JPH09241675A - 界面活性剤 - Google Patents

界面活性剤

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JPH09241675A
JPH09241675A JP8081897A JP8189796A JPH09241675A JP H09241675 A JPH09241675 A JP H09241675A JP 8081897 A JP8081897 A JP 8081897A JP 8189796 A JP8189796 A JP 8189796A JP H09241675 A JPH09241675 A JP H09241675A
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JP
Japan
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anacardic acid
base
salt
surfactant
acid
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Withdrawn
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JP8081897A
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Inventor
Tsunetaro Kuwata
恒太郎 桑田
Mitsuo Konishi
満月男 小西
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナカルド酸と塩基から調製した、着色がな
く、抗菌力を有し、かつ、皮膚に対して穏和な作用を有
し、しかも、低濃度で界面活性能を発現し、優れた洗浄
力・起泡力および泡持続性を有する界面活性剤を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 アナカルド酸のアルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩、アンモニウム塩または有機アミン塩を活
性成分とする界面活性剤で、この活性剤を調製する際の
塩基量がアナカルド酸1モルに対して、1価塩基ならば
0.50〜1.50モル、2価塩基ならば0.25〜
0.75モルであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤、化粧品、医
薬品、農薬、繊維、プラスチックなど様々な分野で利用
される界面活性剤に関する。さらに詳しくは、カシュー
油中に含まれるアナカルド酸と塩基から調製した界面活
性剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】界面活性剤は1分子中に性質の異なる親
水性基と疎水性基を有する両親媒性化合物であり、乳化
・可溶化・浸透・ぬれ・分散・起泡・潤滑・洗浄・保湿
・殺菌・帯電防止・柔軟など様々な界面現象に関わる化
学物質であり、洗剤、化粧品、医薬品、農薬、繊維、プ
ラスチックなど様々な分野で利用されている。
【0003】トイレタリー、化粧品業界での界面活性剤
の開発動向を見ると、かつては洗浄性能が優先され、皮
膚に対する安全性(生体適合性)や環境への影響(環境
適合性)に対する関心は、それに比較して低い傾向があ
った。しかし、近年、界面活性剤の多様化に伴う種類、
量の増大や環境破壊に対する関心の高まりから、生体適
合性・環境適合性に優れた界面活性剤の開発が強く望ま
れている。
【0004】古くからの界面活性剤としては石鹸があ
り、今日ではアルキルサルフェート、アルキルエーテル
サルフェートに代表される硫酸塩型アニオン界面活性
剤、アシルグルタメートのような末端にカルボン酸を有
するアミノ酸型アニオン界面活性剤、リン酸エステル型
アニオン界面活性剤、アルキルグルコシドのようなノニ
オン界面活性剤などが使用されている。この中で、アミ
ノ酸型、リン酸エステル型アニオン界面活性剤は、皮膚
への安全性を希求した界面活性剤である。
【0005】界面活性剤を洗浄剤としての利用という観
点から考えると、皮膚刺激性が低いということは非常に
重要な視点ではあるものの、起泡力、界面活性能など洗
浄剤としての性能を著しく低下させることは、その使用
目的から致命的である。この点でアミノ酸型、リン酸エ
ステル型の界面活性剤は、皮膚に対する刺激は低いもの
の、洗浄力、起泡力が若干劣る。特にリン酸エステル系
界面活性剤は、水中のカルシウムイオンと容易に結合
し、不溶性塩として析出してしまうため、硬度の高い水
を用いた場合には、洗浄性および起泡性が低下する。さ
らに、この塩は皮膚や毛髪に付着するため、洗浄後の感
触の変化、すなわち、表面の潤滑性が低下し、毛髪のき
しみ感や皮膚のかさつき、粉っぽさをもたらすという問
題がある。したがって、新規の低刺激性界面活性剤を開
発する上で、その安全性と洗浄基剤としての性能の両立
が最も大きな課題となる。
【0006】アナカルド酸はカシューナッツの殻から採
取されるカシュー油(CashewNut Shell
Liquid;CNSL)中の1成分である。カシュ
ー油のうち熱処理をしていない、いわゆる天然カシュー
油は、アナカルド酸を主成分として含み、その他にカル
ドール、カルダノールなどを含んでいる。その含有量
は、カシュー油の産地により若干差があるが、例えば、
インド産の天然カシュー油は、アナカルド酸約70重量
%、カルドール約25重量%、カルダノールおよび2−
メチルカルドールを数重量%含有している。
【0007】アナカルド酸は、下記一般式(1)
【化1】 〔式中、Rは下記式(2)で表される基である。〕
【0008】
【化2】 で表される6位に炭素数15のアルキル基またはアルケ
ニル基を有するサリチル酸誘導体である。
【0009】また、カルドール、カルダノールおよび2
−メチルカルドールは、それぞれ下記一般式(3)、
(4)、(5)
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】 〔式(3)〜(5)中、Rは一般式(1)と同じ基であ
る。〕で表される1価あるいは2価フェノール誘導体で
ある。
【0012】アナカルド酸は様々な生理活性(特開平6
−329536号公報)や抗菌性(J.Agric.F
ood Chem.1993,41,1016)が見い
出されている有用化合物であり、にきび治療剤、虫歯予
防剤、食品および化粧料の酸化防止剤、口腔用抗菌剤、
抗肥満症剤、抗潰瘍剤、皮膚劣化防止剤等、主に医薬品
としての利用が期待されている。ただし、フリーのアナ
カルド酸は非常に皮膚刺激性が高く、かぶれを起こすと
いう問題があった。
【0013】アナカルド酸塩の界面活性能については、
2ナトリウム塩で調べられている(J.Proc.In
st.Chem.,33,81,1961)。しかし、
アナカルド酸2ナトリウム塩は抗菌性はあるものの、本
発明者らの研究では、1%水溶液でpHが13を越え、
皮膚刺激性が高くなり、また、腐敗を想起させるような
褐色味を帯びた着色があり、このままではトイレタリ
ー、化粧品分野への界面活性剤として使用できない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アナカルド
酸と塩基から調製した、着色がなく、抗菌力を有し、か
つ、皮膚に対して穏和な作用を有し、しかも、低濃度で
界面活性能を発現し、優れた洗浄力・起泡力および泡持
続性を有する界面活性剤を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に対し鋭意研究を行った結果、フリーのアナカルド酸で
は皮膚刺激性が非常に高く、アナカルド酸2ナトリウム
塩でも皮膚刺激性および着色が問題となっていたが、驚
くべきことにアナカルド酸塩を調製する際の塩基量を調
節することにより、得られたアナカルド酸塩が着色がな
く、かつ、皮膚に対して低刺激性であること、さらに、
抗菌性を有し、低濃度で洗浄基剤として優れた性能を有
することを見い出し、本発明に至ったものである。
【0016】すなわち、本発明は、〔1〕アナカルド酸
のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム
塩または有機アミン塩を活性成分とする界面活性剤で、
このアナカルド酸塩を調製する際の塩基量がアナカルド
酸1モルに対して、1価塩基ならば0.50〜1.50
モル、2価塩基ならば0.25〜0.75モルであるこ
とを特徴とする界面活性剤、〔2〕アナカルド酸純度が
90重量%以上であることを特徴とする〔1〕記載の界
面活性剤、〔3〕アナカルド酸中に含有されるカルドー
ルの含有率が5重量%以下であることを特徴とする
〔1〕に記載の界面活性剤、〔4〕アナカルド酸中に含
有されるカルダノールの含有率が10重量%以下である
ことを特徴とする〔1〕に記載の界面活性剤、〔5〕ア
ナカルド酸塩の5重量%水溶液のpHが20℃で5.0
〜10.0であることを特徴とする〔1〕記載の界面活
性剤、に関する。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、アナカルド酸塩はアナカルド酸に適当な塩基を
加えることにより、調製することができる。ここで使用
されるアナカルド酸は、天然カシュー油から種々の方法
により精製することができる。例えば、イオン交換樹脂
法、液−液分配法、薄層クロマトグラフィー法、鉛塩法
などにより精製できる。特に弱塩基性アニオン交換樹脂
IRA−68(オルガノ社製)により精製すると、高純
度で、しかも、着色のないアナカルド酸を得ることがで
きる。精製したアナカルド酸が着色している場合には、
活性炭などの脱色剤を用いて脱色することができる。
【0018】得られるアナカルド酸は、アナカルド酸の
芳香核に結合した炭素数15の直鎖炭化水素基中の二重
結合数が0、1、2、3個であるエノマーの混合物(不
飽和アナカルド酸)であるが、これらをそのまま混合物
で用いてもよいし、各エノマーに分離したものを用いて
もよい。エノマーの組成比には特に制限はなく、天然カ
シュー油から上記の精製法により得られたアナカルド酸
エノマー混合物を、そのまま用いることもできるし、各
エノマーに分離し、任意の組成比にしたものを用いるこ
ともできる。さらには、二重結合を水添して飽和(飽和
アナカルド酸)としたものを用いてもよいし、不飽和ア
ナカルド酸と飽和アナカルド酸を任意の組成比で混合し
たものを用いてもよい。二重結合の水添には種々の公知
の方法があるが、例えば、触媒にPd−Cを用いて、水
素圧10〜20atmで水添を行うと、収率良く飽和ア
ナカルド酸を得ることができる。ここで使用されるアナ
カルド酸の純度は90重量%以上で、好ましくは95重
量%以上、さらに好ましくは98重量%以上である。こ
れよりアナカルド酸純度が低いと、良好な界面活性能が
得られないばかりでなく、皮膚に対する刺激性が高くな
る場合もあり好ましくない。
【0019】天然CNSL中で、アナカルド酸に次いで
含有率の高いカルドールは、アナカルド酸と極性等物性
が似かよっており、分離が難しく、皮膚刺激性が高い。
このため、精製アナカルド酸に含有されるカルドール
は、5重量%以下が好ましい。これより含有率が高い場
合には、本発明により調製された界面活性剤は、カルド
ールによる皮膚刺激性が高くなり、また、界面活性能も
低下するので好ましくない。
【0020】また、不純物として含有されるカルダノー
ルは、10重量%以下が好ましく、さらに好ましくは5
重量%以下である。カルダノールはカルドールに比べる
と、皮膚刺激性は低いものの、10重量%を越えると、
界面活性能を著しく低下させるので好ましくない。
【0021】ここで使用される塩基とは、アナカルド酸
のカルボキシル基と塩を形成できる塩基であり、例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属およびマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、リン酸
塩、リン酸水素塩やトリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミンなどの
有機アミンやアンモニア、炭酸アンモニウムなどの4級
アンモニウム塩である。この中で、水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化マグネシ
ウム、炭酸マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミ
ン、アンモニア、炭酸アンモニウムが好ましい。これら
は単独で用いてもよいし、任意の割合で組み合わせて用
いてもよい。
【0022】アナカルド酸塩を調製する際の塩基の量
は、水酸化ナトリウムやトリエタノールアミンなど1価
の塩基ならば、アナカルド酸1モルに対して、0.50
〜1.50モルであり、好ましくは0.80〜1.20
モルである。また、水酸化マグネシウムなど2価の塩基
ならば、0.25〜0.75モルであり、好ましくは
0.40〜0.60モルである。アナカルド酸に対して
これより塩基の量が少ないと、フリーのアナカルド酸量
が増加するので、皮膚刺激性が急激に増し、良好な界面
活性能が得られない。また、これより塩基の量が多い
と、pHが上昇し、皮膚への刺激性が増すともに、褐色
の着色が起こり好ましくない。
【0023】また、アナカルド酸塩の調製は、無溶媒で
行ってもよいし、適当な溶媒を用いて行ってもよい。溶
媒には特に制限はなく、アナカルド酸と塩基の両方を溶
解する溶媒を用いてもよいし、どちらか一方を溶解する
溶媒、あるいはどちらも溶解しない溶媒を用いてもよ
い。例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベ
ンゼン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、ア
セトニトリル、アセトン、テトラヒドロフランなどであ
る。
【0024】アナカルド酸塩調製時の温度は、無溶媒で
行う場合には、アナカルド酸の融点〜150℃であり、
好ましくはアナカルド酸の融点〜100℃である。温度
が高くなると、アルカリの共存によりアナカルド酸の脱
炭酸が促進されるので、150℃より高いのは好ましく
ない。溶媒を用いて行う場合には、溶媒の融点〜150
℃であり、好ましくは溶媒の融点〜100℃である。
【0025】調製したアナカルド酸塩の5重量%水溶液
のpHは、20℃において好ましくは5.0〜10.0
であり、さらに好ましくは6.5〜8.5である。本発
明中のアナカルド酸塩を界面活性剤として用いるときの
濃度は、0.01mM以上であり、好ましくは0.10
mM以上である。これより低い濃度では、良好な界面活
性能が得られない。
【0026】本発明の界面活性剤には、上記必須成分の
他に公知の添加剤を配合することができる。例えば、本
発明の効果を損なわない量のアニオン性界面活性剤、カ
チオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活
性剤、高級アルコール、流動パラフィン、エステル油な
どの油性成分、ブチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、ポリエチレングリコールなどの保湿
剤成分、カチオン性・アニオン性・非イオン性の水溶性
高分子、動植物の天然エキスおよびその誘導体、クエン
酸、ローズマリーエキスなどのpH調整剤、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウムなどの無機塩、金属イオン封鎖剤、
防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、栄養剤、収れん剤、清涼
化剤、角質剥離・溶解剤、抗脂漏剤、消炎剤、制汗剤、
消臭剤、抗ヒスタミン剤、ホルモン、紫外線吸収剤、色
素、香料などを用途に応じて配合することができる。
【0027】
【実施例】次に、実施例を用いて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。 〔アナカルド酸の精製〕インド産のCNSLから、弱塩
基性アニオン交換樹脂IRA−68(オルガノ社製)を
用いて精製したアナカルド酸を用いた。アナカルド酸の
純度は98.5重量%であった。粗アナカルド酸はCN
SLを活性炭処理して脱色したものを用いた。アナカル
ド酸純度は73.3重量%であり、カルドール、カルダ
ノールの含有率は、それぞれ12.5重量%、11.2
重量%であった。。
【0028】〔飽和アナカルド酸の調製〕飽和アナカル
ド酸は、不飽和アナカルド酸をエタノールに溶解し、触
媒に10%Pd−Cを用いて、水素圧20atmで側鎖
二重結合を水添して得た。 〔アナカルド酸塩の調製〕アナカルド酸塩は、不飽和ま
たは飽和アナカルド酸を適当な溶媒(水、エタノール)
中、塩基と作用させ調製した。
【0029】(実施例1)本発明の界面活性剤を用いた
配合例1〜7の洗浄剤の泡立ち量、泡持続性、皮膚刺激
性、抗菌性、着色の度合いを、下記の方法に基づいて評
価した。その評価結果を表1に示した。 〔泡立ち量測定〕各界面活性剤組成物について、5重量
%水溶液を調製し、この水溶液100mlを目盛り付き
容器に注入する。上記溶液中に撹拌羽根を、羽根の上部
が液面から5cmとなるように設置し、液温25℃、回
転数1000rpmで、30秒間撹拌した。撹拌停止直
後の泡の体積(ml)を測定し、泡立ち量とした。ま
た、泡持続性の測定は、撹拌停止5分後の泡残存量を測
定し、撹拌停止直後の泡立ち量との比から、泡残存率
(%)として評価した。
【0030】〔皮膚刺激性試験〕各界面活性剤組成物に
ついて、10重量%水溶液を調製し、この水溶液にモル
モットを1日4時間、3日間浸漬する。計12時間浸漬
した後、2日間おいて反応の出現を判定する。反応の判
定方法は、紅斑・浮腫・弛緩・落屑・亀裂の五項目によ
り行った。 ◎:ほとんど刺激はない。(紅斑が発現する) ○:軽度の刺激性がある。(紅斑・弛緩が発現する) △:中程度の刺激性がある。(紅斑・浮腫・弛緩・落屑
が発現する) ×:強度の刺激性がある。(紅斑・浮腫・弛緩・落屑・
亀裂が発現する)
【0031】〔抗菌性試験〕90mm径のシャーレ中で
固化させたポテトデキストロース寒天培地上に、被験菌
種の胞子懸濁液(1.0×10↑5個/ml)100μ
lを塗布した。この培地上に、各界面活性剤組成物(1
00%)50μlを染み込ませた濾紙を中央に置き、2
8℃にて7日間培養を行った。培養終了後の菌の生育状
況を観察し、各菌の生育状況により抗菌性を評価した。
抗菌性の評価方法は、菌の生育阻止帯の大きさで行っ
た。 ◎:生育阻止帯15mm以上 ○:生育阻止帯5mm以上15mm未満 △:生育阻止帯0mm以上5mm未満 ×:濾紙上にも菌が生育
【0032】なお、使用した被験菌種は以下に示すとお
りである。 A:Bacillus subtilis(好気性胞子
形成菌) B:Staphylococcus aureus(黄
色ブドウ球菌) C:Propionibacterium acnes
(ニキビ菌) D:Brevibacterium ammoniag
enes
【0033】〔着色度合の評価〕内径15mmのガラス
製試験管に各界面活性剤組成物(100%)50mlを
注入し、目視により着色の度合いを判定した。 [配合例1] (重量%) (1)不飽和アナカルド酸TEA塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余 *TEA:トリエタノールアミン
【0034】[配合例2] (重量%) (1)不飽和アナカルド酸TEA塩 2 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0035】[配合例3] (重量%) (1)不飽和アナカルド酸Na塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0036】[配合例4] (重量%) (1)不飽和アナカルド酸Na塩 2 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0037】[配合例5] (重量%) (1)飽和アナカルド酸TEA塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0038】[配合例6] (重量%) (1)飽和アナカルド酸Na塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0039】[配合例7] (重量%) (1)不飽和アナカルド酸NH4塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0040】
【表1】
【0041】(比較例1)下記比較配合組成物8〜15
を調製し、実施例1と同様にして、泡立ち量、泡持続
性、皮膚刺激性、着色の度合いを評価した。評価結果を
表2に示した。 [配合例8] (重量%) (1)N−ラウロイル−β−アラニンTEA塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0042】[配合例9] (重量%) (1)N−ラウロイル−β−アラニンTEA塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)パラオキシ安息香酸プロピル(パラベン) 0.3 (7)エタノール 3 (8)水 残余
【0043】[配合例10] (重量%) (1)N−ラウロイルグリシンTEA塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0044】[配合例11] (重量%) (1)N−ラウロイル−β−アラニンTEA塩 20 (2)N−(N´−ラウロイル−β−アラニル) −β−アラニンTEA塩 0.6 (3)ラウリン酸TEA塩 5 (4)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (5)香料 0.5 (6)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (7)エタノール 3 (8)水 残余
【0045】[配合例12] (重量%) (1)ラウリルフォスフェートジTEA塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0046】[配合例13] (重量%) (1)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0047】[配合例14] (重量%) (1)不飽和アナカルド酸2Na塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0048】[配合例15] (重量%) (1)粗不飽和アナカルド酸Na塩 20 (2)ラウリン酸TEA塩 5 (3)ラウリルジメチルアミンオキサイド 2 (4)香料 0.5 (5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.2 (6)エタノール 3 (7)水 残余
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】これまでフリーのアナカルド酸は、皮膚
刺激性が非常に高く、アナカルド酸2ナトリウム塩で
は、皮膚刺激性および褐色の着色が問題となっていた。
本発明のアナカルド酸塩を含有する界面活性剤は、アナ
カルド酸塩を調製する際の塩基量を調節することによ
り、着色がなく、かつ、皮膚に対して低刺激性であっ
た。また、天然由来で、抗菌性があり、低濃度で界面活
性能を発現し、かつ、優れた洗浄力・起泡力および泡持
続性を有しているなど、現代のニーズに合った優れた界
面活性剤である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナカルド酸のアルカリ金属塩、アルカ
    リ土類金属塩、アンモニウム塩または有機アミン塩を活
    性成分とする界面活性剤で、このアナカルド酸塩を調製
    する際の塩基量がアナカルド酸1モルに対して、1価塩
    基ならば0.50〜1.50モル、2価塩基ならば0.
    25〜0.75モルであることを特徴とする界面活性
    剤。
  2. 【請求項2】 アナカルド酸純度が90重量%以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の界面活性剤。
  3. 【請求項3】 アナカルド酸中に含有されるカルドール
    の含有率が5重量%以下であることを特徴とする請求項
    1に記載の界面活性剤。
  4. 【請求項4】 アナカルド酸中に含有されるカルダノー
    ルの含有率が10重量%以下であることを特徴とする請
    求項1に記載の界面活性剤。
  5. 【請求項5】 アナカルド酸塩の5重量%水溶液のpH
    が20℃で5.0〜10.0であることを特徴とする請
    求項1に記載の界面活性剤。
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