JP2000273489A - 化粧料用組成物および洗浄保存液 - Google Patents

化粧料用組成物および洗浄保存液

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JP2000273489A
JP2000273489A JP2000011113A JP2000011113A JP2000273489A JP 2000273489 A JP2000273489 A JP 2000273489A JP 2000011113 A JP2000011113 A JP 2000011113A JP 2000011113 A JP2000011113 A JP 2000011113A JP 2000273489 A JP2000273489 A JP 2000273489A
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alcohol
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JP2000011113A
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Takako Noro
多香子 野呂
Yukihisa Yamabe
幸久 山辺
Koichi Iida
浩一 飯田
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Menicon Co Ltd
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Suntech Co
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BS LAB KK
Mikimoto Pharmaceutical Co Ltd
Nippon Contact Lens Co Ltd
Suntech Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酵素の安定性を保持したまま、洗浄力を高
め、かつ、安全性にも優れる。 【解決手段】 多価アルコールを含む水溶液に、蛋白分
解酵素および界面活性剤を少なくとも含有してなり、上
記多価アルコールが全体量に対して少なくとも 20 重量
%配合され、上記界面活性剤が炭素数 6〜20のアルキル
グリコシドおよび糖アルコールアルキルエーテルから選
ばれた少なくとも一つである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧料用組成物および洗
浄保存液に関し、特に酵素安定性があり、皮膚に対する
低刺激性の化粧料用組成物、および安全でかつ洗浄力が
強いコンタクトレンズ用洗浄保存液に関する。
【0002】
【従来の技術】アレルギー症が増えるとともに、皮膚に
対して低刺激性である化粧料用組成物の需要が増大して
いる。また、ソフトおよびハードコンタクトレンズの洗
浄保存液は、人体に適用されるために、安全性が重視さ
れ、また汚れ落ち性に優れることが求められる。このた
め、化粧料用組成物または洗浄保存液として蛋白分解酵
素や脂質分解酵素を配合することが試みられている。例
えば、蛋白分解酵素を、少なくとも二種類の多価アルコ
ールからなる 70 重量部以上の溶剤に均一に溶解分散さ
せ、安定化させたコンタクトレンズ用汚れ除去剤(特開
平4−243215号公報)、脂質分解酵素を、少なく
とも 50 〜 95 重量部の多価アルコールを含む水溶液に
均一に溶解分散させ、安定化させた酵素液体洗浄剤(特
開平4−370197号公報)が知られている。ここ
で、蛋白分解酵素や脂質分解酵素は、蛋白系や脂質系の
汚れを洗浄し、多価アルコールは液中での酵素の安定性
を維持するために配合されている。また、微生物由来の
蛋白分解酵素、多価アルコール類およびホウ砂を含むコ
ンタクトレンズ用洗浄液が知られている(特開平8−2
71841号公報)。この洗浄液において、界面活性剤
は酵素活性を低下させることから、洗浄液本体に配合し
ないで希釈剤に配合されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンタ
クトレンズ用洗浄保存液等の場合、被洗浄物を浸漬して
洗浄するとともに所定時間保存する必要があるが、洗浄
保存液本体に界面活性剤が配合されないと、酵素だけで
は洗浄力が不足するという問題がある。また、化粧料用
組成物の場合、界面活性剤が配合されると皮膚に対して
刺激性が増大するという問題がある。
【0004】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、酵素の安定性を保持したまま、洗浄
力を高めることができ、かつ、安全性にも優れた化粧料
用組成物および洗浄保存液を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の化粧料用組成物
は、多価アルコールを含む水溶液に、蛋白分解酵素およ
び界面活性剤を少なくとも含有してなる化粧料用組成物
であって、上記多価アルコールが全体量に対して少なく
とも 20 重量%配合され、上記界面活性剤が炭素数 6〜
20のアルキルグリコシドおよび糖アルコールアルキルエ
ーテルから選ばれた少なくとも一つであることを特徴と
する。炭素数 6〜20のアルキルグリコシドと蛋白分解酵
素との併用、糖アルコールアルキルエーテルと蛋白分解
酵素との併用、または、炭素数 6〜20のアルキルグリコ
シドおよび糖アルコールアルキルエーテルと蛋白分解酵
素との併用により、低刺激性で、かつ皮膚の角質層や汚
れの除去をすることができる。本発明における化粧料用
組成物とは、皮膚の角質層や汚れを除去して、正常な皮
膚の生理作用を促進する化粧料、例えば洗顔剤、ヘアフ
ケ予防製品、ボディケア化粧品等に、単独で、あるいは
配合剤として用いることができる組成物をいう。
【0006】本発明において、炭素数 6〜20とは、アル
キルグリコシドにおけるアルキル基を形成する炭素数、
すなわちアルキル鎖長の炭素数が 6〜20であることをい
う。炭素数 6〜20のアルキルグリコシドおよび/または
糖アルコールアルキルエーテルを用いることにより、特
に糖アルコールアルキルエーテルはアルキル基の炭素数
が 20 で、糖アルコールがマルチトール、ソルビトー
ル、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、お
よびラクチトールから選ばれた少なくとも一つであるこ
とにより、蛋白分解酵素等の酵素の安定性を保持したま
ま、洗浄力を高めることができる。また、人体に対する
安全性に優れる。
【0007】また、界面活性剤がポリオキシエチレンス
テロールを界面活性剤全体量に対して 70 重量%以下含
有することを特徴とする。ポリオキシエチレンステロー
ルを上記界面活性剤に配合することにより、より洗浄力
を高めることができる。
【0008】また、ホウ素化合物をさらに含有すること
を特徴とする。ホウ素化合物を配合することにより、防
腐、抗菌作用が向上するとともに、多価アルコールと併
用することによって酵素の安定性が向上する。
【0009】また、塩化ベンゼトニウムまたはその重合
体、塩化ベンザルコニウムまたはその重合体、グルコン
酸クロルヘキシンまたはその重合体、アルキルジ(アミ
ノエチル)グリシン塩酸塩および感光素201号から選
ばれた少なくとも一種の消毒剤を含有することを特徴と
する。上記消毒剤を含有することにより、洗浄性および
消毒性が向上した化粧料用組成物または洗浄保存液が得
られる。
【0010】本発明の洗浄保存液は、被対象物を浸漬保
存することにより洗浄と同時にその被対象物の特性を維
持して保存する洗浄保存液であって、上記化粧料用組成
物を含有することを特徴とする。洗浄保存液として、例
えばコンタクトレンズ用洗浄保存液、入れ歯洗浄保存液
等を挙げることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用できる炭素数 6〜20
のアルキルグリコシドは、ヤシ油、パーム油等から得ら
れる高級アルコールと、トウモロコシ、ジャガ芋、小麦
等の澱粉から得られるグルコースとを反応させて得ら
れ、かつ完全に生分解され安全性が高く、pHの影響を
受けにくい非イオン界面活性剤である。アルキル鎖長の
炭素数が 5以下であると、皮膚への刺激を生じ易く、炭
素数が21 以上では多泡性があり、洗浄液としての使用
が困難となる。より好ましい炭素数は 10 〜 14 程度で
ある。
【0012】また、グルコース重合度が平均約 1.4であ
り、複数のアルキル鎖長のアルキルグリコシドが混合さ
れたものが洗浄性等を向上させるのに好適である。その
ようなアルキルグリコシドの市販品として、プランタケ
ア1200UP、プランタケア2000UP(いずれも
ヘンケル社製商品名)を挙げることができる。アルキル
グリコシドの配合量は、アルキルグリコシドの種類、化
粧料用組成物または洗浄保存液の用途等によって異なる
が、全体量に対して 0.01 〜 2.0重量%が好ましい。こ
の範囲であると、酵素活性を維持して洗浄性能を向上さ
せることができる。
【0013】本発明で使用できる糖アルコールアルキル
エーテルは、糖アルコールに高級アルコールを反応させ
て得られる。ここで用いられる糖アルコールとしては、
単糖類、オリゴ糖または多糖類を開裂させて得られるも
ので、具体的にはマルチトール、ソルビトール、マンニ
トール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール
が好適である。高級アルコールとしては、上記の各種ア
ルコールを挙げることができる。例示すれば、オクチル
アルコール、デシルアルコール、ドデジルアルコール、
テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オ
クタデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、
2-ペンチルノニルアルコール、2-ヘキシルデシルアルコ
ールなどが挙げられ、炭素数は糖アルコールの種類や用
途によって変化するが、 8〜 20 が本発明に用いること
ができる。糖アルコールアルキルエーテルの配合量は、
糖アルコールの種類、化粧料用組成物または洗浄保存液
の用途等によって異なるが、全体量に対して 0.01 〜
2.0重量%が好ましい。この範囲であると、酵素活性を
維持して洗浄性能を向上させることができる。
【0014】本発明で使用できるポリオキシエチレンス
テロールは、酸化エチレンを付加重合したステロールを
いい、ステロールは水素添加したものであっても水素添
加しないものであってもよい。好ましいポリオキシエチ
レンステロールとしては、フィトステロールの水素添加
物またはコレステロールの水素添加物に酸化エチレンを
付加重合させたものがある。酸化エチレンの平均付加モ
ル数は、 10〜 50 が酵素活性を維持して洗浄性能を向
上させることができるため好ましい。
【0015】界面活性剤に配合されるポリオキシエチレ
ンステロールは、界面活性剤全体量に対して 70 重量%
以下である。 70 重量%を越えると洗浄保存液が濁る場
合がある。
【0016】本発明で使用できる蛋白分解酵素をコンタ
クトレンズ用洗浄剤として用いる場合は、付着した蛋白
質を分解することができる。また、脂質分解酵素を添加
することが脂質を分解するため好ましい。蛋白分解酵素
は、微生物蛋白分解酵素、植物蛋白分解酵素、動物蛋白
分解酵素等を挙げることができ特に限定はないが、化粧
料組成物または洗浄保存液中での安定を維持することが
できる微生物蛋白分解酵素が好ましく、特にBacillus.l
icheniformisやBacillus.subtilis が好ましい。蛋白分
解酵素の配合量は、全体量に対して 0.02 〜 10 重量
%、好ましくは 0.02 〜 1.0重量%である。 0.02 重量
%未満では、洗浄保存液として汚れ落ちなど洗浄性が向
上せず、 10 重量%を越えて配合しても、洗浄性はそれ
以上向上せず浮遊物が発生する場合がある。また、カル
シウム(Ca)の存在する蛋白分解酵素においては、蛋
白分解酵素内のCaによって耐熱、耐酸安定性が向上す
るため、キレート剤を配合しないことが好ましい。
【0017】併用することのできる脂質分解酵素は脂汚
れの洗浄性を向上させる目的で有用である。脂質分解酵
素の配合量は、全体量に対して 0.01 〜 10 重量%、好
ましくは 0.01 〜 1.0重量%である。 0.01 重量%未満
では洗浄保存液として脂質の分解性が弱く洗浄性が向上
せず、 10 重量%を越えて配合しても、洗浄性はそれ以
上向上せず浮遊物が発生する場合がある。
【0018】本発明で使用する多価アルコールは、化粧
料用組成物または洗浄保存液中における酵素の安定性に
重要な働きをする。本発明で好適に使用することのでき
る多価アルコールとしては、1,3 ブチレングリコール、
グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコー
ル、ペンタジオール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、エリスリ
トール、ソルビトール、ブドウ糖等を挙げることができ
る。
【0019】多価アルコールの配合量は、全体量に対し
て 20 重量%以上配合することにより目的を達すること
ができる。好ましくは 20 〜 50 重量%であることが酵
素の安定性を維持するのに好ましい。
【0020】本発明に使用できるホウ素化合物は、無機
ホウ素化合物が好ましい。特にホウ砂およびホウ酸を単
独あるいは混合物で用いることが好ましい。より好まし
くはホウ砂およびホウ酸を混合物で用いることである。
ホウ素化合物を用いることにより、防腐、抗菌作用が向
上するだけではなく、多価アルコールと併用することに
よって酵素の安定性も向上する。ホウ素化合物の配合量
は、ホウ砂およびホウ酸をそれぞれ全体量に対して 0.1
〜 10 重量%、好ましくは 0.1〜2.0 重量%配合する。
0.1重量%未満では、防腐、抗菌作用が期待できず、 1
0 重量%を越えて配合しても、それ以上の防腐、抗菌作
用が得られない。
【0021】本発明に使用できる消毒剤は、塩化ベンゼ
トニウム、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘ
キシン溶液、アルキルジ(アミノエチル)グリシン塩酸
塩および感光素201号から選ばれた少なくとも一種で
ある。これら消毒剤は、その材質により菌の繁殖がおき
やすく減菌する必要があるソフトコンタクトレンズ用洗
浄保存液に用いることが特に好ましい。また、これら消
毒剤の配合は、入れ歯洗浄保存液として用いる際にも重
要である。消毒剤の配合量は、全体量に対して 0.00001
〜1.0 重量%である。この範囲であると、特にソフトコ
ンタクトレンズ等に対して減菌性が向上する。
【0022】本発明の多価アルコールおよび上記成分を
含む水溶液のpHは、利用する酵素の種類や他の配合成
分によって最適な条件は異なるが、5.5〜8.0 、好まし
くは6.0〜7.5 である。特にコンタクトレンズ用洗浄保
存液の場合、眼に装着するコンタクトレンズの安全性が
向上する。
【0023】本発明は、洗浄性に優れ、かつ皮膚に対し
て低刺激性であるので、特にコンタクトレンズ用洗浄保
存液、または化粧料用組成物として好適である。化粧料
としては、低刺激性洗顔剤、ヘアローションなどのヘア
フケ予防製品、ボディケア製品等を挙げることができ
る。本発明の化粧料用組成物は単独で、あるいは配合成
分として、化粧料または洗浄保存液に用いることができ
る。低刺激性洗顔剤、ヘアローションなどのヘアフケ予
防製品の場合、本発明の化粧料用組成物は、蛋白分解酵
素が老化した角質層に作用して皮膚上の役割の終わった
細胞を皮膚から落とすという正常な皮膚の生理作用を促
進する。また、ボディケア製品の場合、皮膚の角質層や
汚れを除去できる。洗浄保存液としては、洗浄性に優れ
ているので入れ歯洗浄保存液にも用いることができる。
【0024】
【実施例】実施例1 ホウ砂 1.0重量%、ホウ酸 1.0重量%、塩化ナトリウム
0.9重量%、精製水 76.8 重量%を加え 40 ℃にて撹拌
混合し、完全溶解後 1,3ブチレングリコール 3.0重量
%、プロピレングリコール 15.0 重量%、ソルビトール
2.0重量%を撹拌混合し 25 ℃にてアルキルグリコシド
(ヘンケルジャパン社製プランタケア2000UP(ア
ルキル鎖長の炭素数 8〜16)) 0.1重量%を加え、次に
蛋白分解酵素(ノボ社製Clear−LensPro)
0.1重量%、脂質分解酵素(ノボ社製Clear−Le
nsLipo) 0.1重量%を加えて撹拌混合して検体を
得た。なお、各重量%は全体量に対する値である。
【0025】実施例2〜実施例6 表1に示す配合割合で、実施例1と同様にして検体を得
た。なお、実施例3の塩化ベンザルコニウムは 10 重量
%水溶液として用い、表中の値は、その水溶液の重量%
を表す。
【0026】比較例1〜比較例4 アルキルグルコシドを表1に示す界面活性剤に代える以
外は、実施例1と同様にして検体を得た。なお、ラウリ
ル硫酸ナトリウム(Na)は日光ケミカル社製SLS
を、αオレイルスルホン酸ナトリウム(Na)はライオ
ン社製リポランLJ−441を、POE(30)フィト
ステロールは日光ケミカル社製BPS−30を、モノス
テアリン酸デカグリセリルは日光ケミカル社製DEKA
GLYN 1−50VSを、それぞれ用いた。
【0027】
【表1】
【0028】以上の検体を 40 ℃に放置し、蛋白分解酵
素の残存活性率を測定した。測定方法は N,Nジメチルカ
ゼイン(DMC)を基質として分解したペプチドのアミ
ノ基と 2,4,6トリニトロベンゼンスルホン酸(TNB
S)が反応して得られた生成物の 475nmの吸光度を測定
した。また、その外観を目視で観察した。結果を表2に
示す。また、検体を単独でコンタクトレンズ用洗浄保存
液および洗顔剤として用いた。人工涙液を作製してコン
タクトレンズを 15 時間浸漬して自然乾燥させた後、各
実施例および各比較例として示した検体に 8時間浸漬
し、顕微鏡で汚れむらを観察した。また、検体液をコッ
トンに含ませ、顔面を拭き取り、顔面およびコットンの
汚れを肉眼で観察した。汚れむらおよび汚れがみられな
い場合を◎とし、以下、それらの程度を順に○、△、×
で示した。×は汚れむらおよび汚れがある場合を示して
いる。結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2に示すように、実施例1〜実施例6の
コンタクトレンズ用洗浄保存液または洗顔剤は、蛋白分
解酵素が安定化しており、優れた洗浄性を有し、かつそ
れが長期間にわたって安定している。また、含まれるア
ルキルグリコシドは比較例1〜4の界面活性剤に比較し
て天然物から得られるので安全性が高く、コンタクトレ
ンズ用洗浄保存液に最適である。
【0031】実施例7〜実施例11 表3に示す配合割合で、実施例1に用いた酵素、ホウ素
化合物、消毒剤を用いて、実施例1と同様にして検体を
得た。なお、実施例9の塩化ベンザルコニウムは 10 重
量%水溶液として用い、表中の値は、その水溶液の重量
%を表す。得られた検体を 40 ℃に放置し、実施例1と
同様にして蛋白分解酵素の残存活性率を測定した。結果
を表4に示す。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】表4に示すように、実施例7〜実施例11
のコンタクトレンズ用洗浄保存液または洗顔剤は、蛋白
分解酵素が安定化しており、優れた洗浄性を有し、かつ
それが長期間にわたって安定している。また、含まれる
糖アルコールアルキルエーテルは比較例1〜4の界面活
性剤に比較して天然物から得られるので安全性が高く、
コンタクトレンズ用洗浄保存液に最適である。
【0035】実施例12〜実施例17 実施例1に用いた酵素、ホウ素化合物、消毒剤を用い
て、表5に示す配合割合で、実施例1と同様にして検体
を得た。なお、実施例14の塩化ベンザルコニウムは 1
0 重量%水溶液として用い、表中の値は、その水溶液の
重量%を表す。得られた検体を 40 ℃に放置し、実施例
1と同様にして蛋白分解酵素の残存活性率を測定した。
結果を表6に示す。
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】表6に示すように、実施例12〜実施例1
7のコンタクトレンズ用洗浄保存液または洗顔剤は、蛋
白分解酵素が安定化しており、優れた洗浄性を有し、か
つそれが長期間にわたって安定している。特に界面活性
剤としてアルキルグリコシドおよびポリオキシエチレン
ステロールを配合した実施例12、実施例14および実
施例15は長期間にわたっての安定性に優れていた。実
施例12〜実施例17で用いた界面活性剤は比較例1〜
4の界面活性剤に比較して天然物から得られるので安全
性が高く、コンタクトレンズ用洗浄保存液に最適であ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明の化粧料用組成物は、多価アルコ
ールを少なくとも 20 重量%含む水溶液に蛋白分解酵素
と、炭素数 6〜20のアルキルグリコシドおよび糖アルコ
ールアルキルエーテルから選ばれた少なくとも一つとを
配合してなるので、酵素が安定化しており、優れた洗浄
性を有し、かつそれが長期間にわたって安定する。その
結果、低刺激性で、かつ皮膚の角質層や汚れを除去し
て、正常な皮膚の生理作用を促進する化粧料として、あ
るいはその配合剤として用いることができる。特に、糖
アルコールアルキルエーテルはアルキル基の炭素数が 8
〜 20 で、糖アルコールがマルチトール、ソルビトー
ル、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、お
よびラクチトールから選ばれた少なくとも一つであるの
で、酵素の安定性および洗浄性により優れ、かつそれが
長期間にわたってより安定する。
【0040】さらに、界面活性剤がポリオキシエチレン
ステロールを界面活性剤全体量に対して 70 重量%以下
含有するので、洗浄保存液としての長期安定性に優れて
いる。
【0041】また、ホウ素化合物を含有することによ
り、防腐、抗菌作用が向上するとともに、多価アルコー
ルと併用することによって酵素の安定性もより向上す
る。
【0042】また、消毒剤を含有することにより、消毒
性が向上する。
【0043】本発明の洗浄保存液は、上記化粧料用組成
物を含有するので、優れた洗浄性を有し、かつそれが長
期間にわたって安定する。また、防腐、抗菌作用が向上
するとともに、多価アルコールと併用することによって
酵素の安定性もより向上し、消毒剤を含有することによ
り、消毒性が向上し、特にソフトコンタクトレンズ用洗
浄保存液として好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/20 C11D 3/20 3/386 3/386 17/08 17/08 G02C 13/00 G02C 13/00 (71)出願人 599010082 株式会社ビーエス・ラボ 東京都中央区銀座2−16−12 (72)発明者 野呂 多香子 三重県松坂市小片野940番地 (72)発明者 山辺 幸久 三重県伊勢市河崎3丁目1番地6号 (72)発明者 飯田 浩一 三重県伊勢市船江4丁目12番地13号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価アルコールを含む水溶液に、蛋白分
    解酵素および界面活性剤を少なくとも含有してなる化粧
    料用組成物であって、 前記多価アルコールが全体量に対して少なくとも 20 重
    量%配合され、前記界面活性剤が炭素数 6〜20のアルキ
    ルグリコシドおよび糖アルコールアルキルエーテルから
    選ばれた少なくとも一つであることを特徴とする化粧料
    用組成物。
  2. 【請求項2】 前記糖アルコールアルキルエーテルはア
    ルキル基の炭素数が8〜 20 で、糖アルコールがマルチ
    トール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、
    エリスリトール、およびラクチトールから選ばれた少な
    くとも一つであることを特徴とする請求項1記載の化粧
    料用組成物。
  3. 【請求項3】 前記界面活性剤がポリオキシエチレンス
    テロールを界面活性剤全体量に対して 70 重量%以下含
    有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    化粧料用組成物。
  4. 【請求項4】 さらにホウ素化合物を含有することを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項記載の
    化粧料用組成物。
  5. 【請求項5】 さらに塩化ベンゼトニウムまたはその重
    合体、塩化ベンザルコニウムまたはその重合体、グルコ
    ン酸クロルヘキシンまたはその重合体、アルキルジ(ア
    ミノエチル)グリシン塩酸塩および感光素201号から
    選ばれた少なくとも一種の消毒剤を含有することを特徴
    とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の化
    粧料用組成物。
  6. 【請求項6】 被対象物を浸漬保存することにより洗浄
    と同時にその被対象物の特性を維持して保存する洗浄保
    存液であって、前記洗浄保存液は、請求項1ないし請求
    項5のいずれか一項記載の化粧料用組成物を含有するこ
    とを特徴とする洗浄保存液。
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