JP3487466B2 - 平版印刷版用湿し水 - Google Patents

平版印刷版用湿し水

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JP3487466B2 JP13679895A JP13679895A JP3487466B2 JP 3487466 B2 JP3487466 B2 JP 3487466B2 JP 13679895 A JP13679895 A JP 13679895A JP 13679895 A JP13679895 A JP 13679895A JP 3487466 B2 JP3487466 B2 JP 3487466B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は平版印刷版のオフセット
印刷法に有用な湿し水に関する。 【0002】 【従来の技術】平版印刷は水と油が本質的に混じり合わ
ない性質を巧みに利用した印刷方式であり、印刷版面は
水を受容し油性インキを反撥する領域と、水を反撥し油
性インキを受容する領域から成り、前者が非画像領域で
あり、後者が画像領域である。不感脂化剤は、これを含
む湿し水で非画像領域を湿潤することにより画像領域と
非画像領域との界面化学的な差を拡大して、非画像領域
のインキ反撥性と画像領域のインキ受容性とを増大させ
る作用を有している。 【0003】従来から一般的に知られている湿し水とし
ては、重クロム酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム
塩、リン酸又はその塩、例えばアンモニウム塩、アラビ
アガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のコ
ロイド物質等を添加した水溶液がある。しかしながら、
これらの化合物だけを含む湿し水は、版の非画像部に均
一に濡れ難い欠点があり、このため印刷物が時々汚れた
り、また湿し水の供給量を調節するのに相当の熟練を要
するなど問題となっていた。 【0004】この欠点を改良するため、イソプロピルア
ルコールを約20〜25%加えた水溶液を湿し水として
用いるダールグレン方式が提案されている。この方式に
よると、非画像部への濡れが良くなり、湿し水の量が少
なくて済み、印刷インキと水との供給量のバランスの調
整が容易であり、印刷インキ中への湿し水の乳化量が少
なくなり、更にブランケットへの印刷インキの転移性が
良くなる等、作業性の面及び得られた印刷物の精度の面
において数々の利点がある。 【0005】しかしながら、このイソプロピルアルコー
ルは蒸発し易いために、湿し水のイソプロピルアルコー
ル濃度を一定に保つための特殊な装置が必要であり、価
格の点において高価なものとなる。また、イソプロピル
アルコールは特有の不快臭があることと共に、毒性の面
でも問題があって作業環境上好ましくない。また、この
イソプロピルアルコールを添加した湿し水を、通常の水
棒を用いるオフセット印刷に適用しても、ローラー上及
び版面上でイソプロピルアルコールが蒸発するため、そ
の効果を発揮することができないなど問題となってい
た。 【0006】更に、近年産業公害に対する社会的関心が
非常に高まり、廃水中のクロムイオンの排出規制が厳し
くなり、またイソプロピルアルコールのような有機溶剤
の使用が安全衛生面から規制される傾向にある。このた
め、これらを含有しない湿し水が望まれていた。これら
の目的を達成するために、例えば特公昭55−2507
5号公報、特公昭55−19757号公報、特公昭58
−5797号公報には、種々の界面活性剤を含有する組
成物が記載されているが、これらを湿し水として使用す
る場合、界面活性剤濃度をかなり高くしておく必要があ
る。また、実際の平版印刷においては、高速度で回転す
るインキロール、印刷版、湿し水供給ロールの下でイン
キ/水が激しく運動しているため、インキ皮膜上に水が
付着したり、水の表面にインキが拡散する等が問題とな
っているが、上記に提案されている界面活性剤の組合せ
は、これらの問題点を完全に解消するには充分ではなか
った。更に、これらの界面活性剤を含む湿し水はポンプ
輸送や撹拌の際に発泡し易いという欠点もあった。 【0007】他方、米国特許第3,877,372号に
は、エチレングリコールモノブチルエーテルと、へキシ
レングリコール及びエチレングリコールの少なくとも1
種との混合物を含有する溶液が記載されている。米国特
許第4,278,467号には、n−へキソキシジエチ
レングリコール、n−へキソキシエチレングリコール、
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、n−ブトキシ
エチレングリコールアセテート、n−ブトキシジエチレ
ングリコールアセテート、3−ブトキシ−2−プロパノ
ールの少なくとも1種を含有する湿し水が記載されてい
る。特開昭57−199693号公報には、2−エチル
−1,3−へキサンジオールと、完全水溶性のプロピレ
ングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、へキシレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、トリプロパングリコール、1,5−ペンタンジオー
ルの少なくとも1種を含有する湿し水が記載されてい
る。これらの湿し水組成物はイソプロピルアルコールを
含有しないため、安全衛生面で有利ではあるが、陽極酸
化アルミニウム基板のPS版では印刷中の非画像部の濡
れが完全とは言いがたく、特に高速印刷時に非画像部に
汚れが生じたり、網点画像部の形状が正常ではなく、大
きくなり、ムラ状となる、いわゆる網点画像部の絡みが
発生してしまう問題があった。更に、2−エチル−1,
3−へキサンジオールは水に対する溶解性が十分でな
く、高濃度の濃縮湿し水組成物や湿し水用添加剤を得る
のに不利であるなど問題となっていた。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題はイソプ
ロピルアルコール系に代替しうる平版印刷版用湿し水を
提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意研究を重ねた結果、以下の平版印刷版
用湿し水組成物を用いることで上記目的が容易に解決で
きることを見い出し本発明に到達したものである。即ち
本発明は一般式に示される〔I〕又は〔II〕の化合物を
0.01〜10重量%含有し、更にpH緩衝剤を含有す
ることを特徴とする平版印刷版用湿し水である。 【0010】 【化2】 【0011】(式中、R1、R2、R4は水素原子、炭素
数1〜4のアルキル基を示す。R3、R 5はH−、CH3
−、CH3CH2−、CH3CH2CH2−を示す。nは1
〜4の整数を示す) 【0012】本発明の湿し水は、動的表面張力が低下
し、特に連続給水方式の湿し水供給装置によるクロムロ
ーラ及びゴムローラーの濡れ性が良好なため均一の水膜
として印刷版面の非画像部に供給することができる。又
界面活性剤系で問題となる発泡性も少く、更に印刷室の
環境として溶剤臭がさわやかな臭気となり作業環境性が
良化する。 【0013】本発明の一般式で示される〔I〕、〔II〕
の化合物の具体例としては3−メトキシブチルギ酸エス
テル、3−メトキシブチル酢酸エステル、3−メトキシ
ブチルプロピオン酸エステル、3−メトキシブチル酪酸
エステル、3−メチル−3−メトキシブチルギ酸エステ
ル、3−メチル−3−メトキシブチル酢酸エステル、3
−メチル−3−メトキシブチルプロピオン酸エステル、
3−メチル−3−メトキシブチル酪酸エステル、プロピ
レングリコールメチルエーテルギ酸エステル、プロピレ
ングリコールメチルエーテル酢酸エステル、プロピレン
グリコールメチルエーテルプロピオン酸エステル、プロ
ピレングリコールメチルエーテル酪酸エステル、プロピ
レングリコールエチルエーテルギ酸エステル、プロピレ
ングリコールエチルエーテル酢酸エステル、プロピレン
グリコールエチルエーテルプロピオン酸エステル、プロ
ピレングリコールエチルエーテル酪酸エステル、ジプロ
ピレングリコールメチルエーテル酢酸エステル、トリプ
ロピレングリコールメチルエーテル酢酸エステル、ジプ
ロピレングリコールエチルエーテル酢酸エステル、トリ
プロピレングリコールエチルエーテル酢酸エステル、テ
トラプロピレングリコールエーテル酢酸エステル等が挙
げられる。これらの化合物の含有量は0.01〜10重
量%が好ましく、より好ましくは0.05〜7重量%で
ある。 【0014】本発明で使用される上記化合物は、通常湿
し水中に0.01〜10重量%の量添加して使用され
る。上記化合物の使用量が、0.01重量%より少ない
と動的表面張力の低下が少なく濡れ性が劣り、また、1
0重量%より多いと濃縮化が困難となる。即ち、化合物
の使用量が上記範囲内であると、印刷版の濡れ性及びイ
ンキ乳化性等の点で好ましい。 【0015】本発明においては上記化合物の他に動的表
面張力の調節、可溶化、又は印刷インクの混入率(乳化
率)を適度な範囲に抑える等のために、必要に応じて下
記の化合物を添加することができる。その具体例として
は、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリ
コールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノターシャリブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノターシャリブチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノターシャリブ
チルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリ
エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレング
リコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール
モノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフ
ェニルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピ
レングリコール、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、 【0016】トリプロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノエチルエーテル、テトラプロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピル
エーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、トリプロピレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
イソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイ
ソブチルエーテル、プロピレングリコールモノターシャ
リブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノターシ
ャリブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノタ
ーシャリブチルエーテル、分子量200〜1000のポ
リプロピレングリコール及びそれらの化合物のモノメチ
ルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテ
ル、及びイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオールの酸化エチレン及び/又は酸
化プロピレン付加物、アセチレンアルコール又はアセチ
レングリコールの酸化エチレン及び/又は酸化プロピレ
ン付加物、トリメチロールプロパンの酸化プロピレン付
加物、グリセリンの酸化プロピレン付加物、ソルビトー
ルの酸化プロピレン付加物、3−メチル−3−メトキシ
ブタノール、メトキシブタノール、テトラヒドロフルフ
リルアルコール等が挙げられる。 【0017】これら化合物の中で動的表面張力補助剤と
して有効な化合物としては2−エチルヘキサンジオー
ル、アセチレングリコール酸化エチレン付加物、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブ
チルエーテル、平均付加モル数が2〜10のポリプロピ
レングリコールモノアルキル(炭素数1〜4)エーテル
が特に有効である。可溶化としてはエチレングリコール
モノターシャリブチルエーテル、3−メチル−3−メト
キシブタノール、3−メトキシブタノール、テトラヒド
ロフルフリルアルコール等が好適に使用される。 【0018】インキ乳化制御剤としては2−エチル−
1,3−ヘキサンジオールの酸化エチレン付加物、トリ
メチロールプロパンの酸化エチレン付加物等が好適に使
用することができる。これらの化合物は単独でも2種以
上の化合物を併用してもよく、好適に使用できる範囲は
0.01〜7重量%で、より好ましくは0.05〜5重
量%である。 【0019】本発明の湿し水組成物に用いられるpH緩
衝剤としては、水溶性の有機酸及び/又は無機酸又はそ
れらの塩が使用でき、これらの化合物は湿し水のpH調
整あるいはpH緩衝、平版印刷版支持体の適度なエッチ
ング又は防腐食に効果がある。好ましい有機酸として
は、例えばクエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石
酸、乳酸、酢酸、グルコン酸、酢酸、ヒドロキシ酢酸、
蓚酸、マロン酸、レブリン酸、スルファニル酸、p−ト
ルエンスルホン酸、フィチン酸、有機ホスホン酸等が挙
げられる。無機酸としては例えばリン酸、硝酸、硫酸、
ポリリン酸が挙げられる。更にこれら有機酸及び/又は
無機酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩あるいは
アンモニウム塩、有機アミン塩も好適に用いられ、これ
らの有機酸、無機酸及び/又はこれらの塩は単独で使用
しても、あるいは2種以上の混合物として使用してもよ
い。 【0020】これらの化合物の本発明の湿し水組成物へ
の添加量は0.001〜0.3重量%の範囲が好まし
く、湿し水組成物のpH値が3〜7の範囲の酸性領域で
用いることが好ましいが、アルカリ金属水酸化物、リン
酸、アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、ケイ酸塩な
どを含有したpH7〜11のアルカリ性領域で用いるこ
ともできる。 【0021】本発明の湿し水には、更に(a)水溶性高
分子化合物、(b)界面活性剤、(c)キレート化合
物、(d)防腐剤、(e)防錆剤、(f)着色剤、
(g)香料、(h)消泡剤等の成分を必要に応じて添加
することができる。本発明に使用できる(a)水溶性高
分子化合物としては例えばアラビアガム、澱粉誘導体
(例えば、デキストリン、酵素分解デキストリン、ヒド
ロキシプロピル化酵素分解デキストリン、カルボキシメ
チル化澱粉、リン酸澱粉、オクテニルコハク化澱粉)、
アルギン酸塩、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセ
ルロース)等の天然物及びその変性体、ポリエチレング
リコール及びその共重合体、ポリビニルアルコール及び
その誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミ
ド及びその共重合体、ポリアクリル酸及びその共重合
体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、
酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、ポリスチレンス
ルホン酸及びその共重合体の合成物が挙げられる。 【0022】水溶性高分子の含有量は、湿し水組成物に
対して0.0001〜0.1重量%が適しており、より
好ましくは、0.0005〜0.05重量%である。 【0023】本発明に使用できる(b)界面活性剤とし
ては可溶化の補助濡れ性の補助剤として添加してもよ
い。例えば、アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩
類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸
塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀
酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖
アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレン
スルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレ
ンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキ
ルスルフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイ
ルタウリンナトリウム塩類、N−アルキルスルホ琥珀酸
モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫
酸化ひまし油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステル
の硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂
肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリ
オキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル
塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、オレフ
ィン−無水マレイン酸共重合物の部分けん化物類、ナフ
タレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられ
る。これらの中でもジアルキルスルホ琥珀酸塩類、アル
キル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン
酸塩類が特に好ましく用いられる。 【0024】非イオン型界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリス
チリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸
部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペ
ンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレン
グリコールモノ脂肪酸エステル類、蔗糖脂肪酸部分エス
テル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エス
テル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エ
ステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、
ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチ
レン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,
N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン類、トリエタノールアミン脂
肪酸エステル類、トリアルキルアミンオキシド類などが
挙げられる。その他、弗素系界面活性剤、シリコン系界
面活性剤も使用することができる。その中でもポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエ
チレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー類等が
好ましく用いられる。 【0025】更に、シリコン誘導体又はフッ素誘導体等
の界面活性剤も挙げられる。これらの界面活性剤の含有
量は発泡の点を考慮すると、1.0重量%以下、好まし
くは0.001〜0.5重量%が適当である。また、2
種以上併用することもできる。 【0026】本発明には、(c)キレート化合物を添加
してもよい。通常濃縮湿し水組成物は水道水、井戸水等
を加えて希釈して使用される。この際希釈する水道水や
井戸水に含まれているカルシウムイオン等が印刷に悪影
響を与え、印刷物を汚れ易くする原因となることもあ
る。このような場合、キレート化合物を添加して、上記
欠点を解消することができる。好ましいキレート化合物
としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、その
カリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレントリアミン
ペンタ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリ
エチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、その
ナトリウム塩;ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ
酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ニトリロト
リ酢酸、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−
1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウ
ム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウ
ム塩、そのナトリウム塩などのような有機ホスホン酸類
あるいはホスホノアルカントリカルボン酸類を挙げるこ
とが出来る。上記のキレート剤のナトリウム塩あるいは
カリウム塩の代りに有機アミンの塩も有効である。これ
らのキレート剤は湿し水組成物中に安定に存在し、印刷
性を阻害しないものが選ばれる。湿し水組成物中に添加
する量としては0.0001〜1.0重量%、好ましく
は0.0005〜0.1重量%が適当である。 【0027】本発明に使用できる(d)防腐剤としては
フェノール又はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール
誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン
−3−オン誘導体、ベンズトリアゾール誘導体、アミジ
ン又はグアニジンの誘導体、四級アンモニウム塩類、ピ
リジン、キノリン又はグアニジンの誘導体、ダイアジン
又はトリアゾールの誘導体、オキサゾール又はオキサジ
ンの誘導体、ブロモニトロプロパノール、1,1−ジブ
ロモ−1−ニトロ−2−エタノール、3−ブロモ−3−
ニトロペンタン、2,4−ジオール等が挙げられる。好
ましい添加量は細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効
力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によ
っても異なるが、湿し水組成物に対し、0.001〜
1.0重量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、細
菌、酵母に対して効力のあるような2種以上の防腐剤を
併用することが好ましい。 【0028】本発明に使用できる(e)防錆剤として
は、例えばベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリ
アゾール、チオサリチル酸、ベンゾイミダゾール及びそ
の誘導体等が挙げられる。 【0029】本発明に使用できる(f)着色剤として
は、食品用色素等が好ましく使用できる。例えば、黄色
色素としてはCINo. 19140、15985、赤色色
素としてはCINo. 16185、45430、1625
5、45380、45100、紫色色素としてはCIN
o. 42640、青色色素としてはCINo. 4209
0、73015、緑色色素としてはCINo. 4209
5、等が挙げられる。 【0030】本発明に使用できる(g)香料は微量混入
することにより印刷環境性を高めるのに好適に使用でき
る。例えばキンモクセイ臭、レモン臭、バニリン臭、等
が臭気をマスキングして更に使い易い湿し水とすること
ができる。 【0031】本発明に使用できる(h)消泡剤としては
シリコン消泡剤が好ましく、その中で乳化分散型及び可
溶化型等いずれも使用することができる。前記本発明の
湿し水通常商業ベースとするときは濃縮化し商品化す
るのが一般的である。濃縮液を使用するときは、水道
水、井戸水等で30〜500倍に希釈して用いる方が経
済的で好ましい。 【0032】 【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
する。なお、%は特に指定のない限り重量%を示す。 (実施例1〜5)、(比較例1〜2)湿し水組成物とし
て表1の1〜5を調製し、比較例として1〜2に示した
湿し水組成物を調製した。単位はグラムであり、水を加
えて1000mlとした。 【0033】 【表1】 【0034】*表1の濡れ性向上剤の中で、3−メチル
−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコー
ルエチルエーテルアセテート及び3−メトキシブチルア
セテートは、前記本発明の一般式〔I〕又は〔II〕で
示される化合物である。 【0035】各調液した実施例1〜5、比較例1〜2の
湿し水を2%の濃度に希釈し、三菱印刷機のダイヤ給水
装置を用いて東洋インキ(株)のハイプラスMZシアン
インキと使用プレートとして富士写真フイルム(株)製
のVPSを標準条件で製版したものを用いて印刷テスト
を実施した。その時の評価結果を表2に示した。以下に
評価内容を記載する。 【0036】a.メータリングロール汚れ:水あげ用メ
ータリングロールに対するインキの付着汚れの程度を調
べる。 良い A やや劣る B 劣る C b.ブリード性:5000および10000枚印刷した
ところで印刷機の運転を休止し、画像部のインキが非画
像部に滲みでている程度を調べる。 【0037】 滲みがほとんどない A 滲みがややある B 滲みが多い C c.乳化性:10000枚印刷したとき、インキ練ロー
ル上のインキの乳化状態を調べる。 【0038】 良い A やや悪い B 悪い C d.連続安定性:真水を湿し水として用いて、1000
0枚印刷し、汚れを生じない湿し水の量(最少水あげ
量)を求め、各種の湿し水をこの最少水あげ量で用いて
印刷を行い、印刷物の汚れが発生するまでの印刷枚数に
より判定する。 【0039】 10000枚以上 A 10000〜3000枚 B e.リブマーク適性(雨ふり状スジの出やすさ):印刷
機スピード10000万rphと5000rphに於け
るベタ部と平網部の状態を観察 良い A やや劣る B 劣る C f.印刷室環境性・・・・臭気 良い A やや劣る B 劣る C 【0040】 【表2】【0041】本発明の湿し水は(a)〜(f)の項目い
ずれについても優れており良好な印刷物が得られ又湿し
水適性も優れていることが分った。 【0042】 【発明の効果】本発明の湿し水組成物は印刷適性が極め
て良好であり又液の経時安定性に優れ安定に優れた印刷
物を得ることができる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記一般式で示される〔I〕又は〔II〕
    の化合物を0.01〜10重量%含有し、更にpH緩衝
    剤を含有することを特徴とする平版印刷版用湿し水。 【化1】 (式中、R1、R2、R4は水素原子、炭素数1〜4のア
    ルキル基を示す。R3、R 5はH−、CH3−、CH3CH
    2−、CH3CH2CH2−を示す。nは1〜4の整数を示
    す)
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