JPH09241185A - ジアルキルナフタレンの製造方法 - Google Patents

ジアルキルナフタレンの製造方法

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JPH09241185A
JPH09241185A JP8087896A JP8087896A JPH09241185A JP H09241185 A JPH09241185 A JP H09241185A JP 8087896 A JP8087896 A JP 8087896A JP 8087896 A JP8087896 A JP 8087896A JP H09241185 A JPH09241185 A JP H09241185A
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catalyst
alkylating agent
dialkylnaphthalene
silica
alkylnaphthalene
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JP8087896A
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Miki Niwa
幹 丹羽
Shiyoukou Kin
鐘鎬 金
Katsuya Watanabe
克哉 渡辺
Hidenaga Yamada
英永 山田
Mitsuru Oi
満 大井
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2/00Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms
    • C07C2/54Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a smaller number of carbon atoms by addition of unsaturated hydrocarbons to saturated hydrocarbons or to hydrocarbons containing a six-membered aromatic ring with no unsaturation outside the aromatic ring
    • C07C2/64Addition to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C2/66Catalytic processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2521/00Catalysts comprising the elements, oxides or hydroxides of magnesium, boron, aluminium, carbon, silicon, titanium, zirconium or hafnium
    • C07C2521/12Silica and alumina

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジアルキルナフタレンを、アルキル化剤を用
いるアルキル化法により、比較的穏やかな反応条件下
で、かつ長期間安定に合成することができる方法を提供
する。 【解決手段】 SiO/Alモル比が15〜2
80、平均細孔径が20〜150Åのメソポーラス物質
を触媒とし、該触媒の存在下で、アルキルナフタレンと
アルキル化剤とを、反応させる。アルキルナフタレンが
イソプロピルナフタレン、アルキル化剤が炭素数1〜4
の含酸素有機化合物、反応温度が150〜350℃、W
/F(触媒重量/原料供給量)が0.2〜2.0g・h
・mol−1であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メソポーラス物質
の触媒を用いて、アルキルナフタレンとアルキル化剤を
反応させるジアルキルナフタレンの製造方法に関する。
【0002】
【技術背景】アルキルナフタレン類は、一般に、染料、
医薬、農薬等の中間体として有効な化合物であり、また
ポリマー原料の前駆体としても広汎な用途を有してい
る。例えば、2,6−ジイソプロピルナフタレンを酸化
すると2,6−ナフタレンジカルボン酸が得られ、この
カルボン酸は、合成繊維やフィルム等として有用なポリ
エステルの合成原料としての用途を有している。
【0003】これらアルキルナフタレン類の製造方法に
は、AlClのようなルイス酸を触媒として用い、ア
ルキル化剤としてオレフィンを加え、均一系、低温下で
のフリーデル・クラフツ反応により、アルキル化させる
方法がある。しかし、均一系のアルキル化法では、反応
終了後、反応生成物と触媒の分離を行う必要があるのみ
ならず、装置が腐食する虞れがある等の欠点がある。
【0004】これに対し、反応生成物から反応物の分離
が容易な固体酸触媒を使用し、高温でアルキル化を行う
方法として、特開平1−245855号公報には、Yゼ
オライト又はUSYゼオライトを用い、アルキル化剤と
してプロピレンを使用するナフタレン類のイソプロピル
化法が開示されている。
【0005】また、低級アルコールを用いるナフタレン
類のアルキル化法が、特開平5−194282号公報に
開示されているが、この方法は、反応系がバッチ式であ
り、触媒寿命に問題がある。更に、特開平4−1391
34号公報には、低級アルコールを用いるジイソプロピ
ルナフタレンの合成法が開示されているが、使用触媒が
粘土層間化合物であり、高い反応温度を必要とするか、
あるいは長い接触時間を必要とする等、触媒使用上に困
難な点がある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術にある
種々の欠点を解消するためになされたもので、ジアルキ
ルナフタレンを、アルキル化剤を用いるアルキル化法に
より、比較的穏やかな反応条件下で、かつ長期間安定に
合成することができる方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【発明の概要】本発明者らは、アルキル化剤を用いるナ
フタレン類のアルキル化において、特定のシリカ−アル
ミナ比を有するメソポーラス型の物質が、アルコール類
をアルキル化剤とした反応において活性を示すことに着
目し、この物質のシリカ−アルミナ比、及び平均細孔径
を制御することにより、上記活性が良好に維持でき、上
記目的を効果的に達成できることを見出した。
【0008】本発明は、上記知見に基づくもので、アル
キルナフタレンとアルキル化剤を、SiO/Al
モル比(以下、単に「比」と記す)が15〜280、
平均細孔径が20〜150Åのメソポーラス物質の存在
下で反応させることを特徴とするジアルキルナフタレン
の製造方法を要旨とする。
【0009】また、本発明は、(1)アルキルナフタレ
ンがイソプロピルナフタレンで、アルキル化剤が炭素数
1〜4の含酸素有機化合物であること、(2)反応温度
が150〜350℃で、触媒重量Wと原料供給量Fの比
(W/F)が0.2〜2.0g・h・mol−1である
ことが好ましい。
【0010】本発明に用いるメソポーラス物質好ましく
は均一メソ孔を有するメソポーラス物質は、シリカ源と
アルミナ源とテンプレートの3種を混合することにより
製造される。
【0011】シリカ源としては、種々のものが使用で
き、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のア
ルカリ金属ケイ酸塩、シリカゾル、シリカヒドロゾル、
シリカ−アルミナゾル、シリカ−アルミナヒドロゾル等
のケイ素化合物が挙げられるが、好ましくはシリカゾ
ル、ケイ酸ナトリウム、より好ましくはシリカゾルであ
る。
【0012】シリカ源がゾル、ゲルのような低粘度の場
合は、特に希釈する必要はない。ただし、アルカリ金属
ケイ酸塩の中には、水ガラスのように高粘度のものがあ
る。このように粘度が高いシリカ源を使用する場合は、
水等の溶媒で希釈して粘度を低下させる必要がある。
【0013】シリカ源(液状)は、pH=9〜13のア
ルカリ性で使用することが望ましい。pHが13より高
いと所望のメソポーラス物質を合成することができず、
9未満であるとシリカゾルがゲル化してしまい3種の
混合溶液を撹拌することが困難になる。アルカリ調整に
用いる物質は、特に限定されず、例えば、NaOH、K
OH、LiOH、Mg(OH)、Ca(OH)、N
水等を使用することができるが、好ましくはNaO
Hである。
【0014】以上のように、粘度調整用溶媒やpH調整
用物質が添加されたシリカ源は、室温〜100℃で、1
〜3時間、十分攪拌してから使用する。
【0015】また、上記のアルミナ源としても、種々の
ものが使用でき、例えば、アルミナの硫酸塩、硝酸塩、
塩化物等や、アルミン酸ナトリウム、コロイド状アルミ
ナ、アルミナ等が挙げられるが、好ましくは硫酸アルミ
ニウム、アルミン酸ナトリウム、より好ましくはアルミ
ン酸ナトリウムである。
【0016】アルミナ源は、溶媒に溶解させて使用す
る。この溶媒は、特に限定されず、種々のものが使用が
でき、一般には、水、弱アルカリ性の水溶液等が望まし
い。アルミナ源溶液は、室温にて、十分攪拌してから使
用する。
【0017】更に、上記のテンプレートとしても、種々
のものが使用でき、例えば、塩化ヘキサデシルトリメチ
ルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニ
ウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、臭化
テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルト
リメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモ
ニウム、塩化デシルトリメチルアンモニウム、臭化デシ
ルトリメチルアンモニウム、塩化ノニルトリメチルアン
モニウム、臭化ノニルトリメチルアンモニウム、塩化オ
クチルトリメチルアンモニウム、臭化オクチルトリメチ
ルアンモニウム等が挙げられるが、好ましくは塩化ヘキ
サデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルト
リメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモ
ニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウムである。
【0018】テンプレートも、溶媒に溶解させて使用す
る。この溶媒も、特に限定されず、種々のものが使用で
き、例えば、水、アルコール類が挙げられ、好ましくは
水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール等であり、特に好ましくは水である。この
テンプレート溶液も、室温にて、十分攪拌してから使用
する。
【0019】以上の液状あるいは溶液状の(以下、これ
らを纏めて「溶液」と記す)シリカ源、アルミナ源、テ
ンプレートを用い、例えば、次のような要領で、メソポ
ーラス物質を合成する。
【0020】シリカ源溶液とアルミナ源溶液は、シリカ
−アルミナ比で15〜280、好ましくは15〜10
0、より好ましくは15〜50になる割合で、テンプレ
ート溶液は、シリカ−テンプレート比で5〜10、好ま
しくは5〜7になる割合で使用する。これらの混合は、
密閉可能な容器を使用し、先ず、テンプレート溶液にシ
リカ源溶液を加え、室温で0.5〜3時間攪拌し、次い
で、この混合溶液にアルミナ源溶液を加え、再度、室温
で0.5〜3時間攪拌することにより行う。
【0021】攪拌後、容器を密閉し、50〜150℃で
数時間〜30時間加熱(例えば、50〜150℃のオー
ブン内で数時間〜30時間静置)する。加熱後、容器
を、室温まで、放冷、風冷、あるいは水冷(例えば容器
を水に浸漬)する。
【0022】冷却後、混合溶液のpHを、pH調整剤
(例えば30%酢酸)で、9〜11に調整する。このと
き、pHが11より高いと、結晶性が高くならず、所望
の細孔径を有しないメソポーラス物質となり、pHが9
未満であると、シリカゾルがゲル化してしまい、混合溶
液を撹拌することが困難になる。
【0023】このpH調整操作と上記の加熱・冷却操作
を1〜5回繰り返す。この繰り返し操作を行わないと、
結晶性の低いメソポーラス物質が合成され、ジアルキル
ナフタレン合成の活性が低いメソポーラス物質となる。
繰り返し回数が多い程、結晶性や活性は良好となるが、
pHの変化が小さくなるのでpH調整の意味がなくな
り、しかも操作に時間がかかりすぎ、過大の労力を要
し、メソポーラス物質の合成コストが高騰するため、実
用的な結晶性や活性を得ることができる上記の繰り返し
回数とすることが好ましい。
【0024】本発明のメソポーラス物質は、上記の条件
において合成したものを、洗浄濾過し、更に乾燥、焼成
し、イオン交換後、再度、乾燥、焼成することにより製
造される。
【0025】乾燥は、風乾、熱風乾燥、加熱乾燥、冷結
乾燥等の種々の乾燥方法により行うことができる。
【0026】焼成は、10〜40ml/minの空気又
は酸素気流中、0.5〜2℃/min、好ましくは0.
6〜1.0℃/minの昇温速度で、400〜600
℃、好ましくは450〜550℃まで昇温し、この温度
に2〜12時間、好ましくは5〜10時間保持すること
により行う。昇温速度は、2℃/minより速いと、焼
成中にテンプレートの分解や燃焼が急激に起こり、メソ
ポーラス物質の細孔等を破損する虞れがある。なお、焼
成は、上記以外の方法、例えば、マッフル炉等の電気炉
中、400〜600℃、好ましくは450〜550℃
で、5〜24時間、好ましくは10〜20時間保持する
等の方法で行うこともできる。
【0027】上記のようにして得られるメソポーラス物
質は、イオン交換サイトが、通常、Naカチオンで占め
られているため、このカチオンをプロトンに交換した
後、反応に共される。このプロトンイオン交換は、公知
の技術を使用することができる。以下にその一例を示
す。
【0028】水素イオン交換は、通常、アンモニウム型
(NH4+)にイオン交換した後、焼成してアンモニア
(NH)を脱離させ、プロトン型(H)にすること
により行われる。アンモニウムイオン交換は、アンモニ
ウム塩水溶液で処理することにより行われる。このアン
モニウム塩としては、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸
塩、塩化物等が使用でき、特に硝酸塩が好ましい。
【0029】イオン交換率は、特に限定されず、所望の
活性の度合等に基づいて便宜選定して決めればよいが、
高イオン交換率のメソポーラス物質を得たい場合には、
イオン交換の処理操作を複数回繰り返せばよい。
【0030】イオン交換後の乾燥、焼成は、前述のイオ
ン交換前と同様の手法により行えばよい。
【0031】以上のようにして調製されるメソポーラス
物質(本発明におけるジアルキルナフタレン製造の際の
触媒であり、以下、「触媒」と記すこともある)は、例
えばX線回折分析によってメソポーラス物質であること
が確認される。
【0032】上記触媒の比表面積は、メソポーラス物質
である触媒として機能することができれば特に限定され
ないが、高い転化率、長期寿命を有するためには、70
0〜1200m/g、好ましくは800〜1100m
/gが適している。
【0033】上記触媒のシリカ−アルミナ比は、15〜
25、好ましくは16〜20である。シリカ−アルミナ
比が小さすぎると、物質中のアルミナの量が多すぎ、メ
ソ孔を有する物質そのものを合成することが困難とな
る。また、シリカ−アルミナ比が大きいと、活性点の数
が減少し、活性低下を引き起こす。
【0034】上記触媒の平均細孔径は、20〜150
Å、好ましくは30〜50Åである。平均細孔径が小さ
いと、触媒として機能させるのに必要な物性(シリカ−
アルミナ比、比表面積)を得ようとすると、機械的強度
が不足する等の製造上困難な問題が生ずる。平均細孔径
が大きいと、細孔内への反応物質の拡散性はよいもの
の、触媒の有効表面積が小さくなるので、高い転化率は
望めなくなる。
【0035】本発明において、上記触媒の形状は、特に
限定されず、パウダー状で使用することもできる。ま
た、圧縮成形法により、ペレット状、タブレット状等の
成形物として使用することができる。成形物として使用
する場合は、結合剤としてアルミナゾル、シリカゾル、
カオリン等を使用することもできる。
【0036】なお、本発明において、上記触媒を実際の
プロセスに用いる場合、公知の触媒と混合して使用する
こともできる。
【0037】以上の触媒の存在下で製造するジアルキル
ナフタレンの一方の原料であるアルキル化剤としては、
一般式C2n−1OH(n=1〜4)で示されるア
ルコール類、(C2n−1O(n=1〜4)で
示されるエーテル類、(C2n−1CO(n=
1〜3)で示されるケトン類、C2n(n=2〜
4)で示されるオレフィン類等が使用できる。例えば、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチル
エーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、
アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、エチ
レン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等であり、
好ましくはアルコール類、オレフィン類、より好ましく
はイソプロピルアルコール、プロピレンであり、これら
は単独で又は混合物として使用することができる。
【0038】他方の原料であるアルキルナフタレンとし
ては、モノジメチルナフタレン、ジメチルナフタレン、
モノエチルナフタレン、イソプロピルナフタレン、ブチ
ルナフタレン等が使用でき、好ましくはイソプロピルナ
フタレンである。
【0039】アルキル化剤とアルキルナフタレンの使用
量は、アルキルナフタレンとアルキル化剤とのモル比で
0.2〜2.0となるような量とすることが好ましい。
また、これらアルキル化剤とアルキルナフタレンの供給
量(原料供給量)は、W/F(触媒重量/原料供給量)
が0.2〜2.0g・h・mol−1、好ましくは0.
5〜1.0g・h・mol−1となるような量である。
W/Fが小さいと、メソポーラス物質と原料との接触時
間が短すぎ、所望の転化率を得ることができず、W/F
が大きいと、原料がメソポーラス物質に滞留する時間が
長すぎるため、芳香族化合物が縮重合を起こし、細孔の
閉塞、延いては触媒の失活を招く。
【0040】本発明におけるアルキルナフタレンのアル
キル化反応は、気相又は液相のいずれでも行うことがで
きる。また、気相、液相のいずれで行う場合にあって
も、減圧下、常圧下あるいは加圧下のいずれで行っても
よいが、一般には、0〜10MPa、好ましくは0〜2
MPaの圧力範囲内で行われる。
【0041】反応温度は、上記のいずれの条件下であっ
ても、150〜350℃、好ましくは200〜300
℃、より好ましくは230〜280℃である。反応温度
が低すぎると、化学量論的な平衡はジアルキルナフタレ
ン合成に傾くものの、反応速度定数が上がらず、結果と
してジアルキルナフタレンの収率が低い。反応温度が高
すぎると、原料のアルキルナフタレンの分解反応が促進
し、ジアルキルナフタレンの収率が低下する。
【0042】商業規模でのアルキルナフタレンのアルキ
ル化は、メソポーラス物質を、粒子状で、適当な反応器
に固定床、移動床、又は流動床として使用し、該反応器
に反応原料を導入して行う。最も一般的には、触媒を固
定床として維持し、原料が該固定床を下方に通過するよ
うにする。反応器は、単独で使用してもよいし、連続し
た複数で使用することもできる。高収率で目的生成物を
得たい場合には、原料(反応生成物および未反応物)を
回収し、該反応器にリサイクルをさせ、再びアルキル化
反応を行わせることも可能である。
【0043】また、本発明では、メソポーラス物質に、
活性金属等を、担持あるいはイオン交換等を行って修飾
させて使用することもできる。この活性金属としては、
例えば、Mg、Ca等のアルカリ土類金属、La、Ce
等の希土類金属、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Zn、Ru、Rh、Pd、Ag、Re、Ir、P
t、Au、Hg等が挙げられる。
【0044】
【実施例】
実施例1 200ccビーカー中で、シリカゾル(Du pont
社製商品名“Ludox HS−40”)35gと1N
のNaOH水溶液117gを、80℃で2時間攪拌し、
pH12.6のシリカ源溶液を得た。別のビーカーで、
塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム12.5gと
アンモニア水0.725gと水37.5gを、室温にて
十分攪拌し、テンプレート溶液を得た。別のビーカー
で、アルミン酸ナトリウム2.154gと水13.56
gを、室温で十分攪拌し、アルミナ源液を得た。
【0045】ポリプロピレンボトルに、上記のテンプレ
ート溶液を入れ、シリカ源溶液を加え、室温で1時間攪
拌し、この混合液にアルミナ源溶液を加え、室温で30
分間攪拌した後、ポリプロピレンボトルに蓋をして密閉
した。このボトルを、100℃のオーブンに24時間静
置した後、水浴に浸漬して室温まで冷却し、30%酢酸
でpHを11.0に調整した。この100℃のオーブン
での24時間静置と、水浴による冷却と、30%酢酸で
のpH調整とを更に2回繰り返した。
【0046】上記により得られたものを、濾過洗浄し、
100℃のオーブンで乾燥させ、30ml/minの酸
素気流中で0.9℃/minの速度で540℃まで昇温
し、この温度に10時間保持して焼成した。
【0047】焼成後のメソポーラス物質を、200cc
ビーカーに入れ、0.5N硝酸アンモニウムを加え、室
温で2日間攪拌を行い、NH型にイオン交換した。そ
の後、上記と同じ条件で乾燥、焼成して、プロトン型の
メソポーラス物質(触媒A)を得た。触媒Aは、メソポ
ーラス物質の主要なX線回折パターンを示した。
【0048】比較例1 アルミン酸ナトリウムの量を0.996g、30%酢酸
でpHを10に調整、その後100℃のオーブンでの2
4時間静置と水浴による冷却と30%酢酸でのpH調整
とを更に1回行った以外は実施例1と同様の方法で、メ
ソポーラス物質(触媒B)を得た。
【0049】実施例1及び比較例1で得た触媒A及び触
媒Bの物性を、基準用触媒の物性と比較して表1に示し
た。なお、基準用触媒としては、市販のシリカ−アルミ
ナ触媒(触媒C)及びHYゼオライト触媒(触媒D)を
用いた。また、表1中、Si/Al比はシリカ−アルミ
ナ比を示す。
【0050】
【表1】
【0051】実施例1及び比較例1で調製したメソポー
ラス物質(触媒A及び触媒B)と、基準用のシリカ−ア
ルミナ触媒(触媒C)及びHYゼオライト触媒(触媒
D)とを用い、下記の条件でアルキルナフタレンのアル
キル化反応を行い、表2の方法で評価し、結果を表3に
示した。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】アルキルナフタレンのアルキル化反応に
おいて、一定のシリカ−アルミナ比及び平均細孔径を有
するメソポーラス物質を触媒として用いる本発明によれ
ば、従来のシリカ−アルミナ触媒、HYゼオライト触媒
を用いる場合に比して、長時間に渡ってジアルキルナフ
タレンの収率低下は認められず、高活性を持続すること
ができる。また、従来の触媒を用いる場合、初期活性は
高いものの、早期に著しい活性劣化を示すのに対し、メ
ソポーラス物質を触媒とする本発明によれば、長期に渡
り高活性を持続し、かつ長期に渡り安定的なジアルキル
ナフタレンの合成ができるため、工業上非常に有益であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 英永 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内 (72)発明者 大井 満 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO/Alモル比が15〜2
    80、平均細孔径が20〜150Åのメソポーラス物質
    を触媒とし、該触媒の存在下で、アルキルナフタレンと
    アルキル化剤とを、反応させることを特徴とするジアル
    キルナフタレンの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルキルナフタレンがイソプロピルナフ
    タレンであり、アルキル化剤が炭素数1〜4の含酸素有
    機化合物である請求項1に記載のジアルキルナフタレン
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応温度が150〜350℃、触媒重量
    /原料供給量が0.2〜2.0g・h・mol−1で行
    うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のジア
    ルキルナフタレンの製造方法。
JP8087896A 1996-03-08 1996-03-08 ジアルキルナフタレンの製造方法 Pending JPH09241185A (ja)

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JP (1) JPH09241185A (ja)

Cited By (3)

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CN102513146A (zh) * 2011-11-23 2012-06-27 开滦能源化工股份有限公司 用于合成2,6-二甲基萘的催化剂及其制备方法

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