JPH09240097A - 走査型キャリアを備える機器およびプリント装置 - Google Patents

走査型キャリアを備える機器およびプリント装置

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JPH09240097A
JPH09240097A JP8051934A JP5193496A JPH09240097A JP H09240097 A JPH09240097 A JP H09240097A JP 8051934 A JP8051934 A JP 8051934A JP 5193496 A JP5193496 A JP 5193496A JP H09240097 A JPH09240097 A JP H09240097A
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carrier
carriage
scanning
detection
ink
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JP8051934A
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Tsunesuke Yamamoto
恒介 山本
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/17Ink jet characterised by ink handling
    • B41J2/175Ink supply systems ; Circuit parts therefor
    • B41J2/17503Ink cartridges
    • B41J2/1752Mounting within the printer

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  • Ink Jet (AREA)
  • Printers Characterized By Their Purpose (AREA)
  • Common Mechanisms (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリントヘッドなどの機能素子を備えたキャ
リッジと、それを移動させるためのキャリアとの結合状
態を考慮して、それらの位置制御を適確に行って、記録
画像品位の向上等、機能素子の機能を充分に発揮させる
ことができる走査型キャリアを備える機器およびプリン
ト装置を提供すること。 【解決手段】 キャリアとしての走査子78に対して、
グリッパ62を介してブラックインク用キャリッジ12
とカラーインク用キャリッジ38を選択的に結合可能と
し、それらの走査子78およびキャリッジ12,38の
それぞれに設けたセンサ遮蔽板66,79,80が装置
本体の定位置に備えたホームポジションセンサ74の光
路を遮蔽するタイミングに基づいて、走査子78に対す
るキャリッジ12または38の結合がた分の位置制御の
補正量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能素子としての
記録ヘッドや読み取りセンサなどを走査するために用い
て好適な走査型キャリアを備える機器、およびプリント
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録ヘッドが走査
することにより記録を行うインクジェットプリント装置
においては、例えば、インクジェット記録ヘッドを搭載
して主走査方向に移動するキャリッジ上に透過型光学セ
ンサを設け、かつ、この光学センサを遮蔽する遮蔽板を
装置本体の定位置に設けて、そして、光学センサが遮蔽
板によって遮蔽されたときの検知信号に基づいてキャリ
ッジの移動位置を制御することによって、印字等の記録
開始位置の確定、その他の動作を行っている。また、こ
の例とは逆に、キャリッジ上に遮蔽板を設け、装置本体
側に光学センサを設ける例もある。
【0003】一方、本発明者は、キャリアとしての1つ
の走査子に対して、2つの異なるヘッドを搭載した2つ
のキャリッジが選択的に結合し、文字主体のドキュメン
ト、文字と画像の混在ドキュメント、画像主体のドキュ
メントのそれぞれ記録画像の種類等に応じて、2つのキ
ャリッジの中から最適のキャリッジを選択的に用いて、
高速記録をするインクジェットプリント装置をすでに提
案した(特願平6−164432号)。この構成に加
え、記録ヘッドのインク吐出口をキャッピングするため
のキャップ手段と、そのキャップ手段内のインクを外へ
排出するためのチューブを走査子の移動範囲内に延在さ
せたポンプ手段と、そのチューブを押圧すべく走査子に
設けられたチューブ押圧手段を加えることにより、イン
ク吐出口からのインクの排出動作を行わせる、いわゆる
回復動作を行わせることも可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うなキャリアとしての走査子とキャリッジとが別体のプ
リント装置に対して、前述した従来のキャリッジの位置
制御方法を適用した場合には、以下の欠点が生じるおそ
れがあった。
【0005】キャリアとしての走査子と装置本体との一
方側に光学センサを設け、かつ他方側に遮蔽板を設け、
その光学センサの遮蔽時の検知信号に基づいて位置制御
を行おうとすると、走査子とキャリッジとの間のがた量
や走査子の寸法のばらつきにより、記録媒体としての用
紙に対する印字等の記録位置が装置の機体ごとに大きく
ばらついてしまうおそれがある。
【0006】また、キャリッジの往動と復動の双方向に
おいて印字等の記録を行う双方向記録を実施した際に、
往復動のそれぞれにおける走査子とキャリアとの間のが
た量の差や、往動時と復動時における駆動用ベルトのベ
ルトテンション等の駆動条件の差などにより、往動時と
復動時の印字等の記録位置がずれるおそれがある。この
ような記録位置のずれは、例えば、文字の書き出し位置
の不揃いや罫線ずれなどの画像品位の悪化をもたらす。
このような記録位置のずれをなくす方法としては、双方
向記録動作時に、その分に相当する時間だけ復動時の吐
出タイミングをずらして、画像品位の悪化を防止する方
法がある。そのずれ分に相当する時間(双方向補正値)
を自動的に算出すべく、キャリアとしての走査子と装置
本体との一方側に設けた前記光学センサの検出信号を用
いた場合、例えば、その光学センサが遮蔽された時を基
準として、所定のパルス数を走査子駆動用のパルスモー
タに入力し、キャリッジを反転動作させた際の走査子の
往復動の時間差を算出して、その時間差分を双方向補正
値とした場合、その補正値には走査子とキャリッジとの
間のがた分は含まれなくなる。そのため、正確な双方向
補正をすることが難しく、画像品位の悪化を防止できな
いおそれがある。このような欠点は、前記光学センサを
走査子と装置本体の一方側に設けずに、それをキャリッ
ジと装置本体の一方側に設け、かつ遮蔽板をそれらの他
方側に設けることによって解消できる。しかし、この場
合には、走査子を単独で移動させる回復動作を行う時な
どに、その移動位置の初期化が不可能になるという新た
な問題が生じる。
【0007】本発明の目的は、プリントヘッドなどの機
能素子を備えたキャリッジと、それを移動させるための
キャリアとの結合状態を考慮して、それらの位置制御を
適確に行って、記録画像品位の向上等、機能素子の機能
を充分に発揮させることができる走査型キャリアを備え
る機器およびプリント装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の走査型キャリア
を備える機器は、駆動力を受けて走査を行う走査型キャ
リアと、前記キャリアに結合・分離可能なキャリッジ
と、前記キャリッジに搭載された機能素子とを有する走
査型キャリアを備える機器において、前記キャリアに結
合した状態の前記キャリッジが前記キャリアの走査方向
における所定の基準位置を通過したことを検出する検出
手段と、前記検出手段の検出時期を基準として前記キャ
リアの走査を制御する制御手段とを備えたことを特徴と
する。
【0009】本発明のプリント装置は、駆動力を受けて
主走査方向に走査を行う走査型キャリアと、前記主走査
方向に対して略直交する副走査方向に沿って記録媒体を
搬送する搬送手段と、前記キャリアに結合・分離可能な
キャリッジと、前記キャリッジに搭載されて前記記録媒
体に対するプリントが可能なプリントヘッドとを有する
プリント装置において、前記キャリアに結合した状態の
前記キャリッジが前記キャリアの走査方向における所定
の基準位置を通過したことを検出する検出手段と、前記
検出手段の検出時期を基準として前記キャリアの走査を
制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0011】(第1の実施形態)本発明の第1の実施形
態を図1から図10を用いて説明する。本実施形態は、
インクジェット記録装置としての適用例である。図1は
本実施形態を示す全体斜視図である。
【0012】1は右側板であり、2は左側板である。3
はプラテンローラであり、ゴムなどの弾性体で構成され
ている。4はプラテンローラの中心に形成されたプラテ
ンローラ軸であり、その左右端が左側板2と右側板3で
支持される。5は紙送りモータであり、前記右側板1に
支持され、不図示のギア列を介して前記プラテンローラ
軸4を回転させる。6はペーパーガイドであり、プラテ
ンローラ3の円周に沿って設けられる。7および8はピ
ンチローラであり、プラテンローラ3の表面に不図示の
バネにより所定の圧力で押圧される。被搬送媒体として
の記録用紙9は、矢印10の方向から給紙されプラテン
ローラ軸4とペーパーガイド6の間から挿入されて、ピ
ンチローラ7,8とプラテンローラ軸4とで挟持されU
字状に曲げられて紙送りされる。11は、案内機構とし
ての直径10mmのガイド軸であり、その端部が左側板
1と右側板2で支持される。
【0013】12は、機能素子搭載用キャリッジとして
のブラックインク用キャリッジである。図2を用いてブ
ラックインク用キャリッジ12の詳細を説明する。この
ブラックインク用キャリッジ12には、ブラックインク
カートリッジ13が搭載される。24はカートリッジフ
ックであり、カートリッジ13をキャリッジ12内に位
置する接点部26に押しつける役目をする。ボタン27
を押すと、キャリッジ12に設けた角穴29から係止部
30がはずれ、支点28を軸に31方向へフック24が
回転して開く。このフック24が開いた状態で、ブラッ
クインクカートリッジ13がキャリッジ12に上方から
挿入され、フック24を閉じるとカートリッジ13が接
点部26に押しつけられて固定される。キャリッジ12
からはピン99,100が突出しており、これらのピン
99,100は、カートリッジ13に付属する後述のア
ルミ板の位置決め穴に嵌合する。カートリッジ13は、
ピン99,100の根元に突き当たって位置決めされ
る。32はフレキシブルケーブルであり、キャリッジ1
2の移動に応じて湾曲して追従する。フレキシブルケー
ブル32は、端部に前記接点部26が形成されてキャリ
ッジ12内部に配されて、不図示の基板からカートリッ
ジ13に、機能素子駆動信号としてのインク吐出信号を
与える。キャリッジ12は、後述するキャリアとしての
走査子78と一体化するための嵌合穴33,34,35
とグリップ部36を有する。穴35は上下に長い長穴と
され、またグリップ部36は、キャリッジ12の壁部か
ら外方へ突出している。また、37は、キャリッジ12
に設けられてガイド軸11が貫通する穴であり、走査子
78と一体になった時に摩擦負荷が生じないように内径
が10.2mmに設定されている。この穴37とガイド
軸11の嵌合により、キャリッジ12は、案内機構とし
てのガイド軸11に揺動可能に係合され、また第1待機
部位としての後述するキャップ77(図1参照)上の部
位にて、下方への揺動が規制されて保持されている。7
9は、後述の光透過型ホームポジションセンサ74を遮
るブラックキャリッジ用センサ遮蔽板である。
【0014】図1において38は、カラーインク用キャ
リッジであり、カラーインクカートリッジ44が搭載さ
れる。このキャリッジ38を図3を用いて説明する。キ
ャリッジ38は、図2のブラックインク用キャリッジ1
2と類似の形状のため、相違点のみ説明すると39,4
0および41は後述の走査子58との嵌合穴であり、嵌
合穴39,40の位置は、ブラックインク用キャリッジ
12の嵌合穴33,34とは左右逆になっている。穴4
1は上下に長い長穴とされている。43はグリップ部で
あり、キャリッジ38の壁部から外方へ突出している。
80はカラーキャリッジ用センサ遮蔽板である。また、
キャリッジ38は、キャリッジ12の穴37と同様の穴
が設けられており、その穴とガイド軸11との嵌合によ
り、キャリッジ12は案内機構としてのガイド軸11に
揺動可能に係合されている。また、図1におけるキャリ
ッジ38と対向する位置に設けられたキャップ77と同
様のキャップは、その上面の部位を第1待機部位とし、
その部位にてキャリッジ38の下方への揺動を規制して
保持するようになっている。
【0015】ブラックインクカートリッジ13は、ブラ
ックインクを収容するインクタンクと、ブラックインク
を吐出する機能素子としてのインクジェット記録ヘッド
を有している。インクタンクは、内部に不図示のスポン
ジを有しインクを含有する。インクの容量は例えば、文
字印字でA4サイズの記録用紙9の7百枚相当量であ
る。また、カートリッジ13に備わる図示しない放熱用
アルミ板には、キャリッジ12に対する位置決め用の穴
が設けられている。さらに、このアルミ板と平行に、前
記接点部26に対応する不図示の接点を持つ基板が固定
されている。
【0016】カラーインクカートリッジ44は、ブラッ
クインクタンク、カラーインクタンクおよび機能素子と
してのカラー用のインクジェット記録ヘッドを有し、そ
れらのインクタンクは、前述したブラックインクカート
リッジのタンク13とは異なり、カラー用の記録ヘッド
から取り外して交換できるようになっている。インクタ
ンク内の構造はブラックインクカートリッジ13のもの
と同様のスポンジ構造となっている。カラータンクの内
部には、イエロー、マゼンダ、シアンのインクの収容領
域が形成されており、これらの領域内に収容されたスポ
ンジから、それぞれのインクがインク供給口を介してイ
ンクジェット記録ヘッドに供給される。
【0017】次に、図1を用いて、走査型キャリアとし
ての走査子78について説明する。図1において、走査
子58の左右の軸受け68,69はガイド軸11に嵌合
している。また、上ガイド67はレール70に沿って摺
動する。65はベルトであり、走査子78の左右方向の
中間に位置する駆動力の受け部としてのベルト止め64
に固定される。ベルト65の一方側はモータープーリー
72に掛けられており、その他方側は、不図示のバネで
ベルトを張る方向に付勢されたテンションプーリー73
に掛けられている。キャリアモータ71を駆動すること
により、走査子78が主走査方向に移動される。66は
走査子58側に設けられたセンサ遮蔽板であり、装置本
体側に設けられた光透過型ホームポジションセンサ74
の光路を遮ることにより、走査子58の位置制御のため
の出力信号を生じさせる。
【0018】図7において101は、走査子78の後方
延伸部150に図中の上下方向に移動可能に保持された
押圧部としてのコロである。105は、プリンタの装置
本体側に固定される部材で形成されて、コロ101の上
下方向の位置を規制するカムである。図8を用いてコロ
101について説明する。走査子78の後方延伸部15
0には、上下方向に伸びるスリット150aが形成さ
れ、そのスリット150aにコロ101の軸(以下、
「コロ軸」という)101aが係合している。102
は、走査子78の後方延伸部150に固定された板ばね
で、図中の左方向にコロ軸101aを付勢している。板
ばね102には図示するような屈曲部が2ヶ所あり、コ
ロ101を実線で示す第一の位置と二点鎖線で示す第二
の位置で安定して保持するよう構成されている。
【0019】62は走査子78上に固定された樹脂製グ
リッパであり、後述するように、前記したブラックイン
ク用キャリッジ12およびカラーインク用キャリッジ3
8上にあるグリップ部36および43を二股状の爪でグ
リップするようになっている。図6は、走査子78とブ
ラックインク用キャリッジ12が結合している状態を示
す図である。キャリッジ12のグリップ部36が走査子
78のストッパ部98に突き当たり保持される。つま
り、カートリッジ13は、キャリッジ12に対し位置決
めピン99および100の根元に突き当たって位置決め
され、キャリッジ12は、走査子78に対しストッパ部
98に突き当たって位置決めされる。これにより、カー
トリッジ13の記録ヘッドは、用紙9の正確な位置に記
録をすることができる。走査子78がブラックインク用
キャリッジ12のグリップ部36をグリップした状態で
は、走査子78の嵌合軸59,61,63がキャリッジ
12の嵌合穴34,33,35にそれぞれ嵌合して、走
査子78とキャリッジ12は一体になって走査可能とな
る。一方、カラーインク用キャリッジ38と走査子78
が一体化する際は、グリッパ62がグリップ部36をグ
リップし、走査子78の嵌合軸60,61,63がカラ
ーインク用キャリッジ38の嵌合穴40,39,41に
それぞれ嵌合して同様に走査可能となる。グリッパ62
および嵌合軸59,61,63は、第1,第2待機部位
としてのキャップ上に位置するキャリッジ12,38が
走査子78に結合して搭載されるときに、そのキャリッ
ジ12,38の揺動を規制するための係合機構を成して
いる。
【0020】75は、ブラックインク用キャリッジ12
を図1の位置で拘束する樹脂製ブラックグリッパ、76
はカラーインク用キャリッジ38を同じく図1の位置で
拘束するカラーグリッパである。ブラックグリッパ75
とカラーグリッパ76の形状は鏡像関係にあり、動作は
同じなので、ブラックグリッパ75についてのみ説明す
る。
【0021】図4はブラックインク用キャリッジ12の
グリップ部36、グリッパ62、およびブラックグリッ
パ75の関係を示す正面図であり、キャリッジ12の図
示は省略している。図4(A)は、キャリッジ38をブ
ラックグリッパ75が拘束している状態を示す。ブラッ
クグリッパ75の二股状の爪Iはグリップ部36を掴ん
でいるため、外側に開くように変位している。図4
(B)は、走査子58がキャリッジ12に接近した状態
を示し、グリッパ62の二股状の爪は、開かれているブ
ラックグリッパ75の爪Iの内側に侵入しようとしてい
る。図4(C)は、さらに走査子58が接近した状態を
示し、グリッパ62がグリップ部36をグリップし、ブ
ラックグリッパ75の爪Iはさらに押し広げられてい
る。その後、図4(D)のように走査子58が逆に動く
と、キャリッジ12は走査子58と一体となって走査す
る状態になる。その後、さらに、もう一度走査子58が
右に動くと、前記した過程とは逆に走査子78からブラ
ックグリッパ75の方にキャリッジ12が移動すること
になる。このように、走査子58がブラックグリッパ7
5に接近する毎に、キャリッジ12の受渡しが行なわれ
る。
【0022】図1において77は、ブラックインクカー
トリッジ13の記録ヘッドをキャッピングして、乾燥か
ら守るためのキャップである。カラーインクカートリッ
ジ44に対しても同様に不図示のキャップが設けられて
いる。キャップ77は、不図示のカム等の手段により、
ブラックインク用キャリッジ12がブラックグリッパ7
5によって拘束されてキャップ位置にある時に、ブラッ
クインクカートリッジ13の記録ヘッドのヘッド面に当
接し、その拘束が解かれてキャリッジ12がブラックグ
リッパ75から離れる時にはキャップ77が退避する。
【0023】キャップ77には、可撓性部材としてのチ
ューブ103がキャップ77内と連通するように接続さ
れている。チューブ103は、変形に対し弾性的に復帰
するゴムまたは軟質樹脂のような材質からなり、キャッ
プ77からコロ101の下方近傍に渡って走査方向と平
行に延設されている。カラーインクカートリッジ44に
対しても同様に不図示のキャップとチューブ104が設
けられる。
【0024】次に、動作について図1および図5を用い
て説明する。
【0025】電源をオンする前、走査子78は、ホーム
ポジションセンサ74の光路を遮蔽板66が遮る位置か
ら図1中左側50mmに静止しており、ブラックインク
用キャリッジ12と、カラーインク用キャリッジ38
は、それぞれ対応するキャップ位置にあり、それらのカ
ートリッジ13,44の記録ヘッドはキャップされ、ま
たコロ101は、図8中実線で示す第一の位置に保持さ
れている。
【0026】電源がオンされると、走査子78は、ブラ
ックインク用キャリッジ12側(Bk側)に向って右に
100mm動く(ステップS1,S2)。この時、ホー
ムポジションセンサ(HP)74の光路が遮られる回数
を判定し、それが1回ならば、走査子78は反転して左
方に動き(ステップS5)、そしてセンサ74の光路が
再び遮られてから50mmの位置(以下、初期位置)で
停止する(ステップS6)。一方、センサ74の光路が
2回遮られたならば、走査子78にブラックインク用キ
ャリッジ12あるいはカラーインク用キャリッジ38が
結合していると判断し、さらに、センサ74の検出信号
のオンオフのタイミングを判定する。走査子78とキャ
リッジ12が結合した状態において遮蔽板66と遮蔽板
79は20mmの間隔を有し、また走査子78とキャリ
ッジ38が結合した状態において遮蔽板66と遮蔽板8
0は6mmの間隔を有している。従って、センサ74の
光路を遮蔽するタイミングにより、キャリッジ12,3
8のどちらが走査子78に結合しているか判断可能とな
る。
【0027】ブラックインク用キャリッジ12(Bkキ
ャリッジまたはブラックキャリッジともいう)が走査子
78に結合しているときは、遮蔽板66がセンサ74を
通過した後、ブラックインク用キャリッジ12をキャッ
プ位置まで移動させ(ステップS4,S11)、そのキ
ャリッジ12をブラックグリッパ75によって拘束した
後、走査子78を反転させて左方へ移動させ(ステップ
S5)、そしてセンサ74の光路が再び遮られてから初
期位置に停止させる(ステップS6)。一方、カラーイ
ンク用キャリッジ38が結合している時は遮蔽板66が
センサ74を通過してから右方へ50mm移動した位置
で反転させて左方へ移動させ(ステップS9)、そして
カラーインク用キャリッジ(カラーキャリッジともい
う)38をキャップ位置まで移動させ(ステップS1
0)、そしてカラーキャリッジ38をカラーグリッパ7
3によって拘束した後、走査子78を再反転させて(ス
テップS5)、前記初期位置にて停止させる(ステップ
S6)。
【0028】このように、走査子78に対してキャリッ
ジ12,38のいずれもが結合していない状態のとき
は、走査子78だけが動いて初期位置で停止し、また、
不測の事態により、電源オフ状態においてキャリッジ1
2,38が走査子に結合していたときは、キャリッジ1
2,38を対応するキャップ位置まで持って行って拘束
させた後、走査子78だけが初期位置に移動して停止す
る。
【0029】記録信号が入力されると、その記録信号が
テキストや罫線などブラック主体の記録用なのか、カラ
ーイメージ信号なのかを判別し、前者の場合は、走査子
78がブラックキャリッジ12のキャップ位置へ走査し
てブラックキャリッジ12と一体化し(ステップS1
6)、後者の場合は、走査子78がカラーキャリッジ3
8のキャップ位置へ走査してカラーキャリッジ38と一
体化する(ステップS13)。同時に、記録を行うカー
トリッジ13または14からキャップは退避する(ステ
ップS17,S14)。
【0030】次に、一体化した走査子78とブラックキ
ャリッジ12、あるいは一体化した走査子78とカラー
キャリッジ38に関して、後述する双方向記録補正値の
算出処理を行う(ステップS17A,S15A)。ここ
で、走査子78と、それに結合するキャリッジ12また
は38は、グリッパ62の二股状の爪で拘束されている
ため、それらを引き離す方向の荷重が掛かった場合、そ
れらの両者の間に多少の間隙が生じることは否めない。
例えば、本例のような構成のインクジェットプリンタに
おいては、双方向印字等の双方向記録を行う際に、走査
子78とキャリッジ12または38との間のがた量の差
や、それらの往動時と復動時におけるベルト65のテン
ションの差、等により、往動時と復動時の印字等の記録
位置が最大2mm程度ずれることがある。このようなず
れは、文字の書き出し位置の不揃いや罫線ずれなどの画
像品位の悪化をもたらす。そこで、本実施形態では、双
方向記録時に、そのようなずれ分に相当する時間だけ復
動時の記録タイミング、つまりインクの吐出タイミング
をずらして、画像品位の悪化を防止している。
【0031】以下、そのずれ分に相当する時間(以下、
「双方向補正値」という)の算出処理(双方向記録補正
値算出処理)を図2と図11を用いて説明する。なお、
カラーキャリッジ38の場合は、ブラックキャリッジ1
2の場合と同様の動作をするため、ここでは、ブラック
キャリッジ12の場合についてのみ説明する。また、こ
こでキャリアモータ71は、与えたパルス数に応じた距
離分だけ回転するパルスモータである。
【0032】まず、走査子78とブラックキャリッジ1
2が一体化した図5のステップS16の状態において、
走査子78を左方(「カラー側」ともいう)に移動させ
(図11のステップS51)、そして図2における遮蔽
板79の左側のエッジ部分(以下、「補正エッジ」とい
う)200によるホームポジションセンサ74の遮蔽時
点を待つ(ステップS52)。そして、その遮蔽時点に
おいて、キャリアモータ71に対するパルス信号の20
0パルス分だけ走査子78をさらに左方へ移動させ、か
つ、図示しない補正値算出用タイマを起動して経過時間
をカウントする。その経過時間のカウント精度は、例え
ば、モータ71に対するパルス信号の1/5周期とされ
ている。そして。走査子78が200パルス分だけ左方
へ移動した時点において、補正値算出用タイマのカウン
ト値を往動時カウント値aとして図示しないメモリに格
納する(ステップS53)。
【0033】その後、走査子78を反転させて右方へ移
動させ(ステップS54)、また、その反転時点にて前
記補正値算出用タイマを起動させる。そして、その反転
時点から、センサ74によって補正エッジ200が検出
されるまでの経過時間をカウントし、そのカウント値を
復動時カウント値bとして図示しないメモリに格納する
(ステップS55,S56)。
【0034】その後、カウント値a,bから補正値(a
−b)を算出し、そしてキャリアモータ71に所定数の
パルス信号を与えて、キャリッジ12を記録開始位置ま
で移動させる(ステップS57,S58)。補正値(a
−b)が双方向補正値となり、この分だけ記録タイミン
グ(インクの吐出タイミング)をずらすことによって、
双方向記録動作時における記録位置のずれをなくすこと
ができる。
【0035】ここで、双方向補正値を算出するために、
駆動側である走査子78の遮蔽板66ではなく、従動側
であるキャリッジ12の遮蔽板79の補正エッジ200
を利用する理由は、それらの走査子78とキャリッジ1
2との間のがた分を双方向補正値に含めるためである。
ちなみに、走査子78の遮蔽板66を利用した場合に
は、走査子78とキャリッジ12との間のがた分が含ま
れず、正確な補正ができない。
【0036】また、補正エッジ検出後のステップS58
において、キャリアモータ71に所定数のパルス信号を
与えて、ブラックキャリッジ12を記録開始位置まで移
動させる際にも、ブラックキャリッジ12の遮蔽板79
の検出時点を基準にして位置制御するため、走査子78
とキャリッジ12との間のがた分や走査子78の寸法ば
らつきとは無関係に、ブラックキャリッジ12を記録開
始位置まで正確に移動させることができる。
【0037】なお、遮蔽板79の図2中の右側のエッジ
部分を補正エッジとして、その補正エッジをセンサ74
が検出した時点に基づいて、カウント値a,bをカウン
トするようにしてもよい。
【0038】また、走査子78にカラーキャリッジ38
が結合している場合における双方向記録補正値算出処理
も図11と同様である。ただし、この場合には、補正エ
ッジとしてカラーキャリッジ38の遮蔽板80が利用さ
れ、また走査子78の左右の移動方向は図11の場合と
逆になる。
【0039】以上のように、双方向記録補正値算出処理
によって双方向補正値を算出した後、その補正値に基づ
き記録タイミングを補正して、ブラックキャリッジ12
側またはカラーキャリッジ38側の記録ヘッドによる印
字等の記録を実施する。
【0040】例えば、ブラックキャリッジ12側の記録
ヘッドによる記録では、そのヘッドの128本のノズル
を用いて記録を行ない、1走査分記録すれば(ステップ
S18)、その128ノズルの幅分だけ用紙9を紙送り
して(ステップS19,S23)、次の走査を行なう
(ステップS18)。1ページの記録が終了したら排紙
し(ステップS19,S20)、記録を続行するなら新
たに給紙(ステップS24,S25)する。記録終了な
らば、走査子78はブラックキャリッジ12がキャップ
位置に来るまで移動し(ステップS26)、ブラックキ
ャリッジ12はブラックグリッパ75に拘束され、そし
てキャップ77がキャップされた後(ステップS2
7)、走査子78が前記電源オフ時の位置まで走査して
停止する(ステップS28)。その後、電源がオフされ
る(ステップS29)。
【0041】一方、カラーキャリッジ38側の記録ヘッ
ドによる記録では、カラーイメージの割り合いの多い領
域は、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの順に2
4ノズル幅分ずつ紙送りしながら色重ねしていき、また
ブラックイメージ画像の領域は、ブラックノズル64本
を用いて、64ノズル幅分の紙送りをしていく(ステッ
プS22)。
【0042】このような記録動作時におけるコロ101
とカム105との関係を図9に示す。
【0043】カム105は図に示すようなカム部105
a、105b、105c、105dからなり、符号Aの
一線鎖線は、ポンピングを行わないときのコロ101の
中心の運動軌跡を表す。図中に示すコロ101は、電源
をオンする前の状態であり、左右方向においてはカム部
105aの上方で通常は印字等の記録を行うときの移動
領域にあり、上下方向においては上側の第一の位置にあ
り、かつカム105aの上面とコロ軸101aの間には
わずかな隙間があいている。この状態から、走査子78
がキャップ77の方向の右方に移動すると、印字等の記
録のために必要な走査範囲を外れたところでコロ軸10
1aがカム部105bに当接し、右下方向の矢印に沿っ
てコロ101は第二の位置に移動する。さらに走査子7
8がキャップ77の方向への移動を続けると、カム部1
05cによってコロ101は第一の位置に復帰し、そし
て記録ヘッドがキャップ77に正対する位置でコロ10
1は停止する。走査子78が反転して左方へ移動する
と、コロ101はカム部105bによって上方に持ち上
げられるが、その後、板ばね102によって再び第一の
位置に復帰する。さらに走査子78が反転方向に移動を
続けると、コロ101は、カラーインク用キャリッジ3
8側の位置に備わるカム105と同様のカムによって、
上記説明と左右対称的な動作をする。従って、走査子7
8がカム部105bを一方向に通り過ぎるように走査す
る限り、コロ101がチューブ103に接触することは
ない。またカム105bとコロ101が当接するのは印
字等の記録のための領域を外れているので、記録中にコ
ロ101に当接するものは何もなく、カム分105が記
録に影響を与えることはない。なお、印字等の記録に悪
影響を与えない限りにおいては、カム105bを記録す
るための領域内に設けてもよい。
【0044】次に、ポンピングを行うときの動作につい
て説明をする。図10は、コロ101がカム部105b
によって下側の第二の位置に移動した状態を表す。この
状態から、走査子78が左方向に移動するとコロ101
は、カム部105aによって第二の位置からさらに下方
の第三の位置に強制的に押し下げられる。コロ101は
カム部105aの下側にガイドされ、チューブ103に
当接して押しつぶす。チューブ103は、押しつぶされ
た部分が気密状態になり、コロ101がカム部105a
の下側の第三の位置にて左方向に移動すれば、コロ10
1より右側のチューブ103内部には負圧が発生する。
なお、第三の位置のコロ101は、カム部105aの下
側において、カム部105c,105dに連続する水平
のガイド面上に位置するため脱落することはない。あら
かじめ、ブラックインクカートリッジ13をキャッピン
グしてからポンピングを行えば、ブラックインクカート
リッジ13のノズルに負圧がかかり、ノズル内のインク
が負圧がなくなるまで強制的に排出される。インク排出
後、コロ101はカム部105dによって第一の位置に
復帰する。ポンピング動作時の走査子78の移動位置
は、遮蔽板66によってセンサ74が遮蔽された時の検
出信号に基づいて制御する。その後、走査子78とブラ
ックインク用キャリッジ12とを結合し、同様にポンピ
ング動作を行う。このとき、キャップは大気に開放され
ているので、コロ101でチューブ103をしごく毎
に、チューブ103内のインクは左方向に移動する。こ
のような大気開放吸引を数回行えば、チューブ103内
に吸引されたインクはすべて左端から排出される。カラ
ーインクカートリッジ44からインクを排出する場合も
上記動作の左右方向が反転するだけでまったく同じであ
る。
【0045】なお、本例では、コロ101を第一,第
二,第三の3位置間に3段階的にずらして、それが第三
の位置にて左右方向に移動するときに、チューブ103
をしごいてポンピングするようにしているが、コロ10
1を第一,第二の2位置間に2段階的にずらして、それ
が第二の位置にて左右方向に移動するときに、チューブ
103をしごいてポンピングするように構成してもよ
い。ただし、その場合には、カム部105bによって、
コロ101を充分に大きくずらすために、カム部105
bを大きく形成する必要がある。本例のようにカム部1
05a,105bによってコロ101を3段階にずらす
場合には、カム部105a,105bによって、コロ1
01を充分にかつスムーズにずらすことができる。
【0046】ところで、インクを排出するときには、ノ
ズルやインクカートリッジ内のフィルターが流動抵抗と
して働き、インクの排出完了まで通常1〜3秒程度かか
る。そこで、コロ101を高速で左方へ移動させ、そし
て、コロ101とカム部105aの左端側との係合が外
れる手前で停止させてインクの排出完了を待つようにす
ると、より大きな負圧が発生することになり、ノズルに
付着したごみの除去、乾燥して粘度のあがったインクの
除去のために有利となる。更に、インクの排出中に、そ
の完了を待たずにコロ101をカム部105aの左端側
からはずしてしまうことで、インクの排出量の制御も可
能となる。
【0047】また、グリッパ62の二股状の爪のバネ性
により、走査子78とキャリッジ12,38は容易に分
離できない。しかし、ユーザーが手で触れるなどの事態
で両者が離れることも考えられるため、走査子78の1
走査中に所定のタイミングでセンサ74の光路が2回遮
蔽されているかどうか監視する。もし、1回しか遮蔽し
ない場合は、走査子78とキャリッジ12または38が
離れていると判断し、走査子74を停止させてリリーフ
シーケンスに入る。その判断の直前までブラックキャリ
ッジ12で記録動作していた場合には、走査子78を右
へ350mm相当移動させる。その移動中にグリッパ6
2はグリップ部36に接触し、そのままブラックキャリ
ッジ12を押して右へ移動させる。その後、ブラックグ
リッパ75の二股状の爪Iにグリップ部36が接触し、
ブラックグリッパ75にグリップ部36がグリップされ
る。さらに、走査子78が右へ移動するとグリッパ62
の爪がブラックグリッパ75の爪Iの内側に入り込む。
キャリアモータ71は余剰の移動分脱調した後、停止す
る。次に、走査子78がブラックキャリッジ12ととも
に反転して左方へ移動し、そしてセンサ74を通過した
後、初期位置で停止する。同時にプラテンローラ3が回
転し排紙をして、新しい用紙9が給紙され再び記録に備
える。一方、前記の判断の直前までカラーキャリッジ3
8で記録動作していた場合には、走査子78を左へ35
0mm移動させる。その後の過程は上述のブラックキャ
リッジ12のリリーフと同じである。このように、不測
の事態で走査子78とキャリッジ12または38が分離
しても、リリーフシーケンスを自動的に実施して記録の
実行を可能にしている。
【0048】上述したように、本実施形態では、記録信
号の種類によって、適したキャリッジを選択し記録を行
なう。また、このような選択は、記録装置の操作モード
に応じて行うようにしてもよい。また、本実施形態で
は、カラーインクカートリッジ44の記録ヘッドとし
て、縦に異なる色のノズルを並べたヘッドを用いたの
で、横に並べる方式より横幅が小さくなり、装置全体を
コンパクトに構成できる効果がある。
【0049】また本実施形態では、キャリッジ12,3
8が保持される第1,第2待機部位を、走査子78の走
査方向に関して両端部側に離して設けているため、走査
子78を一方向または他方向に走査させるだけで、走査
子78に対してキャリッジ12,38を簡易に着脱させ
ることができ、装置全体の構成の簡素化および小型化を
図ることができる。
【0050】また、図6から明らかなように、走査子7
8とキャリッジ12との結合状態において、走査子78
の走査方向に対して垂直な方向のキャリッジ12の投影
空間内、つまり図6の紙面の表裏方向におけるキャリッ
ジ12の投影空間内に、走査子78の左右の中間部位が
含まれている。前述したように、走査子78の駆動力の
受け部としてのベルト止め64(図1参照)は、走査子
78の左右方向の中間に位置しているため、当然、その
ベルト止め64は前記キャリッジ12の投影空間内に介
入することになる。このことは、駆動力を受けるベルト
止め64とキャリッジ12の重心との間の距離を短くし
て、キャリッジ16と共に走査子78が走査する際にベ
ルト止め64と軸受け68,69との間に生じるモーメ
ントを小さく抑えることになり、それらの走査をスムー
ズなものとする上において有利である。また、グリッパ
62とグリップ部36とのグリップ位置も前記キャリッ
ジ12の投影空間内に位置するため、走査子78と共に
キャリッジ16が走査する際に、キャリッジ16の振れ
の発生が抑えられることにもなる。このことは、走査子
78とキャリッジ38が結合状態となったときも同様で
ある。しかも、走査子78の左右方向の中間の位置が両
キャリッジ12,38のそれぞれの占有空間として選択
的に利用されるため、その分、走査子78の左右方向に
おける小型化を図ることもできる。
【0051】さらに、走査子78とキャリッジ12との
結合に際し、走査子78側のグリッパ62、嵌合軸5
9,61,63と、キャリッジ12側のグリップ部3
6、嵌合穴34,33,35との嵌合順序を次のように
すべく、それらの位置関係を予め設定しておくことが好
ましい。まず、長穴である嵌合穴35と嵌合軸63とを
嵌合させて、キャリッジ12を図6中紙面の表裏方向に
おいて位置決めしてから、嵌合穴34,33と嵌合軸5
9,61とを嵌合させて、キャリッジ12を図6の上下
方向においても位置決めし、その後、またはそれと同時
に、グリップ部36にグリッパ62をグリップさせる。
このように、走査子78によるキャリッジ12に対して
の牽引/離脱用の係合として、グリップ部36にグリッ
パ62をグリップさせる前に、キャリッジ12を位置決
めしてキャリッジ12と走査子78との相対位置関係を
規制することは、前記牽引/離脱用の係合を確実なもの
とする上において有利である。また、このことは、走査
子78とキャリッジ38との結合に関しても同様であ
る。なお、図1においては、走査子78側の嵌合軸6
0,61,63、グリッパ62に対応するキャリッジ3
8側の嵌合穴40,39,41、グリップ部43に符号
E,F,G,Hを付している。
【0052】なお、本実施形態では、インクカートリッ
ジ13,44をキャリッジ12,38に搭載したが、キ
ャリッジ12,38は存在せずに、カートリッジ13,
44あるいは記録ヘッドそのものを走査子78で受け渡
しして、選択的に走査子78に結合させる構成でも良
い。また、本実施形態では、キャリッジ12,38を走
査子78に結合する手段およびキャップ位置に拘束する
手段として、樹脂製の二股状の爪を有するグリッパ62
を使用したが、これに限定されることなく、例えば、ソ
レノイドを用いて二股状の爪の開閉を行なう方式や、電
磁石と金属相互の吸引力を利用した方法などの結合・離
脱手段も実現手段として含まれる。
【0053】また、機能素子は何ら記録ヘッドのみに特
定されず任意であり、例えば、画像の読み取りセンサを
機能素子として備えることにより、画像の読み取り装置
を構成することもできる。また、キャリッジ12,38
の一方をインクジェット記録ヘッド専用のキャリッジ、
他方を画像の読み取りヘッド専用のキャリッジを備えて
もよい。キャリッジ12,38を同一のものとして、一
方を予備として備えるようにしてもよい。また、機能素
子として、解像度が例えば300dpi、350dp
i、600dpi、720dpiのように異なる画像の
読み取りヘッドを交換可能に備えたり、吐出するインク
の種類が異なる記録ヘッド、例えば濃ブラックインク吐
出用、イエロー,マゼンタ,シアンのインク吐出用、イ
エロー,マゼンタ,シアン,ブラックのインク吐出用、
または淡ブラックインク吐出用の記録ヘッドを交換可能
に備えてもよい。勿論、記録ヘッドとしては、サーマル
ヘッド等の種々の方式のものを採用することができる。
【0054】さらに、走査子78の走査方向の端部側の
部位に、複数の機能素子を選択に移動させるオートチェ
ンジャを備え、そのオートチェンジャによって前記部位
の移動された機能素子を走査子78に結合させるように
してもよい。
【0055】(第2の実施形態)前述した第1の実施形
態では、ブラックキャリッジ12、カラーキャリッジ3
8、走査子78の各々に遮蔽板79,80,66を設け
て、これらと1つのホームポジションセンサ74を用い
て、キャリッジ12,38あるいは走査子78の移動位
置を選択的に検知した。これに対して、この第2の実施
形態では、2個のホームポジションセンサ74を上下方
向の異なった位置に設け、一方はキャリッジ検知用、他
方は走査子検知用とする。さらに、これら2個のセンサ
74の位置に応じて、対応する各々の遮蔽板79,8
0,66の位置も変える。このように構成した場合、キ
ャリッジ検知用のセンサ74が遮蔽された時点でキャリ
ッジ12または38と走査子78が一体化しているた
め、前述した第1実施形態のようにセンサ74の遮蔽回
数を判定する必要がない。したがって、キャリッジ検知
用のセンサ74が遮蔽されたら、その検知信号に基づい
てキャリッジ12または38を位置制御すればよい。ブ
ラックキャリッジ12とカラーキャリッジ38の判別
は、遮蔽板79,80の幅を変える等によって対処でき
る。
【0056】(第3の実施形態)第1の実施形態では、
装置本体側にホームポジションセンサ74を固定し、キ
ャリッジ12,38と走査子78のそれぞれに遮蔽板7
9,80,66を設けたが、これとは逆に、装置本体側
に遮蔽板79,80,66を突出させるように設けて、
キャリッジ12,38と走査子のそれぞれにセンサ74
を設けた構成でも同様の効果が発揮できる。この場合、
キャリッジ12,38上のセンサ74の配線のためにフ
レキシブルケーブルを接続し、また走査子78上のセン
サ74の配線のために専用のケーブルを追加する。セン
サとケーブルの配線数が増えてしまう欠点はあるが、ブ
ラックキャリッジ12とカラーキャリッジ38の判別の
ためにセンサ74の遮蔽タイミングを判定する等の動作
が不要となる利点がある。また、走査子78に対しては
遮蔽板を設け、装置本体に走査子用のセンサ74を設け
ればケーブルの追加数を抑えることができる。
【0057】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0058】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0059】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0060】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0061】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0062】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0063】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0064】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
駆動力を受けて走査を行うキャリアに対して、インクジ
ェットヘッド等の機能素子を搭載するキャリッジを結合
・分離可能とし、さらに、キャリッジが所定の基準位置
を通過した時期を基準として、キャリアの走査を制御す
るため、例えば、機能素子がプリントヘッドである場合
に、記録媒体に対するプリントヘッドの走査位置を高精
度に制御して、記録媒体に対する印字等の記録開始位置
をばらつきなく規制して、高品位の画像を記録すること
ができる。
【0066】また、キャリアと共にキャリッジを往復走
査させる際に、それらの間の結合がたを考慮してキャリ
アの走査を制御することにより、例えば、機能素子がプ
リントヘッドである場合に、縦罫線のずれ等のない高品
位の画像を記録することができる。
【0067】また、第1,第2の2つのキャリッジをキ
ャリアに対して結合・分離可能とすることにより、それ
ら2つのキャリッジのそれぞれに搭載して機能素子に応
じた機能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態としてのプリント装置
全体の斜視図である。
【図2】図1に示すブラックインク用キャリッジの斜視
図である。
【図3】図1に示すカラーインク用キャリッジの斜視図
である。
【図4】図1に示すブラックインク用キャリッジとキャ
リアと結合動作を説明するための要部の正面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態としてのプリント装置
の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1に示すブラックインク用キャリッジとキャ
リアとの結合状態を説明するための正面図である。
【図7】図1に示したキャップに接続されるチューブの
配置状態を説明するための要部の斜視図である。
【図8】図7に示すコロの配備状態を説明するための要
部の正面図である。
【図9】図7に示すコロがポンピング動作していない状
態における要部の正面図である。
【図10】図7に示すコロがポンピングを開始する状態
における要部の正面図である。
【図11】図5の双方向記録補正値算出処理を説明する
ためのフローチャートである。
【符号の説明】
3 プラテンローラ 9 記録用紙 11 ガイド軸 12 ブラックインク用キャリッジ 13 ブラックインクカートリッジ 38 カラーインク用キャリッジ 44 カラーインクカートリッジ 62 グリッパ 66 センサ遮蔽板 74 ホームポジションセンサ 75 ブラックグリッパ 76 カラーグリッパ 78 走査子 79 センサ遮蔽板 80 センサ遮蔽板

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動力を受けて走査を行う走査型キャリ
    アと、前記キャリアに結合・分離可能なキャリッジと、
    前記キャリッジに搭載された機能素子とを有する走査型
    キャリアを備える機器において、 前記キャリアに結合した状態の前記キャリッジが前記キ
    ャリアの走査方向における所定の基準位置を通過したこ
    とを検出する検出手段と、 前記検出手段の検出時期を基準として前記キャリアの走
    査を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする走査
    型キャリアを備える機器。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記検出手段の検出時
    期を基準として前記機能素子の作動開始位置に相当する
    前記キャリアの走査位置を決定することを特徴とする請
    求項1に記載の走査型キャリアを備える機器。
  3. 【請求項3】 前記キャリアを往復走査可能にガイドす
    るガイド手段を備え、 前記制御手段は、前記キャリアを所定量だけ往復走査さ
    せた際の前記検出手段の検出時期に基づいて、前記キャ
    リアと前記キャリッジとの間の結合がた分に相当する前
    記キャリアの走査制御の補正量を求めることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の走査型キャリアを備える機
    器。
  4. 【請求項4】 前記キャリッジとして、第1の機能素子
    が搭載されかつ前記キャリアの走査方向の一方側に位置
    する第1のキャリッジと、第2の機能素子が搭載されか
    つ前記キャリアの走査方向の他方側に位置する第2のキ
    ャリッジを備え、 前記第1,第2のキャリッジは、前記キャリアに対して
    選択的に結合・分離可能であることを特徴とする請求項
    1から3のいずれかに記載の走査型キャリアを備える機
    器。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記キャリアに前記第
    1のキャリッジが結合しているときは、該第1のキャリ
    ッジが前記基準位置を通過したことを検出し、前記キャ
    リアに前記第2のキャリッジが結合しているときは、該
    第2のキャリッジが前記基準位置を通過したことを検出
    することを特徴とする請求項4に記載の走査型キャリア
    を備える機器。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記キャリアに前記第
    1のキャリッジが結合しているときは、前記検出手段の
    検出時期を基準として前記第1の機能素子の作動開始位
    置に相当する前記キャリアの走査位置を決定し、前記キ
    ャリアに前記第2のキャリッジが結合しているときは、
    前記検出手段の検出時期を基準として前記第2の機能素
    子の作動開始位置に相当する前記キャリアの走査位置を
    決定することを特徴とする請求項5に記載の走査型キャ
    リアを備える機器。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記キャリアに前記第
    1のキャリッジが結合しているときは、前記キャリアを
    所定量だけ往復走査させた際の前記検出手段の検出時期
    に基づいて、前記キャリアと前記第1のキャリッジとの
    間の結合がた分に相当する前記キャリアの走査制御の補
    正量を求め、前記キャリアに前記第2のキャリッジが結
    合しているときは、前記キャリアを所定量だけ往復走査
    させた際の前記検出手段の検出時期に基づいて、前記キ
    ャリアと前記第2のキャリッジとの間の結合がた分に相
    当する前記キャリアの走査制御の補正量を求めることを
    特徴とする請求項5または6に記載の走査型キャリアを
    備える機器。
  8. 【請求項8】 駆動力を受けて主走査方向に走査を行う
    走査型キャリアと、 前記主走査方向に対して略直交する副走査方向に沿って
    記録媒体を搬送する搬送手段と、前記キャリアに結合・
    分離可能なキャリッジと、前記キャリッジに搭載されて
    前記記録媒体に対するプリントが可能なプリントヘッド
    とを有するプリント装置において、 前記キャリアに結合した状態の前記キャリッジが前記キ
    ャリアの走査方向における所定の基準位置を通過したこ
    とを検出する検出手段と、 前記検出手段の検出時期を基準として前記キャリアの走
    査を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするプリ
    ント装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記検出手段の検出時
    期を基準として前記プリントヘッドの作動開始位置に相
    当する前記キャリアの走査位置を決定することを特徴と
    する請求項8に記載のプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記キャリアを往復走査可能にガイド
    するガイド手段を備え、 前記制御手段は、前記キャリアを所定量だけ往復走査さ
    せた際の前記検出手段の検出時期に基づいて、前記キャ
    リアと前記キャリッジとの間の結合がた分に相当する前
    記キャリアの走査制御の補正量を求めることを特徴とす
    る請求項8または9に記載のプリント装置。
  11. 【請求項11】 前記キャリッジとして、第1の機能素
    子が搭載されかつ前記キャリアの走査方向の一方側に位
    置する第1のキャリッジと、第2の機能素子が搭載され
    かつ前記キャリアの走査方向の他方側に位置する第2の
    キャリッジを備え、 前記第1,第2のキャリッジは、前記キャリアに対して
    選択的に結合・分離可能であり、 前記第1,第2の機能素子の少なくとも一方が前記プリ
    ントヘッドであることを特徴とする請求項8から10の
    いずれかに記載のプリント装置。
  12. 【請求項12】 前記検出手段は、前記キャリアに前記
    第1のキャリッジが結合しているときは、該第1のキャ
    リッジが前記基準位置を通過したことを検出し、前記キ
    ャリアに前記第2のキャリッジが結合しているときは、
    該第2のキャリッジが前記基準位置を通過したことを検
    出することを特徴とする請求項11に記載のプリント装
    置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記キャリアに前記
    第1のキャリッジが結合しているときは、前記検出手段
    の検出時期を基準として前記第1の機能素子の作動開始
    位置に相当する前記キャリアの走査位置を決定し、前記
    キャリアに前記第2のキャリッジが結合しているとき
    は、前記検出手段の検出時期を基準として前記第2の機
    能素子の作動開始位置に相当する前記キャリアの走査位
    置を決定することを特徴とする請求項12に記載のプリ
    ント装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記キャリアに前記
    第1のキャリッジが結合しているときは、前記キャリア
    を所定量だけ往復走査させた際の前記検出手段の検出時
    期に基づいて、前記キャリアと前記第1のキャリッジと
    の間の結合がた分に相当する前記キャリアの走査制御の
    補正量を求め、前記キャリアに前記第2のキャリッジが
    結合しているときは、前記キャリアを所定量だけ往復走
    査させた際の前記検出手段の検出時期に基づいて、前記
    キャリアと前記第2のキャリッジとの間の結合がた分に
    相当する前記キャリアの走査制御の補正量を求めること
    を特徴とする請求項12または13に記載のプリント装
    置。
  15. 【請求項15】 前記第1,第2の機能素子の他方は、
    原稿の画像を読み取り可能な読み取りヘッドであること
    を特徴とする請求項11から14のいずれかに記載のプ
    リント装置。
  16. 【請求項16】 前記プリントヘッドは、インクを吐出
    するインクジェットヘッドであることを特徴とする請求
    項8から15のいずれかに記載のプリント装置。
  17. 【請求項17】 前記インクジェットヘッドは、インク
    に膜沸騰を生じさせることによって該インクを吐出させ
    る電気熱変換体を有することを特徴とする請求項16に
    記載のプリント装置。
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