JP4380389B2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、倍力装置に関し、特に、ハウジング内が可動隔壁によって、負圧源に接続される定圧室と、この定圧室または大気に接続される変圧室とに区画される負圧式倍力装置に関するものである。
負圧式倍力装置において、ハウジング内を定圧室と変圧室とに区画する可動隔壁がパワーピストンに組付けられる環状のプレートと環状のダイアフラムを備えているものがあり、例えば下記の特許文献1に記載されている。
実登2543401号公報
上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、図4に示したように、パワーピストン1が定圧室側(図示左方)を大径とする環状段部1aを有するとともに、この環状段部1aの小径側外周に形成された環状溝1bを有している。また、プレート2が環状段部1aに嵌合して環状溝1bの定圧室側部分外周を覆う筒部2aを有し、ダイアフラム3が環状溝1bに嵌合する内周ビード部3aを有している。
また、上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、図5に示したように、パワーピストン1にプレート2が組付けられた状態にて、ダイアフラム3の内周ビード部3aがパワーピストン1の環状溝1bに組付けられるとき、内周ビード部3aをパワーピストン1の環状溝1bにガイドするガイドスリーブ4が採用されている。
図4および図5に示した上記負圧式倍力装置においては、整備時等のように定圧室に負圧が導入されていない状態で急作動させると、定圧室が正圧となり変圧室が負圧となって、その差圧がダイアフラム3に作用する。このため、ダイアフラム3が変圧室側(図示右方)に引っ張られて、内周ビード部3aが反転展開作動するおそれがあり、内周ビード部3aの先端3a1が筒部2aの端部曲面に沿って移動して、内周ビード部3aが環状溝1bから外れるおそれがある。
ところで、上記した内周ビード部3aの反転展開作動は、内周ビード部3aの先端3a1形状や内周ビード部3aに連続して形成した環状突起3bの形状を大きくすることにより規制することは可能であるものの、内周ビード部3aの先端3a1や環状突起3bの形状を大きくすると、ダイアフラム3の内周ビード部3aをパワーピストン1の環状溝1bに組付ける際の組付性が悪化する。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、ハウジング内を定圧室と変圧室とに区画する可動隔壁がパワーピストンに組付けられる環状のプレートと環状のダイアフラムを備えている負圧式倍力装置において、前記パワーピストンは定圧室側を大径とする環状段部を有するとともに同環状段部の小径側外周に形成された環状溝を有し、前記プレートは前記環状段部に係合して前記環状溝の定圧室側部分外周を覆う段付筒部を有するとともに同段付筒部に連続していて端面が定圧室側に向くように前記環状溝側に折り返された端部が前記環状溝に露呈する折返部を有し、前記ダイアフラムは前記環状溝に嵌合するとともに前記折返部の端部に係合する内周ビード部を有していることに特徴がある。この場合において、前記折返部は円筒形状であることが好ましい。
この負圧式倍力装置においては、プレートがパワーピストンの環状段部に係合してパワーピストンの環状溝の定圧室側部分外周を覆う段付筒部を有するとともに、この段付筒部に連続していて端面が定圧室側に向くように前記環状溝側に折り返された端部がパワーピストンの環状溝に露呈する折返部を有し、ダイアフラムがパワーピストンの環状溝に嵌合するとともにプレートの折返部の端部に係合する内周ビード部を有している。
このため、この負圧式倍力装置においては、例えば、整備時等のように定圧室に負圧が導入されていない状態で急作動させた場合のように、定圧室が正圧となり変圧室が負圧となって、その差圧がダイアフラムに作用し、ダイアフラムの内周ビード部が反転展開するときには、ダイアフラムの内周ビード部の一部がプレートの折返部の端部に喰い込むように係合して、この内周ビード部の反転展開作動を規制する。したがって、ダイアフラムにおける内周ビード部のパワーピストンにおける環状溝に対する高い保持力が確保されて、ダイアフラムにおける内周ビード部のパワーピストンにおける環状溝からの外れ(抜け)を防ぐことが可能である。
また、この負圧式倍力装置においては、プレートに形成されている折返部の定圧室側にダイアフラムにおける内周ビード部の一部を収容可能な環状空間が形成されて、この環状空間がダイアフラムの内周ビード部をパワーピストンの環状溝に組付ける際の組み付け余裕空間として機能する。したがって、ダイアフラムの内周ビード部をパワーピストンの環状溝に組付ける際の組付性を改善することが可能である。
また、本発明は、ハウジング内を定圧室と変圧室とに区画する可動隔壁がパワーピストンに組付けられる環状のプレートと環状のダイアフラムを備えている負圧式倍力装置において、前記パワーピストンは定圧室側を大径とする環状段部を有するとともに同環状段部の小径側外周に形成された環状溝を有し、前記プレートは前記環状段部に係合して前記環状溝の定圧室側部分外周を覆う段付筒部を有するとともに同段付筒部に連続していて定圧室側に折り返された端部が前記環状溝に露呈する折返部を有し、前記ダイアフラムは前記環状溝に嵌合するとともに前記折返部の端部に係合する内周ビード部を有し、前記パワーピストンに前記プレートが組付けられた状態にて前記ダイアフラムの前記内周ビード部が前記パワーピストンの軸方向に押動されて前記環状溝に組付けられる初期状態にて、前記内周ビード部の先端を径方向内方に向けて誘導する誘導部が前記内周ビード部に形成されていることに特徴がある。この場合には、ダイアフラムの内周ビード部をパワーピストンの環状溝に組付ける際の組付性を更に改善することが可能である。
また、本発明は、ハウジング内を定圧室と変圧室とに区画する可動隔壁がパワーピストンに組付けられる環状のプレートと環状のダイアフラムを備えている負圧式倍力装置において、前記パワーピストンは定圧室側を大径とする環状段部を有するとともに同環状段部の小径側外周に形成された環状溝を有し、前記プレートは前記環状段部に係合して前記環状溝の定圧室側部分外周を覆う段付筒部を有するとともに同段付筒部に連続していて定圧室側に折り返された端部が前記環状溝に露呈する折返部を有し、前記ダイアフラムは前記環状溝に嵌合するとともに前記折返部の端部に係合する内周ビード部を有し、前記内周ビード部の内周に環状凹部が形成されていて、この環状凹部によって二つの環状シール線が確保されていることに特徴がある。この場合には、環状凹部によって確保された二つの環状シール線によって、内周ビード部の内周とパワーピストンの環状溝間でのシール性を向上させることが可能である。
なお、本発明に実施に際して、前記パワーピストンに前記プレートが組付けられた状態にて前記ダイアフラムの前記内周ビード部が前記パワーピストンの前記環状溝に組付けられるときに、前記内周ビード部を前記パワーピストンの軸方向に押動する第1治具と、前記内周ビード部を前記パワーピストンの径方向内方に押動する第2治具が併用されることも可能である。この場合には、ダイアフラムの内周ビード部をパワーピストンの環状溝に容易に組付けることが可能である。
この場合において、前記第2治具は前記第1治具の外周に同軸的に組付けられていて、その先端部内周は先端に向けて拡径するテーパ形状とされていることも可能である。この場合には、ダイアフラムの内周ビード部がパワーピストンの環状溝に組付けられるときに、第1治具をパワーピストンの軸方向に移動させて内周ビード部をパワーピストンの軸方向に押動し、第2治具を第1治具に対してパワーピストンの軸方向に移動させて内周ビード部をパワーピストンの軸方向および径方向内方に押動することにより、ダイアフラムの内周ビード部をパワーピストンの環状溝に組付けることが可能である。したがって、この場合には、第1治具と第2治具をパワーピストンの軸方向に移動させるといったシンプルな作動にて、ダイアフラムの内周ビード部をパワーピストンの環状溝に容易に組付けることが可能である。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は本発明を車両用の負圧式倍力装置に実施した実施形態を示していて、この実施形態の負圧式倍力装置は、ハウジング10に組付けられた可動隔壁20とパワーピストン30を備えるとともに、パワーピストン30に組付けられた入力部材40、出力部材50、反力部材61、当接部材62、キー部材63、制御弁70、フィルタ81,82等の周知の部材を備えている。
ハウジング10は、図1に示したように、前方シェル11と後方シェル12を備えていて、内部が可動隔壁20によって負圧導入管13を通して負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に常時連通する定圧室R1と、この定圧室R1と大気にそれぞれ連通・遮断する変圧室R2とに区画されている。このハウジング10は、ハウジング10と可動隔壁20を気密的に貫通する複数本(図1では1本が示されている)のタイロッド14の後端部に設けられたねじ部にて静止部材、すなわち車体(図示省略)に固定されるように構成されている。なお、タイロッド14の前端部に設けられたねじ部には、ブレーキマスタシリンダ100が組付けられている。
可動隔壁20は、金属製で環状のプレート21とゴム製で環状のダイアフラム22とから成り、ハウジング10に対して前後方向(パワーピストン30の軸方向)へ移動可能に設置されている。ダイアフラム22は、その外周縁に形成された環状の外周ビード部22aにて、後方シェル12の外周縁に設けられた折り返し部と前方シェル11とにより気密的に挟持されている。また、ダイアフラム22は、図2にて拡大して示したように、その内周縁に形成された環状の内周ビード部22bにて、パワーピストン30の前端部外周にプレート21の内周部21aとともに気密的に固定されている。
図1に示したブレーキマスタシリンダ100は、そのシリンダ本体101の後端部101aが前方シェル11に形成された中心筒部を貫通して定圧室R1内に気密的に突入し、またシリンダ本体101に形成されたフランジ部101bの後面が前方シェル11の前面に当接している。また、ブレーキマスタシリンダ100のピストン102は、シリンダ本体101から後方に突出して定圧室R1内に突入しており、出力部材50の先端によって前方に押動されるように構成されている。
パワーピストン30は、可動隔壁20に結合された中空状のピストンであって、円筒状に形成された部位にてハウジング10の後方シェル12に気密的かつ前後方向へ移動可能に組付けられており、ハウジング10の前方シェル11との間に介装されたスプリング31によって後方に付勢されている。また、パワーピストン30は、前端部外周に定圧室R1側を大径とする環状段部30aを有していて、この環状段部30aの小径側外周に環状溝30bが形成されている(図2参照)。
入力部材40は、パワーピストン30内にて同パワーピストン30に対し前後進可能に設置されかつ外部からの操作力を受ける部材であり、パワーピストン30内に収容されてパワーピストン30に対して前後方向(軸方向)に移動可能なプランジャ41と、このプランジャ41に球状先端部にて関節状に連結されて後端部にてブレーキペダル110に連結される入力ロッド42を備えている。
プランジャ41は、その先端にて当接部材62を介して反力部材61に係合可能であり、その後端には制御弁70の環状大気制御弁部に離座可能に着座する環状大気弁座が形成されている。反力部材61は、リアクションゴムディスクであり、出力部材50における後方部材51の円筒部内に収容された状態にてパワーピストン30の反力受け面に当接するとともに、当接部材62の前面に当接可能となっている。
出力部材50は、反力部材61とともにパワーピストン30に前後方向へ移動可能に組付けられた後方部材51と、この後方部材51の先端部に一体的に組付けられた出力ロッド52によって構成されていて、出力ロッド52の先端はブレーキマスタシリンダ100におけるピストン102の係合部に押動可能に当接している。
キー部材63は、パワーピストン30に対するプランジャ41の前後方向移動を規定する機能と、ハウジング10に対するパワーピストン30の後方への移動限界位置を規定する機能を有していて、パワーピストン30とプランジャ41のそれぞれに対してパワーピストン30の軸方向に相対移動可能に組付けられている。
制御弁70は、パワーピストン30に形成した環状負圧弁座に対して着座・離座可能な環状負圧制御弁部を有していて、定圧室R1と変圧室R2を連通・遮断可能であり、またプランジャ41に形成した環状大気弁座に対して着座・離座可能な環状大気制御弁部を有していて、変圧室R2と大気を連通・遮断可能である。これにより、変圧室R2はブレーキペダル110の踏み込みに応じて定圧室R1または大気に連通可能である。
ところで、この実施形態の負圧式倍力装置においては、図2にて拡大して示したように、パワーピストン30の環状段部30aは、環状側面部30a1と円筒部30a2を有している。また、プレート21の内周部21aは、段付筒部21a1および環状側面部21a3を有するとともに、折返内筒部21a2を有している。段付筒部21a1は、プレート21がパワーピストン30に組付けられたときにパワーピストン30の環状段部30aの円筒部30a2に嵌合する部分であり、パワーピストン30の環状溝30bの定圧室R1側部分外周を覆う形状とされている。折返内筒部21a2は、段付筒部21a1に連続して形成されていて、端面が定圧室R1側に向くように環状溝30b側に折り返された端部がパワーピストン30の環状溝30bに露呈している。環状側面部21a3は、パワーピストン30の環状側面部30a1と当接していて、プレート21に作用する力がパワーピストン30に伝達される。
一方、ダイアフラム22の内周ビード部22bは、パワーピストン30の環状溝30bに嵌合して環状溝30bに組付けられた状態では、環状溝30bの底面とプレート21の折返内筒部21a2間にて所定の締め代をもっていて、プレート21における折返内筒部21a2の先端に弾撥的に係合しており、前端に環状窪み部22b1を有するとともに、内周に環状凹部22b2を有している。また、この内周ビード部22bの後方には、環状突起22cが内周ビード部22bに連続して形成されている。なお、図3(a)に示す内周ビード部22bが環状溝30bに組付けられる初期状態において、内周ビード部22bの先端部22dは、折返内筒部21a2の曲げR部下部21a4より内周側に位置するように設定されている。
環状窪み部22b1は、パワーピストン30にプレート21が組付けられた状態にてダイアフラム22の内周ビード部22bがパワーピストン30の軸方向に押動されて環状溝30bに組付けられる初期状態(図3の(a),(b)参照)にて、内周ビード部22bの先端部22dを径方向内方に向けて誘導する誘導部として機能するものであり、プレート21の後端に係合することにより径方向内方に向けて移動する形状に形成されている。
環状凹部22b2は、内周ビード部22bが環状溝30bに組付けられた状態にて二つの環状シール線L1,L2を確保するものであり、ダイアフラム22の内周ビード部22bがパワーピストン30の軸方向に押動されて環状溝30bに組付けられる初期状態(図3の(a),(b)参照)にて、環状溝30bの後壁すなわち環状リブ30b1に嵌合し、環状窪み22b1と協働して内周ビード部22bの先端を径方向内方に向けて誘導する誘導部としても機能する。
また、この実施形態においては、パワーピストン30にプレート21が組付けられた状態にてダイアフラム22の内周ビード部22bがパワーピストン30の軸方向に押動されて環状溝30bに組付けられるとき、図3に示したように、ガイドスリーブ201と第1治具202と第2治具203が併用されている。
ガイドスリーブ201は、第1治具202と第2治具203によってダイアフラム22の内周ビード部22bがパワーピストン30の環状溝30bにまでパワーピストン30の軸方向に押動されて移動する際に内周ビード部22bをその外周にてガイドするものであり、パワーピストン30に対して移動しない。
第1治具202は、ダイアフラム22の内周ビード部22bがガイドスリーブ201の外周に沿って移動してパワーピストン30の環状溝30bに組付けられるときに、内周ビード部22bをパワーピストン30の軸方向に押動する筒状体であり、ガイドスリーブ201の外周に同軸的かつ軸方向へ移動可能に組付けられていて、先端には突起部202aが形成されている。突起部202aは、ダイアフラム22の環状突起22cを収容した状態で内周ビード部22bの後面に当接する形状(例えば、図3の(a),(c)参照)に形成されている。
第2治具203は、ダイアフラム22の内周ビード部22bがガイドスリーブ201の外周に沿って移動してパワーピストン30の環状溝30bに組付けられるときに、第1治具202と一体的に軸方向へ移動することにより内周ビード部22bをパワーピストン30の軸方向に押動するとともに、第1治具202に対して前方に軸方向へ移動することにより内周ビード部22bをパワーピストン30の径方向内方に押動する筒状体であり、第1治具202の外周に同軸的かつ軸方向へ移動可能に組付けられていて、先端部内周は先端に向けて拡径するテーパ形状とされている。
上記した負圧式倍力装置においては、例えば、車両の整備時等のように定圧室R1に負圧が導入されていない状態で急作動させた場合のように、図2示した状態で、定圧室R1が正圧となり変圧室R2が負圧となって、その差圧がダイアフラム22に作用し、ダイアフラム22の内周ビード部22bが反転展開するときには、ダイアフラム22の内周ビード部22bがプレート21の折返内筒部21a2の端部に喰い込むように係合して、この内周ビード部22bの反転展開作動を規制する。したがって、ダイアフラム22における内周ビード部22bのパワーピストン30における環状溝30bに対する高い保持力が確保されて、ダイアフラム22における内周ビード部22bのパワーピストン30における環状溝30bからの外れ(抜け)を防ぐことが可能である。
また、この負圧式倍力装置においては、プレート21に形成されている折返内筒部21a2の定圧室R1側にダイアフラム22における内周ビード部22bの一部を収容可能な環状空間Roが形成されて、この環状空間Roがダイアフラム22の内周ビード部22bをパワーピストン30の環状溝30bに組付ける際の組み付け余裕空間として機能する。したがって、ダイアフラム22の内周ビード部22bをパワーピストン30の環状溝30bに組付ける際の組付性を改善することが可能である。
また、この負圧式倍力装置においては、パワーピストン30にプレート21が組付けられた状態にてダイアフラム22の内周ビード部22bがパワーピストン30の軸方向に押動されて環状溝30bに組付けられる初期状態にて、内周ビード部22bの先端を径方向内方に向けて誘導する誘導部(環状窪み部22b1と環状凹部22b2)が内周ビード部22bに形成されている。このため、図3の(b),(c)に示したように、ダイアフラム22の内周ビード部22bをパワーピストン30の環状溝30bに組付ける際の組付性を改善することが可能である。
また、この負圧式倍力装置においては、ダイアフラム22における内周ビード部22bの内周に環状凹部22b2が形成されていて、この環状凹部22b2によって二つの環状シール線L1,L2が確保されている。このため、環状凹部22b2によって確保された二つの環状シール線L1,L2によって、内周ビード部22bの内周とパワーピストン30の環状溝30b間でのシール性を向上させることが可能である。
また、この負圧式倍力装置においては、ダイアフラム22の内周ビード部22bがパワーピストン30の軸方向に押動されて環状溝30bに組付けられるとき、図3に示したように、ガイドスリーブ201と第1治具202と第2治具203が併用されている。このため、ダイアフラム22の内周ビード部22bをパワーピストン30の環状溝30bに容易に組付けることが可能である。
また、第2治具203が、第1治具202の外周に同軸的かつ軸方向へ移動可能に組付けられていて、その先端部内周は先端に向けて拡径するテーパ形状とされている。このため、ダイアフラム22の内周ビード部22bがパワーピストン30の環状溝30bに組付けられるときに、第1治具202をパワーピストン30の軸方向に移動させて内周ビード部22bをパワーピストン30の軸方向に押動し、第2治具203を第1治具202に対してパワーピストン30の軸方向に移動させて内周ビード部22bをパワーピストン30の軸方向および径方向内方に押動することにより、ダイアフラム22の内周ビード部22bをパワーピストン30の環状溝30bに組付けることが可能である。したがって、この場合には、第1治具202と第2治具203をパワーピストン30の軸方向に移動させるといったシンプルな作動にて、ダイアフラム22の内周ビード部22bをパワーピストン30の環状溝30bに容易に組付けることが可能である。
上記した実施形態においては、プレート21の折返部を折返内筒部21a2として円筒形状にしているが、これを複数の折返片として実施することも可能である。また、シングル型の負圧式倍力装置に本発明を実施したが、本発明はタンデム型やトリプル型の負圧式倍力装置にも同様に実施可能であることは勿論のこと、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更して実施することが可能である。
本発明による負圧式倍力装置の一実施形態を示す断面図である。 図1の要部拡大断面図である。 図2に示した部分の組付過程を示す説明図である。 従来の要部拡大断面図である。 従来の組付過程を示す説明図である。
符号の説明
10…ハウジング、20…可動隔壁、21…プレート、21a…内周部、21a1…段付筒部、21a2…折返内筒部、22…ダイアフラム、22b…内周ビード部、22b1…環状窪み部、22b2…環状凹部、30…パワーピストン、30a…環状段部、30b…環状溝、40…入力部材、50…出力部材、70…制御弁、R1…定圧室、R2…変圧室、L1,L2…環状シール線、Ro…環状空間、201…ガイドスリーブ、202…第1治具、203…第2治具

Claims (4)

  1. ハウジング内を定圧室と変圧室とに区画する可動隔壁がパワーピストンに組付けられる環状のプレートと環状のダイアフラムを備えている負圧式倍力装置において、前記パワーピストンは定圧室側を大径とする環状段部を有するとともに同環状段部の小径側外周に形成された環状溝を有し、前記プレートは前記環状段部に係合して前記環状溝の定圧室側部分外周を覆う段付筒部を有するとともに同段付筒部に連続していて端面が定圧室側に向くように前記環状溝側に折り返された端部が前記環状溝に露呈する折返部を有し、前記ダイアフラムは前記環状溝に嵌合するとともに前記折返部の端部に係合する内周ビード部を有していることを特徴とする負圧式倍力装置。
  2. 請求項1に記載の負圧式倍力装置において、前記折返部は円筒形状であることを特徴とする負圧式倍力装置。
  3. ハウジング内を定圧室と変圧室とに区画する可動隔壁がパワーピストンに組付けられる環状のプレートと環状のダイアフラムを備えている負圧式倍力装置において、前記パワーピストンは定圧室側を大径とする環状段部を有するとともに同環状段部の小径側外周に形成された環状溝を有し、前記プレートは前記環状段部に係合して前記環状溝の定圧室側部分外周を覆う段付筒部を有するとともに同段付筒部に連続していて定圧室側に折り返された端部が前記環状溝に露呈する折返部を有し、前記ダイアフラムは前記環状溝に嵌合するとともに前記折返部の端部に係合する内周ビード部を有し、前記パワーピストンに前記プレートが組付けられた状態にて前記ダイアフラムの前記内周ビード部が前記パワーピストンの軸方向に押動されて前記環状溝に組付けられる初期状態にて、前記内周ビード部の先端を径方向内方に向けて誘導する誘導部が前記内周ビード部に形成されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  4. ハウジング内を定圧室と変圧室とに区画する可動隔壁がパワーピストンに組付けられる環状のプレートと環状のダイアフラムを備えている負圧式倍力装置において、前記パワーピストンは定圧室側を大径とする環状段部を有するとともに同環状段部の小径側外周に形成された環状溝を有し、前記プレートは前記環状段部に係合して前記環状溝の定圧室側部分外周を覆う段付筒部を有するとともに同段付筒部に連続していて定圧室側に折り返された端部が前記環状溝に露呈する折返部を有し、前記ダイアフラムは前記環状溝に嵌合するとともに前記折返部の端部に係合する内周ビード部を有し、前記内周ビード部の内周に環状凹部が形成されていて、この環状凹部によって二つの環状シール線が確保されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
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