JPH09251265A - 画像形成装置およびそれに用いる電子写真感光体 - Google Patents

画像形成装置およびそれに用いる電子写真感光体

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JPH09251265A
JPH09251265A JP8168018A JP16801896A JPH09251265A JP H09251265 A JPH09251265 A JP H09251265A JP 8168018 A JP8168018 A JP 8168018A JP 16801896 A JP16801896 A JP 16801896A JP H09251265 A JPH09251265 A JP H09251265A
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JP
Japan
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photosensitive member
electrophotographic photosensitive
image forming
forming apparatus
image
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JP8168018A
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English (en)
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Tomoaki Takahashi
倫明 高橋
Tomoo Kobayashi
智雄 小林
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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    • G03G15/75Details relating to xerographic drum, band or plate, e.g. replacing, testing
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    • G03G5/0601Acyclic or carbocyclic compounds
    • G03G5/0612Acyclic or carbocyclic compounds containing nitrogen
    • G03G5/0614Amines
    • G03G5/06142Amines arylamine

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キズ、磨耗等により電子写真感光体の寿命が
著しく制限されることがなく、また、放電生成物、ある
いは用紙から転移する紙粉(タルク)等の異物による像
流れの問題等が発生しない画像形成装置を提供する。 【解決手段】 電子写真感光体が用いられ、帯電、潜像
形成、現像、転写のサイクルを経て、画像を形成する画
像形成装置において、1キロサイクルの使用による該電
子写真感光体の表面層の磨耗が0.1乃至2.0nmで
ある。好ましい形態の一例は、電子写真感光体11の周
囲に、帯電手段12、露光手段13、トナー現像手段1
4、及び転写手段15が工程順に応じて配置されてお
り、少なくとも帯電手段12、及び転写手段15は、電
子写真感光体11から離間している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置及び
それに用いる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザープリンターに代表される一般的
な従来の電子写真式画像形成装置は、図5に概略的に示
すように、電子写真感光体51の周囲に、帯電手段5
2、トナー像現像手段54、転写手段55、ブレードな
どのクリーニング手段56が設けられている。
【0003】電子写真感光体51上には、帯電手段52
と、潜像書き込み光53とにより静電潜像が形成され
る。この静電潜像は、トナー像現像手段54によりトナ
ー像となり、続いてトナー像は、紙などの被記録媒体5
7上に転写される。転写の後、電子写真感光体1上に残
留したトナーは、クリーニング装置56を用いて除去、
回収される。このような画像形成装置において、電子写
真感光体51は、クリーニング手段56により強い摺擦
力を受けるため、磨耗、キズ等によりその寿命が著しく
制限されている。
【0004】これらの問題を回避するために、特開昭5
9−133573号公報等で知られるクリーナーレス方
式が提案されている。しかしながら、クリーナーレス方
式であっても、有機感光体を使用した場合には、帯電
(放電)等により感光体表面が劣化したり、表面に付着
又は移行する放電生成物や用紙からの紙粉(タルク)等
の異物によって像流れが生じたりする等の問題が存在す
る。その問題を回避するために、電子写真感光体表面を
磨耗除去しながら使用しているのが実態である。電子写
真感光体表面を磨耗除去する方法としては、研磨ロール
を別個に設ける方法、又は、帯電ロール、現像ロール、
転写ロール等と電子写真感光体との間に周速差を設定
し、これらを電子写真感光体と摺動させる方法等が知ら
れている。しかし、このような方法では、クリーニング
手段が設置されている場合に比べ、電子写真感光体の大
きな寿命延長は望めない。
【0005】これに対して、固い電子写真感光体(例え
ばアモルファスシリコン電子写真感光体)を使用した場
合でも、帯電(放電)等による表面の劣化、あるいは、
放電生成物や用紙からの紙粉(タルク)等、異物の表面
への付着・転移による像流れ等の問題は本質的に同様で
ある。従って、電子写真感光体表面を強制的に研磨した
り、研磨しない場合には、像流れ防止のため、ヒーター
を用いて電子写真感光体表面を加熱、乾燥させて使用し
ているのが実態である。その結果、機構の複雑化による
コスト上昇、電子写真感光体表面の傷による画質欠陥の
発生、消費電力の増大等の問題が生じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、従来の技術における上記のような問題を解決するこ
とを目的としてなされたものである。
【0007】即ち、本発明の目的は、キズ、磨耗等によ
り電子写真感光体の寿命が著しく制限されることがない
画像形成装置を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、放電生成物、
あるいは用紙から転移する紙粉(タルク)等の異物によ
る像流れ等の問題が発生せず、更に長期間の使用におい
ても、電子写真感光体表面の劣化による像流れ等の画像
欠陥を引き起こすことがない画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0009】更に、本発明は、そのような画像形成装置
に好適に利用できる電子写真感光体を提供することも目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、以下に示す構成によりかかる課題が解決
できることを見出した。
【0011】即ち、本発明は、電子写真感光体が用いら
れ、帯電、潜像形成、現像、転写のサイクルを経て、画
像を形成する画像形成装置において、1キロサイクルの
使用による該電子写真感光体の表面層の磨耗が0.1乃
至2.0nmであることを特徴とする。
【0012】かかる画像形成装置は、(A)従来、電子
写真感光体(以下、単に「感光体」とも称する)表面に
異物を強固に付着させるような押圧を引き起こす手段
や、摺擦手段を使用しない形態、つまり、その様な手段
ではなく、その手段と同じ機能を感光体から離間した状
態で達成できる手段を用い、且つ、電子写真感光体表面
に常時接するのではなく適当な間隔をおいて、電子写真
感光体をごく僅かに磨耗させる手段を用いる形態。
(B)上記のような手段に代えて、押圧力を弱めた状態
で、本来の機能を達成する手段を用いる形態。例えば、
転写ロールや帯電ロールを感光体に従動させ、両者間に
働く力を弱め、しかも両者をわずかな速度差で使用する
形態。(C)異物を電子写真感光体上から回収し、且
つ、電子写真感光体表面をごく僅かに磨耗させる手段等
を用いる形態、等を採りうる。
【0013】上記のような構成の感光体を用いた画像形
成装置においては、感光体表面を積極的に磨耗除去する
手段が不要である。従って、キズ、磨耗等により感光体
の寿命が著しく制限されることがない。また放電生成
物、あるいは用紙からの紙粉(タルク)等の異物によ
る、像流れ等の問題が発生しない。更に長期間の使用に
おいても、感光体表面の劣化による像流れ等の画像欠陥
を引き起こすことがなくなる。
【0014】本発明者らの検討によれば、感光体表面に
付着する放電生成物、あるいはその表面に用紙から転移
する紙粉(タルク)等の異物は、初期的には非常に軽微
に付着しており、これらが過度に押しつけられたり、強
固に摺擦されたりすることで、電子写真感光体表面への
付着が強固となり、これが継続すると像流れ等の問題を
生じることが明らかになった。従って、ブレードを用い
たクリーニング装置はもとより、クリーナーレス方式で
あっても、感光体周辺に、これらの異物を強固に付着さ
せるような押圧や摺擦をおよぼす手段がある場合には、
感光体を必要以上に磨耗除去することが必要であった。
【0015】これに対して、感光体表面に異物を強固に
付着させるような押圧手段や摺擦手段を、画像形成装置
の、感光体周辺のすべてから排除すると、又はそのよう
な手段の押圧力を弱めると、異物は、感光体に対する付
着が比較的軽微のままで存在でき現像されたトナーに付
着してあるいは転写工程で用紙に付着して、持ち去ら
れ、感光体上に蓄積しにくくなることがわかった。
【0016】また、画像形成装置に、異物を感光体上か
ら回収する手段を設けることは、特に有効である。その
手段は、異物を軽微な力で感光体上に再付着させ得るよ
うな手段であっても何ら問題がない。例えば、上記回収
手段として、ブラシ状の手段を使用することが好まし
い。これは、ブラシ形状のユニットでもよいが、もちろ
ん現像剤で形成される磁気ブラシであってもよい。この
ような場合、回収手段は現像手段と兼用することも可能
である。
【0017】このような画像形成装置では、電子写真感
光体を磨耗させずに、放電生成物や紙粉などによる像流
れを回避することができるが、極めて長い期間電子写真
感光体を使用した場合には、電子写真感光体表面の劣化
による像流れが発生することがある。
【0018】かかる像流れは、電子写真感光体表面をご
く僅かずつ磨耗させることにより、回避することができ
る。その磨耗の程度は、1キロサイクルの使用におい
て、0.1乃至2.0nmでよく、これは、磨耗が電子
写真感光体の寿命を制限している領域より遙かに小さい
もので、実際の使用上は全く問題がない。
【0019】電子写真感光体表面をこのように僅かずつ
磨耗させる方法として、前記のブラシ状回収手段や、磁
気ブラシが挙げられる。また、研磨ロールを適当な間隔
をおいて、電子写真感光体に接触/摺動させる方法もあ
る。この場合、研磨ロールが放電生成物や紙粉などの異
物を電子写真感光体上に強固に付着させることのない条
件を選ぶことが可能である。
【0020】本発明の画像形成装置には、当業界で使用
され得るあらゆる電子写真感光体が適用可能であるが、
表面に異物が付着しにくい感光体であることがより好ま
しい。これは例えば、離型性の高い膜の感光体表面への
オーバーコートなどにより実現される。また、感光体が
有機感光体である場合には、放電ガスの暴露による感光
体表面の劣化に強い、下記に示すような電荷輸送剤の選
択が、より好ましい。
【0021】即ち、電荷輸送剤の酸化電位が 0.7V
vs SCE 以上であるもの。
【0022】電荷輸送剤が下記一般式(1)で表される
トリアリールアミン化合物であるもの。
【0023】
【化3】
【0024】[式中、R1 は、炭素数1〜4のアルキル
基又はフェニル基、kは0〜2の整数を意味する。Ar
1 およびAr2 は、互いに独立に置換又は未置換のアリ
ール基から選ばれる。その置換基としては、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基であ
る。]
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、その実施の形態
によって、さらに詳細に説明する。
【0026】本発明の画像形成装置の代表的な形態を図
1〜3に、模式的に示す。ここに例示するような画像形
成装置であれば、電子写真感光体として有機感光体を用
いても、帯電、潜像形成、現像、転写を含むサイクル、
1000回を経て、電子写真感光体の表面層の磨耗を
0.1乃至2.0nmにすることができる。
【0027】図1は、本発明の画像形成装置の一例であ
り、電子写真感光体表面に異物を強固に付着させる押圧
手段や摺擦手段を、電子写真感光体周辺から排除し、且
つ、電子写真感光体表面に常時接するのではなく、適当
な間隔をおいて、電子写真感光体をごく僅かに磨耗させ
る手段を用いる形態である。即ち、ドラム状の電子写真
感光体11の周囲に、帯電スコロトロン12、露光手段
13、トナー像現像手段14、転写コロトロン15、研
磨ロール16が工程順に応じて配置され、送られてくる
紙17に画像を記録する。帯電スコロトロン12、転写
コロトロン15は、電子写真感光体11から離間してい
る。トナー像現像手段14は、その機能を果たす程度に
は、感光体11の表面に接触してもよいが、感光体11
の表面を強固には押圧しないものを利用する。このトナ
ー像現像手段については、特別なものでなくてもよく、
当業界で通常使用されているものから選択しうる。例え
ば、磁気ブラシを利用するトナー像現像手段が利用でき
る。研磨ロール16は、金属軸の表面にウレタンフォー
ムを成形したもの等を用いることができる。該研磨ロー
ルは、通常の画像形成サイクル中は、電子写真感光体1
1と離間して配置しておき、例えば、100乃至100
00回程度の画像形成サイクル毎に電子写真感光体と接
触、摺動させることにより、電子写真感光体表面をごく
僅かに磨耗させるものである。その程度は、1000回
の画像形成サイクルあたり0.1乃至2.0nmで、こ
れは電子写真感光体表面の劣化した部分を取り去るため
のものである。該研磨ロールを電子写真感光体に常時押
しつけ、摺動させた場合、電子写真感光体表面に、初期
的には軽微に付着している放電生成物や紙粉をむしろ固
着させ、その結果過度に電子写真感光体を磨耗させる必
要があるが、この方法によれば、僅かに磨耗させれば十
分である。
【0028】図2は、本発明の画像形成装置の他の例で
あり、ドラム状の電子写真感光体21の周囲に、帯電ロ
ール22、露光手段23、トナー像現像手段24、転写
ロール25が工程順に応じて配置されている。帯電ロー
ル22と、転写ロール25とは、電子写真感光体21の
動きに単に従動するのみで、電子写真感光体21表面を
強固には押圧せず、また電子写真感光体21と両ロール
22,25とは、周速がわずかにしか違わない。その差
は例えば、1%乃至5%程度であり、この押圧と周速差
を適当に選ぶことにより、電子写真感光体21表面の磨
耗を、1000回の画像形成サイクルあたり0.1乃至
2.0nmにすることができる。トナー像現像手段4
は、図1に示したものと同じである。
【0029】図3は、本発明の画像形成装置の更に他の
例であり、帯電スコロトロン32と転写コロトロン35
との間に、クリーニングブラシ36を配した形態を有す
る。クリーニングブラシ36は、感光体31上の異物を
回収する。その異物は、再度電子写真感光体31上に移
行する場合もあるが、その異物も、また回収され、電子
写真感光体1上に異物が強固に付着するのが防止され
る。クリーニングブラシ12は、例えば、アクリル繊維
やナイロン繊維などが用いられ、その繊維の強度や硬度
と電子写真感光体31との周速差を適当に選ぶことによ
り、電子写真感光体31表面の磨耗を、1000回の画
像形成サイクルあたり0.1乃至2.0nmにすること
ができる。
【0030】図3に示したように、本発明の画像形成装
置には、感光体表面に異物を強固に付着させず、感光体
を磨耗させない範囲であり、クリーニング手段自身ある
いは、電子写真感光体周辺の他の工程手段が電子写真感
光体表面の磨耗を、1000回の画像サイクルあたり
0.1乃至2.0nmにする機能を有する場合には、ク
リーニング手段を設けてもよい。特に、クリーニング手
段自身に電子写真感光体表面を上記のように磨耗させる
機能がある例としては、図3に示したようなブラシクリ
ーニングの他に、磁気ブラシクリーニング等がある。ま
た、電子写真感光体を上記のように磨耗させる機能があ
る他の工程手段と組み合わせる場合には、主として転写
と類似の電界を利用した、電界クリーニング等が好まし
い。
【0031】従来のクリーニング手段では、画像密度が
高いケースや低いケース、さらに環境や経時により変化
するあらゆる条件を満足するために、感光体を強く摺擦
する方法が採られている。ここで、強い摺擦を行わず、
感光体を磨耗させない条件を優先させるために、ある条
件でクリーニング残りトナーが生じてたとしても、例え
ば、現像同時クリーニング方式と組み合せるなどしてこ
のような問題を回避することが可能である。
【0032】また、本発明の画像形成装置は、特開昭5
9−133573号公報の現像同時クリーニング方式に
代表されるクリーナーレス方式との組合せがさらに好ま
しい。この方式は、転写率の高い転写方式と組み合わさ
れるのが好ましい。転写率を可能な限り高くする手法と
しては、従来から知られている方法、例えば、特開昭4
8−74230号公報等に記載されている、転写を容易
にする転写前処理する方法、特開昭52−126230
号公報等に記載されている、超音波を利用してトナー及
び/または担持体を振動する方法、特開昭56−147
166号公報等に記載されている、特性の安定した中間
体を利用した転写方法、特開平2−1870号公報等に
記載される現像剤に疎水性シリカ所定の割合で混合する
方法、特開平2−51168号公報等に記載されてい
る、球形トナーを利用する方法、電子写真感光体表面に
トナー径より細かなピッチで凹凸を設ける方法、電子写
真感光体表面に離型性の良い膜を形成する方法等が適用
可能である。
【0033】さらに、転写率を長期に安定して可能な限
り高くする好ましい方法としては、感光体上に微粒子を
塗布した後、トナー像を現像する方法がある。従来行わ
れているように、感光体表面あるいは現像剤(トナー)
表面に細工をした場合には、経時による磨耗、表面変
形、微粒子脱離などにより、転写率が少しづつ低下して
くる傾向があるのに対して、この方法では、感光体とト
ナー間に、確実に微粒子を介在させることが可能で、感
光体ートナー間のファンデルワールス力等の近接力を軽
減でき、転写率が安定して向上する。
【0034】さらに、現像の前に感光体上に微粒子を塗
布する方法は、感光体への異物付着による像流れ等の画
質欠陥防止の効果が大きい。これは、微粒子が異物の感
光体への付着を防止することによるものと考えられる。
【0035】次に、本発明の画像形成装置に利用しうる
電子写真感光体について説明する。図6は、かかる電子
写真感光体の一例の断面を示す模式図である。この感光
体は、導電性支持体61上に、下引き層64を介して、
電荷発生層62と電荷輸送層63とが順に形成されてい
る。
【0036】導電性支持体61としては、アルミニウ
ム、銅、ステンレス鋼等の金属製ドラム及びシート、プ
ラスチックフィルム及び紙等に、アルミニウム等の金属
箔をラミネートしたもの、または、アルミニウムや金属
を蒸着したもの、さらに、金属または樹脂製ドラム上に
導電性粒子を分散させた樹脂層を塗布したもの等があげ
られる。また、必要に応じて、上記導電性支持体の表面
には、干渉縞防止用の粗面化処理が施されてもよい。
【0037】下引き層64は、上記導電性支持体61と
感光層(電荷発生層62と電荷輸送層63)の接着性向
上や、感光層の塗布欠陥防止のために必要に応じて設け
られる。下引き層64を形成するための材料としては、
ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミド、熱
可塑性ポリエステル、フェノキシ樹脂、カゼイン、ゼラ
チン、ニトロセルロース等の熱可塑性樹脂、ポリイミ
ド、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹
脂、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング
剤、シランカップリング剤等の有機金属化合物等が知ら
れている。これらの材料は、単独もしくは2種類以上を
混合して用いることができる。
【0038】下引き層64の形成は、上記の材料を必要
に応じて溶媒で溶解、混合した後、希釈して、スプレー
塗布、浸漬塗布等により、導電性支持体上に塗布し、そ
の後、100〜200°Cの温度範囲で乾燥することに
より行われる。
【0039】下引き層64の膜厚は、0.1〜10μm
の範囲で任意に設定されるが、特に0.5〜2μmの範
囲が好ましい。
【0040】電荷発生層62としては、結着樹脂を溶剤
に溶解し、この中に電荷発生材料を分散し、スプレー塗
布法、浸漬塗布法等により塗布した後、乾燥させたもの
や、電荷発生材料を真空蒸着法などにより直接成膜させ
たもの等が用いられる。
【0041】電荷発生材料としては、例えばクロロダイ
アンブルー等のアゾ染料、アントアントロン、ピレンキ
ノン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔
料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、無金
属フタロシアニン、銅フタロシアニン、バナジルフタロ
シアニン、チタニルフタロシアニン、ガリウムフタロシ
アニン等のフタロシアニン顔料、アズレニウム塩、スク
アリリウム顔料、キナクリドン顔料等を用いることがで
きる。
【0042】結着樹脂としては、ポリビニルブチラー
ル、ポリアリレート(ビスフェノールAとフタル酸の重
合体)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フ
ェノキシ樹脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリ
酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリ
アミド樹脂、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、
ウレタン 樹脂、エポキシ樹脂カゼイン、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン等の絶縁性樹脂があげ
られる。
【0043】電荷発生層62の膜厚は、0.01〜5μ
mの範囲で任意に設定されるが、好ましくは、0.1〜
0.5μmの範囲である。
【0044】電荷輸送層63は、結着樹脂を溶剤に溶解
し、これに電荷輸送剤を加えた溶液を、スプレー塗布
法、浸漬塗布法等により塗布した後、乾燥させることに
より形成される。
【0045】電子写真感光体表面が放電ガスの暴露等に
より劣化し、像流れ等の画像欠陥を引き起こす場合、そ
の原因の一つは、電子写真感光体に含まれる電荷輸送剤
が、放電ガス等により酸化されることにある。従って、
上記のように電子写真感光体の磨耗率を低く抑えて使用
する場合、電子写真感光体に含まれる電荷輸送剤が、高
い耐酸化性を持てば、より画像欠陥が発生しにくくな
る。
【0046】本発明らの検討によれば、このような電荷
輸送剤の耐酸化性は、その酸化電位と相関があり、1キ
ロサイクルの使用による電子写真感光体の表面層の磨耗
率が2.0nm以下である本発明の画像形成装置におい
ては、該電子写真感光体が酸化電位において0.7V
vs SCE以上の電荷輸送剤を含むことによって、よ
り画像欠陥が発生しにくくなる。
【0047】電荷輸送剤は、アントラセン、ピレン、フ
ェナントレン等の多環芳香族化合物、または、インドー
ル、カルバゾール、イミダゾール等の含窒素複素環を有
する化合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、ト
リフェニルメタン化合物、トリアリールアミン化合物、
エナミン化合物、スチルベン化合物等で、その酸化電位
が 7.0V vs SCE 以上であるものが任意に
選ばれる。中でも特に下記一般式(1)で示されるトリ
アリールアミン化合物の場合その効果が顕著である。
【0048】
【化4】
【0049】[式中、R1 は、炭素数1〜4のアルキル
基又はフェニル基、kは0〜2の整数を意味する。Ar
1 およびAr2 は、互いに独立に置換又は未置換のアリ
ール基(例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル
基、アントリル基、ピレニル基)から選ばれる。その置
換基としては、ハロゲン原子、アルキル基(好ましくは
炭素数1〜5)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜
5)、置換(例えば、メチル、エチル、ベンジル、フェ
ニル、トリル)アミノ基である。] 表1〜4に、一般式(1)で示されるトリアリールアミ
ン化合物の例とその酸化電位の例を示す。但し本発明に
用いられ得る電荷輸送剤はここに記載されたものに限定
されるものではない。またこれらの材料は、単独もしく
は2種類以上を混合して用いることができる。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】酸化電位の測定は、電荷輸送剤のジクロロ
メタン溶液(支持電解質、0.1M−TBAP)のCV
測定(柳本ボルタンメトリックアナライザ P−100
0型、作用電極、対抗電:白金電極、参照電極:飽和カ
ロメル電極)により行った。
【0055】更に、電荷輸送剤の酸化に対しては酸化防
止剤として、ヒンダードフェノール系化合物またはヒン
ダードアミン系化合物を添加することも有効である。
【0056】本発明に用いられるヒンダードアミン系化
合物の具体例としては、オクチル化ジフェニルアミン、
4、4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェ
ニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジ
アミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェ
ニレンジアミン、N−1,3−ジメチル−N’−フェニ
ル−p−フェニレンジアミン、N−1−メチルヘプチル
−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(3
−メタクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−
N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4
−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、6−
エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ
キノリン、ジフェニルアミン誘導体、アルキル化ジフェ
ニルアミン等が挙げられる。
【0057】また、ヒンダードフェノール系化合物の具
体例としては、トリエチレングリコール−ビス[3−
(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プピオネート]、2,4−ビス(n−オクチル
チオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチ
ルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリス
リチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート]、2,2
−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オク
タデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチ
レンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシンナミド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ベンジルホスフォネートジエチルエステル、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、
ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルホスホン酸エチル)カルシウム、トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレ
ート、オクチル化ジフェニルアミン、2,4−ビス
[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ
−t−ブチル−4−エチルフェノール、スチレン化フェ
ノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t
- ブチル−フェノール)、2,2’−メチレンビス(4
−エチル−6−t−ブチル−フェノール)、4,4’−
ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチル−フェノ
ール)、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5
−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−
(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)
−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−
ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチ
ル−4,6−ジーt−ペンチルフェニルアクリレート、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス
{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメ
チル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン、アルキル化ビスフェノール、フェノー
ル誘導体等が挙げられる。
【0058】酸化防止剤の総添加量は、添加される層全
体の0.07重量%乃至10重量%の範囲が望ましい。
【0059】電荷輸送層に用いられる結着樹脂として
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセ
テート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹
脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−ア
ルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシ
ランなどの公知の樹脂を用いることができるがこれらに
限定されるものではない。
【0060】また、電荷輸送層の膜厚は、5〜40μm
の範囲で任意に設定されるが、好ましくは、15〜35
μmの範囲である。
【0061】
【実施例】
実施例1 アセチルアセトンジルコニウムブトキシド 20重量部 (オルガチックス ZC540、松本交商製) γーアミノプロピルトリエトキシシラン 2重量部 (A1100 日本ユニカ(株)製) ポリビニルブチラール樹脂 1.5重量部 (エスレックBM−S 積水化学(株)製) n−ブチルアルコール 70重量部 上記成分からなる溶液を、アルミニウムパイプ上に浸漬
塗布した後、150°Cで10分間乾燥させて、膜厚
0.9μmの下引き層を形成した。
【0062】 X型無金属フタロシアニン 5重量部 塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体 5重量部 (VMCH、ユニオンカーバイド社製) 酢酸 n−ブチル 200重量部 次に上記の成分を1mmφのガラスビーズを用いたサン
ドミルで2時間分散して得られた分散液を、上記の下引
き層上に浸漬塗布し、100°Cで10分間乾燥させ
て、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。 表2に示す化合物15 1重量部 構造式(1)で示される結着樹脂 1重量部 モノクロロベンゼン 6重量部
【0063】
【化5】
【0064】次に、上記成分からなる溶液を上記電荷発
生層上に浸漬塗布した後、135°Cで1時間乾燥させ
て、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光
体を作製した。
【0065】このようにして得られた電子写真感光体の
評価には、図4に概要を示したような、ディジタル複写
機(Able−1301α、富士ゼロックス(株)社
製)を改造した装置を用いた。ここでは、電子写真感光
体41を過度に磨耗させないために、クリーニングブレ
ードを取り除いている。帯電および紙46への転写には
電子写真感光体に接触しないスコロトロン42、コロト
ロン45を用い、電子写真感光体は、2成分現像手段4
4の磁気ブラシにより弱い力の摺動を受ける。クリーニ
ングブレードを除去したことにより、転写残留トナーが
帯電と、露光手段43による露光とを受けるが、続く現
像過程で現像機内に回収されるので、問題はない。
【0066】このような装置を用いて評価した、本実施
例の電子写真感光体は、500,000枚のプリントを
行った後も、像流れ等の画質欠陥を発生することなく、
良好な特性を維持することが確認された。本実施例で用
いた電子写真感光体の表面層膜厚を500,000枚の
プリント前後で測定したところ、約0.1μm(磨耗率
にすると約0.1nm/kcycle)磨耗していた。
これは、磁気ブラシと電子写真感光体との摺動によるも
のと思われる。 実施例2 電荷輸送剤を、表3に示す化合物21に変えた以外は、
実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0067】このようにして得られた電子写真感光体の
評価には、図2に概要を示したような、ディジタル複写
機(Able−1301α、富士ゼロックス(株)社
製)を改造した装置を用いた。ここでは、実施例1と同
様にクリーニングブレードを取り除き、さらに帯電およ
び転写にそれぞれ帯電ロール22、転写ロール25を用
いている。現像には、2成分現像装置を用い、帯電およ
び転写ロールは電子写真感光体に接触しているが、いず
れも強い摺擦を伴わない。
【0068】このような装置を用いて評価した、本実施
例の電子写真感光体は、500,000枚のプリントを
行った後も、像流れ等の画質欠陥を発生することなく、
良好な特性を維持することが確認された。本実施例で用
いた電子写真感光体の表面層膜厚を500,000枚の
プリント前後で測定したところ、約2μm(磨耗率にす
ると約2nm/kcycle)磨耗していた。 実施例3 電荷輸送剤を、表3に示す化合物23に変えた以外は、
実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
【0069】このようにして得られた電子写真感光体の
評価には、図3に概要を示したような、ディジタル複写
機(Able−1301α、富士ゼロックス(株)社
製)を改造した装置を用いた。ここでは、クリーニング
ブレードに代えて、クリーニングブラシを用いている。
現像には、電子写真感光体に接触しない磁性一成分現像
を用いている。帯電および転写は実施例2の装置と同様
である。
【0070】このような装置を用いて評価した、本実施
例の電子写真感光体は、500,000枚のプリントを
行った後も、像流れ等の画質欠陥を発生することなく、
良好な特性を維持することが確認された。本実施例で用
いた電子写真感光体の表面層膜厚を500,000枚の
プリント前後で測定したところ、約1μm(磨耗率にす
ると約1nm/kcycle)磨耗していた。 実施例4 電荷輸送剤を、表1に示す化合物25に変え、2,2’
−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル−フェノ
ール)を1重量部加えた以外は、実施例1と同様にし
て、電子写真感光体を作製し、実施例3と同様にして評
価したところ、本実施例の電子写真感光体は、100,
000内のプリントを行った後も、像流れ等の画質欠陥
を発生することなく、良好な特性を維持することが確認
された。 比較例1 電荷輸送剤を、表5に示す化合物26に代えた以外は、
実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、無改造
(クリーナー付き)のディジタル複写機(Able−1
301α、富士ゼロックス(株)社製)内で、画質維持
性の評価をおこなった。その結果、10,000枚のプ
リントを行った後、像流れは発生しなかったが、電子写
真感光体は、約12μm(磨耗率にすると、約6nm/
Kcycle)磨耗し、それに伴い、帯電電位の低下、
磨耗傷による画像欠陥等が観察された。
【0071】
【表5】
【0072】比較例2 電荷輸送剤を表5に示す化合物26に代えた以外は、実
施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、ディジタ
ル複写機(Able−1301α、富士ゼロックス
(株)社製)の帯電装置を、電子写真感光体と10%の
周速差を持つ帯電ロールに変える改造を施した評価装置
内で、画質維持特性の評価を行った。その結果、5,0
00枚の以降プリントから顕著な像流れが観察され、1
0000枚のプリント後には、電子写真感光体は10μ
m(磨耗率にすると、約5nm/Kcycle)磨耗し
ていた。それに伴い、帯電電位の低下が観察された。 比較例3 電荷輸送剤を、表5に示す化合物27に変えた以外は、
実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し、同様
に評価した。その結果、電子写真感光体の磨耗率は、2
nm/Kcycle以下であったが、約5,000枚以
降のプリントから像流れが観察された。 比較例4 電荷輸送剤を、表5に示す化合物28に変えた以外は、
実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し、同様
に評価した。その結果、電子写真感光体の磨耗率は、2
nm/Kcycle以下であったが、約5,000枚以
降のプリントから像流れが観察された。 比較例5 実施例1の電子写真感光体を用い、図5に示したような
ディジタル複写機(Able−1301α、富士ゼロッ
クス(株)社製)を改造した装置を用いて評価した。こ
こではクリーニングブレードを取り除き、帯電及び転写
には、電子写真感光体に接触しない帯電スコロトロン、
転写コロトロンを用い、現像には電子写真感光体に非接
触の磁性一成分現像を用いているため、電子写真感光体
は、画像形成サイクル内で紙以外のものとは接触しな
い。
【0073】このような装置を用いて評価した本比較例
の電子写真感光体は、500,000枚のプリントを行
った後、一部に像流れを発生した。本実施例で用いた電
子写真感光体の表面層膜厚は、500,000枚のプリ
ント後も磨耗していなかった。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真感光体を用い
た画像形成装置において、キズ、磨耗等により電子写真
感光体の寿命が著しく制限されることがなく、また電子
写真感光体表面への放電生成物等の付着、堆積による像
流れ等の問題が発生しない。更に長期間の使用において
も、電子写真感光体表面の劣化による像流れ等の画像欠
陥を引き起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例の模式図である。
【図2】本発明の画像形成装置の別の一例の模式図であ
る。
【図3】本発明の画像形成装置の他の一例の模式図であ
る。
【図4】本発明の画像形成装置の他の一例の模式図であ
る。
【図5】従来の画像形成装置の一例の模式図である。
【図6】本発明の画像形成装置に利用できる電子写真感
光体の一例の模試断面である。
【符号の説明】
11 電子写真感光体 12 帯電スコロトロン 13 露光手段 14 トナー像現像手段 15 転写コロトロン 16 研磨ロール 17 紙
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/10 G03G 21/00 312

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体が用いられ、帯電、潜像
    形成、現像、転写のサイクルを経て、画像を形成する画
    像形成装置において、1キロサイクルの使用による該電
    子写真感光体の表面層の磨耗が0.1乃至2.0nmで
    あることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 電子写真感光体の周囲に、帯電手段、露
    光手段、トナー現像手段、及び転写手段が工程順に応じ
    て配置されており、少なくとも帯電手段、露光手段、及
    び転写手段は、電子写真感光体から離間している請求項
    1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 帯電手段は帯電スコロトロンであり、転
    写手段は転写コロトロンである請求項2に記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 電子写真感光体が可動性であり、その周
    囲に、該電子写真感光体に従動する帯電手段、トナー現
    像手段、及び、該電子写真感光体に従動する転写手段が
    工程順に応じて、配置されている請求項1に記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 ブラシ状クリーニング部材を更に有し、
    当該部材は、前記転写手段と前記帯電手段との間であっ
    て、当該部材の先端が電子写真感光体に対して接触する
    位置に配置されている請求項2又は4に記載の画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記電子写真感光体が、有機感光体であ
    る請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記有機感光体が、酸化電位が、0.7
    V vs SCE以上である電荷輸送剤を含む請求項6
    に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記電荷輸送剤が、下記一般式(1)で
    表されるトリアリールアミン化合物である請求項7に記
    載の画像形成装置。 【化1】 [式中、R1 は、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニ
    ル基、kは0〜2の整数を意味する。Ar1 およびAr
    2 は、互いに独立に置換又は未置換のアリール基から選
    ばれる。その置換基としては、ハロゲン原子、アルキル
    基、アルコキシ基、又は置換アミノ基である。]
  9. 【請求項9】 前記電子写真感光体が酸化防止剤とし
    て、ヒンダードフェノール系化合物またはヒンダードア
    ミン系化合物を含む、請求項7または8に記載の画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の画像形成装置に使用
    する電子写真感光体であって、酸化電位が、0.7V
    vs SCE以上である電荷輸送剤を含むことを特徴と
    する電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記電荷輸送剤が下記一般式(1)で
    表されるトリアリールアミン化合物である請求項10に
    記載の電子写真感光体。 【化2】 [式中、R1 は、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニ
    ル基、kは0〜2の整数を意味する。Ar1 およびAr
    2 は、互いに独立に置換又は未置換のアリール基から選
    ばれる。その置換基としては、ハロゲン原子、アルキル
    基、アルコキシ基、又は置換アミノ基である。]
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