JP2017206869A - 外張り断熱構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の外張り断熱構造では、木造建築物の熱橋となる木材が多く、木造建築物の断熱性能を向上させ難いという問題があった。【解決手段】本発明の外張り断熱構造3は、木造建築物1の内壁2に対して、例えば、逆三角形形状に構築されている。外張り断熱構造3は、複数のふかし材7と、ふかし材7の屋外側に固定されるメッシュ材8と、内壁2とメッシュ材8との間に充填される断熱材9とを有している。そして、断熱材9の厚みは、木造建築物1の下層よりも上層の方が厚くなることで、断熱材9が沈下し難い構造となり、軒桁11等の横材が断熱材9により覆われることで、木造建築物の断熱性能が向上される。【選択図】図1

Description

本発明は、木造建築物の外張り断熱構造に関し、特に、室内外の気温差が大きくなる木造建築物の上層に向けて断熱層を厚くし、断熱層が自重により沈下し難くなるとともに、室内からの熱の放出を防止する外張り断熱構造に関する。
従来の既存の木造建築物の外壁に取り付けられる外張り断熱構造として、以下の構造が知られている。図5(A)に示すように、既存壁101は、内装材102と、内装材102の外面に固定された間柱103と、間柱103の外面に固定された面材104と、を有している。そして、面材104には、補強材として横桟105がビス111(図5(B)参照)によって固定されている。横桟105を挟み込むように、上断熱パネル106及び下断熱パネル107が面材104に接着剤を介して固定されている。
図5(B)に示すように、上下断熱パネル106、107は、横桟105の2倍の厚みを有しており、横桟105の外面には、両パネル106、107間の隙間に隙間充填用断熱片108が埋め込まれている。そして、横桟105の外側には、隙間充填用断熱片108に沿って横胴縁109が配設され、横胴縁109は、隙間充填用断熱片108を貫通し横桟105に到達するビス110により固定されている。尚、横桟105は間柱103に到達するビス111により固定されている。
そして、壁外装材112が、両パネル106、107及び横胴縁109を覆うように配設され、金属固定具(図示せず)により横胴縁109に固定されている。この構造により、既存壁101に対して外張り断熱構造が実現されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来の外張り断熱の木造構造として、以下の構造が知られている。図6(A)に示すように、通常、隣り合う通柱121と通柱122との間に配置される複数の間柱123が、断熱パネル124よりも屋外側へ配設され、通柱121と通柱122との間の空間が屋内側へ開放されている。そして、断熱パネル124は、板状の断熱材124bと、断熱材124bの屋内側の主面に取り付けられた内装面材124aと、断熱材124bの屋外側の主面に取り付けられた外装面材124cと、を有している。図示したように、間柱123の屋外側の側面には外装材125が固定されている。
図6(B)に示すように、土台126は基礎127の上に載置され、アンカーボルト等を介して基礎127に固定されている。通柱121は土台126の上に立てられている。そして、土台126の屋外側の側面には受材128が固定され、受材128の一部は基礎127の上面に位置している。一方、隣り合う通柱121、122の間には、胴差し129が水平方向に差し渡されて固定されている。胴差し129の屋外側の側面には受材130が固定されている。図示したように、間柱123の上端側は受材130に固定され、間柱123の下端側は受材128に固定されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許第5327665号公報 特開2015−209699号公報
上述したように、木造建築物の外壁の断熱構造として、隣り合う通柱間や通柱と間柱間にグラスウール等の断熱材を充填する充填断熱構造や通柱や間柱の屋外側の側面に発泡スチロール等の発泡系のパネル断熱材を張り合わせる外張り断熱構造等がある。
図5(A)及び(B)に示す外張り断熱構造では、既存壁101の屋外側の面材104に補強材としての横桟105が固定され、横桟105を挟み込むように、上断熱パネル106及び下断熱パネル107が面材104に接着剤を介して固定されている。そして、横桟105の配置領域では、更に屋外側に、隙間充填用断熱片108及び横胴縁109が重ねて配設されている。この構造により、既存壁101に対して外張り断熱構造が実現されている。
しかしながら、上断熱パネル106及び下断熱パネル107の配置領域では、その厚い断熱材により断熱効果が得られるが、横桟105の配置領域では、主に、木材が重ねて配設されている。具体的には、上下断熱パネル106、107を用いる外張り断熱構造では、上下断熱パネル106、107や壁外装材112を支えるため、横桟105や横胴縁109が重ねて配設されている。上述した外張り断熱構造では、横桟105と横胴縁109との間に隙間充填用断熱片108が配置されているが、上下断熱パネル106、107よりも大幅にその厚みも薄く、断熱効果が得られ難く、熱橋となってしまう恐れがある。
また、隙間充填用断熱片108を横桟105の形状に合わせて加工した後、上下断熱パネル106、107の隙間に埋め込む作業が必要となり、現場作業が煩雑化し、製造コストを低減し難いという課題もある。一方、熱橋としての課題を解決するため、横桟105の厚みを薄くし、隙間充填用断熱片108の厚みを厚くした場合には、横胴縁109を固定するビス110の横桟105への十分な打ち込み深さが確保されない恐れがある。そして、横胴縁109には壁外装材112が固定されるが、十分な取り付け強度が得られ難くなってしまう恐れがある。
図6(A)及び(B)に示す外張り断熱構造においても、図6(B)に示すように、受材128、130の配置領域では、断熱パネル124よりも屋外側へ配置される複数の間柱123及び壁外装材112の取り付け強度を確保するため、間柱123は受材128、130に固定されている。この構造により、土台126、受材128及び間柱123が連続した熱橋となり、また、胴差し129、受材130及び間柱123が連続した熱橋となり、断熱効果が低減してしまうという課題がある。
更には、上述した図5及び図6に示す外張り断熱構造では、それぞれ断熱パネル101、106、107、124を用いるため、木造建築物の下層から上層に向けて全て同じ厚みの断熱構造となっている。そして、木造建築物では、特に、暖房時においては、温かい空気は室内の上方へ集まるため、木造建築物の上層になる程、屋外との気温差が大きくなり、室内の熱が屋外へと放出され易く、結露等も発生し易くなる。また、木造建築物の上層には、軒桁等の太い木材が使用され、これらの木材が断熱材により覆わない構造では、上記屋外への熱の放出を防止し難い構造となってしまう恐れがある。
また、上述したように、木造建築物の下層から上層に向けて全て同じ厚みの断熱構造では、断熱厚みが必要とされる上層において放熱し易く、断熱効果が低減し易いという課題がある。一方、この課題を解決するために、木造建築物の上層の断熱厚みに合わせて断熱パネルを選択した場合には、木造建築物の下層では、必要以上の断熱厚みを有することとなり、材料コストが高くなり、建築コストを低減し難いという課題がある。更には、断熱パネルが厚くなることで、断熱パネル等を支える横桟105や横胴縁109も厚くなり、上記熱橋の課題への対策も必要となる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、グラスウール等のブローイングにより充填される断熱材を使用し、木造建築物の上層に向かう程、断熱材の厚みを厚くすることで、断熱材の自重による沈下を大幅に低減するとともに断熱効果を向上させる外張り断熱構造を提供することにある。
本発明の外張り断熱構造では、少なくとも木造建築物の基礎体と、前記基礎体の上面に固定される土台と、前記土台上面に固定される複数の縦材と、前記複数の縦材に固定される横材と、を備え、前記縦材及び前記横材を介して固定される内壁の屋外側へ構築される外張り断熱構造において、その下端側が前記土台に固定され、その上端側が前記横材と同じ高さまたは上方の前記木造建築物に固定される複数のふかし材と、前記複数のふかし材に張り渡されるメッシュ材と、前記内壁と前記メッシュ材との間に充填され、前記横材の屋外側の側面を覆う断熱材と、を有し、前記断熱材の厚みは、前記木造建築物の下層よりも上層の方が厚いことを特徴とする。
また、本発明の外張り断熱構造では、前記横材は軒桁であり、前記軒桁の上面には複数の垂木が固定され、前記ふかし材の上端側は前記土台よりも屋外側の前記垂木に固定されることを特徴とする。
また、本発明の外張り断熱構造では、前記横材は胴差しであり、前記胴差しの上方には前記木造建築物の軒先が形成され、前記ふかし材の上端側は前記土台よりも屋外側の前記軒先に固定されることを特徴とする。
また、本発明の外張り断熱構造では、前記ふかし材の下端側は前記土台の屋外側の側面に対して固定され、前記ふかし材の一部は前記基礎体上面に配置され、前記メッシュ材は前記ふかし材の屋外側に張り渡され、前記土台と前記メッシュ材との間には前記断熱材が配設されるスペースを有することを特徴とする。
本発明の外張り断熱構造は木造建築物の内壁の屋外側に構築され、外張り断熱構造のふかし材の上端側は横材と同じ高さまたは上方に位置する木造建築物に固定されている。そして、外張り断熱構造の断熱材の厚みは、木造建築物の下層よりも上層の方が厚くなるように配設されている。この構造により、外張り断熱構造が長年に渡り使用されても、断熱材が自重により大幅に沈下し難い構造となり、断熱材が横材の屋外側を覆うことで、木造建築物としての熱橋が大幅に低減され、断熱性能が大幅に向上される。
また、本発明の外張り断熱構造では、横材が軒桁の場合、外張り断熱構造のふかし材の上端側は、土台よりも屋外側の垂木に対して固定される。この構造により、断熱材は木造建築物の下層よりも上層の方が厚くなり、断熱材は軒桁の屋外側を覆うことができる。
また、本発明の外張り断熱構造では、横材が胴差しであり、その上方の適した位置に垂木がない場合でも、胴差し上方の適した位置にある軒先を利用してふかし材の上端側を固定することができる。この構造により、断熱材は木造建築物の下層よりも上層の方が厚くなり、断熱材は胴差しの屋外側を覆うことができる。
また、本発明の外張り断熱構造では、ふかし材の下端側は土台の屋外側の側面に固定され、その一部が基礎体の上面に配置されている。この構造により、土台とメッシュ材との間に断熱材を配設するスペースを有し、木造建築物としての断熱性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態の外張り断熱構造が構築された木造建築物を説明する断面図である。 本発明の一実施形態の外張り断熱構造が構築された木造建築物を説明する斜視図である。 本発明の一実施形態の(A)外張り断熱構造が構築された木造建築物を説明する斜視図であり、(B)外張り断熱構造を説明する断面図である。 本発明の一実施形態の(A)外張り断熱構造が構築された木造建築物を説明する斜視図であり、(B)外張り断熱構造を説明する断面図である。 従来の外張り断熱構造が構築された木造建築物を説明する(A)斜視図、(B)断面図である。 従来の外張り断熱構造が構築された木造建築物を説明する(A)斜視図、(B)断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る外張り断熱構造を図面に基づき詳細に説明する。尚、一実施形態の説明の際には、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。
図1は、本実施形態の木造建築物1の概略を示す断面図である。木造建築物1は、例えば、平屋構造であり、木造建築物1の内壁2(図3(B)参照)の屋外側には外張り断熱構造3が構築されている。図1では、木造建築物1の左右方向の2側面の内壁2に対し外張り断熱構造3が構築されているが、図示していないその他の側面の内壁2に対しても外張り断熱構造3が構築されている。そして、外張り断熱構造3の屋外側には外壁パネル4が取り付けられている。尚、以下の説明では、例えば、木造建築物1の縦材としては、通柱5、間柱6等があり、木造建築物1の横材としては、軒桁11、胴差し12、小屋梁16等がある。
詳細は後述するが、外張り断熱構造3は、主に、通柱5及び間柱6よりも屋外側へと配設された複数の外張り断熱用の木材(以下、「ふかし材7」と呼ぶ。)と、ふかし材7の屋外側に配設させるメッシュ材8と、内壁2とメッシュ材8との間に充填されるグラスウール等の断熱材9と、を有している。尚、メッシュ材8は、ふかし材7の屋外側の側面に配設される場合に限定されるものではなく、ふかし材7の屋内側へ配設される場合でも良い。
砂状のハッチングにて示すように、外張り断熱構造3では、木造建築物1の上層へ向かう程、断熱材9の厚みが厚くなり、例えば、内壁2に対して逆三角形形状に構築されている。ここで、木造建築物1では、外張り断熱構造3を有しない場合には、通柱5及び間柱6は、その柱5、6間に断熱材(図示せず)が配設されるため熱橋となる。また、木造建築物1の土台10、軒桁11や胴差し12等も断熱材により覆われていないため熱橋となる。そして、通柱5、間柱6、土台10、軒桁11や胴差し12は、他の柱に比較しても太く、露出する面積も大きくなり、木造建築物1としての断熱性能を悪化させてしまう。
そこで、本実施形態の木造建築物1では、ふかし材7の下端側は土台10に対してビス等により固定され、ふかし材7の上端側は軒桁11の上面に固定される垂木13に対してビス等により固定されている。そして、断熱材9が、少なくとも通柱5、間柱6、土台10、軒桁11や胴差し12を屋外側から覆うことで、木造建築物1としての熱橋が大幅に低減され、断熱性能が大幅に向上される。
特に、木造建築物1の暖房時には、温かい空気は室内の上層へと流れ、集まるため、住人が生活する下層が適温の場合でも、室内の上層は下層よりも温かくなり、室内にて寒暖差が発生する。一方、木造建築物1の屋外では、地面の方が温かく上空へ向かう程寒くなり、室内とは逆の気温状況となる。そして、木造建築物1の上層になる程、屋外との寒暖差により室内の熱が外部へ放出され易くなるが、上述したように、木造建築物1の上層へ向かう程、断熱材9の厚みが厚くなる構造とすることで、木造建築物1の断熱性能が向上される。尚、木造建築物1の下層では、上層よりも屋外との寒暖差が小さくなり、それに対応して断熱材9の厚みを薄くすることが可能となり、材料コストを抑え、建築コストを低減できる。
更には、木造建築物1の右側の側面に示すように、垂木13が、外壁パネル4よりも、若干、張り出している構造の場合には、ふかし材7の上端側が軒先14に対して固定されることで、外張り断熱構造3を構築することもできる。そして、軒先14より上層の木造建築物1には外張り断熱構造3が構築されていないが、断熱材9が、軒先14下方の胴差し12までを覆うことで、少しでも木造建築物1の断熱性能が向上される。
尚、木造建築物1の右側の側面において、左側の側面と同様に、垂木13が外張り断熱構造3が構築できるところまで張り出している場合には、木造建築物1の上層まで外張り断熱構造3を構築することは可能である。
図2は、本実施形態の木造建築物1の概略を示し、外張り断熱構造3のふかし材7が固定される前の状態を示す斜視図である。図3(A)は、本実施形態の木造建築物1の概略を示し、外張り断熱構造3のふかし材7が固定された状態を示す斜視図である。図3(B)は、図3(A)に示す木造建築物1の外張り断熱構造3の一部を拡大して示す断面図である。図4(A)は、本実施形態の木造建築物1の概略を示し、断熱材9が充填された状態を示す斜視図である。図4(B)は、図4(A)に示す木造建築物1の外張り断熱構造3の一部を拡大して示す断面図である。
図2では、図1に示す木造建築物1を左側の後方から見た斜視図であり、木造建築物1の一部を図示している。土台10が、屋外側にスペースを有するように基礎コンクリート15上に載置され、アンカーボルト等を介して基礎コンクリート15に固定されている。土台10上面には通柱5が一定間隔にて立てられ、通柱5の下端側はビス等により土台10に固定されている。同様に、隣り合う通柱5間にも複数の間柱6が一定間隔にて立てられ、間柱6の下端側はビス等により土台10に固定されている。一方、通柱5及び間柱6の上端側は、軒桁11や小屋梁16にビス等により固定されている。
複数の垂木13は、例えば、隣り合う通柱5と間柱6と同じ間隔にて軒桁11や母屋17の上面にビス等により固定されている。例えば、垂木13の一端側は、木造建築物1の左側の側面の内壁2(図3(A)参照)よりも張り出し、ふかし材7の固定領域として用いられる。一方、軒桁11及び母屋17の一端側は、木造建築物1の後方側の側面の内壁2(図3(A)参照)よりも張り出し、その張り出した領域に固定された垂木13はふかし材7の固定領域として用いられる。
図3(A)に示す如く、木造建築物1の内壁2の屋外側を囲むように複数のふかし材7が、土台10及び垂木13に対して固定されている。上述したように、ふかし材7は、外張り断熱構造3の骨組みを構成する木材である。ふかし材7の下端側は土台10の屋外側の側面に対してビス等により固定され、ふかし材7の下端側の一部は土台10より屋外側の基礎コンクリート15上面に配置されている。一方、ふかし材7は、例えば、隣り合う通柱5と間柱6と同じ間隔にて配設され、ふかし材7の上端側は垂木13に対してビス等により固定されている。
図3(B)に示す如く、内壁2は、例えば、内装ボード材2Aと、グラスウール等の断熱材2Bと、構造用合板2Cとを有している。内装ボード材2Aは屋内側からビス等により通柱5や間柱6等に対して固定され、構造用合板2Cは屋外側からビス等により通柱5や間柱6等に対して固定されている。そして、断熱材2Bは、隣り合う通柱5と間柱6との間であり、内装ボード材2Aと構造用合板2Cにて挟まれた領域に充填されている。
また、図4(A)及び(B)に示すように、ふかし材7の屋外側の側面には、ブローイング工法により充填される断熱材9が漏れ出さない程度の網目から成るメッシュ材8が張り渡されている。上述したように、ふかし材7は、それぞれビス等により土台10及び垂木13に固定されているが、ふかし材7同士はメッシュ材8により繋がれた構造となる。
図3(B)に示すように、土台10とメッシュ材8との間には断熱材9が充填されるスペースを有することで、少なくとも土台10の一部が断熱材9により覆われる構造が実現される。また、軒桁11とメッシュ材8との間には断熱材9が充填されるスペースを有することで、軒桁11の大部分が熱橋とならない構造が実現される。
尚、図3(A)に示すように、木造建築物1の後方側の側面においても、垂木13の傾斜角度に合わせて略三角形形状の構造用合板2Cが垂木13及び小屋梁16に対してビス等により固定されている。この構造により、その構造用合板2Cとメッシュ材8との間には断熱材9が充填されるスペースを有することで、小屋梁16の大部分が熱橋とならない構造が実現される。
図4(A)に示す如く、木造建築物1の外張り断熱構造3では、内壁2とメッシュ材8との間のスペースにブローイング工法により断熱材9が充填される。断熱材9として、グラスウール、セルローズファイバー、ロックウール等があるが、本実施形態では、例えば、グラスウールを使用する。そして、断熱材9は、外張り断熱構造3の上層から下層に向けてエアーにより充填されるが、メッシュ材8を用いることで、エアーは外部へと抜け、断熱材9が外張り断熱構造3の下層から充填されていく。上述したように、外張り断熱構造3の上層から断熱材9が圧送されることで、断熱材9は密な状態に積層して充填され、沈下し難い構造となる。尚、メッシュ材8は、木造建築部1のコーナー部を覆うように配設されることで、木造建築物1の側面全周に対して、断熱材9を配設することができる。
図4(B)に示す如く、外張り断熱構造3は、逆三角形形状であり、下層から上層に向けて断熱材9の厚みが厚くなる構造となる。図示した木造建築物1の側面では、ふかし材7の上端側が、軒桁11上面に配設される垂木13に対して固定され、その固定箇所は、少なくとも軒桁11と同じ高さまたは軒桁11よりも上方に位置していることで、軒桁11の屋外側の側面は、ほぼ上端まで断熱材9により覆われている。
ここで、上述したように、断熱材9は密な状態に積層して充填され、沈下し難い構造ではあるが、外張り断熱構造3は長年に渡り使用されることで、断熱材9は自重により沈下する。そして、上層の断熱材9の方が、下層の断熱材9よりも沈下する量が少なくなる。外張り断熱構造3は逆三角形形状であり、上層に向かう程、その幅が広くなり、言い換えると、断面積が広くなる分、上層の断熱材9は下層の断熱材9よりも沈下する量が少なくなる。つまり、例えば、下層から上層に向けて同一幅からなる外張り断熱構造の場合と比較して、本実施形態の外張り断熱構造3では、上層の断熱材9が沈下する量が大幅に低減される。
更には、上述したように、ふかし材7の下端側は土台10の屋外側の側面に対してビス等により固定され、土台10とメッシュ材8との間には断熱材9が充填されるスペースを有している。そして、断熱材9は、ブローイング工法により充填されることで、断熱パネル材とは異なり、上記土台10とメッシュ材8との狭い隙間にも確実に充填される。
この構造により、木造建築物1の上層に配設され、熱橋となり易い軒桁11、胴差し12や小屋梁16の大部分の屋外側が断熱材9により覆われ、その断熱材9が長期間の使用に対しても沈下し難い構造となる。そして、木造建築物1は、上層へ向かう程、屋外との寒暖差が大きくなり放熱性の対策が必要であり、軒桁11、胴差し12や小屋梁16等の木材は太く、面積も大きく、熱橋としての影響も大きくなるが、本実施形態の外張り断熱構造3により、その対策が実現される。同様に、断熱材9としての厚みは薄くなるが、土台10の屋外側の側面の一部も断熱材9により覆われることで、木造建築物1としての断熱性能が向上される。
図示していないが、上述したブローイング工法が終了した後、ふかし材7の屋外側の側面には、メッシュ材8を挟むように通気用の胴縁がビス等により固定され、胴縁に対して透湿防水シート及び外壁パネル4が固定される。
尚、外張り断熱構造3では、ふかし材7の下端側は土台10に固定され、更に、その一部は基礎コンクリート15上面に配置されている。更に、ふかし材7同士はメッシュ材8により繋がれた構造となり、内壁2とメッシュ材8との間には断熱材9が密な状態に充填されている。つまり、外張り断熱構造3は、密な状態に充填された断熱材9及びメッシュ材8を介して一体な構造となることで、耐震性にも優れた構造となる。例えば、地震による横揺れが外張り断熱構造3に加わった場合でも、個々のふかし材7はメッシュ材8を介して同じ方向に揺れることで、耐震性にも強い構造となる。
また、図示していないが、ふかし材7の数本が、木造建築物1の出窓用の枠を構成する木材に対してビス等により固定する場合でも良く、この場合には、外張り断熱構造3が、更に、土台10以外の木造建築物1の頑丈な部分と一体となり、耐震性に優れた構造となる。
また、外張り断熱構造3の形状として、逆三角形形状の場合について説明したが、この場合に限定するものではない。外張り断熱構造3の形状としては、例えば、台形形状の場合でも良く、この場合でも、断熱材9は、木造建築物1の下層よりも上層の方が厚くなることで、上述した効果を得ることができる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
1 木造建築物
2 内壁
2A 内装ボード材
2B 断熱材
2C 構造用合板
3 外張り断熱構造
4 外壁パネル
5 通柱
6 間柱
7 ふかし材
8 メッシュ材
9 断熱材
10 土台
11 軒桁
12 胴差し
13 垂木
14 軒先
15 基礎コンクリート
16 小屋梁
17 母屋

Claims (4)

  1. 少なくとも木造建築物の基礎体と、前記基礎体の上面に固定される土台と、前記土台上面に固定される複数の縦材と、前記複数の縦材に固定される横材と、を備え、前記縦材及び前記横材を介して固定される内壁の屋外側へ構築される外張り断熱構造において、
    その下端側が前記土台に固定され、その上端側が前記横材と同じ高さまたは上方の前記木造建築物に固定される複数のふかし材と、前記複数のふかし材に張り渡されるメッシュ材と、前記内壁と前記メッシュ材との間に充填され、前記横材の屋外側の側面を覆う断熱材と、を有し、前記断熱材の厚みは、前記木造建築物の下層よりも上層の方が厚いことを特徴とする外張り断熱構造。
  2. 前記横材は軒桁であり、前記軒桁の上面には複数の垂木が固定され、前記ふかし材の上端側は前記土台よりも屋外側の前記垂木に固定されることを特徴とする請求項1に記載の外張り断熱構造。
  3. 前記横材は胴差しであり、前記胴差しの上方には前記木造建築物の軒先が形成され、前記ふかし材の上端側は前記土台よりも屋外側の前記軒先に固定されることを特徴とする請求項1に記載の外張り断熱構造。
  4. 前記ふかし材の下端側は前記土台の屋外側の側面に対して固定され、前記ふかし材の一部は前記基礎体上面に配置され、前記メッシュ材は前記ふかし材の屋外側に張り渡され、前記土台と前記メッシュ材との間には前記断熱材が配設されるスペースを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の外張り断熱構造。
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