JP5935443B2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車に適用されるブレーキ装置の一構成部品である負圧式倍力装置に関するものである。
一般的に、負圧式倍力装置においては、ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている。かかる負圧式倍力装置は、例えば、下記の特許文献1に記載されている。
特開2003−127851号公報
上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、前記弁機構が、前記バルブボデーに一体的に設けた負圧弁座と、前記プランジャに一体的に設けた大気弁座と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部と前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えている。
ところで、特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、前記大気弁座として、第1大気弁座と第2大気弁座が採用されるとともに、前記大気弁部として、第1大気弁部と第2大気弁部が採用されていて、前記大気弁として、第1大気弁と、この第1大気弁より大気側に設けられて前記第1大気弁と大気との連通を開閉する第2大気弁を備えるとともに、前記第2大気弁の第1大気弁側と大気とを連通させるオリフィス通路を備えたものが採用されている。
このため、特許文献1に記載されている負圧式倍力装置では、ブレーキ作動初期において大気弁を通して変圧室に大気が多量に導入されなくて、弁機構での大気弁と負圧弁の挙動を安定化させることができ、ブレーキ作動初期に生じる振動や異音を抑制することが可能である。なお、ブレーキ作動初期に生じる振動や異音は、特許文献1に記載されているように、弁機構での大気弁と負圧弁の不安定挙動に起因するものであり、ブレーキ作動初期において出力部材に作用するマスタシリンダからの反力が小さい場合において生じやすいものである。
しかし、上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置では、弁機構の大気弁においてオリフィス通路が採用されていて、上記した振動や異音を効果的に(十分に)抑制するためには、オリフィス通路(大気弁を通して変圧室に導入される大気を絞って小量とするもの)をかなり小さくする必要がある。この結果、変圧室への大気の導入に遅れが生じて、当該負圧式倍力装置の作動応答性が悪くなるおそれがある。
本発明は、上記した課題を解消すべくなされたもの(すなわち、当該負圧式倍力装置の作動応答性を阻害することなく、ブレーキ作動初期に生じる振動や異音を効果的に抑制するもの)であり、
ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能(往復動可能)で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャに設けた大気弁座と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部と前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えており、
前記弁体には、前記負圧弁を開く方向への前記可動部の動き(復動方向への動き)を抑制する抑制手段が設けられていて、前記抑制手段は、前記弁体に設けたダンパーであり、
前記ダンパーは、前記弁体に設けられ前記バルブボデーの軸孔内に気密的に組付けられて固定保持されている環状の取付部と、この取付部に一体的に形成されて軸方向に移動可能な前記可動部と、前記可動部に内周部にて気密的に設けられて外周部にて前記軸孔の内壁に摺接する環状部を備えていることに特徴がある。
ところで、本発明による負圧式倍力装置においては、弁機構における弁体に、負圧弁を開く方向への可動部の動き(復動方向への動き)を抑制する抑制手段が設けられている。このため、弁機構における弁体において、負圧弁を開く方向への可動部の動きを抑制することができて、弁機構での弁体(大気弁および負圧弁)の挙動を安定化させることができ、ブレーキ作動初期に生じる振動や異音を抑制することが可能である。
また、本発明による負圧式倍力装置においては、弁機構における弁体に設けた抑制手段が、負圧弁を開く方向への可動部の動き(復動方向への動き)を抑制するものであり、大気弁を通して変圧室に導入される大気を絞るものではないため、大気弁を通して変圧室へ導入される大気の流れに悪影響はなくて、当該負圧式倍力装置の作動応答性を良好に維持することが可能である。
上記した本発明の実施に際して、前記ダンパーの環状部は環状リップであり、この環状リップの外周部には切欠が設けられていることも可能である。この場合には、弁機構の弁体を有効に活用して、ダンパーをシンプルで安価に構成することが可能である。
また、本発明は、
ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャに設けた大気弁座と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部と前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えており、
前記弁体には、前記負圧弁を開く方向への前記可動部の動きを抑制する抑制手段が設けられていて、前記抑制手段は、前記弁体に設けたダンパーであり、
前記ダンパーは、前記弁体に設けられ前記バルブボデーの軸孔内に気密的に組付けられて固定保持されている環状の取付部と、この取付部に一体的に形成されて軸方向に移動可能な前記可動部と、前記可動部に内周部にて気密的に組付けられるとともに外周部にて前記軸孔の内壁に気密的に組付けられ中間部が前記弁体における可動部の動きに追従して変形可能な環状膜と、この環状膜に設けた通気孔によって構成されていることに特徴がある。とする負圧式倍力装置。
この発明では、前記ダンパーの環状部が環状リップである場合に比して、軸孔の内壁との間にて摺動抵抗を生じさせないため、特に低温時での弁体における可動部の作動応答性を阻害することが少ない。
本発明による負圧式倍力装置の一実施形態の要部を示した縦断側面図である。 図1に示した弁体を概略的に示した斜視図である。 本発明による負圧式倍力装置の他の実施形態の要部を示した縦断側面図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明による負圧式倍力装置の一実施形態を示していて、この実施形態の負圧式倍力装置においては、ハウジング10に可動隔壁21とバルブボデー22を備えるパワーピストン20が前後方向(図1の左右方向)に移動可能に組付けられていて、ハウジング10内が可動隔壁21により前方の負圧室R1と後方の変圧室R2とに区画されている。
ハウジング10は、図示省略の前方シェルと後方シェル12を備えるとともに、前方シェルに気密的に設けられて負圧室R1を負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に常時連通させるための負圧導入管(図示省略)を備えている。このハウジング10は、後方シェル12を気密的に貫通する複数本の取付ボルト(図示省略)にて静止部材、すなわち車体(図示省略)に固定され、前方シェルを気密的に貫通する複数本の取付ボルト(図示省略)にてブレーキマスタシリンダ(図示省略)を支持するように構成されている。
ブレーキマスタシリンダは、公知のものであり、そのシリンダ本体(図示省略)の後端部にて前方シェルに気密的に組付けられている。また、ブレーキマスタシリンダのピストン(図示省略)は、シリンダ本体から後方に突出して負圧室R1内に突入しており、後述する出力軸35の先端部(図示省略)によって前方に押動されるように構成されている。
パワーピストン20の可動隔壁21は、環状のプレート21aと、環状のダイアフラム21bとからなり、ハウジング10内にて前後方向(パワーピストン20の軸方向)へ移動可能に設置されている。ダイアフラム21bは、その外周縁に形成された環状の外周ビード部(図示省略)にて、ハウジング10に気密的に挟持されている。また、ダイアフラム21bは、その内周縁に形成された環状の内周ビード部にて、プレート21aの内周部とともにバルブボデー22に外周部に気密的に固定されている。
パワーピストン20のバルブボデー22は、可動隔壁21の内周部に連結された樹脂製の中空体であって、円筒状に形成された中間部位にてハウジング10の後方シェル12に気密的かつ前後方向(パワーピストン20の軸方向)へ移動可能に組付けられており、ハウジング10の前方シェルとの間に介装されたリターンスプリング(図示省略)によって後方に向けて付勢されている。なお、バルブボデー22のハウジング10外に突出する部位は、後端に複数の通気孔19aを有するブーツ19によって被覆保護されている。
また、バルブボデー22には、前後方向にて貫通する段付の軸孔22aが形成されるとともに、この軸孔22aの中間段部に後端にて連通するとともに前端にて負圧室R1に連通する一対の(図1では一方のみが示されている)負圧連通路22bと、軸孔22aの前方部分に略直交していてキー部材39を外周から挿通可能なキー取付孔22cが形成されている。
上記した軸孔22aには、入力軸31とプランジャ32が同軸的に組付けられるとともに、弁機構Vとフィルタ51,52が同軸的に組付けられている。また、上記した軸孔22aには、プランジャ32の前方に、連結部材33、反動部材34および出力軸(出力部材)35が同軸的に組付けられている。
入力軸31は、バルブボデー22に対して進退可能であり、球状先端部31aにてプランジャ32の受承連結部32cに関節状に連結され、後端ねじ部(図示省略)にてヨークを介してブレーキペダル(共に図示省略)に連結されていて、ブレーキペダルに作用する踏力を入力として前方に向けて受けるように構成されている。また、入力軸31は、その中間段部に係止されたリテーナ36を介してリターンスプリング37に係合していて、リターンスプリング37によって後方に向けて付勢されている。
プランジャ32は、その先端部32aにて連結部材33を介して反動部材34における後面の中央部位に当接可能であるとともに、その中間部に形成した環状溝部32bにてキー部材39に係合可能であって、先端部32aが反動部材34から連結部材33を介して出力の反力を部分的に受ける部分である。また、プランジャ32の後端には、弁機構Vにおける環状の大気弁座32dが形成されている。
反動部材34は、その後面の中央部位が後方に膨出変形可能であり、出力軸35の後方円筒部35b内に収容されて前面全体にて出力軸35の後端部後面に係合(当接)した状態にて、出力軸35の後方円筒部35bとともにバルブボデー22の前端部に組付けられている。この反動部材34は、その後面にて、プランジャ32の先端部32a前面に連結部材33を介して当接可能であるとともに、バルブボデー22の円環状前端面に当接している。
出力軸35は、反動部材34とともにバルブボデー22の軸孔22aの前端部内に前後方向へ移動可能に組付けられていて、先端部(図示省略)にてブレーキマスタシリンダにおけるピストンの係合部(凹部)に押動可能に当接しており、制動作動時にはブレーキマスタシリンダのピストンから受ける反力を反動部材34に伝達するようになっている。
キー部材39は、パワーピストン20のバルブボデー22に対するプランジャ32の前後方向移動を規定する機能と、ハウジング10に対するパワーピストン20の後方への移動限界位置(バルブボデー22の後方復帰位置)を規定する機能を有していて、バルブボデー22とプランジャ32のそれぞれに対してパワーピストン20の軸方向に所要量相対移動可能に組付けられている。
弁機構Vは、バルブボデー22における負圧連通路22bの後端部に一体的に形成した円弧形状又は円形状の負圧弁座22dと、プランジャ32の後端部に一体的に形成した環状の大気弁座32dと、この大気弁座32dに対して同軸的に配置されてバルブボデー22の軸孔22a内に組付けた筒状の弁体41を備えている。弁体41は、環状の取付部41aと、この取付部41aに一体的に形成されて軸方向に移動可能な筒状の可動部41bを有している。
取付部41aは、バルブボデー22の軸孔22a内に気密的に組付けられていて、リテーナ42によってバルブボデー22における軸孔22aの定位置(段部)に固定保持されている。なお、リテーナ42は、リターンスプリング37によって前方に向けて付勢されていて、バルブボデー22における軸孔22aの段部に固定されている。
可動部41bは、負圧弁座22dに対して着座・離座可能で負圧弁座22dとにより、負圧室R1と変圧室R2間を連通・遮断可能な負圧弁を構成する負圧弁部41b1を有するとともに、大気弁座32dに対して着座・離座可能で大気弁座32dとにより、変圧室R2と大気間を連通・遮断可能な大気弁を構成する環状の大気弁部41b2を有している。この可動部41bは、圧縮スプリング43によって前方に向けて付勢されている。
上記した弁機構Vの構成によって、変圧室R2は、入力軸31およびプランジャ32のバルブボデー22に対する前後方向の移動に応じて、負圧室R1または大気に連通可能である。すなわち、入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して図1の原位置(復帰位置)から前方へ移動して、負圧弁部41b1が負圧弁座22dに着座し、大気弁座32dが大気弁部41b2から離座したときには、変圧室R2が負圧室R1との連通を遮断されて大気に連通する。このときには、ブーツ19の通気孔19a、フィルタ51,52、弁体41の内部、大気弁座32dと大気弁部41b2間の隙間、バルブボデー22に設けた連通路等を通して、変圧室R2に大気が流入する。
また、入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して復帰位置(原位置)に戻って、大気弁座32dが大気弁部41b2に着座し、負圧弁部41b1が負圧弁座22dから離座している状態(すなわち、大気弁が閉じて、変圧室R2と大気との連通が遮断され、かつ、負圧弁が開いて、負圧室R1と変圧室R2とが連通している状態)では、変圧室R2が大気との連通を遮断されて負圧室R1に連通する。このときには、バルブボデー22に設けた連通路、負圧弁部41b1と負圧弁座22d間の隙間、負圧連通路22b等を通して、変圧室R2から負圧室R1に空気が吸引されて流れる。
ところで、この実施形態においては、弁機構Vにおける弁体41に、負圧弁を開く方向(後方)への可動部41bの動き(復動方向への動き)を抑制する抑制手段としてのダンパーDが設けられている。ダンパーDは、弁体41のバルブボデー22への取付部41aと、弁体41の可動部41bと、弁体41の可動部41bに内周部にて気密的に組付けられて外周部にて軸孔22aの内壁に摺接する(極めて小さい摺動抵抗にて摺動可能に接する)環状リップ41cと、この環状リップ41cの外周部に設けた通気可能な切欠41c1(図2参照)によって構成されている。環状リップ41cは、その外周部が外周に向け後方に向けて湾曲するように形成されていて、可動部41bの後方移動時の摺動抵抗が可動部41bの前方移動時の摺動抵抗に比して大きくなるように設定されている。
上記のように構成したこの実施形態の負圧式倍力装置においては、弁機構Vにおける弁体41に、負圧弁を開く方向(後方)への可動部41bの動き(復動方向への動き)を抑制する抑制手段としてのダンパーDが設けられている。このため、弁機構Vにおける弁体41において、負圧弁を開く方向への可動部41bの動きを抑制することができて、弁機構Vでの弁体41(大気弁および負圧弁を有する)の挙動を安定化させることができ、ブレーキ作動初期に生じる振動や異音を抑制することが可能である。
また、この実施形態の負圧式倍力装置においては、弁機構Vにおける弁体41に設けた抑制手段としてのダンパーDが、負圧弁を開く方向への可動部41bの動き(復動方向への動き)を抑制するものであり、大気弁(大気弁座32d、大気弁部41b2)を通して変圧室R2に導入される大気を絞るものではないため、大気弁を通して変圧室R2へ導入される大気の流れに悪影響はなくて、当該負圧式倍力装置の作動応答性を良好に維持することが可能である。
また、この実施形態では、ダンパーDが、弁体41のバルブボデー22への取付部41aと、弁体41の可動部41bと、弁体41の可動部41bに内周部にて気密的に組付けられて外周部にて軸孔22aの内壁に摺接する環状リップ41cと、この環状リップ41cの外周部に設けた切欠41c1によって構成されている。このため、弁機構Vの弁体41を有効に活用して、ダンパーDをシンプルで安価に構成することが可能である。
また、この実施形態では、負圧弁を開く方向への可動部41bの動き(復動方向への動き)を抑制する抑制手段としてダンパーDが採用されている。このため、ゴム等を用いて摺動抵抗で弁体41における可動部41bの動きを抑制する場合(低温時には、ゴムが硬くなって摺動抵抗が大きくなる)に比して、可動部41bの動きを抑制する性能が安定して得られる。
上記した実施形態においては、弁体41の可動部41bに、切欠41c1を有する環状リップ41cを設けてダンパーDを形成したが、このダンパーの構成は適宜変更が可能であり、例えば、弁体41の取付部41aに、空気室と、これに連通して空気を流通可能な通気孔を設けるとともに、この通気孔に弁体(可動部41bの後方移動時における空気流動抵抗可動部41bの前方移動時における空気流動抵抗に比して大きくするもの)を設けて、エアダンパーを構成することも可能であるとともに、図3に示したように、ダンパーDを構成して実施することも可能である。
図3に示したダンパーDは、弁体41のバルブボデー22への取付部41aと、弁体41の可動部41bと、弁体41の可動部41bに内周部にて気密的に組付けられるとともに外周部にて軸孔22aの内壁に気密的に組付けられ中間部(内周部と外周部の間)が弁体41における可動部41bの動きに追従して変形(湾曲または屈曲)可能な環状膜41dと、この環状膜41dに設けた通気孔41d1によって構成されている。なお、環状膜41dは、上記した環状リップ41cに比して薄肉(変形可能)とされている。
このため、図3に示したダンパーDでも、弁機構Vの弁体41を有効に活用して、ダンパーDをシンプルで安価に構成することが可能である。また、この場合には、環状膜41dが上記した環状リップ41cに比して軸孔22aの内壁との間にて摺動抵抗を生じさせないため、上記したダンパーD(図1および図2に示したダンパー)に比して、特に低温時での弁体41における可動部41bの作動応答性を阻害することが少ない。
また、上記した各実施形態においては、シングル式の負圧式倍力装置に本発明を実施したが、本発明は、例えば、タンデム式の負圧式倍力装置にも、上記した各実施形態と同様にまたは適宜変更して、実施することが可能であり、上記した実施形態に限定されるものではない。
10…ハウジング、20…パワーピストン、21…可動隔壁、22…バルブボデー、22a…軸孔、22b…負圧連通路、22c…キー取付孔、22d…負圧弁座、31…入力軸(入力部材)、32…プランジャ、32d…大気弁座、34…反動部材、35…出力軸(出力部材)、39…キー部材、41…弁体、41a…取付部、41b…可動部、41b1…負圧弁部、41b2…大気弁部、41c…環状リップ、41c1…切欠、41d…環状膜、41d1…通気孔、V…弁機構、R1…負圧室、R2…変圧室、D…ダンパー(抑制手段)

Claims (3)

  1. ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
    前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャに設けた大気弁座と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部と前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えており、
    前記弁体には、前記負圧弁を開く方向への前記可動部の動きを抑制する抑制手段が設けられていて、前記抑制手段は、前記弁体に設けたダンパーであり、
    前記ダンパーは、前記弁体に設けられ前記バルブボデーの軸孔内に気密的に組付けられて固定保持されている環状の取付部と、この取付部に一体的に形成されて軸方向に移動可能な前記可動部と、前記可動部に内周部にて気密的に組付けられて外周部にて前記軸孔の内壁に摺接する環状部を備えていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  2. 請求項1に記載の負圧式倍力装置において、
    前記ダンパーの環状部は環状リップであり、この環状リップの外周部には通気可能な切欠が設けられていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  3. ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
    前記弁機構が、前記バルブボデーに設けた負圧弁座と、前記プランジャに設けた大気弁座と、前記負圧弁座とにより前記負圧弁を構成する負圧弁部と前記大気弁座とにより前記大気弁を構成する大気弁部とを可動部に有して前記軸孔内に組付けられる筒状の弁体を備えており、
    前記弁体には、前記負圧弁を開く方向への前記可動部の動きを抑制する抑制手段が設けられていて、前記抑制手段は、前記弁体に設けたダンパーであり、
    前記ダンパーは、前記弁体に設けられ前記バルブボデーの軸孔内に気密的に組付けられて固定保持されている環状の取付部と、この取付部に一体的に形成されて軸方向に移動可能な前記可動部と、前記可動部に内周部にて気密的に組付けられるとともに外周部にて前記軸孔の内壁に気密的に組付けられ中間部が前記弁体における可動部の動きに追従して変形可能な環状膜と、この環状膜に設けた通気孔によって構成されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
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