JPH09232072A - 高周波加熱調理装置 - Google Patents

高周波加熱調理装置

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JPH09232072A
JPH09232072A JP3671896A JP3671896A JPH09232072A JP H09232072 A JPH09232072 A JP H09232072A JP 3671896 A JP3671896 A JP 3671896A JP 3671896 A JP3671896 A JP 3671896A JP H09232072 A JPH09232072 A JP H09232072A
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frequency heating
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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子レンジのインテリジェント化を促進する
一手段として、従来科学技術分野でのみ用いられてきた
数値解析手段を家庭用電子レンジに導入する事と、さら
には、広域ネットワークでのデータ通信手段を導入し、
より高機能な高周波加熱調理装置を提供する。 【解決手段】 加熱室内の調理食材104の形状を認識
する反射型物体検知センサー102と、食材104の物
理特性を検出する物理量を検出する温度センサーと、物
体検知センサー1お2および温度センサーの出力を元
に、レンジ加熱庫102内および調理食材104内部の
電磁界分布を数値解析によって求める、その数値解に基
づいて加熱条件を制御する中央演算処理装置105とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理対象を認識
し、数値解析によって加熱状態を予測し、調理手順を選
択するかあるいは、該機能を外部コンピュータを利用し
て実現するためのインターフェースを有する家庭用高周
波加熱調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用電子レンジ等の高周波加熱調理装
置は、高周波発生部と食材加熱庫およびタイマーだけか
ら構成される単機能タイプから、十数個にも及ぶセンサ
ーを備え、数種類の調理ソフトを内蔵した高機能タイプ
まで様々な機種が商品化されている。
【0003】後者の高機能タイプの電子レンジは、セン
サーの出力とユーザー(利用者)が選択した調理ソフト
に従って決められた加熱シーケンスを実行するものであ
る。このようなシーケンスは電子レンジ製造者が種々の
調理実験を行なった結果を元に記録されたものであり、
加熱庫に置かれた食材はユーザが選択した調理ソフトに
準ずるものであるという前提で設計されている。しかる
に、全自動を目指した高機能電子レンジは、加熱庫に置
かれた食材の特徴を認識し調理ソフトを自動的に選択
し、調理の進行具合によってフレキシブルに制御される
事が望ましい。
【0004】電子レンジで上記の機能を実現する為の第
1歩として、調理対象の食材の形状を認識する機能が求
められており、例えば特開昭62−165893に見ら
れるようにリニアーに配置された赤外線検出器とターン
テーブルの回転速度から、ターンテーブル上の食材の形
状および温度分布を検知し、加熱制御に供する試みが成
されている。
【0005】しかしながら、前記従来技術の電子レンジ
のように、単に加熱庫内の食材の表面形状および表面温
度分布だけを捉えても、その食材の片焼けを完全に防止
する事は出来ない。すなわち、必要なものはその食材の
内部温度であり加熱時の食材内部の電磁界分布である。
【0006】食材の内部温度分布を知るための一般的な
センシング方法は今のところ存在しない。唯一の解決策
として、食材の形状および物理特性を数値モデル化し有
限要素法(FEM)や境界要素法(BEM)あるいは有
限差分時間領域法(FDTD)等の数値解析手法を用い
てシュミレーションする方法を挙げることができる。こ
れらの数値解析手法は、その実行には、非常に多くのコ
ンピュータ資源を必要とすることが知られており、一般
に家庭用電子レンジに用いられるような制御用マイクロ
コンピュータでは実行できないものと理解されて来た。
【0007】なお、近年のマイクロコンピュータの進歩
によって簡単な解析であれば必要なメモリーを追加する
事で可能となって来ている。また、近年の広域ネットワ
ークのデータ通信速度は通常の電話回線で最大28kb
psであり、デジタル通信網を利用すれば128kbp
sも可能となってきており、これらの通信手段を利用す
る事で、電子レンジを端末に位置付け主要な数値演算処
理をホストコンピュータで行う事も可能となってきてい
る。
【0008】このような遠隔からサービスを提供する概
念は、例えば、金融施設とATMネットワークとの関係
などに見られるが、特開平7−170341で示されて
いるように、ホームバンキングの手段として電話回線を
用いた広域ネットワークを利用するまでになってきてい
る。
【0009】電子レンジにおいても、前記の広域ネット
ワークを利用した、単に数値解析の不足しがちなコンピ
ュータ資源を節約する目的だけでなく、金銭、あるいは
物品(食材)の移動も行なえる遠隔サービス提供を可能
にする技術が要請されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、電子レンジのインテリジェント化を促進す
る一手段として、従来科学技術分野でのみ用いられてき
た数値解析手段を家庭用電子レンジに導入する事と、さ
らには、広域ネットワークでのデータ通信手段を導入
し、より高機能な電子レンジを提供しようとするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するべく、以下のようになるものである。請求項1の発
明は、加熱室内の調理食材を高周波により加熱調理する
高周波加熱調理装置において、加熱室内の調理食材の形
状を認識するセンサーと、前記食材の物理特性を検出す
る物理量を検出するセンサーと、形状認識センサーおよ
び物理量検出センサーの出力を元に、レンジ加熱室内お
よび調理食材内部の電磁界分布を数値解析によって求め
る数値計算手段と、数値計算手段出力の数値解に基づい
て加熱条件を制御する手段とを有する事を特徴とする高
周波加熱調理装置である。
【0012】請求項2の発明は、数値計算手段として遠
方の数値計算装置を使用するものであり、前記センサー
出力をデータ通信手段によって該遠方の数値計算装置に
送信する手段と、該数値計算装置による電磁界解析、熱
解析、あるいは熱流解析結果を受信する手段とを有し、
該受信データに基づいて加熱条件を制御する事を特徴と
する請求項1記載の高周波加熱調理装置である。
【0013】請求項3の発明は、数値計算手段は、加熱
室内を六面体の小単位に分割し、各小単位を自由空間と
誘電体とに場合分けする事により有限差分時間領域法に
おけるYeeのセルに対応付け、以って有限差分時間領
域法により電磁界分布を得るようにしたことを特徴とす
る請求項1または2に記載の高周波加熱調理装置であ
る。
【0014】請求項4の発明は、外部データベースにア
クセスする任意の手段を有し、該データベース内に保存
された加熱制御プログラムあるいはシーケンスをタイト
ル付きで表示、選択、実行する手段を有することを特徴
とする請求項1または2に記載の高周波加熱調理装置で
ある。
【0015】請求項5の発明は、外部データベースに保
存された任意の調理手順を受信する手段を有し、該調理
手順を該高周波加熱調理装置の利用者に対し音声あるい
は映像にて指示する手段を有することを特徴とする請求
項4に記載の高周波加熱調理装置である。
【0016】請求項6の発明は、調理手順に準ずる各種
食材を表示すると共に、該高周波加熱調理装置の利用者
が任意の入力手段によって入力した該利用者が所有する
食材と比較し、不足食材を通知すると共に、該不足食材
の入手法を通知する手段を有することを特徴とする請求
項5に記載の高周波加熱調理装置である。
【0017】請求項7の発明は、食材不足情報に基づい
て、高周波加熱調理装置の利用者が指示することによ
り、データ通信手段によって外部食材販売店に在庫の確
認および発注を行う手段を有することを特徴とする請求
項6に記載の高周波加熱調理装置である。
【0018】本発明の原理を説明する。 (請求項1,請求項3)電子レンジ等の高周波加熱調理
装置において、加熱庫内にある食材内部の電磁界分布を
求める手法としては、前述した有限要素法(FEM)、
境界要素法(BEM)、有限差分時間領域法(FTD
T)あるいは磁気モーメント法等様々な手法が考えられ
るが、この中で比較的メモリーの所要量が少ない解析手
法として有限差分時間領域法(以後FDTD法と呼称す
る)があげられる。
【0019】FDTD法とは電磁界に関するマックスウ
ェルの方程式を直接離散化し空間と時間について差分法
で順次計算して行く手法である。FDTD法に関する論
文としては、1981年にIEEEから発行された TRANSACTIONS ON ELECTROMAGNETIC COMPATIBILITY,VOL.
EMC-23,NO.4;[Absorbing Boundary Conditions for th
e Finite-DifferenceApproximation of the Time-Domai
n Electromagnetic-Field Equations](以下論文1とい
う)に詳しく説明されるが、国内において1996年に
発行された釧路工業高等専門学校紀要25号の「FD−
TD法による電磁界の過渡応答解析」(以下論文2とい
う)が単純で理解しやすく説明されている。
【0020】この種の論文に必ず掲載される図形に、図
2のようなYee(Kane S.Yee)のセルがある。図2は
電磁界を空間について離散化する為の約束ごとを示した
ものであり、通常の離散化空間と異なり、電界のノード
と磁界のノードが一つのセル(六面体)の一辺の1/2
の距離を隔てて隣り合って位置するように決められてい
る。
【0021】図2の離散化された電磁界を更に時間につ
いて差分し、方程式を求めると各成分についてそれぞ
れ、以下のような差分方程式が得られる。
【数1】
【0022】
【数2】 ここで、下添え字はx,y,zの方向を示し、上添え字
nは離散化時間ステップを意味する。カッコの中のi,
j,kはノード位置を示している。また、μ0は真空中
の透磁率、δは微係数を示す。
【0023】時間ステップnに1/2が付されている場合
は次のステップに移行する前に一度演算が行われる事を
示しており、ノード位置i,j,kに1/2が付されてい
る場合は一つのセルの中間位置に在る事を示している。
このような差分方程式が、x,y,z方向についてそれ
ぞれ得られる。
【0024】図3に上記計算手順のフローチャートを示
す。空間が誘電体で有るか否かは各セルに割り当てられ
た透磁率μおよび誘電率εで一意的に定まり、計算は全
セルに対してn+1/2 時間後における磁界〔Hn+1/2
を求める(ステップ1,2)。なお、〔 〕はベクトル
であることを示す。そして、その〔Hn+1/2〕の値を元
にn+1時間後における電界〔En〕を求める(ステッ
プ3)。さらに〔En〕の値を元にn+11/2時間後の
〔Hn+3/2〕を求めると言う手順をくり返す(ステップ
4,5→ステップ1に戻る)。この場合に、収束判定ル
ーチンとして計算結果が同じ値を繰り返し、定在波が立
ったと思われるところまで繰り返す(ステップ5:Ye
s→End)。
【0025】厳密には、上記(1)式と(2)式は更に
入射波と散乱波に分けて算出されるべきものであるが、
その手順についてはここでは省略する。図3のフローチ
ャートを見ても明らかな通り、計算手順は非常に簡単で
あり、メモリーが十分であれば通常の制御用マイコンを
利用しても演算可能である。
【0026】FDTD法では1セル当たり最低でも
x,Ey,Ez,Hx,Hy,Hzの電磁界の強度を示すス
カラー値と誘電率ε,透磁率μのその空間の物理特性を
示す2つの物性値が必要になる。2ワードの浮動小数点
で表現した場合、1セル当たり32バイトの変数領域が
必要となり、例えば電子レンジの加熱庫を大まかに10
×10×10個のセルに分割した場合約32kByte
(キロバイト)のメモリーで済む。この程度のメモリー
所要量であれば、プログラム部分を含めても十分に制御
用8ビットマイクロコンピュータ(マイコン)で対応可
能である。因みに他の解析法ではマトリクス演算が伴う
ため、最低前記した必要メモリーの2倍のメモリーが必
要となり、8ビットマイコンのアクセス可能空間64k
Byteをオーバーする。近年においては16ビット、
32ビツトの制御用マイクロコンピュータも出現してお
り、他の手法でも可能ではあるが、FDTDのメモリー
上の優位性は同じである。
【0027】(請求項2,請求項4,請求項5)より詳
細な電磁界分布が必要な場合は、更に細かくセルを分割
する必要があるが、このような場合は、電子レンジ単独
で解析を行うよりは外部のコンピュータに詳細情報を送
り、外部コンピュータで解析を実行するほうが有利であ
る。とくに、近年ではISDN(デジタル総合サービス
網)デジタル通信網が充実してきており、一般家庭用の
INS64を利用した場合、1回線当たり64kbps
(キロビットパーセコンド)の通信速度が得られるうえ
に、通常の電話回線でも28.8kbpsの速度で通信
できる。
【0028】なお、請求項4のように、高周波加熱調理
装置にデータベースに保存された加熱制御プログラムあ
るいはシーケンスをタイトル付きで表示、選択、実行す
る機能を設けることにより、前記調理装置に搭載されて
いないデータベース保存の加熱制御プログラム等を使い
勝手よく利用して調理できる。
【0029】また、請求項5のように、調理手順を利用
者に対して音声あるいは映像で指示して表示することに
より、一層の使い勝手が良いものになる。
【0030】(請求項6)ホストコンピュータに送信す
る必要のあるデータは、セル一つ一つの物理特性データ
で在る必要はなく、例えばCCD(電化結合素子)によ
り取り込んだ画像データであっても良いし、加熱庫の壁
面に等間隔でフォトインタラプタを設置しその出力値を
送っても良い。食材の数値モデル化をホストコンピュー
タ側で処理する事で送信データ量を最小限に止める事が
出来る。この場合、調理手順に準ずる各種食材を表示す
るとともに、調理装置の利用者が任意の入力手段によっ
て入力す。
【0031】(請求項7)このようなシステムの場合、
ホストコンピュータを持った施設が別個必要となるが、
その様な施設内に食材の物理特性データベースや外部食
材取扱い店舗データベース更には各店舗の在庫情報とリ
ンクした自動発注システム等を設置しても良い。
【0032】以上説明したごとく、本発明の趣旨は食品
内部温度分布を電磁解析によって推定し、その推定結果
を元により高水準の調理を実現しようとすると共に、外
部データベースとのリンク等によりユーザがより快適に
調理を実行できるようにするものである。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明し、本発明の有効性について記述
する。
【0034】(実施形態1)実施形態1は、高周波加熱
調理装置の一例である電子レンジ(マイクロ波加熱調理
器)に本発明を実施し、電子レンジ単独で、FDTD法
を利用したものについて説明する。図1は、高周波加熱
装置の一例である電子レンジ単独でFDTD法による電
磁波解析を行なった結果をもとに加熱制御する場合をの
示したものである。この場合は、食材の特性は1種類だ
けでありYeeのセルは誘導体か自由空間かの2種類だ
けに特定して簡易的な解析を行う。
【0035】図1において、100は電子レンジ、10
1は電子レンジの加熱庫を示している。加熱庫101は
各壁面(両側面、上面,背面等)には等間隔にLED
(発光ダイオード)とフォトインターラプタからなる反
射式の物体検知センサー102が複数、適宜の配列で取
り付けられている。物体検知センサー102の出力はマ
イクロコンピュータからなる中央演算処理装置105に
入力されて、該処理装置105によりYeeのセルが誘
導体であるか自由空間であるかを特定する。そして、電
子レンジ100には温度センサとユーザからの設定入力
部と各種データのメモリとが設けられている。なお、1
03は加熱庫内のターンテーブル、104は食材を示し
ている。
【0036】前記中央処理演算装置105は、前記物体
検知センサー102入力データ、周囲温度、ユーザから
の選択の入力に基づき、ターンテーブル103の位置、
回転速度、パワー制御情報等をメモリのデータから選択
し、これにより電子レンジを制御するようになってい
る。
【0037】ここで、食材には色々な種類がある上に、
内部にどのような材料が混入しているか分からないので
あるから、これだけでは正確な電磁界解析を行うことは
困難であるが、大まかな内部電磁界分布状況はつかむこ
とが出来る。図4および図5はその一例を示したもので
ある。
【0038】図4は、本実施形態1の物体検知の限界を
示すものであり、図4においてそれぞれA、B、Cの方
向から眺めた時のセンサーの出力を示しており加熱庫の
壁面やターンテーブル103以外の物により反射率が低
下したところを黒丸で示している。この例では、D点が
C側の形状の影になり正確な形状が再現出来ない事が判
る。また、図5は、ドーナツ状の食材を入れた時の各セ
ンサーの出力を示したもので、回転対称形状は比較的正
確に形状を再現出来ることが判る。
【0039】このようなパターン認識を元にYeeのセ
ルを構築し、前記図3のフローに添って計算を行う事に
より物体内部の大まかな電磁界分布が計算され、前記電
子レンジ100において加熱むらを最少にするターンテ
ーブル103の位置や回転速度、あるいはマグネトロン
の出力を制御する為の情報として用いる事が出来る。
【0040】したがって、電子レンジ加熱庫室101内
の調理食材104に対する物体検出センサー102によ
る形状認識出力および温度センサー等の各物理量センサ
ーの出力を元に、中央処理装置105によりレンジ加熱
庫101内および調理食材104内部の電磁界分布を数
値解析によって求め、該数値解に基づいて加熱条件を制
御する事により、食材104内部の温度分布が予測で
き、これにより、より均一な加熱やきめの細かい加熱制
御が可能となる。
【0041】(実施形態2)次に、データ通信機能を利
用した高度なFDTDの利用による実施形態2を説明す
る。この実施形態2は、電子レンジ100の内部状況を
CCD等の画像入力装置で捉えその情報をより規模の大
きい外部コンピュータ200に送り、より詳細な電磁界
解析を短時間に行い、その結果を基に加熱制御を行う例
を示すものである。
【0042】図6は本実施形態2の概略図である。図1
と同様の部分に同一の符号を付する。本実施形態2にお
いては電子レンジ100にCCDを1個使用しターンテ
ーブル103の回転を利用して食材104の全体像を把
握している。CCDによる画像はターンテーブル103
の120度回転毎に3画像入力し、その画像を外部コン
ピュータ200に転送する。外部コンピュータ200で
は上記3種類の画像を基に大まかな食材104の形状を
復元すると共に、ターンテーブル103の任意の回転位
置におけるYeeのセルモデルを構築する。ターンテー
ブル103の回転位置は自由に設定できるが、本実施例
では90度おきに設定した。
【0043】電子レンジ100内の電磁界分布は食材の
位置およびターンテーブル103の回転角により変化す
る。したがって得られた画像から1つのYeeのセルモ
デルを構築しただけでは、加熱中に回転する食材104
内部の加熱状況を把握することは出来ない。本実施形態
2ではこのような理由から90度おきに4つのYeeの
セルモデルを構築しそれぞれについてFDTD解析を施
し加熱分布むら等を予測する手段を取った。このよう
な、規模の大きいFDTD解析を行う場合は広域データ
ネットワークを利用して、専用の外部コンピュータ20
0で計算させ、結果を電子レンジ100に返送するほう
が効率がよい。
【0044】また、これより更に発展した利用形態とし
て、FDTDの為だけのデータ通信ではなく、ホストと
なる外部コンピュータ200に、契約小売り店の在庫デ
ータ、電子レンジを利用した調理メニューおよびレシピ
データ等を保存しておき、小売量販店(図6で300で
示す)の在庫状況あるいは、電子レンジユーザーから送
られてきた、ユーザー保有食材情報等を元に、その日の
献立候補をユーザに知らせ、ユーザーの選択に従って調
理を実行、あるいは時間は前後するが必要食材の発注等
を自動的に行わせてもよい。
【0045】なお、図6に示した実施形態2はあくまで
概念図であるが、電子レンジ100にデータ通信機能を
持たせ、ホストの外部コンピュータのデータベース20
0にアクセス出来るようにする事により可能になる事例
である。
【0046】実施形態2によれば、センサー出力をデー
タ通信手段によって遠方の外部コンピュータ200(数
値計算装置に沿う等)に送信し、該外部コンピュータ2
00による電磁界解析、熱解析、あるいは熱流解析結果
を受信し、該受信データに基づいて電子レンジ100の
加熱条件を制御する事により、より精度の高い電磁波解
析を行う事ができる。
【0047】また、前記のデータ通信機能を利用して、
外部データベースにアクセスする事により、データベー
ス内に保存された加熱制御プログラムあるいはシーケン
スを電子レンジの操作パネル等にタイトル付きで表示、
選択、実行する機能を付加する事が出来、これによりよ
り充実したメニュー選択が出来る。
【0048】また、この選択したメニューの調理手順を
ネットワークを通じてホストから転送し、電子レンジ利
用者に対し音声あるいは映像にて指示する機能を持たせ
ることも出来る。
【0049】さらに、外部コンピュータ200の豊富な
データベースが使えるのであるから、調理手順に必要な
各種食材を表示し、電子レンジ利用者が所有する食材と
比較し、不足食材を通知すると共に、該不足食材の入手
法を通知する機能を持たせる事ができる。
【0050】さらには、これらの食材を電子レンジ利用
者が望んだ場合、ホストの外部コンピュータを経由し
て、一般契約小売り店に自動的に発注する事も出来る。
【0051】
【発明の効果】以上説明した通り、請求項1および請求
項3の発明によれば、電子レンジ加熱室内の調理食材の
形状認識センサー出力および各物理量センサーの出力を
元に、レンジ加熱室内および調理食材内部の電磁界分布
を数値解析によって求め、該数値解に基づいて加熱条件
を制御する事により、食材内部の温度分布が予測でき、
これにより、より均一な加熱やきめの細かい加熱制御が
可能となる。
【0052】また、請求項2によれば、センサー出力を
データ通信手段によって遠方の数値計算装置に送信する
手段を有し、該数値計算装置による電磁界解析、熱解
析、あるいは熱流解析結果を受信し、該受信データに基
づいて加熱条件を制御する事により、より精度の高い電
磁波解析を行う事ができる。したがって、食材のより一
層の正確に温度分布を知り得て、食材のここに対応して
より適切な調理を行う事ができる。
【0053】さらに、請求項4に発明によれば、データ
通信機能を利用して、外部データベースにアクセスする
事により、データベース内に保存された加熱制御プログ
ラムあるいはシーケンスをタイトル付きで表示、選択、
実行する機能を付加する事が出来、これによりより充実
したメニュー選択が出来る。したがって、高周波加熱調
理器ユーザのより一層の便利さを提供できる。
【0054】また、請求項5によれば、選択したメニュ
ーの調理手順をネットワークを通じてホストから転送
し、電子レンジ利用者に対し音声あるいは映像にて指示
する機能を持たせることも出来る。したがって、利用者
は各種情報に対してより認識が容易になり、利用者の利
便性が向上する。
【0055】さらに、請求項6によれば、外部コンピュ
ータの豊富なデータベースが使えるのであるから、調理
手順に必要な各種食材を表示し、電子レンジ利用者が所
有する食材と比較し、不足食材を通知すると共に、該不
足食材の入手法を通知する機能を持たせる事ができる。
【0056】さらには、請求項7のように、前記の食材
を電子レンジ利用者が望んだ場合、ホストコンピュータ
を経由して、一般契約小売り店に自動的に発注する事も
出来、不足の食材をわざわざ発注しなくても自動的な発
注ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る電子レンジの加熱庫
を中心に示す説明図である。
【図2】本発明を説明するためのYeeのセル概略図で
ある。
【図3】FDTD計算を説明するフローチャートであ
る。
【図4】実施形態1のパターン認識例の一例である。
【図5】実施形態1のパターン認識例の他の例である。
【図6】本発明の実施形態2に係る第2データ通信型F
DTD解析と電子レンジの概念とその発展型の説明図で
ある。
【符号の説明】
100 電子レンジ 101 加熱庫 102 反射型物体検知センサー 103 ターンテーブル 104 調理食材 105 中央演算処理装置 200 外部コンピュータ 300 外部コンピュータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室内の調理食材を高周波により加熱
    調理する高周波加熱調理装置において、加熱室内の調理
    食材の形状を認識するセンサーと、前記食材の物理特性
    を検出する物理量を検出するセンサーと、形状認識セン
    サーおよび物理量検出センサーの出力を元に、レンジ加
    熱室内および調理食材内部の電磁界分布を数値解析によ
    って求める数値計算手段と、数値計算手段出力の数値解
    に基づいて加熱条件を制御する手段とを有する事を特徴
    とする高周波加熱調理装置。
  2. 【請求項2】 数値計算手段として遠方の数値計算装置
    を使用するものであり、前記センサー出力をデータ通信
    手段によって該遠方の数値計算装置に送信する手段と、
    該数値計算装置による電磁界解析、熱解析、あるいは熱
    流解析結果を受信する手段とを有し、該受信データに基
    づいて加熱条件を制御する事を特徴とする請求項1記載
    の高周波加熱調理装置。
  3. 【請求項3】 数値計算手段は、加熱室内を六面体の小
    単位に分割し、各小単位を自由空間と誘電体とに場合分
    けする事により有限差分時間領域法におけるYeeのセ
    ルに対応付け、以って有限差分時間領域法により電磁界
    分布を得るようにしたことを特徴とする請求項1または
    2に記載の高周波加熱調理装置。
  4. 【請求項4】 外部データベースにアクセスする任意の
    手段を有し、該データベース内に保存された加熱制御プ
    ログラムあるいはシーケンスをタイトル付きで表示、選
    択、実行する手段を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の高周波加熱調理装置。
  5. 【請求項5】 外部データベースに保存された任意の調
    理手順を受信する手段を有し、該調理手順を該高周波加
    熱調理装置の利用者に対し音声あるいは映像にて指示す
    る手段を有することを特徴とする請求項4に記載の高周
    波加熱調理装置。
  6. 【請求項6】 調理手順に準ずる各種食材を表示すると
    共に、該高周波加熱調理装置の利用者が任意の入力手段
    によって入力した該利用者が所有する食材と比較し、不
    足食材を通知すると共に、該不足食材の入手法を通知す
    る手段を有することを特徴とする請求項5に記載の高周
    波加熱調理装置。
  7. 【請求項7】 食材不足情報に基づいて、高周波加熱調
    理装置の利用者が指示することにより、データ通信手段
    によって外部食材販売店に在庫の確認および発注を行う
    手段を有することを特徴とする請求項6に記載の高周波
    加熱調理装置。
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