JPH09240462A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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Publication number
JPH09240462A
JPH09240462A JP8341141A JP34114196A JPH09240462A JP H09240462 A JPH09240462 A JP H09240462A JP 8341141 A JP8341141 A JP 8341141A JP 34114196 A JP34114196 A JP 34114196A JP H09240462 A JPH09240462 A JP H09240462A
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JP
Japan
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negative pressure
pressure chamber
atmosphere
power piston
input side
Prior art date
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Application number
JP8341141A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Suzuki
木 和 彦 鈴
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変圧室から定圧室への大気の流動をスムーズ
に行うことにより、速やかに出力が減少され、更に、音
の発生を抑制する負圧式倍力装置を提供すること。 【解決手段】 パワーピストン15の外周側面を形成す
る外筒部20と、その入力端部側に負圧制御用弁座15
aを有する内筒部21と、外筒部20と内筒部21とを
繋ぐ連結部22とを備え、連結部22には内筒部21の
内部の空間と変圧室とを連通する第1通路23を配設
し、連結部22の入力側端面22aaを第1通路23を
横断する平面内で入力側へ向けて凸状に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は負圧式倍力装置に関
し、特に、自動車にて起用される負圧式倍力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の負圧式倍力装置は、内部に圧力室
を形成するハウジングと、前記ハウジング内に設置さ
れ、前記圧力室を負圧源に連通する定圧室と前記定圧室
及び大気に選択的に連通される変圧室とに分割する可動
壁と、前記可動壁と一体的に連結され、前記ハウジング
の入力側の壁を気密に且つ摺動可能に貫通している外筒
部と前記外筒部の内側に同軸に配置された内筒部及び前
記内筒部の外周と前記外筒部の内周とを連結する連結部
を有するパワーピストンと、前記変圧室を前記内筒部の
内部の空間と常時連通するため前記連結部の内部に設け
られた、前記パワーピストンの半径方向に延在する第1
通路と、前記外筒部の内周と前記内筒部の外周との間の
空間を前記定圧室と常時連通するため前記パワーピスト
ンの内部に形成された第2通路と、前記内筒部の入力側
端部に形成された環状の負圧制御用弁座と、前記内筒部
の内部に設置されていて作動時に軸方向へ移動可能な入
力部材と、前記入力部材に設けられた環状の大気制御用
弁座と、前記パワーピストンの推進力をサーボユニット
外へ出力する出力部材と、前記パワーピストンに対する
前記入力部材の軸方向移動に応じて前記内筒部の内部の
空間を前記外筒部の内周と前記内筒部の外周との間の前
記空間又は前記大気に選択的に連通するため前記負圧制
御用弁座及び前記大気制御用弁座と共働するコントロー
ル部材とを備えているものである。
【0003】図8は、この従来の負圧式倍力装置のパワ
ーピストンの部分断面図を示し、図9は、図8のパワー
ピストンの上面図を示している。図8、図9に示すよう
に、パワーピストン100は、外筒部101と、内筒部
102と、二つの連結部103を備えている。外筒部1
01は、図示しないハウジングの入力側の壁を気密に且
つ摺動可能に貫通している。内筒部102は、外筒部1
01の内側に同軸に配設されている。連結部103は、
外筒部101の内周部と内筒部102の外周部とを連結
している。負圧制御用弁座100aが内筒部102の入
力側端部に配設されている。不図示の変圧室と内筒部1
02の内部の空間とを常時連通する第1通路104が、
連結部103の内部に設けられている。第1通路104
は、パワーピストン100の半径方向に延在されてい
る。外筒部101の内周部と内筒部102の外周部との
間の空間105と不図示の定圧室とを常時連通する図示
しない第2通路がパワーピストン100に形成されてい
る。連結部103は、その入力側端部に4つのリブ10
3aを有している。リブ103aは、等しい幅でもって
入力側に向けてストレート状に延在されており、連結部
103と同様に外筒部101の内周部と内筒部102の
外周部とを連結している。即ち、連結部103は、その
入力側部分が肉抜きされた形状を呈しており、従って、
パワーピストン100は軽量化を図っている。加えて、
リブ103aは、内筒部103の強度の向上を図ってい
る。
【0004】この従来の負圧式倍力装置は、ブレーキ操
作によって、コントロール部材が入力部材の大気制御用
弁座と係合し、コントロール部材がパワーピストンの負
圧制御用弁座と係合した状態、即ち、定圧室と変圧室と
が連通した状態を採ることにより、変圧室内の大気が、
第1通路104と、内筒部102の内部の空間と、コン
トロール部材と負圧制御用弁座100aとのクリアラン
スと、内筒部102の外周と外筒部101の内周との間
の空間105と、第2通路とを通って定圧室に流入し
て、変圧室と定圧室との圧力差が減少し、ひいては負圧
式倍力装置の出力も減少するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の負圧式倍力装置は、変圧室内の大気が定圧室内
に流入しようとして内筒部102の外周と外筒部101
の内周との間の空間105を通過する際に、連結部10
3と、連結部103に設けられた複数のリブ103aに
大気が衝突する、更には、内筒部102の外周と外筒部
101の内周とリブ103aとリブ103aとで囲まれ
る空間106に大気が流入することによって大気の流れ
が乱れることから、変圧室から定圧室への大気の流動の
妨げとなり、ひいては負圧式倍力装置の速やかな出力の
減少の妨げともなり、加えて、音の発生要因ともなって
いる。
【0006】本発明は、変圧室から定圧室への大気の流
動をスムーズに行うことにより、速やかに出力が減少さ
れ、更に、音の発生を抑制する負圧式倍力装置を提供す
ることを、その技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、内部に圧力室を形成するハウジングと、前記
ハウジング内に設置され、前記圧力室を負圧源に連通す
る定圧室と前記定圧室及び大気に選択的に連通される変
圧室とに分割する可動壁と、前記可動壁と一体的に連結
され、前記ハウジングの入力側の壁を気密に且つ摺動可
能に貫通している外筒部と前記外筒部の内側に同軸に配
置された内筒部及び前記内筒部の外周と前記外筒部の内
周とを連結する連結部を有するパワーピストンと、前記
変圧室を前記内筒部の内部の空間と常時連通するため前
記連結部の内部に設けられた、前記パワーピストンの半
径方向に延在する第1通路と、前記外筒部の内周と前記
内筒部の外周との間の空間を前記定圧室と常時連通する
ため前記パワーピストンの内部に形成された第2通路
と、前記内筒部の入力側端部に形成された環状の負圧制
御用弁座と、前記内筒部の内部に設置されていて作動時
に軸方向へ移動可能な入力部材と、前記入力部材に設け
られた環状の大気制御用弁座と、前記パワーピストンの
推進力を装置外へ出力する出力部材と、前記パワーピス
トンに対する前記入力部材の軸方向移動に応じて前記内
筒部の内部の空間を前記外筒部の内周と前記内筒部の外
周との間の前記空間又は前記大気に選択的に連通するた
め前記負圧制御用弁座及び前記大気制御用弁座と共働す
るコントロール部材とを備え、前記連結部の入力側の端
面は、前記第1通路を横断する平面内で入力側へ向けて
凸状に形成されている負圧式倍力装置を構成した。
【0008】好ましくは、前記凸状は、テーパ状である
ことを特徴とする負圧式倍力装置が望ましい。
【0009】より好ましくは、前記連結部の凸状を呈し
ている部分における各角は、丸みを帯びていることを特
徴とする負圧式倍力装置が望ましい。
【0010】請求項1の負圧式倍力装置は、ブレーキ操
作によって、コントロール部材が入力部材の大気制御用
弁座と係合し、コントロール部材がパワーピストンの負
圧制御用弁座と係合した状態、即ち、定圧室と変圧室と
が連通した状態を採ることにより、変圧室内の大気が、
第1通路と、内筒部の内部の空間と、内筒部の外周と外
筒部の内周との間の空間と、第2通路とを通って定圧室
に流入して、変圧室と定圧室との圧力差が減少し、ひい
ては負圧式倍力装置の出力も減少するものであり、特
に、変圧室内の大気が定圧室内に流入しようとして内筒
部の外周と外筒部の内周との間の空間を通過する際に、
連結部の入力側端面に大気が当たることになるが、連結
部の入力側端面は、第1通路を横断する平面内で入力側
へ向けて凸状に形成されていることから、凸状部の頂点
部分を境にして大気の流れが分割されつつ速やかに流動
し、従って、大気の流れが乱れることもなく、定圧室へ
大気が流入する。
【0011】請求項2の負圧式倍力装置は、請求項1の
作用に加えて、連結部の入力側端面が、テーパ状である
ことから、より速やかに大気の流れが分割されつつ流動
し、大気の流れに乱れが生じることもなく、定圧室へ大
気が流入する。
【0012】請求項3の負圧式倍力装置は、請求項1ま
たは請求項2の作用に加えて、連結部の凸状を呈してい
る部分における各角は、丸みを帯びていることから、更
に、速やかに大気の流れが分割されつつ流動し、大気の
流れに乱れが生じることもなく、定圧室へ大気が流入す
る。
【0013】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態により具体的
に説明する。
【0014】(実施の形態1)図1は、本実施の形態の
負圧式倍力装置の断面図である。図1に示すように、負
圧式倍力装置は、フロントシェル1とリアシェル2とか
ら構成されるハウジング3を備え、図2において詳細に
示されるように、リアシェル2の外周端2aはフロント
シェル1のショルダー部1aに当接されることによりハ
ウジング3が形成される。リアシェル2の後部には、円
周方向に等間隔に配列されたスタッドボルト4(1個の
み図示)が固定されている。このスタッドボルト4が車
両のダッシュ面(図示略)を貫通した後にボルト締めさ
れることにより、負圧倍力装置が車両に取り付けられる
ことになる。
【0015】フロント可動壁8はフロントダイアフラム
5を備え、フロントダイアフラム5は、その外周端をフ
ロントシェル1のとリアシェル2との間に挟持されてお
り、このフロントダイアフラム5により、ハウジング3
内の空間のフロント側(固定壁7の左側)は、フロント
定圧室3aとフロント変圧室3bとに気密的に区画され
ている。また、ハウジング3内の空間のリア側(固定壁
7の右側)は、リア可動壁14を構成するリアダイアフ
ラム6により、リア定圧室3cとリア変圧室3dとに気
密的に区画されている。
【0016】固定壁7は、フロントダイアフラム5とリ
アダイアフラム6との間に位置している。
【0017】図2は図1のフロントダイアフラム5の外
周端近辺の拡大図であり、図2に示すように、固定壁7
の外周部7bはハウジング3の軸芯と略平行をなすよう
に右方向に延在し、折り曲げ部にて反転して2層構造を
なしながら左方向に向い、左方向に拡開するテーパー部
をなした後、半径外方向に突出する外周端7aに至るよ
うになっている。固定壁7の外周端7aはフロントダイ
アフラム5とリアシェルとの間で挟持されている。ま
た、リアダイアフラム6の外周端は、固定壁7の外周部
7bの折り曲げ部とリアシェル2の段部2bとの間で挟
持されている。かくして、固定壁7は、ハウジング3内
において固定されることになる。
【0018】固定壁7の外周部7bのテーパー部には円
周方向に等間隔に配列されるように複数の連通穴7cが
穿設されている。また、リアダイアフラム6の外周端に
は、円周方向に等間隔に配列されるように、複数の略逆
L字型の通路6aが形成されており、これらの連通穴7
cおよび通路6aを介して、フロント変圧室3bとリア
変圧室3dとの間の空気の連通が常時許容されるように
なっている。
【0019】図1に示すように、フロント可動壁8の筒
部には、円周方向に等間隔に配列されるように、複数の
空気穴8aが形成されており、フロント定圧室3aとリ
ア定圧室3cとの間の連通を維持している。しかして、
フロントシェル1の前面に固定されたコネクター12を
介してエンジンのインテークマニホールド(図示略)と
連通しており、フロント定圧室3aとリア定圧室3c
は、エンジンが回転している限り、常時、負圧に保たれ
るようになっている。
【0020】リアシェル2の開口部を通過してハウジン
グ3内に延在するパワーピストン15の外周部にはブー
ツ10が装架されており、リアシェル2の開口部を通っ
て水分や異物がハウジング3内に侵入するのを防いでい
る。パワーピストン15の前方部には出力ロッド9が固
定されており、出力ロッド9はフロントシェル1を貫通
し、図示されないマスターシリンダーのピストンと係合
している。
【0021】図3は、図1の制御弁機構13近辺の拡大
図であり、図3に示すように、パワーピストン15の内
部には、制御弁機構13が装架されている。制御弁機構
13は、パワーピストン15の内部に延在するプッシュ
ロッド11を介してブレーキペダル(図示省略)と連係
しブレーキ操作によって軸方向に移動可能である入力部
材16の大気制御用弁座16aと、前記パワーピストン
15の負圧制御用弁座15aと、コントロールバルブ1
7の大気制御用シール部17aと負圧制御用シール部1
7bとから構成されている。
【0022】図1において、パワーピストン15の前方
部の外周部には、フロント可動壁8の筒部の右端部が固
定されている。また、リアダイアフラム6の内周端部
は、パワーピストン15の前方部の外周部に固定されて
いる。更に、固定壁7の内周端部は環状弾性体が固定さ
れており、この環状弾性体の内周面をフロント可動壁8
の筒部が滑動するようになっている。
【0023】パワーピストン15の前方部の端部とフロ
ントシェル1との間には、リタンスプリング19が張設
されており、パワーピストン15を、常時リアシェル2
の方向に付勢している。又、パワーピストン15と出力
ロッド9との間にはリアクションディスク18が介装さ
れている。
【0024】図4は、図1のパワーピストン15の部分
断面図であり、図5は、図4の上面図であり、図6は、
図4のA−A’線での断面図である。図4〜6に示すよ
うに、パワーピストン15は、外筒部20と内筒部21
とを備えている。外筒部20は、パワーピストン15の
外周部を形成しており、ハウジング4(図1中)の入力
側の壁に気密的且つ摺動可能に貫通している。内筒部2
1は、その入力側端部、即ち、図4中上端部に環状の負
圧制御用弁座15aを有している。外筒部20と内筒部
21との間に連結部22が二つ配設されており、連結部
22は外筒部20の内周部と内筒部21の内部とを接続
している。外筒部20と内筒部21と連結部22とは、
一体的に形成されている。パワーピストン15の径方向
に延在する二つの第1通路23がそれぞれ連結部22の
内部に配設されており、第1通路23は外筒部21と内
筒部22とを貫通し、内筒部22の内部空間とリア変圧
室3d(図3中)とを連通している。連結部22の負圧
制御用弁座15a側(図4中上方)に向く入力側端部2
2aは、入力側に向かうにつれてその周方向(図4中左
右方向)の幅が減少するようにして、入力側(図4中上
方)に向けて凸状に形成されている。特に、入力側端部
22aは、その両最外周部22cから唯一つの頂上部2
2bへと収束する形状を呈しており、入力側端部22
a、ひいては連結部22の入力側に面する入力側端面2
2aaは二つの斜面状を呈している。即ち、入力側端面
22aaは、第1通路23を横断する平面内で入力側へ
向けて先細り形状、即ち凸状、より正確にはテーパ状に
形成されていることになる。頂上部22bは連結部22
の周方向(図4中左右方向)の中央部分に位置してい
る。入力側端部22aの最外周部22cは、即ち入力側
端面22aaの角部分であり、丸みを帯びている。
【0025】又、第1通路23は、キー24用の組付穴
も兼ねている。
【0026】図3、図4に示すように、入力部材16
は、パワーピストン15の内筒部21に配設されてい
る。コントロールバルブ17は、パワーピストン15の
外筒部20の内部に配設され、内筒部21の入力側(図
3中右方)に位置している。
【0027】図1、図3、及び図4に示すように、第2
通路15bがパワーピストン16に形成されている。第
2通路15bは、外筒部20の内周部と内筒部21の外
周部との間の空間15cと、フロント定圧室3aとを連
通している。
【0028】この負圧式倍力装置の作動としては、図1
〜6に示すように、運転者により、図示しないブレーキ
ペダルが操作されると、これと連結したプッシュロッド
11がブレーキ操作力を受けて図1において左方に移動
する。従って、プッシュロッド11に固定された入力部
材16もプッシュロッド11と一体となって図1におい
て左方に移動する。
【0029】入力部材16の移動によって、バルブ部材
17もスプリングの付勢力によって入力部材16と共に
図1において左方に移動し、やがてバルブ部材17の負
圧制御用弁座17bがパワーピストン15の負圧制御用
弁体15aに当接して、変圧室3b、3dは定圧室3
a、3cと遮断されるため車両の負圧源との連通も断た
れる。
【0030】更に、入力部材16が図1において左方に
移動すると、バルブ部材17の大気制御用弁座17aか
ら入力部材16の大気制御用弁体16aが離脱し、変圧
室3b、3dは、第1通路23と、内筒21内部と、大
気制御用弁座17aと大気制御用弁体16aとの間と、
外筒20の内部と、エアクリーナとを介して大気と連通
する。従って、変圧室3b、3dへの大気の流入によっ
て、定圧室3a、3cと変圧室3b、3dとの間に気圧
差が発生するため、この気圧差による荷重(倍力作用)
を受けたフロント可動壁8及びリア可動壁14とこれに
連結されたパワーピストン15が、リアクションディス
ク18を介して出力ロッド9に増幅されたブレーキ力を
出力する。
【0031】運転者がブレーキ作動の必要性がなくなっ
たと判断し、ブレーキペダルを戻すと、入力部材16は
プッシュロッド11の後退によって図1右方に移動し、
バルブ部材17の大気制御用弁座17aが入力部材16
の大気制御用弁体16aに係合して変圧室3b、3dが
大気と遮断され、更に、負圧制御用弁座17bがパワー
ピストン15の負圧制御用弁体15aから離れることか
ら変圧室3b、3dが定圧室3a、3cと、第1通路2
3と、内筒21内部と、負圧制御用弁体15aと負圧制
御用弁座17bとの間と、外筒20の内周と内筒21の
外周との間とを介して連通し、変圧室3b、3d内の大
気が定圧室3a、3cへ流入することから再び変圧室3
b、3d内の負圧度が増加するため、パワーピストン1
5への助勢力も低下し、図示しないマスタシリンダから
の反力とブースタ内のリタンスプリング19により、パ
ワーピストン15およびプッシュロッド11は図1で右
方に移動させられ、入力解除により戻り行程を完了す
る。
【0032】特に、変圧室3b、3d内の大気が定圧室
3a、3c内に流入しようとして内筒部21の外周と外
筒部20の内周との間の空間15cを通過する際に、大
気が連結部22の入力側端部22aに当たることになる
が、連結部22の入力側端面22aaは負圧制御用弁体
15a方向に向かって収束するテーパ状を呈しており、
更に、各角22c、22cは丸みを帯びているために、
テーパ状部の頂点部分22bを境にして大気の流れが分
割されつつ連結部22の露呈面に沿って大気の流れが乱
れることもなく速やかに流動し、定圧室3a、3c内へ
大気が流入する。
【0033】以上説明したように、本実施の形態の負圧
式倍力装置によれば、変圧室3b、3d内の大気が定圧
室3a、3c内に流入しようとして内筒部21の外周と
外筒部20の内周との間の空間15cを通過する際に、
大気の流れが乱れることもなく速やかに流動して定圧室
3a、3c内へ大気が流入することから、速やかにパワ
ーピストン15への助勢力が、即ち、負圧式倍力装置の
出力が減少され、更に、音の発生を抑制することを可能
としている。
【0034】又、内筒部21の強度を確保することも可
能としている。
【0035】本実施の形態においては、タンデム型負圧
式倍力装置において本発明の負圧式倍力装置を採用した
が、本発明の負圧式倍力装置をシングル型の負圧式倍力
装置において採用しても同様の作用効果が得られる。
【0036】又、本実施の形態においては、連結部22
の入力側端面22aaは、入力側に向かって中央部に位
置する頂点部分22aで収束するテーパ状を呈している
が特にこの形状に限定するものではない。
【0037】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0038】(実施の形態2)図7は、本発明の内の一
つである負圧式倍力装置のパワーピストン15の部分断
面図である。実施の形態1と同様の部材には同符号が付
してある。尚、パワーピストン15の連結部22以外
は、実施の形態1と同様であるので説明は省略する。図
7に示すように、パワーピストン15は、外筒部20と
内筒部21とを備えている。外筒部20は、パワーピス
トン15の外周部を形成しており、ハウジングの入力側
の壁に気密的且つ摺動可能に貫通している。内筒部21
は、その入力側端部、即ち、図7中上端部に環状の負圧
制御弁座15aを有している。外筒部20と内筒部21
との間に連結部22が二つ(片方のみ図示)配設されて
おり、連結部22は外筒部20の内周部と内筒部21の
内部とを接続している。外筒部20と内筒部21と連結
部22とは、一体的に形成されている。パワーピストン
15の径方向に延在する二つの第1通路23(片方のみ
図示)がそれぞれ連結部22の内部に配設されており、
第1通路23は外筒部21と内筒部22とを貫通し、内
筒部22の内部空間とリア変圧室とを連通している。連
結部22の負圧制御用弁座15a側(図7中上方)に向
く入力側端部22aは、入力側に向かうにつれてその周
方向(図7中左右方向)の幅が徐々に減少するようにし
て、入力側(図7中上方)に向けて凸状に形成されてい
る。特に、入力側端部22aは、その両最外周部22c
から唯一つの頂上部22bへと段階的に収束する形状を
呈しており、入力側端部22a、ひいては連結部22の
入力側に面する入力側端面22aaは階段状を呈してい
る。即ち、入力側端面22aaは、第1通路23を横断
する平面内で入力側へ向けて先細りの凸状、より正確に
は階段状にに形成されていることになる。頂上部22b
は、連結部22の周方向(図7中左右方向)の中央部分
に位置している。入力側端面22aaの角部分である入
力側端部22aの最外周部22c、及び角部分22d
は、それぞれ丸みを帯びている。頂上部22bは、リブ
状に形成されている。
【0039】この負圧式倍力装置の作動は、実施の形態
1の作動と同様であるので説明は省略するが、特に、変
圧室内の大気が定圧室内に流入しようとして内筒部21
の外周と外筒部20の内周との間の空間15cを通過す
る際に、連結部22の入力側端部22aに大気が当たる
ことになるが、連結部22の入力側端面22aaは入力
側に向かって段階的に収束する凸状を呈し、特に頂上部
22bはリブとなっており、更に、それぞれの角22
c、22dは丸みを帯びているために、リブ状の頂点部
分22bを境にして大気の流れが分割されつつ連結部2
2の露呈面に沿って大気の流れが乱れることもなく速や
かに流動し、定圧室内へ大気が流入する。本実施の形態
の効果は、実施の形態と同様なので説明は省略する。
【0040】本実施の形態においては、連結部22の入
力側端面22aaは、入力側に向かって段階的に収束す
る凸状を呈し、特に、頂上部22bはリブ状となってい
るが、特にこの形状に限定するものではない。
【0041】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、変圧室内の大気が定圧室内に流入しようとして
内筒部の外周と外筒部の内周との間の空間を通過する際
に、大気の流れが乱れることもなく速やかに流動して定
圧室内へ大気が流入することから、速やかにパワーピス
トンへの助勢力、即ち、負圧式倍力装置の出力が減少さ
れ、更に、音の発生を抑制する負圧式倍力装置を提供す
ることを可能としている。
【0043】又、内筒部の強度を確保している。
【0044】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、変圧室内の大気が定圧室内に流入しよ
うとして内筒部の外周と外筒部の内周との間の空間を通
過する際に、より大気の流れが乱れることもなく速やか
に流動して定圧室内へ大気が流入することから、より速
やかにパワーピストンへの助勢力、即ち、負圧式倍力装
置の出力が減少され、更に、音の発生を抑制する負圧式
倍力装置を提供することを可能としている。
【0045】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明の効果に加えて、変圧室内の大気が定圧室
内に流入しようとして内筒部の外周と外筒部の内周との
間の空間を通過する際に、更に大気の流れが乱れること
もなく速やかに流動して定圧室内へ大気が流入すること
から、更に速やかにパワーピストンへの助勢力、即ち、
負圧式倍力装置の出力が減少され、更に、音の発生を抑
制する負圧式倍力装置を提供することを可能としてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の負圧式倍力装置の断面図。
【図2】図1のフロントダイアフラム5の外周端近辺の
拡大図。
【図3】図1の制御弁機構13近辺の拡大図。
【図4】図1のパワーピストン15の部分断面図。
【図5】図4の上面図。
【図6】図4のA−A’線での断面図。
【図7】実施の形態2のパワーピストン15の部分断面
図。
【図8】従来の負圧式倍力装置のパワーピストン100
の部文断面図。
【図9】図8の上面図。
【符号の説明】
3 ハウジング 3a、3c 定圧室 3b、3d 負圧室 8 フロント可動壁 14 リヤ可動壁 15 パワーピストン 15a 負圧制御用弁座 15b 第2通路 15c 空間 16 入力部材 16a 大気制御用弁体 17 コントロールバルブ 17a 大気制御用シール部 17b 負圧制御用シール部 20 外筒部 21 内筒部 22 連結部 22a 入力側端面 22b 頂上部 22c 外周部 22b 角部分 23 第1通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に圧力室を形成するハウジングと、 前記ハウジング内に設置され、前記圧力室を負圧源に連
    通する定圧室と前記定圧室及び大気に選択的に連通され
    る変圧室とに分割する可動壁と、 前記可動壁と一体的に連結され、前記ハウジングの入力
    側の壁を気密に且つ摺動可能に貫通している外筒部と前
    記外筒部の内側に同軸に配置された内筒部及び前記内筒
    部の外周と前記外筒部の内周とを連結する連結部を有す
    るパワーピストンと、 前記変圧室を前記内筒部の内部の空間と常時連通するた
    め前記連結部の内部に設けられた、前記パワーピストン
    の半径方向に延在する第1通路と、 前記外筒部の内周と前記内筒部の外周との間の空間を前
    記定圧室と常時連通するため前記パワーピストンの内部
    に形成された第2通路と、 前記内筒部の入力側端部に形成された環状の負圧制御用
    弁座と、 前記内筒部の内部に設置されていて作動時に軸方向へ移
    動可能な入力部材と、 前記入力部材に設けられた環状の大気制御用弁座と、 前記パワーピストンの推進力を装置外へ出力する出力部
    材と、 前記パワーピストンに対する前記入力部材の軸方向移動
    に応じて前記内筒部の内部の空間を前記外筒部の内周と
    前記内筒部の外周との間の前記空間又は前記大気に選択
    的に連通するため前記負圧制御用弁座及び前記大気制御
    用弁座と共働するコントロール部材とを備え、 前記連結部の入力側の端面は、前記第1通路を横断する
    平面内で入力側へ向けて凸状に形成されている負圧式倍
    力装置。
  2. 【請求項2】 前記凸状は、テーパ状であることを特徴
    とする請求項1の負圧式倍力装置。
  3. 【請求項3】 前記連結部の凸状を呈している部分にお
    ける各角は、丸みを帯びていることを特徴とする請求項
    1又は請求項2の負圧式倍力装置。
JP8341141A 1995-12-26 1996-12-20 負圧式倍力装置 Pending JPH09240462A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007022435A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Advics:Kk 負圧式倍力装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007022435A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Advics:Kk 負圧式倍力装置
JP4655799B2 (ja) * 2005-07-20 2011-03-23 株式会社アドヴィックス 負圧式倍力装置

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