JPH09224161A - キャリブレーション装置 - Google Patents

キャリブレーション装置

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JPH09224161A
JPH09224161A JP8050771A JP5077196A JPH09224161A JP H09224161 A JPH09224161 A JP H09224161A JP 8050771 A JP8050771 A JP 8050771A JP 5077196 A JP5077196 A JP 5077196A JP H09224161 A JPH09224161 A JP H09224161A
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薫 今尾
Toshio Shirasawa
寿夫 白沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーデバイスをキャリブレーションする場
合に,ユーザーの要求精度に応じたキャリブレーション
の計算時間を最小限にすること。 【解決手段】 カラーデバイスから出力された基準色票
を色計測し,その色計測値とデバイス出力信号との対応
関係に基づいて,カラーデバイスの色再現性を校正する
キャリブレーション装置において,色再現精度および計
算時間が異なる複数のキャリブレーション設定方式が格
納されているメモリ101と,メモリ101に格納され
ているキャリブレーション設定方式A〜Cを選択・指示
するキャリブレーション方式制御部102と,キャリブ
レーション方式制御部102により選択・指示された上
記キャリブレーション設定方式に基づいてキャリブレー
ション演算を実行するキャリブレーション演算部103
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は,カラープリンタや
カラースキャナ・カラー複写機などのカラーデバイスの
色再現性を複数のキャリブレーション式を用いてキャリ
ブレーション(校正)するキャリブレーション装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来,カラープリンタの色再現性を予測
するための関連する参考技術文献として,多色刷り印刷
における複数の原色信号,たとえば各原色の網点面積率
を視覚の三刺激値に変換する際に,実用上において精度
が十分であり,しかも計算負荷を小さくできる印刷色再
現予測式を決定する方法が特開平6−350844号公
報に開示されている。
【0003】上記印刷色再現予測式を決定する方法は,
分解原色を網点面積率c,m,yに基づいて作成した複
数の説明変数をすべて使った重回帰フルモデル式を設定
し,実測データを用いて重回帰フルモデル式の係数を決
定し,その重回帰フルモデル式を用いて予測の三刺激値
XYZを求め,その予測三刺激値と実測三刺激値との色
差が目標色差以下となる範囲内で重回帰フルモデル式の
説明変数を1個ずつ取外してゆき,最終的に,目標色差
以下で再現色を与える,最も計算負荷の小さい(この場
合の計算負荷は色再現式を用いて色変換する時間であ
り,係数を設定する時間ではない)再現色予測式を与え
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記に
示されるような従来における印刷色再現予測式を決定す
る方法にあっては,精度の高い再現色を予測することが
できるが,たとえばカラーデバイスの色再現性をキャリ
ブレーションする場合に,フルパラメータで高精度な変
換系を定めてから,順次パラメータを削減してゆくた
め,係数を決定するまでに要する計算時間が長くかかる
という問題点があった。
【0005】本発明は,上記に鑑みてなされたものであ
って,カラーデバイスをキャリブレーションする場合
に,ユーザーの要求精度に応じたキャリブレーションの
計算時間を最小限にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係るキャリブレーション装置にあって
は,カラーデバイスから出力された基準色票を色計測
し,その色計測値とデバイス出力信号との対応関係に基
づいて,カラーデバイスの色再現性を校正するキャリブ
レーション装置において,色再現精度および計算時間が
異なる複数のキャリブレーション設定方式が格納されて
いる設定方式格納手段と,前記設定方式格納手段に格納
されているキャリブレーション設定方式を選択・指示す
る制御手段と,前記制御手段により選択・指示された前
記キャリブレーション設定方式に基づいてキャリブレー
ション演算を実行する演算手段とを備えたものである。
【0007】すなわち,色再現精度および計算時間が異
なる複数のキャリブレーション設定方式を準備してお
き,希望する色再現精度(校正精度)およびその計算時
間に応じたキャリブレーションを行うことにより,ユー
ザーの要求精度に応じたキャリブレーションが実現す
る。
【0008】また,請求項2に係るキャリブレーション
装置にあっては,前記制御手段は,前記設定方式格納手
段に格納されているキャリブレーション設定方式のう
ち,計算時間の短いレベルから順次選択し,前記演算手
段により演算させ,その演算結果が所定の色再現精度に
達した場合,キャリブレーションを終了させるものであ
る。
【0009】すなわち,あらかじめ用意した色再現精度
および計算時間が異なる複数のキャリブレーション設定
方式を計算時間の短いレベルから順次選択し,演算する
ことにより,所望の精度に対応したキャリブレーション
が実現する。
【0010】また,請求項3に係るキャリブレーション
装置にあっては,色再現精度のレベル指定およびキャリ
ブレーションの開始・終了情報を入力する入力手段をさ
らに備え,前記制御手段が,前記設定方式格納手段に格
納されているキャリブレーション設定方式のうち,計算
時間の短いレベルから順次選択し,前記演算手段により
演算させ,その演算結果の情報を前記入力手段に報知す
るものである。
【0011】すなわち,実際のカラーデバイスの状況に
応じて,あらかじめ用意した色再現精度および計算時間
が異なる複数のキャリブレーション設定方式を計算時間
の短いレベルから順次選択し,演算することにより,所
望の精度に対応したキャリブレーションが実現する。
【0012】また,請求項4に係るキャリブレーション
装置にあっては,前記設定方式格納手段に格納されてい
る複数のキャリブレーション設定方式は,キャリブレー
ション式の複雑さに基づいて設定されているものであ
る。
【0013】すなわち,キャリブレーション式の複雑さ
に基づいて異なる複数のキャリブレーション設定方式を
準備しておくことにより,カラーデバイスをキャリブレ
ーションする際に,ユーザーが希望するレベルのキャリ
ブレーション計算時間/精度が選択可能となる。
【0014】また,請求項5に係るキャリブレーション
装置にあっては,前記設定方式格納手段に格納されてい
る複数のキャリブレーション設定方式は,キャリブレー
ション用データ数に基づいて設定されているものであ
る。
【0015】すなわち,キャリブレーション用データ数
に基づいて異なる複数のキャリブレーション設定方式を
準備しておくことにより,カラーデバイスをキャリブレ
ーションする際に,ユーザーが希望するレベルのキャリ
ブレーション計算時間/精度が選択可能となる。
【0016】また,請求項6に係るキャリブレーション
装置にあっては,前記設定方式格納手段に格納されてい
る複数のキャリブレーション設定方式は,キャリブレー
ション式のパラメータを設定する場合における収束方法
に基づいて設定されているものである。
【0017】すなわち,キャリブレーション式のパラメ
ータを設定する場合における収束方法に基づいて異なる
複数のキャリブレーション設定方式を準備しておくこと
により,カラーデバイスをキャリブレーションする際
に,ユーザーが希望するレベルのキャリブレーション計
算時間/精度が選択可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は,本実施の形態に係る
カラーデバイスのキャリブレーション装置の構成を示す
ブロック図である。
【0019】図において,101はあらかじめ複数の異
なるキャリブレーション設定方式が設定されている設定
方式格納手段としてのメモリである。該メモリ101に
は後述する第1のキャリブレーション方法あるいは第2
のキャリブレーション方法に基づいて変換精度レベル毎
に,キャリブレーション設定方式A101aとキャリブ
レーション設定方式B101b・キャリブレーション設
定方式C101cというように設定しておく。
【0020】また,102はメモリ101に設定されて
いるキャリブレーション設定方式のうちどの方式を用い
て選択するかを制御する制御手段としてのキャリブレー
ション方式設定制御部,103はキャリブレーション方
式設定制御部102により選択・指示されたキャリブレ
ーション設定方式に基づいてキャリブレーション演算を
実行する演算手段としてのキャリブレーション演算部で
ある。
【0021】また,104はキャリブレーション精度や
キャリブレーションの開始・終了を指示・入力するキー
や表示パネルなどが設けられている入力手段としてのオ
ペレーションパネルである。
【0022】以上の構成において,キャリブレーション
方式設定制御部102は,メモリ101に格納されてい
るキャリブレーション設定方式を選択し,該設定方式を
読み出しキャリブレーション演算部103に与える。さ
らにキャリブレーション演算部103は,上記選択され
たキャリブレーション設定方式に基づいて演算を実行
し,この中間情報,たとえば色差値などをキャリブレー
ション方式設定制御部102にフィードバックする。そ
して,キャリブレーション方式設定制御部102は,上
記演算結果が所定の値に達した場合に上記演算を終了さ
せる。
【0023】次に,上記キャリブレーション設定方式に
ついて詳細に説明する。
【0024】カラープリンタの色再現性をキャリブレー
ションする方法として,以下の2つの方法がある。すな
わち,第1に,色再現予測式を使わずに直接的に実色変
換式を設定する第1の方法(以下,第1のキャリブレー
ション方法という),第2に,色再現予測式をあらかじ
め求めてから実色変換式を設定する第2の方法(以下,
第2のキャリブレーション方法という),である。
【0025】また,上記2つのキャリブレーション方法
は,いずれもカラーパッチをプリントアウトし,該カラ
ーパッチを色計測し,その(y,m,c)プリント出力
信号と色計測値(三刺激値X,Y,ZやLab値や濃度
値など)との対応関係でキャリブレーションを行う。以
下,これら第1のキャリブレーション方法と第2のキャ
リブレーション方法とに分けて詳述する。
【0026】(第1のキャリブレーション方法)第1の
キャリブレーション方法は,三刺激値X,Y,Zをy,
m,c信号に変換する実際の色変換式を設定し,上記各
種パッチに対するデータに基づいて,y,m,c信号の
誤差二乗和を最小にさせるような色変換式のパラメータ
を求めるのが一般的である。
【0027】上記色変換式としては,多次多項式(1次
の線形マスキング式を含む)やメモリマップ補間法など
が考えられる。ただし,メモリマップ補間法の場合,パ
ラメータ設定の困難さ(分割数が多い場合,データ数を
かなり多くしないと,該当するデータがない分割領域が
発生してパラメータが最適化できない)を考慮すれば分
割数の少ないものにほぼ限定される。
【0028】いずれにせよ,上記の場合,線形最小二乗
法の手法でパラメータを設定することができる。なお,
少数のパッチの計測データに基づいて,ほぼ直接的にパ
ラメータを設定する方法があるが,精度の面では期待で
きない。
【0029】(第2のキャリブレーション方法)次に,
第2のキャリブレーション方法をステップ1とステップ
2とに分けて説明する。
【0030】(ステップ1)y,m,c信号を三刺激値
X,Y,Zに変換する色再現予測式を設定する。色再現
予測式として何を使うかによって,様々な方法があり,
その代表的な3つを以下に説明する。
【0031】 メモリマップ補間法による色再現予測
式 前述の各種パッチに対するデータに基づいて,色空間を
分割した格子点に設定する値を変動させ,そのときのX
YZ値あるいはLab値の誤差二乗和を最小にさせる非
線形最適化手法により,格子点に設定する値を最終的に
求める。この場合,分割数を多くすると演算時間がかな
り長くなる。
【0032】 多次多項式による色再現予測式 前述の各種パッチに対するデータに基づいて,X,Y,
Z値の誤差二乗和を最小にさせるような色再現予測式を
求める。この場合,線形最小二乗法を用いてパラメータ
を設定することができる。
【0033】また,X,Y,Z値ではなくLab値の誤
差二乗和を最小にさせるには,非線形最適化手法が必要
となる。なお,三刺激値XYZをLab値に変換するに
は,公知の変換式を用いることができる。また,このL
ab値の誤差二乗和を最小にさせる方法は,演算時間が
増えるが,人間の視覚特性を考慮した最適化が可能とな
る。
【0034】 ニューラルネットワークによる色再現
予測式 ニューラルネットワークにより色再現予測式を構築する
場合は,バックプロパゲーション(逆伝播)により学習
し,最適化する方法である。
【0035】(ステップ2)上記ステップ1により設定
した色再現予測式に基づいて三刺激値X,Y,Zをy,
m,c信号に変換する実際の色変換式を設定する。この
設定方法にも様々な方法があり,その代表的なもののう
ち3つを以下に説明する。
【0036】 ルックアップテーブルによる色変換式 色再現予測式の逆解を解くことにより,テーブル値を求
める。 メモリマップ補間法による色変換式 色空間を分割した格子点に色再現予測式の逆解を解いた
値を設定する。 多次多項式による色変換式 Lab値の誤差二乗和を最小にさせる非線形最適化手法
により,色予測式に基づいて色変換式のパラメータを最
適化させる。
【0037】次に,前述したキャリブレーション方法1
およびキャリブレーション方法2による実施の形態を説
明する。
【0038】(第1のキャリブレーション方法による実
施の形態)ここでは,三刺激値(XYZ)を入力し,該
入力色をymcの3版で出力するプリンタを例にとって
キャリブレーション方法1の実施の形態を説明する。な
お,本実施の形態では,色変換式として下記多次多項式
を用いるものとする。
【0039】y=a0 +a1 ・X+a2 ・Y+a3 ・Z
+a4 ・X・Y+a5 ・X・Y・Z+a6 ・Z・X+a
7 ・X 2+a8 ・Y 2+a9 ・Z 2+a10・X 2・Y+
11・X・Y2 +a12・Y2 ・Z+a13・Y・Z2 +a
14・Z 2・X+a15・Z・X2+a16・X・Y・Z+a
17・X 3+a18・Y 3+a19・Z 3 また,m,c値への変換式についても上記式と同様とす
る。
【0040】次いで,キャリブレーションで使うデータ
に基づいて実施する方法を説明する。データ数が多くな
るほど,高精度な変換パラメータを作ることが可能であ
る。一方,データ数が多くなれば計算時間も増加する。
このため,下記3つを準備しておく。
【0041】すなわち, A:少ないデータ数(たとえば,50パッチ) B:中位のデータ数(たとえば,500パッチ) C:多いデータ数(たとえば,5000パッチ)
【0042】さらに,色再現精度評価用データを必要に
応じて別途準備しておく。
【0043】第1の方法は,ユーザー自身に上記A/B
/Cの何れかのデータに応じた変換方法を選択させるこ
とである。ただし,ユーザーにとっては上記A/B/C
の方法といっても不明な点があるので,この場合,ユー
ザーには計算時間あるいはキャリブレーション精度とい
った情報を提示することにより選択させる。
【0044】第2の方法は,上記A/B/Cを順に実行
し,各ステップにおける色変換精度が所定の値以下にな
った場合,自動的のキャリブレーションを停止させるも
のである。この場合における色変換精度は,色再現精度
評価用データを対象にして評価する。また,この場合,
仮にAの段階で所定の精度以下となれば,次のB/Cを
実行しないため,短時間でキャリブレーションを終了す
ることができる。
【0045】第3の方法は,ユーザーが希望する精度を
ユーザー自身が指定し,上記第2の方法に基づいて実行
させるものである。この場合,計算時間および精度を考
慮したキャリブレーションを行うことが可能となる。
【0046】第4の方法は,A→B→Cと順次実行して
ゆき,各ステップにおける色変換精度をユーザーに知ら
せ,これ以降継続して実行させるかどうかの判断をユー
ザーに委ねるものである。この場合も上記と同様に,計
算時間および精度を考慮したキャリブレーションを行う
ことが可能となる。
【0047】なお,上記実施の形態では,多次多項式を
例にとって説明したが,もちろんメモリマップ補間法を
用いても全く同様に実行することができる。
【0048】(第2のキャリブレーション方法による実
施の形態)ここでは,カラープリンタの色再現予測式を
求め,該色再現予測式に基づいてキャリブレーションを
行う場合について説明する。この場合,色再現予測式を
どのように設定するかと,色再現予測式に基づいて実色
変換式をどのように設定するかの2つの課題がある。
【0049】まず,カラープリンタの色再現予測式(カ
ラープリンタのy,m,cの3版出力での色再現(本実
施の形態では三刺激値X,Y,Zを求める)を予測す
る)を求める場合に,本発明を適用した実施の形態を,
以下に説明する。
【0050】色再現予測式として,下記3つの変換式を
準備しておく。 A:1次式 X=a0 +a1 ・y+a2 ・m+a3 ・c B:2次式 X=a0 +a1 ・y+a2 ・m+a3 ・c
+a4 ・y・m+a5 ・m・c・Z+a6 ・c・y+a
7 ・y 2+a8 ・m 2+a9 ・c 2 C:3次式 X=a0 +a1 ・y+a2 ・m+a3 ・c
+a4 ・y・m+a5 ・m・c・Z+a6 ・c・y+a
7 ・y 2+a8 ・m 2+a9 ・c 2+a10・y 2・m+
11・y・m2 +a12・m2 ・c+a13・m・c2 +a
14・c 2・y+a15・c・y2 +a16・y・m・c+a
17・y 3+a18・m 3+a19・c 3 また,Y,Z値への変換式についても上記式と同様とす
る。
【0051】上記において,各式のパラメータを設定す
る再に,パラメータの数の次数が大きくなるにつれて計
算時間が長くなる。しかし,その一方で色再現予測精度
の向上を期待することができる。
【0052】第1の方法は,ユーザー自身に上記A/B
/Cの何れかのデータに応じた変換方法を選択させるこ
とである。ただし,ユーザーにとっては上記A/B/C
の方法といっても不明な点があるので,この場合,ユー
ザーには計算時間あるいはキャリブレーション精度とい
った情報を提示することにより,選択させる。
【0053】第2の方法は,上記A/B/Cを順に実行
し,各ステップにおける色変換精度が所定の値以下にな
った場合,自動的のキャリブレーションを停止させるも
のである。この場合における色変換精度は,色再現精度
評価用データを対象にして評価する。また,この場合,
仮にAの段階で所定の精度以下となれば,次のB/Cを
実行しないため,短時間でキャリブレーションを終了す
ることができる。
【0054】第3の方法は,ユーザーが希望する精度を
ユーザー自身が指定し,上記第2の方法に基づいて実行
させるものである。この場合,計算時間および精度を考
慮したキャリブレーションを行うことが可能となる。
【0055】第4の方法は,A→B→Cと順次実行して
ゆき,各ステップにおける色変換精度をユーザーに知ら
せ,これ以降継続して実行させるかどうかの判断をユー
ザーに委ねるものである。この場合も上記と同様に,計
算時間および精度を考慮したキャリブレーションを行う
ことが可能となる。
【0056】なお,上記実施の形態では,多次多項式を
例にとって説明したが,本例に限定されることなく,も
ちろんニューラルネットワークによる色予測式などを用
いても容易に適用することができる。
【0057】また,上記では,色予測式の複雑さに基づ
いた多次多項式による実施の形態について示したが,メ
モリマップ補間法により上記色再現予測式を構築する方
法もある。このメモリマップ補間法とは,色空間を複数
の領域に分割し,該分割した領域の格子点に設定した値
に基づいて内挿演算により任意に入力に対する出力応答
を求めるのである。
【0058】また,空間の分割方法により,たとえば,
一般的に知られている補間方法として,四面体補間,三
角柱補間(プリズム補間)などの手法がある。
【0059】そこで,上記ymc色空間の分割数を変え
る方法もある。たとえば, A:色空間の3軸を2分割して立方体補間 B:4分割の3軸を4分割して立方体補間 C:8分割の3軸を8分割して立方体補間 とする方法も多次多項式によるものと同様の効果が得ら
れる。なお,分割数を多くするほど,キャリブレーショ
ンに使うデータも多数必要となる。
【0060】また,ニューラルネットワークでも,複数
の規模のニューラルネットワークを準備することにより
上記と同様にキャリブレーションを行うことができる。
さらに,多次多項式やメモリマップ補間法やニューラル
ネットワークを適宜組み合わせてシステムを構築するこ
とも有効である。
【0061】また,別の方法として,キャリブレーショ
ンで使うデータ数に基づいて実施する方法もある。デー
タ数が多くなるほど,高精度な変換パラメータを作るこ
とが可能である。一方,データ数が多くなれば計算時間
も増加する。このため,下記3つを準備しておく。
【0062】すなわち, A:少ないデータ数(たとえば,50パッチ) B:中位のデータ数(たとえば,500パッチ) C:多いデータ数 (たとえば,5000パッチ) とし,色予測式の複雑さに基づいて,前述と同様に実施
すればよい。
【0063】さらに,別の方法として,色再現予測式の
パラメータを設定するときの収束方法を変える方法もあ
る。この収束方法には,線形最適化手段と非線形最適化
手段とがある。
【0064】上記では三刺激値の誤差二乗和を最小にさ
せる最小二乗法(線形最適化)によりパラメータを求め
ている。一般に色再現精度は色差で評価する場合が多
く,色差の誤差二乗和を最小にさせることにより精度の
向上を図ることができる。この場合,非線形最適化手法
が必要となる。
【0065】また,色再現精度を考慮した場合には色差
最小に基づいた非線形最適化手法が優れているが,一
方,計算時間を考慮すると,線形最適化手法が優れてい
る。
【0066】そこで, A:線形最適化手法によるパラメータ設定 B:非線形最適化手法によるパラメータ設定 の2つを用意し,色予測式の複雑さに基づいて同様に実
施すればよい。
【0067】次に,色再現予測式に基づいて実色変換式
のパラメータを設定する場合における適用例を説明す
る。色再現予測式を基に三刺激値X,Y,Zをy,m,
c信号に変換する色変換式を設定する。
【0068】この色変換式の設定方法として,色変換方
法に対応した以下の3つがある。第1に,ルックアップ
テーブルによる色変換式の場合,色再現予測式の逆解を
解くことにより,テーブル値を設定する。第2に,メモ
リマップ補間法による色変換式の場合,色空間を分割し
た格子点に色再現予測式の逆解を解いた値を設定する。
第3に,多次多項式による色変換式の場合,Lab値の
誤差二乗和を最小にさせる非線形最適化手法により,色
予測式に基づいて色変換式のパラメータを最適化させ
る。
【0069】また,上記において,キャリブレーション
方法1とは異なり,実データに基づいてパラメータを設
定するものではなく,色再現予測式により導き出された
データを用いてパラメータを設定する。さらに,色再現
予測式に基づいて実色変換式のパラメータを設定する場
合にも,キャリブレーションで使うデータ数に基づいて
キャリブレーションを制御する方法が有効である。
【0070】なお,これまで説明してきた実施の形態で
は,標準信号を入力としたカラープリンタを例にとった
が,カラースキャナや複写機キャリブレーションなどの
他のカラーデバイスに対しても,もちろん有効である。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように,本発明に係るキャ
リブレーション装置(請求項1)によれば,色再現精度
および計算時間が異なる複数のキャリブレーション設定
方式を準備しておき,希望する色再現精度(校正精度)
およびその計算時間に応じたキャリブレーションを行う
ため,ユーザーの要求精度に応じた最小限の計算時間で
キャリブレーションを実行することができる。
【0072】また,本発明に係るキャリブレーション装
置(請求項2)によれば,あらかじめ用意した色再現精
度および計算時間が異なる複数のキャリブレーション設
定方式を計算時間の短いレベルから順次選択し,演算す
るため,所望の精度に対応したキャリブレーションを実
現することができる。
【0073】また,本発明に係るキャリブレーション装
置(請求項3)によれば,実際のカラーデバイスの状況
に応じて,あらかじめ用意した色再現精度および計算時
間が異なる複数のキャリブレーション設定方式を計算時
間の短いレベルから順次選択し,演算するため,所望の
精度に対応したキャリブレーションを実現することがで
きる。
【0074】また,本発明に係るキャリブレーション装
置(請求項4)によれば,キャリブレーション式の複雑
さに基づいて異なる複数のキャリブレーション設定方式
を準備しておくため,カラーデバイスをキャリブレーシ
ョンする際に,ユーザーが希望するレベルのキャリブレ
ーション計算時間/精度が選択可能となる。
【0075】また,本発明に係るキャリブレーション装
置(請求項5)によれば,キャリブレーション用データ
数に基づいて異なる複数のキャリブレーション設定方式
を準備しておくため,カラーデバイスをキャリブレーシ
ョンする際に,ユーザーが希望するレベルのキャリブレ
ーション計算時間/精度が選択可能となる。
【0076】また,本発明に係るキャリブレーション装
置(請求項6)によれば,キャリブレーション式のパラ
メータを設定する場合における収束方法に基づいて異な
る複数のキャリブレーション設定方式を準備しておくた
め,カラーデバイスをキャリブレーションする際に,ユ
ーザーが希望するレベルのキャリブレーション計算時間
/精度が選択可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るカラーデバイスのキャリブ
レーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 メモリ 101a キャリブレーション設定方式A 101b キャリブレーション設定方式B 101c キャリブレーション設定方式C 102 キャリブレーション方式設定制御部 103 キャリブレーション演算部 104 オペレーションパネル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラーデバイスから出力された基準色票
    を色計測し,その色計測値とデバイス出力信号との対応
    関係に基づいて,カラーデバイスの色再現性を校正する
    キャリブレーション装置において,色再現精度および計
    算時間が異なる複数のキャリブレーション設定方式が格
    納されている設定方式格納手段と,前記設定方式格納手
    段に格納されているキャリブレーション設定方式を選択
    ・指示する制御手段と,前記制御手段により選択・指示
    された前記キャリブレーション設定方式に基づいてキャ
    リブレーション演算を実行する演算手段と,を備えたこ
    とを特徴とするキャリブレーション装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は,前記設定方式格納手段
    に格納されているキャリブレーション設定方式のうち,
    計算時間の短いレベルから順次選択し,前記演算手段に
    より演算させ,その演算結果が所定の色再現精度に達し
    た場合,キャリブレーションを終了させることを特徴と
    する請求項1に記載のキャリブレーション装置。
  3. 【請求項3】 色再現精度のレベル指定およびキャリブ
    レーションの開始・終了情報を入力する入力手段をさら
    に備え,前記制御手段が,前記設定方式格納手段に格納
    されているキャリブレーション設定方式のうち,計算時
    間の短いレベルから順次選択し,前記演算手段により演
    算させ,その演算結果の情報を前記入力手段に報知する
    ことを特徴とする請求項1に記載のキャリブレーション
    装置。
  4. 【請求項4】 前記設定方式格納手段に格納されている
    複数のキャリブレーション設定方式は,キャリブレーシ
    ョン式の複雑さに基づいて設定されていることを特徴と
    する請求項1に記載のキャリブレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記設定方式格納手段に格納されている
    複数のキャリブレーション設定方式は,キャリブレーシ
    ョン用データ数に基づいて設定されていることを特徴と
    する請求項1に記載のキャリブレーション装置。
  6. 【請求項6】 前記設定方式格納手段に格納されている
    複数のキャリブレーション設定方式は,キャリブレーシ
    ョン式のパラメータを設定する場合における収束方法に
    基づいて設定されていることを特徴とする請求項1に記
    載のキャリブレーション装置。
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