JP4655799B2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に適用される負圧式倍力装置に係り、特に、ハウジング内にて可動隔壁によって区画される前方の負圧室と後方の変圧室との間に生じる差圧により、入力が増大されて出力するように構成した負圧式倍力装置に関するものである。
この種の負圧式倍力装置の一つとして、ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能なプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられていて、前記プランジャが前記バルブボデーに対して軸方向に前進移動することにより、前記負圧弁が前記バルブボデーに形成された連通孔を閉じて前記負圧室と前記変圧室間の連通が遮断され、前記大気弁が開いて前記変圧室と大気間が連通されて、前記バルブボデーに設けた軸方向連通路と径方向連通路を通して大気が前記変圧室に流入するように構成したものがあり、例えば下記の特許文献1に記載されている。
特開平9−290742号公報
上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、バルブボデーに設けた軸方向連通路と径方向連通路が略直角に交差していて、軸方向連通路を通して流れる大気は、軸方向連通路の端部にてバルブボデーの内壁に当たって略直角に方向変換した後に径方向連通路を通して変圧室に向けて流れる。このため、軸方向連通路を通して流れる大気は径方向連通路にスムーズに流れ難く、その流れに乱れが生じやすい。したがって、大気の流れが乱れることによる作動応答遅れや作動音の発生が生じやすい。
また、上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、円弧状に形成された負圧弁の弁座(バルブボデーに形成された連通孔の負圧弁側の端部に形成されている弁座)が設けられている部位(前記連通孔が形成されている部位)にて軸方向連通路を通して流れる大気が、負圧弁の弁座が設けられていない部位(前記連通孔が形成されていない部位)にて軸方向連通路を通して流れる大気と軸方向連通路の端部にて合流した後に、径方向連通路を通して変圧室に向けて流れる構成となっている。このため、上記した合流によっても、大気の流れに乱れが生じやすい。
本発明は、上記した課題を解消すべくなされたものであり、作動応答性と静粛性に優れた負圧式倍力装置を提供することを目的としている。かかる目的を達成するために、本発明では、ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能なプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられていて、前記プランジャが前記バルブボデーに対して軸方向に前進移動することにより、前記負圧弁が前記バルブボデーに形成された連通孔を閉じて前記負圧室と前記変圧室間の連通が遮断され、前記大気弁が開いて前記変圧室と大気間が連通されて、前記連通孔が形成されている部位にて前記バルブボデーに設けた軸方向連通路と前記連通孔が形成されていない部位にて前記バルブボデーに設けた径方向連通路を通して大気が前記変圧室に流入するように構成した負圧式倍力装置において、前記軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気の流動方向を前記軸方向連通路の前方部位にて前記径方向連通路の径方向内端部に向けて順次変更する傾斜面前記バルブボデーの内壁面に設けられ、該傾斜面は、前記軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気の流動方向を前記軸方向連通路の前方部位にて前記径方向連通路の径方向内端部に向けて順次曲げて変更する湾曲傾斜面で構成されており、前記軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気を前記軸方向連通路の前方部位にて周方向に分流させる分流壁が前記軸方向連通路の内壁から径方向内方に向けて凸状に設けられていて、この分流壁に前記湾曲傾斜面が形成されていて、前記分流壁によって分流された一方の大気は前記連通孔の周方向一側に形成された一方の前記径方向連通路に向けて流れ、他方の大気は前記連通孔の周方向他側に形成された他方の前記径方向連通路に向けて流れることに特徴がある。
この負圧式倍力装置においては、プランジャをバルブボデーに対して軸方向に前進移動させると、負圧弁がバルブボデーに形成された連通孔を閉じて負圧室と変圧室間の連通が遮断されるとともに、大気弁が開いて変圧室と大気間が連通される。このため、バルブボデーに設けた軸方向連通路と径方向連通路を通して変圧室に大気が流入して、変圧室の圧力が負圧から順次大気圧となり、負圧室と変圧室間の差圧に応じた出力が出力部材に生じる。また、出力部材に出力が生じると、その反力が出力部材から反動部材の前面に伝達されるとともに反動部材の後面からバルブボデーとプランジャに伝達される。
ところで、本発明の負圧式倍力装置においては、軸方向連通路を通して変圧室に向けて流れる大気が、バルブボデーの内壁面に設けた傾斜面(湾曲傾斜面)により、その流動方向を軸方向連通路の前方部位にて径方向連通路の径方向内端部に向けて順次変更(順次曲げられて変更)される。また、分流壁によって分流された一方の大気は前記連通孔の周方向一側に形成された一方の径方向連通路に向けて流れ、他方の大気は前記連通孔の周方向他側に形成された他方の径方向連通路に向けて流れる。このため、軸方向連通路から径方向連通路への大気の流れがスムーズとなって、大気の流れが乱れ難くなる。したがって、大気の流れが乱れることによる作動応答遅れや作動音の発生を抑制することが可能であり、良好な作動応答性や静粛な作動を得ることが可能である。
上記した本発明の実施に際して、前記バルブボデーの前記連通孔が形成されていない部位には、前記径方向連通路とは別個に第2の径方向連通路が形成されるとともに、この第2の径方向連通路に向けて大気を流す第2の軸方向連通路が形成されていて、この第2の軸方向連通路を前記バルブボデーの軸孔内壁とにより形成する案内壁が前記プランジャの外周に沿って前記バルブボデーに扇状に設けられていて、この案内壁に前記第2の軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気の流動方向を前記第2の軸方向連通路の前方部位にて前記第2の径方向連通路の径方向内端部に向けて順次曲げて変更する第2の湾曲傾斜面が形成されていることも可能である。この場合において、前記分流壁と前記案内壁が前記バルブボデーに周方向にて交互に設けられていることも可能である。これらの場合には、分流壁に形成されている湾曲傾斜面によって流動方向を変更されて径方向連通路に向けて流れる大気と、案内壁に形成されている第2の湾曲傾斜面によって流動方向を変更されて第2の径方向連通路に向けて流れる大気が別個に設けられている径方向連通路と第2の径方向連通路を通して変圧室に流入する。したがって、分流壁に形成されている湾曲傾斜面によって流動方向を変更された大気と、案内壁に形成されている第2の湾曲傾斜面によって流動方向を変更された大気が、径方向連通路と第2の径方向連通路に流入する前に合流することがなくて、かかる合流に伴う乱れの発生を防ぐことが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記連通孔の負圧弁側の端部に形成されている前記負圧弁の弁座が前記プランジャの外周に沿った円弧形状で前記バルブボデーに形成されていることも可能である。この場合には、空気が流れる通路を十分に確保することが可能で作動応答性を十分に高めることが可能である。また、前記プランジャは前記湾曲傾斜面が設けられている部位より前方位置と後方位置にて前記バルブボデーに軸方向にて摺動可能に支持されていることも可能である。この場合には、特許文献1に示されるような空気が流れる通路途中のプランジャ支承部がないため、空気の流れが円滑で静粛となり、かつプランジャを安定して支持することが可能である。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3は本発明を車両用ブレーキの負圧式倍力装置に実施した実施形態を示していて、この実施形態の負圧式倍力装置においては、ハウジング10に可動隔壁21とバルブボデー22を備えるパワーピストン20が組付けられていて、ハウジング10内が可動隔壁21により前方の負圧室R1と後方の変圧室R2とに区画されている。
ハウジング10は、図1に示したように、前方シェル11と後方シェル12を備えるとともに、負圧室R1を負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に常時連通させるための負圧導入管13を備えている。このハウジング10は、同ハウジング10と可動隔壁21を気密的に貫通する複数本(図1では1本が示されている)のタイロッド14の後端部に設けられたねじ部14aにて静止部材、すなわち車体(図示省略)に固定されるように構成されている。なお、タイロッド14の前端部に設けられたねじ部14bには、ブレーキマスタシリンダ100が組付けられている。
ブレーキマスタシリンダ100は、そのシリンダ本体101の後端部101aが前方シェル11に形成された中心筒部11aを貫通して負圧室R1内に気密的に突入し、またシリンダ本体101に形成されたフランジ部101bの後面が前方シェル11の前面に当接している。また、ブレーキマスタシリンダ100のピストン102は、シリンダ本体101から後方に突出して負圧室R1内に突入しており、後述する出力軸35の先端ロッド部35aによって前方に押動されるように構成されている。
パワーピストン20の可動隔壁21は、金属製で環状のプレート21aと、ゴム製で環状のダイアフラム21bとからなり、ハウジング10内にて前後方向(パワーピストン20の軸方向)へ移動可能に設置されている。ダイアフラム21bは、その外周縁に形成された環状の外周ビード部にて、後方シェル12の外周縁に設けられた折り返し部と前方シェル11とにより気密的に挟持されている。また、ダイアフラム21bは、その内周縁に形成された環状の内周ビード部にて、バルブボデー22の前端部外周に形成した環状の溝にプレート21aの内周部とともに気密的に固定されている。
パワーピストン20のバルブボデー22は、可動隔壁21の内周部に連結された樹脂製の中空体であって、円筒状に形成された中間部位にてハウジング10の後方シェル12に気密的かつ前後方向へ移動可能に組付けられており、ハウジング10の前方シェル11との間に介装されたリターンスプリング15によって後方に向けて付勢されている。なお、バルブボデー22のハウジング10外に突出する部位は、後端に複数の通気孔19aを有するブーツ19によって被覆保護されている。
また、バルブボデー22には、図2および図3に示したように、前後方向にて貫通する段付の軸孔22aが形成されるとともに、この軸孔22aの中間段部に後端にて連通するとともに前端にて負圧室R1に連通する一対の連通孔22bと、軸孔22aの前方部分に略直交していてキー部材39を外周から挿通可能な一対のキー取付孔22cが形成されている。
上記した軸孔22aには、入力軸31とプランジャ32と伝達部材33が同軸的に組付けられるとともに、弁機構Vとフィルタ51,52が同軸的に組付けられている。また、上記した軸孔22aには、伝達部材33の前方に、反動部材34および出力軸(出力部材)35が同軸的に組付けられている。
入力軸31は、バルブボデー22に対して進退可能であり、球状先端部31aにてプランジャ32の受承連結部32cに関節状に連結され、後端ねじ部31b(図1参照)にてヨーク111を介してブレーキペダル110に連結されていて、ブレーキペダル110に作用する踏力を入力Fiとして前方に向けて受けるように構成されている。
プランジャ32は、その先端部32aにて伝達部材33を介して反動部材34における後面の中央部位に係合可能であるとともに、その中間部に形成した環状フランジ部32bにてキー部材39に係合可能であって、先端部32aが反動部材34から出力Foの反力を部分的に受ける部分である。また、プランジャ32の後端には、弁機構Vの環状大気弁部41bに離座可能に着座する環状の大気弁座32dが形成されていて、この大気弁座32dと弁機構Vの環状大気弁部41bによって、変圧室R2と大気間を連通・遮断する大気弁が構成されている。
反動部材34は、その後面の中央部位が後方に膨出変形可能なリアクションゴムディスクであり、出力軸35の後方円筒部35b内に収容されて前面全体にて出力軸35の後端部後面に係合(当接)した状態にて、バルブボデー22の前端部に組付けられている。この反動部材34は、その後面にて、プランジャ32の先端部32a前面に伝達部材33を介して当接可能であるとともに、バルブボデー22の円環状前端面に当接している。
出力軸35は、反動部材34とともにバルブボデー22の軸孔22aの前端部内に前後方向へ移動可能に組付けられていて、図1および図2に示したように、先端部に組付けた先端ロッド部35aにてブレーキマスタシリンダ100におけるピストン102の係合部に押動可能に当接しており、制動作動時にはブレーキマスタシリンダ100のピストン102から受ける反力を反動部材34に伝達するようになっている。
キー部材39は、パワーピストン20のバルブボデー22に対するプランジャ32の前後方向移動を規定する機能と、ハウジング10に対するパワーピストン20の後方への移動限界位置(バルブボデー22の後方復帰位置)を規定する機能を有していて、バルブボデー22とプランジャ32のそれぞれに対してパワーピストン20の軸方向に相対移動可能に組付けられている。
弁機構Vは、バルブボデー22における各連通孔22bの後端部に一体的に形成した円弧形状の負圧弁座22dと、プランジャ32の後端部に一体的に形成した環状の大気弁座32dと、この大気弁座32dに対して同軸的に配置されてバルブボデー22に組付けた筒状の弁体41を備えている。弁体41は、負圧弁座22dに対して着座・離座可能で負圧弁座22dとにより負圧室R1と変圧室R2を連通・遮断可能な負圧弁を構成する負圧弁部41aを有するとともに、大気弁座32dに対して着座・離座可能で大気弁座32dとにより変圧室R2と大気を連通・遮断可能な大気弁を構成する環状の大気弁部41bを有している。
負圧弁部41aと大気弁部41bは、弁体41の可動部(軸方向に移動可能な部分)に一体的に形成されていて、圧縮スプリング42によって負圧弁座22dと大気弁座32dに向けて(前方に向けて)付勢されている。なお、弁体41の固定部(軸方向に移動不能な部分)は、リテーナ43を介して入力軸31の段部に係止する圧縮スプリング44によって前方に向けて付勢されていて、バルブボデー22における軸孔22aの定位置(段部)に保持されている。
上記した弁機構Vの構成によって、変圧室R2は、入力軸31およびプランジャ32のバルブボデー22に対する前後方向の移動に応じて、負圧室R1または大気に連通可能である。すなわち、図1および図2に示した入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して前方へ移動して、負圧弁部41aが負圧弁座22dに着座し、大気弁座32dが大気弁部41bから離座したときには、変圧室R2が負圧室R1との連通を遮断されて大気に連通する。このときには、ブーツ19の通気孔19a、フィルタ51,52、弁体41の内部、大気弁座32dと大気弁部41b間の隙間、バルブボデー22に設けた軸方向連通路A1〜A4と径方向連通路B1〜B4等を通して、変圧室R2に大気が流入する。
また、図1および図2に示したように、入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して復帰位置に戻って、負圧弁部41aが負圧弁座22dから離座し、大気弁座32dが大気弁部41bに着座している状態では、変圧室R2が大気との連通を遮断されて負圧室R1に連通する。このときには、バルブボデー22に設けた径方向連通路B1〜B4と軸方向連通路A1〜A4、負圧弁部41aと負圧弁座22d間の隙間、連通孔22b等を通して、変圧室R2から負圧室R1に空気が吸引される。
上記した各軸方向連通路A1とA2は、図2および図3に示したように、各負圧弁座22d(連通孔22bの後端部)の内周にてプランジャ32の外周に沿って形成される円弧状通路であり、左右対称形状に形成されていて、その各前方部位には変圧室R2に向けて流れる大気を周方向に分流させる分流壁22eが設けられている。各分流壁22eは、各軸方向連通路A1とA2の内壁から径方向内方に向けて凸状に設けられていて、各軸方向連通路A1とA2をそれぞれ略二等分しており、その内壁面には湾曲傾斜面S1,S2がそれぞれ形成されている。
各湾曲傾斜面S1は、各軸方向連通路A1,A2の図3上半分を通して変圧室R2に向けて流れる大気の流動方向を各軸方向連通路A1,A2の図3上半分の前方部位にて径方向連通路B1(キー取付孔22cの図3上半分に形成される通路)の径方向内端部に向けて順次曲げて変更するものであり、分流壁22eの前端部に形成されている。各湾曲傾斜面S2は、各軸方向連通路A1,A2の図3下半分を通して変圧室R2に向けて流れる大気の流動方向を各軸方向連通路A1,A2の図3下半分の前方部位にて径方向連通路B2(キー取付孔22cの図3下半分に形成される通路)の径方向内端部に向けて順次曲げて変更するものであり、分流壁22eの前端部に形成されている。
一方、上記した各軸方向連通路A3とA4(第2の軸方向連通路)は、図3に示したように、各負圧弁座22dが設けられていない部位(連通孔(22b)が形成されていない部位)にてプランジャ32の外周に沿って形成される扇状通路であり、上下対称形状に形成されていて、その周方向中間部位には変圧室R2に向けて流れる大気を周方向にて略二等分するリブ22fが設けられ、このリブ22fの前方部位には扇状の案内壁22gが設けられている。各案内壁22gは、バルブボデー22の軸孔22a内壁にまで延びていて、その図2右側面には湾曲傾斜面S3,S4(第2の湾曲傾斜面)がそれぞれ形成されている。
図3上方の各湾曲傾斜面S3は、図3上方の軸方向連通路A3を通して変圧室R2に向けて流れる大気の流動方向を軸方向連通路A3の前方部位にて径方向連通路B3(キー取付孔22cの図3上半分に形成される径方向連通路B1とは別に形成された第2の径方向連通路)の径方向内端部に向けて順次曲げて変更するものであり、リブ22fの前端部に連続的に形成されている案内壁22gの前方部に形成されている。図3下方の各湾曲傾斜面S4は、図3下方の軸方向連通路A4を通して変圧室R2に向けて流れる大気の流動方向を軸方向連通路A4の前方部位にて径方向連通路B4(キー取付孔22cの図3下半分に形成される径方向連通路B2とは別に形成された第2の径方向連通路)の径方向内端部に向けて順次曲げて変更するものであり、リブ22fの前端部に連続的に形成されている案内壁22gの前方部に形成されている。
上記のように構成した実施形態の負圧式倍力装置においては、ブレーキペダル110を踏み込んで、入力軸31とプランジャ32をバルブボデー22に対して軸方向に前進移動させると、負圧弁部41aが負圧弁座22dに着座することにより負圧弁が閉じて、負圧室R1と変圧室R2間の連通が遮断されるとともに、大気弁座32dが大気弁部41bから離座することにより大気弁が開いて、変圧室R2と大気間が連通される。このため、バルブボデー22に設けた各軸方向連通路A1〜A4と各径方向連通路B1〜B4を通して変圧室R2に大気が流入して、変圧室R2の圧力が負圧から順次大気圧となり、負圧室R1と変圧室R2間の差圧に応じた出力Foが出力軸35に生じる。また、出力軸35に出力Foが生じると、その反力が出力軸35から反動部材34の前面34aに伝達され、反動部材34の後面34bからバルブボデー22に直接伝達されるとともに伝達部材33を介してプランジャ32に伝達される。
ところで、この実施形態の負圧式倍力装置においては、各軸方向連通路A1〜A4を通して変圧室R2に向けて流れる大気が、バルブボデー22の内壁面に設けた各湾曲傾斜面S1〜S4により、その流動方向を各軸方向連通路A1〜A4の前方部位にて各径方向連通路B1〜B4の径方向内端部に向けて順次曲げられて変更される。このため、各軸方向連通路A1〜A4から各径方向連通路B1〜B4への大気の流れがスムーズとなって、大気の流れが乱れ難くなる。したがって、大気の流れが乱れることによる作動応答遅れや作動音の発生を抑制することが可能であり、良好な作動応答性や静粛な作動を得ることが可能である。
また、この実施形態の負圧式倍力装置においては、各軸方向連通路A1,A2を通して変圧室R2に向けて流れる大気を各軸方向連通路A1,A2の前方部位にて周方向に分流させる分流壁22eが各軸方向連通路A1とA2の内壁から径方向内方に向けて凸状に設けられていて、この分流壁22eに各湾曲傾斜面S1,S2が形成されている。また、各軸方向連通路A3,A4をバルブボデー22の軸孔22a内壁とにより形成する案内壁22gがプランジャ32の外周に沿ってバルブボデー22に扇状に設けられていて、この案内壁22gの前方部に各湾曲傾斜面S3,S4が形成されている。
また、この実施形態の負圧式倍力装置においては、各分流壁22eと各案内壁22gがバルブボデー22に周方向にて交互に設けられているとともに、各分流壁22eに形成されている各湾曲傾斜面S1,S2によって流動方向を変更された大気が流れる各径方向連通路B1,B2と、各案内壁22gに形成されている各湾曲傾斜面S3,S3によって流動方向を変更された大気が流れる各径方向連通路B3,B4が別個に設けられている。このため、各分流壁22eに形成されている各湾曲傾斜面S1,S2によって流動方向を変更された大気と、各案内壁22gに形成されている各湾曲傾斜面S3,S4によって流動方向を変更された大気が、別個に設けられている各径方向連通路B1,B2とB3,B4を通して変圧室R2に流入する。したがって、各分流壁22eに形成されている各湾曲傾斜面S1,S2によって流動方向を変更された大気と、各案内壁22gに形成されている各湾曲傾斜面S3,S4によって流動方向を変更された大気が、各径方向連通路B1,B2とB3,B4に流入する前に合流することがなくて、かかる合流に伴う乱れの発生を防ぐことが可能である。
また、この実施形態の負圧式倍力装置においては、負圧弁座22dがプランジャ32の外周に沿った円弧形状でバルブボデー22に形成されている。このため、空気が流れる通路を十分に確保することが可能で作動応答性を十分に高めることが可能である。また、プランジャ32は、図2にて示したように、各湾曲傾斜面(S1〜S4)が設けられている部位より前方位置と後方位置にて、バルブボデー22に軸方向にて摺動可能に支持されている。このため、プランジャ32を安定して支持することが可能である。
本発明による負圧式倍力装置の一実施形態を示す断面図である。 図3の2−2線に沿った断面を展開して示した図1に示した負圧式倍力装置の要部拡大断面図である。 図2に示したバルブボデー単体の3−3線に沿った断面図である。
符号の説明
10…ハウジング、20…パワーピストン、21…可動隔壁、22…バルブボデー、22a…軸孔、22c…キー取付孔、22d…負圧弁座、22e…分流壁、22f…リブ、22g…案内壁、31…入力軸、32…プランジャ、32d…大気弁座、34…反動部材、35…出力軸、39…キー部材、41…弁体、41a…負圧弁部、41b…大気弁部、A1〜A4…軸方向連通路、B1〜B4…径方向連通路、S1〜S4…湾曲傾斜面、V…弁機構、R1…負圧室、R2…変圧室

Claims (5)

  1. ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能なプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられていて、前記プランジャが前記バルブボデーに対して軸方向に前進移動することにより、前記負圧弁が前記バルブボデーに形成された連通孔を閉じて前記負圧室と前記変圧室間の連通が遮断され、前記大気弁が開いて前記変圧室と大気間が連通されて、前記連通孔が形成されている部位にて前記バルブボデーに設けた軸方向連通路と前記連通孔が形成されていない部位にて前記バルブボデーに設けた径方向連通路を通して大気が前記変圧室に流入するように構成した負圧式倍力装置において、
    前記軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気の流動方向を前記軸方向連通路の前方部位にて前記径方向連通路の径方向内端部に向けて順次変更する傾斜面前記バルブボデーの内壁面に設けられ、該傾斜面は、前記軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気の流動方向を前記軸方向連通路の前方部位にて前記径方向連通路の径方向内端部に向けて順次曲げて変更する湾曲傾斜面で構成されており、
    前記軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気を前記軸方向連通路の前方部位にて周方向に分流させる分流壁が前記軸方向連通路の内壁から径方向内方に向けて凸状に設けられていて、この分流壁に前記湾曲傾斜面が形成されていて、
    前記分流壁によって分流された一方の大気は前記連通孔の周方向一側に形成された一方の前記径方向連通路に向けて流れ、他方の大気は前記連通孔の周方向他側に形成された他方の前記径方向連通路に向けて流れることを特徴とする負圧式倍力装置。
  2. 請求項に記載の負圧式倍力装置において、前記バルブボデーの前記連通孔が形成されていない部位には、前記径方向連通路とは別個に第2の径方向連通路が形成されるとともに、この第2の径方向連通路に向けて大気を流す第2の軸方向連通路が形成されていて、この第2の軸方向連通路を前記バルブボデーの軸孔内壁とにより形成する案内壁が前記プランジャの外周に沿って前記バルブボデーに扇状に設けられていて、この案内壁に前記第2の軸方向連通路を通して前記変圧室に向けて流れる大気の流動方向を前記第2の軸方向連通路の前方部位にて前記第2の径方向連通路の径方向内端部に向けて順次曲げて変更する第2の湾曲傾斜面が形成されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  3. 請求項に記載の負圧式倍力装置において、前記分流壁と前記案内壁が前記バルブボデーに周方向にて交互に設けられていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の負圧式倍力装置において、前記連通孔の負圧弁側の端部に形成されている前記負圧弁の弁座が前記プランジャの外周に沿った円弧形状で前記バルブボデーに形成されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の負圧式倍力装置において、前記プランジャは前記湾曲傾斜面が設けられている部位より前方位置と後方位置にて前記バルブボデーに軸方向にて摺動可能に支持されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
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