JPH07249544A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH07249544A
JPH07249544A JP6799894A JP6799894A JPH07249544A JP H07249544 A JPH07249544 A JP H07249544A JP 6799894 A JP6799894 A JP 6799894A JP 6799894 A JP6799894 A JP 6799894A JP H07249544 A JPH07249544 A JP H07249544A
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JP
Japan
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resin
solid electrolytic
electrolytic capacitor
capacitor
capacitor element
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Pending
Application number
JP6799894A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Higuchi
和浩 樋口
Satoshi Yuzawa
聡 湯澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marcon Electronics Co Ltd
Original Assignee
Marcon Electronics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Marcon Electronics Co Ltd filed Critical Marcon Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 赤外線リフロー時に受ける熱の影響を小さく
することによって特性変化の小さい固体電解コンデンサ
を得る。 【構成】 陽極箔、陰極箔及びセパレータ紙を巻回して
構成しテトラシアノキノジメタン錯体を含浸したコンデ
ンサ素子を、赤外線を反射する白色、ベージュ、淡グレ
ーの色彩からなる熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂樹脂で
外装し、この樹脂外装が浸漬塗装、トランスファ成形や
射出成形などの成形、又は樹脂ケースで構成されたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体電解質としてテト
ラシアノキノジメタン(以下TCNQ)錯体を用いた固
体電解コンデンサ、特にその外装に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子情報機器の高度化に伴い、電
子部品の小形化、高性能化が求められるようになってき
ており、電解コンデンサでも駆動用電解液を含浸した電
解コンデンサよりも小形化の可能なTCNQ錯体を固体
電解質として用いた固体電解コンデンサが実用化されて
いる。これらの固体電解コンデンサは、アルミニウムな
どの一対の電極箔間にスペーサ紙を挟んで巻回してコン
デンサ素子を構成し、金属ケースに入れたTCNQ錯体
を溶融液化して予め加熱してある前記素子に含浸し、こ
れを冷却固化した後、前記金属ケースの開口部をエポキ
シ樹脂等で封じていた。さらに、電圧を印加してエージ
ングを行い、製造過程で生じた誘電体酸化被膜を修復し
て完成品としていた。
【0003】このようにして作製されたTCNQ錯体を
含浸した固体電解コンデンサは、TCNQ錯体が伝導度
約10S/cmであり、駆動用電解液の伝導度0.01
S/cmに比し非常に高く、このTCNQ錯体を固体電
解質として用いることにより、インピーダンスの周波数
特性、漏れ電流、温度特性等の優れた諸特性を有してい
る。
【0004】しかし、このようなTCNQ錯体を用いた
固体電解コンデンサでは、前記のように金属ケース開口
部をエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で封止しているた
め、硬化時の収縮あるいは加熱時の熱膨脹率差によって
大きな剪断応力が働き、封口樹脂と金属ケース間に亀裂
を生じるため、この亀裂から外気が進入して内部のTC
NQ錯体が外気中の酸素や水蒸気と反応し、劣化して急
激な静電容量の減少、tanδの増加を生み、時間の経
過とともにコンデンサ機能が低下するなどの欠点を有し
ていた。
【0005】また、最近の表面実装の要請に応え、TC
NQ錯体を固体電解質としたチップ形のコンデンサも開
発されている。例えば、金属ケースにTCNQ錯体を入
れ、加熱して溶融液化させた中にコンデンサ素子を浸漬
してTCNQ錯体を含浸した後、金属ケース開口部をエ
ポキシ樹脂などにて充填して金属ケースに収容されたコ
ンデンサを作製し、このコンデンサを、例えば紫色、黒
色のエポキシなどの熱硬化性樹脂やポリフェニレンサル
ファイドなどの熱可塑性樹脂で成形した樹脂ケースに収
容した構造からなるものなどである。
【0006】しかしながら、このような構成のチップ形
コンデンサは、基板への実装時に受ける赤外線リフロー
による加熱のため、静電容量の減少、tanδの増加な
どを生じる問題点を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来技術で
は、金属ケース開口部の封止不完全によってTCNQ錯
体と酸素や水蒸気が反応し、あるいは基板装着時におけ
る赤外線リフローの加熱によって静電容量の急激な減少
やtanδの増加を生じ、信頼性に欠けるものであっ
た。
【0008】本発明は、上記の問題点を解決するもの
で、赤外線を反射する樹脂へのコンデンサ素子の浸漬、
赤外線を反射する樹脂を用いた成形、又は赤外線を反射
する樹脂を用いて作製したケースに金属ケースに収容し
たコンデンサを収容するなどしてコンデンサの外装を構
成し、これらの構成によりコンデンサ素子の封止性を向
上させるとともに、このコンデンサを赤外線リフローす
る時のコンデンサ素子の温度上昇を抑制することによっ
て静電容量の減少がなく、tanδの変化の少ない固体
電解コンデンサを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明になる固体電解コ
ンデンサは、陽極箔、陰極箔及びセパレータ紙を巻回し
て構成しテトラシアノキノジメタン錯体を含浸したコン
デンサ素子を、赤外線を反射する樹脂で外装したもので
あることを要旨とし、樹脂外装が浸漬塗装、トランスフ
ァ成形や射出成形などの成形、又は樹脂ケースで構成さ
れ、外装樹脂が白色、ベージュ、淡グレーの色彩からな
る熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂であることを特徴とし
たものである。
【0010】
【作用】発明者は、赤外線リフローにおけるTCNQ錯
体の損傷について検討し、リフロー時にTCNQ錯体が
受ける温度が基板の温度よりも30℃も高いことを見出
し、この温度差を生ずる要因について検討した結果、使
用されている樹脂の色彩が大きな影響を及ぼしているこ
とを突き止めたのである。すなわち、樹脂の色彩が従来
使用されてきた紫色や黒色では、リフロー時の赤外線吸
収性に優れているため、リフロー時の熱がコンデンサ内
部に蓄積される形でコンデンサ素子を加熱し、TCNQ
錯体を損傷するというメカニズムを究明したのである。
【0011】本発明は、このようにして究明した従来技
術の問題点に立脚したもので、コンデンサの外装を赤外
線を反射する樹脂を用いて構成することを特徴とし、こ
れによって赤外線リフロー時の赤外線を反射せしめるの
で、赤外線吸収による温度上昇を抑えることができる結
果、加熱によるTCNQ錯体の損傷を防止し、静電容量
が減少が少なく、tanδ変化の小さいコンデンサを提
供できる。
【0012】
【実施例】エッチングにより表面積を拡大した後、誘電
体酸化被膜を生成したアルミニウムからなる陽極箔、及
び同様にエッチングにより表面積を拡大したアルミニウ
ムからなる陰極箔にそれぞれ引き出し端子を取着し、こ
れらの間にマニラ紙からなるコンデンサ紙を挟み込んで
巻回してコンデンサ素子を構成した。このコンデンサ素
子を3%アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬して電
圧を印加し、前記巻回により損傷した誘電体酸化被膜を
修復した。TCNQ錯体をアルミニウムなどの金属ケー
スに入れて加熱し、溶融液化させた中に、約300℃に
加熱しておいたコンデンサ素子を浸漬してTCNQ錯体
を含浸し、即座に金属ケースから引き出し、不活性溶媒
に浸して冷却しTCNQ錯体を固化させた。次に、この
コンデンサ素子をエポキシ樹脂に浸漬した後硬化させ、
コンデンサ素子表面にアンダーコートを施した。このア
ンダーコートに使用する樹脂の色彩は特に問わないし、
またアンダーコート自体も必須な構造でもないが、後述
する樹脂外装の作業上は形成しておいた方が好ましい。
この理由は、外装樹脂による成形時のTCNQ錯体に対
する機械的外力を緩衝・保護すること、及びコンデンサ
素子外面に対する外装樹脂の接着力を高めるためであ
る。
【0013】次いで、コンデンサ素子を130℃に熱し
た金型にセットし、ナチュラルカラーのポリフェニレン
サルファイド樹脂を射出圧100kgで射出して樹脂外
装のチップ形コンデンサを作製した。このコンデンサに
125℃雰囲気で定格電圧を印加して90minのエー
ジング処理を行った。
【0014】このようにして完成した定格16V−2.
2μFの試料100個について初期特性を表1に、また
基板の温度で150℃2min後、230℃15sの赤
外線リフローを行った後の特性を表2に示した。
【0015】なお従来例は、外装樹脂として黒色のポリ
フェニレンサルファイド樹脂を使用した以外は実施例と
同じ材料、部品、製造方法、構造からなるものである。
【0016】表中、ESRは、100kHzにおける値
を示したものである。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】なお、漏れ電流における不良判定基準は、
日本電子機会工業会規格EIAJRC−2362 電子
機器用固定アルミニウムTCNQ錯塩固体電解コンデン
サに記載の性能及び試験方法に基づいて判定した。この
規格に記載された性能は0.02CV以下=0.704
以下であるので、この値を越えたものを不良と判定し
た。
【0020】上記表1及び表2から明らかなように、初
期特性においては実施例と従来例の差は認められない。
しかし、赤外線リフローを行った後は、従来例における
静電容量の減少、tanδ及び漏れ電流の増加が顕著な
のに対し、実施例の場合は特性値の変化はほとんど見ら
れず、安定した特性を得ることができる。これは実施例
の外装に使用したナチュラルカラーのポリフェニレンサ
ルファイド樹脂が、赤外線を反射するため、リフローに
おけるコンデンサの温度上昇が抑制され、温度によるT
CNQ錯体の損傷を食い止めることができたためであ
る。
【0021】なお、実施例では、外装樹脂にナチュラル
カラーのポリフェニレンサルファイド樹脂を使用した場
合について述べたが、白色、ベージュ、淡グレーなどの
赤外線を反射する色彩の樹脂であれば同様の硬化を得る
ことができる。この場合、樹脂の種類は、熱硬化性樹脂
でも、熱可塑性樹脂でも同様の効果を発揮することを確
認している。
【0022】また実施例は、コンデンサ素子をアンダー
コートした後、射出成形により樹脂外装した構造につい
て述べたが、樹脂にコンデンサ素子を直接浸漬して外装
したり、あるいは予め作製した樹脂ケースにコンデンサ
素子を収容して封止した構造の場合でも同様な効果を得
ることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、TCNQ錯体を含浸し
たコンデンサ素子を白色、ベージュ、淡グレーなど、赤
外線を反射する色彩の樹脂で外装することによって、コ
ンデンサの温度上昇を抑制できるので、TCNQ錯体の
損傷が少なく、赤外線リフロー後も静電容量、tan
δ、漏れ電流などの特性変化の小さい固体電解コンデン
サを提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔、陰極箔及びセパレータ紙を巻回
    して構成し、テトラシアノキノジメタン錯体を含浸した
    コンデンサ素子を樹脂外装した固体電解コンデンサにお
    いて、前記外装樹脂が赤外線を反射するものからなるこ
    とを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 樹脂外装が浸漬塗装、トランスファ成形
    や射出成形などの成形、又は樹脂ケースで構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】 外装樹脂が白色、ベージュ、淡グレーの
    色彩からなる熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固体電解コ
    ンデンサ。
  4. 【請求項4】 コンデンサ素子にアンダーコートを施し
    た後、樹脂外装したことを特徴とする請求項1〜請求項
    3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
JP6799894A 1994-03-11 1994-03-11 固体電解コンデンサ Pending JPH07249544A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI621141B (zh) * 2016-08-29 2018-04-11 鈺邦科技股份有限公司 可變色的電容器封裝結構及其可變色的電容器殼體結構、及電路板組件
DE102008041111B4 (de) 2007-09-04 2023-09-14 KYOCERA AVX Components Corporation (n. d. Ges. d. Staates Delaware) Laser-geschweißter Kondensator mit festem Elektrolyten

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008041111B4 (de) 2007-09-04 2023-09-14 KYOCERA AVX Components Corporation (n. d. Ges. d. Staates Delaware) Laser-geschweißter Kondensator mit festem Elektrolyten
TWI621141B (zh) * 2016-08-29 2018-04-11 鈺邦科技股份有限公司 可變色的電容器封裝結構及其可變色的電容器殼體結構、及電路板組件

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