JP2002333730A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2002333730A
JP2002333730A JP2001140827A JP2001140827A JP2002333730A JP 2002333730 A JP2002333730 A JP 2002333730A JP 2001140827 A JP2001140827 A JP 2001140827A JP 2001140827 A JP2001140827 A JP 2001140827A JP 2002333730 A JP2002333730 A JP 2002333730A
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electrophotographic photosensitive
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JP2001140827A
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Shunichiro Kurihara
俊一郎 栗原
Akiteru Fujii
章照 藤井
Mamoru Rin
護 臨
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気特性と耐久性の共に優れた電子写真感光
体を提供する。 【解決手段】 最外層が、バインダー樹脂、カルボキシ
基を有するポリシロキサン化合物を含有することを特徴
とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関する。更に詳しくは、最外層にポリシロキサン化合物
を含有する電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、一般に、繰り返しの
静電写真サイクル操作に供され、このサイクル操作は、
感光体の露出層を磨耗せしめ、露出層の機械的および電
気的特性の漸次的劣化をもたらす。例えば、繰り返しの
サイクル操作は、電荷移動層、電荷発生層、オーバーコ
ーティング層のような感光体の最外層の露出表面に悪影
響を及ぼす。ブレードクリーニングにより感光体の像形
成表面から残留トナー粒子を除去する場合、トナー粒子
はしばしば像形成表面に付着しサイクル操作中に彗星状
の汚れを形成する。この汚れは、ブレードクリーニング
によっては簡単に除去できず、最終のプリント出力にお
いて望ましくない欠陥として現れる。また、コピー紙を
包装するのに用いる巻取り機からの付着粒子は、感光体
表面上にしばしば蓄積して、クリーニング用ブレードに
よっては容易に除去できないことも判明している。これ
らの汚れは最終のプリント出力上に黒点を形成する。
【0003】さらに、紙繊維が像形成表面に絡み付き黒
点様の写し出し欠陥を生ずる。また、クリーニング用ブ
レードと感光体の最外層との間の高接触摩擦力は、ブレ
ードと最外層の両方を磨耗する傾向にある。例えば、電
荷移動層が最外層である場合、磨耗による電荷移動層厚
の低下は、層を横切る電場を増大させ、それによって暗
減衰を増大させ、像形成部材の電子写真作動寿命を短縮
させる。電荷移動層の厚さを増大させることによって像
形成部材の磨耗を補正する試みは、電場の減少を引起
し、そのために、光電性能を変化させまたコピーのプリ
ント仕上がり品質を低下させ、このことは、その厚めの
電荷移動層を補正するのにかなり複雑な装置を必要とす
る。さらにまた、電荷移動層が磨耗するにつれての電荷
移動層の厚さの変化により、感光体の電気特性が変化
し、結果として、形成された像の品質を変化させる。
【0004】このような課題に対し、感光体の最外層に
特定の微粒子を含有させ、摩擦を低減させる試みが数多
く為されており、例えば、最外層に金属微粒子を分散さ
せるもの(特開昭57−154250号公報、特開昭5
9−223443号公報等)、酸化物微粒子含有させる
もの(特開昭62−250460号公報、特開昭63−
91667号公報、特開昭63−118754号公報、
特開平1−183666号公報等)、シリコーン系樹脂
微粒子を含有させるもの(特開平2−156246号公
報、特願平5−224438公報等)が開示されてい
る。
【0005】また、特開平10−171135号公報に
は、感光層にこれを構成する材料と相溶するシリコーン
オイルを、感光層を構成する材料との相溶性の限界を超
えた量添加した電子写真感光体が開示されている。更
に、特開平10−268545号公報等には、特定のポ
リシロキサン化合物を最外層に含有する電子写真感光体
が開示されている。しかしながら、上記従来技術によっ
ても、感光体の最外層表面の摩擦を低減するには効果は
必ずしも十分ではなく、上記課題を解決するには更なる
改良が期待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
特性を維持しながら、電子写真感光体と各部材間の摩擦
を低減し、感光体及び装置の耐久性を向上させることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、最外層
が、バインダー樹脂、及び下記一般式(1)で表される
構造単位を分子内に有するポリシロキサン化合物を含有
することを特徴とする電子写真感光体に存する。
【0008】
【化5】
【0009】(一般式(1)中、R1はカルボキシル基
を有する2価の残基を表し、R2は炭化水素基を表
す。)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層を
有している。導電性支持体と感光層との間には、必要に
応じてブロッキング層が設けられるが、ブロッキング層
としては、アルマイト層または樹脂による下引き層(中
間層ともいう)あるいはこれらを併用したものが用いら
れる。また、感光層の外側には、必要に応じてオーバー
コート層を設けることもできる。電子写真感光体の最外
層が感光層である場合は、ポリシロキサン化合物は感光
層に含まれており、感光層上に更にオーバーコート層を
設ける場合は、ポリシロキサン化合物はオーバーコート
層に含まれる。
【0011】本発明に用いられる導電性支持体として
は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル
等の金属からなるもの、或はポリエステルフィルム、
紙、ガラス等の絶縁性基体の表面にアルミニウム、銅、
パラジウム、酸化錫、酸化インジウム等からなる導電層
を設けたものがある。なかでも、金属のエンドレスパイ
プを適当な長さに切断したものが望ましく、アルミニウ
ムが最も好適に用いられる。 導電性支持体の表面に
は、画質に影響のない範囲で、例えば酸化処理や薬品処
理等の各種の処理を施こすことができる。
【0012】導電性支持体上に下引き層を設ける場合に
は、バインダー樹脂としては、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキ
シド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン
−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ガゼイン、ゼラチ
ン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビ
ニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、
ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸、ポリアミド樹脂等
の樹脂材料を用いることが出来る。なかでも、支持基体
との接着性に優れ、電荷発生層塗布液に用いられる溶媒
に対する溶解性の小さなポリアミド樹脂が好ましい。
【0013】下引き層中には、特にレーザー露光におけ
る干渉縞を防ぐ目的で、アルミナ、チタニア等の金属酸
化物微粒子や、レーザー光を吸収することができる有機
または無機の色素を含有させるのが効果的である。下引
き層の膜厚は、通常0.1〜10μm、好ましくは0.
2〜5μmである。バインダー樹脂に対する、金属酸化
物微粒子または色素の含有割合は特に制限はないが、バ
インダー100重量部に対して、40〜400重量部の
範囲で使用することが、下引き層を塗布する際の分散液
の保存安定性、塗布性の面で好ましい。
【0014】本発明に用いられる感光層は、単層構造で
もよいが、電荷発生層と電荷移動層の分離された、積層
構造の方が好ましい。感光層が単層構造の場合には、感
光材料が結着材料に分散してなる公知のものが使用され
る。例えば、色素増感されたZnO感光層、CdS感光
層、電荷発生物質を電荷移動物質に分散させた感光層が
挙げられる。感光層が積層構造の場合は、導電性支持体
または下引き層の上に電荷発生層、電荷移動層の順で各
層が設けられる。
【0015】電荷発生層に用いられる電荷発生物質とし
ては、公知のものをいずれも用いることができ、セレン
及びその合金、ヒ素−セレン、硫化カドミウム、酸化亜
鉛、その他の無機光導電物質、フタロシアニン、アゾ色
素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウム塩、インジ
ゴ、チオインジゴ、アントアントロン、ピラントロン、
シアニン等の各種有機顔料、色素が使用できる。中でも
無金属フタロシアニン、銅、塩化インジウム、塩化ガリ
ウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム等の金
属、又は酸化物、塩化物の配位したフタロシアニン類、
モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ類等のアゾ
顔料が好ましい。このうち550〜850nmの範囲の
レーザー光による露光装置を備えた画像形成装置に使用
する場合には、感度の点から、オキシチタニウムフタロ
シアニンが更に好ましく、中でもCuKα線によるX線
回折においてブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°
に明瞭なピークを有するオキシチタニウムフタロシアニ
ン(Y型結晶)が最も好ましい。
【0016】電荷発生層はこれらの物質の微粒子とバイ
ンダーポリマーを溶剤に溶解あるいは分散して得られる
塗布液を塗布乾燥して得ることができる。バインダーと
しては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコー
ル、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及
び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、セルロ
ースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ
樹脂等が挙げられる。
【0017】電荷発生物質とバインダーポリマーの割合
は、特に制限はないが、一般には電荷発生物質100重
量部に対し、5〜500重量部、好ましくは20〜30
0重量部のバインダーポリマーを使用する。また電荷発
生層は上記電荷発生物質の蒸着膜であってもよい。電荷
発生層の膜厚は、0.05〜5μm、好ましくは0.1
〜2μmになるようにする。電荷移動層は、上記電荷発
生層の上に、バインダーとして優れた性能を有する公知
のポリマーと混合して電荷移動材料と共に適当な溶剤中
に溶解し、必要に応じて電子受容性化合物、あるいは、
可塑剤、顔料その他の添加剤を添加して得られる塗布液
を塗布することにより、製造することができる。電荷移
動層の膜厚は通常は10〜50μm、好ましくは13〜
35μmの範囲で使用される。
【0018】本発明の電子写真感光体において、電荷移
動層が最外層の場合には、下記一般式(1)で表される
構造単位を分子内に有するポリシロキサン化合物が電荷
移動層中に含まれる。
【0019】
【化6】
【0020】(一般式(1)中、R1はカルボキシル基
を有する1価の残基を表し、R2は炭化水素基を表
す。) R1及は少なくとも1つのカルボキシル基及び該カルボ
キシル基とポリシロキサン化合物のケイ素原子とを接続
するため2価の残基R3からなり、R1=R3COOHと
して表される。即ち、一般式(1)で表される構造単位
を有するポリシロキサン化合物はカルボキシ基で変性さ
れており、以下、「カルボキシ変性ポリシロキサン化合
物」と称することがある。R2は2価の残基を表すが、
具体的には例えば2価の炭化水素基、−O−R3−、−
S−R4−、−R4−O−R5−、−R4−S−R5−(但
し、R4、R5は各々独立して炭素数1〜6の炭化水素基
を表す。)等が挙げられる。ここで、R4、R5は炭素数
1〜3の脂肪族炭化水素基又はフェニレン基が好まし
い。R3としては、炭素数1〜20の2価の飽和脂肪族
炭化水素が好ましく、中でも炭素数1〜5のアルキレン
基が好ましく、特にメチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基が好ましい。に好ましい。
【0021】また、R2は炭化水素基を表すが、中で
も、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基が
更に好ましい。本発明に用いられるカルボキシ変性ポリ
シロキサン化合物は、一般式(1)の中でも、下記一般
式(2)で表される構造単位を有するものが好ましい。
【0022】
【化7】
【0023】(一般式(2)中、R3は炭素数1〜20
の2価の炭化水素基を表す。) 本発明に用いられるポリシロキサン化合物において、他
の構造単位を含む場合、他の構造単位としては、下記一
般式(3)で表されるジアルキルシリルオキシ構造単位
が好ましい。
【0024】
【化8】
【0025】(一般式(3)中、R6、R7は各々独立し
てアルキル基を表す。) 一般式R6、R7はアルキル基を表すが、中でも、炭素数
1〜3のアルキル基が好ましく、メチル基が更に好まし
い。
【0026】本発明に用いられるポリシロキサン化合物
において、一般式(1)で表される構造単位以外の構造
単位(以下、他の構造単位と称する)を含んでいても良
いが、摩擦低減効果を確保する観点から、一般式(1)
で表される構造単位の割合は全構造単位中、好ましくは
1個数%以上であり、更に好ましくは3〜70個数%で
あり、特に好ましくは10〜50個数%である。また、
バインダー樹脂との親和性を確保する観点から、一般式
(3)で表される構造単位の割合は全構造単位中、好ま
しくは1個数%以上であり、更に好ましくは3〜70個
数%であり、特に好ましくは10〜50個数%である。
【0027】また、ポリシロキサン化合物の末端は、好
ましくはトリアルキルシリルであり、更に好ましくはト
リメチルシリル基である。
【0028】ポリシロキサン化合物の含有量は、最外層
の全固形分中、0.005〜10重量%が好ましく、
0.01〜1%が更に好ましい。含有量が上記範囲より
も著しく大きい場合には、層としての必要な硬度が確保
されにくくなり、また著しく小さい場合には、摩擦低減
効果が十分でなくなる傾向にある。また、これらポリシ
ロキサンは、バインダー樹脂中に分散した状態でも相溶
した状態でも用いることができるが、少なくとも一部が
相溶した状態で用いることが好ましく、その場合はポリ
シロキサン化合物との相溶性の高いバインダー樹脂が選
択される。
【0029】ポリシロキサンの分子量は、通常100〜
70000、好ましくは5000〜30000、更に好
ましくは10000〜20000である。上記範囲より
著しく分子量が小さい場合には、ポリシロキサン化合物
のレベリング剤としての効果が低下する傾向にあり、上
記範囲より著しく分子量が大きい場合には、バインダー
樹脂との相溶性が低下する傾向にある。
【0030】電荷移動層中の電荷移動材料としては、ポ
リビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナ
フチレン等の高分子化合物、又は各種ピラゾリン誘導
体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベ
ン誘導体、アリールアミン誘導体等の低分子化合物が使
用できる。これらの内、下記一般式(4)で表される化
合物が感度その他の電気特性の面で好ましい。特に、一
般式(4)で表される化合物は、電荷発生物質としてオ
キシチタニウムフタロシアニンを用いた場合に、電気特
性が向上が顕著となり好ましい。
【0031】
【化9】
【0032】(一般式(4)中、Ar1は置換されてい
てもよいベンゼン環、置換基を有していても良いナフタ
レン環、または置換基を有していても良いビフェニル環
を表し、Ar2〜Ar5は各々独立して、置換基を有して
いても良い芳香族環を表す。)
【0033】一般式(4)中、Ar1は置換基を有して
いても良いベンゼン環、置換基を有していても良いナフ
タレン環、または置換基を有していても良いビフェニル
環を表すが、これらのうち、置換基を有していても良い
ビフェニル環が好ましい。また、置換基としては、ハロ
ゲン原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数3以下の
アルコキシ基、炭素数3以下のアルキルチオ基、シアノ
基、ニトロ基が好ましく、中でもメチル基、フッ素原
子、塩素原子が更に好ましい。但し、芳香族環として無
置換のものが最も好ましい。
【0034】Ar2〜Ar5は各々独立して、置換基を有
していても良い芳香族環を表すが、芳香族環としては、
芳香族炭化水素または芳香族複素環のいずれでも良く、
具体的にはベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン
環、アントラセン環、ピリジン環、ピロール環、フラン
環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン
環等が挙げられる。これらの内、ベンゼン環、ナフタレ
ン環、チオフェン環が好ましい。
【0035】また、これら芳香族環上の置換基として
は、ハロゲン原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数
3以下のアルコキシ基、炭素数3以下のアルキルチオ
基、シアノ基、ニトロ基、または下記一般式(5)で表
される置換基が好ましい。
【0036】
【化10】
【0037】(一般式(5)中、 Ar6はハロゲン原
子またはアルキル基で置換基を有していても良いフェニ
ル基を表す。R8、R9は各々独立して、水素原子または
メチル基を表す。nは1、2又は3を表す。) また、一般式(4)で表される電荷移動剤化合物におい
て、下記一般式(6)で表される化合物が特に有効であ
る。
【0038】
【化11】
【0039】一般式(6)中、R8、R9、Ar6、nは
上述のものと同義である。また、R1 0、〜R13は各々独
立して水素原子またはメチル基である。
【0040】電荷移動層に用いられるバインダーとして
は、上記電荷移動材料と相溶性が良く、塗膜形成後に電
荷移動材料が結晶化したり、相分離することのないポリ
マーが好ましい。それらの例としては、スチレン、酢酸
ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル
等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルア
セタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスル
ホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セル
ロースエステル、セルロースエーテル、フェノキシ樹
脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。電荷移
動材料として一般式(4)の化合物を用いた場合には、
ポリカーボネート又はポリアリレートあるいはこれらの
混合物を用いるのが好ましい。電荷移動層中に必要に応
じて含まれる電子受容性化合物としては、テトラシアノ
キノジメタン、ジシアノキノメタン、ジシアノキノビニ
ル基を有する芳香族エステル類等のシアノ化合物、2,
4,6−トリニトロフルオレノン等のニトロ化合物、ペ
リレン等の縮合多環芳香族化合物、ジフェノキノン誘導
体、キノン類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、
酸無水物、フタリド類、置換及び無置換サリチル酸の金
属錯体、置換及び無置換サリチル酸の金属塩、芳香族カ
ルボン酸の金属錯体、芳香族カルボン酸の金属塩が挙げ
られる。
【0041】好ましくは、シアノ化合物、ニトロ化合
物、縮合多環芳香族化合物、ジフェノキノン誘導体、置
換及び無置換サリチル酸の金属錯体、置換及び無置換サ
リチル酸の金属塩、芳香族カルボン酸の金属錯体、芳香
族カルボン酸の金属塩を用いるのがよい。更に、本発明
の電子写真用感光体の感光層は成膜性、可とう性、塗布
性、機械的強度を向上させるために周知の可塑剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤を含んでいても良い
【0042】電荷移動層の上にさらにオーバーコート層
を設ける場合、バインダー樹脂としては、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエ
チレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ガゼ
イン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノ
ール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ
樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポ
リウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸、ポリ
アミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂が用いられる
が、好ましくはポリウレタン、シリコーン樹脂、フッ素
系樹脂が用いられる。オーバーコート層の膜厚は通常
0.01〜100μm、好ましくは1〜10μmであ
る。オーバーコート層が設けられる場合は、カルボキシ
変性ポリシロキサン化合物はオーバーコート層中に含有
される。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り実施例に限
定されるものではない。
【0044】実施例1 [電荷発生層の作製]β型オキシチタニウムフタロシアニ
ン10部、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)
製、商品名#6000―C)5部に1,2−ジメトキシ
エタン500部を加え、サンドグラインドミルで粉砕、
分散処理を行った。この分散液を膜厚75μmのポリエ
ステルフィルム上にアルミを蒸着させたものを導電性支
持体として用い、乾燥後の重量が0.4g/m2(約
0.4μm)となるようにワイヤーバーで塗布して乾燥
させ電荷発生層を形成させた。
【0045】[電荷輸送層の作製]次にこの電荷発生層上
に以下に示す電荷移動剤(A)60部、酸化防止剤とし
てフェノール系化合物(B)8部、シアノ系化合物
(C)0.15部、カルボキシ変性ポリシロキサン
(D:粘度2000cp、密度0.98、屈折率1.4
07、官能基等量2300)0.3部と、ポリアリレー
ト樹脂(E)100部をテトラヒドロフラン、トルエン
の混合溶媒に溶解させた液をアプリケーターで塗布した
後、室温で20分乾燥後、125℃で20分乾燥させ、
その乾燥膜厚が約25μmになるように電荷移動層を設
けた。このようにして得られた電子写真感光体をA1と
する。
【0046】
【化12】
【0047】比較例1 実施例1において、カルボキシ変性ポリシロキサンを、
ジメチルポリシリコーンオイル(信越シリコーン(株)
社製、商品名 KF96)0.3部に代えた以外は実施
例1と同様にして感光体を作製した。この電子写真感光
体をB1とする。 比較例2 実施例1において、カルボキシ変性ポリシロキサンを添
加しなかったこと以外は実施例1と同様にして感光体を
作製した。この電子写真感光体をB2とする。
【0048】次にこれらの電子写真感光体を感光体特性
測定[川口電気(株)製モデルEPA8100]に装着し
て、アルミニウム面への流れ込み電流を25μAになる
ように帯電させた後、露光、除電を行い、その時の帯電
性(Vo)、帯電開始から2秒放置後の電位の低下率
(暗減衰DDR)、半減露光量(E1/2 基準電位:
−450V)、残留電位(Vr)を測定した。尚表面状
態については電子写真感光体作製後目視により判断し
た。その結果を第1表に示す。
【0049】
【表1】
【0050】次に上記で作製した電子写真感光体の上に
トナーを0.1mg/cm2となるように均一に乗せ接
触させる面にクリーニングブレードと同じ材質のウレタ
ンゴムを1cm幅に切断したものを用い45度の角度で
試料に当て、加重200g、速度5mm/sec、スト
ローク20mmウレタンゴムを0回、25回、50回、
75回、及び100回移動させた時のそれぞれの動摩擦
係数を協和界面化学(株)社製全自動動摩擦摩耗試験機
DFPM−SSで測定した。結果を第2表に示す。
【0051】
【表2】
【0052】実施例2 実施例1において、ポリアリレート樹脂(E)に代え
て、ポリカーボネート樹脂(F)100部を用いた以外
は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。この電
子写真感光体をA2とする。
【0053】
【化13】
【0054】比較例3 実施例2において、カルボキシ変性ポリシロキサンを、
ジメチルポリシリコーンオイル(信越シリコーン(株)
社製、商品名 KF96)0.3部に代えた以外は実施
例2と同様にして感光体を作製した。この電子写真感光
体をB3とする。
【0055】比較例4 実施例2において、カルボキシ変性ポリシロキサンを添
加しなかったこと以外は実施例2と同様にして感光体を
作製した。この電子写真感光体をB4とする。
【0056】次にこれらの電子写真感光体を感光体特性
測定[川口電気(株)製モデルEPA8100]に装着
して、アルミニウム面への流れ込み電流を25μAにな
るように帯電させた後、露光、除電を行い、その時の帯
電性(Vo)、帯電開始から2秒放置後の電位の低下率
(暗減衰DDR)、半減露光量(E1/2 基準電位:
−450V)、残量電位(Vr)を測定した。尚表面状
態については電子写真感光体作製後目視により判断し
た。その結果を第3表に示す。
【0057】
【表3】
【0058】次に上記で作製した電子写真感光体の上に
トナーを0.1mg/cm2となるように均一に乗せ接
触させる面にクリーニングブレードと同じ材質のウレタ
ンゴムを1cm幅に切断したものを用い45度の角度で
試料に当て、加重200g、速度5mm/sec、スト
ローク20mmウレタンゴムを0回、25回、50回、
75回、及び100回移動させた時のそれぞれの動摩擦
係数を協和界面化学(株)社製全自動動摩擦摩耗試験機
DFPM−SSで測定した。結果を第4表に示す。
【0059】
【表4】
【0060】実施例3 [接触角の測定]実施例A1で用いた電荷移動層用塗布
液を、縦6cm、横1cm、厚さ75μmのPETシー
トに厚さ25μmになるように塗布した。このサンプル
を動的接触角測定器((株)オリエンテック製;OR−
DCA−004)を用いて、水に対する表面張力を測定
したところ、21.81dyn/cmであった。また、
接触角については以下の式に従い算出したところ、77
°であった。
【0061】
【数1】接触角=cos-1(F/FH2O) F ;Fsam/P(Fsam;サンプルの表面張力 P:サ
ンプルの周長) FH2O;水の表面張力
【0062】実施例4 実施例3において、電荷移動層用塗布液を比較例B2で
用いたもので変更した以外は実施例C1と同様にサンプ
ルを作製し実施例C1と同様に表面張力を測定し、接触
角を算出した。その結果、表面張力は43.31dyn
/cm、接触角は54.04°であった。
【0063】
【発明の効果】本発明により、感光体と装置の各部材と
の摩擦を低減し、耐久性の向上し、さらに電気特性の優
れた電子写真感光体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臨 護 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA14 AA19 AA20 BA12 BA39 BB25 BB27 BB32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層が、バインダー樹脂、及び下記一
    般式(1)で表される構造単位を分子内に有するポリシ
    ロキサン化合物を含有することを特徴とする電子写真感
    光体。 【化1】 (一般式(1)中、R1はカルボキシル基を有する1価
    の残基を表し、R2は炭化水素基を表す。)
  2. 【請求項2】 最外層が、バインダー樹脂、及び下記一
    般式(2)で表される構造単位を分子内に有するポリシ
    ロキサン化合物を含有することを特徴とする請求項1に
    記載の電子写真感光体。 【化2】 (一般式(2)中、R3は炭素数1〜20の2価の炭化
    水素基を表す。)
  3. 【請求項3】 ポリシロキサン化合物が更に下記一般式
    (3)で表される構造単位を有する請求項1又は2に記
    載の電子写真感光体。 【化3】 (一般式(3)中、R6、R7は各々独立してアルキル基
    を表す。)
  4. 【請求項4】 感光層が最外層である請求項1乃至3の
    いずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 感光層が、電荷発生層と電荷移動層の積
    層したものであり、電荷移動層が最外層である請求項4
    に記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 電荷移動層のバインダーが、ポリカーボ
    ネート又はポリアリレートを含有する請求項5に記載の
    電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 電荷移動層に下記一般式(4)で表され
    る電荷移動剤を含有する請求項6又は7に記載の電子写
    真感光体。 【化4】 (一般式(4)中、Ar1は置換されていてもよいベン
    ゼン環、置換基を有していても良いナフタレン環、また
    は置換基を有していても良いビフェニル環を表し、Ar
    2〜Ar5は各々独立して、置換基を有していても良い芳
    香族環を表す。)
  8. 【請求項8】 電荷発生層にオキシチタニウムフタロシ
    アニンを含有する請求項5乃至7のいずれかに記載の電
    子写真感光体。
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