JP2015209699A - 壁構造及び木造建物 - Google Patents

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【課題】外張断熱の木造建物において、見栄えが良く、より広い床面積で、RC構造の住宅と同様にスケルトンのみでの販売が可能な壁構造を提供する。【解決手段】屋内側に内装面材15aを備えた断熱パネル15の屋外側に間柱16を配置し、上下端において梁、桁、胴差14、土台13のいずれかの横材、横材に取り付けられた受材31、或いは通柱12に屋外側から取り付けることにより、断熱パネル15の屋内側の空間を開放する。【選択図】図1

Description

本発明は、木造軸組工法による外張断熱の木造建物において外周壁となる壁構造と、該壁構造を備えた木造建物に関する。
最近の木造住宅においては、寒冷地でなくても外周壁や屋根に断熱施工を施すのが一般的である。
木造住宅の断熱施工には柱や間柱などの縦材と、梁や桁、胴差などの横材との間の空間にグラスウールなどの断熱材を充填する充填断熱と、上記縦材や横材の外側に板状の断熱材を取り付ける外張断熱とがある。充填断熱は既存の外周壁内の空間を利用するため外周壁が厚くならず、また、断熱材も安価で施工費用が低価であるため、広く利用されている。一方、外張断熱は充填断熱に比べて断熱材が高価で、断熱材の厚さ分だけ外周壁が厚くなるため、実質的な床面積が狭くなるという問題はあるものの、建物の外周を隙間なく断熱材で覆うことができ、均一で高い断熱性が得られることと、壁内結露が生じないという利点がある。
外張断熱の木造建物は、特許文献1の図1に示されるように、胴差6や軒桁7,土台5といった横材、及び柱1や間柱2といった縦材の外側に板状の断熱材3を取り付け、さらにその外側に縦胴縁4を取り付けて垂直方向の通気性と雨水などの排出路を確保した上で、該縦胴縁4を下地材として外装材13を取り付けている。
特許第3663478号公報
特許文献1に開示されたような外張断熱の木造住宅においては、特許文献1の図11に示されるように、柱1や間柱2の屋内側に内装材52が取り付けられ、内装仕上げが施されるのが一般的である。特に、耐火基準の厳しい区域においては、内装材52として耐火性を有する石膏ボードを取り付け、その表面に壁紙(クロス)貼りを施して内装仕上げとする。また、内装材を取り付けない場合でも、間柱を土台や梁、胴差、桁といった横材に固定するための釘やビスなどの取り付け部材が屋内に露出してしまい、外観上、好ましくない。そのため、間柱と同様の部材で取り付け部材を覆い、接着剤で接着するか、フィニッシュ釘等で取り付けるなどの処理が必要であったが、係る処理を全ての間柱に施す作業が繁雑であった。そのため、石膏ボードが必要でない区域においても、柱や間柱の屋内側にパネル状の壁材を取り付けて間柱を隠す内装仕上げを行うのが一般的であり、用いる内装材の素材を選択することで耐火基準に対応していた。
本発明の課題は、外張断熱の木造建物における内装仕上げを簡素化し、施工の省力化を図ることにある。具体的には内装材の取り付けや間柱の取り付け部材の処理を省略した壁構造を提供し、係る壁構造を外周壁として有する木造建物を提供することにある。
本発明の第一は、木造建物の柱の屋外側に配置された板状の断熱材と面材とを有する断熱パネルと、前記断熱パネルの外側に配置された外装材とを備えた壁構造において、
前記断熱パネルが前記面材として屋内側に内装面材を備え、
前記断熱パネルの屋内側には間柱がなく屋外側に間柱が配置され、隣り合う2本の柱の間の空間が屋内側に開放されており、
前記間柱が上端及び下端において屋外側から取り付け部材により梁、桁、胴差、土台のいずれかの横材、前記横材に沿って水平方向に取り付けられた受材、或いは前記柱に取り付けられており、
前記外装材が前記間柱に取り付けられていることを特徴とする。
本発明の壁構造においては、下記の構成を好ましい態様として含む。
前記間柱が上端及び下端において前記断熱パネルを挟んで前記横材或いは前記柱に取り付けられている。
前記断熱パネルが屋外側に構造用合板を有する。
前記断熱パネルの内装面材が耐火性を有する。
前記間柱の幅が45〜90mm、奥行きが60〜120mmである。
本発明の第二は、壁構造を外周壁として有することを特徴とする木造建物であり、好ましくは該外周壁の一部が耐力壁であることを特徴とする。
本発明の壁構造は、内装面材を有する断熱パネルを用い、間柱を該断熱パネルの屋外側に配置することにより、柱の屋内側に内装材を取り付けたり、間柱の取り付け部材を処理したりする必要がなくなり、内装仕上げが簡素化される。また、間柱が断熱パネルの屋外側に配置され、柱と柱の間の空間が屋内側に開放されるため、従来よりも実質的な床面積、屋内空間を広くとることができる。さらに、電気配線や水回りの配管、ガス管などの屋内設備を施工する前の状態で購入者に引き渡すことができるため、マンションなどのRC構造と同様のスケルトン販売が可能となる。
本発明の壁構造の好ましい実施形態を示す断面模式図であって、垂直方向及び厚さ方向に平行な断面模式図である。 図1の壁構造の水平方向の断面模式図であり、(a)は図1中のA−A’断面模式図、(b)は図1中のB−B’断面模式図である。 図1の壁構造の胴差付近の拡大図であって、垂直方向及び厚さ方向に平行な断面模式図である。 図1の壁構造の斜視図である。 本発明の壁構造の他の実施形態を示す断面模式図であって、垂直方向及び厚さ方向に平行な断面模式図である。 図5の実施形態の胴差付近の拡大図であって、垂直方向及び厚さ方向に平行な断面模式図である。 本発明の壁構造を用いた耐力壁を示す断面模式図であって、水平方向に平行な断面模式図である。
本発明は、外張断熱の木造建物の外周壁となる壁構造と、該壁構造を外周壁として有する木造建物に関し、従来、柱と柱の間に配置されていた間柱を、断熱パネルの屋外側に配置し、柱と柱の間の空間を屋内側に開放したことに特徴を有する。本発明において「木造建物」とは、木造軸組工法で構築される建物全般を意味し、建築基準法によって区分される「建築物」及び「工作物」の双方を含むものである。また、木造軸組工法としては、伝統的な木材のみで枠組を構築する従来工法以外にも、SE(Engineering For Safety)構法やKES(Kimura Excellent Structure)構法などの専用の金物を用いて木材同士を接合する接合金物工法も本発明においては好ましく適用される。
以下、図面を参照し、好ましい実施形態として2階建て木造住宅を例に挙げて詳細を説明する。図中、同じ部材には同じ符号を付した。また、図2(a)は図1中のA−A’断面模式図、図2(b)は図1中のB−B’断面模式図であり、図1は図2(a)中のC−C’断面模式図に相当する。
本発明の壁構造は、図1〜図4に示すように、基本的に柱11,12と、土台13や胴差14などの横材と、断熱パネル15と、外装材17とを備えている。尚、図中、11は通柱であり、12は管柱である。本発明において「柱」とは、構造部材である通柱11と管柱12とを指すが、近年の木造建物においては、通柱11を用いない構造もあり、本発明は係る構造も含む。尚、通柱11を用いない構造の場合、通柱11の位置には管柱12が配置される。
木造軸組工法による木造建物の基本構造として、通常、1階(1F)は、基礎21の上に載置されアンカーボルト等で基礎21に固定された土台13の上に通柱11が立てられる。さらに、2本の隣り合う通柱11の間に胴差14が水平方向に差し渡されて固定され、係る2本の通柱11の間において土台13と胴差14とをつないで管柱12が立てられる。また、木造軸組工法の中でも、SE構法では、通柱11或いは通柱11に代わる管柱12など、構造上重要な柱は直接基礎21に専用の金物を用いて取り付けられ、他の柱は土台13の上に立てられる。
土台13の上には、通常、複数の根太24が図1の紙面垂直方向に平行に配置され、該根太24の上に床下地材25が載置され、さらに該床下地材25の上に床仕上げ26が施工され、1階の床が構成される。2階(2F)の床構造も、土台13の代わりに胴差14が用いられる以外、1階と同様である。尚、最近は床下地材25として24mm厚程度の厚物合板を用いることで根太24を用いない床構造も普及してきている。
本発明の壁構造は外張断熱であるため、柱11,12の屋外側(図1において紙面右側)に断熱パネル15が取り付けられる。本発明に用いられる断熱パネル15は、板状の断熱材15bとその一主面に取り付けられた内装面材15aとを備え、該内装面材15aを屋内側に向けて配置される。本実施形態においては、断熱パネル15の位置決めと取り付けとを容易にするために、図1に示すように、土台13の屋外側に、該土台13に沿って水平に受材31が取り付けられ、該受材31の上に断熱パネル15が配置されるが、係る受材31は必ずしも必要ではない。
本発明に用いられる断熱パネル15としては、外張断熱用として市販されている断熱パネルをそのまま、或いは市販の断熱材に内装面材15aを貼付して用いられる。内装面材15aについては、本発明の木造建物が建築される区域の耐火基準を満たし、且つ屋内側に露出しても影響のない美粧性を備えた材質が選択される。よって、屋内側に耐火性の壁材が必要でない区域では、内装面材15aは壁紙(クロス)などの内装材のみでもよく、耐火基準が厳しい区域では、耐火性と美粧性を備えた壁材や、耐火性の壁材と壁紙などの内装材とを組み合わせたものが用いられる。また、本発明に係る断熱パネル15は内装面材15aとは反対側に構造合板15cを備えていることが好ましい。
本発明に係る断熱パネル15の具体例としては、例えば、JIS A 9511発泡プラスチック保温材に規定するA種フェノールフォーム保温板1種2号F☆☆☆☆Sの「ネオフォーム(登録商標)」(旭化成建材株式会社)や「フェノバボード(登録商標)」(積水化学工業株式会社)の一主面に9mm厚の構造用合板を、他の主面に内装面材15aとして耐火性と美粧性とを有する9.5mm厚の「モイス(登録商標)」(三菱商事建材株式会社)を備えた断熱パネルが好ましく用いられる。断熱材15bの厚さは木造建物が構築される区域の環境によって適宜選択される。
本実施形態において、断熱パネル15は少なくとも上端で胴差14或いは通柱11,下端で土台13に取り付けられる。本実施形態においては、図3に示すよう、断熱パネル15はビス41によって屋外側から胴差14や通柱11に取り付けられているが、ビス41以外にも釘などによって取り付けても良い。本実施形態では、断熱パネル15が内装面材15aとは反対側の屋外側に構造用合板15cを有しているため、ビス41や釘などの取り付け部材が好ましく用いられる。構造用合板15cは、断熱パネル15の強度向上のために用いられているが、断熱材15bのみで十分な強度を有する場合には、構造用合板15cはなくても良い。また、断熱パネル15の取り付けに際しては、接着剤を介して上下端で横材や通柱11に取り付けても良い。さらに、水平方向及び垂直方向で互いに隣接する断熱パネルの境界は気密テープを貼付して気密性を高めておくことが好ましい。
断熱パネル15を取り付ける横材としては、図1,図3では土台13と胴差14が示されているが、これら以外にも、桁や梁が挙げられる。また、柱11,12に接する断熱パネル15については柱11,12に沿って垂直方向に複数箇所で取り付けることもできる。
また、SE構法において、基礎21に金物で取り付ける柱11,12に対応する位置の断熱パネル15についてはその下端に対応する横材や柱11,12が存在しない箇所があり、このような場合には、取り付け位置を他の断熱パネル15よりも上方にずらし、柱11,12の下端に取り付ければよい。
本発明においては、断熱パネル15の屋外側に間柱16が取り付けられる。従来、間柱16は屋内側の柱11,12と並んで取り付けられ、屋外からの風圧に対する耐力を壁構造に付与する部材として用いられていたが、本発明では断熱パネル15の屋外側に配置することで、係る作用を得ることができる。間柱16は少なくとも上下端において、横材、該横材に沿って水平方向に取り付けられた受材31、或いは柱11,12に屋外側から取り付け部材によって取り付けられる。
図1の実施形態において、間柱16の上端は胴差14或いは通柱11に取り付けられ、下端は土台13或いは該土台13に取り付けられた受材31に取り付けられる。本実施形態においては、図3に示すように、間柱16の取り付け部材としてビス42が用いられているが、ビス42以外にも釘なども用いられる。また、断熱パネル15を挟んで間柱16を横材や通柱11に取り付ける際には、断熱パネル15を貫通させて横材や柱11,12にまで達するビスを用いることが好ましい。
また、間柱16の上端の取り付け用に、図5,図6に示すように、間柱16の上端側の横材(図1においては胴差14)に受材32を取り付け、係る受材32に間柱16の上端を取り付けても良い。また、受材31,32を設けた場合、断熱パネル15は受材31,32の間に配置されることになる。尚、間柱16を受材31,32に取り付ける際には、図6に示すように、ビス42で該受材31,32に屋外側から取り付ければよいが、この時、受材31,32を貫通させて横材や通柱11にまで達するビスを用いることが好ましい。また、ビス42の代わりに釘を用いても良い。
また、SE構法において基礎21に金物で取り付けた柱11,12に対応する位置の間柱16については、下端に対応する横材や柱11が存在しないため、上記した断熱パネル15の取り付けと同様、下端の取り付け位置を他の間柱16よりも上方にずらし、柱11,12の下端に取り付ければよい。また、土台13に取り付けた受材31を係る柱11,12の下方にまで延長し、該受材31に取り付けても良い。
間柱16は、上記したように、少なくとも上下端において、必要に応じて受材31,32を用いて横材や柱11,12に取り付けられるが、係る箇所以外にも断熱パネル15や柱11,12に屋外側からビスや釘を用いて取り付けておくことが好ましい。特に、断熱パネル15の水平方向の両端部に沿って間柱16を配置し、垂直方向に複数箇所、断熱パネル15と間柱16とを互いに固定しておくことが好ましい。また、柱11,12に接する断熱パネル15の水平方向の端部においても、同様に垂直方向に複数箇所、断熱パネル15に間柱16を固定しておくことが好ましく、この時、断熱パネル15を貫通して柱11,12に到達する取り付け部材を用いて間柱16を柱11,12に固定しておくことがより好ましい。
本発明に用いられる間柱16の奥行きや幅、配置ピッチは屋外からの風圧に対する耐力と、断熱パネル15の水平方向端部の位置、間柱16に取り付けられる外装材17の重さや取り付けピッチを考慮して設定される。従来の屋内側に配置されていた間柱は屋内側の壁材の下地材としても用いられていたため、柱11,12と同じ奥行きが必要であったが、本発明では係る制約を受けないため、間柱としての強度が保持できる範囲で60mmまで小さくすることができる。好ましくは、間柱16の奥行きが60mm〜120mm、幅45〜90mmで、450mm〜910mmピッチで用いられる。また、図2,図4に示されるように、柱11,12に対応する位置の断熱パネル15の水平方向端部に合わせて、2本の間柱16,16が接して配置されていてもよい。
さらに、本発明においては、間柱16に外装材17が取り付けられる。本実施形態では、図3に示すように、外装材17をビス43によって屋外側から取り付けているが、本発明ではこれに限定されない。外装材17の種類によって取り付け方法は適宜選択することができる。本発明では、間柱16によって外装材17と断熱パネル15との間に十分な空間が形成され、通気性や雨水などの排出路が確保される。外装材17としては、外壁の耐火基準を満たした、金属系や窯業系のサイディング、ALC(軽量気泡コンクリート板)といった市販の外装パネルが好ましく用いられるが、本発明においてはこれらに限定されるものではない。また、本発明においては、間柱16が外装材17の下地材として用いられることから、重い窯業系サイディングでも好ましく用いることができる。
本発明においては、図1〜図6に示した部材以外にも、例えば、外装材17を取り付ける前に断熱パネル15の屋外側表面及び間柱16の表面に防水シートなどを適宜取り付けても良い。
本発明の木造建物は、上記した本発明の壁構造を外周壁として有することに特徴を有するが、係る外周壁の一部を耐力壁としてもよい。図7はその一例であり、図1のB−B’断面に相当する位置の断面模式図である。図7に示すように、図1,図2に示した実施形態の通柱11とこれに隣接する管柱12を覆って、外周壁に平行に構造用合板51を取り付け(紙面右側)、さらに、外周壁側の管柱12と屋内に設けた管柱12とつなぐように、外周壁に直交するように構造用合板51を取り付け(紙面左側)、外周壁の2箇所を耐力壁とした例である。図7においては、耐力壁内に構造用合板51を支持するための間柱52が配置されているが、構造用合板51が24mm程度と厚い場合には、係る間柱52を省略することもできる。また、係る実施形態では、耐力壁を、柱11,12に構造用合板51を取りつけた面材耐力壁としているが、隣接する柱11,12の間に筋交いを取り付けた筋交い耐力壁としても良い。
本発明においては、断熱パネル15の内装面材15aとして耐火性を有する面材を用いることで、柱11,12の屋内側に石膏ボードなどの耐火性の壁材を取り付ける必要がなくなる。また、間柱16を屋内側に配置しないことにより、間柱16の取り付け部材の処理が不要となる。よって、柱11,12の間の空間を屋内側に開放することができる。
従来、石膏ボード等の内装材で覆われる柱11,12の間の空間は、電気配線やガス管、水回りの配管といった設備の設置に利用されていた。そのため、係る設備は内装材を取り付ける前に施工する必要があり、従来の木造建物ではこれらの設備を施工し、内装材を取り付け、屋内設備が全て整った状態で施主或いは購入者に引き渡されていた。
一方、マンションなど集合住宅の鉄筋コンクリート構造(RC構造)の建物においては、柱や梁、床などの構造躯体(スケルトン)のみで販売し、屋内設備(インフィル)の施工は購入者がスケルトン購入後に行う形態が広がっている。RC構造においてスケルトン販売が広まった理由は、RC構造では構造躯体のみで耐火基準が満たされるため、木造建物のように柱の屋内側に石膏ボードを取り付ける必要がなく、また、間柱も必要ないためである。
本発明においては、上記したように、耐火基準の厳しい区域においても柱の屋内側に石膏ボードを取り付ける必要がなく、柱と柱の間の空間を開放した状態で提供できるため、RC構造と同様の、屋内設備が施工されていないスケルトンでの販売が可能となる。スケルトンでの販売時には、販売価格に屋内設備に係る費用が含まれず、さらに本発明においては内装仕上げが簡素化されて施工費用が削減されているため、従来よりも大幅に低い価格で木造建物を提供することができる。よって、購入者は間仕切りの位置や間取り、コンセントやスイッチ、照明等電気機器の位置などの電気設備、台所や浴室、洗面所、トイレなどの水回り設備といった屋内設備の選択肢が自由になる上、従来よりも低価格で木造建物を入手することが可能となる。また、係る木造建物を販売する側にとっても、従来対応できなかった購入者の要望に幅広く対応することが可能となる。
本発明においても、柱11,12の間の空間は、従来と同様に電気配線や水回りの配管、ガス管などの設置に利用することができるが、これらの設備を壁材で隠す場合でも、必要な箇所のみで良く、柱11,12の間の全ての空間を壁材で覆う必要はない。また、必ずしも、これら設備を壁材で隠すことなく露出させた状態とすることもできる。また、間柱16が屋外側に配置されたため、柱11,12の間の全ての空間において、従来よりも間柱16の分だけ係る空間の床面積を広くとることができ、柱11,12の間の空間を全て屋内空間として利用することができる。
木造建物の床面積は、外周に位置する柱11,12の中心をつないだ線で囲まれた領域の面積で示される。そのため、従来のように柱11,12の屋内側を内装材で覆った構造では、表示される床面積よりも実際に使用できる床面積は狭くなっていたが、本発明では、柱11,12の間の空間を全て利用することができるため、表示される床面積よりも実際に使用できる床面積は広くなる。よって、同じ床面積であれば実際に使用できる空間が広い木造建物が得られる。
尚、上記において実施形態として2階建ての住宅を例に挙げて説明したが、本発明の木造建物はこれに限定されるものではなく、平屋或いは3階以上でもよく、また2戸1や3戸1といった長屋式の住宅や共同住宅、集会所や店舗、倉庫、各種施設等にも好ましく適用される。
11:通柱、12:管柱、13:土台、14:胴差、15:断熱パネル、15a:内装面材、15b:断熱材、15c:構造用合板、16:間柱、17:外装材、21:基礎、24:根太、25:床下地板、26:床仕上、31,32:受材、41,42,43:ビス、51:構造用合板、52:間柱

Claims (7)

  1. 木造建物の柱の屋外側に配置された板状の断熱材と面材とを有する断熱パネルと、前記断熱パネルの外側に配置された外装材とを備えた壁構造において、
    前記断熱パネルが前記面材として屋内側に内装面材を備え、
    前記断熱パネルの屋内側には間柱がなく屋外側に間柱が配置され、隣り合う2本の柱の間の空間が屋内側に開放されており、
    前記間柱が上端及び下端のそれぞれにおいて屋外側から取り付け部材により梁、桁、胴差、土台のいずれかの横材、前記横材に沿って水平方向に取り付けられた受材、或いは前記柱に取り付けられており、
    前記外装材が前記間柱に取り付けられていることを特徴とする壁構造。
  2. 前記間柱が上端及び下端において前記断熱パネルを挟んで前記横材或いは前記柱に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の壁構造。
  3. 前記断熱パネルが屋外側に構造用合板を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の壁構造。
  4. 前記断熱パネルの内装面材が耐火性を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の壁構造。
  5. 前記間柱の幅が45〜90mm、奥行きが60〜120mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の壁構造。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の壁構造を外周壁として有することを特徴とする木造建物。
  7. 前記外周壁の一部が耐力壁であることを有することを特徴とする請求項6に記載の木造建物。
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JP2017206869A (ja) * 2016-05-18 2017-11-24 有限会社 オカトミ 外張り断熱構造

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