JPH09234367A - ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒 - Google Patents

ディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒

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JPH09234367A
JPH09234367A JP8336905A JP33690596A JPH09234367A JP H09234367 A JPH09234367 A JP H09234367A JP 8336905 A JP8336905 A JP 8336905A JP 33690596 A JP33690596 A JP 33690596A JP H09234367 A JPH09234367 A JP H09234367A
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JP
Japan
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catalyst
exhaust gas
double
activated alumina
purifying catalyst
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JP8336905A
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Norihiko Aono
紀彦 青野
Koichi Kasahara
光一 笠原
Tetsuo Nagami
哲夫 永見
Akemi Sato
あけみ 佐藤
Koji Sakano
幸次 坂野
Yoshihide Watanabe
佳英 渡邊
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Cataler Corp
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Cataler Industrial Co Ltd
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/34Chemical or biological purification of waste gases
    • B01D53/92Chemical or biological purification of waste gases of engine exhaust gases
    • B01D53/94Chemical or biological purification of waste gases of engine exhaust gases by catalytic processes
    • B01D53/9445Simultaneously removing carbon monoxide, hydrocarbons or nitrogen oxides making use of three-way catalysts [TWC] or four-way-catalysts [FWC]
    • B01D53/945Simultaneously removing carbon monoxide, hydrocarbons or nitrogen oxides making use of three-way catalysts [TWC] or four-way-catalysts [FWC] characterised by a specific catalyst
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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    • B01J21/00Catalysts comprising the elements, oxides, or hydroxides of magnesium, boron, aluminium, carbon, silicon, titanium, zirconium, or hafnium
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれるパ
ティキュレートとサルフェートの放出を防止でき、H
C、COの浄化率を向上させた排ガス浄化用触媒を提供
する。 【解決手段】触媒担体と、触媒担体に形成され、活性ア
ルミナ粉末と、非晶質化した複鎖構造粘土鉱物からなる
耐熱性無機酸化物とからなり、耐熱性無機酸化物が表面
部を構成する触媒担持層と、触媒担持層に担持された、
白金、パラジウム、ロジウムの少なくとも1種からなる
触媒金属と、からなることを特徴とするディーゼルエン
ジン排ガス浄化用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンから排出された排ガス浄化用触媒に関するものであ
る。詳しく述べると、本発明は、ディーゼルエンジンか
らの排ガス中に含まれる有害成分である一酸化炭素(C
O)、炭化水素(HC)および可溶性有機成分(以下、
「SOF(Soluble Organic Fraction)という。)を酸
化するトラップ型、あるいはストレートフローのオープ
ン型用排ガス浄化用触媒に係るものである。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンについては、排ガスの
厳しい規制とそれに対処できる技術の進歩により、排ガ
ス中の有害成分は確実に減少している。一方、ディーゼ
ルエンジンから排出される排ガスについては、有害成分
が主としてパティキュレートとして排出されるという特
異な事情から、規制も技術の開発もガソリンエンジンに
比べ遅れており、確実に浄化できる排ガス浄化方法が望
まれている。
【0003】現在までに開発されているディーゼルエン
ジン排ガス浄化方法としては、大きく分けてトラップ型
と、オープン型とが知られている。なお、トラップ型
は、さらに、触媒無しと触媒付きとに分類される。この
うち触媒無しトラップ型は、ディーゼルエンジンの排ガ
スに含まれるパティキュレートをトラップして排出を抑
制するものである。トラップ型においては、溜まったパ
ティキュレート成分であるSOF、煤(ドライスーツ)
の除去、すなわち捕集担体の再生時に通常、加熱が必要
とされる。このため、このトラップ型においては、捕集
担体の割れが発生する等の問題があった。この問題に対
しては、例えば、補助的に触媒を使用することによっ
て、燃焼温度を低減させるという対策が行われている。
【0004】また、触媒付きトラップ型は、COやHC
とともに、ディーゼルエンジンの排ガス中に含まれるパ
ティキュレートを浄化するものであり、バナジウムや白
金族金属を担持したものが特公平2−32934号公報
に開示されている。オープン型は、例えば、特開平3−
38255号公報に開示されているように、ガソリンエ
ンジンの排ガス用触媒と同様に、活性アルミナなどの触
媒担持層に白金族金属などの酸化触媒を担持したオープ
ン型SOF酸化触媒がある。このオープン型SOF酸化
触媒は、COやHCとともに、ディーゼルパティキュレ
ート中のSOFを酸化して浄化する。このオープン型S
OF酸化触媒は、パティキュレート中のドライスーツの
除去率が低いという欠点があるが、ドライスーツの量は
ディーゼルエンジンや燃料自体の改良によって低減する
ことが可能であり、かつ再生処理が不要という大きなメ
リットがあるため検討が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来型の排ガス浄化用触媒を使用したトラップ型の排ガス
浄化方法およびオープン型SOF酸化触媒では、ディー
ゼルパティキュレートの排出量を低減させることが困難
であった。すなわち、従来型の触媒に形成されている活
性アルミナ層は、SO2を吸着する性質を有している。
このため、ディーゼルエンジンの排ガス中に含まれるS
2 は活性アルミナ層に吸着され、そして触媒が高温に
なると、吸着されていたSO2 が触媒金属の触媒作用に
より酸化される。したがって、SO2 はSO3 として排
出されるためパティキュレート量が増大するという問題
がある。これは、SO2 はパティキュレートとしては測
定されないが、SO3 はパティキュレートとして測定さ
れるためである。特に、ディーゼルエンジンから排出さ
れた排ガス中には、酸素ガスが充分存在し、SO2 の酸
化反応が起きやすい。そして、SO3 は排ガス中の多量
に存在する水蒸気と容易に反応して硫酸ミストを形成す
る。
【0006】SO2 がそのまま放出された場合、SO2
は、大気中のO3 と反応してSO3が生成するが、大気
中でSO2 がO3 と反応する確率は高くなく、SO3
生成するのに時間がかかる。このように、SO2がその
まま大気中に放出された場合、SO2は、大気中に放出
されたSO3 と比較して、あまり問題を起こさない。こ
のため、大気中に放出されるSO3 を可能な限り減少さ
せたい。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、パティキュレートとサルフェートの放出
を防止し、HC、COの浄化率を向上させることができ
るディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の排ガス浄化用触
媒は、触媒担体と、触媒担体に形成され、活性アルミナ
粉末と、非晶質化した複鎖構造粘土鉱物からなる耐熱性
無機酸化物とからなり、耐熱性無機酸化物が表面部を構
成する触媒担持層と、触媒担持層に担持された、白金、
パラジウム、ロジウムの少なくとも1種からなる触媒金
属と、からなることを特徴とする。
【0009】本発明の排ガス浄化用触媒においては、耐
熱性無機酸化物を構成する複鎖構造型粘土鉱物は、非晶
質化したセピオライト、または、鉄元素をイオン交換法
で付加した非晶質化したセピオライトであることが望ま
しい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の排ガス浄化用触媒は、担
体上にまず触媒担持層を被覆し、触媒金属を触媒担持層
に担持することによって調製することができる。特に、
触媒担持層は、活性アルミナ粉末と、耐熱性無機酸化物
とからなり、耐熱性無機酸化物が触媒担持層の表面部を
構成するように活性アルミナ粉末を被覆して触媒担持層
が形成されている。耐熱性無機酸化物は、非晶質化した
複鎖構造型粘土鉱物からなるものである。この複鎖構造
型粘土鉱物は、非晶質化したセピオライト、または、鉄
元素をイオン交換法で付加した非晶質化したセピオライ
トであるのが好ましい。
【0011】上記のように構成した本発明の排ガス浄化
用触媒においては、活性アルミナ粉末を触媒担持層の内
側に配設したことによって、触媒担持層の触媒担体に対
する密着性が改善されている。さらに、活性アルミナ粉
末の外側の表面部に、非晶質化した複鎖構造型粘土鉱物
を配設し、かつ、触媒金属を担持したことによって、低
温においても、本発明の排ガス浄化用触媒は、HC、C
O、SOFのような有害成分を向上した浄化能力で除去
することができる。
【0012】本発明の排ガス浄化用触媒において、非晶
質化した複鎖構造型粘土鉱物は、粉末状のものを使用で
きる。複鎖構造型粘土鉱物としては、セピオライト(M
8Si1230(OH)4 ・(OH2)4・8H2 O)、ア
タパルジャイト((Mg,Al)5 Si8 20(OH)
2 ・(OH2)4・4H2 O)およびパリゴスカイト((M
g,Al)5 Si8 20(OH)2 ・(OH2)4・4H2
O)などを使用できる。これらの複鎖構造型粘土鉱物
は、含水珪酸マグネシウムを主成分とし、その不斉面に
反応性に富む水酸基を有するものである。これらの複鎖
構造型粘土鉱物は、直径が0.06〜0.6μm程度の
粒子であり、この粘土鉱物の結晶は、長さと平行に、約
1nmx0.6nm程度の長方形の断面積をもついわゆ
るチャンネルを形成している。また、複鎖構造型粘土鉱
物は、350〜400m2 /gなる大きなBET比表面
積を有する。
【0013】非晶質化した複鎖構造型粘土鉱物は、複鎖
構造型粘土鉱物を粉砕した後、400〜800℃の温度
範囲で熱処理をすることによって調製することができ
る。熱処理によって、複鎖構造型粘土鉱物の構造が変化
し、非晶質化する。この場合、熱処理温度が400℃未
満では複鎖構造型粘土鉱物の構造を十分に非晶質化させ
ることができない。また、800℃を超えると複鎖構造
型粘土鉱物がエンスタタイト型の結晶に変化して、金属
元素(例えば、触媒金属など。)の付加が困難となり、
細孔も消失するので好ましくない。細孔が消失すると、
得られた排ガス浄化用触媒において、ガスの吸着サイト
やガス拡散に有効な通路が確保できなくなる。さらに好
ましくは、600〜700℃の範囲で熱処理するのがよ
い。この温度範囲において複鎖構造型粘土鉱物の非晶質
化が最もよく生じる。
【0014】なお、複鎖構造型粘土鉱物として、セピオ
ライトを用いるのが好ましい。また、複鎖構造型粘土鉱
物に、鉄元素をイオン交換法で付加するのが好ましい。
付加する金属元素としては、鉄以外に、Ni、Co、M
n等の遷移金属元素が本発明の効果を示すが、中でも鉄
がもっとも大きな効果を得ることができる。鉄元素を付
加した複鎖構造型粘土鉱物は、本発明の排ガス浄化用触
媒の浄化特性を高めるので特に好ましい。具体的には、
鉄元素を付加した複鎖構造型粘土鉱物は、本発明の排ガ
ス浄化用触媒のHC、CO、SOFの低温分解能力およ
びそのSO2 の酸化抑制能力を向上させる。
【0015】触媒担持層の内部を形成する活性アルミナ
粉末コート層は、本発明の排ガス浄化用触媒の単位容積
当たり5〜100g/Lの量で被覆するのが好ましい。
活性アルミナ粉末のコート量が5g/L未満の場合、得
られる排ガス浄化用触媒が十分な触媒活性を示さず、さ
らに複鎖構造粘土鉱物の密着性が低下する。また、活性
アルミナ粉末のコート量が100g/Lを超えると、得
られる排ガス浄化用触媒が、活性アルミナ粉末のコート
量に比例した触媒活性の向上をほとんど示さず、さらに
は、コート量を増量することは、得られる排ガス浄化用
触媒の製造コストが増加するので好ましくない。特に、
本発明の排ガス浄化用触媒の触媒活性と製造コストの観
点からは、活性アルミナ粉末の触媒担体へのコート量が
50〜80g/Lであるのがより好ましい。
【0016】本発明の排ガス浄化用触媒において、触媒
担持層の表面部位を構成する複鎖構造型粘土鉱物は、非
晶質化した、または、非晶質化した後さらに鉄元素を付
加したものである。この非晶質化複鎖構造型粘土鉱物
は、例えば、複鎖構造型粘土鉱物を粉砕後、400〜8
00℃の温度範囲で、より好ましくは600〜700℃
の温度範囲で、焼成して調製することがことができる。
なお、得られた非晶質化複鎖構造型粘土鉱物に、鉄元素
をイオン交換法で付加させることが好ましい。
【0017】上記したように調製した非晶質複鎖構造型
粘土鉱物粉末または非晶質複鎖構造型粘土鉱物に鉄元素
を付加したものの触媒担体へのコート量は、本発明の排
ガス浄化用触媒の単位容積当たり50〜120g/Lで
あることが好ましい。鉄元素を付加した当該非晶質複鎖
構造型粘土鉱物の触媒担体へのコート量が、50g/L
未満の場合、得られる排ガス浄化用触媒が十分な触媒活
性を示さないおそれがある。また、鉄元素を付加した当
該非晶質複鎖構造型粘土鉱物の触媒担体へのコート量
が、120g/Lを超えると、得られる排ガス浄化用触
媒が、鉄元素を付加した当該非晶質複鎖構造型粘土鉱物
のコート量に比例した触媒活性の向上をほとんど示さ
ず、さらには、コート量を増量することは、得られる排
ガス浄化用触媒の製造コストが増加するので好ましくな
い。特に、本発明の排ガス浄化用触媒の触媒活性と製造
コストの観点からは、鉄元素を付加した当該非晶質複鎖
構造型粘土鉱物の触媒担体へのコート量が80〜100
g/Lであるのがより好ましい。
【0018】本発明の排ガス浄化用触媒において、触媒
担体は、アルミナ、ゼオライト、ジルコニア、シリカ−
アルミナ、および、これらの組み合わせなどの多孔質体
からなるものであるのが好ましい。または、この多孔質
体の触媒担体は、コーディエライトや耐熱性金属製のハ
ニカム体でもよい。本発明の排ガス浄化用触媒におい
て、触媒担持層に担持される触媒金属として、白金(P
t)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、およ
び、これらの組合せが挙げられる。これらのなかでは白
金が優れている。
【0019】白金を触媒金属として使用した場合、その
担持量は、本発明の排ガス浄化用触媒の単位容積当たり
0.01〜5.0g/Lであることが好ましい。白金の
担持量が0.01g/L未満の場合、得られる排ガス浄
化用触媒が十分な触媒活性を示さないおそれがある。ま
た、白金の担持量が5.0g/Lを超える場合、得られ
る排ガス浄化用触媒が担持量に比例した触媒活性の向上
をほとんど示さず、さらには、担持量を増量すること
は、得られる排ガス浄化用触媒の製造コストが増加する
ので好ましくない。特に、本発明の排ガス浄化用触媒の
触媒活性と製造コストの観点からは、白金の担持量が
0.1〜3.0g/Lであるのがより好ましい。
【0020】パラジウムを触媒金属として使用した場
合、その担持量は、本発明の排ガス浄化用触媒の単位容
積当たり0.1〜5.0g/Lであることが好ましい。
パラジウムの担持量が0.1g/L未満の場合、得られ
る排ガス浄化用触媒が十分な触媒活性を示さないおそれ
がある。また、パラジウムの担持量が5.0g/Lを超
える場合、得られる排ガス浄化用触媒が担持量に比例し
た触媒活性の向上をほとんど示さず、さらには、担持量
を増量することは、得られる排ガス浄化用触媒の製造コ
ストが増加するので好ましくない。特に、本発明の排ガ
ス浄化用触媒の触媒活性と製造コストの観点からは、パ
ラジウムの担持量が0.5〜3.0g/Lであるのがよ
り好ましい。
【0021】ロジウムを触媒金属として使用した場合、
その担持量は、本発明の排ガス浄化用触媒の単位容積当
たり0.01〜1.0g/Lであることが好ましい。ロ
ジウムの担持量が0.01g/L未満の場合、得られる
排ガス浄化用触媒が十分な触媒活性を示さないおそれが
ある。また、ロジウムの担持量が1.0g/Lを超える
場合、得られる排ガス浄化用触媒が担持量に比例した触
媒活性の向上をほとんど示さず、さらには、担持量を増
量することは、得られる排ガス浄化用触媒の製造コスト
が増加するので好ましくない。特に、本発明の排ガス浄
化用触媒の触媒活性と製造コストの観点からは、ロジウ
ムの担持量が0.05〜0.5g/Lであるのがより好
ましい。
【0022】
【発明の作用および効果】本発明の排ガス浄化用触媒の
作用および効果について、以下、詳細に説明する。本発
明の排ガス浄化用触媒においては、触媒担持層を触媒担
体に形成し、かつ、触媒担持層を非晶質複鎖構造粘土鉱
物および活性アルミナ粉末、または、鉄元素を付加した
非晶質複鎖構造型粘土鉱物および活性アルミナ粉末で構
成した。さらに、触媒担持層に、少なくとも一種の触媒
金属を担持した。触媒担持層を構成する非晶質複鎖構造
型粘土鉱物は、主成分がシリカである、したがって、触
媒担体に対する密着性が若干弱い。一方、活性アルミナ
粉末(特に、γ−アルミナ粉末。)は、Al(OH)3
の形態で水酸基を有している、したがって、触媒担体に
対する密着性が高い。これらの事実から、本発明の排ガ
ス浄化用触媒は、活性アルミナを内部に配置し、非晶質
複鎖構造型粘土鉱物を表面部に配置した触媒担持層を採
用した。この結果、本発明の排ガス浄化用触媒は、振動
等によって触媒担持層が剥離するといった問題に煩わさ
れることがない。
【0023】また、上記した構成をもつ本発明の排ガス
浄化用触媒は、触媒活性の点でも向上している。例え
ば、本発明の排ガス浄化用触媒は、表面部が非晶質複鎖
構造型粘土鉱物、または、鉄元素を付加した非晶質複鎖
構造型粘土鉱物で構成された触媒担持層を採用する。こ
のため、本発明の排ガス浄化用触媒は、HC、CO、S
OFを低温で酸化でき、かつ、SO2 の酸化によるサル
フェートの生成を抑制することができる。また、非晶質
複鎖構造型粘土鉱物等は、HC、CO、SOFをよく吸
着するが、SO2 はほとんど吸着しない。このため、担
持した触媒金属(すなわち、貴金属。)の触媒作用で、
吸着した成分を容易に酸化することができる。一方、活
性アルミナは、排ガスのすべてのガス状成分(例えば、
HC、CO、SOFおよびSO2。)を吸着してしま
う。このため、吸着したHC、COおよびSOFは、触
媒金属(すなわち、貴金属。)の触媒作用で同様に浄化
することができるが、吸着したSO2も酸化されてサル
フェートが生成してしまう。このように、活性アルミナ
の使用は、前記したような問題を引き起こすのである。
【0024】一方、前記したように、本発明の排ガス浄
化用触媒には、非晶質複鎖構造型粘土鉱物または鉄元素
を付加した非晶質複鎖構造型粘土鉱物の有益な特性、お
よび、活性アルミナの有益な特性が組み込まれている。
この結果、本発明の排ガス浄化用触媒は、HC、CO、
SOFを選択的に酸化できる能力において向上している
のである。
【0025】すなわち、本発明の排ガス浄化用触媒にお
いては、非晶質複鎖構造型粘土鉱物または鉄元素を付加
した非晶質複鎖構造型粘土鉱物を、本発明の排ガス浄化
用触媒の最外層(すなわち、触媒担体層の表面部。)に
配置している。このため、HC、COは、非晶質複鎖構
造型粘土鉱物等に吸着される。したがって、触媒担持層
内のHC、COのガス分圧が低下する。この結果、本発
明の排ガス浄化用触媒の周囲のHC、COは、さらに本
発明の排ガス浄化用触媒の内部に浸透し、HC、CO
が、触媒担持層の内部に配置した活性アルミナにも吸着
する。一方、SO 2 は、非晶質鎖構造型粘土鉱物等に吸
着しない。したがって、排ガス中のSO2の分圧にほと
んど変動がない。この結果、SO2は、本発明の排ガス
浄化用触媒の内部に浸透しにくい。このように、触媒担
持層の内部には、HC、COが多く吸着されているた
め、触媒金属(例えば、貴金属。)の触媒作用によっ
て、HC、COが酸化する。そして、その時の反応熱に
よって、本発明の排ガス浄化用触媒の温度が高くなり、
その表面に吸着したSOFが酸化し易くなる。このた
め、本発明の排ガス浄化用触媒は、HC、CO、SOF
を選択的に酸化できるものである。
【0026】以上詳述したように、本発明の排ガス浄化
触媒は、排ガス浄化性能に優れ、しかも触媒担持層の触
媒担体に対する付着性に優れていることが明らかであ
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明を更に詳しく
説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定する
ものでないことはいうまでもない。 (実施例1)複鎖構造型粘土鉱物であるセピオライト粉
末を粉砕し、600℃で5時間焼成して非晶質化したセ
ピオライト粉末(以下、無定形セピオライト粉末とい
う。)を得た。この無定形セピオライト粉末をX線回折
で調べたところ、実際に無定形であることが確認でき
た。
【0028】モノリス触媒担体を準備し、第1スラリー
に浸漬した。なお、モノリス触媒担体は、コーディエラ
イト製で、400セル/in2 、直径80mm、長さ9
5mmを使用した。第1スラリーは、活性アルミナ粉
末、シリカゾルおよび脱イオン水からなるものである。
第1スラリーをコートしたモノリス触媒担体を乾燥後、
500℃で1時間焼成して、担体上に活性アルミナ粉末
層を形成した。
【0029】次に、活性アルミナ粉末をコートしたモノ
リス触媒担体をさらに第2スラリーに浸漬した。第2ス
ラリーは、無定形セピオライト粉末、シリカゾルおよび
脱イオン水からなるものである。第2スラリーをコート
したモノリス触媒担体を乾燥後、500℃で1時間焼成
した。このようにして、内側に活性アルミナ粉末層、外
側に無定形セピオライト粉末層を配設したコート層をモ
ノリス触媒担体に形成した。
【0030】最後に、活性アルミナ粉末層および無定形
セピオライト粉末層をコートしたモノリス触媒担体を、
白金アンミン水酸塩([Pt(NH36](OH)4
水溶液に浸漬して白金元素を担持した。このようにし
て、白金元素を担持した触媒担持層をモノリス触媒担体
に形成して、実施例1の排ガス浄化用触媒を得た。得ら
れた排ガス浄化用触媒の構成を下記の表1に示す。
【0031】(実施例2)実施例1と同じ方法で得た無
定形セピオライト粉末を塩化第1鉄水溶液に浸漬し、鉄
元素をイオン交換法で付加した無定形セピオライト粉末
を得た。一方、モノリス触媒担体を準備し、第1スラリ
ーに浸漬した。なお、モノリス触媒担体は、コーディエ
ライト製で、400セル/in2 、直径80mm、長さ
95mmを使用した。第1スラリーは、活性アルミナ粉
末、シリカゾルおよび脱イオン水からなるものである。
第1スラリーをコートしたモノリス触媒担体を乾燥後、
500℃で1時間焼成して、担体上に活性アルミナ粉末
層を形成した。
【0032】次に、活性アルミナ粉末をコートしたモノ
リス触媒担体をさらに第2スラリーに浸漬した。第2ス
ラリーは、鉄元素を付加した無定形セピオライト粉末、
シリカゾルおよび脱イオン水からなるものである。第2
スラリーをコートしたモノリス触媒担体を乾燥後、50
0℃で1時間焼成した。このようにして、内側に活性ア
ルミナ粉末層、外側に鉄元素を付加した無定形セピオラ
イト粉末層を配設したコート層をモノリス触媒担体に形
成した。
【0033】最後に、活性アルミナ粉末層および鉄元素
付加無定形セピオライト粉末層をコートしたモノリス触
媒担体を、白金アンミン水酸塩([Pt(NH36
(OH)4)水溶液に浸漬して白金元素を担持した。こ
のようにして、白金元素を担持した触媒担持層をモノリ
ス触媒担体に形成して、実施例2の排ガス浄化用触媒を
触媒を得た。得られた排ガス浄化用触媒の構成を表2に
示す。
【0034】(実施例3)実施例2の白金アンミン水酸
塩水溶液をパラジウムアンミン水酸塩([Pd(N
34](OH)2)水溶液に変えた以外は、実施例2
と同様にして実施例3の排ガス浄化用触媒を得た。得ら
れた排ガス浄化用触媒の構成を表2に示す。 (実施例4)実施例2の白金アンミン水酸塩水溶液をロ
ジウムアンミン水酸塩([Rh(NH36](O
H)3)水溶液に変えた以外は、実施例2と同様にして
実施例4の排ガス浄化用触媒を得た。得られた排ガス浄
化用触媒の構成を表2に示す。
【0035】(実施例5)実施例2の排ガス浄化用触媒
をさらにロジウムアンミン水酸塩水溶液に浸漬してロジ
ウム元素をさらに担持した以外は、実施例2と同様にし
て実施例5の排ガス浄化用触媒を得た。得られた排ガス
浄化用触媒の構成を表2に示す。 (実施例6〜8)実施例5の白金元素およびロジウム元
素の担持量を表2に示すように変えた以外は、実施例5
と同様にして、実施例6、7および8の排ガス浄化用触
媒を得た。得られた排ガス浄化用触媒の構成を表2に示
す。
【0036】(実施例9)実施例3の排ガス浄化用触媒
をさらにロジウムアンミン水酸塩水溶液に浸漬してロジ
ウム元素をさらに担持した以外は、実施例3と同様にし
て実施例9の排ガス浄化用触媒を得た。得られた排ガス
浄化用触媒の構成を表2に示す。 (実施例10)実施例2と同様の方法でPtを0.5g
/L担持した触媒を、さらにパラジウムアンミン水酸塩
水溶液およびロジウムアンミン水酸塩水溶液に浸漬して
パラジウム元素およびロジウム元素をさらに担持した以
外は、実施例2と同様にして実施例10の排ガス浄化触
媒を得た。得られた排ガス浄化用触媒の構成を表2に示
す。
【0037】(比較例1)モノリス触媒担体を準備し、
第1スラリーに浸漬した。なお、モノリス触媒担体は、
コーディエライト製で、400セル/in2 、直径80
mm、長さ95mmを使用した。第1スラリーは、活性
アルミナ粉末、アルミナ水和物および脱イオン水からな
るものである。第1スラリーをコートしたモノリス触媒
担体を乾燥後、さらに第2スラリーに浸漬した。なお、
第2スラリーの組成は、第1スラリーの組成と同一であ
る。同様に、第2スラリーをコートしたモノリス触媒担
体を乾燥した。そして、活性アルミナ粉末層を二重にコ
ートしたモノリス触媒担体を500℃で1時間焼成し
て、担体上に二重被覆の活性アルミナ粉末層を形成し
た。
【0038】最後に、得られた二重被覆の活性アルミナ
粉末層を有するモノリス触媒担体を白金アンミン水酸塩
水溶液に浸漬して白金元素を担持した。このようにし
て、白金元素を担持した触媒担持層をモノリス触媒担体
に形成し、比較例1の排ガス浄化用触媒を得た。得られ
た排ガス浄化用触媒の構成を表1に示す。 (比較例2)モノリス触媒担体を準備し、第1スラリー
に浸漬した。なお、モノリス触媒担体は、コーディエラ
イト製で、400セル/in2 、直径80mm、長さ9
5mmを使用した。第1スラリーは、活性アルミナ粉
末、アルミナ水和物および脱イオン水からなるものであ
る。第1スラリーをコートしたモノリス触媒担体を乾燥
後、さらに第2スラリーに浸漬した。なお、第2スラリ
ーの組成は、第1スラリーの組成と同一である。同様
に、第2スラリーをコートしたモノリス触媒担体を乾燥
した。そして、活性アルミナ粉末層を二重にコートした
モノリス触媒担体を硝酸鉄溶液に浸漬し乾燥後、500
℃で1時間焼成して、二重被覆鉄含有活性アルミナ粉末
層を形成した。
【0039】最後に、得られた二重被覆鉄含有活性アル
ミナ粉末層を有するモノリス触媒担体を白金アンミン水
酸塩水溶液に浸漬して白金元素を担持した。このように
して、白金元素を担持した触媒担持層をモノリス触媒担
体に形成し、比較例2の排ガス浄化用触媒を得た。得ら
れた排ガス浄化用触媒の構成を表2に示す。 (比較例3)比較例2の白金アンミン水酸塩水溶液を硝
酸パラジウム水溶液に変更した以外は、比較例2と同様
にして比較例3の排ガス浄化用触媒を得た。得られた排
ガス浄化用触媒の構成を表2に示す。
【0040】(比較例4)比較例2の白金アンミン水酸
塩水溶液を硝酸ロジウム水溶液に変更した以外は、比較
例2と同様にして比較例4の排ガス浄化用触媒を得た。
得られた排ガス浄化用触媒の構成を表2に示す。 (比較例5)比較例2の排ガス浄化用触媒をさらに硝酸
ロジウム水溶液に浸漬してロジウム元素をさらに担持し
た以外は、比較例2と同様にして比較例5の排ガス浄化
用触媒を得た。得られた排ガス浄化用触媒の構成を表2
に示す。
【0041】(比較例6)比較例3の排ガス浄化用触媒
をさらに硝酸ロジウム水溶液に浸漬してロジウム元素を
さらに担持した以外は、比較例3と同様にして比較例6
の排ガス浄化用触媒を得た。得られた排ガス浄化用触媒
の構成を表2に示す。 (比較例7)比較例2と同様の方法でPtを0.5g/
L担持した触媒を、さらに硝酸パラジウム水溶液および
硝酸ロジウム水溶液に浸漬してパラジウム元素およびロ
ジウム元素をさらに担持した以外は、比較例2と同様に
して比較例7の排ガス浄化用触媒を得た。得られた排ガ
ス浄化用触媒の構成を表2に示す。
【0042】(比較例8)モノリス触媒担体を準備し、
第1スラリーに浸漬した。なお、モノリス触媒担体は、
コーディエライト製で、400セル/in2 、直径80
mm、長さ95mmを使用した。第1スラリーは、活性
アルミナ粉末、アルミナ水和物および純水からなるもの
である。第1スラリーをコートしたモノリス触媒担体を
乾燥後、500℃で1時間焼成して、担体上に活性アル
ミナ粉末層を形成した。
【0043】一方、シリカ粉末を塩化第1鉄水溶液に浸
漬し、その後乾燥させた。そして、このシリカ粉末を5
00℃で1時間焼成して、鉄元素含有シリカ粉末を得
た。次に、活性アルミナ粉末をコートしたモノリス触媒
担体をさらに第2スラリーに浸漬した。第2スラリー
は、鉄元素含有シリカ粉末、シリカゾルおよび脱イオン
水からなるものである。第2スラリーをコートしたモノ
リス触媒担体を乾燥させた。このようにして、内側に活
性アルミナ粉末層、外側に鉄元素含有シリカ粉末層を配
設したコート層をモノリス触媒担体に形成した。
【0044】最後に、活性アルミナ粉末層および鉄元素
含有シリカ粉末層をコートしたモノリス触媒担体を、白
金アンミン水酸塩水溶液およびロジウムアンミン水酸塩
水溶液に浸漬して、白金元素およびロジウム元素を担持
した。このようにして、白金元素およびロジウム元素を
担持した触媒担持層をモノリス触媒担体に形成して、比
較例8の排ガス浄化用触媒を触媒を得た。得られた排ガ
ス浄化用触媒の構成を表2に示す。
【0045】(比較例9)モノリス触媒担体を準備し、
第1スラリーに浸漬した。なお、モノリス触媒担体は、
コーディエライト製で、400セル/in2 、直径80
mm、長さ95mmを使用した。第1スラリーは、アル
ミナ粉末、アルミナ水和物および脱イオン水からなるも
のである。第1スラリーをコートしたモノリス触媒担体
を乾燥後、500℃で1時間焼成して、担体上にアルミ
ナ粉末層を形成した。
【0046】一方、チタニア粉末を硝酸鉄水溶液に浸漬
し、その後乾燥させた。そして、このチタニア粉末を5
00℃で1時間焼成して、鉄元素含有チタニア粉末を得
た。次に、アルミナ粉末をコートしたモノリス触媒担体
をさらに第2スラリーに浸漬した。第2スラリーは、鉄
元素含有チタニア粉末、チタニアゾルおよび純水からな
るものである。第2スラリーをコートしたモノリス触媒
担体を乾燥後、500℃で1時間焼成した。このように
して、内側にアルミナ粉末層、外側に鉄元素含有チタニ
ア粉末層を配設したコート層をモノリス触媒担体に形成
した。
【0047】最後に、アルミナ粉末層および鉄元素含有
チタニア粉末層をコートしたモノリス触媒担体を、白金
アンミン水酸塩水溶液および硝酸ロジウム水溶液に浸漬
して、白金元素およびロジウム元素を担持した。このよ
うにして、白金元素およびロジウム元素を担持した触媒
担持層をモノリス触媒担体に形成して、比較例9の排ガ
ス浄化用触媒を得た。得られた排ガス浄化用触媒の構成
を表2に示す。
【0048】(比較例10)複鎖構造型粘土鉱物である
セピオライト粉末を粉砕し、600℃で5時間焼成して
非晶質化したセピオライト粉末(以下、無定形セピオラ
イト粉末という。)を得た。この無定形セピオライト粉
末をX線回折で調べたところ、実際に無定形であること
が確認できた。
【0049】この無定形セピオライト粉末を塩化第1鉄
水溶液に浸漬し、鉄元素をイオン交換法で付加した無定
形セピオライト粉末を得た。一方、モノリス触媒担体を
準備し、第1スラリーに浸漬した。なお、モノリス触媒
担体は、コーディエライト製で、400セル/in2
直径80mm、長さ95mmを使用した。第1スラリー
は、鉄元素を付加した無定形セピオライト粉末、シリカ
ゾルおよび脱イオン水からなるものである。第1スラリ
ーをコートしたモノリス触媒担体を乾燥後、500℃で
1時間焼成して、モノリス触媒担体に鉄元素含有無定形
セピオライト粉末層を形成した。
【0050】最後に、鉄元素付加無定形セピオライト粉
末層をコートしたモノリス触媒担体を、白金アンミン水
酸塩水溶液およびロジウムアンミン水酸塩水溶液に浸漬
して、白金元素およびロジウム元素を担持した。このよ
うにして、白金元素およびロジウム元素を担持した触媒
担持層をモノリス触媒担体に形成して、比較例10の排
ガス浄化用触媒を得た。得られた排ガス浄化用触媒の構
成を表2に示す。
【0051】(比較例11)モノリス触媒担体を準備
し、スラリーに浸漬した。なお、モノリス触媒担体は、
コーディエライト製で、400セル/in2 、直径80
mm、長さ95mmでを使用した。スラリーは、チタニ
ア粉末、チタニアゾルおよび脱イオン水からなるもので
ある。スラリーをコートしたモノリス触媒担体を乾燥し
て、モノリス触媒担体にチタニア粉末層を形成した。
【0052】最後に、チタニア粉末をコートしたモノリ
ス触媒担体を、白金アンミン水酸塩水溶液およびロジウ
ムアンミン水酸塩水溶液に浸漬して、白金元素およびロ
ジウム元素を担持した。このようにして、白金元素およ
びロジウム元素を担持した触媒担持層をモノリス触媒担
体に形成して、比較例11の排ガス浄化用触媒を得た。
得られた排ガス浄化用触媒の構成を表2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】(排ガス浄化性能評価法)上記したように
調製した各触媒を、3.6Lの直噴ディーゼルエンジン
の排気系に取り付けた。ディーゼルエンジンを定格点の
フルスロットルで500時間運転した後、さらに250
0rpmの回転数と8KWのトルクで運転した。この運
転条件下で、各触媒について、触媒入りガスのHC、C
Oの濃度と触媒出ガスのHC、CO浄化率について分析
した。なお、HC、CO浄化率は、数1式で算出した。
また、触媒入りガス温度は250℃、SOFは希釈トン
ネルを用いてサンプルを捕集し、ソックスレー抽出で定
量した。そして、ディーゼルエンジンをさらに2500
rpmの回転数と25KWのトルクで運転した。この運
転条件下で、各触媒について、触媒入りガスと触媒出ガ
スのパティキュレートの濃度について分析した。なお、
後者の評価においては、触媒入りガス温度を350℃と
した。また、この際のパティキュレート転化率も、数1
式で算出した。
【0056】
【数1】 上記した評価試験の結果を表1および表2に示す。
【0057】(触媒担持層の付着性評価法)実施例1〜
10および比較例1〜11の各排ガス浄化用触媒を4M
Paの圧力でエアーブローし、エアーブロー前とエアー
ブロー後の重量変化を調べた。この重量変化に基づき、
下記のように、各触媒担持層の付着性を評価した。評価
基準は、重量減少が3%以下のものを「触媒担持層の付
着強度がかなり強い:◎」、3〜5%のものを「触媒担
持層の付着強度が強い:○」、5%以上のものを「触媒
担持層の付着強度が弱い:△」とした。
【0058】上記した評価試験の結果も表1および表2
に示す。表1から明らかなように、実施例1と比較例1
の排ガス浄化用触媒においては、HC、COの浄化率は
ほぼ同等であった。しかし、実施例1の排ガス浄化用触
媒においては、パティキュレートの転化率が著しく向上
していた。なお、比較例1の排ガス浄化用触媒におい
て、パティキュレート転化率が増加しているのは、SO
2の酸化により、サルフェートが生成したため、触媒入
りガスより触媒出ガスのパティキュレートが増加したた
めである。
【0059】実施例2〜10および比較例2〜11の排
ガス浄化用触媒の排ガス浄化性能を比較するために、特
定の貴金属を担持した実施例の触媒と、その特定の貴金
属と同一の貴金属を担持した比較例の触媒との排ガス浄
化性能を比較した。例えば、白金を触媒金属とした実施
例2と比較例2の排ガス浄化用触媒で性能を比較する
と、HC、COの浄化率は同等であるが、パティキュレ
ートの転化率では、実施例2の排ガス浄化用触媒の方が
高いことがわかる。なお、比較例2の排ガス浄化用触媒
においては、パティキュレート転化率が増加している。
これは、比較例1の場合と同様に、比較例2の排ガス浄
化用触媒では、SOFの浄化量よりもSO2 の酸化によ
るサルフェートの生成量が多いため、パティキュレート
の量が触媒入りガスよりも触媒出ガスにおいて増えたも
のである。
【0060】また、実施例4と比較例4の排ガス浄化用
触媒との比較では、パティキュレートの転化率はほとん
ど同じであるが、HC、COの浄化率は実施例4の排ガ
ス浄化用触媒の方が高い。比較例4の排ガス浄化用触媒
においては、パティキュレートは吸着されるが、吸着し
たパティキュレートは燃焼していないことが確認できて
いる。このことから、比較例4の排ガス浄化用触媒にお
いては、パティキュレートの転化率が若干高くなったも
のと考えられている。
【0061】さらに、実施例9と比較例6の排ガス浄化
用触媒との比較では、HC、COの浄化率およびパティ
キュレートの転化率は実施例9の排ガス浄化用触媒の方
がいずれも高く、有害排ガス成分の選択的な浄化ができ
ていることがわかる。加えて、触媒担持層の付着強度試
験の結果から、本発明の触媒担持層の構成によって、実
施例2〜10の排ガス浄化用触媒の触媒担持層の付着強
度は、比較例10および11の排ガス浄化用触媒の触媒
担持層の付着強度よりも向上していることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青野 紀彦 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャタ ラー工業株式会社内 (72)発明者 笠原 光一 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャタ ラー工業株式会社内 (72)発明者 永見 哲夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐藤 あけみ 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 坂野 幸次 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 渡邊 佳英 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒担体と、 前記触媒担体に形成され、活性アルミナ粉末と、非晶質
    化した複鎖構造粘土鉱物からなる耐熱性無機酸化物とか
    らなり、該耐熱性無機酸化物が表面部を構成する触媒担
    持層と、 前記触媒担持層に担持された、白金、パラジウム、ロジ
    ウムの少なくとも1種からなる触媒金属と、からなるこ
    とを特徴とするディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】前記複鎖構造型粘土鉱物は、非晶質化した
    セピオライトである請求項1に記載のディーゼルエンジ
    ン排ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】前記複鎖構造型粘土鉱物は、鉄元素をイオ
    ン交換法で付加した非晶質化したセピオライトである請
    求項1に記載のディーゼルエンジン排ガス浄化用触媒。
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