JP4176916B2 - 勝手口の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は勝手口の構造に関する。
特に、複数の建物ユニットを組み立てたユニット建物に好適な勝手口の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユニット建物は、運搬可能な一定の大きさの箱形の、且つ、内部、外部の仕上げられた建物ユニットを、予め、工場で製造し、この建物ユニットの複数個を施工現場に運搬し、施工現場で上下左右に組み立てて建物となすものであって、現場施工期間が短く、且つ、寸法精度の良い標準化された建物となる特徴があることから、近年、広く採用されている。
【0003】
このとき使用される建物ユニットとしては種々あるが、多く使用されている建物ユニットの骨格は、特公昭61−42061号公報に記載されているように、方形の四隅に配置した4本の鋼製の四角筒の柱と、この4本の柱の上端部を方形の辺に沿って連結した4本の鋼製の断面コ字形の天井梁と、この4本の柱の下端部を方形の辺に沿って連結した4本の鋼製の断面コ字形の床梁とからなるものである。そして、この相対する天井梁に天井野縁を差し渡し、この天井野縁の下面に天井材を取り付けて天井とし、相対する床梁に床小梁を差し渡し、この上に床根太を取り付け、この床根太の上に床材を取り付けて床とし、天井梁と床梁との間に間柱を取り付け、この間柱に壁パネルを取り付けて壁として、建物ユニットとなすのである。
【0004】
このユニット建物のように床小梁の上に床根太を取り付け、この床根太の上に床材を取り付けた床を備えた建物の勝手口に取り付けるのに好適な防水パンとしては、実開昭59−67437号公報に記載あるように、外周に立上がり壁が設けられた皿状体と、この皿状体の床面に敷設されたタイルとからなる繊維強化プラスチック製のものが知られている。
この防水パンは、台所の壁に設けられた出入口の内側にある床材と床根太とを切り取り、この切り取った部分の床小梁の上に防水パンを取り付けて使用するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の防水パンでは、床下地板と床根太とを切り取り、この切り取った部分の床小梁の上に上記防水パンを取り付けるようになっているために、防水パンの立上がり壁が床根太と床小梁との合計の高さとなり高い。従って、履物に付着した土等の埃が防水パンの床面に落下しても、この防水パンの床面の埃等が立上がり壁によって遮られて台所の床の上に上がり難く極めて便利であるが、床根太を切り取るために不都合なことが多い。
【0006】
即ち、上記ユニット建物は勿論のこと、通常の建物においても、床小梁は、例えば、900mmピッチで取り付けられているというように、所々にしか取り付けられていない。従って、この防水パンを床小梁のある場所にしか取り付けることができないという問題がある。
【0007】
更に、防水パンを安全に取り付けるためには、2本の床小梁の上に載せて取り付けることが重要であるが、このようにするためには、防水パンを床小梁のピッチ以上に大きくする必要があるし、しかも、このように2本の床小梁の上に載せて取り付けることのできる位置は限定される。従って、この防水パンを取り付ける建物では、この防水パンの大きさや防水パンの取付位置に制約されて、間取り等が自由に行えないという不便がある。
【0008】
又、床小梁と隣の床小梁との間の距離が大きいために、この防水パンを2本の床小梁に載せて据え付けると、防水パンの床面が撓み易く、従って、床面の厚みを大きくする等の機械的強度を大きくする必要があり、高価になるという問題がある。
そこで、この発明の目的は、床根太を切り取らないでも簡単に取り付けることができ、しかも、防水パンの床面の埃等が部屋の床の上に上がり難い勝手口の構造を提供することである。
【0009】
又、床根太を切り取らなくても、防水パンを安全に取り付けるためには、床材の切欠き縁部に床根太が取り付けられていることが必要になっている。ここでの床根太は、例えば316mmピッチで取り付けられているというように、所々にしか取り付けられていない。従って、床材の切欠き縁部に床根太がかかるようにするためには防水パンの位置及び巾が限定されるという問題がある。
【0010】
例えば、図10(イ)に示すように、床材切欠き縁部が床根太で支えられているため安全に取り付けられるが、取付け位置、巾が限定される。一方、図10(ロ)に示すように、床材切欠き縁部に床根太がなく、床材と床根太とが片持ちになっているので、防水パンが安全に取り付けられないという問題がある。そこで、床材切欠き縁部に床根太を追加しようとしても、図10(ハ)に示すように、開口部間柱と追加する床根太と干渉し取り付けできない。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになしたものであって、請求項1記載の発明は、床根太の上に床材が取り付けられた床を備えた部屋の壁に出入口が設けられ、この出入口に扉が取り付けられ、出入口の内側の床に防水パンが取り付けられたものであって、前記防水パンは防水パン本体と框材とからなり、この防水パン本体は、床面と、この床面の出入口に接する部分が床根太から扉下の沓摺り部分までの距離とほぼ同じ高さに立ち上げられた扉側縁部と、床面の床材に接する部分が床材の厚みとほぼ同じ高さに立ち上げられた床側縁部とからなり、出入口に隣接した床材が切り取られ、この床材の切り取られた部分の床根太の上に防水パン本体の床面を、沓摺りの上に扉側縁部を、床材の上に床側縁部をそれぞれ載せて防水パン本体が取り付けられ、床側縁部の上に床側縁部を覆った状態に框材が取り付けられ、前記出入口に隣接した床材及び床根太が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で、一端を床梁に、他端を床小梁及び切り取られた床根太端部に固定する床根太接続部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されているものである。
【0012】
この請求項1記載の発明における床根太の上に床材が取り付けられた床を備えた部屋とは、勝手口が設けられる部屋のことであって、台所であってもよいし、その他の部屋であってもよい。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記出入口に隣接した床材が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で床根太のない部分に、一端を床梁に、他端を床小梁に固定する床材受け部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されているものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1〜2の何れかに記載の発明に係り、前記防水パン本体が鋼板製であり、この防水パン本体の床面にタイルが貼られているものである。
この請求項3記載の発明における防水パンは鋼板製で、機械的強度が大きく、床面が撓み難くなっているが、それでも尚、機械的強度が不足する場合には、この防水パンの床面の下側に補強板を取り付けるとよいし、床根太の上面とほぼ同じ上面を備えた補強板を床小梁に取り付け、この床根太と補強板との上に防水パンを載せて取り付けてもよい。
【0015】
【作用】
請求項1記載の発明は、出入口に隣接した床材が切り取られ、この床材の切り取られた部分の床根太の上に防水パン本体の床面が取り付けられている。
即ち、防水パン本体の床面が、例えば、316mmピッチというように、床小梁より密に設けられている床根太の上に載っている。従って、防水パン本体の床面が撓み難いし、防水パン本体の機械的強度を従来より小さくすることができる。
【0016】
又、扉側縁部は床面の出入口に接する部分が床根太から扉下の沓摺り部分までの距離とほぼ同じ高さに立ち上げられているものであるから、上記のように、防水パン本体の床面を床根太の上に載せると、無理なく、この扉側縁部を扉下の沓摺り部分の上に載せることができる。
又、床側縁部は床面の床材に接する部分が床材の厚みとほぼ同じ高さに立ち上げられているものであるから、上記のように、防水パン本体の床面を床根太の上に載せると、無理なく、この床側縁部を台所の床の上に載せることができる。
【0017】
本発明では、このように床側縁部が床面から床材の高さだけ立ち上げられているから、従来の防水パンの立上がり壁より床根太の高さだけ低くなっていて、曲がりや撓みに対して弱い構造になっているが、防水パン本体の床面が床小梁より密に設けられている床根太の上に載っているので撓むことがない。
請求項1記載の発明では、床側縁部の上に床側縁部を覆った状態に框材が取り付けられているから、この框材の高さを高くすることにより、履物に付着した土等の埃が防水パンの床面に落下しても、この防水パンの床面の埃等が框材によって遮られて台所の床の上に上がり難いし、この框材によって床側縁部が隠れるので、この部分が美麗になる。
【0018】
また、出入口に隣接した床材及び床根太が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で、一端を床梁に、他端を床小梁及び切り取られた床根太端部に固定する床根太接続部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されているものである。即ち、床材切欠き縁部の床根太が間柱を設ける為に切り取られた場合には、この床根太接続部材を後から取り付けることにより、床材と床根太(床根太接続部材含む)が片持ちにならず、防水パンを安全に取り付けることができる。
また、本発明の床根太接続部材は、例えば、床梁みぞ形鋼の下フランジで受けることにより、床梁直上に設けられた間柱と干渉することがなく、勝手口の取付け位置や巾に限定されず間取りの自由度が増す。
【0019】
請求項2記載の発明では、出入口に隣接した床材が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で床根太のない部分に、一端を床梁に、他端を床小梁に固定する床材受け部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されているものである。即ち、床材切欠き縁部に床根太がない場合には、この床材受け部材を設けることにより、床材と床根太(床材受け部材含む)が片持ちにならず、防水パンを安全に取り付けることができる。
また、床材切欠き縁部に床根太がなくとも、本発明の床材受け部材を設けることにより、防水パンが安全に取り付けられるから、勝手口の取付け位置や巾に限定されず間取りの自由度が増す。
【0020】
請求項3記載の発明では、防水パン本体が鋼板製であるから、この防水パン本体の機械的強度が大きく、撓み難い。
【0021】
また、この請求項3記載の発明では、防水パン本体の床面にタイルが貼られているから、防水パン本体の床面が美麗になるし、錆びたり、傷つかない。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を示す。
図1〜図6は本発明の一実施例を示すもので、図1(イ)は台所に使用される建物ユニットの勝手口の位置を示す説明図、(ロ)は勝手口近傍の水平断面図、(ハ)は(ロ)のA−A線における断面図、(ニ)は(ロ)のB−B線における断面図、図2はユニット建物を示す説明図、図3は建物ユニットの骨格を示す説明図、図4(イ)は防水パン本体の平面図、(ロ)は(イ)のC−C線における断面図、(ハ)は(イ)のD−D線における断面図、図5は防水パン本体の床面に貼り付けられるタイルの配置を示す平面図、図6(イ)は框材の平面図、(ロ)は(イ)のE−E線における断面図である。
【0023】
図1〜図6において、1は2階建てのユニット建物であり、このユニット建物1は、図2に示すように、基礎9の上に1階の建物ユニット2が据え付けられ、この1階の建物ユニット2の上に2階の建物ユニット2が据え付けられ、最上階の建物ユニット2の上に屋根パネル3が取り付けられたものである。
【0024】
建物ユニット2の骨格は、図3に示すように、矩形の四隅に立設された4本の四角筒状の鋼製の柱21、21、21、21と、この4本の柱21の下端部を方形の辺に沿って連結した4本の断面コ字形長尺体の鋼製の床梁22、22、22、22と、この4本の柱21の上端部を方形の辺に沿って連結した4本の断面コ字形長尺体の鋼製の天井梁23、23、23、23とからなる。
【0025】
そして、相対する床梁22、22に四角筒状の鋼製の床小梁24が差し渡されて取り付けられ、この床小梁24の上に木製の床根太25が取り付けられ、この床根太25の上に床材26が取り付けられて床が形成されている。又、相対する天井梁23、23に木製の天井野縁27が差し渡され、この天井野縁27の下面に天井材28が取り付けられて天井が形成されている。
【0026】
又、壁を設ける場所には、床梁22と天井梁23との間に複数本の断面コ字形の鋼製の間柱29が立設され、この間柱29の内側に内壁パネル4が取り付けられ、間柱29の外側に外壁パネル5が取り付けられ、この内壁パネル4と外壁パネル5との間に断熱材55が取り付けられて壁が形成されている。
外壁パネル5は、図1(ロ)に一部が示されているように、断面ロ字形の長尺体を矩形状に組み立てた枠体51の屋外側に硬質木片セメント板の外壁材52が取り付けられたものであり、この外壁パネル5の枠体51が間柱29にリベットで取り付けられている。
【0027】
内壁パネル4は、図1(ロ)に一部が示されているように、木材を矩形状に組み立てた枠体41の屋内側に石膏ボートの内壁材42が取り付けられたものであり、この内壁パネル4の内壁材42の上から枠体41を通して、間柱29に取り付けた木レンガ45に打ち込まれた釘で内壁パネル4が間柱29に取り付けられている。
【0028】
台所6に使用される建物ユニット2は、図1に示すように、床全体に合板の床材26が取り付けられ、壁に出入口62が設けられ、この出入口62に扉63が取り付けられ、出入口62に隣接した床材26が矩形状に切欠されている。
尚、出入口62の屋内側には、上側と両側とに木製の断面L字形の額縁65が取り付けられ、出入口62の上側と両側とに鋼製の出入り枠66が取り付けられ、この出入り枠66は屋外側が間柱29に、又、屋内側が額縁65にそれぞれビスで取り付けられている。
【0029】
そして、この出入り枠66に扉63が取り付けられている。又、出入り枠66と外壁材52との隙間にガスケット69が取り付けられていて、この部分が水密になっている。又、出入口62の下面の床梁22には木材67が取り付けられ、この木材67に鋼製の沓摺り68が取り付けられている。
7は防水パンであり、この防水パン7は鋼板製の防水パン本体71と木粉入り硬質塩化ビニル樹脂製の框材72と、鋼板製の補強板73とからなる。
【0030】
防水パン本体71は、図4に示すように、床面711と、この床面711の出入口62に接する部分が床根太25から扉63の下方の沓摺り68部分までの距離とほぼ同じ高さに立ち上げられた扉側縁部712と、床面711の床材61に接する部分(矩形の3辺)が床材61の厚みとほぼ同じ高さに立ち上げられた床側縁部713とからなる。この扉側縁部712には5個の通孔715が設けられ、矩形に切り欠かれた3辺に設けられている床側縁部713には、それぞれ3個ずつの通孔716が設けられている。
【0031】
框材72は、図6に示すように、防水パン本体71の床側縁部713を覆うことができるようにコ字形をしていて、断面は、図5(ロ)に示すように、内側がほぼ垂直に垂れ下げられたL字形をしている。
補強板73は床根太25と隣の床根太25の間に入る大きさの板状体731と、この板状体731の両側に取り付けられた脚732とからなり、脚732の下端から板状体731の上面までまでの距離は床根太25の高さとほぼ等しくなっている。従って、この補強板73を床小梁24の上に載せると、板状体731の上面は床根太25の上面と面一になる。このようになっているので、防水パン7の床面711を床根太25と補強板73の板状体731の上に載せると、この防水パン7の床面711が撓まないようになっている。
又、この防水パン本体71の床面711には排水孔719が設けられている。
【0032】
8はタイルであり、このタイル8は、図5に示すように、防水パン本体71の床面711に取り付けられている。尚、排水孔719の部分には、タイル8が円形状に切欠されている。
85は化粧合板の床仕上げ材であり、この床仕上げ材85は台所6の床材26の上に取り付けられている。
【0033】
次に、このユニット建物1の施工方法について説明する。
工場で建物ユニット2、屋根パネル3等を製造する。
この際の台所6に使用する建物ユニット2の製造方法について説明する。
4本の鋼製の柱21を矩形の四隅に立設し、この4本の柱21の下端部を鋼製の床梁22で連結し、この4本の柱21の上端部を鋼製の天井梁23で連結して建物ユニット2の骨格を製造する。
【0034】
そして、相対する床梁22、22に鋼製の床小梁24を差し渡して取り付け、この床小梁24の上に木製の床根太25を取り付け、この床根太25の上に合板の床材26を取り付けて床を形成する。又、相対する天井梁23、23に木製の天井野縁27を差し渡し、この天井野縁27の下面に石膏ボードの天井材28を取り付けて天井を形成する。
この際使用する床材26としては、出入口62に隣接した部分を矩形状に切欠したものを使用する。
【0035】
又、壁を設ける場所には、床梁22と天井梁23との間に木レンガ45が取り付けられた複数本の鋼製の間柱29を立設する。
この間柱29の屋外側に外壁パネル5を押し当て、屋内側から外壁パネル5の枠体51をリベットで取り付ける。
断熱材55を屋外側に取り付けた内壁パネル4を間柱2に取り付けられている。
木レンガ45に押し当て、内壁材42の上から枠体41を通して木レンガ45に釘を打ち込んで内壁パネル4を間柱29に取り付ける。
尚、出入口62となる場所には外壁パネル5と内壁パネル4を取り付けることなく、この部分を開口にしておく。
【0036】
次に、この開口されている出入口62の屋内側に額縁65を取り付け、出入口62の上側と両側とに鋼製の出入り枠66を取り付け、この出入り枠66の屋外側を間柱29に、又、屋内側を額縁65にそれぞれビスで取り付ける。
補強板73を床材26が切欠されている部分の床根太25と隣の床根太25の間に載せて取り付ける。
又、出入口62の下面の床梁22に木材67を取り付け、この木材67に鋼製の沓摺り68を取り付ける。
【0037】
框材72を防水パン本体71の床側縁部713の表面に当接させ、床側縁部713から螺入したビス717で、框材72を床側縁部713に取り付ける。
この框材72が取り付けられている防水パン本体71の床面711を、図1に示すように、予め床材26が切欠されている部分の床根太25の上に、扉側縁部712を沓摺り68の上に、床側縁部713を床材26の上にそれぞれ載せる。
【0038】
このように、防水パン本体71の床面711を床根太25の上に載せると、床側縁部713は床面711の床材26に接する部分が床材26の厚みとほぼ同じ高さに立ち上げられたものであるし、又、扉側縁部712は床面711の出入口に接する部分が床根太25から扉63下の沓摺り68部分までの距離とほぼ同じ高さに立ち上げられたものであるから、無理なく、床側縁部713を台所の床材26の上に載せることができるし、扉側縁部712を沓摺り68の上に載せることができる。
【0039】
次に、扉側縁部712に設けられている通孔715から木材67にビス919を螺入し、又、框材72の上から床側縁部713に設けられている通孔716を通して床下地板26にビス718を螺入して防水パン本体71を取り付ける。
すると、防水パン本体71の床面711が間隔の小さい床根太25の上に載るし、防水パン本体71が鋼板製であり、しかも、この床面711の下面が補強板によって支持されているので、防水パン本体71の床面711が撓まない。
このようにすると、框材72が防水パン本体71の床側縁部713を覆って取り付けられる。
【0040】
すると、床面711から框材72の上までが高いので、履物に付着した土等の埃が防水パン本体71の床面711に落下しても、この防水パン本体71の床面711の埃等が框材72によって遮られて台所の床材26の上に上がり難いし、この框材72によって床側縁部713が隠れ、この部分が美麗になる。
又、タイル8を、図5に示すように、防水パン本体71の床面711に取り付ける。尚、タイル8は防水パン本体71を床根太25の上に載せる前に貼付けていてもよい。
【0041】
すると、防水パン本体71の床面711が美麗になるし、錆びたり、傷つかない。
出入り枠66に扉63を取り付け、出入り枠66と外壁材52との隙間にガスケット69を取り付ける。
このようにして製造した建物ユニット2、屋根パネル3等を施工現場に運搬する。
【0042】
施工現場では、予め設けられている基礎9の上に1階の建物ユニット2を据え付け、この1階の建物ユニット2の上に2階の建物ユニット2を据え付け、これ等の建物ユニット2の床梁22や天井梁23を相互に連結した後、最上階の建物ユニット2の上に屋根パネル3を取り付ける。
その後、床仕上げ材85を台所6の床材26の上に取り付けたり、その他の仕上げを行うとユニット建物1が完成する。
【0043】
図7は本発明の別の実施例を示すもので、図7(イ)は床材受け部材により床材切り欠き縁部を受けていることを示す部分斜視図、(ロ)は床材受け部材の一例を示す断面図、(ハ)は床材受け部材の別の例を示す断面図である。
【0044】
図7において、床梁22に床根太25,25が差し渡されて取り付けられ、床根太25に平行な床材26の切欠き縁部261の下には床根太25がない部分である。そこで、この状態で防水パン7を乗せると床材26の切欠き縁部261が片持ちになり安全上問題である。そのため、床材26の切欠き縁部261の下に床材受け部材25Aを取り付けることにより、防水パン7を安全に取り付けることができる。
この床材受け部材25Aは図7(ロ)に示すように、床梁22の下フランジ221と床小梁24で受ける構造となっているので、床梁22の上フランジに間柱29等が取り付けられても床材受け部材25Aと干渉することがない。
【0045】
又、別の床材受け部材の例としては、図7(ハ)に示すように、床梁22の下フランジ221で受け、床小梁24とはL型金具241で床小梁横に固定する構造となっているので、上記床材受け部材25Aと同様な作用効果が得られる。
【0046】
図8、図9は本発明の他の実施例を示すもので、図8(イ)は台所に使用される建物ユニットの勝手口の位置を示す平面図、(ロ)は床根太接続部材を取り付ける状態を示す斜視図、(ハ)は床材部材を取り付ける状態を示す斜視図、図9は上記床根太接続部材を取り付ける手順を示しており、(イ)は床根太接続部材を取り付けた平面図、(ロ)は(イ)の側面図、(ハ)は床材部材を取り付けた平面図である。
【0047】
図8において、建物ユニット2Aの妻側に勝手口を取り付けた例を示し、図8(イ)のA部を拡大して示す(ロ)において、床根太接続部材25Cは一端が床梁22の下フランジ221との受け部251Cを有し、接続部材本体252Cと接続金具254Cで接合されてなり、他端は床根太25に固定する嵌合部253Cを有する。
【0048】
そして、図8、図9において、床根太接続部材25Cの取付け方法を説明する。先ず、床根太接続部材25Cを隣接する床根太25と連続する位置に取り付ける。次に床梁22に下穴をあけタッピングネジ31により床根太接続部材25Cの一端側受け部251Cを固定する。他端側は隣接する床根太25と嵌合させた上からスクリュー釘32で床小梁24に固定する。床根太接続部材25Cの上面と端根太25の上面に接着剤を塗布する。その上に床材部材26Aを床材26と連続する位置に貼付ける。更に、床材部材26Aの上から床根太接続部材25Cと端根太25と共にスクリュー釘33で固定する。
【0049】
上記の例は、建物ユニット2Aの妻側に勝手口を設けた例で、端根太25の隣の根太が切り取られ、その部分に改めて床根太接続部材25Cを取り付けた例で、防水パンが安全に取付け可能となり、また、床梁22の上フランジに間柱29等が取り付けられても、この床根太接続部材25Cを用いれば干渉することがない。その結果、建物ユニットの妻側においても、勝手口を自由な位置取り付けられ、間取りの自由度が増す。
【0050】
以上、この発明の実施例を図面により述べてきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限られるものでなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述の実施例では2種類のユニット建物の勝手口の構造について述べたが、床根太の上に床材が取り付けられた床を備えた部屋の勝手口であれば如何なる建物でもよい。即ち、別の種類のユニット建物でもよいし、更に、ユニット建物でない建物でもよい。
【0051】
【発明の効果】
出入口に隣接した床材が切り取られ、この床材の切り取られた部分に防水パン本体の床面を床根太の上に、扉側縁部を沓摺りの上に、床側縁部を床材の上にそれぞれ載せて防水パン本体が取り付けられているので、防水パンの床面が撓み難いし、防水パン本体の機械的強度を従来より小さくすることができる。
【0052】
又、扉側縁部は床面の出入口に接する部分が床根太から扉下の沓摺り部分までの距離とほぼ同じ高さに立ち上げられたものであるし、床側縁部は床面の床材に接する部分が床材の厚みとほぼ同じ高さに立ち上げられたものであるから、上記のように、防水パンの床面を床根太の上に載せると、無理なく、この扉側縁部を扉下の沓摺り部分の上に載せることができるし、この床側縁部を台所の床材の上に載せることができる。
【0053】
床側縁部の上に床側縁部を覆った状態に框材が取り付けられているから、履物に付着した土等の埃が防水パンの床面に落下しても、この防水パンの床面の埃等が框材によって遮られて台所の床の上に上がり難いし、この框材によって床側縁部が隠れるので、この部分が美麗になる。
【0054】
出入口に隣接した床材が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で床根太のない部分に、一端を床梁に、他端を床小梁に固定する床材受け部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されているものである。即ち、床材切欠き縁部に床根太がない場合には、この床材受け部材を設けることにより、床材と床根太(床材受け部材含む)が片持ちにならず、防水パンを安全に取り付けることができる。
また、床材切欠き縁部に床根太がなくとも、本発明の床材受け部材を設けることにより、防水パンが安全に取り付けられるから、勝手口の取付け位置や巾に限定されず間取りの自由度が増す。
【0055】
出入口に隣接した床材及び床根太が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で、一端を床梁に、他端を床小梁及び切り取られた床根太端部に固定する床根太接続部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されているものである。即ち、床材切欠き縁部の床根太が間柱を設ける為に切り取られた場合には、この床根太接続部材を後から取り付けることにより、床材と床根太(床根太接続部材含む)が片持ちにならず、防水パンを安全に取り付けることができる。
また、本発明の床根太接続部材は、例えば、床梁みぞ形鋼の下フランジで受けることにより、床梁直上に設けられた間柱と干渉することがなく、勝手口の取付け位置や巾に限定されず間取りの自由度が増す。
【0056】
請求項4記載の発明では、防水パン本体が鋼板製であるから、この防水パン本体の機械的強度が大きく、撓み難い。
【0057】
また、この請求項4記載の発明では、防水パン本体の床面にタイルが貼られているから、防水パン本体の床面が美麗になるし、錆びたり、傷ついたりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(イ)は台所に使用される建物ユニットの勝手口の位置を示す説明図、(ロ)は勝手口近傍の水平断面図、(ハ)は(ロ)のA−A線における断面図、(ニ)は(ロ)のB−B線における断面図である。
【図2】ユニット建物を示す説明図である。
【図3】建物ユニットの骨格を示す説明図である。
【図4】(イ)は防水パン本体の平面図、(ロ)は(イ)のC−C線における断面図、(ハ)は(イ)のD−D線における断面図である。
【図5】防水パン本体の床面に貼り付けられるタイルは配置を示す平面図である。
【図6】・ は框材の平面図、(ロ)は(イ)のE−E線における断面図である。
【図7】本発明の別の実施例を示すもので、(イ)は床材受け部材により床材切り欠き縁部を受けていることを示す部分斜視図、(ロ)は床材受け部材の一例を示す断面図、(ハ)は床材受け部材の別の例を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示すもので、(イ)は台所に使用される建物ユニットの勝手口の位置を示す平面図、(ロ)は床根太接続部材を取り付ける状態を示す斜視図、(ハ)は床材部材を取り付ける状態を示す斜視図である。
【図9】・ は床根太接続部材を取り付けた平面図、(ロ)は(イ)の側面図、(ハ)は床材部材を取り付けた平面図である。
【図10】従来の勝手口の構造を示し、(イ)は床材切り欠き縁部が床根太に支持された例を示す説明図、(ロ)は床材切り欠き縁部に床根太がない例を示す説明図、(ハ)は間柱と床根太が干渉している例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ユニット建物
2,2A 建物ユニット
22 床梁
24 床小梁
25 床根太
25A,25B 床材受け部材
25C 床根太接続部材
26 床材
6 台所
62 出入口
63 扉
68 沓摺り
7 防水パン
71 防水パン本体
711 床面
712 扉側縁部
713 床側縁部
72 框材
73 補強板
Claims (3)
- 床根太の上に床材が取り付けられた床を備えた部屋の壁に出入口が設けられ、この出入口に扉が取り付けられ、出入口の内側の床に防水パンが取り付けられたものであって、前記防水パンは防水パン本体と框材とからなり、この防水パン本体は、床面と、この床面の出入口に接する部分が床根太から扉下の沓摺り部分までの距離とほぼ同じ高さに立ち上げられた扉側縁部と、床面の床材に接する部分が床材の厚みとほぼ同じ高さに立ち上げられた床側縁部とからなり、出入口に隣接した床材が切り取られ、この床材の切り取られた部分の床根太の上に防水パン本体の床面を、沓摺りの上に扉側縁部を、床材の上に床側縁部をそれぞれ載せて防水パン本体が取り付けられ、床側縁部の上に床側縁部を覆った状態に框材が取り付けられ、前記出入口に隣接した床材及び床根太が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で、一端を床梁に、他端を床小梁及び切り取られた床根太端部に固定する床根太接続部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されたことを特徴とする勝手口の構造。
- 前記出入口に隣接した床材が切り取られ、床根太に平行して床材切欠き縁部となる部分で床根太のない部分に、一端を床梁に、他端を床小梁に固定する床材受け部材を設け、その上に床材切欠き縁部が張設されたことを特徴とする請求項1に記載の勝手口の構造。
- 前記防水パン本体が鋼板製であり、この防水パン本体の床面にタイルが貼られていることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の勝手口の構造。
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JP21289998 | 1998-07-28 | ||
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Family Applications (1)
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JP14827499A Expired - Lifetime JP4176916B2 (ja) | 1998-07-28 | 1999-05-27 | 勝手口の構造 |
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JP (1) | JP4176916B2 (ja) |
-
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- 1999-05-27 JP JP14827499A patent/JP4176916B2/ja not_active Expired - Lifetime
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