JPH09228501A - 建 物 - Google Patents

建 物

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JPH09228501A
JPH09228501A JP3373796A JP3373796A JPH09228501A JP H09228501 A JPH09228501 A JP H09228501A JP 3373796 A JP3373796 A JP 3373796A JP 3373796 A JP3373796 A JP 3373796A JP H09228501 A JPH09228501 A JP H09228501A
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JP
Japan
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wall
molding material
floor
building unit
gap
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JP3373796A
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English (en)
Inventor
Taisuke Arashima
泰輔 荒島
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HOPPO JUBUNKA KENKYUSHO KK
Sekisui Chemical Co Ltd
Hoppo Jubunka Kenkyusho KK
Original Assignee
HOPPO JUBUNKA KENKYUSHO KK
Sekisui Chemical Co Ltd
Hoppo Jubunka Kenkyusho KK
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Publication date
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Priority to JP3373796A priority Critical patent/JPH09228501A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 空気通路4を有する上階建物ユニット1
の外壁3と空気通路4を有する下階建物ユニット1の外
壁3との間の隙間の内壁2にモール材6を取り付ける。
この際、このモール材6の上端を上階建物ユニット1の
外壁3にシール材61を介して密着させ、下側の水切り
部62を、この水切り部62からの雨水が外壁3の屋外
側に落下する構造にしてモール材6を取り付ける。 【効果】 従来のようにシール材6を外壁3に取り付け
てないから外壁が痛まない。又、水切り部62からの雨
水は外壁3の屋外側に落下するから上階建物ユニット1
と下階建物ユニット1との隙間から雨水が内部に漏れな
い。又、モール材6と内壁との間の隙間に形成されてい
る外気流通口Xから空気通路4に入るので断熱材24の
断熱性能が低下しないし壁内での結露がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外壁と内壁との間に
空気通路を備えた建物に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の一形態であるユニット建物は、特
公昭62−62224号公報に記載あるように、運搬可
能な一定の大きさの箱形の、且つ、内部、外部の仕上げ
られた建物ユニットを、予め、工場で製造し、施工現場
に運搬し、施工現場で組み立てて建物となすものであ
る。このユニット建物は、現場施工期間が短く、且つ、
寸法精度の良い標準化された建物となる特徴があること
から広く採用されている。又、外壁と内壁との間に空気
通路を備えたユニット建物は、特公平4−72936号
公報に記載あるように、外壁と内壁との間に空気通路を
備えた換気式の下階建物ユニットの上に、同じく空気通
路を備えた換気式の上階建物ユニットを据え付け、上階
建物ユニットの外壁と下階建物ユニットの外壁との間に
隙間を設けて外気流通口を形成し、上階建物ユニットの
外壁と下階建物ユニットの外壁とに、開口部を有するモ
ール材を架け渡し釘等で取り付けて隙間を覆っているも
のである。
【0003】上記公報記載のユニット建物では、上階建
物ユニットの外壁と下階建物ユニットの外壁との間の隙
間をモール材が覆っているから、雨水がこの隙間の中に
入らないし、モール材の開口部から入った外気が外気流
通口を経て空気通路を通過するので、内壁の中に配設さ
れる断熱材等が、この空気通路を通過する空気によって
常時乾燥される状態になり、断熱性能の低下や壁内での
結露の発生を防止でき、屋内の居住性がよい。又、通
常、建物には下階建物ユニットの上に上階建物ユニット
を据え付けるだけでなく、下階建物ユニットの上に屋根
ユニットを取り付けたりバルコニーを取り付けることが
多い。かかるユニット建物を空気通路を備えた建物にす
るためには、外壁と内壁との間に空気通路を備えた上階
建物ユニットと、隣の下階ユニットの上に据え付けられ
たバルコニーや屋根ユニットとのコーナー部に外気流通
口を設け、この外気流通口から空気を上階建物ユニット
の空気通路に通過させるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報記載
のユニット建物では、モール材を外壁に、例えば、釘等
で取り付けていると、釘等の頭が錆びて見苦しくなる
し、又、釘孔に浸入した雨水が乾き難く、従って、この
部分が腐蝕し易いという問題がある。又、上記下階建物
ユニットの上に、バルコニーや下階建物ユニットを取り
付けたユニット建物では、上階建物ユニットとバルコニ
ーや屋根ユニットとのコーナー部に設けられた外気流通
口から雨水が入らないようにする必要があるが、このコ
ーナー部の下側にはバルコニーや屋根ユニットがあり、
建物ユニットの外壁がないから、上記公報記載の方法で
はモール材が取り付け難いという問題がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、モール材を釘等
で外壁に取り付けることなく、しかも、このモール材近
傍に外気流通口を設けこの外気流通口から空気通路に空
気を入れることができる建物を提供することである。本
発明の他の目的は、上階の外壁とバルコニーまたは屋根
とのコーナー部にモール材を取り付けることができ、し
かも、このモール材近傍に外気流通口を設け、この外気
流通口から空気を通気通路に入れることができる建物を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、外壁と内壁との間に空気通路を備えた換気式の建物
であって、前記上階の外壁と下階の外壁との間に水平方
向に隙間が設けられ、水平方向に短いスペーサー片がこ
の隙間部分の空気通路の奥側壁に水平な隙間に沿って複
数個取り付けられ、この複数個のスペーサー片に架け渡
されて、下側に水切り部を有する水平方向に長いモール
材が、上端部を上階の外壁の屋外側にシール材を介して
水密に密着させ、下側の水切り部を、この水切り部から
の雨水が下階の外壁の屋外側に落下する構造にして、取
り付けられて、モール材下端と内壁との間に外気流通口
が形成されているものである。
【0007】請求項2記載の発明は、上階の外壁に面し
て屋根またはバルコニーが設けられた建物であって、前
記上階の外壁とバルコニーまたは屋根とのコーナー部に
隙間が設けられ、スペーサー片がこの隙間部分の空気通
路の奥側壁に隙間に沿って複数個取り付けられ、この複
数個のスペーサー片に架け渡されて、下側に水切り部を
有する長尺体からなるモール材が、上端部を上階の外壁
の屋外側にシール材を介して水密に密着させ、下側の水
切り部を、この水切り部からの雨水がバルコニーまたは
屋根の上に落下する構造にして、取り付けられて、モー
ル材下端と内壁との間に外気流通口が形成されているも
のである。
【0008】請求項1記載の発明では、スペーサー片に
モール材が、下側の水切り部を、この水切り部からの雨
水が下階の外壁の屋外側に落下する構造にして、取り付
けられているが、このような構造にするには、水切り部
が下階の外壁上方より屋外側にないときには、水切り部
と下階の外壁の間にガイド板を設けて、水切り部から落
下する雨水を下階の外壁の屋外側に導いて落下するよう
にすればよい。又、水切り部が下階の外壁上方より屋外
側にあるときには、そのままでも水切り部からの雨水が
外壁の屋外側に落下するが、更に、確実に雨水を屋外側
に落下させるために、水切り部と下階の外壁の間にガイ
ド板を設けてもよい。
【0009】請求項2記載の発明では、スペーサー片に
モール材が、下側の水切り部を、この水切り部からの雨
水がバルコニーまたは屋根の上に落下する構造にして、
取り付けられているが、このような構造にするには、水
切り部から落下した雨水がバルコニーや屋根の上に落下
せずに、上階とバルコニーまたは屋根との間に隙間があ
ったり、亀裂が発生して、この隙間や亀裂から雨水が入
る可能性があるときには、水切り部と下階の外壁との間
にガイド板を設けてバルコニーまたは屋根の上に雨水を
導いて落下するようにすればよい。又、水切り部がバル
コニーまたは屋根の上方にあるときには、そのままでも
水切り部からの雨水がバルコニーまたは屋根ユニットの
上に落下するが、更に、確実にバルコニーまたは屋根の
上に落下させるために、水切り部とバルコニーまたは屋
根の間にガイド板を設けてもよい。
【0010】(作用)請求項1記載の発明では、上階建
物の外壁と下階建物の外壁との間に水平方向に隙間が設
けられ、スペーサー片がこの隙間部分の空気通路の奥側
壁に水平な隙間に沿って複数個取り付けられ、この複数
のスペーサー片に架け渡されてモール材が取り付けられ
ているから、従来のように、このモール材は上階の外壁
や下階の外壁に釘等で取り付けられてない。従って、釘
頭等がさびることがなく美麗であるし、上階の外壁や下
階の外壁が傷まない。
【0011】しかも、このモール材は、上端部を上階の
外壁の屋外側にシール材を介して水密に密着させ、下側
の水切り部を、この水切り部からの雨水が下階の屋外側
に落下する構造にして、取り付けられているから、上階
を伝って流れ落ちる雨水はシール材の上からモール材の
屋外側面上を伝って下方に流れる。又、上階と下階との
間に吹き付けた雨水はモール材の表面に当たり、モール
材の屋外側面上を伝って下方に流れる。そして、このモ
ール材の表面を伝って下方に流れた雨水は、このモール
材の下側の水切り部から下階の外壁より屋外側に流れ落
ちる。従って、上階の外壁と上階の外壁との間の隙間に
雨水が入らない。
【0012】更に、水平方向に短いスペーサー片が水平
な隙間に沿って複数個取り付けられ、このスペーサー片
に架け渡されたモール材が、下側の水切り部を、この水
切り部からの雨水が下階建物ユニットの外壁の屋外側に
落下する構造にして、取り付けられて、モール材の下端
と内壁との間に外気流通口が形成されているから、モー
ル材と下階の内壁との間の外気流通口から入った空気
は、複数個のスペーサー片の間を通過して外壁と内壁と
の間にある空気通路に入る。従って、内壁の中に配設さ
れた断熱材等がこの空気通路を通過する空気により常時
乾燥され、断熱性能の低下や壁内での結露の発生を防止
できる。
【0013】請求項2記載の発明では、上階の外壁とバ
ルコニーまたは屋根とのコーナー部に隙間が設けられ、
スペーサー片がこの隙間部分の空気通路の奥側壁に隙間
に沿って複数個取り付けられ、この複数個のスペーサー
片に架け渡されてモール材が取り付けられているから、
従来のように、上階とバルコニーまたは屋根のコーナー
部にモール材が取り付け難いということがない。
【0014】しかも、このモール材は、上端部を上階の
外壁の屋外側にシール材を介して水密に密着させ、下側
の水切り部を、この水切り部からの雨水がバルコニーま
たは屋根の上に落下する構造にして、取り付けられてい
るから、上階を伝って流れ落ちる雨水はシール材の上か
らモール材のの屋外側面上を伝って下方に流れる。又、
上階とバルコニまたは屋根との間に吹き付けた雨水はモ
ール材の表面に当たり、モール材の屋外側面上を伝って
下方に流れる。そして、このモール材の屋外側面を伝っ
て下方に流れた雨水は、モール材の下側の水切り部から
バルコニーまたは屋根の上に流れ落ちる。従って、上階
とバルコニーまたは屋根との間に隙間があったり亀裂が
発生しても、この隙間や亀裂から雨水が入らない。
【0015】更に、スペーサー片がコーナー部の隙間に
沿って複数個取り付けられ、このスペーサー片に架け渡
されたモール材が、下側の水切り部を、この水切り部か
らの雨水がバルコニーまたは屋根の上に落下する構造に
して、取り付けられて、モール材の下端とバルコニーま
たは屋根との間に外気流通口が形成されているから、コ
ーナー部の上階の外壁とバルコニーや屋根との間の外気
流通口から、複数個のスペーサー片の間を通過して上階
の外壁と内壁との間にある空気通路に空気が入る。従っ
て、内壁の中に配設された断熱材等がこの空気通路を通
過する空気により常時乾燥され、断熱性能の低下や壁内
での結露の発生を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1)図1〜図7は本発明建物をユニット建物に
適用した一実施例を示すもので、図1(イ)は上階建物
ユニットと下階建物ユニットとの隙間部分の断面を示す
説明図、(ロ)はスペーサー片とモール材を取り付けて
いる状態を示す説明図、図2は建物ユニットの骨格を示
す説明図、図3は内壁パネルを示す一部切欠説明図、図
4はスペーサー片を示すもので、(イ)は正面図、
(ロ)は側面図、図5はモール材を示すもので、(イ)
は正面図、(ロ)は側面図、図6はスペーサー取付片を
示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は側面図、(ハ)
は斜視図、図7は建物ユニットを据え付けている状態を
示す説明図である。
【0017】1は建物ユニットであり、この建物ユニッ
ト1の骨格は、図2に示すように、短辺と長辺とからな
る矩形の四隅に配置された4本の四角筒状の鋼製の柱1
1、11、11、11と、この4本の柱11の上部を短
辺と長辺に沿って連結する4本の断面コ字形の鋼製の天
井梁13、13、13、13と、4本の柱31の下部を
短辺と長辺に沿って連結する4本の断面コ字形の鋼製の
床梁12、12、12、12とからなる。
【0018】この建物ユニット1の対向する長辺の床梁
12、12に断面四角筒状の鋼製の床梁15が差し渡さ
れ、この床小梁15の上に木製の床根太16が取り付け
られ、この床根太16に床材が取り付けられて、床が形
成されている。又、対向する長辺の天井梁13、13に
木製の天井小梁17が差し渡され、この天井小梁17の
下面に天井材が取り付けられて天井が形成されている。
又、外壁等を設ける場所には、床梁12と天井梁13と
の間に間柱19が設けられ、この間柱19に外壁3と内
壁パネル2が取り付けられて壁が形成されている。そし
て、この内壁パネル2と外壁3との間には空気通路4が
形成されている。
【0019】内壁パネル2は、図3に示すように、木桟
23の外側に合板21が、又、内側に石膏ボード22が
取り付けられ、この合板21と石膏ボード22の間に断
熱材24が設けられているものである。5はスペーサー
片であり、このスペーサー片5は、図4に示すように、
断面平行四辺形の本体51と、この本体51の上部と下
部にそれぞれ設けられた押さえ部52、53と、屋内側
に設けられた突起54とからなる小片であり、断面平行
四辺形の屋内側の辺にはビス孔55が、又、ビス孔55
に相対する辺にはドライバを挿入する通孔56がそれぞ
れ設けられている。このスペーサー片5の高さ(h)は
空気通路4の幅と外壁3の厚みの合計より大きい。従っ
て、このスペーサー片5を空気通路4の奥側の合板21
に取り付けると、図1(イ)に示すように、スペーサー
片5の頂は外壁3より屋外側になる。
【0020】57はアルミニウム製のスペーサー取付片
であり、このスペーサー取付片57は、図6に示すよう
に、下部にスペーサー片5の突起53を係止させる係止
片58が設けられ、又、裏面にシール材65が取り付け
られている水平方向に長い板体であり、ほぼ中央線に沿
ってビス孔59が多数設けられている。
【0021】6はアルミニウム製のモール材であり、こ
のモール材6は、図5に示すように、上端の屋内側面に
合成ゴム製のシール材61が取り付けられ、下部にほぼ
垂直な水切り部62が設けられている水平方向に長い板
体である。このモール材6をスペーサー片5の屋外側面
にリベット65で取り付けると、図1(イ)に示すよう
に、上端部がモール材61を介して水密に密着し、水切
り部62が下階建物ユニット1の外壁3より屋外側に位
置し、モール材62の下端と内壁パネル2との間に空気
流通口Xが形成される。
【0022】7はアルミニウム製の断面J字形の水平方
向に長いガイド板である。このガイド板7はブチルテー
プ71で建物ユニット1の内壁パネル2に取り付けられ
ていて、モール材62から落下する雨水やモール材62
と下階建物ユニット1との間に吹き付けた雨水を確実に
下階建物ユニット1の外壁より屋外側に導き、上階建物
ユニット1の外壁3と下階建物ユニット1の外壁3との
間から雨水が内部に入らないようになっている。
【0023】次に、このユニット建物の施工方法および
作用について説明する。工場で、4本の柱11、11、
11、11と、この4本の柱11の上部を連結する4本
の天井梁13、13、13、13と、4本の柱11の下
部を連結する4本の床梁12、12、12、12とから
なる建物ユニット1の骨格を製造する。
【0024】次に、この建物ユニット1の対向する床梁
12、12に鋼製の床小梁15を差し渡し、この床小梁
15の上に木製の床根太16を取り付け、この床根太1
6に床材を取り付けて、床を形成する。又、対向する天
井梁12、12に木製の天井小梁17を差し渡し、この
天井小梁17の下面に天井材を取り付け天井を形成す
る。又、外壁等を設ける場所には、床梁12と天井梁1
3との間に間柱19を設け、この間柱19の両側に外壁
3と内壁パネル2を取り付けて壁を形成する。その後、
内作材、外作材、作り付け家具等を取り付けて建物ユニ
ット1を完成する。
【0025】このようにして製造した建物ユニット1を
施工現場に運搬する。予め設けられた基礎8の上に、図
7に示すように、下階建物ユニット1を吊り上げて据え
付け、この上に上階建物ユニット1を吊り上げて据え付
ける。この下階建物ユニット1の上に上階建物ユニット
1を据え付けた後、この上階建物ユニット1と下階建物
ユニット1との間から雨水が漏れないようにモール材6
を取り付け、屋根を取り付け、玄関を取り付け、各ユニ
ット間の連結部分等の仕上げを行って、ユニット建物を
完成させる。
【0026】次に、このモール材6を取り付ける施工方
法について更に詳細に説明する。先ず、図1(ロ)に示
すように、据え付けた上階建物ユニット1の外壁3と下
階建物ユニット1の外壁3との間の隙間部分の内壁パネ
ル2にブチルテープ71を貼り付け、この上にガイド板
7を貼り付け、このガイド板7の上にスペーサー取付片
57を押し付けながら、ビス75をビス孔59に通し内
壁パネル2の合板21に螺入して、ガイド板7とスペー
サー取付片57とを内壁パネル2に取り付ける。
【0027】次に、このスペーサー取付片57の係止片
58の中にスペーサー片5の突起54を挿入しながら、
スペーサー片5をスペーサー取付片57に押し付けなが
ら、ビス56をビス孔54に通し合板21に螺入してス
ペーサー片5を内壁パネル2に取り付ける。次に、スペ
ーサー片5の屋外側面にモール材6を当接させながら、
リベット65でモール材6をスペーサー片5に取り付け
る。すると、モール材6の上端部が上階建物ユニット1
の外壁3の屋外側にシール材61を介して水密に密着
し、モール材6の水切り部62が、この水切り部62か
らの雨水が下階建物ユニットの外壁の屋外側に落下する
ように、モール材6が取り付けられ、上階建物ユニット
1の外壁3と下階建物ユニット1の外壁3との間の隙間
から雨水が内部に入らないようになっている。
【0028】又、ガイド板7が取り付けられているか
ら、雨水が屋内方向に斜めに吹き付けても、外壁3と内
壁パネル2との間に入らないようになっている。このよ
うにしてモール材6を取り付けると、モール材6はスペ
ーサー片5に取り付けられているから、従来のように、
モール材6が上階建物ユニット1の外壁3や下階建物ユ
ニット1の外壁3に釘等で取り付ける必要がない。従っ
て、上階建物ユニット1の外壁3や下階建物ユニット1
の外壁3が傷まない。
【0029】更に、モール材6と下階建物ユニット1の
内壁ユニット2との間には外気流通口Xが形成されてい
るから、この外気流通口Xから入った空気は、複数個の
スペーサー片5の間を通過して外壁3と内壁パネル2と
の間の空気通路4に入るので、内壁パネル2の中に配設
された断熱材24等がこの空気通路4を通過する空気に
より常時乾燥され、断熱性能の低下や壁内での結露の発
生を防止できる。
【0030】(実施例2)図8〜図11は本発明ユニッ
ト建物の他の実施例を示すもので、図8は(イ)上階建
物ユニットと屋根ユニットとのコーナー部の断面を示す
説明図、(ロ)はスペーサー片とモール材を取り付けて
いる状態を示す説明図、図9は建物ユニットおよび屋根
ユニットを製造する手順を示す説明図、図10は建物ユ
ニットを組み立てている状態を示す一部切欠説明図、図
11は完成したユニット建物を示す正面図である。
【0031】1aは建物ユニットであり、この建物ユニ
ット1aは図2に示す方法で製造する。即ち、先ず、図
9(イ)に示すように、木材Aと合板や石膏ボード等を
(ロ)に示すように面材Bを床17aや内壁パネル2a
に組み立て、(ハ)〜(チ)に示すように、床17a、
内壁パネル2a、外壁3aに順次組み立てたり、作り付
け家具Cを据え付けたりして建物ユニット1を製造し、
(リ)に示すように、シートDを被せて保管する。尚、
内壁パネル2aは実施例1と同様に、木桟23aの外側
に合板21aが、又、内側に石膏ボード22aが取り付
けられ、この合板21aと石膏ボード22aの間に断熱
材24aが設けられている。
【0032】又、屋根ユニット9aは、(ヌ)〜(ヲ)
に示すように、木材AをトラスEに組み立て、野地板9
1aを取り付けて製造し、シートFを被せて保管する。
スペーサー片5a、スペーサー取付片57a、モール材
6a、ガイド片7aは実施例1に示したものと同じであ
るから説明を省略し、実施例1と同じ箇所は、それぞれ
の番号にaを付して説明する。
【0033】次に、このユニット建物の施工方法につい
て説明する。先ず、工場で建物ユニット1aと屋根ユニ
ット9aを図9に示す手順に従って製造する。このよう
に製造した建物ユニット1aと屋根ユニット9aを施工
現場に運搬し、図10に示すように、予め、設けられた
基礎8aの上に下階建物ユニット1aを据え付け、この
上に上階建物ユニット1aを据え付け、この上に屋根ユ
ニット9aを据え付ける。又、この下階建物ユニット1
aの隣に下階建物ユニット1aを据え付け、この上に屋
根ユニット9aを据え付ける。
【0034】すると、上階建物ユニット1aと屋根ユニ
ット9aや、上階建物ユニット1aと下階建物ユニット
1aとの間のコーナー部には隙間ができるから、この部
分にモール材6aを取り付けて、この部分から雨水が漏
れないようにしたり外気流通口Xaを形成させたり、各
ユニット間の連結部分等の仕上げを行ったり、玄関等を
取り付けたり、屋根ユニット9aの上に屋根材を葺く等
の仕上げを行うと、図11に示すようにユニット建物を
完成する。
【0035】次に、このモール材6aを取り付ける施工
方法について更に詳細に説明する。先ず、図8(ロ)に
示すように、据え付けた上階建物ユニット1aと屋根ユ
ニット9aとの間の隙間部分の内壁パネル2aにブチル
テープ71aを貼り付け、この上にガイド板7aを貼り
付け、このガイド板7aの上にスペーサー取付片57a
を押し付けながら、ビス75aをビス孔59aに通し内
壁パネル2aの合板21aに螺入して、ガイド板7aと
スペーサー取付片57aとを内壁パネル2aに取り付け
る。
【0036】次に、このスペーサー取付片57aの係止
片58aの中にスペーサー片5aの突起54aを挿入し
ながら、スペーサー片5aをスペーサー取付片57aに
押し付けながら、ビス56aをビス孔54aを通して合
板21aに螺入してスペーサー片5aを内壁パネル2a
に取り付ける。次に、スペーサー片5aの屋外側面にモ
ール材6aを当接させながら、リベット65aでモール
材6aをスペーサー片5aに取り付ける。すると、モー
ル材6aの上端部が上階建物ユニット1aの外壁3aの
屋外側にシール材61aを介して水密に密着し、モール
材6aの水切り部62aが、この水切り部62aからの
雨水がガイド板7aを経て屋根ユニット9aの上に落下
するように、モール材6aが取り付けられ、外壁3aと
屋根ユニット9aと間に隙間があったり、この間に亀裂
が入っても、外壁3aと屋根ユニット9aの境界から雨
水が入らないようになっている。
【0037】このようにモール材6aを取り付けると、
モール材6aはスペーサー片5aに架け渡されて取り付
けられているから、従来のように、上階建物ユニット1
aと屋根ユニット3aのコーナー部にモール材6aを取
り付け難いということがない。更に、スペーサー片5a
がコーナー部には外気流通口Xaが形成されるから、こ
の外気流通口Xaから入った空気は、複数個のスペーサ
ー片5aの間を通過して上階建物ユニット1aの外壁3
aと内壁パネル2aとの間お空気通路4aに入るので、
内壁パネル2aの中に配設された断熱材24aがこの空
気通路4aを通過する空気により常時乾燥され、断熱性
能の低下や壁内での結露の発生を防止できる。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、上階の外壁と
下階の外壁との間に水平方向に隙間が設けられ、スペー
サー片がこの隙間部分の空気通路の奥側壁に水平な隙間
に沿って複数個取り付けられ、この複数のスペーサー片
に架け渡されてモール材が取り付けられているから、上
階の外壁や下階の外壁が傷まない。
【0039】しかも、このモール材は、上端部を上階の
外壁の屋外側にシール材を介して水密に密着させ、下側
の水切り部を、この水切り部からの雨水が下階の屋外側
に落下する構造にして、取り付けられているから、上階
を伝って流れ落ちる雨水はシール材の上からモール材の
屋外側面上を伝って下方に流れ、このモール材の下側の
水切り部から下階の外壁より屋外側に流れ落ちる。従っ
て、上階の外壁と下階の外壁との間の隙間に雨水が入ら
ない。
【0040】更に、水平方向に短いスペーサー片が水平
な隙間に沿って複数個取り付けられ、このスペーサー片
に架け渡されたモール材が、下側の水切り部を、この水
切り部からの雨水が下階建物ユニットの外壁の屋外側に
落下する構造にして、取り付けられ、モール材の下端と
内壁との間に外気流通口が形成されているから、モール
材と下階の内壁との間の外気流通口から入った空気は、
複数個のスペーサー片の間を通過して外壁と内壁との間
にある空気通路に入る。従って、内壁の中に配設された
断熱材等がこの空気通路を通過する空気により常時乾燥
され、断熱性能の低下や壁内での結露の発生を防止でき
るので、屋内の居住性がよくなり、快適に生活できる。
【0041】請求項2記載の発明では、上階の外壁とバ
ルコニーまたは屋根とのコーナー部に隙間が設けられ、
スペーサー片がこの隙間部分の空気通路の奥側壁に隙間
に沿って複数個取り付けられ、この複数個のスペーサー
片に架け渡されてモール材が取り付けられているから、
上階とバルコニーまたは屋根のコーナー部にモール材を
簡単に取り付けることができる。
【0042】しかも、このモール材は、上端部を上階の
外壁の屋外側にシール材を介して水密に密着させ、下側
の水切り部を、この水切り部からの雨水がバルコニーま
たは屋根の上に落下する構造にして、取り付けられてい
るから、上階を伝って流れ落ちる雨水はモール材の屋外
側面上を伝い、このモール材の下側の水切り部からバル
コニーまたは屋根の上に流れ落ちる。従って、上階の外
壁とバルコニーまたは屋根との隙間や亀裂から内部に雨
水が入らない。
【0043】更に、スペーサー片がコーナー部の隙間に
沿って複数個取り付けられ、このスペーサー片に架け渡
されたモール材が、下側の水切り部を、この水切り部か
らの雨水がバルコニーまたは屋根の上に落下する構造に
して、取り付けられて、モール材の下端とバルコニーま
たは屋根との間に外気流通口が形成されているから、空
気は外気流通口から複数個のスペーサー片の間を通過し
て上階の外壁と内壁との間にある空気通路に入る。従っ
て、内壁の中に配設された断熱材等がこの空気通路を通
過する空気により常時乾燥され、断熱性能の低下が防止
でき、壁内での結露の発生を防止できるので、屋内の居
住性がよくなり、快適に生活できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明建物をユニト建物に適用した一実施例を
示すもので、(イ)は上階建物ユニットと下階建物ユニ
ットとの隙間部分の断面を示す説明図、(ロ)はスペー
サー片とモール材を取り付けている状態を示す説明図で
ある。
【図2】建物ユニットの骨格を示す説明図である。
【図3】内壁パネルを示す一部切欠説明図である。
【図4】スペーサー片を示すもので、(イ)は正面図、
(ロ)は側面図である。
【図5】モール材を示すもので、(イ)は正面図、
(ロ)は側面図である。
【図6】スペーサー片を示すもので、(イ)は正面図、
(ロ)は側面図、(ハ)は斜視図である。
【図7】建物ユニットを据え付けている状態を示す説明
図である。
【図8】本発明ユニット建物の他の実施例を示すもの
で、(イ)は上階建物ユニットと屋根ユニットとのコー
ナー部の断面を示す説明図、(ロ)はスペーサー片とモ
ール材を取り付けている状態を示す説明図である。
【図9】建物ユニットおよび屋根ユニットを製造する手
順を示す説明図である。
【図10】建物ユニットを組み立てている状態を示す一
部切欠説明図である。
【図11】完成したユニット建物を示す正面図である。
【符号の説明】
1、1a 建物ユニット 2、2a 内壁(内壁パネル) 3、3a 外壁 4、4a 空気通路 5、5a スペーサー片 57、57a スペーサー取付片 6、6a モール材 61、61a シール材 62、62a 水切り部 7、7a ガイド板 9a 屋根ユニット X、Xa 外気流通口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁と内壁との間に空気通路を備えた換
    気式の建物であって、前記上階の外壁と下階の外壁との
    間に水平方向に隙間が設けられ、水平方向に短いスペー
    サー片がこの隙間部分の空気通路の奥側壁に水平な隙間
    に沿って複数個取り付けられ、この複数個のスペーサー
    片に架け渡されて、下側に水切り部を有する水平方向に
    長いモール材が、上端部を上階の外壁の屋外側にシール
    材を介して水密に密着させ、下側の水切り部を、この水
    切り部からの雨水が下階の外壁の屋外側に落下する構造
    にして、取り付けられて、モール材下端と内壁との間に
    外気流通口が形成されていることを特徴とする建物。
  2. 【請求項2】 上階の外壁に面して屋根またはバルコニ
    ーが設けられた建物であって、前記上階の外壁とバルコ
    ニーまたは屋根とのコーナー部に隙間が設けられ、スペ
    ーサー片がこの隙間部分の空気通路の奥側壁に隙間に沿
    って複数個取り付けられ、この複数個のスペーサー片に
    架け渡されて、下側に水切り部を有する長尺体からなる
    モール材が、上端部を上階の外壁の屋外側にシール材を
    介して水密に密着させ、下側の水切り部を、この水切り
    部からの雨水がバルコニーまたは屋根の上に落下する構
    造にして、取り付けられて、モール材下端と内壁との間
    に外気流通口が形成されていることを特徴とする建物。
JP3373796A 1996-02-21 1996-02-21 建 物 Pending JPH09228501A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016102308A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 大和ハウス工業株式会社 水切構造

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JP2016102308A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 大和ハウス工業株式会社 水切構造

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