JP2002211928A - 可視光反応型チタン酸化物及びその製造方法並びに汚染物質の除去方法 - Google Patents

可視光反応型チタン酸化物及びその製造方法並びに汚染物質の除去方法

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JP2002211928A
JP2002211928A JP2000404987A JP2000404987A JP2002211928A JP 2002211928 A JP2002211928 A JP 2002211928A JP 2000404987 A JP2000404987 A JP 2000404987A JP 2000404987 A JP2000404987 A JP 2000404987A JP 2002211928 A JP2002211928 A JP 2002211928A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温の熱処理が全く不要であり、アナターゼ
型の可視光反応型チタン酸化物を容易に製造する方法、
この方法により製造され且つ汚染物質の除去(低減)効
果に優れるこのチタン酸化物及び汚染物質の除去方法を
提供する。 【解決手段】 本可視光反応型チタン酸化物は、アナタ
ーゼ型であり、且つ可視光で感応する二酸化チタンであ
る。W元素を含むこともできる。蛍光灯の光線下におい
てアンモニア等の汚染物質と接触することにより分解す
ることができる。このチタン酸化物は、チタンアルコキ
サイド、有機溶媒及び酸を含む溶液を加水分解させ、そ
の後得られたゲルを150℃以下(特に15〜120
℃)で乾燥させて製造される。可視光線(蛍光灯等)下
において上記酸化物と汚染物質とを接触させることによ
り汚染物質(アンモニア、窒素酸化物、ホルムアルデヒ
ド等)を分解させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光灯の光線等の
可視光線において感応する可視光反応型チタン酸化物、
蛍光灯の光線下においてアンモニア等の汚染物質と接触
することによりアンモニア等を分解することができる可
視光反応型チタン酸化物及びその製造方法並びにそれを
用いた汚染物質の除去方法に関する。本発明は、所定の
汚染物質を除去する製品及びその分野、更にいえば酸化
チタンが従来利用されている分野全般、例えば、空気清
浄器、空気清浄のための壁材、屋内装置品、便座、便
器、更には酸化チタンの光触媒機能を利用した全ての分
野等に広く利用される。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機有害物質(環境ホルモ
ン、例えば、ダイオキシン類及びアセトアルデヒト類
等)、窒素酸化物、硫黄酸化物、病原菌、カビ類等の汚
染物質を含んだ空気(大気)をチタン酸化物等の光触媒
機能により、分解させることが試みられている。チタン
酸化物自体の光触媒機能は紫外光領域の波長により得ら
れるものである(特開平7−331120号公報、「第
27回ニューセラミックスセミナーテキスト 「21世
紀のセラミックス産業における環境とリサイクル」 平
成12年3月2日、主催:ニューセラミックス懇話会及
び社団法人大阪府技術協会等)。特に、後者の第72頁
には、「酸化チタン触媒は、主に380nm以下の紫外
光領域に光吸収を持ち可視光領域の光は吸収できな
い。」とある。更に、「最新光触媒技術」(エヌ・ティ
ーエス社発行、第16頁)」にも同旨の記載がある。し
かし、生活空間においては、可視光領域の波長の方が圧
倒的に多く存在するので、可視光領域の波長に反応する
可視光反応型酸化チタンが望まれている。
【0003】この可視光反応型チタン酸化物としては、
酸素欠陥を有するもの又は少なくとも表層に1価のイオ
ンを含有するものが知られている(特開2000−15
7841号公報)。しかし、この酸素欠陥型チタン酸化
物は製造するのに複雑であり、しかも酸化雰囲気で使用
された場合の性能安定性が十分でない。また、酸化チタ
ン粒子表面に金属微粒子を担持させた可視光反応型チタ
ン酸化物も知られている(特開2000−262906
号公報)。しかし、これも、金属微粒子を担持させる工
程が必要であり製法が煩雑であり、金属粒子を均一に且
つ強固に固着させることが困難である。更に、上記いず
れのチタン酸化物も、300〜400℃程度以上の熱処
理(特に600〜650℃が良いとされている。)を行
って、アナターゼ型にする必要があり、製造が複雑であ
り且つ熱源も多く必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたものであり、高温の熱処理が全く不要で
あり、アナターゼ型の可視光反応型チタン酸化物を容易
に製造する方法、この方法により製造され且つ汚染物質
の除去(低減)効果に優れる可視光反応型チタン酸化
物、及びこの可視光反応型チタン酸化物を用いた汚染物
質の除去方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の可視光反
応型チタン酸化物は、アナターゼ型であり、且つ可視光
で感応する二酸化チタンであることを特徴とする。請求
項2記載の可視光反応型チタン酸化物は、アナターゼ型
であり、且つ波長と吸光度との関係を示すスペクトル曲
線において、300〜350nmの領域を示す面積と4
00nm以上の領域を示す面積との比が1:(0.3以
上)であることを特徴とする。請求項4記載の可視光反
応型チタン酸化物は、アナターゼ型であり、且つ蛍光灯
の光線下においてアンモニアと接触することによりアン
モニアを分解することができる二酸化チタンであること
を特徴とする。請求項5記載の可視光反応型チタン酸化
物は、ゾルゲル法で得られるゲルを150℃以下におい
て乾燥させて得られ、且つアナターゼ型であり、更に可
視光で感応する二酸化チタンであることを特徴とする。
請求項6記載の可視光反応型チタン酸化物は、ゾルゲル
法で得られるゲルを150℃以下において乾燥させて得
られ、且つアナターゼ型であり、更に蛍光灯の光線下に
おいて汚染物質と接触することにより該汚染物質を分解
することができる二酸化チタンであることを特徴とす
る。
【0006】請求項9記載の可視光反応型チタン酸化物
の製造方法は、チタンアルコキサイド、有機溶媒及び酸
を含む溶液を加水分解させ、その後、得られたゲルを1
50℃以下で乾燥させて、請求項1乃至7のいずれかに
記載の二酸化チタンを製造することを特徴とする。
【0007】上記発明において、二酸化チタンはアナタ
ーゼ型であり、且つ可視光で感応するものである。この
場合の「可視光」の意味は少なくとも400nm以上、
通常392nm以上において感応するものであるとす
る。この可視光感応程度は特に問わないが、例えば、上
記300〜350nmの領域(紫外光領域)を示す面積
(図29及び図30のS1参照)と400nm以上の領
域(可視光領域)を示す面積(同図のS2参照)との比
が1:(0.2以上)、好ましくは1:(0.3以
上)、より好ましくは1:(0.4以上)、更に好まし
くは1:(0.5以上)、更に一層好ましくは1:
(0.6以上)、特に好ましくは1:(0.8以上)と
することができる。また、上記300〜400nmの領
域(多くは紫外光領域)を示す面積と400nm以上の
領域(可視光領域)を示す面積の比が1:(0.1以
上)、好ましくは1:(0.2以上)、より好ましくは
1:(0.3以上)、更に好ましくは1:(0.4以
上)、更に一層好ましくは1:(0.5以上)とするこ
とができる。尚、従来の市販品である二酸化チタンはこ
の比がほとんどゼロである(図29及び図10参照)。
更に、試験によると300℃で乾燥したものは、この比
はゼロである(図30及び図20参照)。
【0008】更に、上記酸化チタンには、この可視光感
応作用を阻害しない範囲において、他の金属元素成分を
導入してもよい。例えば、この金属成分としては、F
e、Co、Ni等の遷移元素、Ag、Pt、Au等の貴
金属元素、W等が挙げられる。このうち、Wが好まし
い。このタングステン(その他の元素)/チタン複合酸
化物中の、酸化物としてのチタン量(TiO)を10
0重量%とした場合に、酸化物としてのタングステン
(WO)の含有量は0.01〜10重量%とすること
ができ、好ましくは0.1〜1重量%である。また、上
記WとTiとの元素当量比(W/Ti)は3.2×10
−5〜0.038とすることができ、好ましくは3.4
×10−4〜3.5×10−3である。この含有量であ
る場合には更に一層優れた光触媒機能が得られる場合が
ある。また、これが10重量%を超える場合は、チタン
への結晶化を妨げる、又は光触媒機能を低下させる恐れ
がある。このタングステン元素を導入するには、チタン
アルコキサイドに更にタングステン酸化合物を含み、例
えば、(1)チタンアルコキサイド有機溶液(エタノー
ル等)にタングステン酸化合物水溶液を混合し、攪拌し
て加水分解する、(2)チタンアルコキサイド及びタン
グステン酸化合物の有機溶液(メタノール、エタノール
等)を得、これを加水分解する等により、所定のゲル組
成物を製造できる。尚、両者の混合方法、加水分解方法
等は上記以外でもよい。
【0009】上記「チタンアルコキサイド」を構成する
アルキル基は特に限定されないが、通常、乾燥時に除去
されやすいものが用いられ、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基(特にイソプロピル基)等が用いられ
る。このうち、安定で取り扱いやすいプロピル基(特に
イソプロピル基)、エチル基が好ましい。上記「有機溶
媒」はゾルゲル法を具現できるものであればよく、チタ
ンアルコキサイドを溶解できる溶媒であればよく、その
有機溶媒の種類は特に問わないが、通常、アルコール
(特に水を溶解するエタノール、メタノール、プロパノ
ール等、このうち通常、エタノールが使用される。)が
用いられる。
【0010】また、上記「酸」も特に問わず、無機酸
(塩酸、硫酸、リン酸等)、有機酸(蟻酸、しゅう酸
等)を問わないが、通常は、揮散可能な塩酸(塩化水
素)が用いられる。従って、上記有機溶媒はアルコール
であり、且つ上記酸は塩酸(塩化水素)であるものが好
ましい。上記「水」はアルコキサイドを加水分解してゲ
ル化するのに用いられる。この配合量は特に限定されな
いが、通常、アルコキサイド100重量部に対して、
0.1〜100重量部、好ましくは1〜20重量部が用
いられる。また、これらの配合物の混合のための攪拌時
間、その温度は特に問わないが、通常、20℃で15分
以上であり、特に30分以上が好ましい。尚、加温する
こともできるが、通常、80℃以下程度である。また、
加水分解する場合のpHは、加水分解さえすればよく、
特に限定されないが、通常は酸性側で行う。このpHは
低い程、安定したアナターゼ結晶を示すので好ましく、
5.5以下が好ましく、5以下がより好ましい。通常、
このpHは2以上、好ましくは3以上である。
【0011】上記「乾燥温度」は、所定の反応物である
ゲル等を乾燥させるとともに可視光活性を喪失しない範
囲の温度であればよいが、通常、150℃以下である
(図20参照)。これが150℃を超える場合は可視項
活性が大きく低減するとともに、粉末が炭化するように
なり好ましくない。この乾燥温度は、この好ましくは1
40℃以下、より好ましくは130℃以下であり、更に
好ましくは120℃以下、特に好ましくは110℃以下
である。また、15℃未満でも良いが通常15℃以上で
ある。15℃未満では、常圧下においてゲル等が十分に
乾燥しないので好ましくない。尚、減圧乾燥することに
より15℃未満の乾燥温度とすることもできるし、減圧
下において15℃以上の上記温度で乾燥することもでき
る。以上より、可視光感応特性、乾燥程度及び結晶化度
等を考慮すると、この乾燥温度は、15〜140℃が好
ましく、40〜120℃がより好ましく、60〜110
℃が更に好ましい。
【0012】上記汚染物質は、二酸化チタンと接触する
ことにより分解(又は変質)できるものであれば特に限
定されず、例えば、(1)アンモニア、窒素酸化物、ホ
ルムアルデヒド又はアセトアルデヒド、硫黄酸化物、又
は(2)環境ホルモン、更にはメチレンブルー(この色
の脱色作用)等とすることができる。
【0013】本発明の可視光反応型チタン酸化物の製造
は、具体的に説明すれば、例えば、以下のように行うこ
とができる。アルコール等の溶媒に、チタンアルコキシ
ド、必要に応じて、酸及び/又は安定化剤及び/又はポ
リエチレングリコールを配合し、更に必要に応じてタン
グステン化合物(通常、水溶液又は溶解可能なアルコー
ル液として)を配合して攪拌し、チタンゾル(又はタン
グステン/チタン複合ゾル)を得る。これを攪拌し、そ
の後、所定温度で乾燥して、酸化チタン粉末を得ること
ができる。尚、このタングステンはチタンの一部を置換
している。尚、タングステンの一部が置換せず、タング
ステン又はその酸化物として存在する場合もある。必要
に応じて添加される上記安定化剤としては、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン
類、アセチルアセトン等のケトン類などが挙げられる。
【0014】上記タングステン化合物としては、ペンタ
エトキシタングステン、ペンタイソプロポキシタングス
テン、クエン酸ナトリウムタングステン、塩化タングス
テン及びタングステン酸ナトリウム二水和物等が挙げら
れる。タングステン/チタン複合酸化物において、タン
グステンの含有量は、タングステン/チタン複合酸化物
100重量%に対して、タングステンの含有量は0.0
1〜10重量%とすることができ、好ましくは0.1〜
1重量%である。これが10重量%を超える場合は、チ
タンへの結晶化を妨げる、又は光触媒機能を低下させる
恐れがある。
【0015】上記チタン酸化物の形状は特に問わず、粉
末形状でも、更にそれを造粒したものでもよい。更に、
所定の担体又は被覆用基材を被覆して層状又は膜状とな
ったものでも良い。この担体としては、例えば、ゼオラ
イト、シリカ及びアルミナ等の多孔質な吸着体等が挙げ
られる。この被覆用基材は、特に限定されないが、便
座、便器、屋内装置品等の基材が挙げられる。
【0016】上記可視光線を含む光線は、蛍光灯による
光線であるものとすることができる。蛍光灯20Wで4
0ルクスでも十分に使用できる。尚、紫外線も含む光線
であればより一層優れた分解除去効果が示すこととな
る。
【0017】更に、上記チタン酸化物の表面に、アパタ
イトを島状に、即ち部分的に被覆形成させたものとする
ことができる。このアパタイトは、有害物質の吸着剤と
して働き、吸着された有害物質が酸化チタンに接触して
効率よく有害物質を分解させることができる。これが酸
化チタン表面を完全に覆っていると、酸化チタンの光触
媒機能を十分に発揮させることができないため好ましく
ない。また、被覆方法は、特に限定されるものではな
く、公知の方法を用いて被覆することができる。
【0018】本発明の汚染物質の除去方法は、可視光線
を含む光線下において、上記請求項1乃至8のいずれか
に記載の発明に係わる可視光反応型チタン酸化物と汚染
物質とを接触させることにより該汚染物質を分解させる
ことを特徴とする。この接触の方法は特に限定されない
が、チタン酸化物粒子とこの汚染物質を含む空気(汚染
空気)若しくは水(汚染水)等と接触させてもよい。ま
た、このチタン酸化物粒子を用いて所定形状に成形した
成形体又はこの粒子を用いて被膜を作成したこの被膜付
き対象物を構成するこのチタン酸化物粒子と接触させて
もよい。上記「汚染物質」は、前記に説明するものを適
用できる。上記可視光線を含む光線は、前記に示すよう
に、蛍光灯による光線であるものとすることができる。
蛍光灯20Wで40ルクスでも十分に使用できる。そし
て、この条件下において、100ppm濃度のアンモニ
アを80%以上、特に85%以上、更に88%以上、除
去できる(図6〜9、及び図19参照)。尚、紫外線も
含む光線であればより一層優れた分解除去効果が示すこ
ととなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、実施例を
挙げて具体的に説明する。 実施例1 [I]可視光反応型チタン酸化物粒子(W含有)につい
て (1)タングステン元素含有酸化チタン粒子の製造 まず、ビーカーの中に、エタノール100g、アセチル
アセトン(添加しなくてもよい。)6g、チタンテトラ
イソプロキシド100g(0.35モル、TiO
算:28g)、塩酸6gを入れ、攪拌し、加水分解さ
せ、チタンゾルを調整した。このゾルの色は薄い褐色透
明を示した。その後、タングステン酸ナトリウム二水和
物0.1g(3.0×10−4モル、WO換算:0.
07g)の水溶液を入れ、攪拌し、タングステン/チタ
ン複合ゾルを調整し、その後ゲル化させた。尚、WO
換算重量/TiO換算重量の比は0.0025(0.
25重量%)、WO換算モル/TiO換算モルの比
は0.00086(0.086モル%)、上記WとTi
との金属元素当量比(W/Ti)は0.00086であ
る。 次いで、15℃、24時間、60℃、12時間、
80℃、12時間、100℃、12時間の各条件にて
乾燥し、乾燥粉末を得た。この後の状態はいずれもやや
黄色を帯びていた。尚、上記の乾燥後のものは湿潤状
態であった。
【0020】上記各乾燥後粉末のX線分析を行い、その
結果を各々図1(15℃乾燥)、図2(60℃乾燥)、
図3(80℃乾燥)、図4(100℃乾燥)に示す。ま
た、これらの結果をまとめたものを図5に示す。このX
線回折装置としては、理学電気株式会社製の「RINT
2000」を用いた。これらの結果によれば、いずれ
もアナターゼ型結晶のピークを示し、ルチル型結構を示
さなかった。更に、乾燥温度を高くすればする程、X線
回折ピークがシャープになり、結晶化度が向上すること
を示している。従って、乾燥温度は、15℃の常温乾燥
よりも、60℃、更には80〜100℃がより好ましい
ことが判る。
【0021】(2)性能評価 上記各乾燥後粉末のアンモニア分解性能を、以下の測定
方法により評価した。 試験場所;暗室 試料重量;0.1g 試料容器;透明容器、3リットル容量、気体採取器セッ
ト、「ガステトラバック」、ガス試料の注入口及び排出
口を備える。 ガス初期濃度:アンモニア100ppm 試験濃度;15℃ ガス測定方法;ガステック検知管 蛍光灯;商品名「PL20SSW−F/18」 蛍光灯の配置距離;光源と試料表面との距離200cm
【0022】具体的な測定方法は以下の通りである。ま
ず、暗室で3リットル容器内に、上記各試料0.1gを
入れたシャーレを入れる。そこへ、アンモニア濃度が1
00ppmに調整されたアンモニアガスを2リットル注
入し、その入れたガスを30分後に排出し、直ちに10
0ppmのアンモニアガス2リットルを注入する。この
作業を繰り返し実施し、アンモニアをこの容器に入れた
試料に完全に飽和吸着させた。尚、15℃、60℃及び
80℃の各乾燥品については上記に示す飽和吸着処理を
省略している。、このことは、容器中のアンモニアガス
を排出し、新たに100ppmに調整されたアンモニア
ガスを注入し、30分後にガス検知管で100ppmを
確認した。尚、照度計(「YAGAMI LUXMET
ER IM−500」)を用いて試料位置の照度を40
ルクスとした。そして、試料を上記所定位置に2時間放
置をし、テトラバック中のガスを放出し、新たに100
ppmに調整されたアンモニアガス2リットルを注入
し、注入後より30分後、ガス検知管で測定した所、1
0ppmに低下した。これを所定回数繰り返し、これら
の結果を図6(乾燥温度:15℃)、図7(同60
℃)、図8(同80℃)、図9(同100℃)に示す。
尚、100℃乾燥品においては、上記と同条件下、1時
間放置した(反応させた)所、3ppmまで低下し、1
4時間放置した(反応させた)所、0ppmまで低下し
た。
【0023】これらの結果によれば、いずれも、30分
間という短い時間であっても、100ppm濃度のアン
モニアが10ppm程度まで(特に100℃乾燥品では
5ppmまでも)低下することが判り、極めてアンモニ
ア除去効果に優れることが判る。また、上記100℃乾
燥品において、上記の如く30分放置ではなく、1時間
放置した所、30分後の10ppmに対して、3ppm
まで低下し、更に14時間放置では0ppmまで低下し
た。更に、比較のために、上記従来品(「ST−01」
(石原産業社製)及び市販のアナターゼ型二酸化チタン
粉末(和光純薬社製、試薬)についても、同様に試験し
たが、いずれも、全くアンモニアが減少せず(100p
pmのまま)、反応が全く生じなかった。更に、前者の
従来品(「ST−01」(石原産業社製)においては、
更に20時間放置しても、全く反応を示さなかった。
【0024】(3)吸光特性 上記100℃乾燥試料(実施例品ともいう。)の吸光特
性を調べ、その結果を図10に示す。比較のために、ア
ナターゼ型二酸化チタン(石原産業株式会社製、商品名
「ST−01」、従来品ともいう。)も合わせて調べ、
その結果も図10に併記した。この吸光度は、分光光度
計(島津製作所製、商品名「島津自記分光光度計 UV
−3100PC」)を用いて、波長280〜600nm
(紫外光領域及び可視光領域)において測定した。図1
0によれば、この実施例品は、この従来品よりも可視光
領域側の波長である400nm以上で、特に430〜4
80nm位まで十分に大きな吸収を示している。しかも
可視光領域の面積が、従来品と比べると極めて大きいこ
とが確認できた。このことは、図29に示すように、3
00〜350nmの紫外領域の面積(S1)と比べて可
視光領域(S2)が略同等であり、可視光感応領域が従
来品と比べて極めて大きいことが判る。また、上記30
0〜400nmの領域(多くは紫外光領域)を示す面積
と400nm以上の領域(可視光領域)を示す面積の比
が、図29に示すように、従来品では1:(ほとんど
0)であるが、実施例品では1:0.46と、極めて大
きい。このように、紫外光領域だけでなく可視光領域の
波長においても実施例品は優れた吸光特性を示すことか
ら、可視光領域においても、優れた光触媒機能を発揮で
きることが判った。このことは、従来、可視光領域では
酸化チタンの光触媒作用が発現されないという前記観点
からすると驚きである。
【0025】[II]可視光反応型チタン酸化物粒子
(W含有せず)について まず、ビーカーの中に、エタノール100g、アセチル
アセトン(添加しなくてもよい。)6g、チタンテトラ
イソプロキシド100g(0.35モル、TiO
算:28g)、ポリエチレングリコール(平均分子量:
200、添加しなくてもよい。)10g及び塩酸水溶液
(純分36重量%)7gを入れ、室温(20℃)下、6
0分間攪拌し、加水分解させ、チタンゾルを調整した。
このゾルの色は薄い褐色透明を示した。その後、15
℃、24時間、60℃、12時間、80℃、12時
間 100℃、12時間、150℃、12時間、
200℃、12時間、300℃、12時間の各条件に
て乾燥し、乾燥(又は湿潤状)粉末を得た。〜の粉
末はいずれもやや黄色を帯びていたが、〜の高温で
乾燥したものは、黒色の炭化状となっていた。の乾燥
後のものは湿潤状態であった。
【0026】これらの乾燥等の粉末の結晶構造は、上記
のWを含有しないものと同様に、アナターゼ構造を示し
た(図11〜17及びそれらをまとめた図18参照)。
また、上記の100℃乾燥粉末のアンモニア分解性能
も、前記と同様に行った所、図19に示すように、上記
Wを含有しないものと略同等の極めて優れた性能を示
し、約10ppm程度と低減させることができた。
【0027】また、図20によれば、(60℃乾燥
品)〜(150℃乾燥品)のものは、可視光領域で感
応しており、このうち特に、〜の低温度乾燥品にお
いては、前記のW含有品と同様に、可視光領域側の波長
である400nm以上で、特に430〜480nm位ま
で十分に大きな吸収を示している。このことは、図30
に示すように、300〜350nmの紫外領域の面積
(S1)と可視光領域の面積(S2)の比が大きい。ま
た、上記300〜400nmの領域面積と400nm以
上の領域面積の比が、図30に示すように、1:[0.
51()、0.29()、0.54()、0.1
6()]であり、特に60℃乾燥品()及び100
℃乾燥品()は著しく大きな値を示しており、驚くべ
きことである。尚、200℃乾燥品(、0.06)及
び300℃乾燥品(、0)であり、ほとんど又は全く
感応しなかった。以上より、W元素を含有しない二酸化
チタン自身の粉末においても、W元素を含有する二酸化
チタン粉末と同様の優れた可視光反応性能を示すことが
判った。このことも、前記と同様に、全く予期しない結
果であった。
【0028】実施例2;酸素欠陥の有無について 前記従来技術欄に示すように、酸素欠陥構造のアナター
ゼ型の二酸化チタンが可視光線に反応するということが
知られているので、実施例1で製造したものが、酸素欠
陥構造を有するか否かについて検討した。下記に示す各
試料について、チタンの2p電子に帰属されるピークに
ついて、470〜425eVの範囲でX線光電子分光法
を行った。この分析装置としては、島津製作所社製の
「ESCA750」を用いた。 (試験に用いた試料) 比較品(「ST−01」)、60℃乾燥品、10
0℃乾燥品(W含有せず。)、100℃乾燥品(W含
有する。) これらのTiピーク(2P3/2及び2P1/2)の説
明図を、図21〜24に各々示す。更に、上記、及
びの3試料についての2つTiピークをまとめて説明
した図を図25に示す。これらの結果によれば、いずれ
にも、酸素欠陥である際にチタンの原子価の変化により
生じる、Ti(2P)のピーク位置のシフトは観察され
なかった。しかも、本発明品である試料〜は、酸素
欠陥型でない従来品と同スペクトルを示している。更
に、本発明品は、空気下において即ち還元雰囲気下での
製造ではなく、しかも原料のアルコキサイドが価数4の
金属アルコキサイドを用いて、通常の方法で酸化チタン
を製造しているので、酸素欠陥品ではあるとは考えられ
ない。以上より、本発明品である試料〜は、酸素欠
陥を生じていないことは明らかである。
【0029】実施例3:攪拌時間の検討について 上記実施例1の(I)に示す乾燥温度を100℃とする
場合(試料)において、攪拌時間を15分及び60分
とすること以外は、上記実施例の(I)と同様にして、
可視光反応型酸化チタンを製造した。尚、乾燥時間は1
00℃である。この酸化チタンの結晶構造を前記と同様
に分析した結果を、図26(攪拌時間15分)及び図2
7(攪拌時間60分)の示す。この結果によれば、攪拌
時間が長いほど、結晶化度が向上していることが判る。
従って、60分以上攪拌するのが好ましい。尚、この図
から判るように、いずれもアナターゼ構造であることが
判る。
【0030】実施例4;pHの影響について 本実施例は、pHの影響について試験したものである。
即ち、上記実施例1の(II)において、塩酸の添加量
を調整してpHを4.7、5.4及び6.3に調整した
こと以外は、同様にして、酸化チタンを製造した。それ
らのX線回折結果を図28に示す。この結果によれば、
pHが低い程、安定したアナターゼ結晶を示した。この
結果によれば、処理すべきpHは5.5以下が好まし
く、5以下がより好ましい。通常、このpHは2以上、
好ましくは3以上である。
【0031】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて種々の実施
例とすることができる。例えば、上記可視光型酸化チタ
ンを製造するためのゾルゲル法としては、上記場合に限
らず、チタニウムアルコキサイド、溶媒又は酸等の種類
及びその配合量、水配合量、安定剤の種類及びその有無
等は、特に限定されず、種々のものを変更使用できる。
また、上記ポリエチレングリコールは配合しなくてもよ
い。この場合には、乾燥時間を短縮できる。また、攪拌
時間、攪拌温度も種々変更できる。更に、これらの攪拌
時間、攪拌温度、乾燥温度及び乾燥時間の組合せも種々
のものとすることができる。また、上記添加成分元素と
してのW以外に、Ag、Pt、Au、Fe、Cu等を用
いることもできる。これらの1種でも良いし、2種以上
を混合してもよい。また、対象となる汚染物質として上
記実施例ではアンモニアのみを試験しているが、他に、
少なくとも、窒素酸化物、ホルムアルデヒド又はアセト
アルデヒドについても同様に優れる効果を具備するもの
といえる。このことは、紫外線下であるものの従来のア
ナターゼ型二酸化チタンがこれらに効果を有することが
周知であるためである。
【0032】
【発明の効果】本発明のチタン酸化物粒子は可視光反応
型であるため、一般的な蛍光灯等の光にも反応し、効率
よく有害物質(特にアンモニア等)を分解することがで
きる。また、本発明の製造方法によれば、乾燥するだけ
で優れた性能を示す可視光反応型酸化チタンを製造する
ことができる。従って、本発明の汚染物質の除去方法に
よれば、簡易に製造できた可視光反応型酸化チタンをも
って、効率よく汚染物質を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】15℃で乾燥させて製造された可視光反応型酸
化チタン(W含有)のX線回折結果を示す説明図であ
る。
【図2】60℃で乾燥させて製造された可視光反応型酸
化チタン(W含有)のX線回折結果を示す説明図であ
る。
【図3】80℃で乾燥させて製造された可視光反応型酸
化チタン(W含有)のX線回折結果を示す説明図であ
る。
【図4】100℃で乾燥させて製造された可視光反応型
酸化チタン(W含有)のX線回折結果を示す説明図であ
る。
【図5】図1〜図4に示すX線回折結果をまとめて示す
説明図である。
【図6】15℃で乾燥させて製造された可視光反応型酸
化チタン(W含有)のアンモニア分解性能の結果を示す
グラフである。
【図7】60℃で乾燥させて製造された可視光反応型酸
化チタン(W含有)のアンモニア分解性能の結果を示す
グラフである。
【図8】80℃で乾燥させて製造された可視光反応型酸
化チタン(W含有)のアンモニア分解性能の結果を示す
グラフである。
【図9】100℃で乾燥させて製造された可視光反応型
酸化チタン(W含有)のアンモニア分解性能の結果を示
すグラフである。
【図10】100℃で乾燥させて製造された可視光反応
型酸化チタン(W含有)及び従来の酸化チタンの吸光度
を表すグラフである。
【図11】15℃で乾燥させて製造された可視光反応型
酸化チタン(W含有せず。)のX線回折結果を示す説明
図である。
【図12】80℃で乾燥させて製造された可視光反応型
酸化チタン(W含有せず。)のX線回折結果を示す説明
図である。
【図13】100℃で乾燥させて製造された可視光反応
型酸化チタン(W含有せず。)のX線回折結果を示す説
明図である。
【図14】150℃で乾燥させて製造された可視光反応
型酸化チタン(W含有せず。)のアンモニア分解性能の
結果を示すグラフである。
【図15】200℃で乾燥させて製造された可視光反応
型酸化チタン(W含有せず。)のアンモニア分解性能の
結果を示すグラフである。
【図16】300℃で乾燥させて製造された可視光反応
型酸化チタン(W含有せず。)のアンモニア分解性能の
結果を示すグラフである。
【図17】400℃で乾燥させて製造された可視光反応
型酸化チタン(W含有せず。)のアンモニア分解性能の
結果を示すグラフである。
【図18】各乾燥温度で製造された可視光反応型酸化チ
タン(W含有せず。)のX線回折結果をまとめて示す説
明図である。
【図19】100℃で乾燥させて製造された可視光反応
型酸化チタン(W含有せず。)のアンモニア分解性能の
結果を示すグラフである。
【図20】各乾燥温度で乾燥させて製造された可視光反
応型酸化チタン(W含有せず。)の吸光度を表すグラフ
である。
【図21】従来品ついてのTiピーク(2P3/2及び
2P1/2)を示すグラフである。
【図22】60℃乾燥品におけるTiピーク(2P3/
2及び2P1/2)を示すグラフである。
【図23】100℃乾燥品(W含有せず。)におけるT
iピーク(2P3/2及び2P1/2)を示すグラフで
ある。
【図24】100℃乾燥品(W含有する。)におけるT
iピーク(2P3/2及び2P1/2)を示すグラフで
ある。
【図25】図21〜24におけるTiピーク(2P3/
2及び2P1/2)を合わせて示すグラフである。
【図26】攪拌時間15分にて製造された可視光反応型
酸化チタンのX線回折結果を示す説明図である。
【図27】攪拌時間60分にて製造された可視光反応型
酸化チタンのX線回折結果を示す説明図である。
【図28】pHを変えた場合に製造された可視光反応型
酸化チタンのX線回折結果を示す説明図である。
【図29】図10に示す吸光度曲線において300〜3
50nmの紫外領域の面積(S1)と可視光領域の面積
(S2)の比を説明するグラフである。
【図30】図20に示す吸光度曲線において300〜3
50nmの紫外領域の面積(S1)と可視光領域の面積
(S2)の比を説明するグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/30 B01J 35/02 ZABJ 35/02 ZAB C02F 1/30 C02F 1/30 B01D 53/36 J Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 CC02 CC07 CC08 HH05 JJ04 KK08 LL02 MM02 QQ20 4D037 AA00 AB12 AB18 BA16 4D048 AA06 AA08 AA19 AB03 BA07X BA13X BA27X BA41X BA42X CC38 CC40 EA01 4G047 CA02 CB06 CC03 CD03 CD07 4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA48A BB04A BB04B BC60A BC60B CA05 CA10 CA11 CA13 CA17 EC22X EC22Y EC27 FA01 FB08 FB57 FC07

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナターゼ型であり、且つ可視光で感応
    する二酸化チタンであることを特徴とする可視光反応型
    チタン酸化物。
  2. 【請求項2】 アナターゼ型であり、且つ波長と吸光度
    との関係を示すスペクトル曲線において、300〜35
    0nmの領域を示す面積と400nm以上の領域を示す
    面積との比が1:(0.2以上)であることを特徴とす
    る可視光反応型チタン酸化物。
  3. 【請求項3】 上記300〜350nmの領域を示す面
    積(U)と400nm以上の領域を示す面積(V)との
    比が1:(0.4以上)である請求項2記載の可視光反
    応型チタン酸化物。
  4. 【請求項4】 アナターゼ型であり、且つ蛍光灯の光線
    下においてアンモニアと接触することによりアンモニア
    を分解することができる二酸化チタンであることを特徴
    とする可視光反応型チタン酸化物。
  5. 【請求項5】 ゾルゲル法で得られるゲルを150℃以
    下において乾燥させて得られ、且つアナターゼ型であ
    り、更に可視光で感応する二酸化チタンであることを特
    徴とする可視光反応型チタン酸化物。
  6. 【請求項6】 ゾルゲル法で得られるゲルを150℃以
    下において乾燥させて得られ、且つアナターゼ型であ
    り、更に蛍光灯の光線下において汚染物質と接触するこ
    とにより該汚染物質を分解することができる二酸化チタ
    ンであることを特徴とする可視光反応型チタン酸化物。
  7. 【請求項7】 上記汚染物質は、アンモニア、窒素酸化
    物、ホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドである請求
    項6記載の可視光反応型チタン酸化物。
  8. 【請求項8】 更に、タングステン元素を含む請求項1
    乃至7のいずれかに記載の可視光反応型チタン酸化物。
  9. 【請求項9】 チタンアルコキサイド及び有機溶媒を含
    む溶液を加水分解させ、その後、得られたゲルを150
    ℃以下で乾燥させて、請求項1乃至7のいずれかに記載
    の二酸化チタンを製造することを特徴とする可視光反応
    型チタン酸化物の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記加水分解は酸を用いて行われる請
    求項9記載の可視光反応型チタン酸化物の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記有機溶媒はアルコールであり、上
    記酸は塩酸である請求項10記載の可視光反応型チタン
    酸化物の製造方法。
  12. 【請求項12】 乾燥温度は15〜120℃である請求
    項9、10又は11に記載の可視光反応型チタン酸化物
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 更に、タングステン酸化合物が配合さ
    れて加水分解される請求項10乃至12のいずれかに記
    載の可視光反応型チタン酸化物の製造方法。
  14. 【請求項14】 可視光線を含む光線下において、上記
    請求項1乃至8のいずれかに記載の可視光反応型チタン
    酸化物と汚染物質とを接触させることにより該汚染物質
    を分解させることを特徴とする汚染物質の除去方法。
  15. 【請求項15】 上記汚染物質は空気若しくは水に含ま
    れている請求項14記載の汚染物質の除去方法。、
  16. 【請求項16】 上記汚染物質は、アンモニア、窒素酸
    化物、ホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドである請
    求項14又は15に記載の汚染物質の除去方法。
  17. 【請求項17】 上記可視光線を含む光線は、蛍光灯に
    よる光線である請求項14、15又は16に記載の汚染
    物質の除去方法。
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