JPH0924281A - 光触媒とその製造方法 - Google Patents

光触媒とその製造方法

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JPH0924281A
JPH0924281A JP7199212A JP19921295A JPH0924281A JP H0924281 A JPH0924281 A JP H0924281A JP 7199212 A JP7199212 A JP 7199212A JP 19921295 A JP19921295 A JP 19921295A JP H0924281 A JPH0924281 A JP H0924281A
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JP
Japan
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fine powder
photocatalyst
metal oxide
metallic oxide
sol
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Application number
JP7199212A
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English (en)
Inventor
Toru Sakai
徹 酒井
Kenichi Sakuma
健一 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0924281A publication Critical patent/JPH0924281A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性が高く効率的に悪臭成分を分解・除去可
能な光触媒とその製造方法を安価に提供する。 【解決手段】 第1の金属酸化物微粉を核とする第2の
金属酸化物の結晶の微粉からなる光触媒により、比表面
積が大きくなり、触媒としての活性点が多くなることか
ら脱臭能力が大幅に向上する。また、金属アルコキシド
の溶液に金属酸化物微粉または第1の金属酸化物ゾルを
混合したものを加水分解することにより脱水縮重合させ
て第1の金属酸化物を核とする第2の金属酸化物の結晶
の微粉のゾルを得、これを乾燥させることにより第2の
金属酸化物の結晶の微粉からなる光触媒を製造すること
により、焼結温度まで加熱しないことから製品の比表面
積が大きくなり、脱臭能力が向上すると共に製造に多く
の熱エネルギーを必要とせず、コストが低廉化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機物の分解、例
えば気体中の悪臭成分の分解・酸化による脱臭や殺菌等
の用途に用いる光触媒とその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、アセトアルデヒド、アンモニ
ア、スチレン等の人に不快感を与える悪臭を放つ物質を
分解するべく、例えば酸化チタン(TiO2)のアナタ
ーゼ型結晶に紫外線を照射し、これを活性化させて悪臭
成分を分解・酸化する光触媒を利用する方法が知られて
いる。この光触媒は紫外線により励起されて分解・酸化
触媒作用を有する正孔と自由電子とを生じ、例えば活性
炭では脱臭することが困難なアセトアルデヒドをも二酸
化炭素と水とに分解・酸化することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、TiO2アナ
ターゼ型結晶はアセトアルデヒドも十分に分解すること
ができるため、脱臭用光触媒として有用であるが、この
TiO2を得るには、従来は硫酸チタニル(TiOS
4)を加水分解し、含水酸化チタン[TiO(O
H)2]の沈殿物をろ過、洗浄した後、900℃前後の
高温で熱処理していた。
【0004】しかしながら、触媒として固体を使用する
場合、その表面積が大きいことが望ましいことは云うま
でもないが、上記した方法ではTiO2の製造に多くの
熱エネルギーを必要し、コストが高騰化するばかりでな
く、熱処理時にTiO2の焼結が進み、表面積が小さく
なるため、光触媒の活性が損なわれるという問題もあ
る。
【0005】本発明は上記したような従来技術の問題点
に鑑みなされたものであり、その主な目的は、活性が高
く効率的に悪臭成分を分解・除去可能であり、更に水中
の有害成分、例えば大腸菌等の殺菌、殺藻、ハロゲン化
合物を分解、除去することもできる光触媒とその製造方
法を安価に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的は本発明に
よれば、光により励起される光触媒であって、第1の金
属酸化物微粉を核とする第2の金属酸化物の微粉からな
ることを特徴とする光触媒、及び金属アルコキシドの溶
液に金属酸化物微粉または第1の金属酸化物ゾルを混合
したものを加水分解することにより脱水縮重合させて前
記第1の金属酸化物を核とする第2の金属酸化物の微粉
のゾルを得、該ゾルを乾燥させることにより第1の金属
酸化物を核とする第2の金属酸化物の微粉からなる光触
媒を得ることを特徴とする光触媒の製造方法を提供する
ことにより達成される。焼結温度まで加熱しないこと
で、その製造が容易になると共に製造された第2の金属
酸化物微粉の比表面積が大きくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】例えばアルコールを溶媒とする金
属アルコキシドの溶液にSiO2などの第1の金属酸化
物微粉またはそのゾルを混合したものを加水分解するこ
とにより脱水縮重合させて第1の金属酸化物を核とする
第2の金属アルコキシドの微粉のゾルを得、該ゾルを乾
燥させることにより金属酸化物の微粉からなる光触媒を
得る。このとき、第1の金属酸化物と第2の金属酸化物
とを共にTiO2などの同じものを用いても良く、ま
た、第1の金属酸化物をSiO2、Al23、ZrO2
ZnO、MgO等とし、第2の金属酸化物をTiO2
どとしても良い。また、第1及び第2の金属酸化物は共
に1種類の金属の酸化物であっても、例えばSi−Ti
などの複数種類の金属の複合酸化物であっても良い。
【0008】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。
【0009】実施例1 28.4gのチタンテトライソプロポキシド(日本曹達
製造)をイソプロピルアルコールに溶解し、700ml
の溶液をつくる。また、気相法で合成されたSiO2
粉(商品名AEROSiL OX50、平均粒径:10nm、日本ア
エロジル製造)を1〜5g、水41g、25%アンモニ
ア水溶液65g(水の量は合計でチタンテトライソプロ
ポキシドの50倍モルとする)をイソプロピルアルコー
ルに溶解し、300mlの懸濁液を作る。この2つの液
を常温で混ぜ、チタンテトライソプロポキシドを加水分
解・脱水縮重合し、SiO2(第1の金属酸化物)微粉
を核とするTiO2(第2の金属酸化物)微粉のゾルを
得る。
【0010】このゾル中に含まれる水、イソプロピルア
ルコール、アンモニアをエバポレータ(蒸発器)で除去
し、更に150〜180℃、1Torr前後の雰囲気で
3〜5時間真空乾燥を行う。その後、400〜600℃
で1〜5時間熱処理を行うことにより、SiO2微粉を
核とするTiO2微粉が得られた。このTiO2微粉はX
線解析では、アモルファスと結晶(アナターゼ型)の混
合物であった。
【0011】実施例2 28.4gのチタンテトライソプロポキシドと2.5〜
12.5gのSiO2ゾル(商品名IPA−ST、日産
化学製造、平均粒径:20nm、溶媒イソプロピルアル
コール、SiO2含有量40wt%)をイソプロピルア
ルコールに溶解し、700mlの溶液を作る。また、水
41g、25%アンモニア水溶液65g(水の量は合計
でチタンテトライソプロポキシドの50倍モルとする)
をイソプロピルアルコールに溶解し、300mlの懸濁
液を作る。この2つの液を常温で混ぜ、チタンテトライ
ソプロポキシドを加水分解・脱水縮重合し、SiO2
粉を核とするTiO2微粉のゾルを得る。
【0012】このゾル中に含まれる水、イソプロピルア
ルコール、アンモニアをエバポレータ(蒸発器)で除去
し、更に150〜180℃、1Torr前後の雰囲気で
3〜5時間真空乾燥を行う。その後、400〜600℃
で1〜5時間熱処理を行うことにより、SiO2微粉を
核とするTiO2微粉が得られた。このTiO2微粉も実
施例1と同様にX線解析では、アモルファスと結晶(ア
ナターゼ型)の混合物であった。
【0013】上記実施例1及び実施例2で得られたSi
2微粉を核とするTiO2微粉の光触媒としての脱臭能
力を図1に示す試験装置により試験した。この試験装置
は5Lのガラス製セパラブルフラスコの容器1と、その
内部に設けられ、後記する光触媒が塗布されたガラス板
Gを支持するためのたステンレス鋼から試料台3とを有
している。試料台2の中央部には直径70mmの開口4
が形成されている。容器1は容器本体1aと蓋1bとか
ら構成され、クランプ5によって互いに気密に固定され
るようになっている。また、容器1内はファン6によっ
て撹拌し得るようになっていると共にその温度は温度計
7により計測し得るようになっている。更に、容器1の
底部外側にはガラス板Gに塗布された光触媒に向けて紫
外線を照射するためのランプ8が設けられている。本実
施例ではこの紫外線ランプ8にブラックライト(波長3
00〜450nm)を用いた。
【0014】以下に、上記試験装置による試験手順を説
明する。まず、上記実施例1及び実施例2で得られたT
iO2微粉をガラス板Gに各々塗布する。このとき、こ
の微粉は凝集しているので、乳鉢などで粉砕し、イソプ
ロピルアルコール中に懸濁させ、更に懸濁液中の微粉の
凝集を超音波で解き、ガラス板Gに粉としての目付け2
0〜100g/m2(例えば60g/m2)となるように
塗布した後、60〜80℃で0.5〜2時間乾燥させ
る。比較例として、TiO2のアナターゼ型結晶の粉
(試薬、和光純薬工業製造)を乳鉢などで粉砕し、イソ
プロピルアルコール中に懸濁させ、懸濁液中の微粉の凝
集を超音波で解き、ガラス板Gに粉としての目付け20
〜100g/m2(例えば60g/m2)になるように塗
布した後、60〜80℃で0.5〜2時間乾燥させたも
のも用意する。
【0015】次に、TiO2微粉Oが塗布されたガラス
板Gを、塗布面が開口4に合うように上記試験装置内の
試料台3に支持し、容器本体1aと蓋1bとをクランプ
5によって固定する。そして、容器1内に悪臭成分とし
てアセトアルデヒドガスを注入・採取口9からシリンジ
で注入し、300〜350ppmの濃度にする。この状
態で15〜30分間撹拌し、放置した後、撹拌しつつ2
mW/cm2の強さの紫外線をガラス板GのTiO2微粉塗
布面に照射する。照射直後、照射15分、30分、60
分後のアセトアルデヒドガス濃度をガスクロマトグラフ
ィーで測定した。この試験を実施例1、実施例2、比較
例のTiO2微粉について行った。その結果としてのア
セトアルデヒド除去率の経時変化、構造、比表面積を表
1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】上記した説明により明らかなように、本
発明による光触媒によれば、第1の金属酸化物微粉を核
とする第2の金属酸化物の結晶の微粉からなることによ
り、比表面積が大きくなり、触媒としての活性点が多く
なることから脱臭能力が大幅に向上する。また、本発明
による光触媒の製造方法によれば、金属アルコキシドの
溶液に金属酸化物微粉または第1の金属酸化物ゾルを混
合したものを加水分解することにより脱水縮重合させて
第1の金属酸化物を核とする第2の金属酸化物の結晶の
微粉のゾルを得、これを乾燥させることにより第2の金
属酸化物の結晶の微粉からなる光触媒を製造することに
より、焼結温度まで加熱しないことから製品の比表面積
が大きくなり、脱臭能力が向上すると共に製造に多くの
熱エネルギーを必要とせず、コストが低廉化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒によるアセトアルデヒド除去率の経時変
化を調べるための試験装置。
【符号の説明】 1 容器 1a 容器本体 1b 蓋 3 試料台 4 開口 5 クランプ 6 ファン 7 温度計 8 紫外線ランプ 9 注入・採取口 G ガラス板 O TiO2微粉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/36 ZABG

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光により励起される光触媒であって、 第1の金属酸化物微粉を核とする第2の金属酸化物の結
    晶の微粉からなることを特徴とする光触媒。
  2. 【請求項2】 金属アルコキシドの溶液に金属酸化物
    微粉または第1の金属酸化物ゾルを混合したものを加水
    分解することにより脱水縮重合させて前記第1の金属酸
    化物を核とする第2の金属酸化物の微粉のゾルを得、該
    ゾルを乾燥させることにより第1の金属酸化物を核とす
    る第2の金属酸化物の結晶の微粉からなる光触媒を得る
    ことを特徴とする光触媒の製造方法。
JP7199212A 1995-07-11 1995-07-11 光触媒とその製造方法 Pending JPH0924281A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0975745A (ja) * 1995-09-14 1997-03-25 Agency Of Ind Science & Technol 新規な光反応用触媒及びそれを使用する光触媒反応方法
JPH10235201A (ja) * 1997-02-24 1998-09-08 Tao:Kk 光触媒体及びその製造法
WO1999033565A1 (fr) * 1997-12-24 1999-07-08 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Photocatalyseur a base d'oxyde de titane, procede de preparation et utilisation de ce dernier
JP2002253964A (ja) * 2001-03-02 2002-09-10 Andes Denki Kk 有機金属化合物を用いた酸化物光触媒材料およびその応用品
JP2002253975A (ja) * 2001-03-02 2002-09-10 Hachinohe National College Of Technology 有機金属化合物を用いた酸化物光触媒材料およびその応用品

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JP2002253964A (ja) * 2001-03-02 2002-09-10 Andes Denki Kk 有機金属化合物を用いた酸化物光触媒材料およびその応用品
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