JP2919726B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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信一 丹羽
博文 井上
武史 高松
伸浩 本田
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Sanyo Denki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体電解コンデンサに関
するものであり、さらに詳しく説明すれば、電解質とし
てTCNQ錯塩を使用する有機半導体固体電解コンデン
サの高耐圧化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解質としてTCNQ錯塩を使用する有
機半導体固体電解コンデンサの例は、特公平3−765
73号に開示されている。ここでTCNQとは、7,
7,8,8−テトラシアノキノジメタンの略称である。
【0003】前記特公平3−76573号に開示され
た、N位をアルキル基で置換したイソキノリンとのTC
NQ錯塩、特にN−n−ブチル・イソキノリニウム・T
CNQ 2 (以下OS−BQと略す)を用いた固体電解コ
ンデンサは、優れた寿命特性、温度特性に加え、特に優
れた高周波特性を有するため、スイッチング電源用等と
して広く活用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
コンデンサは耐圧が低く、印加電圧を25Vよりも高く
して、例えば30V、あるいは35Vにして高温負荷試
験を行うとショート不良が頻発するという問題があっ
た。
【0005】本発明は、固体電解コンデンサの電解質を
改良することによって、耐圧が高くてショート不良等が
発生せず、等価直列抵抗が小さくて高周波特性にも優れ
た固体電解コンデンサを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による固体電解コ
ンデンサにおいては、N,N’−1,8−n−オクチル
・3,5−ルチジニウム2 ・TCNQ4 (以下OS−O
Lと略す)に、TCNQを添加したものを固体電解質と
して用いる。
【0007】
【作用】一般にTCNQ錯塩型の固体電解コンデンサに
おいては、そのTCNQ錯塩が高融点になればなるほ
ど、漏れ電流特性は安定化する。OS−BQ、OS−O
Lの融点は、それぞれ210〜215℃、225〜23
0℃であるから、従来技術によるOS−BQを本発明の
OS−OLに替えることによって電解質の融点が上昇
し、コンデンサとしての漏れ電流特性が安定化して耐圧
が高くなる。
【0008】さらに、OS−OLの融解固化後の電導度
は約0.10s/cmで、OS−BQの約0.29s/
cmに比べてやや劣るが、OS−OLにTCNQを添加
すると電導度が上昇し、コンデンサとしての等価直列抵
抗が小さくなって高周波特性が向上する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を導き出すに至った実験の経緯
に従いながら、本発明の実施例について説明する。
【0010】まず、表1に示すような固体電解質の原料
をアルミケースに適量充填し、約300℃の熱盤上で融
解させる。
【0011】
【表1】
【0012】そして、あらかじめ加熱しておいた捲回型
コンデンサ素子を前記融体に浸漬させ、直ちに冷却す
る。ここで前記コンデンサ素子は、陽極用アルミニウム
箔の表面を化成処理して酸化被膜を形成させ、セパレー
タ紙を炭化処理したものである。
【0013】その後、前記アルミケースの開口部をエポ
キシ樹脂にて封止し、約120℃で1時間、定格電圧を
印加してエイジングを行い、固体電解コンデンサを得
る。
【0014】なお、表1に示したように、直径4mmの
アルミケースに封入された実施例1、比較例1、従来例
1のコンデンサの定格は30V、1μFであり、直径5
mmのアルミケースに封入された実施例2、比較例2、
従来例2のコンデンサの定格は35V、2.2μFであ
る。
【0015】このようにして得られた固体電解コンデン
サの各試料について、初期特性を測定した後、高温負荷
試験を行ってショート不良の発生状況を調べた。その結
果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】ここで、高温負荷試験とは、105℃に昇
温して定格電圧(実施例1、比較例1、従来例1に対し
ては30V、実施例2、比較例2、従来例2に対しては
35V)を印加しながら1000時間放置するというも
のである。
【0018】表2において、C(静電容量)及びtan
δ(損失角の正接)は120Hzで測定したものであ
り、ESR(等価直列抵抗)は100kHzで測定した
ものであり、LC(漏れ電流)は定格電圧を印加した
後、30秒後に測定したものである。また、表2に示し
た各測定値は 特に示したもの以外試料数30個につい
ての平均値である。なお、LCの良否に関しては1μA
以下を良品とし、LC良品の試料についてのみ高温負荷
試験を行った。
【0019】表2からわかるように、電解質にOS−O
Lが含まれる実施例1、比較例1、実施例2、比較例2
においては、OS−BQを用いた従来例1、従来例2に
比べて初期の漏れ電流不良率が低く、高温負荷試験によ
るショート不良発生率も著しく低い。
【0020】一方、高周波特性に影響を及ぼすESRに
関しては、比較例1、2と従来例1、2を比較すると、
OS−BQをOS−OLに替えたことによるESRの増
大が目立つが、OS−OLにTCNQを添加した実施例
1、2では、OS−OL単独の比較例1、2に比べて、
ESRがかなり小さくなっている。
【0021】このようにして、固体電解コンデンサの電
解質としてOS−OLを採用すれば従来のOS−BQ使
用の場合に比べて漏れ電流の問題や耐圧の問題が改善さ
れ、OS−OLにTCNQを添加すれば等価直列抵抗が
小さくなって高周波特性も改善されるという本発明の主
題が導き出された。
【0022】ただし、OS−OLに対するTCNQの添
加量が多すぎると、図1に示すようにtanδが徐々に
大きくなったり、ESRが極小となった後、逆に大きく
なってしまうという問題が生じる。
【0023】図1は、OS−OLにTCNQを添加した
電解質を用いた固体電解コンデンサで定格30V、6.
8μFのものを試作し、TCNQの添加量(OS−OL
に対する重量比)によるtanδとESRの変化を調べ
た結果を示すものである。図1の実験結果によれば、O
S−OLに対するTCNQの添加量が10%を越える
と、ESRの値が急激に上昇することが予測される。
【0024】なお、前記実施例ではコンデンサ素子の陽
極としてアルミニウム箔を化成したものを用いたが、箔
の代わりにアルミニウム板、アルミニウム粉末焼結体等
を用いてもよく、被膜修復性金属としてタンタル、チタ
ン等を用いてもよい。
【0025】また、OS−OLの結晶組成に関して、
3,5−ルチジンとTCNQの分子比率は基本的には
2:4であるが、その比率は合成条件等によっては若干
変動するものであり、そのような変動は本発明の構成や
作用効果を本質的に変えるものではない。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、耐圧が高くてショート
不良等が発生せず、等価直列抵抗が小さくて高周波特性
にも優れた固体電解コンデンサが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例を比較例とともに説明するため
の、実験結果図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高松 武史 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (72)発明者 本田 伸浩 佐賀県杵島郡大町町大字福母217番地 佐賀三洋工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01G 9/028

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N位を1,8−n−オクチルにて置換し
    て結合した2分子の3,5−ルチジンとのTCNQ錯塩
    にTCNQを添加したものを、加熱融解してコンデンサ
    素子の電解質として含浸させた後、冷却固化してなる固
    体電解コンデンサであって、25Vを超える定格電圧を
    有することを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記TCNQの添加量が、重量比で前記
    TCNQ錯塩の1〜10%であることを特徴とする請求
    項1記載の固体電解コンデンサ。
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