JP3959226B2 - 光触媒体および光触媒体コーティング剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は酸化チタン、それを用いてなる光触媒体および光触媒体コーティング剤に関するものである。詳細には、可視光線の照射によって高い触媒活性を示す酸化チタン、それを用いてなる光触媒体および光触媒体コーティング剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体に紫外線を照射すると強い還元作用を持つ電子と強い酸化作用を持つ正孔が生成し、半導体に接触した分子種を酸化還元作用により分解する。このような作用を光触媒作用と呼び、この光触媒作用を利用することによって、大気中のNOxの分解、居住空間や作業空間での悪臭物質やかび等の分解除去、あるいは水中の有機溶剤や農薬、界面活性剤等の環境汚染物質の分解除去を行うことができる。光触媒作用を示す物質として酸化チタンが注目され、酸化チタンからなる光触媒体が市販されている。
【0003】
しかしながら、現在市販されている酸化チタンからなる光触媒体は、可視光線を照射する場合には十分な光触媒作用を示すものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、可視光線を照射することによって高い光触媒作用を示す光触媒体、その触媒成分としての酸化チタンおよび光触媒体コーティング剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、光触媒用途に好適な酸化チタンについて検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち本発明は、触媒成分として、紫外線カットフィルターと赤外線カットフィルターとを装着した500Wキセノンランプによる可視光線照射1分後に、測定温度:室温、測定のときの可視光線照射:有り、標準試料:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)の条件で測定した電子スピン共鳴スペクトルについて、g値2.002〜2.008から求められるスピン濃度Xが3.10×1016spin/g以上であり、かつg値1.930〜2.030の間に4つのピークを有し、それらピークの内の極大となるピークがg値1.990〜2.020の間に存在してなることを特徴とする酸化チタン(ただし、X線光電子分光法で酸化チタンの結合エネルギー458eV〜460eVの間にあるチタンのピークの半価幅を4回測定した時の1回目と2回目のチタンのピークの半価幅の平均値をAとし、3回目と4回目のチタンのピークの半価幅の平均値をBとし、前記半価幅A、Bから以下の式(I)
X=B/A (I)
で示される指数Xが0.92以下0.64以上であり、かつ紫外可視拡散反射スペクトルを測定したときの、波長220nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をCとし、波長400nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をDとし、前記積分値C、Dから以下の式(II)
Y=D/C (II)
で示される指数Yが0.14以上であることを特徴とする酸化チタン〔チタンのピークの半価幅は、X線光電子分光法により、X線源としてMgKα 8kV 30mAを使用し、
1.測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回、
2.測定1回につき56秒要する酸素(O)のピークの測定を2回、
3.測定1回につき80秒要する炭素(C)のピークの測定を2回、
4.測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回、1、2、3、4の順序で、全ての操作が10分以内に終えるように行って求める。〕を除く。)を含む光触媒体を提供するものである。
【0007】
また本発明は、前記の酸化チタンと溶媒とを含む光触媒体コーティング剤を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の酸化チタンは、可視光線照射後に測定した電子スピン共鳴(以下、ESRという。)スペクトルから求められるスピン濃度Xが1.50×1016spin/g以上、好ましくは3.10×1016spin/g以上である。
【0009】
本発明において、スピン濃度Xは、酸化チタンに可視光線を照射した後、ESRスペクトルを測定し、次いで、得られたスペクトルについてg値2.002〜2.008の間の面積値を求め、この面積値から算出する。g値2.002〜2.008は磁束密度3365〜3375Gに対応する。
【0010】
スピン濃度Xの算出に際して、(1)可視光線の照射は、図1に示す分光特性を有する紫外線カットフィルター(商品名:Y−45、東芝硝子製)と図2に示す分光特性を有する赤外線カットフィルター(商品名:IRA−25S、東芝硝子製)とを装着した500Wキセノンランプ(商品名:ランプハウスUI−502Q,ランプUXL−500D,点灯装置XB−50101AA−A、ウシオ電機製)を光源として用い1分間行われる。
【0011】
スピン濃度Xの算出に際して、(2)ESRスペクトルの測定は、可視光線を1分間照射した後、ESP−300(BRUKER製)を用い、可視光線を照射した状態で行われる。尚、ESRスペクトルの測定条件は、温度:室温、圧力:大気圧、Microwave Frequncy:9.47GHz(=9.47×109-1)、Center Field:3400G、Sweep Width:500G、Sweep Time:84s、Time Const.:20ms、Mod.Amplitude:2G、測定範囲:3150〜3650G、積算回数:5回、測定用パイレックス製反応管測定部の径:直径2mm、ピーク位置検出:DPPHを用いて補正する、である。
【0012】
スピン濃度Xの算出に際して、(3)酸化チタンのスピン濃度(spin/g)は、酸化チタンのESRスペクトルとスピン濃度が既知の物質のESRスペクトルとを対比して行う。
【0013】
具体的には、例えば、スピン濃度が既知の物質として、4−ヒドロキシ−2,2,6,6―テトラメチルピペリジン−1−オキシル(以下、TEMPOLという。)を用い、電子スピン共鳴(大家博昭、山内淳 著:講談社サイエンティフィック、第44頁)の記載に従って、以下の▲1▼〜▲6▼の方法で行う。
▲1▼ TEMPOL0.00993gを水20mLに溶解してTEMPOL水溶液を得、次に得られたTEMPOL水溶液1mLを水で50mLに希釈した水溶液(a1)と、水溶液(a1)5mLを水で10mLに希釈した水溶液(a2)とを調製する。水溶液(a1)と水溶液(a2)についてESRスペクトル(微分形)を測定する。それらESRスペクトル(微分形)を積分形に変換し、その面積を求め、各々の面積値とする。水溶液(a1)の面積値A1は1.178×107であり、水溶液(a2)の面積値A2は4.614×106である。面積は、ESRスペクトル(微分形)を積分形に変換した後、区分求積分法等によって求める。
▲2▼ 用いる測定セルの測定領域の体積(直径2mm、高さ2.5cm)は7.854×10-5Lである。
▲3▼ 水溶液(a1)のTEMPOL濃度9.930×10-6g/mL(=5.773×10-5mol/L)と測定領域の体積とから、測定領域のTEMPOLのmol数は4.534×10-9molとなる。TEMPOLは1分子当りスピンを1つもつことから、水溶液(a1)の測定領域におけるスピン数B1は2.731×1015となる。
▲4▼ ▲3▼と同様にして水溶液(a2)のスピン数B2を求めると、1.367×1015となる。
▲5▼ ▲1▼で得られる面積値A1、面積値A2と▲3▼で得られるスピン数B1および▲4▼で得られるスピン数B2から、面積値Aとスピン数Bとの関係を原点を通る直線として最小2乗法で計算すると下式(I)が得られる。
B=2.40×108A (I)
▲6▼ 酸化チタンについてESRスペクトルを測定し、g値2.002〜2.008の範囲のESRスペクトル(微分形)を積分形に変換し、その面積を求め、面積値Cとする。下式(II)によりスピン濃度を求める。
スピン濃度(spin/g)=2.40×108×C/(D×2.5/E) (II)
〔式中、Cは面積値、Dは酸化チタンの重量(g)、Eは測定セルに酸化チタンを充填したときの試料部の長さ(cm)を示す。〕
【0014】
本発明の酸化チタンは、可視光線照射後に測定した電子スピン共鳴スペクトルから求められるスピン濃度Xと可視光線照射前に測定した電子スピン共鳴スペクトルから求められるスピン濃度Yとの比(X/Y)が1.00を超え、さらには1.15以上であることが好ましい。尚、スピン濃度Yは、可視光線を遮断した状態でESRスペクトルを測定し、次いで、得られたスペクトルについてg値2.002〜2.008の間の面積値を求め、この面積値から算出する。このESRスペクトルの測定、スピン濃度Yの算出は、スピン濃度Xを算出したときの前記(2)、(3)と同じ操作で行う。
【0015】
また、本発明の酸化チタンは、ESRスペクトルにおいてg値1.930〜2.030(磁束密度3329〜3501Gに対応する。)の間に3つ以上のピークを有し、かつそれらピークの内の極大となるピークがg値1.990〜2.020(磁束密度3345〜3396Gに対応する。)の間に存在することが好ましく、さらには、g値1.976〜2.029(磁束密度3330〜3420Gに対応する。)の間に3つ以上のピークを有し、かつそれらピークの内の極大となるピークがg値1.999〜2.008(磁束密度3365〜3380Gに対応する。)の間に存在することが適当である。
【0016】
さらに、本発明の酸化チタンは、可視光線を遮断した状態でESRスペクトルを測定し、次いで、得られたスペクトルについてg値2.008〜2.020(磁束密度3345〜3365Gに対応する。)の間の面積値を求め、この面積値から算出されるスピン濃度Zが3×1016以下、さらには1×1016以下であることが好ましい。スピン濃度Zの算出は、スピン濃度Xを算出したときの前記(2)、(3)において(3)の▲6▼のg値範囲を2.008〜2.020に変えた以外は同様にして行う。
【0017】
本発明の酸化チタンは、通常、可視光線照射前に測定したESRスペクトルから求められるスピン濃度Yが2.00×1015spin/g以上、好ましくは1.80×1016spin/g以上である。
【0018】
本発明の酸化チタンの形状は、使用方法により異なり一義的ではないが、例えば、粒子状、繊維状が挙げられる。また、酸化チタンには、本発明の効果を損なわない範囲で他の無機化合物を混合してもよいし、または混合した後、熱処理等して混合物を複合化してもよい。他の無機化合物としては、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。
【0019】
本発明の特定のスピンをもつ酸化チタンは、例えば、塩酸と塩化チタンとを混合した後、冷却しながら攪拌下で塩基を添加し、次いで洗浄、焼成する方法で製造することができる。その他、市販の水酸化チタンのうち、ある種のものを焼成することによって、スピンをもつ酸化チタンを製造できることもある。例えば、α−水酸化チタンを焼成すれば、スピンをもつ酸化チタンが得られる。
【0020】
本発明の光触媒体は、触媒成分として、前述した特定のスピンをもつ酸化チタンを含む。
【0021】
この光触媒体としては、例えば、粒子状酸化チタンに成形助剤を添加した後、押出成形して得られたシート状光触媒体、繊維状酸化チタンと有機繊維とを交絡させて得られたシート状光触媒体、金属製または樹脂製の支持体に酸化チタンを塗布または被覆して得られた光触媒体が挙げられる。また、光触媒体には、その機械的強度、成形性を向上させることを目的に、その他の無機化合物、高分子樹脂、成形助剤、結合剤、帯電防止剤、吸着剤等を添加しもよい。その他の無機化合物としては、例えばシリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)および紫外線の照射に対し光触媒活性を示す酸化チタンが挙げられる。
【0022】
この光触媒体の使用に際しては、例えば、可視光線を透過するガラス容器に光触媒体と被処理液または被処理気体とを入れ、光源を用いて光触媒体に波長が430nm以上である可視光線を照射すればよい。光源としては、波長が430nm以上である可視光線を含む光線を照射できるものであれば制限されるものではなく、例えば太陽光線、蛍光灯、ハロゲンランプ、ブラックライト、キセノンランプ、水銀灯が適用できる。
【0023】
本発明の光触媒体コーティング剤は、前述した特定のスピンをもつ酸化チタンと溶媒とを含む。光触媒体コーティング剤は、建築材料、自動車材料等に酸化チタンを塗布すること、または建築材料、自動車材料等を酸化チタンで被覆することを容易にし、かつ建築材料、自動車材料に高い光触媒活性を付与することを可能とする。溶媒としては、塗布後または被覆後に蒸発して酸化チタンに残存しない溶媒が好ましく、例えば、水、塩酸、アルコール類、ケトン類がある。
【0024】
この光触媒体コーティング剤は、例えば、酸化チタンを水に分散させてスラリー化する方法、または酸化チタンを酸で解膠させる方法で製造することができる。分散では、必要に応じて分散剤を添加してもよい。
【0025】
【実施例】
実施例では、2−プロパノールに対する粒子状酸化チタンの光分解作用について述べるが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1
0.5mol/Lの塩酸水溶液330gを1Lフラスコ中に入れ、その後四塩化チタン(試薬特級、和光純薬工業製)75gを入れ回転数400rpmで攪拌し、氷水で冷却しながら25%アンモニア水(試薬特級、和光純薬工業製)430gを約45分で滴下し加水分解を行った。得られた試料を濾過後、60℃の温水で30回リパルプ洗浄し70℃で乾燥した。次いで、空気中350℃で1時間焼成して、粒子状酸化チタンを得た。得られた酸化チタンのESR測定の結果を表1に示し、ESRスペクトルを図4に示す。図4中の矢印はピークの位置を表している。
【0026】
密閉式のガラス製反応容器(直径8cm×高さ10cm、容量約0.5リットル)内に、直径5cmのガラス製シャーレを設置し、そのシャーレ上に、上で得られた粒子状酸化チタンだけからなる光触媒体を0.3g置いた。反応容器内を混合ガス(酸素と窒素との体積比が1:4である。)で満たし、2−プロパノールを4.5μmol封入し、波長が430nm以上である可視光線の照射を行った。光触媒体の光分解作用を、照射により生成した2−プロパノールの酸化分解生成物である二酸化炭素の濃度を光音響マルチガスモニタ(1312型、INNOVA製)で測定することによって、評価した。二酸化炭素の生成速度は光触媒体1gあたり8.37μmol/hであった。尚、光源には、図1に示す分光特性を有する紫外線カットフィルター(商品名:Y−45、東芝硝子製)と図3に示す分光特性を有する赤外線カットフィルター(商品名:スーパーコールドフィルター、ウシオ電機製)とを装着した500Wキセノンランプ(商品名:オプティカルモジュレックスSX−UI500XQ、ランプUXL−500SX、ウシオ電機製)を用いた。
【0027】
また、上で得られた粒子状水酸化チタンを分散させて光触媒体コーティング剤を調製し、これを壁材に塗布、乾燥することによって壁材表面に均一に酸化チタンの層が形成される。
【0028】
比較例1
α−水酸化チタン(キシダ化学製)を空気中で400℃1時間焼成して、粒子状酸化チタンを得た。得られた酸化チタンのESR測定の結果を表1に示し、ESRスペクトルを図4に示す。図4中の矢印はピークの位置を表している。次いで、得られた酸化チタンを用い、実施例1と同様にして光触媒体の光分解作用を評価した。この時の二酸化炭素の生成速度は光触媒体1gあたり1.41μmol/hであった。
【0029】
比較例2
β−水酸化チタン(キシダ化学製)を空気中で400℃1時間焼成して、粒子状酸化チタンを得た。得られた酸化チタンのESR測定の結果を表1に示し、ESRスペクトルを図4に示す。図4中の矢印はピークの位置を表している。次いで、得られた酸化チタンを用い、実施例1と同様にして光触媒体の光分解作用を評価した。このときの二酸化炭素の生成速度は光触媒体1gあたり0.00μmol/hであった。
【0030】
比較例3
市販の酸化チタン(商品名:P−25、デグッサ製)を用い、実施例1と同様にして光触媒の光分解作用を評価した。このときの二酸化炭素の生成速度は光触媒体1gあたり0.52μmol/hであった。酸化チタンのESR測定の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0003959226
【0032】
【発明の効果】
本発明の酸化チタンは、波長が430nm以上である可視光線の照射により、高い光触媒作用を示す。本発明の光触媒体(酸化チタンだけからなる光触媒体を含む。)は、酸化チタンが示す光触媒作用により、プロパノールのようなアルコール類等を効率的に分解することができる。また、本発明の光触媒体コーティング剤は、建築材料、自動車材料のような各種材料に酸化チタンを塗布すること、または各種材料を酸化チタンで被覆することを容易にし、各種材料に高い光触媒作用を付与することを可能とする。
【0033】
また、可視光線が当る環境に、本発明の光触媒体や光触媒体コーティング剤により酸化チタンを塗布された材料を設置することによって、環境中のNOxもしくは煙草臭を分解したり、または放射菌のような細菌、藻類、かび類等の増殖を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スピン濃度算出のための可視光線照射および実施例における光触媒体の光分解作用評価のための可視光線照射の際、光源に装着した紫外線カットフィルターの分光特性を示す波長−透過率線図。
【図2】 スピン濃度算出のための可視光線照射の際、光源に装着した赤外線カットフィルターの分光特性を示す波長−透過率線図。
【図3】 実施例における光触媒体の光分解作用評価のための可視光線照射の際、光源に装着した赤外線カットフィルターの分光特性を示す波長−透過率線図。
【図4】 実施例および比較例の酸化チタンのESRスペクトル。

Claims (2)

  1. 触媒成分として、紫外線カットフィルターと赤外線カットフィルターとを装着した500Wキセノンランプによる可視光線照射1分後に、測定温度:室温、測定のときの可視光線照射:有り、標準試料:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPOL)の条件で測定した電子スピン共鳴スペクトルについて、g値2.002〜2.008から求められるスピン濃度Xが3.10×1016spin/g以上であり、かつg値1.930〜2.030の間に4つのピークを有し、それらピークの内の極大となるピークがg値1.990〜2.020の間に存在してなることを特徴とする酸化チタン(ただし、X線光電子分光法で酸化チタンの結合エネルギー458eV〜460eVの間にあるチタンのピークの半価幅を4回測定した時の1回目と2回目のチタンのピークの半価幅の平均値をAとし、3回目と4回目のチタンのピークの半価幅の平均値をBとし、前記半価幅A、Bから以下の式(I)
    X=B/A (I)
    で示される指数Xが0.92以下0.64以上であり、かつ紫外可視拡散反射スペクトルを測定したときの、波長220nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をCとし、波長400nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をDとし、前記積分値C、Dから以下の式(II)
    Y=D/C (II)
    で示される指数Yが0.14以上であることを特徴とする酸化チタン〔チタンのピークの半価幅は、X線光電子分光法により、X線源としてMgKα 8kV 30mAを使用し、
    1.測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回、
    2.測定1回につき56秒要する酸素(O)のピークの測定を2回、
    3.測定1回につき80秒要する炭素(C)のピークの測定を2回、
    4.測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回、1、2、3、4の順序で、全ての操作が10分以内に終えるように行って求める。〕を除く。)を含む光触媒体。
  2. 請求項1記載の酸化チタンと溶媒とを含む光媒体コーティング剤。
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