JPH09235156A - 酸化亜鉛セラミック用原料の製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛セラミック用原料の製造方法

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JPH09235156A
JPH09235156A JP8044778A JP4477896A JPH09235156A JP H09235156 A JPH09235156 A JP H09235156A JP 8044778 A JP8044778 A JP 8044778A JP 4477896 A JP4477896 A JP 4477896A JP H09235156 A JPH09235156 A JP H09235156A
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JP
Japan
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zinc oxide
slurry
raw material
weight
powder
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Pending
Application number
JP8044778A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Kaneko
和広 金子
Kazuyoshi Nakamura
和敬 中村
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化亜鉛粉末の凝集を抑えてスラリーの分散性
を向上させ、添加物粉末との均一な混合を生産性を高め
て行なうことのできる、酸化亜鉛セラミック原料の製造
方法を提供する。 【解決手段】主成分としての酸化亜鉛粉末と副成分とし
ての添加物粉末に水を加えてスラリーとし、該スラリー
を攪拌した後脱水する酸化亜鉛セラミック用原料の製造
方法において、該スラリー中にアニオン系又はノニオン
系の高分子界面活性剤を前記酸化亜鉛と前記添加物の総
量を100重量部として0.1〜1.5重量部添加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化亜鉛バリスタ
などの電子部品に用いられる、酸化亜鉛セラミック用原
料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、酸化亜鉛バリスタなどの電子部
品に用いるセラミック用の原料は、次のようにして製造
されている。即ち、主成分としての酸化亜鉛粉末と副成
分としての添加物粉末に水を加えてスラリーとし、この
スラリーを攪拌混合した後、脱水して乾燥させ、その後
必要に応じて仮焼してセラミック用の原料を得ている。
【0003】そして、このセラミック用の原料を成形し
た後に、焼成してセラミックを得ている。
【0004】ところで、このセラミックの特性に影響を
及ぼす大きな要因の1つとして、添加物の分散性の良否
がある。
【0005】例えば、酸化亜鉛バリスタは、酸化亜鉛粒
子の酸素欠陥と粒界付近に存在する添加物が形成する不
純物エネルギ準位によって粒界付近にエネルギバリアが
形成され、それが基となって酸化亜鉛バリスタの特徴で
ある優れた電圧−電流非直線性を発現する。このため酸
化亜鉛バリスタ用のセラミックの原料の製造に際して
は、酸化亜鉛と添加物の混合を均一に行なうことが、バ
リスタの電圧−電流非直線性の安定した発現、さらには
バリスタ素子の信頼性、耐久性の向上のために不可欠で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
酸化亜鉛セラミック用の原料の製造においては、酸化亜
鉛粉末と添加物粉末に水を加えてスラリーとした場合、
このスラリーの粘度が高くなって攪拌が困難になり、酸
化亜鉛粉末と添加物粉末とを十分に混合できないという
問題点があった。これは、酸化亜鉛粒子が水中で凝集し
て2次粒子を形成したり、もともと極性を有する酸化亜
鉛粒子が水分子を吸着するのが原因である。
【0007】又、スラリーの粘度が高くなるため、攪拌
装置や脱水装置への原料の付着が増加し、さらに脱水に
長時間を要するようになるために、攪拌混合後の原料の
回収率が低下するという問題点を有していた。
【0008】このため、加える水の量を増やして、スラ
リーの粘度を下げることが試みられているが、満足でき
るものではなかった。
【0009】例えば具体的に、酸化亜鉛粉末100重量
部に水100重量部を加えてスラリーとした場合、スラ
リー粘度は3000cps以上となって、攪拌自体が困
難となる。加える水の量を酸化亜鉛粉末100重量部に
対して300重量部に増やすと、スラリーの粘度は50
0cps程度まで下がって攪拌混合ができるようにな
る。しかしながら、水の量を増やしている分だけ脱水に
長時間を要し、原料の回収率もあまり改善できない。
又、水の量を増やしてスラリー濃度を下げているため、
単位時間当たりの原料の処理量が低下する。
【0010】そこで、本発明の目的は、酸化亜鉛粉末の
凝集を抑えてスラリーの分散性を向上させ、添加物粉末
との均一な混合を生産性を高めて行なうことのできる、
酸化亜鉛セラミック原料の製造方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の酸化亜鉛セラミック用原料の製造方法は、
主成分としての酸化亜鉛粉末と副成分としての添加物粉
末に水を加えてスラリーとし、該スラリーを攪拌した後
脱水する酸化亜鉛セラミック用原料の製造方法におい
て、該スラリー中にアニオン系又はノニオン系の高分子
界面活性剤を前記酸化亜鉛と前記添加物の総量を100
重量部として0.1〜1.5重量部添加することを特徴
とする。
【0012】そして、前記高分子界面活性剤は、ポリカ
ルボン酸基、又はポリオキシアルキレン基と酸無水物基
を親水基としていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の酸化亜鉛セラミッ
ク用原料の製造方法について、その実施の形態を実施例
に基づき説明する。
【0014】まず、純度99%以上であって平均粒径
0.8μmの主成分としての酸化亜鉛粉末に、副成分と
しての酸化アルミニウム微粉末を添加した混合粉末10
0gに、純水100gを加えてスラリーとした。その
後、得られたスラリーに界面活性剤を添加して攪拌混合
を試みた。ここで、界面活性剤としては、ポリカルボン
酸(Na)型のアニオン系高分子界面活性剤(サンノプ
コ株式会社製、商品名SN5041、以下、アニオン系
Aと称す)、ポリカルボン酸(NH4 )型のアニオン系
高分子界面活性剤(サンノプコ株式会社製、商品名SN
5488、以下、アニオン系Bと称す)及びノニオン系
高分子界面活性剤(日本油脂株式会社製、商品名AKM
0531、以下、ノニオン系Cと称す)を用いた。又、
酸化亜鉛と酸化アルミニウムの混合粉末100重量部に
対する高分子界面活性剤の添加量は、表1に示す6条件
とした。
【0015】次に、得られたスラリーそれぞれについて
粘度を測定した。その結果をスラリーのpHの測定の結
果とともに表1に示す。その後、各スラリーを濾過して
酸化亜鉛セラミック用原料を得た。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明らかな通り、試料番号2〜6に
示すように、スラリー中に、酸化亜鉛粉末と酸化アルミ
ニウム微粉末の総量100重量部に対して、アニオン系
又はノニオン系の高分子界面活性剤を0.1重量部以上
添加したものは、粘度が500pcs以下と攪拌混合で
きる粘度以下に低下した。又、その中でも、アニオン系
又はノニオン系の高分子界面活性剤を、0.3重量部以
上添加したものは、粘度が25cps以下と大幅に低下
して、攪拌混合がより一層容易となった。
【0018】これに対して、試料番号1に示すように、
アニオン系又はノニオン系の高分子界面活性剤の添加量
が0.1重量部未満の場合には、粘度が高く攪拌混合す
ることができなかった。
【0019】次に、高分子界面活性剤の添加量の上限を
1.5重量部以下に限定した理由を説明する。添加する
界面活性剤は有機物であって、スラリーを脱水した後の
原料中に残留する。したがって、高分子界面活性剤の量
は必要最低限にして、その後の焼成時にカーボンとして
残りセラミックの特性に悪影響を及ぼす可能性を防ぐ必
要がある。一方、表1の高分子界面活性剤の添加量に対
する粘度の変化からは、高分子界面活性剤の添加量を
0.3〜0.5重量部を超えて添加しても、これ以上は
スラリーの粘度を下げることはできない。逆に、アニオ
ン系Aに見られるように、添加量が1.5重量部になる
と粘度が増加する傾向を示す。以上、特性面の影響及び
スラリーの粘度低下の効果より、高分子界面活性剤の添
加量を1.5重量部以下とした。
【0020】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
酸化亜鉛粉末と添加物粉末に水を加えたスラリーに、ア
ニオン系又はノニオン系の高分子界面活性剤を0.1〜
1.5重量部添加する方法によれば、水を加えてスラリ
ーを希釈することなく、凝集を抑えてスラリーの粘度を
攪拌混合可能な500cps以下に下げることができ
る。
【0021】したがって、酸化亜鉛セラミック用原料の
製造に際して、酸化亜鉛粉末と添加物粉末とを均一に混
合することができる。
【0022】又、本発明の酸化亜鉛セラミック用原料の
製造方法は、加える水の量を増やし希釈してスラリーの
粘度を下げる方法でないため、混合後の脱水時間が短縮
し、原料の回収率が向上して、酸化亜鉛セラミック用原
料の製造の生産性が向上する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分としての酸化亜鉛粉末と副成分と
    しての添加物粉末に水を加えてスラリーとし、該スラリ
    ーを攪拌した後脱水する酸化亜鉛セラミック用原料の製
    造方法において、該スラリー中にアニオン系又はノニオ
    ン系の高分子界面活性剤を前記酸化亜鉛と前記添加物の
    総量を100重量部として0.1〜1.5重量部添加す
    ることを特徴とする、酸化亜鉛セラミック用原料の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記高分子界面活性剤は、ポリカルボン
    酸基、又はポリオキシアルキレン基と酸無水物基を親水
    基としていることを特徴とする、請求項1記載の酸化亜
    鉛セラミック用原料の製造方法。
JP8044778A 1996-03-01 1996-03-01 酸化亜鉛セラミック用原料の製造方法 Pending JPH09235156A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010030836A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Nippon Soda Co Ltd 無機系粒子水性分散液およびその製造方法
JP2011098855A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 酸化インジウム−酸化亜鉛系焼結体ターゲット及びその製造法

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