JPH09248121A - 生地改良剤並びにこれを用いるパン及び菓子の製造方法 - Google Patents

生地改良剤並びにこれを用いるパン及び菓子の製造方法

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JPH09248121A
JPH09248121A JP6050496A JP6050496A JPH09248121A JP H09248121 A JPH09248121 A JP H09248121A JP 6050496 A JP6050496 A JP 6050496A JP 6050496 A JP6050496 A JP 6050496A JP H09248121 A JPH09248121 A JP H09248121A
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正晴 瀬口
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武彦 大藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い酸性の性質を有するが、鉄、マグネシウ
ム、カルシウム等のミネラルが豊富であり、栄養的に優
れているカルカデをパン及び菓子に添加すること。 【解決手段】 カルカデを含有することを特徴とする生
地改良剤、カルカデ及びアルカリ調整剤を含有すること
を特徴とする生地改良剤、並びにこれらを添加すること
を特徴とするパン・菓子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄、マグネシウ
ム、カルシウム等のミネラルが豊富であり、安定した赤
色を有するカルカデをパン・菓子類に添加して、栄養的
に優れ、かつ赤色の外観的に美しい食品を提供するこ
と、及び食感、ボリューム等の外観に優れた食品を提供
することを目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、生地改良剤としてブロメイト(ブ
ロム酸カリ)を使用し、パンのボリュームを出したり、
生地物性の向上を図っていたが、ブロメイトの使用が禁
止されたため、これに代わる製パン改良法の開発が求め
られている。また、製パン法においては、製品のボリュ
ームを上げることを目的として、乳化剤製剤を配合する
方法が用いられているが、かかる製剤を多量に用いると
乳化剤特有の臭いのため、風味、食感等が損なわれると
いう不都合があった。
【0003】一方、カルカデは、パン・製菓に使用され
たことがないが、鉄、マグネシウム、カルシウム等のミ
ネラルが豊富であり、栄養的に優れていることがわかっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、カルカデ
は、パン・製菓に使用されたことがないが、現在では使
用が禁止されているブロメートの代替品として生地改良
剤として有効に利用できると考えられる。またカルカデ
は、鉄、マグネシウム、カルシウム等のミネラルが豊富
であり、栄養的に優れているが、例えば、鉄分の補給を
目的とするならば、日本人の必要摂取量12mg/日の
半分をカルカデにより摂取させるためには、カルカデ中
の鉄分の標準分析値50mg/100gより算出する
と、カルカデ6gが必要となる。しかしカルカデは、強
い酸性の性質を有するため、パン・菓子中に添加した場
合、生地のpHが低下し、その最終製品の品質において
パンの比容積の低下等の悪影響を与えることがあり、栄
養的に優れたカルカデを多量にパン・菓子に添加するこ
とができないという欠点が考えられ、この問題を解決す
る必要があった。
【0005】
【課題を解決しょうとするための手段】本発明の第1
は、カルカデを含有することを特徴とする生地改良剤に
関するものであり、好ましい実施態様としては、更にア
ルカリ調整剤を含有することを特徴とする生地改良剤に
関するものである。本発明の第2は、カルカデを含有す
る生地改良剤を添加することを特徴とするパン及び菓子
の製造方法に関するものであり、好ましい実施態様とし
ては、生地のpHを4〜5に調整することを特徴とする
パンの製造方法に関するものであり、更に好ましい実施
態様としては、カルカデの添加量が小麦粉に対して0.
1重量%〜10重量%であることを特徴とするパンの製
造方法に関するものである。
【0006】本発明の第3は、カルカデ及びアルカリ調
整剤を含有する生地改良剤を添加することを特徴とする
パン及び菓子の製造方法に関するものであり、好ましい
実施態様としては、生地のpHを4〜5に調整すること
を特徴とするパンの製造方法に関するものである。本発
明の第4は、カルカデを含有する生地改良剤を添加する
ことを特徴とするパンの製造方法により得られたパンに
関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用するカルカデとは、
アフリカ原産の1年草のヒビスクス属サブダリファの花
びらの中心部を乾燥させたものであり、通常は、乾燥粉
末にしてジャム、ゼリー、シロップ等の原料として使用
することができるが、粉砕しないフレーク状、ペースト
抽出液でも使用可能である。
【0008】本発明は、各種パン・菓子の生地のpHを
カルカデの添加量に合わせて各種パン・菓子に適した生
地のpHの範囲に調整する必要がある。このpHの範囲
は、使用するパン・菓子によって異なるが、例えば、パ
ンはpH4〜5、ホットケーキはpH5〜6である。即
ち、各種パン・菓子に適した生地のpHの範囲に調整す
る場合に、アルカリ剤を使用しない場合には、各種パン
・菓子に適した生地のpHの範囲になるようにカルカデ
の添加量を調整する必要がある。パンではカルカデの添
加量が小麦粉に対して0.1重量%〜10重量%の範囲
であることが好ましい。例えば、カルカデを0.6重量
%添加ではパン生地のpHは4.8になり、パンの膨化
は未添加に比べ上昇し、品質良好となり、ブロメート代
替方法として利用できる。カルカデの添加量が10重量
%を越えると、パン生地のpHは低くなり、パンの膨化
が低下するという点で不都合があるからであり、0.1
重量%未満では、量的に少なすぎ、本発明の効果が得ら
れないからである。
【0009】また、カルカデの添加量を増やすためには
アルカリ剤を使用して生地pHを4.8付近に調整する
ことが好ましい。使用可能なアルカリ剤としては、苛性
ソーダ、水酸化カルシウム等が食品安全面から望ましい
が、その他一般的にアルカリ性を示すアンモニア、水、
重炭酸ソーダなども使用可能である。アルカリ剤の添加
方法としては、生地形成時にカルカデとアルカリ剤を同
時に添加しても又別々に添加しても良く、最終的な生地
のpHが上記の範囲になればよい。なお、実際的な生地
の調整方法としては、カルカデを商品設計上設定した量
を添加の上均一になるまで混合後、pHを測定し、混練
下でアルカリ剤を添加する。
【0010】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 5.0重量%カルカデ入りパンを以下の食パン生地配合
で製造した。
【0011】小麦粉290g、カルカデ14.5g(対
粉5.0重量%)、砂糖14.5g、食塩2.9gにア
ルカリ溶液(水191mlに30重量%NaOH4ml
を混合したもの)195mlを添加し、その後イースト
8.7gを加えて、以下の製パン法で製造した。 (製パン工程、食パン配合ストレート法) *ミキシング :低速1分、中速1分、高速5分ミキシングする(捏上温度 26℃) *発酵 :30℃、80分 *フロアータイム:15分 *分割 :120g *成型 :モルダーにてワンローフ成型 *発酵 :ホイロ(38℃、湿度80%)内発酵 *焼成 :200℃、20分 生地pHは、ホイロ後(最終発酵終了時)の膨らんだ生
地にpHメーターの電極を直接挿入し測定した。異なる
3ヶ所で測って得られた値の平均を生地pHとした。ま
たパンの比容積の測定はナタネ置換法により行った。
【0012】その結果は、pHが4.8であり、パンの
比容積は3.23であった。パンの比容積は、カルカデ
の物性を明確にすべく可能な限り副原料を入れなかった
ので、低めにでているが、この値は、カルカデを添加し
ない場合と同程度の比容積にまで膨化が回復したことを
示している。なお、5.0重量%カルカデ入りパンで
は、6枚切り食パン1枚分(約60g)に6.22mg
のFeが含まれることになり、これは、日本人の1日の
鉄所要量(12mg)のほぼ半分であり、こうしてFe
等の金属栄養素を十分に含んだ栄養パンができる。 比較例1 アルカリ溶液の代わりに水195mlを添加する以外は
実施例1と同様の方法で製パンし、pH及びパンの比容
積を測定した。
【0013】その結果、pHが2.5であり、パンの比
容積は1.44であり、パンの膨化は極めて悪いもので
あった。
【0014】
【発明の効果】本発明により、鉄、マグネシウム、カル
シウム等のミネラルが豊富であり、安定した赤色を有す
るカルカデをパン・菓子類に添加して、栄養的に優れ、
かつ赤色の外観的に美しい食品を提供することができ、
また酸性の性質がパン・菓子の製造においてもたらす障
害を克服するのみならず、10重量%以下のカルカデの
添加によりその酸性の性質を積極的に活用しブロメイト
処理に代替し得る機能を発揮させて食感、ボリューム等
の外観に優れた食品を提供することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルカデを含有することを特徴とする生
    地改良剤。
  2. 【請求項2】 更にアルカリ調整剤を含有することを特
    徴とする請求項1記載の生地改良剤。
  3. 【請求項3】 カルカデを含有する生地改良剤を添加す
    ることを特徴とするパン及び菓子の製造方法。
  4. 【請求項4】 生地のpHを4〜5に調整することを特
    徴とする請求項3記載のパンの製造方法。
  5. 【請求項5】 カルカデの添加量が小麦粉に対して0.
    1重量%〜10重量%であることを特徴とする請求項4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 カルカデ及びアルカリ調整剤を含有する
    生地改良剤を添加することを特徴とするパン及び菓子の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 生地のpHを4〜5に調整することを特
    徴とする請求項6記載のパンの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項3〜7記載の方法で得られるパン。
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