JPH09222113A - ボルトの回転防止型座金 - Google Patents

ボルトの回転防止型座金

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JPH09222113A
JPH09222113A JP6864696A JP6864696A JPH09222113A JP H09222113 A JPH09222113 A JP H09222113A JP 6864696 A JP6864696 A JP 6864696A JP 6864696 A JP6864696 A JP 6864696A JP H09222113 A JPH09222113 A JP H09222113A
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JP
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washer
bolt
hole
head
mounting bracket
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JP6864696A
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Yuji Haba
祐司 幅
Toshiya Sugita
俊也 杉田
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取付金具の長孔にボルトを挿通してパネルに
係着し、前記ボルトが長孔に沿って相対的に往復動する
ときに、ボルトと共に取付金具の長孔に挿入してボルト
の緩みを防止でき、かつ、安価な座金を提供する。 【解決手段】 ボルト挿通孔を有する板状の座金に、取
付金具の長孔にボルトと共に挿入可能で、取付金具の厚
さよりも短い突片をボルト挿通孔の両側に設ける。前記
座金の突片は、挿通孔形成時に、座金面を形成する板材
の一部を折り曲げて形成する。また、ボルトは、回動不
能に座金に対して固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばALCパ
ネルなどを建築物の躯体に取付ける場合に、取付金具を
ヘッド付きボルトでパネルに締付けて固定するときに、
取付金具とボルトヘッドの間に挿入する座金の構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】ALCパネルやPCパネルなどの外装パ
ネルを、建築物の躯体に取付けて外壁を構成する場合に
は、種々な構造とそれに伴う工法が採用されている。そ
の中には建築物の耐震性を向上させるために、躯体に対
してパネルを上下、または左右に、揺動または回動を若
干可能に取着した壁構造がある。
【0003】このような壁構造とするには、図7〜8に
示すような取付金具を用いる工法がある。すなわち、躯
体に固着された120×200×8mmの鉄材からなる
イナヅマプレート(取付金具)2の長孔2aにボルト3
を挿通してアンカー金物5に締め付けてパネル4を固定
することで、パネルにボルトで締付けたイナヅマプレー
ト2がパネルと共に躯体に摺動可能にする。このような
長孔付きイナヅマプレート2をパネルの左右両端部に設
けると、躯体が傾動した場合にパネル4がロッキングす
るように構成できる。
【0004】しかし、締付けたボルトをイナヅマプレー
ト2に溶接しておけば、ボルトが緩むことはないが、こ
の工法では、長孔2aの中をボルト3を摺動可能にする
ためにボルト3をイナヅマプレート2に溶接しないの
で、躯体が傾動した場合に、ボルト3がイナヅマプレー
ト2の長孔2a内で上下に摺動して、ボルト3が緩み易
い問題があった。その対策として座金とスプリングワッ
シャを併用しているが、長期的には緩みを完全に防止す
ることは困難であった。
【0005】また他の対策として、座金の裏面に楕円管
状の突片を設け、この突片を取付金具の長孔に挿入する
方法もあるが、製造コストが高くなり、また楕円管状の
突片がボルトの全周に延びているので、長孔の幅を大き
くする必要があるため、取付金具の寸法が大きくなる問
題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、取付金具
の長孔にボルトを挿通してパネルに締付ける取付構造
で、前記ボルトが長孔に沿って相対的に往復動するとき
に、ボルトの緩みを防止するために、取付金具とボルト
の間に挿入される座金を安価に提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるボルトの
回転防止型座金は、長孔を有する取付金具をヘッド付き
ボルトで固定する際に該取付金具とボルトのヘッドとの
間に挿入される有孔座金であって、ボルトを挿通させる
孔の周辺に少なくとも1つの突片を設け、該突片はボル
トと共に取付金具の長孔に挿入可能である。
【0008】また、本発明の座金は、好ましくは、長孔
を有する取付金具と合わせて使用され、ボルトを挿通す
る孔を有する主部と、前記長孔内に挿入される突片とを
有し、該突片は、長孔内に挿入された状態で、前記長孔
の幅の方向に伸びるように、該幅よりも小さい幅を有し
且つ突片の先端が長孔から出ないように取付金具の厚さ
よりも短い長さを有する。この突片は、長孔内における
座金の回動を防止するためのものであるから、ボルトの
中心から突片の外面に至る距離の最大の2倍が長孔の幅
より大きければ、少なくともその部分が長孔の縁に突き
当たるから、突片自体は長孔の長さ方向に伸びるもので
も構わないが、この場合は前記楕円管状の突片と同じ問
題を有する。
【0009】前記の座金の突片は、座金の成形時に、座
金面を形成する板材をプレス加工で折り曲げて形成した
ものが望ましい。具体的には、ボルト挿通孔を形成する
ときに、ボルト挿通孔部分に位置する板材の一部を残
し、この残留部分を折り曲げて形成する。
【0010】また、本発明の座金は、長孔を有する取付
金具をヘッド付きボルトで固定する際に該取付金具とボ
ルトのヘッドの間に挿入される板状の有孔座金であっ
て、該座金の孔に挿通させたボルトと共に前記長孔に挿
入可能であり且つ前記取付金具の厚さよりも短い突片が
該座金の少なくとも一ヶ所に設けられ、長孔内における
前記突片の回動を該長孔の縁が止めるように寸法づけら
れていて、振動によるボルトの回転を防止する。
【0011】また、本発明の座金は、長孔を有する取付
金具をボルトで固定する際に、該取付金具に押圧される
座金であって、ボルトを挿通する孔を有する板状の座金
主部と、前記金具の厚さよりも短い少なくとも一つの突
片とからなる。
【0012】ボルトと座金を組合わせて取付金具の長孔
に挿入したとき、ボルトの中心軸から突片までの最大距
離の2倍が前記長孔の幅以上であれば振動によるボルト
の回転を防止する。あるいは、前記突片は座金の孔にボ
ルトを挿通した状態で前記長孔の長手方向には挿入可能
であるが幅方向には挿入不可能であり、振動によるボル
トの回転を防止する。
【0013】また、本発明の座金は、長孔を有する取付
金具をヘッド付きボルトで固定するに際し、該取付金具
とボルトヘッドの間に挿入される板状の有孔主部と、ボ
ルトのヘッドの側面に接するように有孔主部の表面に設
けられた一対の条片と、前記有孔主部の裏面に設けら
れ、前記有孔主部の厚さよりも短い少なくとも一つの突
片とを有する。この場合、条片をボルトヘッドの側面に
押しつけて、ボルトヘッドが回動しないようにする。突
片は、前述のように長孔の縁に突き当って座金の回動を
阻止する。
【0014】さらに、前記座金とは別体で、有孔主部の
上に且つ前記一対の条片の間に挿入される固定部材を設
けて、前記条片で該固定部材を固定してもよい。該固定
部材は、四角形の板状で、ボルトヘッドの外形にほぼ等
しい透孔を有し、この透孔にボルトヘッドを挿通したと
き、ボルトヘッドは回動しないようになる。
【0015】また、前記固定部材は、板状で、ボルトヘ
ッドと前記有孔主部の表面の条片とを嵌入可能な切り込
みを設けたものでもよい。あるいは、前記固定部材は、
U字状でボルトヘッドと前記有孔主部の表面の条片との
間に嵌入可能に形成したものでもよい。
【0016】有孔主部の表面に設ける条片は、座金を形
成する板材が折り曲げられたものであることが望まし
い。さらに、ボルト挿通穴と共に1操作で形成されるこ
とが望ましい。
【0017】また、条片は一定の幅および長さを有する
ことが、振動を受けたときのボルトのゆるみに対する抵
抗を大きくすると共に、座金を曲げようとする外力に対
しても抵抗となるので、望ましい。
【0018】さらに、座金の表面に、前記長孔と直角方
向に前記孔の中心線を表示するマークが付されること
が、位置決めのために望ましい。
【0019】なお、ヘッド付きボルトの用語は、通常の
頭部(ヘッド)だけでなく、これに類する作用を有する
ものを含む。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の座金は、1の態様では、
長孔を有する取付金具と合わせて使用され、ボルトを挿
通する孔を有する主部に、前記長孔の幅より小さい幅
と、取付金具の厚さよりも短い長さ(突出長)を有する
突片を少なくとも一ヶ所に設けてある。但し、該座金の
孔にボルトを挿通したときボルトの中心から突片までの
最大距離の2倍が前記長孔の幅以上である。座金の使用
時に、突片の幅は長孔の幅方向にあることが好ましく、
突片の長さは取付金具の厚さ方向にあるのが好ましい。
但し、突片の先端が長孔から突き出ない。
【0021】この座金の突片をボルトと共に取付金具の
長孔に挿入し、ボルトの頭部(ヘッド)と取付金具の間
で座金の主部を押圧し、主部の表面をボルトの頭部(ヘ
ッド)に溶接すれば、突片はボルトの締付けの障害とな
らず、このボルトが長孔に沿って相対的に往復動して
も、座金は回動しないのでボルトが緩むことがない。
【0022】また、この突片は長孔の幅内に収まるので
取付金具の長孔の幅を大きくする必要がなく、取付金具
の寸法を変えなくても良い。これに関し、突片を長孔の
長さ方向に配置しても、ボルトの緩みの防止は可能であ
るが、突片の厚さ分だけ長孔の幅が大きくなる。ボルト
の締付け力を安定させるためには、ボルトの長孔の縁の
間の隙間はできるだけ小さい方が望ましいので、突片は
長孔内でその幅方向に伸びることが好ましい。
【0023】前記の突片は別個に製作して座金(主部)
の裏面に取着してもよいが、座金面(主部)を形成する
板材を折り曲げて一体に形成すれば、構造が簡単で加工
が容易なので、安価に製造することができる。
【0024】本発明の座金は、別の態様では、取付金具
とボルトヘッドの間に挿入される板材の有孔主部と、ボ
ルトヘッドの側面に接するように有孔主部の表面に設け
られた一対の条片と、前記有孔主部の裏面に設けられ、
前記有孔主部の厚さよりも短い少なくとも一つの突片と
を有する。この突片が、前述のように幅を規定される。
【0025】この座金を使用して、長孔を有する取付金
具をヘッド付きボルトで固定する際には、取付金具の長
孔に座金の裏面の突片を挿入した状態でボルトを締着す
る。その後、条片をボルトヘッドの側面に押しつけてボ
ルトヘッドが回動しないようにできる。
【0026】さらに、前記座金とは別体で有孔主部の上
に且つ前記一対の条片の間に挿入できる固定部材を設け
てもよい。この固定部材にはボルトヘッドの形に合わせ
た透孔が設けられている。従って、固定部材をボルトヘ
ッドと主部表面の条片との間に嵌入すれば、ボルトヘッ
ドを座金に溶接しなくても回転することがない。そのた
め、溶接の手数がかからず、誰でも容易に取り付けるこ
とができる。このことは、建築現場に、重量のある溶接
機を持ち込んだり、アースを設置する必要が無い点で、
大きな利点となる。
【0027】なお、座金表面の条片は一ヶ所でもよい
が、ボルトを確実に固定するために、相対する位置に一
対設けることが望ましく、またこの条片の面はボルトヘ
ッドの側面と平行な垂直面とするか、固定部材の外形に
応じた曲面とすることが望ましい。
【0028】固定部材の形状を四角形の板状で、ボルト
ヘッドの外形にほぼ等しい透孔を設けたものは構造が簡
単で安価に製造でき、使用する際には透孔にボルトヘッ
ドを嵌入してから主部の表面の条片を固定部材に押しつ
けて折り曲げ、脱落を防止できる。固定部材を省略し
て、ボルトヘッドに前記条片を押しつけて折り曲げても
良い。
【0029】切り込みを設けた板状の固定部材は、主部
表面の条片に鍔を設けておけば、ボルトを締着後側方か
ら固定部材の切り込みに、ボルトヘッドと前記条片を嵌
入させて打ち込め(圧入させる)ばよいので、取付けが
容易である。
【0030】固定部材の形状をU字状にしたものも、主
部表面の条片を曲面にしておけば、ボルトを締着後、側
方からこの固定部材を条片とボルトヘッドの間に打ち込
めばよいので、取付けが容易である。
【0031】なお、固定部材の形状や、主部表面の条片
の形状、寸法などは前述のものに限定されるものでな
く、必要に応じて適宜選定すればよい。また、これらの
座金や固定部材は、防蝕のために表面にメッキ加工して
おくことが望ましい。
【0032】さらに、この座金(主部)の表面に、前記
長孔と直角方向の中心線を表示するマークを付しておけ
ば、取付金具の長孔に対するボルトの中心位置が明確に
なるので、取付金具を取り付ける際に容易に位置決めが
できるので好都合である。
【0033】なお、ボルトは、頭部(ヘッド)付きのも
のが一般的であるが、頭部あるいはヘッドなどの形状・
呼称にとらわれるものではない。
【0034】さらに、取付金具は典型的にはイナヅマプ
レートであるが、それ以外の形状でもよい。そして、取
付金具の長孔は、長いものに限られず楕円に近いものも
意味する。
【0035】以下、本発明の実施例を図面によって説明
する。
【0036】図1は、第1実施例の座金の斜視図であ
り、図2はその展開図である。図1に示す座金1は3m
m厚のメッキ鋼板を次のようにして加工したものであ
る。すなわち、図2に示すように、最大径16mmのボ
ルトを挿入するために17mm径の透孔laが中心に設
けられている多角形の形状にメッキ鋼板を打ち抜くと共
に、矩形部1bを裏面側に5mm出っ張るように折り曲
げたものである。すなわち、矩形部1bが前記突片とな
る。なお、座金面の外形は、ボルト頭部の外形よりやや
大きければよい。
【0037】この座金の厚さや形状の寸法は必要に応じ
適宜選定すればよいが、折り曲げた時の矩形部lbの長
さあるいは高さ(図1)は、取付金具(例えばイナヅマ
プレート)の厚さよりもやや小さく、その幅は使用する
ボルトの直径とほぼ等しいか、やや大きい寸法とする。
矩形部1bを一対設ける場合、相対する矩形部1bの距
離は使用するボルトの直径よりもやや大きい寸法とす
る。
【0038】なお、この矩形部lbは一方だけでもよい
が、一対を相対して設けたほうが遊びが少なくなるので
好ましい。
【0039】さらに、矩形部1bは、座金の使用時に、
取付金具の長孔に対して直交方向に伸びているのが好ま
しい。
【0040】また、この実施例では三角部1cの頂点が
中心線のマークとなるが、必ずしも三角形でなくても中
心線をプレスなどで表示してもよい。
【0041】図3と図5はそれぞれ第2実施例・第3実
施例の座金11、12の突片の折り曲げ前の平面図、図
4と図6はそれぞれ第2実施例・第3実施例の座金1
1、12の裏面斜視図である。
【0042】図3〜4の座金11は、40mm径の円板
状で厚さ3mmのメッキ鋼板11aにプレス加工で17
mm×23mmの大きさに中央の矩形の切削および切り
込み11bを行うと共に、裏面側に直角に折り曲げ、四
角形の孔11cと、5mmの長さ(高さ)の一対の平板
状の突片11dを形成したものである。なお、表面には
前記突片11dの板面と平行方向な中心線上にマーク1
1eが同時にプレス加工してある。
【0043】図5〜6の座金12は、図3〜4の座金と
同様にして、円板状のメッキ鋼板12aにプレス加工で
開口部12bを打ち抜くと同時に、表面には中心線上に
2つのマーク12dをマーキングし、前記マーク12d
と平行方向に突片12cを裏面側に折り曲げて、一対の
突片12cを形成したものである。一対の突片12c
は、長孔の幅(18mm)にくらべて細いが、ボルト
(最大径16mm)がゆるみ方向に動いたとき、長孔の
縁に当たって、ゆるみを防止する。
【0044】本実施例によれば、座金に設けられた突片
は、次のような効果を有する。
【0045】(1)一定の幅を有するので、座金に対し
補強リブの作用をする。
【0046】(2)一定の幅を有すると共に、取付金具
の長孔の幅方向に伸びるので、長孔内での回転防止力が
大きい。
【0047】(3)座金と一体成形なので、一工程で完
成でき、且つ外力に対抗する強度が大きい。
【0048】図7〜8は、前記座金11を使用して、厚
さ9mmの鋼板材からなる取付金具2をパネル4に取付
けた状況を示す正面図と側面図である。座金11の透孔
11cにボルト3を挿通して、取付金具2の長孔2aを
貫通して、パネル4に埋設されたアンカー金物5にねじ
止め、ボルト3の頭部を座金11の表面に点溶接13す
ればよい。このとき、座金11の突片(矩形部)11d
が前記長孔2a内に嵌められている。
【0049】取付金具2がパネル4に摺動して長孔方向
に往復動しても、座金11が回動しようとすると、突片
(矩形部)11dが長孔2aの縁に当たって、回動を阻
止するため、ボルト3の緩みを防止できる。
【0050】以下、本発明の第2の態様に関し、他の実
施例を図面によって説明する。
【0051】図9〜図19は、それぞれ第4、5、6実
施例の座金の斜視図、固定部材の斜視図、およびこれら
を使用してボルトを固定する状況を説明する取付図など
である。
【0052】図9に示す第4実施例の座金14はメッキ
鋼板を図のような四角形で、中心にボルトを挿入する透
孔14aが設けられているような形状に打ち抜いてか
ら、矩形部14bを裏面側に折り曲げて2ヶ所の突片を
設け、さらに表面両側には前記矩形部14bと直角方向
に上方に向かって垂直な条片14cを設けたものであ
る。
【0053】この座金の厚さや形状の寸法は必要に応じ
適宜選定すればよいが、矩形部14bの高さは取付金具
の厚さよりもやや小さく、その幅は使用するボルトの直
径とほぼ等しい寸法とし、相対する矩形部14b同士の
距離は使用するボルトの直径よりもやや大きい寸法とす
る。
【0054】図10に示す固定部材24は前記座金14
とのセットで使用するものであり、四角形の形状に六角
形の透孔24aを穿孔したものである。この固定部材2
4の外形寸法は前記座金14の内法寸法よりもやや小さ
く、透孔24aの内径はボルトヘッドの外形よりもやや
大きい寸法となっている。
【0055】図11は、座金14の表面の条片14cを
折り曲げて、座金14を固定した状態を示す。
【0056】この座金14と固定部材24を使用して取
付金具2をパネルに取り付けるには、図11のように、
座金14の透孔14aにボルト3を挿通して、取付金具
2の長孔2aを貫通して、パネルに埋設されたアンカー
金物(図示せず)にねじ固着する。このときボルトヘッ
ドの側面3aを、座金14の表面の条片14cと平行に
なるようにしておき、座金14の上から、固定部材24
を、その透孔24aにボルトヘッドを挿通して座金14
上に嵌入する。そして、座金14の表面の条片14cを
図示のように内側に折り曲げて、固定部材24を固定す
れば、ボルト3が回転して緩むことはなく、固定部材2
4が脱落することもない。図12は、図11の構成に対
し、固定部材24を省略したものである。この場合、条
片14cはボルトヘッドに対し直接に当たるように、矢
印のように折り曲げられる。
【0057】図13は、図11の場合よりも条片14c
の高さを低くして、先端中央部に設けた切込みが、条片
14cを折り曲げたときに、ボルトヘッドの側面頂部に
合わさって接するようにしたところを示す。
【0058】図14に示す第5実施例の座金15は、メ
ッキ鋼板を図のような四角形で、中心にボルトを挿入す
る透孔15aが設けられているような形状に打ち抜いて
から、矩形部15bを裏面側に折り曲げて2ヶ所の突片
を設け、さらに表面両側の幅の約半分には前記矩形部1
5bと直角方向に、上方に向かって鍔付きの条片15c
を設けたものである。
【0059】また、図15に示す固定部材25は、前記
座金15とセットで使用するものであり、条片15cと
ほぼ同じ幅を有し、且つ条片15c同士の間隔と同じ、
あるいはやや小さい長さを有する板材から加工されたも
のである。図14の仮想線で示すように横からさし込ん
だとき、ボルトヘッドが差し込まれる切り込み25a
と、その両側に前記座金15の条片15cが差し込まれ
る切り込み25bが設けられている。なお、前記切り込
み25a、25bの入口はやや広く形成されており、差
し込みやすくなっている。
【0060】この座金15と固定部材25を使用して取
付金具2をパネルに取り付けるには、図16のように、
座金15の透孔15aにボルト3を挿通して、取付金具
2の長孔2aを貫通して、パネルに埋設されたアンカー
金物(図示せず)にねじ固着する。このときボルトヘッ
ドの側面3aを、座金15の表面の条片15cの垂直部
と平行になるようにしておき、固定部材25を側方から
水平に差し込む。このとき切り込み25aにボルトヘッ
ドを嵌入し、その両側の切り込み25bに突起15cを
嵌入する。この差し込み深さがボルト直径の1/2程度
以上あれば固定部材が脱落することがなく、確実にボル
トの回転によるゆるみを防止することができる。
【0061】図17に示す第6実施例の座金16は、メ
ッキ鋼板を図のような四角形で、中心にボルトを挿入す
る透孔16aが設けられているような形状に打ち抜いて
から、矩形部16bを裏面側に折り曲げて2ヶ所の突片
を設け、さらに表面両側上方には前記矩形部16bと直
角方向に内側に湾曲する曲面の条片16cを設けたもの
である。
【0062】また、図18に示す固定部材26は、前記
座金16とセットで使用するものであり、丸棒をU字状
に湾曲させたものであり、その平行部の内寸間隔は、ボ
ルトヘッドの平行面の寸法とほぼ等しい寸法になってい
る。
【0063】この座金16と固定部材26を使用して取
付金具2をパネルに取り付けるには、図19のように、
座金16の透孔16aにボルト3を挿通して、取付金具
2の長孔2aを貫通して、パネルに埋設されたアンカー
金物(図示せず)にねじ固着する。このときボルトヘッ
ドの側面3aを、座金16の表面の条片16cの面と平
行になるようにしておき、固定部材26を側方から水平
に差し込む。このとき固定部材26はボルトヘッドを挟
んで条片16cの湾曲部に挿入される。この状態でボル
トヘッドは回転不能となるので緩むことがなく、固定部
材26が脱落することもない。
【0064】本実施例の座金は、取付金具とボルトヘッ
ドの間に挿入される板材の有孔主部と、ボルトヘッドの
側面に、あるいは該有孔主部の上に嵌入される固定部材
に押圧される条片と、前記有孔主部の裏面に、前記取付
金具の厚さよりも短い少なくとも一つの突片を設けた。
さらに、前記条片とボルトヘッドの間に介在する固定部
材を設けてもよい。その結果、この座金を使用して、長
孔を有する取付金具をヘッド付きボルトで固定する際
に、取付金具の長孔に座金の裏面の突片を挿入した状態
でボルトを締め付け、その後固定部材をボルトヘッドと
座金表面の条片との間にはめ込めば、あるいは前記ボル
トヘッドに前記条片を直接押しつければ、ボルトヘッド
を座金に溶接しなくても回転することがない。そのた
め、溶接の手数がかからず、誰でも容易に取り付けるこ
とができる。
【0065】なお、ボルト3による取付金具2の押圧力
は、一定範囲内に調整される。あまり強く締め付ける
と、振動を受けたときに、ALCパネルおよび取付金具
が長孔に沿って動くことができないからである。
【0066】さらに、取付金具2の表面の所望位置に予
めマーク2bを付しておけば、座金11のマーク11e
をマーク2b、12dに合わせて容易に位置決めするこ
とができる。
【0067】なお、上記寸法は実施例の一つを示すにす
ぎない。
【0068】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の座
金は、ボルトを挿通する取付金具の長孔に挿入可能で、
取付金具の厚さよりも短い突片を少なくとも一ヶ所に設
けてある。従って、この座金の突片を取付金具の長孔に
ボルトと共に挿入し、板状の表面をボルト頭部に溶接す
るか、あるいは座金の一端を折り曲げてボルトを抑えれ
ば、突片はボルトの締付けの障害とならず、このボルト
が長孔に沿って相対的に往復動したときに、座金は回動
しないのでボルトが緩むことがない。またこの突片は取
付金具の長孔の幅内に収まるので、取付金具の長孔の幅
を大きくする必要がなく、取付金具の寸法を変えなくて
も良い。
【0069】なお、前記の突片は別個に製作して座金の
裏面に取着してもよいが、座金面を形成する板材を折り
曲げて形成すれば、構造が簡単で、加工が容易なので安
価に製造することができる。
【0070】さらに、この座金の表面に、前記長孔と直
角方向の中心線を表示するマークを付しておけば、金具
の長孔に対するボルトの中心位置が明確になるので、金
具を取付ける際に容易に位置決めができるので好都合で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の座金の斜視図である。
【図2】 図1の座金の展開図である。
【図3】 本発明の他の実施例の座金の折り曲げ前の平
面図である。
【図4】 図3の実施例の座金を逆さにした状態の斜視
図である。
【図5】 本発明の他の実施例の座金の折り曲げ前の平
面図である。
【図6】 図5の実施例の座金を逆さにした状態の斜視
図である。
【図7】 図3の座金の使用状況を説明する正面図であ
る。
【図8】 図3の座金の使用状況を説明する側面図であ
る。
【図9】 本発明の第4実施例の座金の斜視図である。
【図10】 本発明の第4実施例の固定部材の斜視図で
ある。
【図11】 本発明の第4実施例の座金と固定部材を使
用して取付金具をパネルにねじ固着した状況を説明する
断面図である。
【図12】 本発明の第4実施例の変形を示す、図11
に類似の断面図である。
【図13】 本発明の第4実施例の変形を示す斜視図で
ある。
【図14】 本発明の第5実施例の座金の斜視図で、取
付金具の長孔を併わせて示す。
【図15】 本発明の第5実施例の固定部材の斜視図で
ある。
【図16】 本発明の第5実施例の座金と固定部材を使
用して取付金具をパネルにねじ固着した状況を説明する
図である。
【図17】 本発明の第6実施例の座金の斜視図であ
る。
【図18】 本発明の第6実施例の固定部材の斜視図で
ある。
【図19】 本発明の第6実施例の座金と固定部材を使
用して取付金具をパネルにねじ固着した状況を説明する
図である。
【符号の説明】
1 座金 2 取付金具 2a 長孔 3 ボルト 4 パネル 5 アンカー 11、12 座金 14、15、16 座金 13、 点溶接 24、25、25 固定部材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長孔を有する取付金具をヘッド付きボル
    トで固定する際に該取付金具とボルトのヘッドとの間に
    挿入される有孔座金において、ボルトを挿通させる孔の
    周辺に少なくとも1つの突片を設け、該突片はボルトと
    共に取付金具の長孔に挿入可能であることを特徴とする
    ボルトの回転防止型座金。
  2. 【請求項2】 長孔を有する取付金具をヘッド付きボル
    トで固定する際に該取付金具とボルトのヘッドとの間に
    挿入される板状の有孔座金において、該座金の孔に挿通
    させたボルトと共に前記長孔に挿入可能であり且つ前記
    取付金具の厚さよりも短い突片が該座金の少なくとも一
    ヶ所に設けられ、長孔内における前記突片の回動を該長
    孔の縁が止めるように寸法づけられていることを特徴と
    するボルトの回転防止型座金。
  3. 【請求項3】 長孔を有する取付金具をボルトで固定す
    る際に、該取付金具に押圧される座金であって、ボルト
    を挿通する孔を有する板状の座金主部と、前記金具の厚
    さよりも短い少なくとも一つの突片とからなり、前記突
    片は座金の孔にボルトを挿通した状態で前記長孔の長手
    方向には挿入可能であるが、幅方向には挿入不可能であ
    ることを特徴とするボルトの回転防止型座金。
  4. 【請求項4】 突片は、座金を形成する板材が折り曲げ
    られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の回転防止型座金。
  5. 【請求項5】 長孔を有する取付金具をヘッド付きボル
    トで固定する際に該取付金具とボルトのヘッドの間に挿
    入される板材の有孔座金において、座金用板材をプレス
    加工により形成しつつ、ボルト挿通孔部分に位置する板
    材の一部を残してボルト挿通孔を切削すると共に、前記
    一部を折り曲げて少なくとも1つの突片とし、該突片が
    取付金具の長孔の幅より小さく、且つ、座金の孔にボル
    トを挿通したときのボルトの中心から突片までの最大距
    離の2倍が長孔の幅以上であるようにした回転防止型座
    金。
  6. 【請求項6】 長孔を有する取付金具をヘッド付きボル
    トで固定する際に該取付金具とボルトのヘッドの間に挿
    入される板材の有孔座金において、座金用板材をプレス
    加工により形成しつつ、ボルト挿通孔部分に位置する板
    材の一部を残してボルト挿通孔を切削すると共に、前記
    一部を折り曲げて少なくとも1つの突片とし、該突片が
    取付金具の長孔に挿入可能であり、且つ座金の孔にボル
    トを挿通したときのボルトの中心から突片までの最大距
    離の2倍が長孔の幅以上であるようにした回転防止型座
    金。
  7. 【請求項7】 座金の表面に、前記長孔と直角方向に前
    記孔の中心線を表示するマークが付されていることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の回転防止型座
    金。
  8. 【請求項8】 長孔を有する取付金具をヘッド付きボル
    トで固定する際に、該取付金具とボルトのヘッドの間に
    挿入される板状の有孔座金と、ボルトのヘッドの側面に
    当接して該有孔座金の上に設置される固定部材とからな
    り、前記有孔座金の裏面には、前記取付金具の厚さより
    も短い少なくとも一つの突片が設けられ、該突片は長孔
    内に挿入可能であり且つ長孔内における該突片の回動を
    該長孔の縁が止めるように寸法づけられ、また該座金の
    表面には前記固定部材の厚さよりも長い少なくとも一つ
    の条片が設けられていることを特徴とする回転防止用座
    金。
  9. 【請求項9】 該有孔座金の上に設置される固定部材
    は、四角形の板状で、ボルトヘッドの外形にほぼ等しい
    透孔を有し、この透孔にボルトのヘッドを挿通してボル
    トを長孔内に固定したとき、固定部材の外縁が前記有孔
    座金の表面の条片に当接されることを特徴とする請求項
    8に記載の回転防止用座金。
  10. 【請求項10】 該有孔座金の上に設置される固定部材
    は、板状で、ボルトのヘッドと前記有孔座金の表面の条
    片との間に嵌入可能な部分を形成する切り込みが設けら
    れていることを特徴とする請求項8に記載の回転防止用
    座金。
  11. 【請求項11】 該有孔座金の上に設置される固定部材
    は、U字状でボルトのヘッドと前記有孔座金の表面の条
    片との間に嵌入可能に形成されていることを特徴とする
    請求項8に記載の回転防止用座金。
JP6864696A 1995-12-14 1996-03-25 ボルトの回転防止型座金 Pending JPH09222113A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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