JP2000229405A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2000229405A
JP2000229405A JP11033374A JP3337499A JP2000229405A JP 2000229405 A JP2000229405 A JP 2000229405A JP 11033374 A JP11033374 A JP 11033374A JP 3337499 A JP3337499 A JP 3337499A JP 2000229405 A JP2000229405 A JP 2000229405A
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cartridge
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JP11033374A
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English (en)
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Katsumi Obana
克己 小花
Naohiro Iwata
直宏 岩田
Hideyuki Terajima
英之 寺嶋
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録ヘッドの交換等の種々の作業をきわめて
容易に行うことができる記録装置を提供すること。 【解決手段】 操作部55が開かれたことを操作部開閉
検出センサ64によって検出し、その検出信号に基づい
て、制御部がインクカートリッジ5を交換作業位置まで
自動的に移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式等の種々の記録方式の記録装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来例として、インクジェット記録方式
を採用したファクシミリ装置、つまり画像の読取り機能
等を備えたインクジェット記録方式の記録装置を図5お
よび図6を参照して説明する。
【0003】まず、記録媒体としての記録紙Pの搬送に
ついて説明する。記録紙Pの搬送経路は、矢印Gで示す
とおりである。すなわち、給紙ユニットCの積載トレイ
101と圧板102に積載された記録紙Pは、給紙ロー
ラ103によりピックアップされ、送紙ローラ104
(104a,104b)によって記録ユニットBに案内
される。
【0004】記録ユニットBにおいては、記録手段とし
ての記録ヘッド105aにより、記録紙P上に画像が記
録される。そして、装置内において、ある程度の距離だ
け記録紙Pを搬送した後、排出手段としての排紙ローラ
対106a,106b、排紙ローラ対107a,107
bによって排出される。
【0005】次に、インクジェットカートリッジ105
におけるインクジェット記録ヘッド、あるいはインクタ
ンクの交換操作について、図5、図6、および図7を用
いて説明する。
【0006】モノクロ専用の記録ヘッドからカラー専用
の記録ヘッド、あるいは、その逆にインクジェット記録
ヘッドを交換する場合、あるいはインクタンク内のイン
ク残量の低下時にインクタンクのみを新しいインクタン
クに交換する場合には、まず、使用者は、図5、図6、
および図7に示すように、操作部155の蓋部としての
役割を兼ねる積載トレイ101を、ヒンジ101aを中
心にして矢印101b方向に回転させる。積載トレイ1
01は、図6に示した位置において自重で保持されて、
操作部155を開放する。次に、使用者は、図5に示す
ように、操作部155をヒンジ155aを中心にして矢
印155b方向に回転させる。操作部155の左右両端
には、図7のようにヒンジアーム159a,159bが
設けられており、積載トレイ101が保持される角度よ
りも小さい角度で操作部155を保持する役割をもって
いる。
【0007】操作部155が開放されると、原稿を読み
取る搬送面160(以下、「下原稿ガイド面」という)
が開放される。この下原稿ガイド面160は、原稿をガ
イドさせる以外に、記録ユニットBと給紙ユニットCを
カバーする役割を持っている。また、下原稿ガイド面1
60の一部には、カートリッジ105を交換させるため
の開口部が設けられており、この開口部をカバーするた
めに、カートリッジカバー161がヒンジ部161aを
回転中心にして取り付けられている。このカートリッジ
カバー161は、原稿を読み取る際には、下原稿ガイド
面160の役割もする。
【0008】使用者がインクジェット記録ヘッド毎ある
いはインクタンクのみを交換する時には、カートリッジ
カバー161を矢印161b方向に回転させて、カート
リッジカバー161の先端を、開放保持されている操作
部155に設けられた上原稿ガイド面162に突き当て
て保持させる。この時、カートリッジカバー161が保
持される角度は90°よりも広い角度であり、その自重
で上原稿ガイド面162にもたれ掛かるようにして、保
持されるようになっている。次に、使用者は、カートリ
ッジ105を開口部に移動させるために、下原稿ガイド
面160に設けられたカートリッジ交換キー163を押
下する。
【0009】通常、インクジェットカートリッジ105
は、所定の待機位置であるホームポジション、すなわ
ち、図7においては装置本体正面に向かって右側のL部
に待機している。インクジェットカートリッジ105が
L部で待機している場合は、使用者が容易にインクジェ
ットカートリッジ105に触れることができないよう
に、図3からも明らかなように、下原稿ガイド面160
の一部によって、待機位置にあるインクジェットカート
リッジ105の上部が覆われている。これは、大量のイ
ンクを吐出した直後のインクジェットカートリッジ10
5における記録ヘッドが特にノズル数が多い記録ヘッド
である場合に、それが高温になることがあり、それに触
れると危険であるためである。
【0010】本例によれば、カートリッジ交換キー16
3を押下することにより、駆動信号に基づいて駆動回
路、および図示しないキャリッジモータを介して駆動さ
れるキャリッジ110の移動に伴い、インクジェットカ
ートリッジ105は、操作者がカートリッジの交換が可
能な交換ポジション、すなわち下原稿ガイド面160の
開口部の下に移動する。この状態において、使用者は、
インクジェット記録ヘッドあるいはインクタンクのみを
交換させることができる。但し、インクジェットカート
リッジ105における記録ヘッドの温度が高い場合は、
図示しない温度センサにより温度を検知して、インクカ
ートリッジ105が交換ポジションへ移動しないように
してもよい。
【0011】次に、インクジェットカートリッジ105
を記録待機状態にさせる方法について説明する。
【0012】インクジェットカートリッジ105のキャ
リッジ110への装着が完了した後、カートリッジ交換
キー163を押下することにより制御部に信号を送出
し、制御部は、この信号に基づき、モータ駆動回路を介
してキャリッジモータを駆動し、キャリッジ110を開
口部の下方位置から待機位置方向へ移動させる。キャリ
ッジ110が所定の待機位置まで移動したことは、前述
したように、図示しないキャリッジホームセンサにより
検出することができ、その待機位置にてキャリッジ11
0の移動が停止する。そのとき、インクジェットカート
リッジ105における記録ヘッドのインク吐出部は、図
示しないキャップによりキャッピングされ、そして図示
しない吸引ポンプ等によりインクの吸引排出動作が行わ
れた後に、待機状態となる。したがって、記録が開始さ
れるまでの間は、インクジェットカートリッジ105の
インク吐出部(ノズル列)がキャップにより外気から遮
断されているため、インク吐出部におけるインクの増粘
やインクの固着、異物の混入などを防止することができ
て、その後の記録動作を確実に行うことができる。
【0013】次に、使用者は、カートリッジカバー16
1を矢印161c方向へ回転させて、それを閉じる。こ
のとき、カートリッジカバー161は、その自重で回転
して原稿ガイド面160の開口部を覆い、記録部を完全
に覆うとともに、原稿ガイドを形成する正規の位置に固
定されるようになっている。
【0014】次に、使用者は、操作部155を矢印15
5c方向へ回転させて閉じる。このとき、仮に、カート
リッジカバー161が開状態であっても、操作部155
が閉まると、カートリッジカバー161は、操作部15
5に設けられた上原稿ガイド162により矢印161c
方向へ押され、その自重により閉じるようになってい
る。
【0015】次に、積載トレイ101を矢印101d方
向へ回転させ、それを初期の設置状態に閉じてカートリ
ッジ交換作業を終了する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例において
は、使用者がインクジェットカートリッジ105におけ
る記録ヘッド毎、あるいはインクタンクのみを交換する
際に、カートリッジ105を交換ポジションへ移動させ
るために、専用キー(カートリッジ交換キー)163を
設けて、それを使用者に押下させるという手間が生じ
る。さらに、交換後のインクジェットカートリッジ10
5を待機位置へ戻すために、再度専用キーを押下させる
手間も必要となる。
【0017】また、上記従来例においては、カートリッ
ジ交換キー163が下原稿ガイド面160に配置されて
いるため、例えば、使用者が原稿ジャム処理時に誤って
カートリッジ交換キー163を押下して、カートリッジ
交換モードにより無駄な回復動作をさせてしまうおそれ
があった。
【0018】本発明の目的は、記録ヘッドの交換等の種
々の作業をきわめて容易に行うことができる記録装置を
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の記録装置は、シ
リアル走査型の記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記
録可能な記録装置において、所定の位置まで移動した前
記記録ヘッドと対向する作業位置に、開閉可能に設けら
れたカバーと、前記カバーの開閉を検出するカバーセン
サと、前記カバーセンサによって前記カバーの開かれた
ことが検出されたときに、前記記録ヘッドを前記作業位
置と対向する位置まで移動させる制御手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】(第一の実施形態)以下、本発明
に係る記録装置として、インクジェット記録方式を採用
したファクシミリ装置、つまり画像の読取り機能等を備
えたインクジェット記録方式の記録装置について説明す
る。
【0021】まず、図1を参照して、本例のファクシミ
リ装置の概略構成について説明する。図1において、A
は原稿を光学的に読み取る読取ユニット、Bはインクジ
ェット記録装置を成す記録ユニット、Cは、積載された
記録媒体としての記録紙P等のシートを分離して記録ユ
ニットBに給紙する給紙ユニットである。
【0022】まず、記録紙Pの搬送について説明する。
記録紙Pの搬送経路は矢印Gで示すとおりである。すな
わち、給紙ユニットCの積載トレイ1と圧板2上に積載
された記録紙Pは、給紙ローラ3によりピックアップさ
れ、そして送紙ローラ4によって記録ユニットBに案内
される。記録ユニットBにおいては、記録手段としての
記録ヘッド5aにより、記録紙P上に画像の記録が行わ
れ、そして装置内にて記録紙Pをある程度の距離だけ搬
送した後、排出手段としての排紙ローラ対6a,6b、
および排紙ローラ対7a,7bによって排出されて積載
される。
【0023】次に、給紙ユニットCと記録ユニットBの
具体的構成について説明する。
【0024】まず、給紙ユニットCについて説明する。
図1において、1と2は、記録紙Pを複数枚積載する紙
積載トレイと圧板である。積載トレイ1は、後述する原
稿Sを積載する役割も果たしている。圧板2は、給送ロ
ーラ3と圧板2の紙幅方向の両サイドに配置されている
圧板バネ18により、上方に付勢されている。圧板2
は、給紙待機時においてはカムなどにより下方へ押圧さ
れ、記録紙Pが少なくなったりなくなった時における記
録紙Pの補充が容易な構造となっている。
【0025】一方、記録信号を検知して給紙動作を開始
する時は、カム等による圧板2の下方押圧が解除され、
記録紙Pは、給紙ローラ3によってピックアップされ
る。8は弾性体である土手シートであり、ピックアップ
された記録紙Pは、この土手シート8をたわませたとき
の抵抗力の作用により、1枚ずつ最上位側から分離させ
る。分離給送された記録紙Pは、記録紙エッジ検出セン
サ9によって検知されてから送紙ローラ対4a,4bへ
搬送され、さらに送紙ローラ対4a,4bにより記録ユ
ニットBに搬送される。
【0026】次に、記録ユニットBの記録部の具体的な
構成について、図2を参照して説明する。
【0027】図2において、本例のインクジェット記録
手段はカートリッジ式のインクジェットカートリッジS
を備えている。このカートリッジSは、インクジェット
記録ヘッドとインクタンクを分離可能に一体に備え、必
要に応じてインクジェット記録ヘッドのみ、あるいはイ
ンクタンクのみを交換し得るカートリッジ式となってい
る。但し、これは一例であって、インクジェット記録手
段としては、インクタンクを内蔵するとともにインクジ
ェット記録ヘッドを備え、インクが無くなった時に、記
録ヘッド毎に新品と交換し得るように構成してもよい。
【0028】本例で用いるインクジェットカートリッジ
5は、モノクロ専用のカートリッジあるいはカラー専用
のカートリッジとすることができ、どちらも適宜交換可
能である。例えば、モノクロ専用のカートリッジにおけ
る記録ヘッドは解像度が360dpiであり、128個
のノズル(吐出口)を1列に配したノズル列を持ち、ノ
ズル内に設けた電気熱変換素子の発熱によってインク中
に膜沸騰を生じさせて、その膜沸騰の圧力によって、ノ
ズル先端の吐出口よりインクを吐出するものである。
【0029】一方、カラー専用カートリッジにおける記
録ヘッドには、黒インク吐出用の黒部のノズルと、カラ
ーインク吐出用のカラー部のノズルが分かれて配設され
てい。例えば、黒部のノズルが配された記録ヘッドは6
4個のノズルを有し、カラー部のノズルが配された記録
ヘッドは、シアン、マゼンタ、イエローの3色のインク
のそれぞれに対応する24個ずつのノズルを有してお
り、それぞれのノズルは1列に配された構造になってい
る。このカラー専用のカートリッジは、黒インク用とカ
ラーインク用の2つのインクタンクを交換することが可
能な構造とすることができる。
【0030】10はキャリッジであり、インクジェット
カートリッジ5を精度よく保持しながら、記録紙Pの搬
送方向(矢印Gの副走査方向)と直交する方向、つまり
主走査方向(矢印H方向)に往復移動させるためのキャ
リッジであり、ガイド棒11と突き当て部10aにより
摺動自在に保持されている。キャリッジ10の往復移動
は、図示しないキャリッジモータによって駆動されるプ
ーリ12とタイミングベルト13を介して行われる。そ
の際、インクジェットカートリッジ5に与える記録信号
および電力は、フレキシブルケーブル14を介して装置
本体の電気回路より供給される。
【0031】15は、インク受け手段として機能するキ
ャップであり、キャリッジ10が待機する所定の待機位
置(ホームポジション)に対応して配置されている。こ
のキャップ15は、必要に応じて上下し、上昇時は、イ
ンクジェットカートリッジ5のインク吐出口部に密着
し、それを覆ってインクの蒸発やゴミの付着を防止す
る。
【0032】本例においては、インクジェットカートリ
ッジ5とキャップ15とを対向させるために、装置本体
に設けられたキャリッジホームセンサ16と、キャリッ
ジ10に設けられた遮光板10bが用いられている。キ
ャリッジホームセンサ16としては透過型のフォトイン
タラプタが用いられ、キャリッジ10が移動して待機位
置まで移動した時に、キャリッジホームセンサ16の一
部から照射された光の透過が遮光板10bによってさえ
ぎられることを利用して、インクジェットカートリッジ
5とキャップ15とが相対的に対向した位置にあること
を検知する。これにより、キャリッジ10を移動させ
て、それを所定の待機位置にセットすることができる。
【0033】記録紙Pは、送紙ローラ対4a,4bによ
りヘッド5aと平行に搬送されて、矢印G方向(副走査
方向)に搬送される。送紙ローラ4aおよび排紙ローラ
6a,7aは、それぞれ図示しないモータによって駆動
され、必要に応じてキャリッジ10の往復移動と連動し
て、高精度に記録紙Pを副走査方向に搬送する。6b,
7bは拍車であり、はっ水性の高い材料で作られ、刃状
の円周部のみで記録紙Pに接触する。この拍車6b,7
bは、排紙ローラ6a,7aに対向するように、図示し
ない軸受部材により主走査方向に所定長離間して複数個
所に配設されており、記録直後の記録紙上の未定着画像
に接触しても画像に影響をあたえずに、記録紙Pをガイ
ドし搬送するように構成されている。
【0034】次に、インクジェット記録ヘッドあるいは
インクタンクの交換操作について、図1および図4を用
いて説明する。
【0035】モノクロ専用記録ヘッドからカラー専用記
録ヘッドに、あるいはその逆にインクジェット記録ヘッ
ド毎交換させる場合、または、インクタンク内のインク
残量低下のためにインクタンクのみを新しいインクタン
クに交換させる場合に、まず、使用者は、図1,図3に
示すように、操作部55の蓋部としての役割を兼ねる積
載トレイ1をヒンジ1aを中心に矢印1b方向に回転さ
せる。操作部55には、各種スイッチ等による本装置の
操作機能が備えられている。積載トレイ1は、図1およ
び図3に示した位置において自重で保持され、これによ
り操作部55が開放される。次に、使用者は、図3に示
すように、操作部55をヒンジ55aを中心に矢印55
b方向に回転させる。操作部55の左右両端にはヒンジ
アームが設けられており、それは、積載トレイ1が保持
されている角度よりも小さい角度で操作部55を保持さ
せる役割をもっている。
【0036】操作部55が開放されると、原稿Sを読み
取る搬送面60(以下、「下原稿ガイド面」という)が
開放される。この下原稿ガイド面60は、原稿Sをガイ
ドさせる以外に、記録ユニットBと給紙ユニットCをカ
バーする役割を持っている。さらに、下原稿ガイド面6
0における原稿Sの左右の幅方向の外側には、突起形状
のリブ60aが左右どちらか1ヶ所に設けられている。
このリブ60aは、操作部55が閉じられた状態のとき
に、操作部55における上原稿ガイド面62の穴(図示
しない)を貫通して、操作部55内の基板65に設けら
れたフォトセンサ64の光軸を遮るように配置されてい
る。すなわち、操作部55の開閉により、操作部開閉検
出センサ(フォトセンサ)64のON/OFFが切り替
わり、これによって、操作部55の開閉が検知される。
本例においては、操作部55の開閉を検出する手段とし
て、突起状のリブ60aとフォトセンサを用いたが、言
うまでもなく、リーフSW(リーフスイッチ)あるいは
反射型センサ等の手段を用いてもよい。
【0037】また、下原稿ガイド面60の一部には、カ
ートリッジ5を交換するための開口部が設けられてお
り、この開口部をカバーするために、カートリッジカバ
ー61がヒンジ部61aを回転中心にして取り付けられ
ている。このカートリッジカバー61は、原稿Sを読み
取る際には下原稿ガイド面60の役割も兼ねている。使
用者は、インクジェット記録ヘッド毎あるいはインクタ
ンクのみを交換する時に、トレイ1を開閉した後に操作
部55を開閉する。通常、インクジェットカートリッジ
5は、所定の待機位置であるホームポジション、すなわ
ち、装置本体の正面向かって右側の図7中のL部と同様
の位置(以下、「L部」という)で待機している。そし
て、操作部55を開状態にすると、操作部開閉検出セン
サ64がONになり、自動的にインクジェットカートリ
ッジ5が装置本体の正面向かって左側の図7中のH部と
同様の位置(以下「H部」という)に移動する。
【0038】そのH部の上方には、原稿下ガイド面60
の開口部ならびにカートリッジカバー61が位置してお
り、使用者は、図4に示すようにカートリッジカバー6
1を矢印61b方向に回転させて、カートリッジカバー
61の先端を、開放されて保持されている操作部55に
設けられた上原稿ガイド面62に突き当てることによ
り、そのカートリッジカバー61を保持させる。この
時、カートリッジカバー61が保持される角度は90°
よりも広い角度であり、その自重で上原稿ガイド面62
にもたれ掛かるようにして保持される。
【0039】このように、操作部開閉検出センサ64が
操作部55の開状態によりOFFからONとなること
で、インクジェットカートリッジ5は、駆動信号に基づ
いて駆動回路および図示しないキャリッジモータを介し
て駆動されるキャリッジ10の移動に伴って、操作者が
カートリッジ5を交換可能な交換位置、すなわち下原稿
ガイド面60の開口部の下のH部に移動する。この状態
で使用者は、インクジェット記録ヘッドあるいはインク
タンクのみを交換することができる。但し、インクジェ
ットカートリッジ5のヘッド温度が高い場合は、図示し
ない温度センサにより温度を検知して、インクジェット
カートリッジ5が交換ポジションへ移動しないようにし
てもよい。
【0040】次に、インクジェットカートリッジ5を記
録待機状態にする方法について説明する。
【0041】インクジェットカートリッジ5のキャリッ
ジ10への装着が完了した後、使用者は、カートリッジ
カバー61を矢印61c方向へ回転させて閉じる。この
とき、カートリッジカバー61は、自重で回転して原稿
ガイド面60の開口部を覆い、記録部を完全に覆うとと
もに、原稿ガイドを形成する正規の位置に固定されるよ
うになっている。次に、操作部55を閉めることによ
り、操作部開閉検出センサ64がOFFとなって制御部
に信号を送出する。制御部は、この信号に基づき、キャ
リッジモータをモータ駆動回路を介して駆動し、キャリ
ッジ10を開口部の下の交換位置(H部)から待機位置
(L部)方向へ移動させる。このとき、仮にカートリッ
ジカバー61が開状態であっても、操作部55が閉まる
と、カートリッジカバー61は、操作部55に設けられ
た上原稿ガイド62により矢印61c方向へ押されて、
その自重により閉じるようになっている。
【0042】キャリッジ10が所定の待機位置まで移動
したことは、前述したように、キャリッジホームセンサ
16により検出することができ、そのときにキャリッジ
10の移動が停止する。そのとき、インクジェットカー
トリッジ5のインク吐出部は、キャップ15によりキャ
ッピングされ、図示しない吸引ポンプ等によりインクの
吸引排出動作が行われた後、待機状態となる。したがっ
て、記録が開始されるまでの間、インクジェットカート
リッジ5のインク吐出部(ノズル列)をキャップ15に
より外気から遮断して、インク吐出部におけるインクの
増粘やインクの固着、異物の混入などを防止することが
でき、その後の記録動作を確実に行うことができる。
【0043】また、本例によれば、カートリッジ5を交
換位置へ移動させるために操作部開閉検出センサ64が
OFFからONに切り替わったことを制御部が検知する
と、後述する図12中のタイマーtの計時が開始され
る。そして、カートリッジ交換後に、カートリッジを再
び待機位置へ移動させるべく操作部55を閉じることを
忘れた場合であっても、前記タイマーtの計時が開始さ
れてから、後述する図12中の所定時間t′が経過した
ことを制御部が検知したときに、その制御部が自動的に
キャリッジ10を記録待機位置まで移動させるようにな
っている。その後、積載トレイ1を矢印1d方向へ回転
させて、初期の設置状態に閉じることにより、カートリ
ッジ交換作業を終了する。
【0044】このように、本例によれば、インクジェッ
トカートリッジ5を交換するために、積載トレイ1、操
作部55、カートリッジカバー61がその順序で開放さ
れ、それらは、いずれも装置本体手前から奥側へ回転さ
れる構成になっている。したがって、装置手前から容易
にインクジェット記録ヘッドあるいはインクタンクを交
換することができる。また、開放された積載トレイ1、
操作部55、カートリッジカバー61は、操作終了時に
は、同方向へ閉じさせるため操作性もよい。
【0045】次に、原稿Sの流れについて説明する。
【0046】原稿搬送路は、図1中の矢印Fで示すとお
りである。図1において、読取ユニットAの下原稿ガイ
ド面60には、原稿Sが下向きに、つまり画像面を下原
稿ガイド面60に対向させるようにして積載される。こ
のとき、原稿Sが長尺の場合には、それが積載トレイ1
により保持される。すなわち、積載トレイ1は、記録紙
Pと原稿Sの両方を積載する役割を兼ねている。下原稿
ガイド面60に積載された原稿Sは、その幅方向に移動
可能なスライダ51によって位置決めされる。54aは
給紙ローラであり、積載された原稿Sを、給紙コロ54
bとの共働作用により光電変換センサ57へ搬送させ
る。その際、原稿Sの先端が原稿エッジ検出センサ53
を上方へ僅かに回動させ、その回動を検知することによ
り原稿Sの先端位置の検知を行っている。
【0047】光電変換センサ57は、所定位置に設置さ
れた読取白地の読取りデータを基準として原稿Sの画像
を読取るように、読取ラインにそって付勢されている。
搬送された原稿Sは、その画像が読取ラインに密着され
る。さらに給紙ローラ54aは、原稿Sの副走査方向の
読取速度を決めて、原稿Sを排紙ローラ56a,排紙コ
ロ56bへ搬送させる。そして、画像の読み取り後の原
稿Sは、排紙ローラ56a,排紙コロ56bによって原
稿排出口58から排出される。
【0048】図14は、制御部の基本的なブロック構成
図であり、制御部におけるCPU100に、センサ10
1,102,64の検出信号が入力される。本例の場
合、原稿ジャム検出センサ101は、原稿エッジ検出セ
ンサ53を用いて原稿Sのジャムを検出する構成に相当
し、記録紙ジャム検出センサ102は、記録紙エッジ検
出センサ9を用いて記録紙Pのジャムを検出する構成に
相当する。また、後述する第2の実施形態においては、
操作部開閉検出センサ64に代えて、カートリッジカバ
ー開閉検出センサ66の検出信号が入力される。
【0049】図15は、後述する図8から図12のシー
ケンスを包括的に表わした概略の全体シーケンスのフロ
ーチャートである。
【0050】図15において、まず待機状態から、原稿
Sまたは記録紙Pの搬送開始指令を受けて、原稿または
記録紙搬送モードに入る(ステップS100,S10
1,S102)。そして、原稿Sまたは記録紙Pの搬送
エラーがなければ正常に搬送を終了し(ステップS10
3,S105)、それらの搬送エラーがあれば搬送エラ
ー処理モードに入る(ステップS103,S104)。
また、ステップS101にて搬送開始の指令がなけれ
ば、カバーセンサとしての操作部開閉検出センサ64の
OFFを待ってカートリッジ交換モードに入る(ステッ
プS106,S107)。後述する第2の実施形態にお
いては、カバーセンサとしてカートリッジカバー開閉検
出センサ66が用いられる。
【0051】図8は原稿搬送シーケンス(原稿エッジ検
出センサがONしてからのシーケンス)、図9は原稿搬
送エラーシーケンス、図10は記録紙搬送シーケンス
(記録紙エッジ検出センサがONしてからのシーケン
ス)、図11は記録紙搬送エラーシーケンス、図12に
カートリッジ交換シーケンスのフローチャートである。
【0052】図8の原稿搬送シーケンスにおいては、原
稿エッジ検出センサ53が原稿Sを検出してONとなっ
てから、画像の読取を開始する(ステップS1,S
2)。そして、画像読取終了後にタイマTを“0”にし
てから(ステップS3,S4)、原稿エッジ検出センサ
53がOFFとなることによって(ステップS5)、原
稿搬送を正常に終了する。原稿エッジ検出センサ53
が、原稿Sの長さに応じた時間T′を越えてもOFFと
ならないとき(ステップS5,S6,S7)、あるい
は、原稿Sの長さに応じた搬送の駆動ステップS数を越
えてもOFFとならないときは、原稿搬送エラーと判断
して、原稿搬送エラー処理(図9参照)をする(ステッ
プS8,S9)。
【0053】図9の原稿搬送エラー処理シーケンスにお
いては、操作部55内の表示部あるいは音声によって、
原稿の搬送エラー(原稿ジャム)を報知する(ステップ
S11)。そして、操作部55が開かれて、操作部開閉
センサ64がONとなってから(ステップS12)、キ
ャリッジ10を待機位置に停止させる(ステップS1
3)。そして、ジャム原稿を取り除くことによって原稿
エッジ検出センサ53がOFFに復帰し、その後、操作
部55を閉じることによって操作部開閉センサ64がO
FFに復帰してから(ステップS14,S15)、ジャ
ムの処理を終了して装置待機状態に戻る(ステップS1
6)。
【0054】図10の記録紙搬送シーケンスにおいて
は、記録紙エッジ検出センサ9が記録紙Pを検出してO
Nとなってから、記録紙Pの先端側における記録位置を
定めるように制御した後に、画像の記録を開始する(ス
テップS21,S22,S23)。そして、タイマTを
“0”にした後(ステップS24)、記録紙エッジ検出
センサ9がOFFとなってから(ステップS25)、記
録紙Pの後端側における記録位置を制御する(ステップ
S26)。そして、記録を終了してから(ステップS2
7)、記録紙Pを排紙して(ステップS28)、その搬
送を正常に終了する。記録紙エッジ検出センサ9が、記
録紙Pの長さに応じた時間T″を越えてもOFFとなら
ないとき(ステップS25,S29,S30)、あるい
は、記録紙Pの長さに応じた搬送の駆動ステップ数を越
えてもOFFとならないときは、記録紙搬送エラーと判
断して、記録紙搬送エラー処理(図11参照)をする
(ステップS31,S32)。
【0055】図11の記録紙搬送エラー処理シーケンス
においては、操作部55内の表示部あるいは音声によっ
て、記録紙Pの搬送エラー(記録紙ジャム)を報知する
(ステップS41)。そして、操作部55が開かれて、
操作部開閉センサ64がONとなってから(ステップS
42)、キャリッジ10を待機位置に停止させる(ステ
ップS43)。そして、ジャム記録紙を取り除くことに
よって記録紙のエッジ検出センサ9がOFFに復帰し、
その後、操作部55を閉じることによって操作部開閉セ
ンサ64がOFFに復帰してから(ステップS44,S
45)、ジャム処理を終了して装置待機状態に戻る(ス
テップS46)。
【0056】図12のカートリッジ交換シーケンスにお
いては、原稿Sや記録紙Pのジャムがなくて、操作部5
5の開きによって操作部開閉センサ64がONとなった
ときに(ステップS51,S52)、カートリッジ交換
モードに入る(ステップS53)。これにより、キャリ
ッジ10が移動して、カートリッジ5が待機位置から交
換位置へ移動する(ステップS54)。そして、タイマ
ーtを“0”にする(ステップS55)。交換位置にて
カートリッジ5が交換されてから、操作部55の閉じら
れて操作部開閉センサ64がOFFに戻ったときに(ス
テップS55,S56)、キャリッジ10が移動して、
カートリッジ5が交換位置から待機位置に戻ることによ
ってカートリッジ交換を終了する。一方、カートリッジ
5の交換後に、操作部開閉センサ64が所定の時間t′
を越えてもOFFに戻らないときは、ステップS57へ
進む(ステップS56,S58,S59)。したがっ
て、所定の時間t′を越えても操作部55が閉じられな
くても、カートリッジ5が自動的に待機位置に戻ること
になる。
【0057】このような処理を要約すると次のとおりで
ある。
【0058】まず、記録紙Pあるいは原稿Sの搬送が正
常終了せずに、記録紙Pあるいは原稿Sの搬送過程の途
中で紙詰まり等が発生した場合は、原稿Sあるいは記録
紙Pがある一定の時間(図8中のT′、あるいは図10
中のT″)を越えても、もしくは、読取原稿長あるいは
記録紙長に応じた記録搬送の駆動ステップ数を越えて
も、原稿エッジ検出センサ53あるいは記録紙エッジ検
出センサ9がONのまま継続されたときに、原稿ジャム
あるいは記録紙ジャムと判断する。そして、操作部55
内の表示部あるいは音声で原稿ジャムあるいは記録紙ジ
ャムを明示してエラー終了する。
【0059】また、原稿Sあるいは記録紙Pのジャム処
理においては、まず、使用者は、ジャムした原稿Sある
いは記録紙Pを取り除くために操作部55を開状態にす
る。このように、原稿エッジ検出センサ53あるいは記
録紙エッジ検出センサ9がON状態の後に、操作部開閉
検出センサ64がONからOFFになる場合は、カート
リッジ交換動作に入らないように制御される。そして、
この状態において、原稿Sを取り除き、あるいはカート
リッジカバー61を開状態にさせて記録紙Sを取り除
き、その後、操作部55を閉状態にして、原稿エッジ検
出センサ53あるいは記録紙エッジ検出センサ9をOF
Fとすることにより、原稿Sあるいは記録紙Pのジャム
処理を終了して、装置待機状態に戻る。
【0060】(第2の実施形態)図13は、本発明の第
2の実施形態を示す。本実施形態の場合は、第1の実施
形態における操作部53の開閉を検出する操作部開閉検
出センサ64の代わりに、カートリッジカバー61の開
閉を検出するカートリッジカバー開閉検出センサ66を
設け、原稿Sや記録紙Pのジャム処理およびカートリッ
ジ交換処理の際に、第1の実施形態における操作部開閉
検出センサ64と同じ機能をカートリッジカバー開閉検
出センサ66にもたせるようにした。
【0061】(他の実施形態)本発明は、少なくともシ
リアル走査型の記録ヘッドを備えた記録装置に対して適
用することができ、また、記録ヘッドとしてはインクジ
ェット記録ヘッドの他、サーマルヘッド等の種々の方式
のヘッドを用いることができる。
【0062】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0063】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0064】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0065】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0066】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0067】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0068】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0069】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録ヘッドの交換等の作業を実施すべく、その作業位置
におけるカバーが開かれたときに、その作業位置と対向
する位置まで記録ヘッドを自動的に移動させるため、記
録ヘッドの交換等の種々の作業をきわめて容易に行うこ
とができる。
【0071】また、作業位置において、原稿あるいは記
録媒体のジャム処理をする場合には、カバーが開かれて
も、その作業位置と対向する位置まで記録ヘッドを移動
させないように制御することにより、ジャム処理をきわ
めて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成を説明する
ための断面図である。
【図2】図1の装置における記録部の斜視図である。
【図3】図1の装置における積載トレイおよび操作部の
回動操作時の断面図である。
【図4】図1の装置における積載トレイ操作部、および
カートリッジカバーの回動操作時の断面図である。
【図5】従来のファクシミリ装置におけるカートリッジ
交換操作時の断面図である。
【図6】図5のファクシミリ装置における積載トレイの
回動操作時の断面図である。
【図7】図5のファクシミリ装置の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施形態における原稿搬送シー
ケンスのフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態における原稿搬送エラ
ー処理シーケンスのフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態における記録紙搬送
シーケンスのフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施形態における記録紙搬送
エラー処理シーケンスのフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施形態におけるカートリッ
ジ交換のシーケンスのフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態の断面図である。
【図14】本発明の装置における制御部の基本的なブロ
ック構成図である。
【図15】本発明の装置における概略の全体のシーケン
スのフローチャートである。
【符号の説明】
A 原稿読取ユニット B 記録ユニット C 給紙ユニット P 記録紙 S 原稿 H カートリッジ交換位置 L カートリッジホームポジション 1 積載トレイ 1a 積載トレイヒンジ部 5 インクカートリッジ 9 記録紙エッジ検出センサ 10 キャリッジ 53 原稿エッジ検出センサ 55 操作部 55a 操作部ヒンジ部 59 ヒンジアーム 60 下原稿ガイド面 60a リブ 61 カートリッジカバー 61a カートリッジカバーヒンジ部 62 上原稿ガイド面 64 操作部開閉検出センサ 65 操作部基板 66 カートリッジカバー開閉検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺嶋 英之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA22 EB04 EB06 EB07 EB20 EB29 EB38 EB44 EC11 EC34 FA03 HA32 2C058 AB06 AB16 AC07 AD03 AE02 AE09 GB01 GB14 GB30 GB47 GB52 2C061 AP03 AQ05 BB08 BB10 BB15 BB17 CD14 2C480 CA10 CB38 EB14 3F048 AA02 AB01 AB02 BA05 BA14 BB02 BC03 BD02 CA03 CC01 CC11 DA06 DC00 EA08

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリアル走査型の記録ヘッドを用いて記
    録媒体に画像を記録可能な記録装置において、 所定の位置まで移動した前記記録ヘッドと対向する作業
    位置に、開閉可能に設けられたカバーと、 前記カバーの開閉を検出するカバーセンサと、 前記カバーセンサによって前記カバーの開かれたことが
    検出されたときに、前記記録ヘッドを前記作業位置と対
    向する位置まで移動させる制御手段とを備えたことを特
    徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記記録ヘッドを前記
    作業位置と対向する位置まで移動させた後に、前記カバ
    ーセンサによって前記カバーの閉じられたことが検出さ
    れたときに、前記記録ヘッドを所定の待機位置まで移動
    させることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記作業位置は、前記記録ヘッドの交換
    が可能な位置であり、 前記カバーは、前記記録ヘッドを交換するときに開かれ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記記録ヘッドの交換
    後に、前記カバーが閉じられたことを前記カバーセンサ
    が所定時間以上検出しないときに、前記記録ヘッドを所
    定の待機位置まで移動させることを特徴とする請求項3
    に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、結合されたインクタ
    ンクから供給されるインクを吐出可能なインクジェット
    記録ヘッドであり、 前記作業位置は、前記インクジェット記録ヘッドまたは
    前記インクタンクの交換が可能な位置であり、 前記カバーは、前記インクジェット記録ヘッドまたは前
    記インクタンクを交換するときに開かれることを特徴と
    する請求項1または2に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記インクジェット記
    録ヘッドまたは前記インクタンクの交換後に、前記カバ
    ーが閉じられたことを前記カバーセンサが所定時間以上
    検出しないときに、前記インクジェット記録ヘッドを所
    定の待機位置まで移動させることを特徴とする請求項5
    に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録媒体を搬送可能な記録媒体用搬
    送手段を備え、 前記作業位置は、前記記録媒体用搬送手段にジャムした
    前記記録媒体の処理が可能な位置であることを特徴とす
    る請求項1から6のいずれかに記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録媒体用搬送手段における前記記
    録媒体のジャムの発生を検出する記録媒体用ジャム検出
    センサを備え、 前記制御手段は、前記記録媒体用ジャム検出センサによ
    って前記記録媒体用搬送手段における前記記録媒体のジ
    ャムの発生が検出されたときは、前記カバーセンサによ
    って前記カバーの開かれたことが検出されても、前記記
    録ヘッドを前記作業位置と対向する位置まで移動させな
    いことを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録媒体用ジャム検出センサは、前
    記記録媒体用搬送手段における前記記録媒体の通過時間
    が所定時間以上経過したときに、ジャムが発生したと検
    出することを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 原稿の画像を読取り可能な読取り手段
    と、前記原稿を搬送可能な原稿用搬送手段を備え、 前記作業位置は、前記原稿用搬送手段にジャムした前記
    原稿の処理が可能な位置であることを特徴とする請求項
    1から9のいずれかに記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記原稿用搬送手段における前記原稿
    のジャムの発生を検出する原稿用ジャム検出センサを備
    え、 前記制御手段は、前記原稿用ジャム検出センサによって
    前記原稿用搬送手段における前記原稿のジャムの発生が
    検出されたときは、前記カバーセンサによって前記カバ
    ーの開かれたことが検出されても、前記記録ヘッドを前
    記作業位置と対向する位置まで移動させないことを特徴
    とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記原稿用ジャム検出センサは、前記
    原稿用搬送手段における前記原稿の通過時間が所定時間
    以上経過したときに、ジャムが発生したと検出すること
    を特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記カバーは、記録装置の操作機能を
    有する操作部であることを特徴とする請求項1から12
    のいずれかに記載の記録装置。
  14. 【請求項14】 前記カバーは、閉じられたときに前記
    原稿用搬送手段の一部を構成することを特徴とする請求
    項10から12のいずれかに記載の記録装置。
  15. 【請求項15】 前記記録ヘッドは、インクを吐出する
    ための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有するこ
    とを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の記
    録装置。
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