JPH09249940A - 耐硫化物応力割れ性に優れる高強度鋼材およびその製造方法 - Google Patents

耐硫化物応力割れ性に優れる高強度鋼材およびその製造方法

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JPH09249940A
JPH09249940A JP5622396A JP5622396A JPH09249940A JP H09249940 A JPH09249940 A JP H09249940A JP 5622396 A JP5622396 A JP 5622396A JP 5622396 A JP5622396 A JP 5622396A JP H09249940 A JPH09249940 A JP H09249940A
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steel
steel material
weight
stress cracking
cracking resistance
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JP5622396A
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Tomohiko Omura
朋彦 大村
Takahiro Kushida
隆弘 櫛田
Kunio Kondo
邦夫 近藤
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度でしかも耐硫化物応力割れ性に優れ、特
に油井管等に好適な鋼材、およびその製造方法の提供。 【解決手段】(1) 5.0〜45重量%のMnと 0.5〜2.0 重量
%のVを含み、オーステナイト単相の金属組織と 77.3
kgf/mm2 以上の耐力とを有し、しかも NACE TM 0177 浴
中の割れ発生限界応力 (σth) が耐力の80%以上である
ことを特徴とする耐硫化物応力割れ性を必要とする環境
で使用される高強度鋼材。 (2) 5.0〜45重量%のMnと 0.5〜2.0 重量%のVを含む
鋼を熱間加工した後、Vを完全に固溶させるに十分な温
度に保持し、その後、急冷する溶体化熱処理を施し、次
いでV炭化物を析出させる時効処理を施すことを特徴と
する上記(1) の鋼材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐硫化物応力腐食
割れ性を必要とする環境、例えば、硫化水素を含む油井
環境、で使用される鋼材、およびその製造方法に関す
る。本発明の鋼材は、高い強度とともに優れた耐硫化物
応力腐食割れ性を有するので、硫化水素を含む原油、天
然ガス等の採取、輸送、その他の処理に使用される管等
として用いるのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】硫化水素を含む油井環境等で使用される
鋼材には、その主要な性質として硫化物応力割れ性に対
する耐性(以下、「耐硫化物応力割れ性」と記す)が要
求される。
【0003】耐硫化物応力割れ性は腐食環境中で鋼材表
面に発生した水素が鋼中に拡散し、鋼材に負荷された応
力との相乗効果によって破断に到る水素脆化の一種であ
る。
【0004】一般に、鋼材が高強度となるほど硫化物応
力割れ性感受性は高まり、鋼材の耐力に比べて低い負荷
応力で容易に硫化物応力割れを発生する。
【0005】耐硫化物応力割れ性は、鋼材の金属組織の
影響を大きく受ける。そこで、金属組織面からの耐硫化
物応力割れ性の改良方法について、従来から研究がなさ
れてきた。一般的には耐硫化物応力割れ性の向上には焼
き戻しマルテンサイト組織が最も効果的であり、かつ細
粒組織が望ましいと言われている。
【0006】例えば、特開昭61−9519号公報に開示され
る発明では、誘導加熱等の急速加熱を適用する方法によ
り、また特開昭59−232220号公報には鋼を2回焼き入れ
する方法により結晶粒を微細化するという発明が開示さ
れている。それ以外にも、例えば特開昭63−93822 号公
報には鋼材の組織をベイナイトとすることによって性能
向上を図る方法が示されている。
【0007】前記のような多くの従来技術において対象
とされているのはマルテンサイトまたはフェライト(一
部ベイナイト)を主組織とする炭素鋼(低合金鋼)であ
る。
【0008】これらは全て体心立方晶(BCC)である
が、このBCCは本質的に水素脆化感受性が高い。従っ
て、マルテンサイトまたはフェライトを主組織とする鋼
では、硫化物応力割れ性を完全に防ぐ方法は無い。特
に、強度が高くなるほど硫化物応力割れ感受性は大きく
なるから、高強度で、しかも耐硫化物応力割れ性に優れ
た鋼材を得ることは甚だ困難である。
【0009】面心立方晶のオーステナイト組織を持つス
テンレス鋼や高Ni合金などの高耐食合金を用いれば硫化
物応力割れは防止できる。しかし、オーステナイト系の
鋼は一般に低強度であり、高強度を出すためには冷間加
工等の特別な処理が必要である。また、安定なオーステ
ナイト組織を得るために、Ni等の高価な成分元素の添加
も必要になり、鋼材コストの著しい上昇を招く。油井管
等の用途に使用する鋼材には経済性も強く要求されるか
ら、従来のNiを含むステンレス鋼やNi基合金ではその要
求を満たし得ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オーステナ
イト単相組織で耐硫化物応力割れ性に優れ、しかも高い
強度を持つ鋼材を安価に提供することを課題としてなさ
れたものである。具体的には耐力(YS)が77.3〜109.
0kgf/mm2(110 〜155ksi)の強度レベルで、NACETM 017
7浴(0.5%酢酸+5%食塩、1気圧硫化水素飽和、25℃)
中の割れ発生限界応力 (σth) が耐力の 80 %以上の
耐硫化物応力腐食割れ性を有する高強度鋼材と、その鋼
材を安価に製造する方法を提供することを目的とする。
【0011】なお、強度レベルを耐力(YS)で 77.3k
gf/mm2以上とするのは、次の理由による。即ち、本発明
鋼材の主用途は、原油や天然ガスの採取や輸送等に用い
る管であるが、その分野で最も権威のある米国石油協会
(API)の規格で、C110クラス (耐力 110〜155ks
i、即ち 77.3 〜109.0kgf/mm2のクラス)以上の強度を
持たせたいからである。
【0012】一方、耐硫化物応力割れ性については、Na
tional Association of CorrosionEngineers が推奨す
る前記の NACE TM 0177 浴による割れ発生限界応力 (σ
th)によって評価することとした。このσthが、耐力の
80 %以上であれば、昨今の厳しい腐食環境下での使用
に十分に耐え得る。
【0013】
【課題を解決するための手段】フェライト組織やマルテ
ンサイト組織と異なり、オーステナイト組織(面心立方
晶)を有する材料は一般に水素脆化を起こさないと言わ
れている。しかし、オーステナイト組織を有するステン
レス鋼やNi基合金は、硫化水素環境中では主としてCrや
Niを含有することによる皮膜耐食性向上効果が強いた
め、硫化物応力割れを発生しない理由が、オーステナイ
ト組織が水素脆化を起こさないことにあるかどうかは未
だ明確でない。
【0014】本発明者らは、多数の試験材料を用いた実
験研究の結果、Niに比較してはるかに安価な元素である
Mnを主要な合金成分としたオーステナイト単相の鋼材が
優れた耐硫化物応力割れ性を有することを確認した。
【0015】しかし、単にMnを含有させてオーステナイ
ト単相にするだけでは、前述のような用途向けの鋼材と
して必要な強度は得られない。従って、この鋼材に所定
の強度を持たせる製造方法をも併せて開発した。
【0016】本発明は、下記(1) の高強度鋼材、および
(2) のその製造方法を要旨とする。
【0017】(1) 5.0〜45.0重量%のMnと 0.5〜2.0 重
量%のVを含み、実質的にオーステナイト単相の金属組
織と 77.3kgf/mm2以上の耐力とを有し、しかも NACE TM
0177浴中の割れ発生限界応力 (σth) が耐力の 80 %
以上であることを特徴とする耐硫化物応力割れ性を必要
とする環境で使用される高強度鋼材。
【0018】上記の 5.0〜45.0重量%のMnを含む鋼材と
しては、次の化学組成を有するものが望ましい。
【0019】重量%で、 C:0.10〜1.2 %、 Si:0.05〜1.0 %、 Mn:5.0 〜45.0%、 V:0.5 〜2.0 %、 P:0.03%以下、 S:0.03%以下、 Cr:0〜20.0%、 Ni:0〜10.0%、 Cu:0〜3.0 %、 N:0〜0.6 %、 Feおよび不可避的不純物:残部。
【0020】(2) 5.0〜45.0重量%のMnと 0.5〜2.0 重
量%のVを含む鋼を熱間加工した後、Vを完全に固溶さ
せるに十分な温度に保持し、その後、急冷する溶体化熱
処理を施し、次いでV炭化物を析出させる時効処理を施
すことを特徴とする耐硫化物応力割れ性を必要とする環
境で使用される高強度鋼材の製造方法。
【0021】上記(2) の方法で用いる鋼材も下記の化学
組成を有するものであることが望ましい。
【0022】重量%で、 C:0.10〜1.2 %、 Si:0.05〜1.0 %、 Mn:5.0 〜45.0%、 V:0.5 〜2.0 %、 P:0.03%以下、 S:0.03%以下、 Cr:0〜20.0%、 Ni:0〜10.0%、 Cu:0〜3.0 %、 N:0〜0.6 %、 Feおよび不可避的不純物:残部。
【0023】また、上記(2) の方法における熱処理は下
記の条件で実施するのが望ましい。 ・溶体化処理:1000〜1200℃で10分以上保持し、その
後、急冷する。
【0024】・時効処理 : 600〜800 ℃で30分以上保
持する。
【0025】
【発明の実施の形態】
I. 本発明の高強度鋼材について この鋼材は、下記のからまでを特徴とする。
【0026】 5.0 〜45.0%(以下、成分含有量の%
は重量%を意味する)のMnと、0.5〜2.0 %のVを含有
すること、 実質的にオーステナイト単相であること、 77.3 kgf/mm2 以上の耐力を有する高強度鋼材であ
ること、 NACE TM 0177 浴中の割れ発生限界応力 (σth) が
耐力の 80 %以上であること、および 耐硫化物応力割れ性を必要とする環境で使用される
ものであること。
【0027】なお、の「実質的にオーステナイト単
相」というのは、必ずしもオーステナイトが 100%であ
ることを要しないという意味である。勿論、オーステナ
イトが100 %であることが望ましいが、僅かな (例え
ば、面積率で5%程度までの) 他の組織、例えば、フェ
ライト等が混在することは許される。
【0028】すでに述べたように、面心立方晶のオース
テナイト組織の鋼は、一般に水素脆化を起こしにくいと
言われている。しかし、多量のNiやCrを含有しないオー
ステナイト鋼でも、そのような特性が得られるか否かは
不明であった。本発明鋼材は、上記のように、安価な
Mnを主たるオーステナイト安定化元素として使用し、
のような優れた耐硫化物応力割れ性を持たせたものであ
る。しかも、この鋼材は、例えば前記(2) の製造方法に
よって、のような高強度をも兼ね備えることができ
る。
【0029】まず、Mnの含有量とVの含有量を上記のよ
うに定めた理由を説明する。
【0030】Mn:Mnは、鋼材の金属組織を常温でオース
テナイト単相組織とするのに必要な元素である。5.0 %
未満では実質的なオーステナイト単相組織が得られず、
過度のフェライト相の析出により耐硫化物応力割れ性は
著しく劣化する。Mnが 5.0%未満でも、Ni等のオーステ
ナイト安定化元素を多量に添加すればオーステナイト組
織は得られるが、Niのような高価な元素を多量に使用す
ることは、安価な鋼材を提供するという発明の目的に反
する。
【0031】Mn含有量が45.0%を超える程多量になる
と、硫化水素環境にMnが溶解するようになり、腐食速度
を増加させ耐硫化物応力割れ性が劣化する。従って、Mn
含有量の適正範囲は 5.0〜45.0%である。なお、この範
囲でも Mn が比較的低い領域では、オーステナイト組織
の一層の安定化のために、Ni、N等のオーステナイト安
定化元素を併用してもよい。しかし、これらの成分の添
加はできるだけ避けて、基本的にはMnだけで安定したオ
ーステナイト組織を得たい。そのための望ましいMnの含
有量は15〜45%である。
【0032】V:Vは、後述する析出硬化熱処理の際に
V炭化物とし析出し、鋼材の強度を向上させるために必
須の元素である。 0.5%未満では炭化物析出が不十分と
なり所望の高強度が得られない。2.0 %を超えると靱性
が低下したり、炭化物周辺から腐食が優先的に起こり、
腐食速度の増加により耐硫化物応力割れ性が劣化すると
いう弊害が出る。従って、Vの適正な含有量は 0.5〜2.
0 %である。
【0033】上記のMnおよびV以外に、必要に応じて添
加され、本発明鋼材を構成する成分およびその望ましい
含有量について説明する。
【0034】C:Cはオーステナイトを安定化してフェ
ライトの析出を抑制するとともに、析出硬化時に後述す
るVと結合して炭化物として析出し、強度を向上させ
る。Cが0.10%未満では炭化物析出が不十分なため所望
の高強度を得難い。一方、1.2 %を超えると、炭化物の
増加に伴い炭化物と母材間の界面で腐食が進み、腐食速
度の増加により減肉し、耐硫化物応力割れ性が劣化す
る。従って、Cの望ましい含有量の範囲は0.10〜1.2 %
である。
【0035】Si:Siは鋼の脱酸に有効な元素であり、こ
の目的からは0.05%以上が望ましい。しかし 1.0%を超
えると、鋼の粒界強度を弱め、耐硫化物応力割れ性を低
下させるので、その含有量は 1.0%までに抑えるのが望
ましい。
【0036】P:Pは不純物として鋼中に不可避的に存
在するが、0.03%を超えると粒界に偏析して耐硫化物応
力割れ性を劣化させるので、不純物として混入するとし
ても許容上限を0.03%以下として、できるだけ少なくす
るのが望ましい。
【0037】S:SはPと同様に不純物として鋼中に不
可避的に存在するが、0.03%を超えると粒界に偏析して
耐硫化物応力割れ性を低下させる。また、硫化物系の介
在物を生成して耐硫化物応力割れ性を低下させるので、
不純物として混入するとしても0.03%以下に抑え、か
つ、できるだけ低くするのがよい。
【0038】Cr:Crは添加しなくても良いが、添加する
と一層皮膜の耐食性を向上させ、耐硫化物応力割れ性を
向上させる。しかし、Cr含有量が20.0%を超えるとオー
ステナイト組織を得るのを困難になり、耐硫化物応力割
れ性を劣化させるフェライト組織が生じる。従って、Cr
を添加する場合でも、その含有量は20.0%までに抑える
べきである。なお、一般的な皮膜耐食性はCr含有量が多
い程向上するが、過剰な皮膜耐食性改善は、耐硫化物応
力割れ性の向上には必要でない。本発明鋼材は、実質的
にオーステナイト単相であるため、目標とする耐硫化物
応力割れ性は、Crの多量添加を行わなくても十分に達成
できる。Crの多量添加は鋼材価格を上げることにもな
る。これらを総合的に考慮すれば、Crは、添加する場合
でも、10%未満に抑えるのが望ましい。
【0039】Ni:Niを添加するとオーステナイトが安定
化されフェライトの生成が抑制される。
【0040】しかし、前述のように本発明鋼材では、基
本的には Mn によってオーステナイト組織を確保するの
で、Niは必須ではない。上記の好ましい作用を発揮させ
るためにNiを利用する場合には、10%まで添加してもよ
いが、Niは高価な元素であるから、多量の添加は鋼材の
経済性を損ねる。この点から、Ni含有量は5%までにと
どめるのが望ましい。
【0041】Cu:Cu の添加は必須ではない。Cuを添加
すると鋼材の耐食性が向上するので、添加してもよい
が、Cuの含有量が 3.0%を超えると、鋼の熱間加工性が
著しく劣化し鋼材製造が非常に困難になる。従って、そ
の含有量は 3.0%までにとどめるべきである。
【0042】N:Nは添加しなくても良いが、添加すれ
ばオーステナイト組織を安定させ、かつ鋼を一層強化す
ることができる。しかし、Nの含有量が 0.6%を超える
と鋼の熱間加工性が劣化し鋼材の製造が難しくなる。従
って、Nを積極的に添加する場合でも、その含有量は
0.6%までとすべきである。
【0043】II.本発明鋼材の製造方法について 本発明鋼材は、前記のように 77.3kgf/mm2 (110ksi) 以
上の耐力を持つ高強度鋼材である。このような強度を持
たせる製造方法の一つが、前記(2) の方法である。以
下、その方法を工程順に説明する。
【0044】1.溶解、鋳造および熱間加工 溶解と鋳造は、一般的なオーステナイト系鋼材の製造方
法で行えばよい。鋳造はインゴット鋳造でも連続鋳造で
も差し支えない。
【0045】2.熱間加工(鍛造、穿孔、圧延) 鋳造後は、鍛造、圧延のような熱間加工が施される。な
お、継目無し鋼管の製造では、連続鋳造によって得たビ
レットをそのまま穿孔する方法も実用化されており、こ
の場合は鍛造の工程は不必要である。継目無し鋼管の場
合は、上記の穿孔工程の後、マンドレルミルやプラグミ
ルを使用して圧延が行われる。板材の場合は、スラブを
粗圧延し、仕上圧延するという工程になる。鍛造、穿
孔、圧延等の熱間加工の望ましい条件は、次のとおりで
ある。
【0046】〔継目無し鋼管の場合〕ビレットの加熱は
穿孔機での熱間穿孔が可能な程度に行えばよいが、望ま
しいのは1000℃から1250℃の間である。穿孔、圧延に関
しても特別の制約はないが、熱間加工性の上から、具体
的には表面疵の発生防止のために、仕上げ温度を 900℃
以上とするのが望ましい。仕上げ温度の上限にも特に制
約はないが、 1100 ℃までにとどめるのがよい。
【0047】〔鋼板の場合〕スラブ等の加熱温度は、熱
間圧延が可能な温度、例えば1000℃から1250℃の間とす
る。熱間圧延のパススケジュールは任意であるが、製品
の表面疵、耳割れ等の発生を少なくするための熱間加工
性を考慮して、仕上げ温度を 900℃以上とするのが望ま
しい。仕上げ温度は、上記継目無し鋼管の場合と同様に
1100℃までとするのがよい。
【0048】3.熱処理 3-1. 溶体化処理 熱間加工後の鋼材を、Vを完全固溶させるに十分な温度
に加熱して急冷する。
【0049】望ましい加熱温度は、1000〜1200℃であ
る。この範囲の温度に10分以上保持した後、急冷する。
冷却速度は、油冷以上の冷却速度とするのがよい。溶体
化温度が1000℃より低いと、V炭化物を完全には固溶さ
せられないため析出強化が不十分となり、77.3kgf/mm2
(110ksi)以上の耐力を得難い。他方、溶体化温度が1200
℃より高い場合には、硫化物応力割れを発生し易いフェ
ライト等の異相が析出することがある。また、溶体化時
間が10分未満の場合、溶体化の効果が不十分となり、目
標とする高強度、即ち、77.3kgf/mm2 (110ksi)以上の耐
力が得られないことがある。
【0050】溶体化の時間の上限は、鋼材のサイズ、形
状にも依存し、一概には決められない。いずれにしても
鋼材全体が均熱される時間が必要であるが、製造コスト
を抑えるという点から長すぎる時間は望ましくなく、通
常1時間以内が適当である。
【0051】なお、熱間圧延の終了温度 (仕上がり温
度) を上記の1000〜1200℃の範囲にした場合、その温度
でおよそ5分以上の補熱を行えば溶体化の効果は十分で
あり、再加熱することなく、そのまま急冷することがで
きる。もちろん、熱間加工後に一旦冷却した鋼材を上記
温度に再加熱してから急冷してもよい。
【0052】3-2. 時効硬化処理 溶体化熱処理を施した後の鋼材には、V炭化物を微細に
析出させて強度を上げるための時効処理を施す。時効処
理の効果(時効硬化)は、温度とその温度での保持時間
に依存する。基本的には、温度を高くすれば短時間でよ
く、低い温度では長時間を要する。従って、所定の目標
強度が得られるように温度と時間を適正に選べばよい
が、望ましい条件は 600〜800 ℃で30分以上保持すると
いう条件である。
【0053】時効温度が 600℃よりも低いと、V炭化物
の析出が不十分となり77.3kgf/mm2(110 ksi) 以上の耐
力を得るのは困難になる。一方、時効温度が 800℃より
高い場合、V炭化物は固溶し易くなって析出しにくく、
やはり上記の耐力が得難い。
【0054】時効時間が30分未満の場合もV炭化物の析
出が不十分となり、上記の目標強度を得るのが難しい。
時効時間の上限には特に制約はないが、通常7時間以内
が適当である。析出硬化現象が飽和した後も保温をつづ
けるのは徒にエネルギーを消費し製造コストを上げるだ
けである。この時効処理の終了後の鋼材は、放冷して差
し支えない。
【0055】所望の強度を得るための時効温度と時間の
組み合わせは、前記のように自由に選択できる。例え
ば、後に詳述する図1および図2に示す時効強化曲線に
従って所望の強度を得る時効処理条件を定めれば良い。
【0056】
【実施例1】表1および表2に示す化学組成の鋼材を 1
50kg真空炉で溶製し、130 ×80×75mmの寸法に鋳造し
た。表1に示すのが、オーステナイト系の本発明対象鋼
と比較鋼であり、表2に示すのは、従来から耐硫化物応
力割れ性に優れるものとされているフェライト系(マル
テンサイト系)の低合金鋼である。
【0057】上記の鋳片を1250℃で1時間加熱した後、
仕上げ温度1000℃の条件で圧延し、12×90×700 mmのサ
イズの板材とし、下記の熱処理を施した。
【0058】1. 本発明対象鋼および比較鋼 溶体化処理: 1200℃で1時間保持した後、油冷。
【0059】時効熱処理: 温度を700 ℃の一定とし、
表3および表4中に示す保持時間で処理した後、放冷。
【0060】2. 従来鋼 焼入れ: 900 ℃で15分保持した後、水冷。
【0061】焼戻し: 表3および表4に示す温度およ
び時間で処理し、その後、放冷。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】得られた試験材を用いて機械的性質と耐硫
化物応力割れ性を調査した。耐硫化物応力割れ性は、試
験材のL方向 (圧延方向) から採取した丸棒型引張試験
片(平行部 6.35 φ×25.4mm)にて評価した。負荷応力
は母材の耐力の80%とした。
【0065】試験溶液は、NACE TM 0177-90 (Test Met
hod by National Association of Corrosion Engineer
s)に規定されるNACE TM 0177浴(0.5%酢酸+5%食塩
水、1気圧硫化水素飽和、25℃)とした。この溶液中に
720時間保持して破断するか否かを判定し、破断しない
ものを耐硫化物応力割れ性良好とした。
【0066】表3および表4に本発明例、比較例および
従来例の熱処理条件、ならびに強度および硫化物応力割
れ試験結果を示す。なお、表3、4には、点算法で測定
したオーステナイト量(面積率)も併記した。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】〔試験結果〕表3および表4から明らかな
ように、本発明鋼(No.1〜No.30)の金属組織は実質的に
オーステナイト単相である。そして、その耐力は全て 7
7.3 kgf/mm2 以上であり、中には 100kgf/mm2 を超える
高強度のものもある。即ち、本発明鋼材は前記API規
格のC110 クラス以上に相当する。そして、このような
高強度であるにもかかわらず、NACE TM 0177浴での試験
において破断していない。この試験で負荷した応力は、
母材の耐力の 80 %である。即ち、本発明鋼材は、割れ
発生限界応力が耐力の 80 %以上であるというきわめて
優れた耐硫化物応力割れ性を持っている。
【0070】一方、Mnの含有量が低過ぎる比較鋼 (表1
のK鋼)を使用した場合(No.31, 35,39) は、5%を超
えるフェライト組織が出て、耐硫化物応力割れ性が悪
い。Mn含有量が過剰な比較鋼(表1のL鋼)を使用した
場合(No.32, 36, 40) は、組織はオーステナイト単相で
あるが、耐硫化物応力割れ性は悪い。これは、前述のよ
うに、鋼中のMnの溶出が起こって腐食速度が増大した結
果である。
【0071】表1のM鋼はV含有量が低過ぎるものであ
る。これを素材とした場合(No.33,37, 41) は、V炭化
物の析出が不十分なために、目標の77.3kgf/mm2 以上の
耐力が得られていない。従って、これらについては耐硫
化物応力割れ性の試験は行わなかった。他方、Vの含有
量が高過ぎる表1のN鋼を素材とした場合(No.34, 38,
42) は過剰なV炭化物の析出により腐食が促進され、耐
硫化物応力割れ性が悪い。
【0072】参考までに示した低合金鋼(表2のX、
Y、Z鋼)を素材とした場合(No.43〜48) は、強度の
面では目標を上回っているが、いずれも耐硫化物応力割
れ性がよくない。これは、すべて焼戻しマルテンサイト
を主体とした組織であるため、このような高強度では硫
化物応力割れ感受性が大きくなるからである。
【0073】
【実施例2】表1に示したA鋼(18Mn−5Cr−1.14V
鋼) とC鋼(6Mn−9Cr−8Ni−1.18V鋼) を用い、時
効処理の温度と時間を変化させて耐力に及ぼす影響を調
べた。
【0074】その他の試験片作製条件および試験条件は
実施例1と同じである。試験結果を図1および図2に示
す。
【0075】図1および図2を見れば、時効温度が 600
〜800 ℃で、時間が30分以上であれば、A鋼でもC鋼で
も目標とする77.3kgf/mm2 以上の耐力が得られることが
わかる。なお、時効温度が 600℃と800 ℃の場合は、耐
力がやや低めになるが、これは、V炭化物の析出がやや
不十分なためである。時効温度が 700℃の場合は、処理
時間の延長とともに耐力が高くなり、10時間程度で時効
硬化がほぼ完了する。
【0076】
【発明の効果】本発明の鋼材は、水素脆化を起こさない
オーステナイト組織で、耐硫化物応力割れ性に優れ、し
かも高強度である。これらの特性は、従来の炭素鋼や低
合金鋼では両立させることが困難なものである。
【0077】本発明鋼材は、Niを多量に含有するオース
テナイト系ステンレス鋼や、Ni基合金に較べてはるかに
安価で経済性にも優れる。従って、硫化水素を含有する
過酷な腐食環境で使用される油井管等の材料として極め
て有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明鋼材の一例について、時効時間と時効温
度が耐力に及ぼす影響を調べた結果を示すグラフであ
る。
【図2】本発明鋼材の他の例について、時効時間と時効
温度が耐力に及ぼす影響を調べた結果を示すグラフであ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5.0〜45.0重量%のMnと 0.5〜2.0 重量%
    のVを含み、実質的にオーステナイト単相の金属組織と
    77.3 kgf/mm2 以上の耐力とを有し、しかも NACE TM 0
    177浴中の割れ発生限界応力 (σth) が耐力の80%以上
    であることを特徴とする耐硫化物応力割れ性を必要とす
    る環境で使用される高強度鋼材。
  2. 【請求項2】下記の化学組成を有する請求項1に記載の
    高強度鋼材。重量%で、 C:0.10〜1.2 %、 Si:0.05〜1.0 %、 Mn:5.0 〜45.0%、 V:0.5 〜2.0 %、 P:0.03%以下、 S:0.03%以下、 Cr:0〜20.0%、 Ni:0〜10.0%、 Cu:0〜3.0 %、 N:0〜0.6 %、 Feおよび不可避的不純物:残部。
  3. 【請求項3】5.0〜45.0重量%のMnと 0.5〜2.0 重量%
    のVを含む鋼を熱間加工した後、Vを完全に固溶させる
    に十分な温度に保持し、その後、急冷する溶体化熱処理
    を施し、次いでV炭化物を析出させる時効処理を施すこ
    とを特徴とする請求項1に記載の高強度鋼材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】鋼材が下記の化学組成を有する請求項3に
    記載の高強度鋼材の製造方法。重量%で、 C:0.10〜1.2 %、 Si:0.05〜1.0 %、 Mn:5.0 〜45.0%、 V:0.5 〜2.0 %、 P:0.03%以下、 S:0.03%以下、 Cr:0〜20.0%、 Ni:0〜10.0%、 Cu:0〜3.0 %、 N:0〜0.6 %、 Feおよび不可避的不純物:残部。
  5. 【請求項5】溶体化処理を1000〜1200℃で10分以上保持
    した後、急冷する条件で実施し、時効処理を 600〜800
    ℃で30分以上保持する条件で実施する請求項3または4
    に記載の高強度鋼材の製造方法。
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