JPH07331818A - 内樋及び屋根又はバルコニーの内樋回りの防水構造 - Google Patents

内樋及び屋根又はバルコニーの内樋回りの防水構造

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JPH07331818A
JPH07331818A JP12528994A JP12528994A JPH07331818A JP H07331818 A JPH07331818 A JP H07331818A JP 12528994 A JP12528994 A JP 12528994A JP 12528994 A JP12528994 A JP 12528994A JP H07331818 A JPH07331818 A JP H07331818A
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gutter
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内樋から雨水が溢れ出る事態が万が一発生し
ても、建物内部への雨水の浸入を確実に阻止できるよう
にする。 【構成】 内樋50には防水フランジ55が設けられて
いる。この防水フランジ55は、屋内側起立板53の上
端縁から略水平に屋内側に突出し、バルコニー床の下地
を構成する床下地板21の水下側縁端部の上面にまで延
びている。この防水フランジ55の上に、防水板41が
被せられている。防水板41は、水下側の縁端部にて下
方に屈曲する水切り片41aを有し、この水切り片41
aは、内樋50内に垂下する。防水板41と防水フラン
ジ55とはコーキング材で水密に接合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内樋及び屋根又はバ
ルコニーの内樋回りの防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の工業生産化率を高める一方式とし
て、ユニット建物の方式が知られている。ユニット建物
は、例えば、特開昭55−152236号公報等に記載
されているように、一棟の建物を、予めいくつかのユニ
ットに分けて工場生産し、これらを建築現場において施
工・組立する方式の建物である。ユニット建物は、工場
生産により品質管理及びコストダウンが図られ、また、
各ユニット毎に輸送が可能であるという利点を有する他
に、施主の要望や建築現場の環境に応じてユニット同士
の隣接及び組み合わせを様々に変化させることが可能で
あることから、様々な間取りや大きさの住宅を施主に提
供できるという優れた利点を有する。ユニット建物を構
成するユニットとしては、建物の居間、食堂、寝室等の
各部屋部分を構成する部屋ユニット、建物の屋根部分を
構成する屋根ユニット、バルコニーを構成するバルコニ
ーユニット等がある(これらを総称して「建物ユニッ
ト」という)。組立は、まず、予め準備した基礎の上
に、複数の下階部屋ユニットを据え付け、相互に連結し
て下階躯体を形成し、次に、下階躯体の上部に複数の上
階部屋ユニットとバルコニーユニットとを積み重ね、相
互に連結して上階躯体を形成し、さらに、上階躯体の上
部に、対応する屋根ユニットを載置して、相互に連結す
るという施工手順で行われる。
【0003】ところで、バルコニーは、室内生活の延長
として利用できる屋外の床であるが、直下に部屋部分が
ある場合には、下階部屋ユニットの上部に載置された陸
屋根でもあるわけだから、バルコニー床の雨仕舞が不可
欠であり、従来では、実公昭57−47290号公報等
に記載されているように、バルコニー枠組に、床下地板
(屋根下地板)を屋内側から屋外側へ緩やかな流れが生
じるように傾斜状態で取り付けると共に、取り付けられ
た床下地板の上面に防水板を貼り付けることで、防水施
工がなされている。図23は、上記公報記載のものを具
体化する従来のバルコニーユニット(陸屋根ユニット)
の防水構造を示す平面図、また、図24は、図23のV
−V線に沿う断面図である。これらの図に示すように、
従来では、バルコニー床下地(陸屋根下地)に防水処置
(雨仕舞)を施す場合、構造用合板やパーティクルボー
ド等の床下地板1,1,…の上面に、まず、アスファル
トルーフィング2を敷き込み、さらに、バルコニーユニ
ットの長手方向に沿って塩化ビニル鋼板(ポリ塩化ビニ
ル金属積層板)等の防水板3,3,…を複数枚平行に並
べて貼り付け、防水板3,3間の継ぎ目(目地4)の下
側に形成される凹所5に、嵌合保持部材(キーパ)6を
収容した排水溝部材(ガター)7を嵌め込み、防水板
3,3間の目地4を、防水板3,3の上から挿入した断
面概略T字形の目地材(ジョイナ)8で塞ぎ、この目地
材8の先端を排水溝部材7内の嵌合保持部材6に嵌合固
定するようにしている。なお、通常、嵌合保持部材6、
排水溝部材7及び目地材8も、防水板3と同様に塩化ビ
ニル鋼板から形成されている。この防水構造によれば、
バルコニー床面に降り注ぐ雨水は、内樋9に集められた
後、図示せぬ竪樋内を通って下方に排出される。このと
き、もし防水板3,3間の隙間(目地4)から雨水が浸
入しても、雨水は排水溝部材7内を通って内樋9に流れ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、バ
ルコニーには、図25(a)に示すように、バルコニー
床10aの全部又は一部が下階建物A1に対して外方に
突出した突出型(カンチ型、オーバーハング型)のもの
と、図26(a)に示すように、バルコニー床10bが
下階建物A2に対して外方に突出していない非突出型の
ものとがある。しかしながら、従来のバルコニーユニッ
トにあっては、突出型であると非突出型であるとを問わ
ず、バルコニー床10a,10b(床下地板1a,1b
や防水板3a,3b)と内樋9a,9bとの間に隙間が
生じる構成となっており、しかも、この隙間は雨仕舞が
なされていないため、もしも内樋9a,9bの排水孔が
詰まったり、あるいは、何らかの理由で、内樋9a,9
bの設計降水量以上の水が流れる場合には、内樋9a,
9bから雨水Wa,Wbが溢れ出る虞がある。このよう
な事態が発生した場合、突出型のバルコニーユニットで
は、図25(b)に示すように、軒天井11aから雨垂
れが起こり、雨垂れの痕跡部分に黴等が生えて、軒天井
11aの美観を損う虞がある。一方、非突出型のバルコ
ニーユニットでは、図26(b)に示すように、室内の
天井11bから室内の床面への雨垂れとなるため、雨垂
れによる被害は前者に較べて著しく大となる。
【0005】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、内樋から雨水が溢れ出る事態が万が一生じて
も、建物内部あるいは軒天井裏への雨水の浸入を確実に
阻止することができる内樋及び屋根又はバルコニーの内
樋回りの防水構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、屋根又はバルコニーの屋外
側側縁部に沿って内付けされ、屋根面又はバルコニー床
面を流れる雨水を受けて排水孔に導く内樋であって、該
内樋は、断面凹状の樋本体の長手方向に沿い、かつ、該
樋本体の屋内側起立部の上端縁から略水平に屋内側に突
出して、屋根面板部又はバルコニー床の下地を構成する
下地板の水下側縁端部の上面にまで延びる防水フランジ
を有してなることを特徴としている。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の内樋であって、上記樋本体が、長手方向に沿う屋外
側起立部の上端縁が、水下部における屋根面又はバルコ
ニー床面よりも高く設定される一方、屋内側起立部の上
端縁が上記屋根面又はバルコニー床面よりも僅かに低く
設定されていることを特徴としている。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の内樋であって、上記樋本体の屋外側起立部には、上
記屋根面又はバルコニー床面と略同レベルの位置にオー
バフロー孔が穿設されていることを特徴としている。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項1,
2又は3記載の内樋であって、上記防水フランジが、上
記屋根面板部又はバルコニー床にあって当該屋根面板部
又はバルコニー床の奥行き方向に沿い、かつ、互いに所
定の距離を隔てて配設される複数の排水溝部材のそれぞ
れの水下側端部を受ける断面凹状の複数の溝受け部を有
してなることを特徴している。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項1,
2又は3記載の内樋が屋外側側縁部に内付けされている
屋根又はバルコニーの当該内樋回りの防水構造であっ
て、上記内樋の防水フランジが、上記下地板と、下地板
の上面を防水被覆する防水板との間に密着状態に挟着さ
れ、上記防水板は、上記屋根面板部又はバルコニー床の
水下側端縁にて屈曲されて内樋内に垂下されていること
を特徴としている。
【0011】また、請求項6記載の発明は、請求項4記
載の内樋が屋外側側縁部に内付けされている屋根又はバ
ルコニーの当該内樋回りの防水構造であって、上記内樋
の防水フランジのうち、上記溝受け部を除くフランジ部
分が、屋根又はバルコニーの奥行き方向に直交する方向
に並設された複数枚の下地板と、それぞれの下地板の上
面を防水被覆する複数枚の防水板との間に密着状態に挟
着され、複数の上記溝受け部が、下地板間の隙間にそれ
ぞれ嵌め込まれ、さらに、各溝受け部に上記排水溝部材
の水下側端部が密着状態に載置固定され、上記防水板
は、上記屋根面板部又はバルコニー床の水下部端縁にて
屈曲されて上記内樋内に垂下されている一方、上記排水
溝部材も、上記水下部端縁にて屈曲されて上記内樋内に
垂下されていることを特徴としている。
【0012】また、請求項7記載の発明は、屋外側側縁
部に沿う内樋取付部回りに防水シートが敷き込まれ、該
防水シートの上に請求項1,2又は3記載の内樋が取り
付けられている屋根又はバルコニーの当該内樋回りの防
水構造であって、上記防水シートが、屋根面板部又はバ
ルコニー床の下地を構成する下地板の水下部上面にまで
延長して敷き込まれ、上記内樋の防水フランジが、上記
下地板と、下地板の上面を防水被覆する防水板との間に
上記防水シートを介して密着状態に挟着され、上記防水
板は、上記屋根面板部又はバルコニー床の水下側端縁に
て屈曲されて上記内樋内に垂下されていることを特徴と
している。
【0013】また、請求項8記載の発明は、屋外側側縁
部に沿う内樋取付部回りに防水シートが敷き込まれ、該
防水シートの上に請求項4記載の内樋が取り付けられて
いる屋根又はバルコニーの当該内樋回りの防水構造であ
って、屋根面板部又はバルコニー床の水下部下地が、屋
根又はバルコニーの奥行き方向に直交する方向に並設さ
れた複数枚の上側下地板と単数又は複数枚の下側下地板
との上下2枚重ねからなり、上記防水シートが、上記下
側下地板の上面にまで延長して敷き込まれ、かつ、上側
下地板と下側下地板とによって密着状態に挟着され、上
記内樋の防水フランジのうち、上記溝受け部を除くフラ
ンジ部分が、複数の上側下地板と、それぞれの上側下地
板の上面を防水被覆する複数枚の防水板との間に密着状
態に挟着され、複数の上記溝受け部が、上側下地板間の
隙間にそれぞれ嵌め込まれ、さらに、各溝受け部に上記
排水溝部材の水下側端部が密着状態に載置固定され、上
記防水板は、上記屋根面板部又はバルコニー床の水下部
端縁にて屈曲されて上記内樋内に垂下されている一方、
上記排水溝部材も、上記水下部端縁にて屈曲されて上記
内樋内に垂下されていることを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1記載の内樋には、その長手方向に沿っ
て防水フランジが設けられていて、この防水フランジ
は、樋本体の屋内側起立部の上端縁から屋根面板部又は
バルコニー床の水下部側にまで延びている。上記防水フ
ランジは、内樋の取付時、例えば、屋根面板部又はバル
コニー床の下地板とその上の防水板との間にコーキング
材(水密材)等の助けも借りて密着状態に挟着される
(請求5記載の防水構造)。それ故、請求項1記載の内
樋によれば、屋根面板部又はバルコニー床の水下部と内
樋との間を確実に水密にできるので(請求5記載の防水
構造)、万が一、雨水が内樋から溢れ出る事態が生じて
も、屋根面板部又はバルコニー床の水下部と内樋との間
から建物内に雨水が浸入するのを防止できる。
【0015】ここで、樋本体の屋外側起立部の上端縁
を、水下部における屋根面又はバルコニー床面よりも高
く設定しておけば(請求項2記載の内樋)、内樋の屋外
側起立部と壁パネルとの間から建物内に雨水が浸入する
のを防止できる。この場合において、屋外側起立部の所
定の部位、好適には、屋根面又はバルコニー床面と略同
レベルの位置にオーバフロー孔を設けておけば(請求項
3記載の内樋)、溢れ出る雨水を排出できる。
【0016】また、予め、内樋取付部回りに防水シート
を敷き込み、敷き込んだ防水シートの上に請求項1,2
又は3記載の内樋を取り付けると共に、内樋の防水フラ
ンジを、下地板と防水板との間に上記防水シートを介し
て密着状態に挟着するようにすれば、内樋回りの防水構
造が2重となり、防水性能の向上が一段と確実に図られ
る(請求項7記載の防水構造)。
【0017】また、請求項4記載の内樋の防水フランジ
には、複数の排水溝部材を受ける断面凹状の複数の溝受
け部が設けられている。それ故、屋根又はバルコニーの
奥行き方向に直交する方向に複数枚の下地板が並設さ
れ、各下地板の上面には防水板が貼り付けられ、下地板
間の隙間には排水溝部材が嵌め込まれて構成される様式
の屋根面板部又はバルコニー床の水下部に、請求項4記
載の内樋を適用すれば、コーキング材等の助けも借り
て、水下部と内樋とを確実に結合でき、隈なく水密化で
きるので(請求6記載の防水構造)、万が一、雨水が樋
からオーバフローするような事態が生じても、水下部と
内樋との間から建物内に雨水が浸入するのを防止でき
る。
【0018】また、予め、内樋取付部回りに防水シート
を敷き込み、敷き込んだ防水シートの上に請求項4記載
の内樋を取り付けるようにしても良い。この場合におい
て、屋根面板部又はバルコニー床の水下部下地を、複数
枚の上側下地板と単数又は複数枚の下側下地板との上下
2枚重ねの構造とし、上記防水シートを、下側下地板の
上面にまで延長して敷き込んで、上側下地板と下側下地
板とで密着状態に挟着させ、内樋の防水フランジのう
ち、上記溝受け部を除くフランジ部分を、複数枚の上側
下地板と、これらの上面の複数枚の防水板とで密着状態
に挟着し、複数の溝受け部を、上側下地板間の隙間にそ
れぞれ嵌め込み、さらに、各溝受け部に上記排水溝部材
の水下側端部を密着状態に載置固定するようにすれば、
内樋回りの防水構造が2重となり、排水溝部材と溝受け
部との間の防水構造も確実完全となるので、防水性能の
向上が一段と確実に図られる(請求項8記載の防水構
造)。
【0019】なお、防水板や排水溝部材の水下側端縁部
を折曲して内樋内に垂下させるようにすれば、水切りが
良好となる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例の適用によるバルコニー
B1の構成を分解して示す分解斜視図、図2は同バルコ
ニーB1の平面図、図3は、図2のX−X矢視方向から
見た内樋回りの垂直断面図、図4は、図2のY−Y矢視
方向から見た内樋回りの垂直断面図、また、図5は、図
2のZ−Z矢視方向から見た垂直断面図である。この例
のバルコニーB1は、非突出型のバルコニーユニットと
して、部屋ユニットとは別に、予め工場で略完成品に近
い状態に組み立てられた後、建築現場に輸送されて、下
階部屋ユニットAの上部に据付固定されたもので、隣接
する上階部屋ユニットCにも連結された後、雨仕舞の施
工を完結させてなっている。すなわち、上記バルコニー
B1は、床骨組20や壁骨組30等の構造体に床下地板
21,21,…や壁パネル31,31,…が貼り付けら
れて概略構成され、さらに、防水板41,41,…、排
水溝部材(ガター)42,42,…、目地材(ジョイ
ナ)43,43,…、嵌合保持部材(キーパ)44,4
4,…、アスファルトルーフィング45及び内樋50等
の雨仕舞部材も取り付けられて防水処理がなされてい
る。上記床骨組20は、図1に示すように、溝形鋼から
なる長短各2本の床大梁22,22,…が四周に配され
て長方形の外枠とされ、さらに、桁側(長辺側)の床大
梁22,22間には複数の小梁23,23,…が架け渡
されて長方形の床枠組が構成され、この床枠組の上面
に、木製の床根太24,24,…が小梁23,23,…
と直交する状態に取り付けられて構成されている。
【0021】ここで、説明の都合上、バルコニーの防水
構造をバルコニー床の防水構造と、内樋回りの防水構造
とに分けて説明する。まず、バルコニー床の防水構造か
ら説明する。床骨組20の上には、図1に示すように、
パーティクルボード等の床下地板21,21,…が、バ
ルコニーB1の桁方向(長手方向)Lに沿って複数枚平
行に並べられた状態で、図3に示すように、床根太2
4,24,…の上面に釘打ちされて固定されている。こ
こで、図5に示すように、バルコニーB1の桁方向Lに
隣接する床下地板21,21間には、これらの側縁部間
にバルコニーB1の妻方向(奥行き方向)Hに沿う隙間
G,G,…が形成されている。床下地板21,21,…
の上面及びこれらの間の隙間G,G,…には、同図に示
すように、2次(下部)防水層として、アスファルトル
ーフィング45が敷き込まれている。各隙間G内には、
アスファルトルーフィング45による凹所が形成され、
この凹所に、隙間Gに浸入した雨水を導くための断面凹
状の排水溝部材42,42,…が嵌め込まれている。各
排水溝部材42には、目地材43を受け止める嵌合保持
部材44が収容されている。
【0022】各排水溝部材42は、底の浅い溝形の本体
421の幅方向の両側縁に、両側の床下地板21,21
の側縁部上に載るフランジ422,422が形成された
もので、また、各嵌合保持部材44は、排水溝部材42
の本体421内に遊びを持って収容される大きさのもの
で、目地材43の先端を受け入れる上を向いた嵌合凹部
441を有している。各嵌合保持部材44は、塩化ビニ
ル鋼板を折曲癖付けして形成されたもので、バネ性を付
与されている。アスファルトルーフィング45の上面に
は、塩化ビニル鋼板等の防水板41,41,…が、床下
地板21,21,…の1枚1枚に重なるように、かつ、
幅方向の側縁部が排水溝部材42,42の上に位置する
ようにして貼り付けられている。各防水板41は、ブチ
ルゴム等のコーキング材(水密材)でアスファルトルー
フィング45及び排水溝部材42,42のフランジ42
2,422に水密状態に接着されて1次(上部)防水層
を構成する。
【0023】防水板41,41の各目地(隙間)Mに
は、塩化ビニル鋼板製の目地材43が当てがわれてい
る。各目地材43は断面略T字形のもので、下面中央に
嵌合保持部材44の嵌合凹部441に嵌合固定されるバ
ネ性を有した嵌合突起431を有しており、これによ
り、防水板41,41の目地Mが封じられている。防水
板41,41,…と防水板41,41の目地材43,4
3,…とでこの例のバルコニー防水床面が構成されてい
る。なお、このバルコニー防水床面は、小梁23,2
3,…が桁側の床大梁22,22間に傾斜状態に架け渡
されることにより、屋内側から屋外側へ緩やかな流れが
生じるように取り付けられている。
【0024】次に、内樋回りの防水構造について説明す
る。図6は、この例に用いられる内樋の構成を示す図で
あり、同図(a)は平面図、同図(b)は一部斜視図、
同図(c)は右側面図、同図(d)及び同図(e)は断
面図、また、図7乃至図10は内樋回りの防水施工手順
を示す図である。バルコニーB1の桁方向Lに沿う屋外
側側縁部には、図7(a),(b)に示すように、内樋
50を外部から見えないように収納する樋受け部60が
設けられており、この樋受け部60は、壁パネル31と
最外側の床根太24aと床骨組20とで箱形に画成され
てなっている。内樋50は、バルコニー床面を流れる雨
水を受けて排水孔に導くためのもので、図6に示すよう
に、長尺の底板51と、この底板の長辺側及び短辺側の
輪郭縁にそれぞれ屈曲立設された屋外側起立板52、屋
内側起立板53、端部起立板54,54と、屋内側起立
板53の上端縁から略水平に屋内側に突出し、かつ、床
下地板21,21,…の水下部上面にまで延びる防水フ
ランジ55とから構成され、底板51には排水孔(樋落
とし口)56が設けられている。なお、この例において
は、内樋50も塩化ビニル鋼板製のものが用いられてい
る。
【0025】上記防水フランジ55は、床下地板21,
21間の隙間G,G,…に嵌め込まれた排水溝部材4
2,42,…の水下側の端部を受ける断面凹状の複数の
溝受け部57,57,…を有し、これらの溝受け部5
7,57,…は、排水溝部材42から隣の排水溝部材4
2までの距離に相当する所定の距離を互いに隔てて設け
られている。また、屋外側起立板52は、その上端縁が
水下部におけるバルコニー床面(防水板41,41,…
の上面)よりも高く設定されている一方、屋内側起立板
53は、その上端縁がバルコニー床面よりも僅かに低く
設定されている。
【0026】防水フランジ55の上には防水板41,4
1,…が被せられていて、防水フランジ55の樋受け部
57,57,…には、排水溝部材42,42,…の水下
側端部が載置されている。そして、防水フランジ55と
防水板41,41,…との間、及び樋受け部57,5
7,…と排水溝部材42,42,…との間は、ブチルゴ
ム等のコーキング材で水密状態に塞がれている。ここ
で、防水板41,41,…は、水下部側の端縁部が内樋
50内に折曲垂下されて水切り片41a,41a,…と
なっている一方、排水溝部材42,42,…も、水下側
端縁部が内樋50内に折曲垂下されて水切り片42a,
42a,…となっている。また、目地材43,43,…
も、水下部側の端縁部が内樋50内に折曲垂下されて水
切り片となっている。
【0027】次に、図7乃至図10を参照して、この例
の防水施工手順について述べる。まず、工場において、
バルコニーユニットを生産する際に、内樋50、アスフ
ァルトルーフィング45、排水溝部材42,42,…ま
での雨仕舞部材を取り付けておく(図7及び図8)。次
に、上記構成のバルコニーユニットを現地に搬入し、所
定の組み付け場所に設置した後、排水溝部材42,4
2,…内に嵌合保持部材44,44,…を収容し(図
9)、次いで、アスファルトルーフィング45の上に防
水板41,41,…をコーキング材で貼り付ける(図1
0)。次に、防水板41,41の各目地Mに、嵌合保持
部材44の嵌合凹部441の位置を合わせ、この状態
で、目地材43で防水板41,41の目地Mを塞ぎ、こ
の目地材43の下面の嵌合突起431を嵌合保持部材4
4の嵌合凹部441に嵌合固定する(図5)。これによ
り、防水板41,41の目地Mを封じることができる。
【0028】このように、この例の構成によれば、内樋
50の屋内側起立板53の上端縁からバルコニー床の水
下部にまで延びる防水フランジ55が備えられているの
で、バルコニー床の水下部と内樋50との間を水密状態
に塞ぐことができる。それ故、万が一、雨水が内樋50
から溢れ出る事態が生じても、水下部と内樋50との間
から建物内に雨水が浸入するのを防止できる。また、屋
外側起立板52の上端縁が、水下部床面よりも高く設定
されているため、内樋50の屋外側起立板52と壁パネ
ル31との間から建物内に雨水が浸入するのを防止でき
る。
【0029】なお、上述の第1実施例の変形例として、
排水孔(樋落とし口)56の詰まり対策として、屋外側
起立板53の所定の部位、好適には、バルコニー床面と
略同レベルの位置に図示せぬオーバフロー孔を設けてお
けば、溢れ出る雨水を外部に排出できる。また、樋受け
部60と内樋との間に2次防水処理層としてアスファル
トルーフィングを介挿させても良い。この場合におい
て、アスファルトルーフィングを樋受け部60から床下
地板21の水下部上面にまで敷き込んで、内樋50の防
水フランジ55と床下地板21との間にも2次防水処理
層を設ければ、さらに、防水性能を向上させることがで
きる。
【0030】◇第2実施例 次に、この発明の第2実施例について説明する。図11
は、この発明の第2実施例の適用によるバルコニーB2
の構成を示す分解斜視図、図12は同バルコニーB2の
平面図、図13は、図12のX'−X'矢視方向から見た
内樋回りの垂直断面図、また、図14は、図12のY'
−Y'矢視方向から見た内樋回りの垂直断面図である。
この例によるバルコニーB2の内樋回りの防水構造が、
第1実施例によるバルコニーB1のそれと大きく異なる
ところは、バルコニー床の水下部下地を下側下地板71
と上側下地板72,72,…との上下2枚重ねにすると
共に、樋受け部61と内樋50との間、及び下側下地板
71と上側下地板72,72,…との間に2次防水処理
層としてアスファルトルーフィング46を介挿させた点
である。なお、第2実施例の各図において、第1実施例
と同一の構成各部については、同一の符号を付してその
説明を簡略化する。
【0031】すなわち、この例のバルコニーB2は、床
骨組70や壁骨組30等の構造体に下側下地板71、上
側下地板72,72…、床下地板73,73,…や壁パ
ネル31,31,…が貼り付けられて概略構成され、さ
らに、防水板41,41,…、排水溝部材(ガター)4
2,42,…、目地材(ジョイナ)43,43,…、嵌
合保持部材(キーパ)44,44,…、アスファルトル
ーフィング46,47及び内樋50等の雨仕舞部材も取
り付けられて防水処理がなされている。上記床骨組70
は、図11に示すように、床枠組が、床大梁22,2
2,…、及び小梁23,23,…からなる点で第1実施
例と同一であるが、床枠組の上面に、通常の床根太2
4,24,…の他、水下床根太80,80も設けられて
いる点で第1実施例と異なっている。水下床根太80,
80の設置は、水下部における床下地板を2重構造とし
たことと関係している。
【0032】ここで、説明の都合上、水下部を含まない
バルコニー床の防水構造と、水下部を含む内樋回りの防
水構造とに分けて説明する。まず、水下部を含まないバ
ルコニー床の防水構造から説明する。床骨組70の樋受
け部及び水下部を含まない領域の上には、図11に示す
ように、パーティクルボード等の床下地板73,73,
…が、バルコニーB2の桁方向(長手方向)Lに沿って
複数枚平行に並べられた状態で、図13に示すように、
床根太24,24,…の上面に釘打ちされて固定されて
いる。これらの床下地板73,73,…は、上述の第1
実施例における床下地板21,21,…と同一幅(桁方
向寸法同一)で同一厚さであるが、水下部までは延設さ
れていない点で、第1実施例のものよりも、短小であ
る。
【0033】床下地板73,73,…の上面及び床下地
板間の隙間には、2次防水層として、アスファルトルー
フィング47が敷き込まれている。各隙間内には、アス
ファルトルーフィング47による凹所が形成され、この
凹所に、嵌合保持部材44を収容した排水溝部材42,
42,…が嵌め込まれている(図19乃至図21)。ア
スファルトルーフィング47の上面には、塩化ビニル鋼
板等の防水板41,41,…が、床下地板73,73,
…の1枚1枚に重なるように、かつ、幅方向の側縁部が
排水溝部材42,42の上に位置するようにして貼り付
けられている(図11及び図22)。各防水板41は、
コーキング材でアスファルトルーフィング47及び排水
溝部材42,42のフランジに水密状態に接着されて1
次防水層を構成する。防水板41,41の各目地Mは、
塩化ビニル鋼板製の目地材43によって封じられてい
る。
【0034】次に、水下部を含む内樋回りの防水構造に
ついて説明する。この例の水下部には、図13及び図1
4に示すように、水下部でない領域の床根太24,2
4,…よりも下地板1枚分の厚さ程、背の低い一対の水
下床根太80,80が、内樋50の横幅程度の間隔を保
持して平行に取り付けられている。これら一対の水下床
根太80,80は、最外側の床根太と最外側から2番目
の床根太とが相対向する関係ともなっている。そして、
最外側の床根太である一方の水下床根太80によって、
樋受け部61が画成され、他方の水下床根太80は、最
外側から3番目の床根太である通常の床根太24と相互
に当接されて段差部を形成する。
【0035】一対の水下床根太80,80間には、パー
ティクルボード等の下側下地板71が載置固定されてい
る。この下側下地板71は、バルコニーB2の桁方向L
に長い1枚板(図11)であり、その屋内側側面を上述
の段差部を構成する通常の床根太24の側面に当てがっ
た状態では、その屋外側側面が、最外側の水下床根太8
0の屋外側側面と略面一になるようにその幅寸法が設定
されている(図13)。同時に、下側下地板71の上面
と、段差部を構成する上述の床根太24の上面とが略面
一になるようにその厚さ寸法が設定されている(同
図)。
【0036】下側下地板71の上面には、アスファルト
ルーフィング46が敷き込まれていて、このアスファル
トルーフィング46の上には、図11及び図13に示す
ように、パーティクルボード等の上側下地板72,7
2,…が、バルコニーB2の桁方向Lに沿って複数枚平
行に並べられた状態で載置固定されている。ここで、各
上側下地板72は、その妻方向(奥行き方向)Hの寸法
が、下側下地板71と同一に設定され、また、桁方向L
の寸法及び厚さが、床下地板73と同一に設定されてい
る。そして、図11に示すように、床下地板73と上側
下地板72とが、妻方向Hに重合され、あたかも1枚の
床下地板かのように配置されている。それ故、排水溝部
材42,42,…が、互いに同一直線上にある床下板7
3,73の隙間と上側下地板72,72の隙間とに嵌め
込まれている。
【0037】アスファルトルーフィング46は、2次防
水処理層として、内樋50の屋外側起立板52の上端に
相当する部位から下側下地板71の上面に充分及ぶ広い
範囲にわたり、必要に応じて、コーキング材も使用しつ
つ、敷き込まれている。内樋50は、その防水フランジ
55が、上側下地板72,72,…の上面に載置された
状態で、アスファルトルーフィング46が敷き込まれた
樋受け部61の中に嵌合状態に収納されている。
【0038】防水フランジ55の上には防水板41,4
1,…が被せられていて、防水フランジ55の樋受け部
57,57,…には、排水溝部材42,42,…の水下
側端部が載置されている。そして、防水フランジ55と
防水板41,41,…との間、及び樋受け部57,5
7,…と排水溝部材42,42,…との間は、コーキン
グ材で水密状態に塞がれている。ここで、防水板41,
41,…は、水下部側の端縁部が内樋50内に折曲垂下
されて水切り片41a,41a,…となっている一方、
排水溝部材42,42,…も、水下側端縁部が内樋50
内に折曲垂下されて水切り片42a,42a,…となっ
ている。また、目地材43,43,…も、水下部側の端
縁部が内樋50内に折曲垂下されて水切り片となってい
る。
【0039】次に、図15乃至図22を参照して、この
例のバルコニー床の防水施工手順について述べる。図1
5は、工場において略完成品に近い状態にまで組み立て
られた防水処理前のバルコニーユニットを示し、通常の
床下地材73,73,…と、水下部の下側下地材71ま
でが取り付けられていて、通常の床下地材73,73,
…と、水下部の下側下地材71との間に段差が生じてい
る。屋外側側縁部には、樋受け部61も画成されてい
て、この樋受け部61の下面には、内樋61と図示せぬ
竪樋をつなぐための図示せぬ呼樋が取り付けられてい
る。このような構成において、まず、樋受け部61にア
スファルトルーフィング46を敷き込む(図16)。こ
の際、このアスファルトルーフィング46が、水下部の
下側下地材71の上面にまで途切れなく充分かけわたる
ようにする(同図)。この後、内樋50を樋受け部61
内に収納し、その排水孔56と図示せぬ呼樋の上部開口
部とを連結する(図17)。
【0040】次に、上側下地板72,72,…の屋外側
縁端部を、下側下地板71(厳密には、下側下地板71
上のアスファルトルーフィング46)と内樋50の防水
フランジ55との間の隙間に斜め上から挿入しつつ、下
側下地板(厳密には、アスファルトルーフィング46)
の上に重ねる。そして、各上側下地板72を、左右にス
ライドさせながら、その屋内側端面を床下地板73の屋
外側端面に重合させる(図18)。次に、アスファルト
ルーフィング47を、床下地板73,73,…と上側下
地板72,72,…との上に、切れ目なくかけ(図1
9)、このとき、床下地板73,73の隙間から上側下
地板72,72の隙間にかけて連続的直線的に形成され
たアスファルトルーフィング47の凹所に排水溝部材4
2,42,…を嵌め込む(図20)。そして、嵌め込ん
だ排水溝部材42,42,…を隙間内でスライドさせ
て、水下側の水切り片42a,42a,…を内樋50の
屋内側起立板53に内樋50内から近接対向する状態に
垂下させる(図20)。このとき、各排水溝部材42
と、これを受ける防水フランジ55の溝受け部57との
間に隙間が生じないようにコーキング材を充填して水密
にする。ここまでが、工場での作業である。
【0041】次に、上記構成のバルコニーユニットを現
地に搬入し、所定の組み付け場所に設置した後、排水溝
部材42,42,…内に嵌合保持部材44,44,…を
収容した(図21)後、アスファルトルーフィング47
の上面に、防水板41,41を、その幅方向の側縁部が
排水溝部材42,42の上に位置するようにして被せ
る。そして、各防水板41を妻方向Hにスライドさせ
て、水下側の水切り片41aを内樋50の屋内側起立板
53に内樋50内から近接対向する状態に垂下させる
(図22)。このとき、各防水板41と、これを受ける
防水フランジ55との間に隙間が生じないようにコーキ
ング材を充填して水密にする。次に、防水板41,41
の各目地Mに、嵌合保持部材44の嵌合凹部の位置を合
わせ、この状態で、目地材で防水板41,41の目地M
を塞ぎ、この目地材の下面の嵌合突起を嵌合保持部材4
4の嵌合凹部に嵌合固定する。これで、バルコニー床の
防水施工が完結する。
【0042】このように、この例の構成によれば、内樋
50に第1実施例と同一構成の防水フランジが備えられ
ているので、上述の第1実施例で述べたと同一の効果を
得ることができる。加えて、内樋の下から水下部の下に
わたる広い範囲に、2次防水層としてのアスファルトル
ーフィングが敷き込まれているので、防水板と内樋(防
水フランジ)との間、又は排水溝部材と内樋(溝受け
部)との間にコーキング切れ等が生じた場合でも、漏水
を一段と確実に防止できる。
【0043】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、2次防水
処理層は、アスファルトルーフィングに限らず、他の防
水シートでも良い。コーキング材もブチルゴムに限定さ
れない。また、上述の実施例では、内樋の設置(図1
7)後に、上側下地材を取り付ける(図18)場合につ
いて述べたが、これに代えて、上側下地材取付後に、内
樋を設置するようにしても勿論良い。また、上述の実施
例では、内樋、アスファルトルーフィング、排水溝部材
までを工場取付としたが、任意の雨仕舞部材を工場取付
とするか現地施工とするかは状況に応じて任意である。
この発明は、バルコニーに限らず、陸屋根にも適用でき
る。また、単一の防水板を用いる場合、あるいは目地の
隙間が生じない防水構造の場合には、防水フランジの溝
受け部を省略することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、屋根面板部又はバルコニー床の水下部と内樋と
の間を防水フランジで封じることができる。それ故、万
が一、雨水が内樋から溢れ出る事態が生じても、上記水
下部と内樋との間から建物内に雨水が浸入するのを防止
できる。加えて、内樋の下から水下部の下にわたる広い
範囲に、2次防水層としてのアスファルトルーフィング
を敷き込むようにすれば、屋根面板部又はバルコニー床
の水下部と内樋との間の防水処理に何らかの不都合が発
生した場合でも、漏水を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の適用によるバルコニー
の構成を分解して示す分解斜視図である。
【図2】同バルコニーの構成を示す平面図である。
【図3】図2のX−X矢視方向から見た内樋回りの防水
構造を示す断面図である。
【図4】図2のY−Y矢視方向から見た内樋回りの防水
構造を示す断面図である。
【図5】図2のZ−Z矢視方向から見た垂直断面図であ
る。
【図6】同実施例に用いられる内樋の構成を示す図で、
同図(a)は平面図、同図(b)は一部斜視図、同図
(c)は右側面図、また、同図(d)及び同図(e)は
断面図である。
【図7】同実施例における内樋回りの防水施工手順を示
す図である。
【図8】同実施例における内樋回りの防水施工手順を示
す図である。
【図9】同実施例における内樋回りの防水施工手順を示
す図である。
【図10】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示す図である。
【図11】この発明の第2実施例の適用によるバルコニ
ーB2の構成を分解して示す分解斜視図である。
【図12】同バルコニーの構成を示す平面図である。
【図13】図12のX'−X'矢視方向から見た内樋回り
の垂直断面図である。
【図14】図12のY'−Y'矢視方向から見た内樋回り
の垂直断面図である。
【図15】略完成品に近い状態にまで組み立てられた防
水処理前のバルコニーユニットの樋取付部回りを示す斜
視図である。
【図16】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示し、樋取付部等にアスファルトルーフィングを敷き込
む様子を示す図である。
【図17】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示し、内樋が樋受け部内に設置された状態を示す図であ
る。
【図18】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示し、上側下地板を下側下地板の上に重ね置く様子を示
す図である。
【図19】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示し、床下地板等の上にアスファルトルーフィングを敷
き込む様子を示す図である。
【図20】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示し、嵌合保持部材を取り付ける様子を示す図である。
【図21】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示し、各排水溝部材の溝内に嵌合保持部材を収容する様
子を示す図である。
【図22】同実施例における内樋回りの防水施工手順を
示し、防水板を被せた状態を示す図である。
【図23】従来のバルコニーユニットの防水構造を示す
平面図である。
【図24】図23のV−V線に沿う断面図である。
【図25】従来技術の説明に供する図である。
【図26】従来技術の説明に供する図である。
【符号の説明】
B1,B2 バルコニー 21,73 床下地板(下地板) 24a 最外側の床根太 41 防水板 41a 防水板の水切り片 42 排水溝部材 42a 排水溝部材の水切り片 45,46,47 アスファルトルーフィング(防
水シート) 50 内樋 52 屋外側起立板(屋外側起立部) 53 屋内側起立板(屋内側起立部) 55 防水フランジ 56 排水孔 57 溝受け部 60,61 樋受け部(内樋取付部) 71 下側下地板 72 上側下地板 80 水下床根太

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根又はバルコニーの屋外側側縁部に沿
    って内付けされ、屋根面又はバルコニー床面を流れる雨
    水を受けて排水孔に導く内樋であって、 該内樋は、断面凹状の樋本体の長手方向に沿い、かつ、
    該樋本体の屋内側起立部の上端縁から略水平に屋内側に
    突出して、屋根面板部又はバルコニー床の下地を構成す
    る下地板の水下側縁端部の上面にまで延びる防水フラン
    ジを有してなることを特徴とする内樋。
  2. 【請求項2】 前記樋本体は、長手方向に沿う屋外側起
    立部の上端縁が水下部における屋根面又はバルコニー床
    面よりも高く設定される一方、屋内側起立部の上端縁が
    前記屋根面又はバルコニー床面よりも僅かに低く設定さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の内樋。
  3. 【請求項3】 前記樋本体の屋外側起立部には、前記屋
    根面又はバルコニー床面と略同レベルの位置にオーバフ
    ロー孔が穿設されていることを特徴とする請求項2記載
    の内樋。
  4. 【請求項4】 前記防水フランジは、前記屋根面板部又
    はバルコニー床にあって当該屋根面板部又はバルコニー
    床の奥行き方向に沿い、かつ、互いに所定の距離を隔て
    て配設される複数の排水溝部材のそれぞれの水下側端部
    を受ける断面凹状の複数の溝受け部を有してなることを
    特徴とする請求項1,2又は3記載の内樋。
  5. 【請求項5】 請求項1,2又は3記載の内樋が屋外側
    側縁部に内付けされている屋根又はバルコニーの当該内
    樋回りの防水構造であって、 前記内樋の防水フランジが、前記下地板と、下地板の上
    面を防水被覆する防水板との間に密着状態に挟着され、
    前記防水板は、前記屋根面板部又はバルコニー床の水下
    側端縁にて屈曲されて前記内樋内に垂下されていること
    を特徴とする屋根又はバルコニーの内樋回りの防水構
    造。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の内樋が屋外側側縁部に内
    付けされている屋根又はバルコニーの当該内樋回りの防
    水構造であって、 前記内樋の防水フランジのうち、前記溝受け部を除くフ
    ランジ部分が、前記屋根又はバルコニーの奥行き方向に
    直交する方向に並設された複数枚の下地板と、それぞれ
    の下地板の上面を防水被覆する複数枚の防水板との間に
    密着状態に挟着され、 複数の前記溝受け部が、下地板間の隙間にそれぞれ嵌め
    込まれ、さらに、各溝受け部に前記排水溝部材の水下側
    端部が密着状態に載置固定され、 前記防水板は、前記屋根面板部又はバルコニー床の水下
    部端縁にて屈曲されて前記内樋内に垂下されている一
    方、前記排水溝部材も、前記水下部端縁にて屈曲されて
    前記内樋内に垂下されていることを特徴とする屋根又は
    バルコニーの内樋回りの防水構造。
  7. 【請求項7】 屋外側側縁部に沿う内樋取付部回りに防
    水シートが敷き込まれ、該防水シートの上に請求項1,
    2又は3記載の内樋が取り付けられている屋根又はバル
    コニーの当該内樋回りの防水構造であって、 前記防水シートが、屋根面板部又はバルコニー床の下地
    を構成する下地板の水下部上面にまで延長して敷き込ま
    れ、 前記内樋の防水フランジが、前記下地板と、下地板の上
    面を防水被覆する防水板との間に前記防水シートを介し
    て密着状態に挟着され、前記防水板は、前記屋根面板部
    又はバルコニー床の水下側端縁にて屈曲されて前記内樋
    内に垂下されていることを特徴とする屋根又はバルコニ
    ーの内樋回りの防水構造。
  8. 【請求項8】 屋外側側縁部に沿う内樋取付部回りに防
    水シートが敷き込まれ、該防水シートの上に請求項4記
    載の内樋が取り付けられている屋根又はバルコニーの当
    該内樋回りの防水構造であって、 屋根面板部又はバルコニー床の水下部下地が、屋根又は
    バルコニーの奥行き方向に直交する方向に並設された複
    数枚の上側下地板と単数又は複数枚の下側下地板との上
    下2枚重ねからなり、 前記防水シートが、前記下側下地板の上面にまで延長し
    て敷き込まれ、かつ、上側下地板と下側下地板とによっ
    て密着状態に挟着され、 前記内樋の防水フランジのうち、前記溝受け部を除くフ
    ランジ部分が、複数の前記上側下地板と、それぞれの上
    側下地板の上面を防水被覆する複数枚の防水板との間に
    密着状態に挟着され、 複数の前記溝受け部が、上側下地板間の隙間にそれぞれ
    嵌め込まれ、さらに、各溝受け部に前記排水溝部材の水
    下側端部が密着状態に載置固定され、 前記防水板は、前記屋根面板部又はバルコニー床の水下
    部端縁にて屈曲されて前記内樋内に垂下されている一
    方、前記排水溝部材も、前記水下部端縁にて屈曲されて
    前記内樋内に垂下されていることを特徴とする屋根又は
    バルコニーの内樋回りの防水構造。
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