JPH09216468A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH09216468A
JPH09216468A JP8027095A JP2709596A JPH09216468A JP H09216468 A JPH09216468 A JP H09216468A JP 8027095 A JP8027095 A JP 8027095A JP 2709596 A JP2709596 A JP 2709596A JP H09216468 A JPH09216468 A JP H09216468A
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JP
Japan
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group
general formula
recording material
alkyl group
represented
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Application number
JP8027095A
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English (en)
Inventor
Kazunori Nigorikawa
和則 濁川
Hiroshi Kawakami
浩 川上
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録前の保存性、発色性に優れた黄発色型の
ジアゾ感熱記録材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に、ジアゾニウム塩化合物とカ
プラーとを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料に
おいて、該感熱記録層中に、カプラーとして、一般式
(1)で表されるアニリド誘導体を含む。 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R3 はそれぞれアルキル基またはアリー
ル基を、R2 は置換アミノ基またはグアニジノ基を、m
は2〜9の整数を、Wはハロゲン原子またはアルキル基
を、nは0〜3の整数を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジアゾニウム塩化合
物の感光性を利用した記録材料に関する。更に詳しく
は、発色性及び記録前保存性を改良した黄発色型のジア
ゾ感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料の高性能化に伴って、ジア
ゾニウム塩化合物とカプラーを用いたジアゾ感熱記録材
料において、黄発色性であり、記録前保存性、発色濃度
を向上した感熱記録材料が強く要請されている。ジアゾ
ニウム塩化合物の感光性を利用した記録材料としては大
別すると湿式現像型、乾式現像型、熱現像型の三つのタ
イプに分類でき、これらの特徴については特開平7−2
23368号等に詳しい。これらのタイプの中で熱現像
型は湿式現像型や乾式現像型と違い現像液不要のために
保守上のメリットを有している。
【0003】熱現像型において、ジアゾニウム塩化合
物、カプラーを含有する層を設けた材料を加熱して所望
の発色濃度を得るためには、加熱により各成分が瞬時に
溶融、拡散、反応して発色色素を生成させる必要がある
が、この反応時に系を塩基性にすることが反応を促進さ
せる効果があり好ましい。従って、加熱で実用上大きな
障害とならない程度の記録速度をもつ感熱記録材料を作
成するためには、塩基性物質を塗層中に含有させること
が必須要件となる。
【0004】一方、感熱記録材料にとって記録前保存中
に地肌部が着色してきたり、発色濃度が低下してきたり
することをできるだけ抑えることも必須条件である。こ
こで加熱温度が低くても十分に発色して高濃度が得られ
るような材料を設計すると、当然のことながら記録前に
室温に保存している間でも発色反応が起こる可能性があ
り、白くなければならない地肌部が着色してくる現象と
して現れる。この問題を解決するために本発明者らは鋭
意検討した結果、支持体上にジアゾニウム塩化合物、カ
プラー及び塩基性物質を含有する熱現像し得る感光層を
設けた記録材料において、該ジアゾニウム塩化合物をマ
イクロカプセルの中に含有させること、更に、塩基性物
質の探索、マイクロカプセルの作り方などの観点からも
検討を続け、記録前保存中の地肌着色を抑えることに成
功した(特開平2−54251号)。ところが、さらな
る発色性の向上を図ろうとすると記録前の地肌部の保存
性が悪化する欠点があった。例えば、黄〜橙色用アゾ色
素のカプラーとして、アシルアセトアニリド型の化合物
が広く用いられているが、この中で3−オキソブタン酸
2’,5’−ジメトキシ−4’−クロロアニリドは、発
色性の高いカプラーとして知られている。しかしなが
ら、このカプラーは塩基を共存させると記録前に一部が
発色反応を生じ、地肌部が着色する欠点を有していた。
またアシルアセトアニリド化合物として、特開平4−2
01483号公報記載の化合物が知られており、これら
の化合物は記録前の発色反応は起こさないものの、記録
時に十分な発色性を有してはいない。このように、黄発
色性を有し、記録前保存中の地肌着色を抑え、優れた発
色濃度を同時に満足する感熱記録材料は未だ得られてい
ないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑みてなされたもので、記録前の保存性(生保存性)が
改良され、発色性に優れた黄発色型のジアゾ感熱記録材
料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、特にカプラー、さらにジアゾニウム塩
化合物に着目し、鋭意検討を行った結果、下記の手段に
より、得られる感熱記録材料は生保存性、発色性が改良
され、黄発色性に優れることを見出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち、(1)本発明の感熱記録材料
は、支持体上に、ジアゾニウム塩化合物と、該ジアゾニ
ウム塩化合物と熱時反応して発色するカプラーとを含有
する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該カプ
ラーとして下記一般式(1)で表されるアニリド誘導体
の少なくとも1種を含むことを特徴とする。 一般式(1)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R1 、R3 はそれぞれアルキル基
またはアリール基を、R2 は下記一般式(2)または下
記一般式(3)で表される基を、mは2〜9の整数を、
Wはハロゲン原子またはアルキル基を、nは0〜3の整
数を表す。 一般式(2)
【0009】
【化6】
【0010】式中、R4 、R5 はそれぞれ置換または未
置換のアルキル基を表し、またはR 4 とR5 とが互いに
結合した5乃至6員環の基を表す。 一般式(3)
【0011】
【化7】
【0012】式中、R6 、R7 はそれぞれアルキル基ま
たはアリール基を表す。) (2)本発明の感熱記録材料は、前(1)項において、
前記ジアゾニウム塩化合物が下記一般式(4)で表され
ることを特徴とする。 一般式(4)
【0013】
【化8】
【0014】(式中、Yは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を、R
8 、R9 はそれぞれアルキル基を、X- はポリフルオロ
アルキルカルボン酸イオン、ポリフルオロアルキルスル
ホン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン及びヘキサ
フルオロリン酸イオンから選ばれる対アニオンを表
す。) (3)本発明の感熱記録材料は、前(1)項または
(2)項において、前記ジアゾニウム塩化合物がマイク
ロカプセルに内包されていることを特徴とする。
【0015】一般式(1)において、R1 で表されるア
ルキル基としては総炭素数1〜10のアルキル基であ
り、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、t−ブチル基、1−メチルシクロプロピル基、1−
エチルシクロプロピル基、トリフルオロメチル基等が挙
げられ、効果の点から好ましくはメチル基、t−ブチル
基、1−メチルシクロプロピル基、トリフルオロメチル
基が挙げられる。
【0016】一般式(1)において、R1 で表されるア
リール基としては総炭素数6〜20のアリール基であ
り、例えばフェニル基、トリル基、メトキシフェニル基
等が挙げられ、効果の点から好ましくはフェニル基が挙
げられる。
【0017】一般式(1)において、−Cm 2m−で示
される連結基としては以下に示す構造が挙げられる。
【0018】
【化9】
【0019】効果の点から好ましくは以下に示す構造が
挙げられる。
【0020】
【化10】
【0021】一般式(1)において、R3 で表されるア
ルキル基としては総炭素数1〜15のアルキル基であ
り、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ウンデシル
基等が挙げられ、効果の点から好ましくはブチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ウンデシル基が挙
げられる。また、R3 で表されるアルキル基はさらに置
換基を有していてもよく、これら置換アルキル基として
は、アリル基、ベンジル基、アルコキシカルボニルアル
キル基、アミノスルホニルフェノキシアルキル基、ヒド
ロキシベンゾイルオキシアルキル基等が挙げられ、効果
の点から好ましくはアリル基、2−(4−アミノスルホ
ニルフェノキシ)エチル基、3−(4−アミノスルホニ
ルフェノキシ)プロピル基、2−(4−ヒドロキシベン
ゾイルオキシ)エチル基が挙げられる。
【0022】一般式(1)において、R3 で表されるア
リール基としては総炭素数6〜20のアリール基であ
り、例えばフェニル基、トリル基、メトキシフェニル基
等が挙げられ、効果に点から好ましくはフェニル基が挙
げられる。
【0023】一般式(1)において、(W)nのnが0
(W基がない)の場合、つまり水素原子となるが、効果
の点から好ましい。一般式(1)において、Wで表され
るハロゲン原子としては塩素原子、フッ素原子、臭素原
子等が挙げられ、効果の点から好ましくは塩素原子が挙
げられる。一般式(1)において、Wで表されるアルキ
ル基としてはメチル基、エチル基プロピル基等が挙げら
れ、効果の点から好ましくはメチル基が挙げられる。
【0024】一般式(2)において、R4 、R5 のアル
キル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、
2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げら
れ、効果の点から好ましくはプロピル基、ブチル基が挙
げられる。
【0025】一般式(2)において、R4 、R5 の置換
アルキル基としてはアリル基、アルコキシアルキル基、
アラルキル基、アリールオキシアルキル基等が挙げられ
る。このなかでアルコキシアルキル基としては2−メト
キシエチル基、2−エトキシエチル基、3−メトキシプ
ロピル基、3−エトキシプロピル基等が挙げられ、アラ
ルキル基としては、ベンジル基、2−フェニルエチル
基、p−メチルベンジル基、p−メトキシベンジル基、
p−クロロベンジル基、2−(4−メチルフェニル)エ
チル基、2−(4−メトキシフェニル)エチル基、2−
(4−クロロフェニル)エチル基等が挙げられ、アリー
ルオキシアルキル基としては2−フェノキシエチル基、
2−(4−メチルフェノキシ)エチル基、2−(4−メ
トキシフェノキシ)エチル基、2−(4−クロロフェノ
キシ)エチル基、2−フェノキシ−1−メチルエチル
基、2−(4−メチルフェノキシ)−1−メチルエチル
基、2−(4−メトキシフェノキシ)−1−メチルエチ
ル基、2−(4−クロロフェノキシ)−1−メチルエチ
ル基、2−フェノキシプロピル基、2−(4−メチルフ
ェノキシ)プロピル基、2−(4−メトキシフェノキ
シ)プロピル基、2−(4−クロロフェノキシ)プロピ
ル基、3−フェノキシプロピル基、3−(4−メチルフ
ェノキシ)プロピル基、3−(4−メトキシフェノキ
シ)プロピル基、3−(4−クロロフェノキシ)プロピ
ル基等が挙げられる。
【0026】一般式(2)において、R4 とR5 とが互
いに結合した5乃至6員環の基としては、ピロリジニノ
基、ピペリジノ基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、
ピペラジノ基等が挙げられ、また、環上には置換基を有
していてもよく、それらは例えば低級アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基、アリールオキシアルキル基であ
る。
【0027】一般式(2)で表される置換アミノ基の好
ましいものとしては以下のものが挙げられる。N,N−
ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N
−ジプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ
基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジイソブチル
アミノ基、N,N−ジシクロヘキシルアミノ基、N,N
−ジベンジルアミノ基、N,N−ジ(2−フェニルエチ
ル)アミノ基、N,N−ジ(2−フェノキシエチル)ア
ミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−メチル
−N−(2−メトキシエチル)アミノ基、N−メチル−
N−(2−エトキシエチル)アミノ基、N−メチル−N
−プロピルアミノ基、N−メチル−N−オクチルアミノ
基、N−メチル−N−ベンジルアミノ基、N−メチル−
N−(2−フェニルエチル)アミノ基、N−メチル−N
−(2−フェノキシエチル)アミノ基、N−メチル−N
−〔2−(4−メチルフェノキシ)エチル〕アミノ基、
N−メチル−N−〔2−(4−メチルフェノキシ)エチ
ル〕アミノ基、N−メチル−N−〔2−(4−メトキシ
フェノキシ)エチル〕アミノ基、N−メチル−N−〔2
−(4−クロロフェノキシ)エチル〕アミノ基、N−メ
チル−N−(2−フェノキシ−1−メチルエチル)アミ
ノ基、N−エチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ
基、N−エチル−N−(2−エトキシエチル)アミノ
基、N−エチル−N−プロピルアミノ基、N−エチル−
N−オクチルアミノ基、N−エチル−N−ベンジルアミ
ノ基、N−エチル−N−(2−フェニルエチル)アミノ
基、N−エチル−N−(2−フェノキシエチル)アミノ
基、N−エチル−N−〔2−(4−メチルフェノキシ)
エチル〕アミノ基、N−エチル−N−〔2−(4−メチ
ルフェノキシ)エチル〕アミノ基、N−エチル−N−
〔2−(4−メトキシフェノキシ)エチル〕アミノ基、
N−エチル−N−〔2−(4−クロロフェノキシ)エチ
ル〕アミノ基、N−エチル−N−(2−フェノキシ−1
−メチルエチル)アミノ基、ピロリジニノ基、ピペリジ
ノ基、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ基、2
−メチルピペリジノ基、モルホリノ基、N−メチルピペ
ラジノ基、N−フェニルピペラジノ基、N−ベンジルピ
ペラジノ基、N−(2−フェノキシエチル)ピペラジノ
基、N−(2−フェノキシエチル)ピペラジノ基、N−
(2−フェノキシ−1−メチルエチル)ピペラジノ基。
【0028】一般式(3)において、R6 、R7 のアル
キル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル
基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げ
られ、効果の点から好ましくはブチル基、シクロヘキシ
ル基が挙げられる。一般式(3)において、R6 、R7
のアリール基としては、フェニル基、4−メチルフェニ
ル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、
4−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、2
−メトキシフェニル基、4−クロロフェニル基、3−ク
ロロフェニル基、2−クロロフェニル基等が挙げられ、
効果の点から好ましくはフェニル基、3−メチルフェニ
ル基が挙げられる。
【0029】一般式(3)で表されるグアニジノ基の好
ましいものとしては以下のものが挙げられる。
【0030】
【化11】
【0031】以下に本発明の一般式(1)で表されるア
ニリド誘導体の代表的な具体例を挙げるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】
【化16】
【0037】
【化17】
【0038】
【化18】
【0039】
【化19】
【0040】
【化20】
【0041】
【化21】
【0042】
【化22】
【0043】
【化23】
【0044】
【化24】
【0045】
【化25】
【0046】これら一般式(1)で表されるアニリド誘
導体は公知の方法で合成できる。以下に例としては例示
化合物(1−46)の合成例を示す。
【0047】合成例 化合物(1−46)の合成 ハイドロキノン66g、ピリジン250mlの溶液にメ
タンスルホニルクロライド151gを25℃以下で滴下
し、1時間攪拌した。反応液に水300mlを加え、析
出した結晶を濾取、乾燥し、1,4−ビス(メタンスル
ホニルオキシ)ベンゼン148gを得た。1,4−ビス
(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン148gを濃硫酸
400mlに溶解し、61%硝酸45ml、濃硫酸45
mlの溶液を10℃以下で滴下し、1時間攪拌後、氷水
1.5リットルに注加した。析出した結晶を濾取し、水
洗、乾燥し、2−ニトロ−1,4−ビス(メタンスルホ
ニルオキシ)ベンゼン160gを得た。
【0048】2−ニトロ−1,4−ビス(メタンスルホ
ニルオキシ)ベンゼン80gをアセトニトリル500m
lに溶解し、水酸化ナトリウム17gを含む水溶液10
0mlを30℃以下で滴下し、室温で1時間攪拌した。
反応液を水300mlに注加し、希塩酸を加えて中和
後、析出した結晶を濾取し、水洗、乾燥し、2−ニトロ
−4−メタンスルホニルオキシフェノール50gを得
た。2−ニトロ−4−メタンスルホニルオキシフェノー
ル16g、炭酸カリウム12g、ジメチルアセトアミド
50mlの混合液に、n−ブチルブロマイド9.6gを
加え、80℃で1時間攪拌した。反応液に酢酸エチル3
00ml、氷水300mlを加え、有機層を分取し、水
洗後、溶媒を留去した。この残渣に水酸化ナトリウム6
g、水30ml、エタノール60mlを加え、室温で1
時間攪拌した。この反応液に希塩酸を加えて中和後、酢
酸エチル200mlを加えて有機層を分取後、溶媒留去
して3−ニトロ−4−n−ブトキシフェノール13gを
得た。
【0049】3−ニトロ−4−n−ブトキシフェノール
4g、炭酸カリウム4g、ジメチルアセトアミド20m
lの混合液にN,N−ジ−n−ブチル−N−(3−ブロ
モプロピル)アミン5gを加え、80℃で1時間攪拌し
た。反応液に酢酸エチル200ml、水200mlを加
え、有機層を分取し、水洗後、溶媒留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(流出溶媒:ヘキサン
/酢酸エチル=1/1)で精製し、3−ニトロ−4−n
−ブトキシ−1−(3−N,N−ジ−n−ブチルアミノ
プロポキシ)ベンゼン5gを得た。鉄粉3.4g、塩化
アンモニウム0.2g、水4ml、イソプロパノール1
5mlの混合物を10分間加熱還流し、この中へ3−ニ
トロ−4−n−ブトキシ−1−(3−N,N−ジ−n−
ブチルアミノプロポキシ)ベンゼン5gを徐々に添加し
た。さらに1時間還流の後、反応液を濾過し、濾液を濃
縮し、2−n−ブトキシ−5−(3−N,N−ジ−n−
ブチルアミノプロポキシ)アニリン3.9gを得た。2
−n−ブトキシ−5−(3−N,N−ジ−n−ブチルア
ミノプロポキシ)アニリン3.9g、ジメチルアミノピ
リジン10mg、アセトニトリル30mlの溶液を加熱
還流し、この中へジケテン1.0gを滴下した。反応液
を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(流出溶媒:クロロホルム/メタノール=20/1)に
て精製し、化合物(1−46)3.8gを得た。
【0050】これら一般式(1)で表されるアニリド誘
導体は単独で用いてもよいし、2種以上併用することも
できる。これらアニリド誘導体の添加量は、感熱記録層
中に0.02〜5g/m2 の範囲で用いられ、効果の点
から好ましくは0.1〜4g/m2 の範囲で用いられ
る。添加量が0.02g/m2 未満では発色性の点で、
5g/m2 を越えると塗布適性の点で、いずれも好まし
くない。
【0051】次に一般式(4)で表されるジアゾニウム
塩化合物について詳細に述べる。一般式(4)におい
て、Yで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、フ
ッ素原子、臭素原子等が挙げられ、効果の点から好まし
くは塩素原子、フッ素原子が挙げられる。一般式(4)
において、Yで表されるアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、効
果の点から好ましくはメチル基、エチル基が挙げられ
る。一般式(4)において、Yで表されるアルコキシ基
としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基等が挙げられ、効果の点から好ましくはメトキ
シ基、エトキシ基が挙げられる。一般式(4)におい
て、Yで表されるアリールオキシ基としては、フェノキ
シ基、メトキシフェノキシ基、クロロフェノキシ基等が
挙げられ、効果の点から好ましくはフェノキシ基が挙げ
られる。
【0052】一般式(4)において、R8 、R9 で表さ
れるアルキル基としては、それぞれメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、s−ペンチル
基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、効果の点から
好ましくはプロピル基、ブチル基、ペンチル基が挙げら
れる。また、R8 、R9 としては、置換アルキル基とし
てアリル基も好適に用いられる。R8 、R9 の総炭素数
は6以上が好ましく、より好ましくは8以上である。
【0053】X- で表される対アニオンとしては、ポリ
フルオロアルキルカルボン酸イオン、ポリフルオロアル
キルスルホン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、
ヘキサフルオロリン酸イオン等が挙げられ、水溶性が低
く、有機溶剤に可溶な点からテトラフルオロホウ酸イオ
ン、ヘキサフルオロリン酸イオンが好ましい。
【0054】一般式(4)で表されるジアゾニウム塩化
合物は特開平7−96671号に記載の化合物を含む。
融点は30℃から200℃の範囲のものが好ましいが、
取り扱いやすさの点から50℃から150℃の範囲のも
のが好ましい。
【0055】本発明においてジアゾニウム塩化合物は、
感熱記録層中に0.02〜3g/m 2 の範囲で用いら
れ、効果の点から好ましくは0.1〜2g/m2 の範囲
で用いられる。本発明においてジアゾニウム塩化合物は
マイクロカプセルに内包させることが保存性の観点から
好ましい。マイクロカプセル化の方法に関しては特に限
定されるものではなく、ゼラチン、ポリウレア、ポリウ
レタン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、メラミン等の壁材を用いて従来公知の方法でカプセ
ル化することができる。マイクロカプセル化の方法の詳
細については特開平2−141279号公報に記載され
ている。また、カプセル化時、ジアゾニウム塩化合物の
分散溶媒として高沸点有機溶媒を使用してもよい。この
有機溶媒に関しては特に限定されるものではなく、フタ
ル酸アルキル、リン酸エステル、クエン酸エステル、安
息香酸エステル、アルキルアミド、脂肪族エステル、ト
リメシン酸エステル等従来公知のものを使用することが
できる。詳細については特開平7−17145号公報に
記載されている。
【0056】以下に本発明の一般式(4)で表されるジ
アゾニウム塩化合物の具体例を示すが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0057】
【化26】
【0058】
【化27】
【0059】
【化28】
【0060】本発明においては熱現像時に系を塩基性に
しカップリング反応を促進する目的で、本発明の一般式
(1)で表されるアニリド誘導体以外に第3級アミン
類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォル
ムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン
類等の有機塩基を併用することができる。
【0061】これらの有機塩基の具体例としてはN,
N’−ビス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピ
ル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メチルフ
ェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、
N,N’−ビス〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2
−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス
(3−フェニルチオ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラ
ジン、N,N’−ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−
ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフ
トキシ)−2−ヒドロキシプロピル−N’−メチルピペ
ラジン、1,4−ビス{〔3−(N−メチルピペラジ
ノ)−2−ヒドロキシ〕プロピルオキシ}ベンゼンなど
のピペラジン類、N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−
ヒドロキシ〕プロピルモルホリン、1,4−ビス〔(3
−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベン
ゼン、1,3−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキ
シ)プロピルオキシ〕ベンゼンなどのモルホリン類、N
−(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリ
ジン、N−ドデシルピペリジンなどのピペリジン類、ト
リフェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジ
ン、ジシクロヘキシルフェニルグアニジン、4−ヒドロ
キシ安息香酸2−N−メチル−N−ベンジルアミノエチ
ルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸2−N,N−ジ−
n−ブチルアミノエチルエステル、4−(3−N,N−
ジブチルアミノプロポキシ)ベンゼンスルホンアミド、
4−(2−N,N−ジブチルアミノエトキシカルボニ
ル)フェノキシ酢酸アミド等が挙げられる。これらの詳
細については、特開昭57−123086号、特開昭6
0−49991号、特開昭60−94381号、特願平
7−228731号、特願平7−235157号、特願
平7−235158号等に記載されている。これらの有
機塩基は、単独でも2種以上併用でも用いることができ
る。
【0062】本発明においてカプラー及び有機塩基の使
用量については、特に限定されるものではないが、カプ
ラー及び有機塩基共に、ジアゾニウム塩化合物1モルに
対して1〜30モルの範囲で使用することが好ましい。
本発明に用いられるカプラーは、その他の成分とともに
水溶性高分子を添加して、サンドミル等により固体分散
して用いることもできるが、適当な乳化助剤とともに乳
化物として用いることもできる。固体分散方法及び乳化
方法に関しては特に限定されるものではなく、従来公知
の方法を使用することができる。これらの方法の詳細に
ついては、特開昭59−190886号、特開平2−1
41279号、特開平7−17145号公報に記載され
ている。
【0063】本発明においては、一般式(1)で示され
るアニリド誘導体の他にも発色反応を促進させる目的の
ために発色助剤を加えることができる。これらの発色助
剤としてはフェノール誘導体、ナフトール誘導体、アル
コキシ置換ベンゼン類、アルコキシ置換ナフタレン類、
ヒドロキシ化合物、カルボン酸アミド化合物、スルホン
アミド化合物等が挙げられる。これらの化合物は、カプ
ラーあるいは、塩基性物質の融点を低下させるか、ある
いは、マイクロカプセル壁の熱透過性を向上させ、その
結果高い発色濃度が得られるものと考えられる。
【0064】本発明の記録材料には、記録後の地肌部の
黄着色を軽減する目的で光重合性組成物等に用いられる
遊離基発生剤(光照射により遊離基を発生する化合物)
やエチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物を用
いることができる。これらの詳細については特開平7−
223368号等に記載されている。また、この他にも
必要に応じて各種の有機または無機顔料、各種安定化
剤、酸化防止剤、紫外線透過率調整機能を有する化合物
などを添加することもできる。
【0065】本発明において使用できるバインダーとし
ては、特に限定されるものではなく、ポリビニルアルコ
ール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、スチレ
ン、アクリル酸共重合体等、従来公知のバインダーを使
用することができる。詳細については特開平2−141
279号公報に記載されている。
【0066】本発明の記録材料は、ジアゾニウム塩化合
物、一般式(1)で示されるアニリド誘導体、及びその
他の添加物を含有した塗布液を調製し、紙や合成樹脂フ
ィルム等の支持体の上にバー塗布、ブレード塗布、エア
ナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコーティング塗布、
スプレー塗布、ディップ塗布、カーテン塗布等の塗布方
法により塗布乾燥して固分2〜30g/m2 の感熱記録
層を設ける。
【0067】本発明の記録材料においては、ジアゾニウ
ム塩化合物、一般式(1)で示されるアニリド誘導体な
どが上記方法に記したように同一層に含まれていても良
いし、別層に含まれるような積層型の構成をとることも
できる。また、支持体の上に特開昭61−54980号
明細書等に記載した中間層を設けた後、感熱記録層を塗
布することもできる。
【0068】本発明に用いられる支持体としては、従来
公知の支持体を用いることができる。具体的には、中性
紙、酸性紙、再生紙、ポリオレフィン樹脂ラミネート
紙、合成紙、ポリエステルフィルム、三酢酸セルロース
フィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレン
フィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィ
ルム等のポリオレフィンフィルム等が挙げられ、これら
単体で、あるいは貼り合わせて用いることができる。支
持体の厚みとしては、20〜200μのものが用いられ
る。
【0069】本発明の感熱記録材料は多色感熱記録材料
に使用することができる。本発明の材料は、このような
光定着型多色感熱記録材料に用いることによって、生保
存性が改良され、発色濃度に優れた黄発色性を有すると
いう本発明の効果を顕著に発揮する。
【0070】この多色感熱記録材料(感光感熱記録材
料)については、特開平4−135787号公報、同4
−144784号公報、同4−144785号公報、同
4−194842号公報、同4−247447号公報、
同4−247448号公報、同4−340540号公
報、同4−340541号、同5−34860号等に記
載されている。具体的には異なる色相に発色する感熱記
録層を積層することにより得ることができる。層構成と
しては特に限定されるものではないが、特に感光波長が
異なる2種のジアゾニウム塩化合物をそれぞれのジアゾ
ニウム塩化合物と熱時反応して異なった色相に発色する
カプラーを組み合わせた感熱記録層2層(B層、C層)
と、電子供与性無色染料と電子受容性化合物とを組み合
わせた感熱記録層とを積層した多色感熱記録材料が好ま
しい。すなわち、支持体上に電子供与性無色染料と電子
受容性化合物を含む第1の感熱記録層(A層)、極大吸
収波長360nm±20nmであるジアゾニウム塩化合
物と該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して呈色するカ
プラーを含有する第2の感熱記録層(B層)、極大吸収
波長400±20nmであるジアゾニウム塩化合物と該
ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して呈色するカプラー
を含有する第3の感熱記録層(C層)とするものであ
る。この例において、各感熱記録層の発色色相を減色混
合における3原色、イエロー、マゼンタ、シアンとなる
ように選んでおけば、フルカラーの画像記録が可能とな
る。
【0071】この多色感熱記録材料の記録方法は、まず
第3の感熱記録層(C層)を加熱し、該層に含まれるジ
アゾニウム塩とカプラーとを発色させる。次に400±
20nmの光を照射してC層中に含まれている未反応の
ジアゾニウム塩化合物を分解させたのち、第2の感熱記
録層(B層)が発色するに十分な熱を与え、該層に含ま
れているジアゾニウム塩化合物とカプラーとを発色させ
る。このときC層も同時に強く加熱されるが、すでにジ
アゾニウム塩化合物は分解しており発色能力が失われて
いるので発色しない。さらに360±20nmの光を照
射してB層に含まれているジアゾニウム塩化合物を分解
して、最後に第1の感熱記録層(A層)が発色する十分
な熱を与えて発色させる。このときC層、B層の感熱記
録層も同時に強く加熱されるが、すでにジアゾニウム塩
化合物は分解しており発色能力が失われているので発色
しない。
【0072】本発明の記録材料に画像を形成する場合、
下記の方法を用いることが出来る。1つは、原稿を用い
て露光して潜像を形成せしめた後、この像形成部以外に
光照射を行うことにより定着させる方法、もう1つは、
熱ペン、サーマルヘッド等の熱により発色画像を得た
後、画像部以外を光照射することにより定着させる方法
である。いずれの方法も好ましく用いることが出来る。
露光用光源としては、種々の蛍光灯、キセノンランプ、
水銀灯などが用いられ、この発光スペクトルが記録材料
で用いたジアゾ化合物の吸収スペクトルにほぼ一致して
いることが、像形成部以外を効率良く光定着させること
ができて好ましい。また、材料を加熱して現像する工程
において、加熱手段としては、熱ペン、サーマルヘッ
ド、赤外線、高周波、ヒートブロック、ヒートローラー
等を用いることができる。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれらによって制限されるものではない。
なお、実施例中の「部」は全て重量部を示す。 [実施例1] 〔カプセル液Aの調製〕:酢酸エチル19部に明細書中
で具体例として記載したジアゾニウム塩化合物(4−
7)2.8部、トリクレジルフォスフェート10部を添
加して均一に混合した。次いでこの混合液に壁剤として
タケネートD−110N(武田薬品工業製)7.6部を
加えて均一に混合し、I液を得た。次に、フタル化ゼラ
チンの8重量%水溶液46.1部、水17.5部、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダの10%水溶液2部の混
合液に上記I液を添加し、40℃、10000r.p.
m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20
部を加えて均一化した後、攪拌しながら40℃で3時間
カプセル化反応を行わせてカプセル液Aを得た。カプセ
ルの粒径は0.35μmであった。
【0074】〔カップリング成分/塩基乳化液Bの調
製〕:酢酸エチル8部に明細書中で具体例として記載し
たアニリド誘導体(1−12)2.4部、4−ヒドロキ
シ安息香酸2−エチルヘキシルエステル3.2部、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキ
サン2.5部、4,4’−(m−フェニレンジイソプロ
ピリデン)ジフェノール3.5部、トリクレジルフォス
フェート0.64部、マレイン酸ジエチルエステル0.
32部を溶かしII液を得た。次に、石灰処理ゼラチンの
15重量%水溶液32部、ドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ10%水溶液5部、水30部を40℃で均一に混
合した中にII液を添加しホモジナイザーを用いて40
℃、10000r.p.m.で10分間乳化分散した。
得られた乳化物を40℃で2時間攪拌して酢酸エチルを
除いた後、揮散した酢酸エチルと水の重量を加水により
補い、カップリング成分/塩基乳化液Bを得た。
【0075】〔塗布液Cの調液〕:カプセル液A6部、
水4.4部、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液1.
9部を40℃で均一に混合した後、カプラー/塩基乳化
液B8.3部を添加し、均一に混合し、感熱記録層塗布
液Cを得た。 〔保護層塗布液Dの調液〕:ポリビニルアルコール(重
合度1700、鹸化度88%)10%水溶液32部、水
36部を均一に混合し保護層塗布液Dを得た。
【0076】〔塗布〕:上質紙にポリエチレンをラミネ
ートした印画紙用支持体上に、ワイヤーバーで感熱記録
層塗布液C、保護層塗布液Dの順に、順次塗布と50℃
での乾燥を行い、目的のジアゾ感熱記録材料を得た。固
形分としての塗布量は、各々6.4g/m2 、1.05
g/m2 であった。
【0077】〔発色および定着の試験〕:京セラ株式会
社製サーマルヘッド(KST型)を用い、単位面積あた
りの記録エネルギーが40mJ/mm2 となるようにサ
ーマルヘッドに対する印加電力及びパルス幅を決めジア
ゾ感熱記録層に熱印字し、画像を得た後、発光中心波長
が420nm、出力40Wの紫外線ランプを用いて15
秒間全面光照射した。マクベス濃度計にて、得られた試
料の発色部の濃度を測定した。
【0078】〔生保存性の試験〕:記録前の感熱記録材
料を60℃で、30%RHの条件下72時間強制保存し
た。強制保存前、及び強制保存後の感熱記録材料の地肌
部の濃度を測定した。
【0079】[実施例2〜7]実施例1で用いた化合物
(1−12)の代わりに、それぞれ(1−20)〔実施
例2〕,(1−23)〔実施例3〕,(1−28)〔実
施例4〕,(1−41〔実施例5〕,(1−46)〔実
施例6〕,(1−50)〔実施例7〕を用いて乳化液を
得た他は実施例1と同様な操作を行い、記録材料を作成
し画像を形成させた。マクベス濃度計にて、得られた試
料の発色部濃度及び地肌部濃度を測定した。
【0080】[比較例1]実施例1で用いた化合物(1
−12)の代わりに、3−オキソブタン酸2’,5’−
ジメトキシ−4’−クロロアニリド2.4部、N,N’
−ビス(2−フェノキシエチル)ピペラジン2.5部を
用いた他は実施例1と同様な操作を行い、画像を形成さ
せた。
【0081】[比較例2]実施例1で用いた化合物(1
−12)の代わりに、3−オキソブタン酸2’,5’−
ジ−n−ヘプチルオキシアニリド2.4部、N,N’−
ビス(2−フェノキシエチル)ピペラジン2.5部を用
いた他は実施例1と同様な操作を行い、画像を形成させ
た。
【0082】発色濃度及び地肌濃度測定の結果を表1に
示す。
【0083】
【表1】
【0084】表1から明らかなように、本発明の一般式
(1)で表されるアニリド誘導体を用いた黄発色型の感
熱記録材料は発色濃度が高く、保存性に優れることがわ
かる。
【0085】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、上記構成とし
たので、記録前の保存性(生保存性)、発色濃度、黄発
色性が大幅に改良されるという優れた効果を奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、ジアゾニウム塩化合物と、
    該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して発色するカプラ
    ーとを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料におい
    て、 該カプラーとして下記一般式(1)で表されるアニリド
    誘導体の少なくとも1種を含むことを特徴とする感熱記
    録材料。 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R3 はそれぞれアルキル基またはアリー
    ル基を、R2 は下記一般式(2)または下記一般式
    (3)で表される基を、mは2〜9の整数を、Wはハロ
    ゲン原子またはアルキル基を、nは0〜3の整数を表
    す。 一般式(2) 【化2】 式中、R4 、R5 はそれぞれ置換または未置換のアルキ
    ル基を表し、またはR 4 とR5 とが互いに結合した5乃
    至6員環の基を表す。 一般式(3) 【化3】 式中、R6 、R7 はそれぞれアルキル基またはアリール
    基を表す。)
  2. 【請求項2】 前記ジアゾニウム塩化合物が下記一般式
    (4)で表されることを特徴とする請求項1記載の感熱
    記録材料。 一般式(4) 【化4】 (式中、Yは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基またはアリールオキシ基を、R8 、R9 はそ
    れぞれアルキル基を、X- はポリフルオロアルキルカル
    ボン酸イオン、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオ
    ン、テトラフルオロホウ酸イオン及びヘキサフルオロリ
    ン酸イオンから選ばれる対アニオンを表す。)
  3. 【請求項3】 前記ジアゾニウム塩化合物がマイクロカ
    プセルに内包されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の感熱記録材料。
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