JP3763997B2 - 感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジアゾニウム塩化合物とカプラーを発色成分として用いる感熱記録材料に関し、特に、シェルフライフ、画像保存性、画像定着性に優れ、色相の改善がなされた新規な紫〜シアン発色型のジアゾ感熱記録材料を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録材料の高性能化に伴って、紫〜シアン発色性であり、且つ記録材料の長いシェルフライフ、画像の保存性、画像定着性を向上した感熱記録材料が強く要請されている。
ジアゾニウム塩化合物は非常に化学的活性の高い化合物であり、フェノール誘導体や活性メチレン基を有する化合物などのカプラーと呼ばれる化合物と反応して容易にアゾ染料を形成すると共に、感光性をも有し、光照射によって分解し、その活性を失う。そのため、ジアゾニウム塩化合物は、ジアゾコピーに代表される光記録材料として古くから利用されている(日本写真学会編「写真工学の基礎−非銀塩写真編−」コロナ社(1982)89〜117、182〜201頁参照)。
【0003】
更に、光によって分解し活性を失う性質を利用して、最近では画像の定着が要求される記録材料にも応用され、代表的なものとして、ジアゾニウム塩化合物とカプラーを画像信号に従って加熱し、反応させて画像を形成させた後、光照射して画像を定着する、光定着型感熱記録材料が提案されている(佐藤弘次ら 画像電子学会誌 第11巻 第4号(1982)290〜296頁など)。
【0004】
しかしながら、ジアゾニウム塩化合物を発色要素として用いたこれらの記録材料は、ジアゾニウム塩化合物の活性が非常に高く、暗所であってもジアゾニウム塩化合物が徐々に熱分解して反応性を失うので、記録材料としてのシェルフライフが短いという欠点があった。この欠点を改善する手段の一つとして、ジアゾニウム塩化合物をマイクロカプセル中に内包させる方法が挙げられる。この方法により、ジアゾニウム塩化合物を、水・塩基のような分解を促進させるものから、隔離することができ、記録材料としてのシェルフライフを飛躍的に向上させることが可能となった(宇佐美智正ら 電子写真学会誌 第26巻 第2号(1987)115〜125頁)。
【0005】
このマイクロカプセルがウレア樹脂やウレタン樹脂のようにガラス転移温度を有し、そのガラス転移温度が室温よりやや高い壁を有するマイクロカプセルの場合には、室温におけるカプセル壁は物質非透過性を示す一方、ガラス転移温度以上では物質透過性を示すため、熱応答性マイクロカプセルと呼ばれ、感熱記録材料に有用である。即ち、支持体上に、ジアゾニウム塩化合物を含有した熱応答性マイクロカプセルとカプラーおよび塩基を含有する感熱記録層を塗布した記録材料を作製することにより、ジアゾニウム塩化合物を長期間安定に保持させることができると共に、加熱により容易に発色画像を形成させることができる上、光照射により画像を定着することも可能となった。
上述したように、マイクロカプセル化することによりジアゾニウム塩化合物の安定性を飛躍的に向上させることができるようになった。
【0006】
一方、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド類は、感熱記録用発色材料として特に優れた性能を示し、4−置換アミノ−2−アルコキシベンゼンジアゾニウム塩化合物とカップリング反応させた場合には、青系色素を生成することが知られている(特開平2−225082号公報)。
【0007】
しかしながら、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド類には、4−置換アミノ−2−アルコキシベンゼンジアゾニウム塩化合物より長波長側にλmaxを有するジアゾニウム塩化合物を用いると記録材料の生保存性(コピー前保存中の地肌着色性)が低下するという欠点があった。また、より短波長側にλmaxを有するジアゾニウム塩化合物に対しては、前記カプラーを用いると光照射時の画像の定着性が阻害されるという欠点、及び色相の点でシアン色までの長波化、さらには発色画像の保存性(光堅牢性)が十分でないという欠点があった。
このように、紫〜シアンの発色範囲で良好な色相を有し、かつ優れたシェルフライフ、画像保存性、画像定着性を満足させる感熱記録材料は未だ得られていないのが現状であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状を踏まえてなされたもので、シェルフライフ、画像保存性、画像定着性に優れ、色相の改善がなされた新規な紫〜シアン発色型のジアゾ感熱記録材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、特にカプラー、さらにジアゾニウム塩化合物に着目し、鋭意検討した結果、下記の手段により、得られる感熱記録材料はシェルフライフ、画像保存性、画像定着性に優れ、紫〜シアンの発色範囲で良好な色相を有しているという新知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の感熱記録材料は、支持体上に、ジアゾニウム塩化合物と、該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して発色するカプラーとを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該カプラーとして下記一般式(1)で表されるピロロトリアジンオン化合物の少なくとも1種を含むことを特徴とする。
【0010】
【化5】
【0011】
(式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子、アリール基、アルキル基、シアノ基、アシル基、置換カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換アミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、または置換スルファモイル基を表し、R3は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アリール基、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、置換アミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、またはアリールチオ基を表す。)
【0012】
本発明の感熱記録材料においては、色相、光定着性の観点から、最大吸収波長λmaxが450nm以下のジアゾニウム塩化合物を用いることが好ましく、下記一般式(2)または/および(3)または/および(4)で表されるジアゾニウム塩化合物を用いることがより好ましい。
【0013】
【化6】
【0014】
(式中、Arは置換または無置換のアリール基を、R11、R12は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。R11、R12は、同一でもよく、また異なっていてもよい。X-は、酸アニオンを表す。)
【0015】
【化7】
【0016】
(式中、R14、R15、R16は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。R14、R15、R16は、同一でもよく、また異なっていてもよい。Yは、水素原子または−OR13基を表す。R13は、置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。X-は酸アニオンを表す。)
【0017】
【化8】
【0018】
(式中、R17、R18は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。X-は酸アニオンを表す。)
【0019】
更に、生保存性等の観点から、ジアゾニウム塩化合物がマイクロカプセルに内包されていることが好ましく、ジアゾニウム塩化合物を内包するマイクロカプセルのカプセル壁が、ポリウレタンおよび/またはポリウレアを構成成分として含むカプセル壁であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において用いられるカプラーは、前記一般式(1)で表される化合物である。
式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子、アリール基、アルキル基、シアノ基、アシル基、置換カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換アミノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、または置換スルファモイル基を表し、R3は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アリール基、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、置換アミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、またはアリールチオ基を表す。
この中でも、R1及びR2はで表される置換基としては、R1及びR2のうち少なくとも一方が、ハメットの置換基定数σPの値が0.20以上の電子吸引性基であることが好ましく、R1及びR2のうち少なくとも一方がσPの値が0.35以上の電子吸引性基であることが更に好ましい。
【0021】
σPの値が0.20以上の電子吸引性基の中でも、シアノ基(σP値0.66)、パーフルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基σP値0.54)、アシル基(例えば、アセチル基σP値0.50、ベンゾイル基σP値0.43)、カルバモイル基(σP値0.36)などが好ましいものとして挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
R1〜R3の置換基のうち、アリール基は、さらにアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換カルバモイル基、置換スルファモイル基、置換アミノ基、置換オキシカルボモイル基、置換オキシスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換スルホニルオキシ基、置換アミノカルボニルオキシ基、置換ホスホリルオキシ基で置換されていてもよい。
【0023】
アリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、2−プロポキシフェニル基、2−イソプロポキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、2−ウンデシルオキシフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)−5−クロロフェニル基、2,2’−ヘキシルオキシ−3,5−ジクロロフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、2−(ジブチルアミノカルボニルエトキシ)フェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−ニトロフェニル基、3−シアノフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−シクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジブトキシフェニル基、3−オクチルオキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、3−(ジ−2−エチルヘキシルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、3−ドデシルオキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−シアノフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−イソペンチルオキシフェニル基、4−(オクタデシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)フェニル基、4−t−オクチルフェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、2,4−ジ−t−ペンチルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルフェニル基、4−メチルチオフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、の他にヒドロキシフェニル基、フェニルスルホニルフェニル基、フェニルスルホニルオキシフェニル基、フェニルカルボニルオキシフェニル基、ジメチルアミノカルボニルオキシフェニル基、ブチルカルボニルオキシフェニル基、等が挙げられる。
【0024】
R1〜R3の置換基のうち、アルキル基は直鎖状でも分岐状でもよく、不飽和結合を有していてもよい。さらにこれらのアルキル基はアルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。また、このアリール基はさらにアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
アルキル基としては、炭素原子数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、プロピル基、イソプルピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、1−エチルペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、イソペンチル基、ヘプチル基、ノニル基、ウンデシル基、プロペニル基、ヘプタデセニル基、t−オクチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、1−(エトキシカルボニル)エチル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、エトキシカルボニルエチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルエチル基、ブチルデシルオキシカルボニルエチル基、ジブチルアミノカルボニルメチル基、ジベンジルアミノカルボニルエチル基、エチルオキシカルボニルプロピル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルプロピル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、2,4−ジ−t−ブチルフェニルオキシプロピル基、アセチルアミノエチル基、N,N−ジヘキシルアミノカルボニルエチル基、2,4−ジ−t−アミルオキシエチルオキシカルボニルプロピル基、イソステアリルオキシカルボニルプロピル、1−(2,4−ジ−t−ペンチルフェニルオキシ)プロピル基、2,4−ジ−t−ペンチルフェニルオキシエチルオキシカルボニルプロピル基、ナフチルオキシエチルオキシカルボニルエチル基、N−メチル−N−フェニルエチルオキシカルボニルエチル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、等が挙げられる。
【0025】
R1〜R3の置換基のうち、アシル基としては、炭素原子数2〜20のアシル基が好ましく、たとえば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、2−シアノプロパノイル基、1,1−ジメチルプロパノイル基等が挙げられる。
【0026】
R1〜R3の置換基のうち、アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、フェニルオキシエチルオキシカルボニル基、フェニルオキシプロピルオキシカルボニル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシエチルカルボニル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル基、イソステアリルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0027】
R1〜R3の置換基のうち、置換アミノ基には、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N−アシルアミノ基、N−スルホニルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、N,N−ジスルホニルアミノ基等が挙げられる。
置換アミノ基としては、炭素数0−50の置換アミノ基が好ましく、例えば、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−tertブチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基、N−オクチルアミノ基、N−2−エチルヘキシルアミノ基、N−デシルアミノ基、N−オクタデシルアミノ基、N−ベンジルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−2−メチルフェニルアミノ基、N−2−クロロフェニルアミノ基、N−2−メトキシフェニルアミノ基、N−2−イソプロポキシフェニルアミノ基、N−2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルアミノ基、N−3−クロロフェニルアミノ基、N−3−ニトロフェニルアミノ基、N−3−シアノフェニルアミノ基、N−4−メトキシアミノ基、N−4−(2’−エチルヘキシルオキシ)フェニルアミノ基、N−4−シアノフェニルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジアセチルアミノ基、N,N−ジベンゾイルアミノ基、N,N−(ジブチルカルボニル)アミノ基、N,N−(ジ−2−エチルヘキシルカルボニル)アミノ基、N,N−(ジメチルスルホニル)アミノ基、N,N−(ジエチルスルホニル)アミノ基、N,N−(ジブチルスルホニル)アミノ基、N,N−(2−エチルヘキシルスルホニル)アミノ基、N,N−(ジフェニルスルホニル)アミノ基等が挙げられる。
【0028】
R1及びR2の置換基のうち、置換カルバモイル基には、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基等が含まれる。
置換カルバモイル基としては、炭素原子数1〜30の置換カルバモイル基が好ましく、例えば、N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基、N−シクロヘキシルカルバモイル基、N−オクチルカルバモイル基、N−2−エチルヘキシルカルバモイル基、N−デシルカルバモイル基、N−オクタデシルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−2−メチルフェニルカルバモイル基、N−2−クロロフェニルカルバモイル基、N−2−メトキシフェニルカルバモイル基、N−2−イソプロポキシフェニルカルバモイル基,N−2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルカルバモイル基、N−3−クロロフェニルカルバモイル基、N−3−ニトロフェニルカルバモイル基、N−3−シアノフェニルカルバモイル基、N−4−メトキシカルバモイル基、N−4−(2’−エチルヘキシルオキシ)フェニルカルバモイル基、N−4−シアノフェニルカルバモイル基、N−メチル−N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N,N−ジフェニルカルバモイル基等が挙げられる。
【0029】
R1及びR2の置換基のうち、アリールオキシカルボニル基としては、炭素原子数7〜30のアリールオキシカルボニル基が好ましく、例えば、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2,6−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、2,4,6−トリメチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、2,2−エチルヘキシルフェニルオキシカルボニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−クロロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、4−ブトキシフェニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0030】
R1及びR2の置換基のうち、アルキルスルホニル基としては、炭素数1−20のアルキルスルホニル基が好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、デカノイルスルホニル基、ドデカノイルスルホニル基、オクタデカノイルスルホニル基、シアノメチルスルホニル基等が挙げられる。
【0031】
R1及びR2の置換基のうち、アリールスルホニル基としては、炭素原子数6〜30のアリールスルホニル基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブトキシフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルスルホニル基、3−ニトロフェニルスルホニル基、4−フルオリフェニルスルホニル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−ブトキシフェニルスルホニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルスルホニル基、4−オクタデシルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
【0032】
R1及びR2の置換基のうち、置換スルファモイル基には、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基が含まれる。
【0033】
R1及びR2の置換基のうち、置換スルファモイル基としては、炭素原子数0〜30の置換スルファモイル基が好ましく、例えば、N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−シクロヘキシルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−2−エチルヘキシルスルファモイル基、N−デシルスルファモイル基、N−オクタデシルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基、N−2−メチルフェニルスルファモイル基、N−2−クロロフェニルスルファモイル基、N−2−メトキシフェニルスルファモイル基、N−2−イソプロポキシフェニルスルファモイル基,N−2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルスルファモイル基、N−3−クロロフェニルスルファモイル基、N−3−ニトロフェニルスルファモイル基、N−3−シアノフェニルスルファモイル基、N−4−メトキシスルファモイル基、N−4−(2’−エチルヘキシルオキシ)フェニルスルファモイル基、N−4−シアノフェニルスルファモイル基、N−メチル−N−フェニルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N,N−ジフェニルスルファモイル基、N,N−ジー(2−エチルヘキシル)スルファモイル基等が挙げられる。
【0034】
R3の置換基のうち、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
【0035】
R3の置換基のうち、アルコキシ基としては、炭素原子数1〜30のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、エトキシカルボニルメチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ基、アミノカルボニルメチルオキシ基、N,N−ジブチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−メチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−エチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−オクチルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−メチル−N−ベンジルアミノカルボニルメチルオキシ基、ベンジルオキシ基、シアノメチルオキシ基等が挙げられる。
【0036】
R3の置換基のうち、アリールオキシ基としては、炭素原子数6〜30のアリールオキシ基が好ましく、例えは、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、2−クロロフェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、2−ブトキシフエニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシ基、3−シアノフェニルオキシ基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルオキシ基、3−ニトロフェニルオキシ基、4−フルオリフェニルオキシ基、4−シアノフェニルオキシ基、4−ブトキシフェニルオキシ基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルオキシ基、4−オクタデシルフェニルオキシ基等が挙げられる。
【0037】
R3の置換基のうち、アルキルチオ基としては、炭素原子数1〜30のアルキルチオ基が好ましく、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタデシルチオ基、エトキシカルボニルメチルチオ基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチルチオ基、アミノカルボニルメチルチオ基、N,N−ジブチルアミノカルボニルメチル基、N−メチルアミノカルボニルメチルチオ基、N−エチルアミノカルボニルメチルチオ基、N−オクチルアミノカルボニルメチルチオ基、N−メチル−N−ベンジルアミノカルボニルメチルチオ基、ベンジルチオ基、シアノメチルチオ基等が挙げられる。
【0038】
R3の置換基のうち、アリールチオ基としては、炭素原子数6〜30のアリールチオ基が好ましく、例えば、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、2−ブトキシフェニルチオ基、3−クロロフェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ基、3−シアノフェニルチオ基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルチオ基、3−ニトロフェニルチオ基、4−フルオリフェニルチオ基、4−シアノフェニルチオ基、4−ブトキシフェニルチオ基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルチオ基、4−オクタデシルフェニルチオ基等が挙げられる。
【0039】
以下に、本発明のカプラーである前記一般式(1)で表されるピロロトリアジンオン化合物の代表的な具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に、化合物例に用いられる置換基を番号順に記載し、その組合せを表1に示す。表中のR1〜R3の欄の数値は置換基番号を表す。
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】
【表1】
【0047】
これら一般式(1)で表されるピロロトリアジンオン化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上併用することもできる。
【0048】
本発明に関わるカプラーは、塩基性雰囲気および/または中性雰囲気でジアゾ化合物とカップリングして色素を形成するものである。本発明に関わるカプラーは、色相調整等種々目的に応じて、公知のカプラーと併用することが可能である。併用するカプラーとしては、カルボニル基の隣にメチレン基を有するいわゆる活性メチレン化合物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体などがあり、具体例として下記のものが挙げられ本発明の目的に合致する範囲で使用される。
【0049】
本発明において併用できるカプラーとして特に好ましいものとしては、レゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルオキシプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルアミド、5−アセトアミド−1−ナフトール、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ジアニリド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−シクロペンタンジオン、5−(2−n−テトラデシルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、5−フェニル−4−メトキシカルボニル−1,3−シクロヘキサンジオン、5−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、N,N’−ジシクロヘキシルバルビツール酸、N,N’−ジ−n−ドデシルバルビツール酸、N−n−オクチル−N’−n−オクタデシルバルビツール酸、N−フェニル−N’−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)バルビツール酸、N,N’−ビス(オクタデシルオキシカルボニルメチル)バルビツール酸、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、6−ヒドロキシ−4−メチル−3−シアノ−1−(2−エチルヘキシル)−2−ピリドン、2,4−ビス−(ベンゾイルアセトアミド)トルエン、1,3−ビス−(ピバロイルアセトアミドメチル)ベンゼン、ベンゾイルアセトニトリル、テノイルアセトニトリル、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセトアニリド、2−クロロ−5−(N−n−ブチルスルファモイル)−1−ピバロイルアセトアミドベンゼン、1−(2−エチルヘキシルオキシプロピル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(ドデシルオキシプロピル)−3−アセチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(4−n−オクチルオキシフェニル)−3−tert−ブチル−5−アミノピラゾール等が挙げられる。
【0050】
カプラーの詳細については、特開平4−201483号、特開平7−223367号、特開平7−223368号、特開平7−323660号、特願平5−278608号、特願平5−297024号、特願平6−18669号、特願平6−18670号、特願平7−316280号、特願平8−027095号、特願平8−027096号、特願平8−030799号、特願平8−12610号、特願平8−132394号、特願平8−358755号、特願平8−358756号、特願平9−069990号等の公報に記載されている。
【0051】
カプラーの添加量は、感熱記録層中に0.02〜5g/m2の範囲で用いられ、効果の点から好ましくは0.1〜4g/m2の範囲で用いられる。添加量が0.02g/m2未満では発色性の点で、5g/m2を越えると塗布適性の点で、いずれも好ましくない。
【0052】
本発明において用いられるジアゾニウム塩化合物は、下記一般式
Ar−N2 +X-
〔式中Arは芳香族部分を示し、X-は酸アニオンを示す〕
で表される化合物であり、加熱によりカプラーとカップリング反応を起こして発色し、また光によって分解する化合物である。これらはAr部分の置換基の位置や種類によって、その最大吸収波長を制御することが可能である。
【0053】
塩を形成するジアゾニウムの具体例としては、4−(p−トリルチオ)−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−(4−クロロフェニルチオ)−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジプロピルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジベンジルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジエチルアミノ)−3−メトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−メトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N−ベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−アニリノベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(4−メトキシベンゾイル)アミノ〕−2.5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−ピロリジノ−3−エチルベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(1−メチル−2−(4−メトキシフェノキシ)エチル)−N−ヘキシルアミノ〕−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(2−(4−メトキシフェノキシ)エチル)−N−ヘキシルアミノ〕−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム、2−(1−エチルプロピルオキシ)−4−〔ジ−(ジ−n−ブチルアミノカルボニルメチル)アミノ〕ベンゼンジアゾニウム等が挙げられる。
【0054】
本発明に用いられるジアゾニウム塩化合物の最大吸収波長λmaxは、450nm以下であることが効果の点から好ましく、290〜440nmであることがより好ましい。ジアゾニウム塩化合物が上記波長領域よりも長波長側にλmaxを有すると生保存性の点で、短波長側にλmaxを有するとカプラーとの組み合わせにおいて画像定着性、画像保存性、紫〜シアン発色の色相の点でいずれも好ましくない。
また、本発明において用いられるジアゾニウム塩化合物は、炭素原子数が12以上で、水に対する溶解度が1%以下で、かつ酢酸エチルに対する溶解度が5%以上であることが望ましい。
【0055】
これらのジアゾニウム塩化合物の中でも、色素の色相、画像保存性、画像定着性の点で、前記一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)で表されるジアゾニウム塩化合物を用いることがより好ましい。
【0056】
一般式(2)において、Arは、置換または無置換のアリール基を表す。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン基、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられ、これら置換基は、更に置換されていてもよい。
【0057】
またアリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0058】
R11、R12は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。R11、R12は、同一でもよく、また異なっていてもよい。置換基としては、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、置換アミノ基、置換アミド基、アリール基、アリールオキシ基、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0059】
アルキル基としては、炭素原子数1〜18のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トルフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、等が好ましい。
【0060】
また、アリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げらるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0061】
一般式(3)において、R14、R15、R16は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。R14、R15、R16は、同一でもよく、また異なっていてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられる。
【0062】
アルキル基としては、炭素原子数1〜18のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ベンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、1−メチル−2−(4−メトキシフェノキシ)エチル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニルメチル基、ジ−n−オクチルアミノカルボニルメチル基等が好ましい。
【0063】
また、アリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0064】
Yは、水素原子または−OR13基を表す。R13基において、R13は、置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられる。色相調節の点で、Yは、水素原子、またはR13がアルキル基であるアルキルオキシ基が好ましい。
【0065】
アルキル基としては、炭素原子数1〜18のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、トルフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ベンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トルフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、等が好ましい。
【0066】
また、アリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0067】
一般式(4)において、R17、R18は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。R17、R18は、同一でもよく、また異なっていてもよい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられる。
【0068】
アルキル基としては、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、たとえばメチル基、トルフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソベンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、等が好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。
【0069】
また、アリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6,−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられる。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0070】
一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)において、X-は酸アニオンを表し、酸アニオンとしては、炭素原子数1〜9のポリフルオロアルキルカルボン酸、炭素原子数1〜9のポリフルオアルキルスルホン酸、四フッ化ホウ素、テトラフェニルホウ素、ヘキサフロロリン酸、芳香族カルボン酸、芳香族スルホン酸等が挙げられる。結晶性の点で、ヘキサフルオロリン酸が好ましい。
【0071】
以下に、一般式(2)、一般式(3)、または一般式(4)で表されるジアゾニウム塩化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0072】
【化15】
【0073】
【化16】
【0074】
【化17】
【0075】
【化18】
【0076】
本発明において、一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表されるジアゾニウム塩化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。さらに色相調整等の諸目的に応じて、一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表されるジアゾニウム塩化合物と既存のジアゾニウム塩化合物とを併用してもよい。
【0077】
本発明に用いられるジアゾニウム塩化合物は、感熱記録層中に0.02〜3g/m2含有されることが好ましく、0.1〜2g/m2が更に好ましい。
【0078】
本発明に用いられるジアゾニウム塩化合物は、マイクロカプセルに内包させることが保存性の観点から好ましい。マイクロカプセル化の方法に関しては特に限定されるものではなく、ゼラチン、ポリウレア、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、メラミン等の壁材を用いて従来公知の方法によりマイクロカプセル化することができる。マイクロカプセル化の方法の詳細については特開平2−141279号公報等に記載されている。またマイクロカプセル化の際に、ジアゾニウム塩化合物の分散溶媒として高沸点有機溶媒を使用してもよい。この有機溶媒に関しては特に限定されるものではなく、フタル酸アルキル、リン酸エステル、クエン酸エステル、安息香酸エステル、アルキルアミド、脂肪族エステル、トリメシン酸エステル等従来公知のものを使用することができる。詳細については特開平7−17145号公報等に記載されている。
【0079】
本発明においては、カップリング反応を促進する目的で、第3級アミン類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォルムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン類等の有機塩基を用いることが好ましい。
【0080】
これらの有機塩基の具体例としてはN,N’−ビス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス(3−フェニルチオ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル−N’−メチルピペラジン、1,4−ビス{〔3−(N−メチルピペラジノ)−2−ヒドロキシ〕プロピルオキシ}ベンゼンなどのピペラジン類、N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシ〕プロピルモルホリン、1,4−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼンなどのモルホリン類、N−(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリジン、N−ドデシルピペリジンなどのピペリジン類、トリフェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジン、ジシクロヘキシルフェニルグアニジン、4−ヒドロキシ安息香酸2−N−メチル−N−ベンジルアミノエチルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸2−N,N−ジ−n−ブチルアミノエチルエステル、4−(3−N,N−ジブチルアミノプロポキシ)ベンゼンスルホンアミド、4−(2−N,N−ジブチルアミノエトキシカルボニル)フェノキシ酢酸アミド等が挙げられる。これらの詳細については、特開昭57−123086号公報、特開昭60−49991号公報、特開昭60−94381号公報、特願平7−228731号、特願平7−235157号、特願平7−235158号等に記載されている。これらの有機塩基は、単独でも2種以上併用でも用いることができる。本発明に用いられる有機塩基の使用量については、特に限定されるものではないが、ジアゾニウム塩化合物1モルに対して1〜30モルの範囲で使用することが好ましい。
【0081】
本発明のカプラーは、その他の成分とともに水溶性高分子を添加して、サンドミル等により固体分散して用いることもできるが、適当な乳化助剤とともに乳化物として用いることもできる。固体分散方法及び乳化方法に関しては特に限定されるものではなく、従来公知の方法を使用することができる。これらの方法の詳細については、特開昭59−190886号公報、特開平2−141279号公報、特開平7−17145号公報に記載されている。
【0082】
本発明においては、一般式(1)で示されるピロロトリアジンオン化合物の他にも発色反応を促進させる目的のために発色助剤を加えることができる。これらの発色助剤としてはフェノール誘導体、ナフトール誘導体、アルコキシ置換ベンゼン類、アルコキシ置換ナフタレン類、ヒドロキシ化合物、カルボン酸アミド化合物、スルホンアミド化合物等が挙げられる。これらの化合物は、カプラーあるいは、塩基性物質の融点を低下させるか、あるいは、マイクロカプセル壁の熱透過性を向上させ、その結果高い発色濃度が得られるものと考えられる。
【0083】
本発明の感熱記録材料は、ジアゾニウム塩化合物、一般式(1)で示されるピロロトリアジンオン化合物、及びその他の添加物を含有した塗布液を調製し、紙や合成樹脂フィルム等の支持体の上にバー塗布、ブレード塗布、エアナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコーティング塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、カーテン塗布等の塗布方法により塗布乾燥して固分2〜30g/m2の感熱記録層を設ける。
【0084】
本発明において用いられるバインダーとしては、特に限定されるものではなく、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、スチレン−アクリル酸共重合体等、従来公知のバインダーを使用することができる。詳細については特開平2−141279号公報等に記載されている。この他にも必要に応じて各種の有機または無機顔料、各種安定化剤、酸化防止剤などを添加することもできる。
【0085】
本発明の感熱記録材料においては、ジアゾニウム塩化合物、一般式(1)で示されるピロロトリアジンオン化合物などが上記方法に記したように同一層に含まれていても良いし、別層に含まれるような積層型の構成をとることもできる。
【0086】
本発明に用いられる支持体としては、従来公知の支持体を用いることができる。具体的には、中性紙、酸性紙、再生紙、ポリオレフィン樹脂ラミネート紙、合成紙、ポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム等が挙げられ、これら単体で、あるいは貼り合わせて用いることができる。支持体の厚みとしては、20〜200μのものが用いられる。また支持体と感熱記録層との間に中間層を設けることも可能である。これについては特開昭61−54980号公報等に記載されている。
【0087】
本発明の感熱記録材料においては、感熱記録層上に保護層を設けることが好ましく、更には保護層を積層して設けることが好ましい。この保護層は水溶性高分子化合物、顔料などから構成される。この保護層中に耐光性と光定着性との両立の観点から、紫外線透過率調整機能を有する化合物を含有させることが好ましい。この紫外線透過率調整機能を有する化合物を含有させた感熱記録材料については、特開平7−276808号公報に詳細に記載されている。
【0088】
本発明の感熱記録材料は、多色の感熱記録材料に使用することができる。この多色の感熱記録材料(感熱記録材料)については、特開平4−135787号公報、同4−144784号公報、同4−144785号公報、同4−194842号公報、同4−247447号公報、同4−247448号公報、同4−340540号公報、同4−340541号公報、同5−34860号公報等に記載されている。具体的には異なる色相に発色する感熱記録層を積層することにより得ることができる。層構成としては特に限定されるものではないが、一例として、感光波長が異なる2種のジアゾニウム塩化合物をそれぞれのジアゾニウム塩化合物と熱時反応して異なった色相に発色するカプラーを組み合わせた感熱記録層2層(B層、C層)と、電子供与性無色染料と電子受容性化合物とを組み合わせた感熱記録層(A層)とを積層した多色感熱記録材料が挙げられる。具体的には、支持体上に電子供与性無色染料と電子受容性化合物を含む第1の感熱記録層(A層)、最大吸収波長360nm±20nmであるジアゾニウム塩化合物と該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して呈色するカプラーを含有する第2の感熱記録層(B層)、最大吸収波長400±20nmであるジアゾニウム塩化合物と該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して呈色するカプラーを含有する第3の感熱記録層(C層)とするものである。この例において、各感熱記録層の発色色相を減色混合における3原色、イエロー、マゼンタ、シアンとなるように選んでおけば、フルカラーの画像記録が可能となる。
【0089】
この多色感熱記録材料の記録方法は、まず第3の感熱記録層(C層)を加熱し、該層に含まれるジアゾニウム塩とカプラーとを発色させる。次に400±20nmの光を照射してC層中に含まれている未反応のジアゾニウム塩化合物を分解させ光定着させたのち、第2の感熱記録層(B層)が発色するに十分な熱を与え、該層に含まれているジアゾニウム塩化合物とカプラーとを発色させる。このときC層も同時に強く加熱されるが、すでにジアゾニウム塩化合物は分解しており(光定着されている)、発色能力が失われているので発色しない。さらに360±20nmの光を照射してB層に含まれているジアゾニウム塩化合物を分解して、最後に第1の感熱記録層(A層)が発色する十分な熱を与えて発色させる。このときC層、B層の感熱記録層も同時に強く加熱されるが、すでにジアゾニウム塩化合物は分解しており発色能力が失われているので発色しない。
【0090】
また、すべての感熱記録層(上層から順に、A層、B層、C層)を、感光波長が異なる3種のジアゾニウム塩化合物をそれぞれのジアゾニウム塩化合物と熱時反応して異なった色相に発色するカプラーを組み合わせた感熱記録層から構成することもできる。特に、視感度の低いイエロー層を最下層にすることで、支持体の面上の粗さに起因する画質への影響を減らすことにより画質向上を目指す場合にこのような層構成が必要となる。すべての感熱記録層(A層、B層、C層)を、ジアゾ系の感熱記録層とした場合には、A層とB層は、発色させた後に光定着を行うことが必要である。C層に関しては、光定着を行う必要はない。
【0091】
上記の光定着に用いられる定着用光源としては、種々の蛍光灯、キセノンランプ、水銀灯などが用いられる。この発光スペクトルは、感熱記録材料で用いたジアゾニウム塩化合物の吸収スペクトルとほぼ一致していることが、効率良く光定着させることができるので好ましい。
【0092】
また本発明の感熱記録材料に記録するにあたり、材料を原稿を通して露光し、画像形成部以外のジアゾニウム塩化合物を分解して潜像を形成させた後、材料全体を加熱して熱現像し画像を得るといった熱現像型感光材料として用いることも可能である。
【0093】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。なお、実施例中の「部」は全て重量部を示す。
[実施例1]
〔マイクロカプセル液Aの調製〕
酢酸エチル19部にジアゾニウム塩(例示化合物(3)−1)2.8部、トリクレジルフォスフェート10部を添加して均一に混合した。次いでこの混合液に壁剤としてタケネートD−110N(武田薬品工業社製)7.6部を加えて均一に混合し、I液を得た。
次に、このI液にフタル化ゼラチンの8重量%水溶液46部、水17.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの10%水溶液2部を加え、40℃、10000r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20部を加えて均一化した後、攪拌しながら40℃で3時間マイクロカプセル化反応を行わせてマイクロカプセル液Aを得た。マイクロカプセルの平均粒径は0.7〜0.8μmであった。
【0094】
〔カプラー乳化液Bの調製〕
酢酸エチル10.5部にカプラ−(例示化合物(6))3.0部、トリフェニルグアニジン3.0部、トリクレジルフォスフェート0.5部、マレイン酸ジエチルエステル0.24部を溶かしたII液を得た。
次に、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液49部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ10%水溶液9.5部、水35部を40℃で均一に混合した中にII液を添加しホモジナイザーを用いて40℃、10000r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物を40℃で2時間攪拌して酢酸エチルを除いた後、揮散した酢酸エチルと水の重量を加水により補い、カプラー乳化液Bを得た。
【0095】
〔感熱記録層塗布液Cの調製〕
マイクロカプセル液A3.6部、水3.3部、カプラー乳化液B9.5部を均一に混合し、感熱記録層塗布液Cを得た。
〔保護層塗布液Dの調製〕
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(KL−318;商品名、クラレ株式会社製)6%水溶液100部とエポキシ変性ポリアミド(FL−71;商品名、東邦化学株式会社製)30%の分散液10部とを混合した液に、ステアリン酸亜鉛40%の分散液(ハイドリンZ;商品名、中京油脂株式会社製)15部を均一に混合し、保護層塗布液Dを得た。
【0096】
〔塗布〕
上質紙にポリエチレンをラミネートした印画紙用支持体上に、ワイヤーバーで感熱記録層塗布液C、保護層塗布液Dの順に、順次塗布と50℃での乾燥を行い、目的の感熱記録材料を得た。固形分としての塗布量は、各々8.0g/m2、1.2g/m2であった。
【0097】
〔発色試験〕
京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、単位面積あたりの記録エネルギーが50mJ/mm2となるようにサーマルヘッドに対する印加電力及びパルス幅を決め熱印画した後、発光中心波長が365nm、出力40Wの紫外線ランプを用いて15秒間全面光照射した。得られた試料の画像部及び地肌部の濃度をマクベス濃度計にて測定した。
【0098】
〔画像耐光性の試験〕
京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用いて発色させた画像部を蛍光灯耐光性試験機を用い、30000ルックスで24時間連続で光照射した後、画像部の濃度を測定した。光照射後の画像部の濃度が高い方が、画像耐光性に優れている。
〔画像定着性の試験〕
画像定着性の試験は、前記定着した試料の地肌部(未印画部)を京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、単位面積あたりの記録エネルギーが40mJ/mm2となるようにサーマルヘッドに対する印加電力及びパルス幅を決めて熱印画し、その濃度変化を調べた。印画後の濃度が低い方が画像定着性に優れている。
【0099】
[実施例2]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(7)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0100】
[実施例3]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(10)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0101】
[実施例4]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(11)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0102】
[実施例5]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(12)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0103】
[実施例6]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(13)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0104】
[実施例7]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(14)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0105】
[実施例8]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(20)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0106】
[実施例9]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(21)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0107】
[実施例10]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(25)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0108】
[実施例11]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(27)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0109】
[実施例12]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(36)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0110】
[実施例13]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(43)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0111】
[実施例14]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(47)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0112】
[実施例15]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(50)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0113】
[実施例16]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(52)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0114】
[実施例17]
実施例1で用いたカプラ−(6)の代わりに、カプラー(56)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0115】
[実施例18]
実施例1で用いたジアゾニウム塩(例示化合物(3)−1)の代わりに、例示化合物(3)−2を用いてマイクロカプセル液を調製した他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0116】
[実施例19]
実施例1で用いたジアゾニウム塩(例示化合物(3)−1)の代わりに、例示化合物(3)−3を用いてマイクロカプセル液を調製した他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0117】
[実施例20]
実施例1で用いたジアゾニウム塩(例示化合物(3)−1)の代わりに、例示化合物(3)−5を用いてマイクロカプセル液を調製した他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0118】
[実施例21]
実施例1で用いたジアゾニウム塩(例示化合物(3)−1)の代わりに、例示化合物(3)−8を用いてマイクロカプセル液を調製した他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。その際、発色試験で用いるランプは発光中心波長が420nmのものに変更した。
【0119】
[実施例22]
実施例1で用いたジアゾニウム塩(例示化合物(3)−1)の代わりに、例示化合物(2)−1を用いてマイクロカプセル液を調製した他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。発色試験は、実施例21と同じランプを用いて行った。
【0120】
[比較例]
実施例1で用いたカプラー(6)の代わりに2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸〔3−(2−エチルヘキシルオキシ)アニリド〕を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0121】
画像部のλmax、画像耐光性試験、定着性試験の結果を表2に示す。
【0122】
【表2】
【0123】
この結果より、本発明の一般式(1)で表されるピロロトリアジンオン化合物をカプラーとして用いた紫〜シアン発色型の感熱記録材料は、発色濃度が高いことが分かる。また、蛍光灯での光照射の後も、画像部の濃度低下の割合が少なく、画像耐光性に優れていることが分かる。さらに、画像定着後の試料の地肌部を再度熱印画した場合の発色が少なく、画像定着性に優れていることがわかる。また、 色相も改善されていた。
【0124】
【発明の効果】
本発明の感熱記録材料は、紫〜シアン発色型のジアゾ感熱記録材料において、シェルフライフ、画像保存性、画像定着性が大幅に改良されるとともに、発色色相が改善されるという優れた効果を奏する。
Claims (5)
- 支持体上に、ジアゾニウム塩化合物と、該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して発色するカプラーとを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該カプラーとして下記一般式(1)で表されるピロロトリアジンオン化合物の少なくとも1種を含むことを特徴とする感熱記録材料。
- 前記ジアゾニウム塩化合物の最大吸収波長λmaxが、450nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
- 前記ジアゾニウム塩化合物が、下記一般式(2)または/および一般式(3)または/および一般式(4)で表される化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の感熱記録材料。
- 前記ジアゾニウム塩化合物が、マイクロカプセルに内包されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の感熱記録材料。
- 前記マイクロカプセルのカプセル壁が、ポリウレタンおよび/またはポリウレアを構成成分として含むカプセル壁であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の感熱記録材料。
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