹脂封
止した後、電圧を印加してエージングを行い、製造過程
で生じた誘電体酸化皮膜の欠陥を修復して製品としてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の固体電
解コンデンサの製造法では、TCNQ錯体を熱板上で加
熱溶融させているが、ケースと熱板の間の微細なゴミや
熱板の凹凸の影響等によって加熱状態にばらつきを生じ
るので、加熱温度を高めに設定していた。また、加熱状
態のばらつきによって、TCNQ錯体の溶融状態が不均
一となるために、溶融後の時間を長めに設定していた。
【0005】このように高めに、かつ、長めに設定され
た加熱温度及び加熱時間によって、TCNQ錯体の全量
が溶融した後にコンデンサ素子を挿入し含浸していた
が、TCNQ錯体は、溶融温度が高いほど、また、溶融
時間が長いほど特性劣化を生じやすいので、前述のよう
な従来の製造方法では、熱に弱いTCNQ錯体が劣化
し、コンデンサの高温放置試験において静電容量の変化
が大きくなり、信頼性を低下させる問題があった。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決するために
提案されたものであり、その目的は錯体への熱伝導を改
善し、必要最小限の加熱でTCNQ錯体を溶融させるこ
とによりその熱劣化を防止し、信頼性の高い固体電解コ
ンデンサの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一対の陽極箔と陰極箔との間にセパレー
タ紙を巻回して構成したコンデンサ素子と、TCNQ錯
体を充填したケースとを具備し、該TCNQ錯体を加熱
溶融させた後に前記コンデンサ素子を前記ケース内に収
容してTCNQ錯体を含浸して成る固体電解コンデンサ
の製造方法において、前記TCNQ錯体の加熱方法とし
てはんだ浴を用いたことを特徴とする。
【0008】以上のような固体電解コンデンサの製造方
法においては、TCNQ錯体を溶融させる手段としては
んだ浴を使用しているので、TCNQ錯体を収納してい
るアルミケースへの熱伝導性が良く、かつ、熱伝導が均
一なので、必要最小限の加熱でTCNQ錯体を溶融させ
ることができる。
【0009】これにより、本質的に熱に弱いTCNQ錯
体の劣化をできるだけ小さくすることができ、素子の信
頼性を著しく改善することができる。
【0010】また、従来の熱板方式や、これに代わる手
段として考えられる赤外線溶融方式、あるいは誘導加熱
方式等に比べても、はんだ浴方式は、設備として構造が
簡易で、温度制御も簡単であり、安価に製造することが
できる。そのために製造方式・装置を変更したことによ
るコスト上昇がないので、コンデンサの製造原価に及ぼ
す影響も小さいので、安価なコンデンサを供給すること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(構成)以下、本発明の実施の形態の一例について具体
的に説明する。
【0012】本実施の形態によって製造される固体電解
コンデンサは、一対の陽極箔と陰極箔との間にセパレー
タ紙を挟み込んで巻回することによってコンデンサ素子
を構成する。より具体的には、陽極箔は、エッチングに
より表面積を拡大した後、誘電体酸化皮膜を生成したア
ルミニウムから構成されており、陰極箔は、エッチング
により表面積を拡大したアルミニウムから構成されてい
る。またセパレータ紙は、例えばマニラ麻を主体とした
繊維から構成されている。
【0013】こうして構成したコンデンサ素子を、3%
アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬し、電圧を印加
することによって、巻回によって損傷した陽極箔1表面
の誘電体酸化皮膜を修復する。この後、このコンデンサ
素子を予備加熱する。この予備加熱は、セパレータ紙の
繊維を細くすると共に、後述するTCNQ錯体を含浸す
る際の溶融したTCNQ錯体との温度差をなくし、TC
NQ錯体の流れをスムーズにして含浸性を向上するため
に行うものである。
【0014】また、TCNQ錯体をアルミニウムなどの
金属ケースに入れ、この金属ケースをはんだを溶融させ
たはんだ槽上に浮かせるはんだ浴によって加熱し溶融液
化させる。この金属ケースの中に、前記の予備加熱した
コンデンサ素子を浸漬してコンデンサ素子にTCNQ錯
体を含浸し、即座に冷却した後、ケース開口部をエポキ
シ樹脂等の封口用樹脂にて封口する。
【0015】前記のようにして作製したコンデンサを、
高温雰囲気中で定格電圧を印加してエージング処理を行
い、製造過程で生じた誘電体酸化皮膜の欠陥を修復して
製品とする。
【0016】(実施例)以上のような本実施の形態にお
ける実施例について述べる。上記のようにしてコンデン
サ素子を構成した後、300℃1分間の予備加熱を行
い、このコンデンサ素子をはんだ浴を用いてTCNQ錯
体を溶融液化させてある金属ケースに収容し、即座に冷
却したのち、ケース開口部をエポキシ樹脂で封口した。
このコンデンサに125℃雰囲気中で定格電圧(16
V)を印加して120分のエーシング処理を行い、コン
デンサを完成させた。
【0017】この実施例において、TCNQ錯体の加熱
温度、すなわち、はんだ浴温度を変え、実施例1では3
00℃、実施例2では270℃とした定格16V−33
μFの2種類の固体電解コンデンサを各100個作製し
た。
【0018】これら2種類の試料について、105℃中
で1000hの定格電圧負荷試験を行った後の特性と静
電容量変化を表1に示した。
【0019】なお、従来例は、TCNQ錯体の溶融液化
に300℃の熱板方式を用いた場合であり、それ以外は
実施例と同じ材料、製造方法、構造からなるものであ
る。
【0020】表1において、静電容量値及びtanδの
値は120Hzにおけるものであり、ESRは100k
Hzにおけるものである。また漏れ電流は、素子に定格
電圧を印加してから2分後の電流値を測定したものであ
る。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、105℃高温負
荷試験後における静電容量変化特性は、実施例1では従
来例の約1/3倍、実施例2では従来例の約1/4倍の
値を示した。これに対して、その他のtanδ、ES
R、漏れ電流の値はほとんど従来例と変わりがない。
【0023】これは、はんだ浴から金属ケースへの熱伝
導率が良好となり、従来よりも低温度でTCNQ錯体を
溶融させることができることにより、TCNQ錯体の熱
劣化を防止できるので、優れた高温負荷特性を得ること
ができる。
【0024】(他の実施の形態)なお、本発明は、上記
実施の形態に限定されるものではなく、例えば、シリコ
ーンオイルバスなどの高温液体上でTCNQ錯体を溶融
させる場合などにも適用される。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固体電解
コンデンサの製造方法によれば、TCNQ錯体をはんだ
浴を用いて溶融液化させるため、はんだ浴から金属ケー
スへの熱伝導率が良好となり、従来よりも低温度でTC
NQ錯体を溶融させることができる。これによって、T
CNQ錯体の熱劣化を防止できることから、優れた高温
負荷特性を有する固体電解コンデンサを得ることができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の陽極箔と陰極箔との間にセパレー
    タ紙を巻回して構成したコンデンサ素子と、テトラシア
    ノキノジメタン錯体を充填したケースとを具備し、該テ
    トラシアノキノジメタン錯体を加熱溶融させた後に前記
    コンデンサ素子を前記ケース内に収容してテトラシアノ
    キノジメタン錯体を含浸して成る固体電解コンデンサの
    製造方法において、前記テトラシアノキノジメタン錯体
    の加熱方法としてはんだ浴を用いたことを特徴とする固
    体電解コンデンサの製造方法。
JP8733096A 1996-03-15 1996-03-15 固体電解コンデンサの製造方法 Pending JPH09251928A (ja)

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