JPH09249899A - 平版印刷機給水ローラー用洗浄剤 - Google Patents

平版印刷機給水ローラー用洗浄剤

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JPH09249899A
JPH09249899A JP5790496A JP5790496A JPH09249899A JP H09249899 A JPH09249899 A JP H09249899A JP 5790496 A JP5790496 A JP 5790496A JP 5790496 A JP5790496 A JP 5790496A JP H09249899 A JPH09249899 A JP H09249899A
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JP
Japan
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cleaning agent
acid
ether
water supply
water
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Application number
JP5790496A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsumoto
博 松本
Kenji Kunichika
健二 国近
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP5790496A priority Critical patent/JPH09249899A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給水ローラー上のインキ分の汚れのみなら
ず、その他の汚れも良好に除去し、かつ汚れのない状態
を持続することができ、よって平版印刷において印刷継
続時間をのばすことができ又、環境安全上に問題のない
平版印刷機給水ローラー用洗浄剤を提供する。 【解決手段】 リン酸及びその塩からなる群から選ばれ
る少なくとも1種並びに硫酸及びその塩からなる群から
選ばれる少なくとも1種が加えられた液であって、pHが
0〜3であることを特徴とする平版印刷機給水ローラー
用洗浄剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷機の給水ロ
ーラー用洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷は、水と油が本質的に混り合わ
ない性質を巧みに利用した印刷方式であり、印刷版面は
水を受容し油性インキを反撥する領域と、水を反撥して
油性インキを受容する領域から成り、前者が非画像部と
なり、後者が画像域となる。この非画像部に油性のイン
キを付けないようにするために、湿し水を使用する。版
面に湿し水を供給する手段として、一般に、給水ローラ
ーが使用される。給水ローラーとしては、鉄製ローラー
の表面に銅メッキを施しその後にニッケルメッキ、クロ
ムメッキ等を施して親水化処理を施したものや、近年、
腐食のおそれのないセラミック製のものが利用されてい
る。また、ゴムロールとクロムメッキしたロールを組み
合わせて行う連続給水が普及している。
【0003】これらの給水ローラーは、平版印刷版上の
印刷インキ(色料、ビヒクル、さらに界面活性剤等を含
む)と接触するとともに、湿し水にも種々の塩類が含ま
れているので、経時的ローラー面の親水性が低下してき
て、給水ローラー面が汚れてくる。とりわけ、インキ、
紙、感光剤、ゴムローラー等に含まれている油脂、可塑
剤、カルシウム、亜鉛等が給水ローラーに付着したり、
水不溶性の塩等を形成し、湿し水がローラーに均一に濡
れず湿し水の水膜がいわゆるムラ状に印刷版上に供給さ
れ印刷上のトラブルとなる問題がある。この様に給水ロ
ーラーの汚れは主にインキ、紙、感光剤、ローラー等に
含まれている油性成分、カルシウム塩、亜鉛塩、紙粉な
どからなる。このため、所定の印刷時間が経過した後、
給水ローラーの表面を洗浄・親水化処理することが必要
である。従来、給水ローラーの表面の洗浄、親水化の方
法として、印刷インキを溶かす溶媒、例えば炭化水素
系、ハロゲン化炭化水素系といった有機溶媒でローラー
表面を拭いて洗浄化し、その後、湿し水に添加されるの
と同類のリン酸等の無機酸、又はそれらの無機塩の水溶
液でそれらの表面を拭いて親水化処理を行っている。し
かしながら、このような処理では、インキのオイル分を
ある程度除去することができても、その他の汚れ、特に
不溶性のカルシウムや亜鉛を十分に除去することができ
なかった。また、短時間のうちに給水ローラーの洗浄化
が必要となって、印刷を継続できる時間が短く、印刷生
産性が良好でなかった。又、一般にインキ除去するため
に使用されているフロン系溶剤、ハロゲン化炭化水素系
の溶剤は作業環境上、問題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、給水
ローラー上のインキ分の汚れのみならず、その他の汚れ
も良好に除去し、かつ汚れのない状態を持続することが
でき、よって平版印刷において印刷継続時間をのばすこ
とができ又、環境安全上に問題のない給水ローラー用洗
浄剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、平版印刷機給
水ローラー用洗浄剤において、リン酸及びその塩からな
る群から選ばれる少なくとも1種並びに硫酸及びその塩
からなる群から選ばれる少なくとも1種を含ませ、かつ
pHを0〜3の範囲とすることによって、水不溶性のカル
シウム塩、亜鉛塩を溶解除去することを見い出し、本発
明を完成させるに至った。従って本発明は、リン酸及び
その塩からなる群から選ばれる少なくとも1種並びに硫
酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種が
加えられた液であって、pHが0〜3であることを特徴と
する平版印刷機給水ローラー用洗浄剤に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の給水ローラー用洗浄剤に
配合するリン酸及びその塩としては、リン酸、メタリン
酸、亜リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸又はこれらのア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。さらに
具体的に、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリ
ン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリ
ン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリ
ウムなどが挙げられる。これらの化合物を1種もしくは
2種以上組合せて使用できる。硫酸及びその塩として
は、硫酸又はそれら塩化合物、例えばアルカリ金属塩、
アンモニウム塩などが使用できる。具体的化合物として
は硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素リ
チウム、硫酸水素アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸
カリウム、硫酸リチウム、硫酸アンモニウム、硫酸マグ
ネシウム、硫酸亜鉛、硫酸ニッケル等が挙げられる。こ
れらの化合物を1種もしくは2種以上組合せて使用でき
る。特に、リン酸及びポリリン酸塩と、硫酸あるいは硫
酸水素ナトリウムのような重硫酸塩とを併用し配合する
ことが好適である。
【0007】本発明の給水ローラー用洗浄剤に配合する
上記リン酸及びその塩から選ばれる化合物の添加量は、
一般に0.05〜1.2モル/リットルが適当であり、さら
に好ましくは0.1〜0.8モル/リットルである。。また
上記硫酸及びその塩から選ばれる化合物の添加量は、一
般に0.01〜0.8モル/リットルが適当であり、さらに
好ましくは0.05〜0.5モル/リットルである。本発明
の給水ローラー用洗浄剤のpHを調整するときは、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのア
ルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム又は有機酸
のクエン酸、酒石酸、蓚酸等とそれらの塩で実施するこ
ともできる。pH領域としては0〜3の範囲、更に好まし
くは1〜2の範囲が好適である。
【0008】本発明の給水ローラー用洗浄剤に使用する
インキを溶解し得る溶剤は、従来の平版印刷用インキ
(油性)の良溶媒であればよく、例えば水に不溶な炭化
水素系溶剤、及びこれらの溶剤と併用することで更にイ
ンキ除去性を向上することのできるアルコール類、グリ
コールエーテル類、エステル類、ケトン類、炭素数3〜
6個のラクトン、炭素数4〜7個の環状イミド等が挙げ
られる。本発明ではこれらの有機溶剤を1種または2種
以上を組み合わせて使用することができる。通常、沸点
120℃〜320℃程度の有機溶剤を使用することが好
ましい。本発明で使用するインキを溶解し得る溶剤とし
ては、具体的に、炭化水素系溶剤として、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ソルベン
トナフサ、沸点120℃〜350℃付近の石油留分メチ
ルナフタレン、テレピン油等が挙げられる。これらの溶
剤と併用することで更にインキ溶解度を向上するアルコ
ール類の具体例としては、n−ブタノール、アミルアル
コール、イソアミルアルコール、n−ヘキサノール、2
−エチルブタノール、n−ヘプタノール、2−エチルエ
キサノール、ノナノール、シクロヘキサノール、2−メ
チルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、テトラ
ヒドロフルフリルアルコール、3−メチル−3−メトキ
シブタノール、3−メトキシブタノール等が挙げられ
る。
【0009】グリコールエーテルとしては、下記一般式
〔I〕又は〔II〕で示される化合物が挙げられる。 〔I〕 R1 O−(CH2 CH(R2)−O) m −R3 〔II〕 R4 O−(CH2 CH2 −O) p −CO−CH
3 式中R1 〜R4 は独立して水素原子、炭素数1〜8のア
ルキル基、ベンジル基、フェニル基、環状アルキル基を
示し、m及びpは1〜20の整数を示す。その具体例と
してはエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールモノベン
ジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、シ
プロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられ
る。
【0010】エステル類の具体例としては酢酸アミル、
酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸第2ヘキ
シル、酢酸−2−エチル−ブチル、酢酸−2−エチルヘ
キシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシ
ル、酢酸ベンジル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸
イソアミル、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、酪酸イソア
ミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸アミ
ル、乳酸イソアミル、等が挙げられる。ケトンの具体例
としては、メチルアミルケトン、メチル−n−ヘキシル
ケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジアセトンアルコー
ル、アセトニルアセトン、イソホロン、ホロン、シクロ
ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン
が挙げられる。
【0011】炭素数3〜6個のラクトン及び炭素数4〜
7個の環状イミドの具体例としてはγ−ブチロラクト
ン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−ラ
ウロラクトン、δ−バレロラクトン、ヘキサノラクト
ン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N
−エチル−2−ピロリドン等が挙げられる。上記の物以
外に、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、
ジメチルスルホキシド、分子量200〜1000のポリ
エチレングリコール及びポリプロピレングリコール、そ
れらの化合物のモノメチルエーテル、モノエチルエーテ
ル、モノプロピルエーテル、イソプロピルエーテル、モ
ノブチルエーテル等も挙げることができる。
【0012】これらの溶剤のうち好ましくは、20℃の
水に5%以上溶解する溶剤が使用できる。とりわけ好ま
しい組合せは、石油留分150〜350℃付近の溶剤
と、アルコール類としてはテトラヒドロキシフルフリル
アルコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、3
−メトキシブタノール等である。グリコールエーテル類
としてはエチレングリコールモノプロピルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノターシャリブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル等である。エステル類としては乳酸メチル、乳酸エ
チル、乳酸ブチル等である。ケトン類としてはジアセト
ンアルコール、シクロヘキサノン等である。炭素数3〜
6個のラクトン、炭素数4〜7個の環状イミド類として
は、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン
等である。本発明の給水ローラー用洗浄剤における上記
の溶剤の量は、洗浄剤全重量に基づいて一般に5〜80
重量%が適当であり、より好ましくは10〜70重量%
である。
【0013】本発明の給水ローラー用洗浄剤において、
水と上記の溶剤との使用割合は、重量比で1:1〜1
0:1が適当であり、好ましくは3:1〜8:1付近で
ある。インキを溶解し得る溶剤と水とは混ざり合わない
ため、給水ローラー用洗浄剤における分散の安定性を高
めるために、界面活性剤、ヒドロトロープ剤等を用いて
可溶化、乳化することが望ましい。本発明の給水ローラ
ー用洗浄剤に所望により含有させる界面活性剤として
は、ノニオン型、アニオン型の界面活性剤が有利に使用
できる。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキ
ルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル、ソルビタ
ン脂肪酸部分エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸部
分エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステ
ル、しょ糖脂肪酸部分エステル、オキシエチレンオキシ
プロピレンブロックコポリマー、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等にオキシエチレン、オキシプロピレン
を付加したもの、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
部分エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸
部分エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル、ポリオキシエ
チレン化ひまし油、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸部分エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、N,N−
ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エス
テル、トリアルキルアミンオキシドなどの非イオン性界
面活性剤、
【0014】脂肪酸塩、アビエチン酸塩、ヒドロキシア
ルカンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホこはく酸エステル塩、直鎖アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、分枝鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルフェノキシポ
リオキシエチレンプロピルスルホン酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルスルホフェニルエーテル塩、N−メチル
−N−オレイルタウリンナトリウム、N−アルキルスル
ホこはく酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸
塩、硫酸化ひまし油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエ
ステルの硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、脂
肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、
アルキルりん酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルりん酸エステル塩、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルりん酸エステル塩、スチレン−無
水マレイン酸共重合物の部分けん化物、オレフィン−無
水マレイン酸共重合物の部分けん化物、ナフタレンスル
ホン酸塩ホルマリン縮合物などのアニオン性界面活性剤
が挙げられる。
【0015】上記界面活性剤の中で可溶化するときに
は、アニオン型を主体にHLB12以上のノニオン他の
併用が効果がある。又、乳化タイプにするときはアニオ
ン型とHLB4〜10のノニオン併用の方が安定な乳化
物が得ることができる。又、可溶化タイプとする場合、
界面活性剤とともにヒドロトロープ剤を併用すことがで
きる。具体的なヒドロトロープ剤としては、芳香族のp
−トルエンスルホン酸塩、メタキシレンスルホン酸塩、
尿素、クエン酸等が挙げられ、これらを併用することで
安定した可溶化を達成することができる。これらの界面
活性剤又はヒドロトロープ剤は単独でも2種以上混合し
てもよく本発明の給水ローラー用洗浄剤の総重量に対し
て、好ましくは0.1〜5重量%で、更に好ましくは0.3
〜3重量%の範囲の添加により、好適な可溶化乳化物を
得ることができる。
【0016】本発明の印刷機給水ローラー洗浄剤には必
要に応じて次の様な成分を含有することもできる。 (a) 水溶性高分子化合物 (b) 研磨剤 (c) 湿潤剤 (d) その他(着色剤、防腐剤、防錆剤) 上記成分(a)の水溶性高分子化合物を含有させること
により、ローラーの親水化をより高めることができる。
このような水溶性高分子化合物としては、アラビアガ
ム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルプロピ
ルセルロース、ストラクタン、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルメチルエーテルポリエチレングリコール、ビ
ニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体デキスト
リン、大豆より抽出されるの多糖類、PVA及びその誘
導体、ポリアクリルアミド及びその誘導体等が挙げられ
る。上記の水溶性高分子化合物は単独もしくは2種以上
組合せても使用することができる。その使用量は0.1〜
15重量%が好ましく、より好ましい範囲としては0.5
〜10重量%である。
【0017】上記成分(b)の研磨剤は、適度のチキソ
トロピーが得られ、スポンジ、布等で給水ローラーを拭
くときに作業性を向上させるものである。具体的な化合
物としては珪酸微粉末、コロイドシリカ・ゼオライト等
がすぐれた性能を発揮する。この使用量は給水ローラー
用洗浄剤の総重量に対して0.1〜2重量%で、より好ま
しくは0.5〜1.0重量%である。
【0018】本発明に使用される成分(c)湿潤剤適度
な湿潤性を付与するため使用することが望ましい。例え
ば、
【0019】
【化1】
【0020】で表されるグリコール類である。好ましい
化合物の例としては、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、
ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール等があり、他の湿潤剤としてはグリセ
リン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等の多価ア
ルコール類が有用である。湿潤剤の使用量は、給水ロー
ラー用洗浄剤の全重量に基づいて0.1〜3重量%が適当
であって、より好ましくは0.5〜2重量%である。
【0021】成分(d)として着色剤、防腐剤、防錆剤
等を添加することができる。着色剤は、本発明の平版印
刷機給水ローラー用洗浄剤に所望の色調を付与して視覚
的コントラストを与えるために使用されるものであり、
広範囲の染料から選択することができる。特に好ましい
着色剤としては青色、紫色、紅色等の色調が好適に使用
される。具体的には、クリスタルバイオレット、サフラ
ニン、ブリリアントブルー、マラカイトグリーン、アシ
ドローダミンB等が挙げられる。その使用量は本発明の
平版印刷機給水ローラー用洗浄剤の総重量に対して、0.
0001〜0.1重量%であり、より好ましくは0.001
〜0.05重量%の範囲である。
【0022】また防腐剤としては、例えばフェノール又
はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、ジヒ
ドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘
導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンズトリア
ゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモ
ニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導
体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、
オキサジン誘導体、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−
1,3−ジオール等が挙げられる。好ましい添加量は、
細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量
であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なる
が、給水ローラー用洗浄剤の総重量に対して一般に0.0
1重量%付近で添加され、また種々のカビ、細菌に対し
て効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが
好ましい。
【0023】防錆剤としては、例えば1Hベンゾトリア
ゾール及びその誘導体、ベンゾイミダゾール及びその誘
導体、チオサリチル酸等を挙げることができる。好まし
い添加量は、給水ローラー用洗浄剤の総重量に対して0.
0001重量%〜0.1重量%である。本発明の平版印刷
機給水ローラー用洗浄剤は、常法に従って、例えば水相
に油相を落とす乳化法を採用し、乳化タイプとして、あ
るいは可溶化タイプとして製造することができる。また
本発明の平版印刷機給水ローラー用洗浄剤は、布又はス
ポンジ等に適宜含ませて給水ローラー表面を拭くことに
よって使用することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の平版印刷機給水ローラー用洗浄
剤は、給水ローラー表面のインキ成分を除去することが
できると同時に、含有する水によって紙粉を膨潤させて
除去し更に水不溶性のカルシウム塩及び亜鉛塩を溶解除
去することができる。また、従来使用されているフロン
溶剤系塩素系溶剤を含有する洗浄剤と比較して、環境を
汚染する可能性も低い。従来ゴムローラーとクロムメッ
キしたローラーに各々別個の洗浄剤が使用されている
が、本発明の給水ローラー用洗浄剤によれば双方のロー
ラーを清浄化することができる。また本発明の給水ロー
ラー用洗浄剤により清浄化した後は、汚れのない状態を
比較的長く持続することができ、平版印刷において印刷
継続時間をのばすことができるので印刷生産性の向上に
繋がる。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例により更に詳
細に説明する。なお他に明記しない限り部は重量部を%
は重量%を意味するものとする。 実施例1 純水481重量部にアラビアガム30重量部を攪拌しな
がら溶解した。次にヘキサメタリン酸ナトリウム20重
量部を攪拌しながら溶解し、順次、リン酸(85%)2
0重量部、硫酸水素ナトリウム20重量部、湿潤剤とし
てグリセリン10重量部、防腐剤として4−イソチアゾ
リン−3−オン誘導体2.0重量部を混合して水相を調製
した。一方、K-ソルベント(日本石油化学(株)製:沸
点151〜191℃の炭化水素系溶剤)320重量部、
プロピレングリコールモノメチルエーテルを70重量部
を混合し、アニオン界面活性剤のジアルキルスルホコハ
ク酸ナトリウム塩(70%)6重量部、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(40%)18重量部、及びノ
ニオン界面活性剤のポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル(HLB7〜8)3重量部を溶解した油相を調
製した。次に上記のように調製した水相を攪拌加温し3
0〜35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し分散液を
作成し、ホモジナイザーを通し乳白色の乳化型平版印刷
機給水ローラー用洗浄剤を作成し、その後にNaOHにてp
H1.4〜1.6の範囲にpH調整を行った。さらに、実施
例2〜5(乳化型)6〜7(可溶化型)について表1
に、比較例I〜III について表2に示す。実施例1と同
様に調製した結果、実施例同様に安定した乳化物、可溶
化物が得られた。
【0026】
【表1】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 乳 化 型 可溶化型 成 分 2 3 4 5 6 7 ──────────────────────────────────── 〔水相〕 純 水 482.5 477.5 481.5 480.5 264.5 265.5 アラビアガム − − 15 15 − − 大豆多糖類 30 30 − 15 − − カルボキシメチルセルロース − 5 15 − − − ヘキサメタリン酸ナトリウム 10 − − 10 − − トリポリリン酸ナトリウム − − 20 − − − ピロリン酸カリウム − 10 − 10 − 1 リン酸 20 20 − − 5 5 硫酸水素ナトリウム 20 − − 10 − − 〃 カリウム − 20 − 10 − − 〃 アンモニウム − − 20 − 5 3 グリセリン 10 − 10 10 − − エチレングリコール − 10 10 10 10 10 4-イソチアゾリン-3オン誘導体*1 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 ベンゾトリアゾール*2 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〔油相〕 K-ソルベント(日本石油化学) 320 − − 100 50 − スワゾール1000(丸善石油) − 320 220 220 400 400 エクゾールD-80(エクソン) − − 100 − − 50 プロピレングリコール モノメチルエーテル 80 − − 80 200 − 3-メチル-3-メトキシブタノール 80 80 − − 200 − ジアルキルスルホコハク酸 ナトリウム 6 6 6 6 20 20 アルキルベンゼンスルホン酸 ナトリウム 18 18 18 18 25 25 ホ゜リオキシエチレンノニルフェニルエーテル (HLB 6〜8) − 3 2 − − −ホ゜リオキシエチレン /ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レン ブロック共重合体 3 − 2 5 5 5 ホ゜リオキシエチレンノニルフェニルエーテル (HLB 12〜13) − − − − 15 15 pH調整 NaOH で pH 1.5 にする ──────────────────────────────────── *1 防腐剤、 *2 防錆剤
【0027】
【表2】 ──────────────────────────────────── 比 較 例 成 分 I II III ──────────────────────────────────── 〔水相〕 純 水 502.5 522.5 522.5 アラビアガム 30 30 30 ヘキサメタリン酸ナトリウム 20 − 20 リン酸(85%) 20 − − 硫酸水素ナトリウム − 20 − グリセリン 10 10 10 4−イソチアゾリン−3−オン誘導体*1 0.2 0.2 0.2 ベンゾトリアゾール*2 0.3 0.3 0.3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〔油相〕 K-ソルベント 320 320 320 プロピレングリコールモノメチル 70 70 70 エーテル ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム 6 6 6 アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 18 18 18 ポリオキシエチレンノニル 3 3 3 フェニルエーテル (HLB7〜8) pH調整 NaOHで pH 1.5 にする ──────────────────────────────────── *1 防腐剤、 *2 防錆剤
【0028】上記調製した平版印刷機給水ローラー用洗
浄剤を下記条件の下にテストを実施した。その結果を下
記表3に示す。 印刷版: VPSII 富士写真フィルム(株)製陽極酸
化マルチグレンタイプポジ型PS版)を画像露光しPS
自動現像機 800EIIを用いてポジ現像液DP−4
(水で8倍希釈)水溶液で現像後、ガム塗布を行って印
刷版を作成した。 印刷機: 三菱ダイヤ給水装置 テスト項目及びテスト方法 (1) ローラー汚れ除去性 塩化亜鉛/塩化カルシウムの5000ppm の水溶液でロ
ーラを濡し乾燥させた。5回繰り返し行い、その後に印
刷を実施しローラーを完全に汚した。次いで各種洗浄剤
を用いて汚れを除去し、その後、再印刷を行って観察し
た。 判定基準 A 汚れなく良好 B やや汚れが見られる C 汚れ有り D 印刷物に汚れ有り E 汚れがひどく印刷不能
【0029】(2) 持続性 上記テスト(1) の後、イソプロパノールでローラ洗浄し
その後に5万枚印刷を行った。 判定基準 A 5万枚まで良好 B 若干汚れが見られる C 汚れ有り D 印刷物に影響有り E 4万枚付近で印刷不能
【0030】
【表3】 ──────────────────────────────────── 実 施 例 比 較 例 乳 化 型 可溶化型 1 2 3 4 5 6 7 I II III ──────────────────────────────────── (1) ローラ汚れ除去性 ゴムローラ A A A A A A A C C E クロムローラ A A A A A A A B C E ──────────────────────────────────── (2) 持続性 ゴムローラ A A A A A A A D D E クロムローラ A A A A A A A D D E ────────────────────────────────────

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸及びその塩からなる群から選ばれ
    る少なくとも1種並びに硫酸及びその塩からなる群から
    選ばれる少なくとも1種が加えられた液であって、pHが
    0〜3であることを特徴とする平版印刷機給水ローラー
    用洗浄剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000328093A (ja) * 1999-05-18 2000-11-28 Konica Corp 水系のインクジェットプリンタ用ヘッドクリーニング液
JP2011132302A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Kao Corp 圧延機廻り用洗浄剤組成物
CN115612569A (zh) * 2022-10-10 2023-01-17 中山市富日印刷材料有限公司 一种水胶辊清洗剂及其制备方法与应用

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